JP2514448B2 - 電磁遮蔽体 - Google Patents

電磁遮蔽体

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JP2514448B2
JP2514448B2 JP2011165A JP1116590A JP2514448B2 JP 2514448 B2 JP2514448 B2 JP 2514448B2 JP 2011165 A JP2011165 A JP 2011165A JP 1116590 A JP1116590 A JP 1116590A JP 2514448 B2 JP2514448 B2 JP 2514448B2
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昭彦 矢ケ崎
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は不要な電磁波による各種の電子機器や人体等
に対する障害を防止する電磁遮蔽体に関する。
従来の技術 最近、コンピュータや集積回路等を搭載した各種の機
器が広く普及するにつれ、漏れた電磁波がコンピュー
タ、精密電子機器、ロボット等の敏感な電子回路部分に
潜り込み、それ等を誤動作させ、或いは人体に悪影響を
与える等、不必要な電磁波による障害の発生が重大な問
題となり、その対策が急務になっている。この障害電磁
波の発生源は種々あるが、電力機器における電気接点の
火花やパルス発生回路の動作信号等によるものが大部分
である。そして、電磁波は導線路を伝導し、或いは空間
を伝播して、それ等の2径路を通じて被害箇所に達す
る。この様な電磁波の放射による障害を防止するには、
この径路となる空間を伝播防止能力のある物体で遮り、
減衰させなければならない。
この様な電磁波は電波と磁波が互いに直角方向に組合
わさった横波の性質を持ち、マスクウェルの方程式から
導けば、発生源からの距離がr=λ/2π(但しλ:波
長、r:距離)付近を境にして、それより遠方にある遠方
電磁界では電波(電解ベクトル)と磁波(磁界ベクト
ル)が相等しくなって伝播するが、それより近傍にある
近傍電磁界では互いに異なる強さをもって伝播する。例
えば、ロッドアンテナの様に直線状に障害電流が流れた
ときはそれから発生する電波の方が強くなり、ことに近
傍電磁界内で発生体と至近距離にある近接電磁界では著
しく強くなる。又、ループを画いた障害電流が流れたと
きは磁界の方が強くなり、近接電磁界では著しく強くな
る。
一般に、波動では周波数fと波長λと伝播速度cとの
間にはfλ=cの関係があり、電磁波の伝播速度cは3
×108[m/s]である。そこで、f=1MHzにおける境界距
離r1を求めると、先ず波長λ1は λ1=f/c=3×108/106=300[m]である。従って、
境界距離r1は r1=λ1/2π=300/2π=48[m]となる。同様にして f=100KHzではr2=480[m] f=10MHzではr3=4.8[m] となり、これらのr1、r2、r3以内がそれぞれの近傍電磁
界となる。これを、機器、システム等のサイズや回路
間、部品間の距離と比較したり、人体との距離と比較す
るとき、大多数の機器、システムや人体の敏感な被害箇
所が障害電磁波発生源から近傍電磁界の電磁波にさらさ
れていると言ってよい。なお、近傍電磁界においては交
流理論を用いる方がより適するようになる。
特に、電子機器、システムの部品、配線等は全て回路
(ループ)を形成しており、障害電流もループ状に流れ
ることが多い。従って、それ等から発生する障害電磁波
も磁波の成分が強く、近接電磁界ではそれが著しい。こ
れが、機器、システムの障害電磁波の遮蔽による防止対
策を予想以上に難しくしている原因である。何故なら、
電波を遮蔽する静電遮蔽に比べて磁気遮蔽は著しく効果
が薄く、それは現在存在する磁気遮蔽材料が、周波数が
次第に高くなるに従い透磁率が著しく低下し、ほとんど
空気と変わらなくなってしまうことに起因する。結局、
磁性材による遮蔽は高周波になるに従い効果が失われて
しまう。
そこで、このような障害電磁波による高周波の到来磁
波を防ぐ手段として新たに採用したのが、切れ目の無い
板状の銀、銅、アルミニウム等の箔や板である。これ等
の高導電率の板状体は、磁束が交差するとその中に誘導
起電力が発生し、その方向に誘導電流が還流し、そこか
ら磁束が反対方向に発生して到来磁束を打消してしまう
ので、電磁遮蔽体として優れており、高周波でも効果を
失わない。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、このような板状体に対し、障害電磁波
の磁束は様々な方向から到来して交差する。例えば第5
図に示すように板10の一面12に対し、磁束φがθの角度
で到来すると、その内部における磁束φと直角な平面状
導体が有った時に最大の誘導起電力eが円状に発生する
ものであるが、表皮効果により誘導電流iは板表面の方
向にしか流れ得ないため直角平面と90°−θの角度で交
わる導体平面しか持たないことになり、誘導起電力e′
はeより小さくなり、誘導電流iも小さくなる。その誘
導電流iによる磁束φ′は板面と直角な方向に発生して
磁束φより小さくなり、磁束φ′の磁束φと全く反対方
向の打ち消し成分φ″は更に小さくなるので、結局磁束
φは充分に打消すことができない。因みに、到来磁束の
侵入方向が板面と直角になるとは限らず、その場合には
効果を十分に発揮し難い。
本発明はこのような従来の問題点に着目してなされた
ものであり、障害電磁波の磁束がいかなる方向から到来
しても、優れた遮蔽効果を発揮する電磁遮蔽体を提供す
ることを目的とする。
課題を解決するための手段 上記目的を達成するための手段を、以下実施例に対応
する第1図、第2図、第3(a)図、及び第4図を用い
て説明する。
この電磁遮蔽体14は少なくとも表面部のほぼ全域に高
導電率材料のみから成る層20を有する小球体16の多数集
合体から成るものである。
そして、上記小球体16を高導電率材料を被覆した層20
を有する非導電性の球体18にしても良い。
又、上記小球体24を互いに適宜連結すると好ましくな
る。
作用 上記のように構成すると、小球体16が多数集合してい
るため、障害電磁波の磁束がいかなる方向から到来して
も、その磁束φ1は小球体16と交差する。しかも、その
小球体16には磁束φ1と直交する円形状断面或いは円環
状断面が必ず存在する。そこで、小球体16の少なくとも
表面部のほぼ全域に高導電率材料のみから成る層20を配
設しておくと、小球体16には磁束φ1と直交する円形状
断面或いは円環状断面の高導電性円周面があるので、そ
の高導電性円周面に沿って最も高い誘導起電力e1が発生
し、同一方向に誘導電流i1も良く還流する。このため、
その誘導電流i1により、到来した磁束φ1と全く反対方
向に磁束φ′1が発生し、磁束φ1を最も良く打ち消して
障害電磁波を効果的に減殺する。この電磁遮蔽体は小球
体16が多数集合しているため、磁束φ1が交差する小球
体16も多く、直交する円形状断面或いは円環状断面の高
導電性円周面も多重になるため効果も著しい。
そして、上記小球体16に高導電率材料を被覆した層20
を有する非導電性球体18を用いると、表面部と内部とを
それぞれ適切な材料を選択して構成できる。しかも、比
較的高い周波数においては、もともと高周波電流は表皮
効果が強くなって表面しか流れられないものであるた
め、ほとんど同等の効果を上げることができる。
又、上記小球体24を互いに適宜連結すると、その連結
部26の材質や長さ、太さ等を選択し、小球体24と群とし
て取り扱え、アースも取り安くなるため、目的に合った
遮蔽体を形成し易い。
実施例 以下、添付図面に基づいて、本発明の実施例を説明す
る。
第1図は本発明を適用した電磁遮蔽体を示す斜視図、
第2図はその1小球体の拡大断面図である。図中、14は
板状に密着集合した多数の小球体から成る電磁遮蔽体、
16はその1小球体である。この小球体16は紙、ガラス、
プラスチック、セラミック等から成る非導電性球体18の
外側に、銀、銅、アルミニウム等の高導電率材料から成
る被覆層20を薄く設けたものである。このように内部を
大きく、紙、ガラス、プラスチック、セラミック等の非
導電性物質の球体18で形成すると、小球体16は軽くな
り、安価に製造できる。しかも、その表面部全域に薄
く、高導電率材料の被覆層20を設けておくと、比較的高
い周波数においては、もともと高周波電流は表皮効果が
強くなって、小球体16の表面しか流れないため不都合は
ない。なお、小球体は高導電率材料のみを用いて、その
表面部、内部共に形成し、或いは中空にすることができ
る。
この電磁遮蔽体14に対し、障害電磁波の磁束がいかな
る方向から到来しても、その遮蔽体14には小球体16が多
数集合しているため、その磁束は小球体16と交差する。
その際、例えば第3(a)図に示すように小球体16に対
し、磁束φ1が左上から右下方向に交差すると、その小
球体16には磁束φ1と直交する円形状断面が必ず存在す
るため、表面部全域を高導電率材料の被覆層20にしてお
くと、磁束φ1と直交する円形状断面の高導電性円周面
に沿って最も効率良く誘導起電力e1が発生し、同一方向
に誘導電流i1が良く還流する。このため、その誘導電流
i1により、到来した磁束φ1と全く反対方向に磁束φ′1
が発生し、磁束φ1を打ち消して障害電磁波を効果的に
減殺する。又、例えば第3(b)図に示すように小球体
16に対し、磁束φ2が左下から右上方向に交差すると、
同様に磁束φ2と直交する円形状断面の高導電性円周面
に沿って最も効率良く誘導起電力e2が発生し、同一方向
に誘導電流i2が良く還流するため、その誘導電流i2によ
り到来した磁束φ2と全く反対方向に磁束φ′2が発生
し、磁束φ2を打ち消して障害電磁波を効果的に減殺す
る。しかも、交差する小球体16も多く直交する円形状断
面の高導電性円周面も多数になるため、効果も著しい。
なお、小球体16は独立体であるため、それ等を多数集
合して上記のような板状等の一定の外観形状に保つに
は、枠板、ケース壁等で支えるか、それ等を互いに結着
する必要がある。その際、多数の小球体16同士を互いに
接触させると、アースが可能になる。しかし、各小球体
16の高導電性被膜の上にそれぞれ薄い絶縁被膜を設ける
と、多数の小球体16を互いに絶縁して用いることもでき
る。更には、障害電磁波を発生したり電磁波の障害を受
け易い器具類のケース内に収納して用いると、その空間
形状が様々であっても、その形状に従って空間に簡単に
隅々まで隙間なく充填できるので、電磁遮蔽体として優
れた効果を発揮できる。
第4図は本発明を適用した他の電磁遮蔽体を構成する
1部材を示す平面図である。この電磁遮蔽体の構成部材
22も少なくとも表面部のほぼ全域に高導電率材料のみか
ら成る層を有する小球体24の多数集合体から成る。但
し、それ等の小球体24は互いに線状の連結部26によって
結合し、網の目状に配置している。このため、連結部26
の材質や長さ、太さ等を適宜選択すると、1部材に含ま
れる小球体24を群として取り扱える。そこで、用いる部
材数や形状等を選択すると、使用目的に合った遮蔽体を
形成し易くなる。例えば、数枚の構成部材22を互いに位
置をずらし、網目に他の部材22の小球体24が嵌まるよう
に板状に積層し、或いは所要数の部材を塊状に纏めて電
磁遮蔽体を形成できる。なお、板体に屈曲性を与える
と、ワープロ等のOA機器操作者用の電磁遮蔽体として適
する。しかも、連結部26を導電性にすると、簡単にアー
スが行なえる。
発明の効果 以上説明した本発明によれば、少なくとも表面部のほ
ぼ全域に高導電率材料のみから成る層を有する小球体が
多数集合しているため、障害電磁波がいかなる方向から
到来しても、その磁束は小球体と交差し、その小球体に
は磁束と直交する円形状断面或いは円環状断面の高導電
性円周面があるので、その高導電性円周面に沿って誘導
電流を良く還流させ、電磁波の磁束を全く反対方向に発
生する磁束で打ち消して、障害電磁波を効果的に滅殺で
きる。しかも、小球体が多数集合していると、磁束が交
差する小球体も多く、直交する円形状断面或いは円環状
断面の高導電性円周面も多重になるため効果が著しい。
特に、電磁波の発生源から近距離において効果が著し
い。
そして、小球体に高導電率材料を被覆した層を有する
非導電性球体を用いると、それぞれ適切な材料を選択し
て、全体を軽くし、安価に製造することができる。しか
も、電磁波は高周波になると表皮効果が顕著になるた
め、その電磁波遮蔽効果も優れている。
又、小球体を互いに適宜連結すると、その連結部の材
質や長さ、太さ等を選択し、小球体を群として取り扱え
るため、使用目的にあった遮蔽体を形成し易くなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用した電磁遮蔽体を示す斜視図、第
2図はその小球体の拡大断面図である。 第3図は同小球体における電磁波の磁束に対する作用説
明図である。 第4図は本発明を適用した他の電磁遮蔽体の構成部材を
示す平面図である。 第5図は従来の電磁遮蔽体における電磁波の磁束に対す
る作用説明図である。 14……電磁遮蔽体、16、24……小球体、18……非導電性
球体、20……高導電性被覆層、26……連結部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも表面部のほぼ全域に高導電率材
    料のみから成る層を有する小球体の多数集合体から成る
    ことを特徴とする電磁遮蔽体。
  2. 【請求項2】上記小球体が高導電率材料を被覆した層を
    有する非導電性球体であることを特徴とする第1項記載
    の電磁遮蔽体。
  3. 【請求項3】上記小球体を互いに適宜連結することを特
    徴とする第1項、又は第2項記載の電磁遮蔽体。
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