JP2002158480A - 電磁波シールド板 - Google Patents

電磁波シールド板

Info

Publication number
JP2002158480A
JP2002158480A JP2000353814A JP2000353814A JP2002158480A JP 2002158480 A JP2002158480 A JP 2002158480A JP 2000353814 A JP2000353814 A JP 2000353814A JP 2000353814 A JP2000353814 A JP 2000353814A JP 2002158480 A JP2002158480 A JP 2002158480A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electromagnetic wave
shield plate
plate
wave shield
electromagnetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000353814A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Okada
啓 岡田
Masataka Usui
正隆 臼井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kowa Co Ltd
Original Assignee
Kowa Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kowa Co Ltd filed Critical Kowa Co Ltd
Priority to JP2000353814A priority Critical patent/JP2002158480A/ja
Publication of JP2002158480A publication Critical patent/JP2002158480A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁波や磁力線の発生源と保護対象との間に
介在させるだけで電磁波などを効果的にシールドし得る
電磁波シールド板を供給する。 【解決手段】 電磁波シールド材料で形成された電磁波
シールド板の端部を内側に折り返して環状構造とし、該
電磁波シールド板を、電磁波の発生源と電磁波から保護
すべき対象との間に設ける。電磁波シールド板に遮蔽さ
れた電磁波は、電磁波シールド板の内部を進行し、端部
に達すると環状構造に導かれて、端面から外部に放出さ
れることなく、再びを電磁波シールド板の内部を進行す
る。その結果、かかる電磁波シールド板にて遮蔽された
電磁波は、シールド板内部を留まって外部に放出され難
くなるので、電磁波を効果的にシールドすることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電磁波シールド
板に関するものであり、特に、電磁波の発生源と保護対
象との間に介在させるだけで電磁波を効果的にシールド
し得る電磁波シールド板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の半導体技術の進歩は目覚ましく、
一般家庭で使用される電気機器や、事業所で使用される
コンピュータやファクシミリなどの多くの事務機器の大
部分に、中央演算装置(CPU)などを含む精密電子機
器が組み込まれて使用されている。これら精密電子機器
は微弱な電流で動作しているので、外部から電磁波の作
用を受けると、機器内部に誘起される電流によって電子
機器が誤動作してしまうおそれがある。
【0003】強い電磁波の発生源は、自動車や冷蔵庫な
どのように身の回りに一般に存在する機器の中にも多数
存在している。また、発電所からの送電線や大型の電気
施設、建物に設けられた電力室、更には電車なども強い
電磁波を放出する。このため、電磁波の影響を受け易い
電子機器の誤動作を避けるには、電磁波シールド板で電
磁波を遮断する必要がある。加えて、各種医療機器の中
には強い磁力線を放出して、電子機器の誤動作の原因と
なるものがあり、これら機器からの磁力線も電磁波シー
ルド板で遮断する必要がある。
【0004】電磁波シールド板を用いて電磁波(以下、
本明細書においては、単に電磁波という場合は、磁力線
も含まれているものとする)を遮断するには、電磁波の
発生源あるいは電磁波から保護しようとする対象を、電
磁波シールド板で完全に囲んでしまうことが好ましい
が、保護対象にしろ、電磁波の発生源にしろ、完全に囲
むことは困難な場合が多い。
【0005】例えば、パーソナルコンピュータや携帯電
話などの小型機器では、電磁波の影響を受けやすい部品
と電磁波の発生源とが近接して設けられているので、保
護すべき部品や電磁波の発生源を電磁波シールド板で完
全に囲むためのスペースが確保できない場合が多い。あ
るいは、変電所や大型の電力施設、工場などの電磁波発
生源と民家とが隣接して建てられている場合、民家を保
護するために電磁波発生源全体を完全に電磁波シールド
板で囲おうとしても、採光や、人の出入り、機器の搬入
などのための開口部を設ける必要から、完全に囲うこと
は困難である。もちろん、民家を電磁波シールド板で完
全に囲ってしまうことは、電磁波の発生源を完全に囲う
こと以上に困難である。
【0006】この様な種々の理由から、実際には、電磁
波の発生源や保護対象を電磁波シールド板で完全に囲う
のではなく、発生源と保護対象との間に単に電磁波シー
ルド板を介在させたり、あるいは発生源をできるだけ囲
うように配置されることが多い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、電磁波の発生
源と電磁波から保護すべき対象との間に電磁波シールド
板を介在させるだけでは、保護対象を電磁波から充分に
保護することができないという問題があった。これは、
電磁波には、電磁波シールド板に遮蔽されると、シール
ド板内を伝わって端面から再び放出されるという周知の
性質があるために、あたかも電磁波シールド板を迂回す
るようにして、シールド板の背面側にも電磁波が到達す
るためである。もちろん、電磁波の発生源を電磁波シー
ルド板でできるだけ囲むようにすれば、単に間に介在さ
せた場合よりもシールド性能を改善させることができる
が、それでも電磁波シールド板の端部から電磁波が放出
されるので、期待したほどには充分な電磁波シールド性
能が得られないという問題があった。
【0008】この発明は従来技術における上述の課題を
解決するためになされたものであり、電磁波の発生源と
保護対象との間に介在させるだけで、電磁波を効果的に
遮蔽し得る電磁波シールド板を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の第
1の電磁波シールド板は次の構成を採用した。すなわ
ち、電磁波の発生源と電磁波から保護すべき対象との間
に設けられ、該発生源からの電磁波を遮蔽する電磁波シ
ールド板において、前記電磁波シールド板の端部が折り
返されて環状構造となっていることを要旨とする。
【0010】本願発明の作用および効果を説明するため
に、先ず、電磁波の発生源と保護対象との間に、電磁波
シールド板を単に介在させただけでは、充分な電磁波シ
ールド性能が得られない理由について説明する。
【0011】図13は、電磁波の発生源と電磁波から保
護しようとする保護対象との間に、従来の電磁波シール
ド板を単に介在させて、発生源から放出される電磁波を
遮蔽しようとしている様子を概念的に示した説明図であ
る。図中左側の斜線が施された立方体は電磁波の発生源
Aを模式的に表示し、図中右側の立方体は電磁波から保
護しようとする保護対象Bを模式的に表示したものであ
る。電磁波の発生源Aと保護対象Bとの間に、通常の電
磁波シールド板Cが設けられている。電磁シールド板は
一般に、金属軟磁性材料などの透磁率の高い材料で形成
されている。電磁波は、透磁率の高い材料に出会うとそ
の内部を進行し、端面から再び放出される性質がある。
このことから、電磁波の発生源Aから放出された電磁波
Dは、電磁波シールド板Cに遮られると、図13に破線
で示したようにシールド板内部を進行し、シールド板の
端面から再び放出されて、図13の実線で示したように
電磁波シールド板Cの背面に回り込むようにして保護対
象Bに達するものと考えられる。
【0012】これに対して本願の第1の電磁波シールド
板は、電磁波シールド板の端部が折り返されて環状構造
となっているので、以下に説明するように、電磁波の発
生源と電磁波から保護すべき対象との間に設けるだけ
で、良好な電磁波シールド性能を得ることができる。例
えば、図13の電磁波シールド板Cに変えて、本願の第
1の電磁波シールド板を設けた場合、電磁波の発生源A
から放出された電磁波は、本願の電磁波シールド板に遮
られるとシールド板の内部を進行していく。ここで、本
願の第1の電磁波シールド板は、端部が環状構造、すな
わちシールド板が途中で折り返されて端部がシールド板
と接するような構造となっている。従って、電磁波シー
ルド板の内部を電磁波が進行して端面に達すると、端面
の直ぐ近傍には高い透磁率を有する材料でできた電磁波
シールド板があるので、電磁波は端面から再び電磁波シ
ールド板の内部に導かれてシールド板の内部を逆方向に
進行する。電磁波が他方の端面に到達した場合にも、同
様にして、端面から再び電磁波シールド板の内部に導か
れる。その結果、本願の第1の電磁波シールド板に遮蔽
された電磁波は電磁波シールド板の内部に留まることに
なる。このことから、本願の第1の電磁波シールド板
を、電磁波から保護しようとする保護対象と電磁波の発
生源との間に設けるだけで、良好な電磁波シールド性能
を簡便に得ることができる。
【0013】もちろん、電磁波の発生源を囲むように本
願の第1の電磁波シールド板を設ければ、囲みきれずに
開口部が残ったとしても、電磁波シールド板の端部から
電磁波が放出され難くなるので、極めて良好な電磁波シ
ールド性能を得ることが可能となる。
【0014】かかる電磁波シールド板においては、端部
が半径1mm以上で、望ましくは半径10mm以上の曲
面形状とすることとしてもよい。端部形状を、このよう
な半径の曲面としておけば、電磁波が端部で効果的に回
り込むことができるので好適である。
【0015】尚、本願の第1の電磁波シールド板は、必
ずしも曲げ加工を用いて端部を環状構造とする必要はな
く、例えば複数の部材を溶接したり、あるいは接着剤な
どを用いて接着することにより、端部を環状構造として
も構わないのはもちろんである。
【0016】かかる第1の電磁波シールド板において
は、心材を巻き込むようにして端部を環状構造としても
よい。
【0017】心材を巻き込んで環状構造とすれば、電磁
波シールド板の端部に予期しない荷重が加わっても、環
状構造を維持することができ、従って電磁波シールド性
能を維持することができるので好適である。
【0018】また、心材が巻き込まれていれば、その分
だけ端部の強度が向上するので、電磁波シールド板の板
厚がたいへん小さい場合にも、電磁波シールド板を取り
扱う作業を容易にすることができるので好ましい。
【0019】また、電磁波シールド板の端部を折り曲げ
て環状構造を形成した後に、形成した環状構造の内側に
心材を挿入してもよいが、電磁波シールド板の端部を折
り曲げる際に、電磁波シールド板とともに心材を巻き込
むようにしてもよい。
【0020】電磁波シールド板の板厚がたいへんに小さ
い場合にも、こうすれば、ある程度の強度を有する心材
を巻き込むことにより、電磁波シールド板の端部を折り
曲げて環状構造とする作業を簡便なものにすることがで
きるので好適である。
【0021】また、上述の課題の少なくとも一部を解決
するために、本発明の第2の電磁波シールド板は次の構
成を採用した。すなわち、電磁波の発生源と電磁波から
保護すべき対象との間に設けられ、該発生源からの電磁
波を遮断する電磁波シールド板において、前記電磁波シ
ールド板を折り返して両端部を互いに接続することによ
り、該電磁波シールド板が環状構造となっていることを
要旨とする。
【0022】かかる第2の電磁波シールド板は、電磁波
シールド板が折り返されて両端部が互いに接続されてい
るので、以下に説明するように、電磁波の発生源と電磁
波から保護すべき対象との間に設けるだけで、良好な電
磁波シールド性能を得ることができる。
【0023】例えば、図13の電磁波シールド板Cに変
えて、本願の第2の電磁波シールド板を設けると、電磁
波の発生源Aから放出された電磁波は、本願の電磁波シ
ールド板に遮られるとシールド板の内部を進行していく
が、両端部が互いに接続されているので、電磁波は電磁
波シールド板の内部を循環して、端面から放出され難く
なる。その結果、本願の第2の電磁波シールド板を用い
れば、電磁波から保護しようとする保護対象と電磁波の
発生源との間に設けるだけで、良好な電磁波シールド性
能を簡便に得ることができる。
【0024】もちろん、電磁波の発生源を囲むように本
願の第2の電磁波シールド板を設ければ、囲みきれずに
開口部が残ったとしても、電磁波シールド板の端部から
電磁波が放出されることがないので、極めて良好な電磁
波シールド性能を得ることが可能となる。
【0025】かかる第2の電磁波シールド板において
は、端部が半径1mm以上で、望ましくは半径10mm
以上の曲面形状とすることとしてもよい。端部形状を、
このような半径の曲面としておけば、電磁波が端部で効
果的に回り込むことができるので好適である。
【0026】尚、本願の第2の電磁波シールド板におい
ても前述の第1の電磁波シールド板と同様に、必ずしも
曲げ加工を用いて環状構造とする必要はなく、例えば複
数の部材を溶接したり、あるいは接着剤などを用いて接
着することにより、環状構造としても構わないのはもち
ろんである。
【0027】かかる第2の電磁波シールド板において
は、電磁波シールド板が構成する環状構造の内側に、中
心部材が挟み込まれている構成としてもよい。
【0028】心材を巻き込んで環状構造とすれば、電磁
波シールド板の端部に予期しない荷重が加わっても、環
状構造を維持することができ、従って電磁波シールド性
能を維持することができるので好適である。
【0029】電磁波シールド板が構成する環状構造の内
側に中心部材が挟み込まれていれば、その分だけ電磁波
シールド板の強度が向上するので、電磁波シールド板の
板厚がたいへん小さい場合にも、電磁波シールド板の取
り扱い作業を用意にすることができる。
【0030】尚、電磁波シールド板を折り曲げて環状構
造を形成した後に、形成した環状構造の内側に中心部材
を挿入してもよいが、電磁波シールド板を折り曲げる際
に、電磁波シールド板とともに中心部材を巻き込むよう
にしてもよい。
【0031】こうすれば、電磁波シールド板の板厚がた
いへん小さい場合にも、ある程度の強度を有する中心部
材を巻き込むことにより、電磁波シールド板を折り曲げ
て環状構造とする作業を簡便なものにすることができる
ので好適である。
【0032】上述した第1の電磁波シールド板あるいは
第2の電磁波シールド板においては、支持板を接着して
裏打ちした電磁波シールド板を用いて環状構造を形成し
てもよい。
【0033】第1の電磁波シールド板あるいは第2の電
磁波シールド板の板厚がたいへん小さい場合であって
も、これらに支持板を接着して裏打ちしておけば、その
分だけ強度を向上させることができる。その結果、第1
あるいは第2の電磁波シールド板が破損しにくくなった
り、また取り扱い作業が容易となったりするので好まし
い。
【0034】また、上述の第1の電磁波シールド板ある
いは第2の電磁波シールド板は、アモルファス材料な
ど、透磁率が所定値以上の材料を用いて形成することと
しても良い。これら材料を透磁率が所定値以上の材料を
用いれば、良好な電磁波シールド性能を付与することが
できるので好適である。
【0035】かかる電磁波シールド板を、飽和磁束密度
が所定値以上の材料を用いて形成することとしても良
い。このような材料を用いても、良好な電磁波シールド
性能を付与することができるので好適である。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の作用・効果をより
明確に説明するために、本発明の実施の形態を説明す
る。
【0037】A.第1実施例:図1は、第1実施例の電
磁波シールド板100を概念的に示す説明図であり、図
2は、第1実施例の電磁波シールド板100の断面構造
を示す断面図である。第1実施例の電磁波シールド板1
00は、磁気シールド材料でできた薄板で形成されてお
り、図2に示すように、薄板の両端部が折り返されて、
環状構造が形成されている。
【0038】尚、第1実施例の電磁波シールド板100
に使用する板材としては、鉄系アモルファス合金を急冷
して生成した厚さ約25μmの薄板を使用している。こ
の薄板の厚さが約25μmと薄いので、薄板の急冷時に
厚さ方向の温度分布が生じることがなく、その結果、均
一なアモルファス合金薄板を容易に得ることができる。
もちろん、薄板の厚さや材質はこれに限定されるもので
はなく、より肉厚の厚い薄板を使用してもよく、更に
は、周知の磁気シールド材料を用いて形成した薄板を使
用しても良い。また、図1では、電磁波シールド板10
0の四隅の角部は、折り返された薄板が突き合わされ
て、尖った形状となっているが、薄板をしぼり加工する
などして、該四隅を曲面形状とすれば、かかる部分から
の電磁波の放射を抑制することができるので好適であ
る。
【0039】第1実施例の電磁波シールド板100の端
部はこのような環状構造となっているので、電磁波を効
果的にシールドすることができる。これを図3を参照し
て概念的に説明する。図3は、第1実施例の電磁波シー
ルド板100の端部を拡大して示した断面図である。図
中に破線の矢印で示した電磁波が、このような第1実施
例の電磁波シールド板100に遮蔽されると、実線の矢
印で示すように電磁波は電磁波シールド板の内部を端部
に向かって進行する。ここで、第1実施例の電磁波シー
ルド板の端部は図示されているように環状構造となって
いるので、端部を進行することによって向きを変えて再
びシールド板内を逆流する。この結果、第1実施例の電
磁波シールド板100に遮蔽された電磁波はシールド板
内に補足され、端面から再び放射し難くなるので、それ
だけ効果的に電磁波をシールドすることができる。
【0040】第1実施例の電磁波シールド板100は、
図4に示すように、シールド板の端部に心材110を巻
き込むようにして環状構造を形成してもよい。心材11
0の材料には、樹脂、金属などの所望の強度を有する材
料を適用することができる。このように環状構造の内部
に心材を設けておけば、厚さ約20μmの薄板を用いて
形成しても、第1実施例の電磁波シールド板100を適
切な強度とすることができる。その結果、電磁波シール
ド板の取り扱い作業が容易となる。
【0041】また、第1実施例の電磁波シールド板の端
部に予期せぬ荷重が加わった場合でも、心材が荷重を受
け持つことにより、端部の環状構造がつぶされることな
く維持することができる。その結果、電磁波のシールド
性能を良好に維持することが可能となる。
【0042】尚、第1実施例の電磁波シールド板100
における端部の環状構造は、必ずしも曲げ加工によって
形成する必要はなく、例えば図5に示すように、磁気シ
ールド材料で構成した薄板102と薄板104とを溶接
あるいはロウ付けしたり、導電性の接着剤を用いて接着
するといった方法で形成してもよい。
【0043】更には、図6あるいは図7に示すように、
第1実施例の電磁波シールド板100を、フィルム10
6で裏打ちした磁気シールド材料の薄板を用いて形成し
てもよい。本実施例では裏打ち用のフィルム106とし
て、厚さ75μmのポリエステルフィルムを使用してい
るが、もちろん、フィルムの厚さや材質はこれに限定さ
れるものではない。例えば、ポリオレフィン系樹脂,ビ
ニル系樹脂,ポリウレタン樹脂,セルロース系樹脂,A
BS樹脂,合成ゴムといった熱可塑性樹脂、あるいはそ
れらの共重合体、更には、エポキシ系樹脂,フェノール
系樹脂,アミド系樹脂,イミド系樹脂といった熱硬化性
樹脂を使用することもできるし、導電性の良い銅薄膜や
アルミニウム薄膜を使用することもできる。
【0044】こうして磁気シールド材料の薄板をフィル
ムで裏打ちしておけば、その分だけ電磁波シールド板1
00の強度を向上させることができる。その結果、電磁
波シールド板が破損しにくくなったり、また取り扱い作
業が容易となったりするので好ましい。
【0045】また、図7に示すように、磁気シールド材
料の薄板よりも若干大きなフィルムを用いれば、フィル
ムが薄板からはみ出している部分を接着代として活用す
ることができる。こうすれば、電磁波シールド板100
の端部を確実に環状構造とすることができるので好適で
ある。
【0046】B.第2実施例:以上に説明した第1実施
例の電磁波シールド板100は、端部が環状構造となっ
ていたが、要は、電磁波シールド板の内部を進んで端面
に達した電磁波が端面から放出されないように、端面か
ら電磁波を再び電磁波シールド板の内部に導くような環
状構造となっていればよく、従って、環状構造は必ずし
も端部のみに設ける必要はない。以下では、電磁波シー
ルド板全体が環状構造となっている第2実施例について
説明する。
【0047】図8は、第2実施例の電磁波シールド板2
00を概念的に示す説明図であり、図9は、第2実施例
の電磁波シールド板200の断面構造を示す断面図であ
る。第2実施例の電磁波シールド板200も第1実施例
の電磁波シールド板100と同様に、磁気シールド材料
でできた薄板202で形成されているが、図9に示すよ
うに、薄板が折り返されて電磁波シールド板200の全
体が環状構造となっている点が、第1実施例の電磁波シ
ールド板100と大きく異なっている。尚、図8に示し
た第2実施例の電磁波シールド板200では、上下方向
には開放構造となっているが、もちろん上下端にも磁気
シールド材料の薄板で形成された蓋材を接続することに
よって、上下方向にも環状構造としても構わない。
【0048】第2実施例の電磁波シールド板200は、
このようにシールド板全体が環状構造となっているの
で、電磁波を効果的にシールドすることができる。すな
わち、第2実施例の電磁波シールド板200で遮蔽され
た電磁波は、シールド材料で形成された薄板の内部を進
行するが、電磁波シールド板200全体が環状構造とな
っているので何時までも薄板内を循環することになる。
この結果、第2実施例の電磁波シールド板200に遮蔽
された電磁波はシールド板内に補足され、端面から再び
放射し難くなるので、効果的に電磁波をシールドするこ
とができる。
【0049】第1実施例と同様に、第2実施例の電磁波
シールド板200においても、図10に示すように、環
状構造の内側に中心部材210を巻き込むように形成し
てもよい。中心部材210の材料には、樹脂、金属など
の所望の強度を有する材料を適用することができる。こ
うすれば、厚さ約20μmの薄板を用いて形成した場合
でも、第2実施例の電磁波シールド板200を適切な強
度とすることができ、電磁波シールド板の取り扱い作業
が容易となる。もちろん、第1実施例と同様に、第2実
施例の電磁波シールド板の端部に予期せぬ荷重が加わっ
た場合でも、中心部材が荷重を受け持つことにより、環
状構造を維持して電磁波シールド性能を良好に維持する
ことが可能となる。
【0050】また、図11に示すように、第2実施例の
電磁波シールド板200を、フィルム206で裏打ちし
た磁気シールド材料の薄板を用いて形成してもよい。フ
ィルムの材料は、第1実施例と同様のフィルムを使用す
ることができる。
【0051】こうして磁気シールド材料の薄板をフィル
ムで裏打ちしておけば、その分だけ電磁波シールド板2
00の強度を向上させることができる。その結果、電磁
波シールド板が破損しにくくなったり、また取り扱い作
業が容易となったりするので好ましい。
【0052】また、図12に示すように、磁気シールド
材料の薄板とフィルムとを若干ずらしておけば、フィル
ムが薄板からはみ出している部分を接着代として活用す
るとともに、薄板同士を互いに接触させることができる
ので、電磁波シールド板200を確実に環状構造とする
ことが可能となる。
【0053】以上、各種の実施例について説明してきた
が、本発明は上記すべての実施例に限られるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の電磁波シールド板の外観形状を例
示する説明図である。
【図2】第1実施例の電磁波シールド板の断面構造を例
示する説明図である。
【図3】第1実施例の電磁波シールド板が良好な電磁波
シールド性能を有する理由を概念的示す説明図である。
【図4】端部に心材を有する第1実施例の電磁波シール
ド板の断面構造を示す説明図である。
【図5】複数部材で構成された第1実施例の電磁波シー
ルド板の断面構造を示す説明図である。
【図6】フィルムで裏打ちされた第1実施例の電磁波シ
ールド板の断面構造を示す説明図である。
【図7】フィルムで裏打ちされた第1実施例の他の電磁
波シールド板の断面構造を示す説明図である。
【図8】第2実施例の電磁波シールド板の外観形状を例
示する説明図である。
【図9】第2実施例の電磁波シールド板の断面構造を例
示する説明図である。
【図10】環状構造の内側に中心部材を備える第2実施
例の電磁波シールド板の断面構造を示す説明図である。
【図11】フィルムで裏打ちされた第2実施例の電磁波
シールド板の断面構造を示す説明図である。
【図12】フィルムで裏打ちされた第2実施例の他の電
磁波シールド板の断面構造を示す説明図である。
【図13】従来から使用されている電磁波シールド部材
の端面構造を示す断面図である。
【符号の説明】
100…電磁波シールド板 102…薄板 104…薄板 106…フィルム 110…心材 200…電磁波シールド板 202…薄板 206…フィルム 210…中心部材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁波の発生源と電磁波から保護すべき
    対象との間に設けられ、該発生源からの電磁波を遮蔽す
    る電磁波シールド板において、 前記電磁波シールド板の端部が折り返されて環状構造と
    なっていることを特徴とする電磁波シールド板。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電磁波シールド板におい
    て、 前記電磁波シールド板の端部は、心材を巻き込んで折り
    返されていることを特徴とする電磁波シールド板。
  3. 【請求項3】 電磁波の発生源と電磁波から保護すべき
    対象との間に設けられ、該発生源からの電磁波を遮断す
    る電磁波シールド板において、 前記電磁波シールド板を折り返して両端部を互いに接続
    することにより、該電磁波シールド板が環状構造となっ
    ていることを特徴とする電磁波シールド板。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の電磁波シールド板におい
    て、 前記電磁波シールド板は、前記環状構造の内側に中心部
    材が挟み込まれていることを特徴とする電磁波シールド
    板。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項3記載の電磁波シ
    ールド板において、 前記電磁波シールド板が該電磁波シールド板に接着され
    た支持板で裏打ちされていることを特徴とする電磁波シ
    ールド板。
  6. 【請求項6】 透磁率が所定値以上の材料を用いて形成
    された請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の電磁
    波シールド板。
  7. 【請求項7】 飽和磁束密度が所定値以上の材料を用い
    て形成された請求項6記載の電磁波シールド板。
JP2000353814A 2000-11-21 2000-11-21 電磁波シールド板 Pending JP2002158480A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000353814A JP2002158480A (ja) 2000-11-21 2000-11-21 電磁波シールド板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000353814A JP2002158480A (ja) 2000-11-21 2000-11-21 電磁波シールド板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002158480A true JP2002158480A (ja) 2002-05-31

Family

ID=18826514

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000353814A Pending JP2002158480A (ja) 2000-11-21 2000-11-21 電磁波シールド板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002158480A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005236169A (ja) * 2004-02-23 2005-09-02 Sony Corp 磁気シールド体、磁気シールド構造及び磁気メモリ装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51131109U (ja) * 1975-04-15 1976-10-22
JPS5464401U (ja) * 1977-10-14 1979-05-08
JPS62110185U (ja) * 1985-12-28 1987-07-14
JPS6393698U (ja) * 1986-12-08 1988-06-17
JPH022895U (ja) * 1988-06-20 1990-01-10

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51131109U (ja) * 1975-04-15 1976-10-22
JPS5464401U (ja) * 1977-10-14 1979-05-08
JPS62110185U (ja) * 1985-12-28 1987-07-14
JPS6393698U (ja) * 1986-12-08 1988-06-17
JPH022895U (ja) * 1988-06-20 1990-01-10

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005236169A (ja) * 2004-02-23 2005-09-02 Sony Corp 磁気シールド体、磁気シールド構造及び磁気メモリ装置
JP4742502B2 (ja) * 2004-02-23 2011-08-10 ソニー株式会社 磁気シールド体、磁気シールド構造及び磁気メモリ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20050247471A1 (en) Electromagnetic shield using meta-material
JP2005514797A (ja) 磁気シールドルーム用壁部材及び、磁気シールドルーム
US6310285B1 (en) EMI preventive part and active device with the same
TW202028478A (zh) 電磁場遮蔽構造,其製造方法,及半導體製造環境
KR20040111419A (ko) 복합 코어 비선형 리액터 및 유도 수전 회로
JP2002158480A (ja) 電磁波シールド板
JP2001053485A (ja) 電磁波吸収シート
JP2837595B2 (ja) アモルファス磁気シールド板と磁気シールド工法
CA3018319C (en) Noise reducing and cooling enclosure
JPH08138947A (ja) 高周波インダクタ用コア
JPH1187980A (ja) 複合磁性シート
JP2005183885A (ja) リアクトル
JP3304268B2 (ja) 変圧器
JP7452104B2 (ja) 配線モジュール
JP7341407B2 (ja) ノイズフィルター
KR20230031493A (ko) 전자파 및 자기장 흡수차폐시트 및 이를 포함하는 전자기기
JP2007281065A (ja) 磁気遮蔽材及び当該磁気遮蔽材から成る磁気遮蔽物
JP2514448B2 (ja) 電磁遮蔽体
KR19990038001U (ko) 에이.브이 시스템의 방사성 이.엠.아이 차단장치
JPH05315128A (ja) 超電導装置
JPH06182512A (ja) 鋳型内電磁攪拌器
JP4382449B2 (ja) フィルム状コンデンサ
KR0185905B1 (ko) 전자회로의 노이즈방지용 구조물
JPS63194400A (ja) 電磁遮蔽材
JPH07221486A (ja) 電波障害防止用パネル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100304

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100309

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100629