JP2002185091A - 回路基板、回路基板のemi低減方法およびその回路基板を用いた電子装置のemi低減方法 - Google Patents

回路基板、回路基板のemi低減方法およびその回路基板を用いた電子装置のemi低減方法

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JP2002185091A
JP2002185091A JP2000380880A JP2000380880A JP2002185091A JP 2002185091 A JP2002185091 A JP 2002185091A JP 2000380880 A JP2000380880 A JP 2000380880A JP 2000380880 A JP2000380880 A JP 2000380880A JP 2002185091 A JP2002185091 A JP 2002185091A
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Hideo Kikuchi
秀雄 菊地
Toshiyuki Kaneko
俊之 金子
Yutaka Akimoto
豊 秋元
Kiyohiko Kaiya
清彦 海谷
Kazuhiro Kinoshita
和洋 木下
Hideki Kikuchi
秀樹 菊池
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電源・グランド層に使用される幅広導体パター
ンを有する回路基板の該パターンから放射されるコモン
モード共振による不要電磁波放射を低減する。 【解決手段】電源パターン26およびグランドパターン
25の幅広導体パターンを備えた回路基板において、幅
広導体パターンの角部分の導体輪郭線長が電磁気的に長
くなるように、該角部分に電磁気的に結合し、該角部分
から外側に突出する付加導体20を設けた。付加導体2
0は幅広パターンと同じ層または異なる層に設けること
ができ、この付加導体20により幅広導体パターンのコ
モンモード共振を抑制し、回路基板の不要電磁波放射を
低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回路基板に関し、特
に相対向する電源パターンとグランドパターンなどの幅
広導体パターンを有する回路基板の該幅広導体パターン
に流れる同位相のコモンモード共振電流によるコモンモ
ード共振を低減し、該幅広導体パターンのEMI(Elec
tro Magnetic Interference )を低減する回路基板に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】回路基板の電源パターンやグランドパタ
ーンには幅広導体パターンが使用される場合がある。例
えば通常の集積回路パッケージが実装される回路基板で
は数センチメートルの寸法の幅(縦横)の幅広導体パタ
ーンが使用されており、半導体チップを設置するパッケ
ージには1センチメートル程度の幅の幅広導体パターン
が使用されている。
【0003】これら回路基板および半導体パッケージ
は、配線パターンが幅広導体パターンに終端抵抗を介し
て接続する部分を有し、その終端部から幅広導体パター
ンに電磁エネルギーが供給される。その結果、供給され
た電流が幅広導体パターン内で共振し、そのエネルギー
を幅広導体パターンから不要電磁波として放射して電子
装置に影響を与える。この不要電磁波放射による妨害は
EMI(電磁妨害)と呼ばれている。
【0004】この不要電磁波放射は幅広導体パターン全
体がアンテナとして動作する場合に特に強く生じる。幅
広導体の電源パターンとグランドパターンが相対して存
在する場合に、両パターンに同じ方向に電流が流れる場
合、すなわち両パターンに同相で電流が流れる場合は、
両パターンが1枚の幅広導体パターンと同様に動作し、
幅広導体パターンがアンテナとして動作し不要電磁波放
射を生じる。この場合の幅広導体パターンに流れる電流
をコモンモード共振電流と呼び、その共振をコモンモー
ド共振と呼ぶ。
【0005】従来は、回路基板の電源パターンとグラン
ドパターンに同相で電流が流れるコモンモード共振を生
じる場合、特開平10―190237号公報には、図1
3(b)に示すようにグランド層100aと電源層10
0bとの間の内層絶縁材101の端部に、グランド層と
電源層に直接接触しないように抵抗材料から構成された
抵抗材102を設けることで共振を抑制する方法が開示
されている。なお、図13(a)は電源・グランドパタ
ーン100の形状を示す平面図である。
【0006】その他、回路基板の電源パターンとグラン
ドパターンに同相で電流が流れて生じるコモンモード共
振を抑制する方法としては、ゴムフェライトなどを電源
・グランドパターンに密着させ、高周波損失を生じさせ
て共振を抑制する方法が知られていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、抵抗体あるい
は高周波損失材を電源パターンとグランドパターンの間
に挿入した回路基板は製造コストが高くなる欠点があっ
た。また、幅が広いグランドパターンまたは電源パター
ンのみが存在する場合、そのパターンに流れる電流の共
振を抑制する事には適用できなかった。
【0008】一方、高周波損失材では透磁率や損失を生
じさせる物性が経時変化し易いためそれにより不要電磁
波放射を抑制する特性が変わりやすい欠点などがあっ
た。
【0009】従って、本発明は、上記の回路基板の問題
点を解決したコモンモード共振を抑制した幅広導体パタ
ーンを有する回路基板を提供することを目的とするもの
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の構成は、
電源またはグランドの幅広導体パターンを備えた回路基
板において、前記幅広導体パターンの角部分から外側に
突出して付加導体が前記幅広導体パターンと同じ層に前
記幅広導体パターンに連続して設けられているかまたは
異なる層に設けられ、前記付加導体が前記幅広導体パタ
ーンとが電磁気的に結合していることを特徴とする。
【0011】上記の本発明の第1の構成の回路基板にお
いて、前記幅広導体パターンは凸状の角部分または凸状
の角部分と凹状の角部分を有し、前記付加導体が前記凸
状の前記角部分から外側に突出して設けられて前記幅広
導体パターンに電磁気的に結合されている。
【0012】本発明の第2の構成は、上記の第1の構成
の回路基板の前記凹状の前記角部分深い湾形状に形成さ
れていることを特徴とする。
【0013】前記付加導体が前記幅広導体パターンと同
じ層に前記幅広導体パターンと連続して設けられている
場合には、前記付加導体の付加された前記幅広導体パタ
ーンの輪郭線の長さが、前記付加導体を付加する前の
1.4倍以上であり、前記付加導体が前記幅広導体パタ
ーンと異なる層に設けられている場合には、前記幅広導
体パターンの存在する層面への前記付加導体の投影像と
前記幅広導体パターンとの合成形状の輪郭線の長さが、
前記幅広導体パターンの輪郭線の長さの1.4倍以上と
される。この場合、前記幅広導体パターンと前記付加導
体はビアホールまたはバンプにより電気的に接続して
も、電気的に絶縁してもよい。
【0014】上記の第1および第2の構成の回路基板に
おいて、前記付加導体の形状が円形あるいは楕円形、あ
るいはその輪郭線の形状を成すループ状導体とすること
ができる。
【0015】本発明の第3の構成は、回路基板のEMI
低減方法であって、電源またはグランドの幅広導体パタ
ーンを備えた回路基板の前記幅広導体パターンの角部分
の導体輪郭線長が電磁気的に長くなるように前記幅広導
体パターンの角部分から外側に突出して付加導体を前記
幅広導体パターンと同じ層に前記幅広導体パターンに連
続して設けるかまたは異なる層に設け、前記付加導体を
前記幅広導体パターンとを電磁気的に結合させ、前記幅
広導体パターンのコモンモード共振を抑制し、前記回路
基板のEMIを低減することを特徴とする。
【0016】上記の本発明の第3の構成において、前記
付加導体が前記幅広パターンと同じ層に設けられた場合
には、前記付加導体を付加した前記幅広導体パターンの
前記導体の輪郭線の長さは、前記付加導体を付加する前
の1.4倍以上とすることができ、また、前記付加導体
が前記幅広パターンと異なる層に設けられ場合には、前
記幅広導体パターンの存在する層面への前記付加導体の
投影像と前記幅広導体パターンとの合成形状の輪郭線の
長さを前記幅広導体パターンの輪郭線の長さの1.4倍
以上とすることができる。
【0017】本発明の第4の構成は、電子装置のEMI
低減方法であって、上記の第1および第2の構成の回路
基板を該電子装置の筐体内に配置し、該電子装置のEM
Iを低減することを特徴とする。
【0018】本発明の第5の構成は、電子装置のEMI
低減方法であって、電子装置の筐体に付加導体を設置
し、前記電子装置内に設置され、電源またはグランドの
幅広導体パターンを備えた回路基板の前記幅広導体パタ
ーンの角部分に前記付加導体を電磁気的に結合し、前記
回路基板の前記幅広導体パターンの前記角部分の導体輪
郭線長を電磁気的に長くして前記回路基板の前記幅広導
体パターンのコモンモード共振を抑制し、前記電子装置
のEMIを低減させることを特徴とする。
【0019】上記の第5の構成において、前記幅広導体
パターンは凸状の角部分または凸状の角部分と凹状の角
部分を備えている。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。まず、本発明の回路
基板を使用する場合の不要電磁波放射が低減される原理
について図1を参照して説明する。
【0021】図1は、本発明の原理を説明するための図
であり、幅広導体パターンの凸状角部に付加導体を付加
した状態を示す平面図である。
【0022】図1に示すように、回路基板あるいは集積
回路基板の電源パターンあるいはグランドパターンなど
の幅広導体パターンの角部分に矩形の導体パターンを付
加すると、以下に説明するようにコモンモード放射が抑
制できる。
【0023】図1の様にX方向の幅L(横幅)、Y方向
の幅M(縦幅)の矩形形状の幅広導体パターン10(電
源・グランドパターン)について、横方向の長さLを半
波長とするコモンモード共振を考える。
【0024】X方向に流れるコモンモード共振電流30
は、Y方向の線で矩形の幅広導体を切った切断線に垂直
に流れるが、そのY方向の切断線の導体端から導体中心
位置までの距離の約15%の幅の領域に約半分のコモン
モード共振電流30が集中することがマックスウェルの
方程式から得られる。このように、導体パターンの輪郭
線部分に半分のコモンモード共振電流30が流れるた
め、導体パターンの輪郭線の長さがコモンモード共振に
大きな影響を及ぼす。
【0025】矩形形状の電源・グランドパターン(以
下、矩形の幅広導体と略称)上に配線パターンを形成
し、その配線パターンを流れる電磁エネルギーが電源・
グランドパターンにエネルギーを与えることで矩形の幅
広導体(図1の幅広導体パターン10を指す)にコモン
モード共振電流が流れ、そのコモンモード共振電流によ
って不要電磁波放射が発生する。
【0026】配線がエネルギーを幅広導体に与える点を
給電点としては、以下のようなものがある。すなわち、
配線パターンを伝達する電流に対応し、その配線パター
ンの電流を電源・グランドパターンに逆方向の電流とし
て投影したリターン電流が流れ、そのリターン電流と配
線パターンの電流が一対になって回路基板上に電気信号
を伝達する。
【0027】しかし、その配線が1つの電源・グランド
パターンの上から、それと異なる電位の電源・グランド
パターンの上まで、その間の空隙をまたいで接続される
部分で電源・グランドパターンが不連続になる。その不
連続部分では、電源・グランドパターンを伝達するリタ
ーン電流が配線の直下(あるいは直上)を流れることが
できないため、配線を流れる信号電流と対にならない。
すなわち、リターン電流は電源・グランドパターン内
を、配線パターンの投影部分とは異なる電流経路に迂回
する電流のループを生じる。その結果この電流ループが
電源・グランドを流れる電流の共振エネルギーの供給源
になる。すなわち、この電流の迂回を生じる部分が電源
・グランドパターンに全体に共振エネルギーを供給し共
振を生じる給電点となる。
【0028】図1に示す共振電流は矩形の幅広導体のX
方向に流れ、矩形の幅広導体のX方向の長さを半波長と
する共振をしている。この場合のように、矩形の幅広導
体の全面を流れる共振電流が、その電流をうち消す逆向
きの電流と対にならずに流れ、共振を生じている場合を
コモンモード共振と呼び、その電流をコモンモード電流
30と呼ぶ。
【0029】このコモンモード共振では、矩形の幅広導
体のY方向(縦方向)の断面を通過するX方向(横方
向)のコモンモード共振電流30が、図1の矩形の幅広
導体の左右よりも中心位置の方が大きく、また、幅広導
体パターンの輪郭線位置で最大になる。
【0030】この矩形の幅広導体に対し、この矩形の幅
広導体の角から横に長さL3、縦に長さM3で突出する
矩形の導体パターン(付加導体20)(横幅L2+L
3,縦幅M2+M3)を付加した電源・グランドパター
ンの輪郭線の左端から右端までの長さは、当初の矩形の
幅広導体の輪郭線の左端から右端までの長さよりも1角
あたりL3+M3だけ増し(同時に、上端から下端まで
の輪郭線の長さも1角あたり同じ長さで増している)、
幅広導体の左右の角間を接続する導体内の最短距離が長
くなる。付加導体の左端から付加導体および幅広導体パ
ターンの内側を流れる電流はその最短距離を流れ、ま
た、その最短距離の路の近隣の導体の輪郭線に沿って、
大きな電流密度で電流が流れる。ここで、幅広導体の端
部ではなくその中間位置に付加導体を付加する場合は、
幅広導体の左右の端部を結ぶ最短距離は変わらず、その
付加導体を付加する影響は少ない。このように輪郭線に
沿って左右に流れるコモンモード共振電流の経路が長く
なるが、一方、付加導体以外の部分の幅広導体の中心位
置を通るコモンモード共振電流の経路の長さは変わらな
い。
【0031】X方向の左右の両端に付加した付加導体2
0による幅広導体の輪郭線の左端から右端までの長さの
増分が合わせて共振波長の2分の1程度の長さになる
と、幅広導体の輪郭線部分のコモンモード共振電流の経
路の長さが、幅広導体の中心位置を通るコモンモード共
振電流の経路長よりも長くなり、両経路を通るコモンモ
ード共振電流同士で位相差が生じ、互いに共振への寄与
をうち消し合う。
【0032】そのため、幅広導体パターン10の角部分
に付加導体20を加える事で、導体のコモンモード共振
を抑制できる。ここで、X方向の左右の両端間の輪郭線
の長さが矩形の辺の長さに対して左右の付加導体20に
より付加される長さ2×(L3+M3)が4分の1波長
=L/2に達さない場合でも、その付加する長さに応じ
て電流の経路が長くなり位相がずれる効果により共振を
抑制できる。
【0033】また、付加導体20の間隙の長さL1及び
M1(図1参照)は、L1>L/10、M1>M/10
と、幅広導体パターン10の辺の長さの1割以上の長さ
にするならば十分な間隔であった。また、付加導体20
の重なり幅の値L2およびM2がL/20以上あれば不
要電磁波放射(EMI)抑制が正常に行なえることが本
発明者等のシミュレーションの結果によって判明してい
る。
【0034】次に本発明の第1の実施の形態について図
面を参照して詳細に説明する。図2は、本発明第1の実
施の形態の回路基板の断面図であり、(a)は全体の層
構成を示す断面図、(b)は(a)の電源パターン層の
A―A'線に沿った平断面図である。
【0035】図2のように、回路基板は、エポキシ樹脂
等の有機絶縁性基板やセラミックス等の無機絶縁性基板
の内層に幅広導体パターンのグランドパターン25およ
び電源パターン26を備えている。幅広導体パターン
は、電源またはグランド層の導体パターンとして使用さ
れる。図中、符号28はエポキシ樹脂やセラミックスの
絶縁材、符号27は表面に形成された配線パターンを示
す。
【0036】幅広導体パターンの電源パターン26およ
びグランドパターン25は矩形状で、その角部分に突出
した付加導体20が設けられている。付加導体は、電源
パターンに付加しても、グランドパターンに付加しても
同様な効果がある。電源パターンとグランドパターンを
同一層に投影した総体としての形状に付加導体が付加し
た形状にするのである。ここで、付加導体を付加した電
源パターンあるいはグランドパターンに隣接する他の層
面の電源パターンあるいはグランドパターンが付加導体
を付加しパターンを包含する大きさを有する場合は、そ
の包含された形状に関して共振が生じるのである。
【0037】図2において、電源パターン26(幅広導
体パターン)形状を横幅L=200mm、縦幅M=17
5mmの矩形の幅広導体とし、この矩形の幅広導体の角
に付加した付加導体20の寸法を、L3=M3=50m
m、すなわち、L3+M3=L/2とし、L2=M2=
40mmとした場合の幅広導体のインピーダンスについ
て電磁シミュレーションを行った。
【0038】ここでは、グランドパターンの形状とこの
電源パターンあるいは配線パターンの同一層面へ投影し
た形状がこの幅広導体パターンを塗りつぶさない形状の
場合のシミュレーションを行った。細い配線パターンの
投影形状が電源パターンの投影形状に交差する部分を生
じる部分は電源パターンへの給電線(給電点)となるの
で、それは1つのみと単純化しシミュレーションした。
実際の印刷配線板では、多数の配線パターンの投影が電
源パターンの投影に交差するが、それらは、それぞれ給
電線(給電点)であり、電源パターンの共振を生じさせ
るエネルギー源になる。
【0039】付加導体20を付加しない状態の矩形の幅
広導体の端に給電点を設置し、電磁シミュレーションし
た結果、給電点のインピーダンスは狭い共振周波数帯域
ではなく、広がりのある周波数帯で存在していることが
分かった。特に、200mm幅程度の寸法のグランド層
では、インピーダンスの実成分は200MHzから70
0MHzまでの周波数帯域に広がりのある山形を成し、
最大が70から80Ωのインピーダンスの値を持ってい
た。このインピーダンスは真空の放射率に由来するもの
である。
【0040】このようにインピーダンスの実成分が数十
Ωと高い抵抗を成す周波数帯域においては、その抵抗値
と同じ程度のインピーダンスを有する給電源と共振しや
すく、電子部品の配線の特性インピーダンスが数十Ωで
あるが、それが幅広導体の輪郭線を横切る部分の給電点
とインピーダンスが整合し易く共振し易い。
【0041】ここで、100Ωの給電点の電流源が幅広
導体の端に接続した場合の放射の強さを表すインピーダ
ンス値を計算した。図3は、インピーダンスの実成分と
周波数の関係を示すグラフである。放射エネルギーは、
インピーダンス値に給電点の電流の強さの二乗を掛けた
値となる。なお、図3のグラフに細かい凹凸があるのは
シミュレーション誤差である。
【0042】図3より、300MHzから700MHz
の周波数帯域に渡り放射の強さを表すインピーダンス値
が20Ωから25Ωあった。この値に給電点の電流源の
強さの二乗を掛けた値が放射エネルギーとなり放出され
る。このように付加導体20を付加しない場合には、共
振周波数帯域が幅広く連続して存在していることが分か
る。
【0043】図4は、本発明の第1の実施の形態の回路
基板の効果を説明するための付加導体を付加した場合
(図2参照)の幅広導体パターン(電源パターン26)
のインピーダンスと周波数の関係を示すグラフである。
図3と同様に、インピーダンス値に給電点の電流の強さ
の二乗を掛けた値が放射エネルギーとなり放出される。
【0044】図4より、付加導体20を加えることで、
幅広導体が共振する周波数帯域の真中の500MHz前
後の周波数帯域におけるインピーダンス値が、25Ωか
ら7Ωまで4分の1程度まで減少した。
【0045】このように付加導体20を加えることによ
り、回路基板の幅広導体パターンの共振の中心帯域の放
射を抑制できた。なお、付加導体20は、回路基板上の
通常の導体パターン形成すると同時に形成する。
【0046】また、付加導体20は、回路基板の幅広導
体パターンに、筐体と一体化した付加導体を接続しても
良い。
【0047】幅広導体パターンの左端から右端に至る輪
郭線の長さの増分2×(L3+M3)がLより小さい場
合も、L3+M3>L/5の場合は、共振を抑制する効
果があるという結果も得た。これは、左右の付加導体に
より、当初の輪郭線の長さLをL+(L/5)×2=
1.4Lよりも延長する付加導体を加えればコモンモー
ド共振に効果がある事を意味する。
【0048】以上のように、本実施の形態では、最大の
不要電磁波放射を生じる周波数帯域の放射エネルギーを
4分の一程度に低減できる。これは、付加導体が、グラ
ンドベタパターンなどの幅広導体パターンから突出し幅
広導体パターンの輪郭線の長さを長く変える。そのた
め、輪郭線に流れるコモンモード共振電流による共振の
インピーダンスが変わるため、輪郭線に流れるコモンモ
ード共振電流の位相が変化し、他のコモンモード共振電
流と互いに共振を抑制することができる。
【0049】図2では電源パターン26が内層に1個配
置されている場合を示したが、内層に幅広導体パターン
の電源パターンを複数個配置することもでき、また、幅
広導体パターンの電源パターンを信号配線パターンと同
じ層に設けることもできる。
【0050】図5は、内層に電源パターンが複数個配置
されている例を示す回路基板の断面図であり、(a)は
全体の層構成を示す断面図、(b)は(a)の電源パタ
ーン26層のA―A'線の平断面図である。
【0051】図5を参照すると、電源パターン26は内
層の同じ層に4個配置されており、電源パターンの角部
には付加導体が付加されている。このように電源パター
ン26を一体にせずに複数のパターンに分離すると、共
振による放射ノイズがさらに低減される効果がある。
【0052】また、図6は幅広導体パターンの電源パタ
ーンが信号配線パターンと同じ層に配置された例を示す
回路基板の断面図であり、(a)は全体の層構成を示す
断面図、(b)は(a)の電源パターン26aが存在す
る層のA―A'線の平断面図である。
【0053】このように、電源パターン26aを信号の
配線パターン29と同じ層に置くのは電源パターンは電
気特性を良くするために幅広く取る必要があるため、信
号の配線パターンと同一層に電源パターンが置かれる場
合が多いからである。そして、幅広導体が他の幅広導体
に同一層面で隣接して存在する場合には、その幅広導体
パターンを、隣接する層に存在する幅広導体パターンと
同一層面に投影した総体の形状に対してコモンモード共
振を生じる。また、この効果を利用して、投影像を重ね
合わせた総体の形状を設計することで幅広導体パターン
の共振状態を変えることもできる。
【0054】図6のように、配線パターンが別層の電源
・グランドパターンを横切る部分が存在する場合に、本
発明の形状の電源・グランドパターンを用いることで、
電源・グランドパターンの共振による特定の周波数帯域
の放射ノイズを低減することができる。
【0055】次に本発明の回路基板の第2の実施の形態
について図面を参照して説明する。図7は、本発明第2
の実施の形態の回路基板の構造を説明するための幅広導
体パターンの形状を示す平面図である。本実施の形態で
は、図7のように、短冊状の付加導体またはこの短冊状
の付加導体を内包する正方形の付加導体を幅広導体パタ
ーン10の角に放射状に付加した場合である。
【0056】図7のように、横が200mm、縦が15
0mmの幅広導体パターンに、幅がL/10で長さがL
/5の短冊状の付加導体を幅広導体パターンの四隅に電
気接続し、その接続点から、幅広導体パターンの辺に対
して略45度の角度で外側に放射状に設置した。この付
加導体による輪郭線の増加長さ=L/4程度となるよう
に幅広導体パターンに重ねた構成とした。この場合は不
要電磁波放射が1/3に減少した。
【0057】次に本発明の回路基板の第3の実施の形態
について図面を参照して説明する。図8は、本発明第3
の実施の形態の回路基板の構造を説明するための幅広導
体パターンの形状を示す平面図である。本実施の形態
は、図8のように、ループ状の付加導体20cを幅広導
体パターン10の角に付加した場合である。
【0058】本実施の形態の具体例として、L=200
mmでM=150mmの幅広導体パターンに、L3=M
3=L/5(即ち、L3+M3=L/2.5)、L2=
M2=L/6.67、ループ幅=L/20のループ状の
付加導体を追加した場合の不要電磁波放射についてシミ
ュレーションした。この場合、幅広導体パターンに半波
長で共振する共振モードの不要電磁波放射がループの中
に導体が充填されている場合と同等程度に低減した。
【0059】この付加する導体のリングの幅を付加導体
パターンの寸法Lの1/10から1/200程度まで細
くし電磁シミュレーションした結果、それらの場合も不
要電磁波放射の抑制効果は、矩形の付加導体を付加した
場合とほとんど変わらなかった。これは、幅広導体は一
種のアンテナとなり共振し不要電磁波放射を生じるが、
その幅広導体のアンテナの共振時のインピーダンスの値
はアンテナ線の太さにはほとんど影響されないからと考
えられる。これにより、この放射の抑制機構が導体パタ
ーンの輪郭線の長さに依存し、その付加導体の中の導体
がくり抜かれているループパターンでも同じ放射抑制効
果が得られた。
【0060】実用的には、このループ状の付加導体を幅
広導体パターンに電気的に接続するには、付加導体を幅
広導体パターンと一体にパターンで形成することができ
るが、次のような方法でも幅広導体パターンに電気的に
接続できる。 ループ状の付加導体を幅広導体パターンに溶接、はん
だ付けまたは導電性接着剤で接続する。 ループ状の付加導体を幅広導体パターンにネジ止めす
る。 ループ状金線20d(ループ状の付加導体)を集積回
路チップ上の幅広導体10aに圧着して接続する(図9
の幅広導体パターン10aにループ状金線20dの付加
導体を付加した状態を示す図((a):斜視図、
(b):縦断面図)を参照)。 ループ状導体20eを筐体50と一体化して設け、回
路基板32の幅広導体パターン10bにネジ31で止め
する(図10の幅広導体パターンに筐体と一体化したル
ープ状導体の付加導体を付加した状態を示す図
((a):斜視図、(b):縦断面図)を参照)。
【0061】図8では、付加導体のループ形状は、矩形
状であったが、円環にしてもよい。この形状の場合も、
電磁シミュレーションした結果、矩形状のループ形状と
同様に、不要電磁波放射が抑制され、また、この円環内
を導体で充填した場合も不要電磁波放射の抑制効果は変
わらなかった。この付加導体は楕円形にしても良い。い
ずれの形でも、導体の輪郭線の長さを増すからである。
【0062】本実施の形態の回路基板では、ループ状の
付加導体を回路基板に接着しても用いる事ができるた
め、回路基板の寸法は付加導体の部分を収納しない小面
積でも良く、装置全体を軽量化できる効果がある。付加
導体を円環にした場合には、付加導体が容易には折れ曲
がりにくくなる、機械的強度が強くなる効果もある。
【0063】次に本発明の回路基板の第4の実施の形態
について図面を参照して説明する。図11は、本発明第
4の実施の形態の回路基板の構造を説明するための幅広
導体パターンの形状を示す平面図である。本実施の形態
では、図11のように、T字形の幅広導体パターンを有
する回路基板のコモンモード共振を低減する場合であ
る。
【0064】図11(a)の様に、幅広導体パターン1
0cがT字形の場合のように矩形で無く複雑な形状を有
する場合のコモンモード共振は、以下のようにして抑制
する。先ず、このT字形の幅広導体パターン10cは、
寸法がX(横)=90mm、Y(縦)=95mmの矩形の
右側に寸法がX=60mm、Y=185mmの矩形を連
結したT字形を成す。このT字形で左端から給電する場
合をシミュレーションしインピーダンスの位相を計算す
ると、約250MHzから1000MHzにわたり、位
相がプラスマイナス45度範囲内にあり、この広い周波
数帯で共振可能であることが分かった。そのインピーダ
ンスの実成分も600MHz近くが約100Ω程度であ
り、特性インピーダンスが50Ωや100Ω程度の伝送
線路とインピーダンスが整合し易いため、伝送線路から
共振に対しエネルギーが供給され易いことが分かった。
【0065】この形状を、輪郭線の長さを増すように、
以下のように変形する。先ず、図11(b)のように、
電流経路60の導体の輪郭線を、輪郭線の凸部には付加
導体20fを加え、凹部は更に凹部を拡大した形状にす
る(導体除去部70参照)ことで、コモンモード共振電
流の流れる個所の導体の輪郭線の長さを増すことにより
コモンモード共振を抑制できた。すなわち、凸部には縦
横40mmの矩形の付加導体20fの中心を凸角の先端
に位置合わせし付加し、凹部には、縦横40mmの矩形
領域の中心を凹角の先端に位置合わせし除外した導体除
去部70により凹部を拡大した形状の幅広導体パターン
10cにする。このように凸部を更に突出させ、また、
凹部を更に深い湾形状に形成する。
【0066】この形状について、左端から給電する場合
のシミュレーション計算の結果は、先に共振可能であっ
た帯域の少なくとも50%の約450MHzから800
MHzの範囲の周波数帯域の位相で、インピーダンスの
位相がプラスマイナス45度範囲から外れ、非共振の帯
域となった。それ以外の帯域でもプラスマイナス45度
範囲から外れる部分が多かった。その放射エネルギーを
計算すると、0MHzから1000MHzまでの範囲で
は、放射エネルギーのピークが1/3に減少するなど、
放射エネルギーの低減効果が大きかった。
【0067】次に本発明の回路基板の第5の実施の形態
について図面を参照して説明する。図12は、本発明第
5の実施の形態の回路基板の構造を説明するための幅広
導体パターンと付加導体の位置状態を示す図であり、
(a)は斜視図、(b)は縦断面図である。本実施の形
態では、図12のように、幅広導体パターン10に、そ
れと異なる層面に矩形の付加導体20gを付加して幅広
導体パターン10を有する回路基板のコモンモード共振
を低減する場合である。即ち、本実施の形態では、幅広
導体パターン10と付加導体20gはお互いに異なる層
にあり電気的に絶縁されているが、電磁気的には干渉し
合う(静電結合により電磁気的に結合した)場合であ
る。
【0068】本実施の形態の具体例として、図12のよ
うに、横(L)が200mmで縦(M)が150mmの
矩形状の幅広導体パターンに、それと異なる層面に矩形
の付加導体を、高さがL/200の高さの位置に配置
し、幅広導体パターンとは電気的に導通させず両者を絶
縁した。また、付加導体は、L3=M3=L/5、すな
わち左右の輪郭線の長さの増分2×(L3+M3)=4
×(L/5)となるように付加導体を突出させ、L2=
M2=L/5とした。なお、図中、符号28aは絶縁材
を示す。
【0069】このように両者を絶縁状態にした場合も、
電磁シミュレーションした結果、幅広導体パターンのみ
の場合に生じていた不要電磁波放射を低減できた。な
お、付加導体が電気的に接続されている場合に比べ不要
電磁波放射の低減率は約1/2であった。
【0070】このため、必ずしも付加導体が幅広導体パ
ターンに電気的に接続しなくとも、幅広導体パターンの
コモンモード共振を抑制することができるという知見が
得られた。本実施の形態のように、付加導体は幅広導体
パターンの角部分と重った形状をしているが、付加導体
の層への幅広導体パターンの投影像の角部分の輪郭線に
接して外側に突出した形状で、付加導体と幅広導体パタ
ーンが静電結合により電磁的気的に結合している場合に
も同様の効果を有する。
【0071】なお、付加導体が共振を抑制すべき幅広導
体パターンに電気的に接続している方が共振の抑制効果
が大きいが、その電気的接続は、幅広導体と異なる層面
に存在する付加導体をビアホールで接続しても良い。ま
た、付加導体をポリイミドなどのフィルム上のパターン
として形成し、そのパターンにバンプを形成し、そのバ
ンプを幅広導体パターンに圧接しても良い。この形状の
場合を電磁シミュレーションした結果、付加導体を幅広
導体パターンと同一層に形成した場合と比べ、不要電磁
波放射の抑制効果が変わらないという知見が得られた。
【0072】本実施の形態では、付加導体を幅広導体パ
ターンと電気的に導通させない事も許されるため、付加
導体を高分子フィルム上に形成し、そのフィルムを接着
剤で幅広導体パターンに接着することで不要電磁波放射
の抑制が可能である。また、本実施の形態では、付加導
体を必ずしも幅広導体パターンに電気的に導通させなく
ても幅広導体パターンの共振による不要電磁波放射を抑
制できるため、付加導体の幅広導体パターンへの設置が
容易にできる。
【0073】上記の本発明の第1〜第5の実施の形態の
回路基板を用いることにより、電子装置のEMIを低減
することができる。また、本発明の第3の実施の形態の
図10に示したように、電子装置の筐体に付加導体を設
置し、その付加導体を、その筐体内に設置され、電源ま
たはグランドの幅広導体パターン(凸状の角部を有する
か、凸状の角部および凹状の各部を有する)を備えた回
路基板の該幅広導体パターンの凸状の角部に接続するこ
とにより、電子装置のEMIを低減することができる。
なお、電子装置の筐体に設置する付加導体として上記の
第1の実施の形態に示したような幅広形状の付加導体を
用いても良い。
【0074】また、本発明は、電子装置のシールドを行
う金属筐体に対して、上記各実施の形態に示した様に付
加導体を設置することで、電子装置の筐体自身に流れる
共振電流による不要電磁波放射を抑制することもでき
る。
【0075】上記の第1〜第5の実施の形態の回路基板
では幅広導体パターンは内部に抜き導体部がないパター
ンについて説明したが、該回路基板にスルーホールを設
けるためのクリアランスとなる導体抜き部を該幅広導体
パターンの導体内部領域に設ける場合にも本発明は適用
される。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、次の
効果が得られる。 (1)第1の効果は、凸状の角部分を有する電源・グラ
ンドの幅広導体パターンを備えた回路基板においては、
凸状の角部分から外側に突出する付加導体を幅広導体パ
ターンと同じ層または異なる層に設けることにより、幅
広導体パターンからの不要電磁波放射が低減された回路
基板が得られることである。この理由は、幅広導体パタ
ーンの角部分の導体輪郭線長さが付加導体の付加により
電磁気的に増加し、幅広導体パターンのコモンモード共
振が抑制されるためである。 (2)第2の効果は、凸状の角部分および凹状の角部分
を有する電源・グランドの幅広導体パターンを備えた回
路基板においては、凸状の角部分から外側に突出する付
加導体を幅広導体パターンと同じ層または異なる層に設
け、さらに凹状の角部分は深い湾形状に形成することに
より、幅広導体パターンからの不要電磁波放射が低減さ
れた回路基板が得られることである。この理由は、幅広
導体パターンの角部分の導体輪郭線長が電磁気的に増加
し、幅広導体パターンのコモンモード共振が抑制される
ためである。 (3)第3の効果は、上記(1),(2)の付加導体を
有する幅広導体パターンを備えた回路基板を使用するこ
とにより、電子装置のEMIを効果的に低減できる方法
が得られることである。この理由は、回路基板の幅広導
体パターンからの不要電磁波放射が抑制されるためであ
る。 (4)第4の効果は、電子装置の筐体に付加導体を設置
して電源またはグランドの幅広導体パターンを備えた回
路基板の前記幅広導体パターンの角部分に電磁気的に結
合することにより、電子装置のEMIを効果的に低減で
きる方法が得られることである。その理由は、付加導体
により回路基板の幅広導体パターンの角部分の導体輪郭
線長が電磁気的に増加し、回路基板の幅広導体パターン
のコモンモード共振が抑制され、回路基板から放射され
る不要電磁波が減少するためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための図であり、幅広
導体パターンの凸状角部に付加導体を付加した状態を示
す平面図である。
【図2】本発明第1の実施の形態の回路基板の断面図で
あり、(a)は全体の層構成を示す断面図、(b)は
(a)の電源パターン層のA―A'線に沿った平断面図
である。
【図3】付加導体を付加しない場合の幅広導体パターン
のインピーダンスと周波数の関係を示すグラフである。
【図4】本発明の第1の実施の形態の回路基板の効果を
説明するための付加導体を付加した場合の幅広導体パタ
ーンのインピーダンスと周波数の関係を示すグラフであ
る。
【図5】本発明の第1の実施の形態の回路基板の内層に
電源パターンが複数個配置されている例を示す回路基板
の断面図であり、(a)は全体の層構成を示す断面図、
(b)は(a)の電源パターン26層のA―A'線の平
断面図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態の回路基板の同じ層
に幅広導体パターンの電源パターンと信号配線パターン
が配置された例を示す回路基板の断面図であり、(a)
は全体の層構成を示す断面図、(b)は(a)の電源パ
ターン26層のA―A'線の平断面図である。
【図7】本発明第2の実施の形態の回路基板の構造を説
明するための幅広導体パターンの形状を示す平面図であ
る。
【図8】本発明第3の実施の形態の回路基板の構造を説
明するための幅広導体パターンの形状を示す平面図であ
る。
【図9】本発明第3の実施の形態の回路基板の幅広導体
パターンにループ状金線の付加導体を付加した状態を示
す図であり、(a)は斜視図、(b)は縦断面図であ
る。
【図10】本発明第3の実施の形態の回路基板の幅広導
体パターンに筐体と一体化したループ状導体の付加導体
を付加した状態を示す図であり、(a)は斜視図、
(b)は縦断面図である。
【図11】本発明第4の実施の形態の回路基板の構造を
説明するための幅広導体パターンの形状を示す平面図で
ある。
【図12】本発明第5の実施の形態の回路基板の構造を
説明するための幅広導体パターンと付加導体の位置状態
を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は縦断面図で
ある。斜視図である。
【図13】従来のコモンコード共振を抑制する回路基板
の構造平面図および断面図である。
【符号の説明】
10,10a,10b,10c 幅広導体パターン 20,20a,20b,20c,20f,20g 付
加導体 20d ループ状金線 20e ループ状導体 25 グランドパターン 26,26a 電源パターン 27,29 配線パターン 28,28a 絶縁材 30 コモンモード共振電流 31 ネジ 32 回路基板 50 筐体 60 電流経路 70 導体除去部 100 電源・グランドパターン 100a グランド層 100b 電源層 101 内層絶縁材 102 抵抗材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋元 豊 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 海谷 清彦 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 木下 和洋 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 菊池 秀樹 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 Fターム(参考) 5E321 AA17 BB21 GG05 5E338 AA03 CC01 CC04 CC06 CD02 CD14 CD22 EE13 5E346 AA12 AA15 AA35 AA43 AA45 BB02 BB03 BB04 BB07 BB11 BB16 CC01 CC31 FF01 FF24 HH01

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源またはグランドの幅広導体パターン
    を備えた回路基板において、前記幅広導体パターンの角
    部分から外側に突出して付加導体が前記幅広導体パター
    ンと同じ層に前記幅広導体パターンに連続して設けられ
    ているかまたは異なる層に設けられ、前記付加導体が前
    記幅広導体パターンとが電磁気的に結合していることを
    特徴とする回路基板。
  2. 【請求項2】 前記幅広導体パターンが凸状の角部分ま
    たは凸状の角部分と凹状の角部分を有し、前記付加導体
    が前記凸状の前記角部分から外側に突出して前記付加導
    体が設けられていることを特徴とする請求項1記載の回
    路基板。
  3. 【請求項3】 前記幅広導体パターンが凹状の角部分が
    深い湾形状に形成されていることを特徴とする請求項2
    記載の回路基板。
  4. 【請求項4】 前記付加導体が前記幅広導体パターンと
    同じ層に前記幅広導体パターンと連続して設けられてお
    り、前記付加導体の付加された前記幅広導体パターンの
    輪郭線の長さが、前記付加導体を付加する前の1.4倍
    以上であることを特徴とする請求項1,2または3記載
    の回路基板。
  5. 【請求項5】 前記付加導体が前記幅広導体パターンと
    異なる層に設けられており、前記幅広導体パターンの存
    在する層面への前記付加導体の投影像と前記幅広導体パ
    ターンとの合成形状の輪郭線の長さが、前記幅広導体パ
    ターンの輪郭線の長さの1.4倍以上であることを特徴
    とする請求項1,2または3記載の回路基板。
  6. 【請求項6】 前記付加導体が前記幅広導体パターンと
    電気的に導通していることを特徴とする請求項1〜5の
    いずれかに記載の回路基板。
  7. 【請求項7】 前記付加導体は前記幅広導体パターンと
    異なる層に設けられており、前記付加導体は前記幅広導
    体パターンとビアホーまたはバンプを介して電気的に導
    通していることを特徴とする請求項5記載の回路基板。
  8. 【請求項8】 前記付加導体は前記幅広導体パターンと
    異なる層に設けられており、前記付加導体が前記幅広導
    体パターンと電気的に絶縁化されていることを特徴とす
    る請求項5記載の回路基板。
  9. 【請求項9】 前記付加導体の形状が円形あるいは楕円
    形、あるいはその輪郭線の形状を成すループ状導体であ
    ることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の回
    路基板。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の回路
    基板がスルーホールを有し、前記幅広導体パターンの導
    体内部領域に前記スルーホール形成のためのクリアラン
    スとなる導体抜き部が形成されていることを特徴とする
    回路基板。
  11. 【請求項11】 電源またはグランドの幅広導体パター
    ンを備えた回路基板の前記幅広導体パターンの角部分の
    導体輪郭線長が電磁気的に長くなるように前記幅広導体
    パターンの角部分から外側に突出して付加導体を前記幅
    広導体パターンと同じ層に前記幅広導体パターンに連続
    して設けるかまたは異なる層に設け、前記付加導体を前
    記幅広導体パターンとを電磁気的に結合させ、前記幅広
    導体パターンのコモンモード共振を抑制し、前記回路基
    板のEMIを低減することを特徴とする回路基板のEM
    I低減方法。
  12. 【請求項12】 前記付加導体が前記幅広導体パターン
    と同じ層に前記幅広導体パターンと連続して設けられ、
    前記付加導体を付加した前記幅広導体パターンの前記導
    体の輪郭線の長さを、前記付加導体を付加する前の1.
    4倍以上にしたことを特徴とする請求項11記載の回路
    基板のEMI低減方法。
  13. 【請求項13】 前記付加導体が前記幅広導体パターン
    と異なる層に設けられ、前記幅広導体パターンの存在す
    る層面への前記付加導体の投影像と前記幅広導体パター
    ンとの合成形状の輪郭線の長さが、前記幅広導体パター
    ンの輪郭線の長さの1.4倍以上としたことを特徴とす
    る請求項11記載の回路基板のEMI低減方法。
  14. 【請求項14】 前記付加導体を前記幅広導体パターン
    と電気的に導通させたことを特徴とする請求項11,1
    2または13に記載の回路基板のEMI低減方法。
  15. 【請求項15】 前記付加導体の形状を円形あるいは楕
    円形、あるいはその輪郭線の形状を成すループ状導体と
    したことを特徴とする請求項11〜14のいずれかに記
    載の回路基板のEMI低減方法。
  16. 【請求項16】 前記回路基板がスルーホールを有し、
    前記幅広導体パターンの導体内部領域に前記スルーホー
    ル形成のためのクリアランスとなる導体抜き部が形成さ
    れていることを特徴とする請求項11〜15のいずれか
    に記載の回路基板のEMI低減方法。
  17. 【請求項17】 請求項1〜9のいずれかに記載の回路
    基板を電子装置の筐体内に配置し、該電子装置のEMI
    を低減することを特徴とする電子装置のEMI低減方
    法。
  18. 【請求項18】 電子装置の筐体に付加導体を設置し、
    前記電子装置内に設置され、電源またはグランドの幅広
    導体パターンを備えた回路基板の前記幅広導体パターン
    の角部分に前記付加導体を電磁気的に結合し、前記回路
    基板の前記幅広導体パターンの前記角部分の導体輪郭線
    長を電磁気的に長くして前記回路基板の前記幅広導体パ
    ターンのコモンモード共振を抑制し、前記電子装置のE
    MIを低減させることを特徴とする電子装置のEMI低
    減方法。
  19. 【請求項19】 前記回路基板の前記幅広導体パターン
    は、凸状の角部分、または凸状の角部分および凹状の角
    部分を備えていることを特徴とする請求項18記載の電
    子装置のEMI低減方法。
  20. 【請求項20】 前記回路基板がスルーホールを有し、
    前記幅広導体パターンの導体内部領域に前記スルーホー
    ル形成のためのクリアランスとなる導体抜き部が形成さ
    れていることを特徴とする請求項18または19記載の
    電子装置のEMI低減方法。
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