JP2002154555A - 易開封性包装袋 - Google Patents
易開封性包装袋Info
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Abstract
ール部が一部背シール部と重なって段差ができるので、
食い込み型のシールバーを用いてシールするため、開封
部のシール強度が大き過ぎて、子供や老人では開封が困
難となる。 【解決手段】 表面が延伸フィルム15、中間層に発泡性
延伸フィルム14、内面層にAl蒸着膜12を有するヒート
シール性フィルム11、を接着層13を介して積層して積層
フィルム2を作製し、その積層フィルム2を用いて、ヒー
トシール性フィルム11を内面にして、合掌貼りで背シー
ル部3及び上部シール部4を形成して、ピロータイプの易
開封性包装袋1を作製する。この易開封性包装袋1に内容
物を充填後、上部シール部4の近辺の背シール部3とその
反対側の積層フィルム2を指で摘んで左右に引っ張る
と、上部シール部4が容易に開封される。
Description
軟包装分野でピロー包装袋又はガセットタイプのピロー
包装袋において、手で容易に開封できるように改良した
包装袋に関するものである。
に食品等の内容物を充填した後,その包装袋を開封する
方法としては、包装袋のシール部に予めVノッチを入れ
ておき、そのVノッチから開封する方法や開封部にミシ
ン目を入れておき、そのミシン目を破って開封する方法
等がとられている。しかし、Vノッチやミシン目を入れ
る方法は、包装袋の表・裏のフィルムが同時に引き裂か
れるため、斜め切れを生じたり、表・裏のフィルムが同
じ状態に切れなかったりして、開封部が一様な状態にな
らない。また、Vノッチやミシン目は包装袋の密封性の
点から、シール部に設ける必要があるため、スナック食
品に多く使用されているピロータイプの三方シール袋
(以下ピロー包装袋という)やガセットタイプの三方シ
ール袋(以下ガセットピロー包装袋という)の場合は、
Vノッチやミシン目を利用して開封したとき、包装袋は
縦方向に引き裂かれるので、内容食品がこぼれやすくな
る。即ち、内容物をこぼさずに開封することは非常に困
難である。
使用して、その延伸方向からフィルムを引き裂いて開封
する方法もある。この場合開封位置が限定されない利点
はあるが、表と裏のフィルムの裂ける方向が一致してい
ないと、開封部は一様にならず、予想外の開封部となる
ので、内容食品をこぼす場合があり問題となっている。
更に、スナック食品の場合は、内容物の重量が軽いた
め、ピロータ包装袋(又はガセットピロー包装袋)の場
合は、開封部のシール強度を少し弱くして、上部開封部
のシール部を手で剥離して開封する場合がある。
三方シール袋は、図6(a)に示すように、内面がヒー
トシール可能な積層フィル2a(従来タイプ)を用い
て、先ず、背シール部3を形成して積層フィルム2を筒
状とし、次いで、図6(a)に示すように、筒状物の一
端で開封部に相当する部分(図6(a)においては上部
シール部4)をヒートシールしてピロータイプの包装袋
10とする。以下このピロータイプの包装袋はピロー包
装袋10と記載する。尚、ピロー包装袋10の積層フィ
ルム2a(従来タイプ)は、図6(c)に示すように、
表面層が延伸フィルム、中間層が発泡性延伸フィルム、
内面層がヒートシール性フィルムから構成させる。ピロ
ー包装袋10は、図6(a)に示すように、下部が開口
部5となっており、内容物を充填する際は、通常は、開
口部5を上にして、上から内容物を充填する。次に、こ
のピロー包装袋の開口部5から内容物を充填し、直ちに
下部シール部6を形成して密封し、図6(b)に示すよ
うに、ピロータイプの三方シール袋とする。
4は、図2に示すように、一部に背シール部3が重なっ
て段差ができているため、その部分を完全にシールする
には、波形等の食い込み型のシールバーを用いて、高い
圧力をかけてヒートシールする必要があり、開封部とな
る上部シール部4はヒートシール強度は大きくなってい
る。そのため、ピロー包装袋の開封に際し、図4に示す
ように、背シール部3の反対側の積層フィルム2を指で
摘んで摘み部分7を形成し、その摘み部分7と背シール
部3を指で摘んで左右(図4における矢印の方向)に引
っ張って開封する場合、開封には強い力が必要となり、
子供や老人では開封は困難である。尚、図4はピロー包
装袋を開封する際に、上部シール部4の少し下方の背シ
ール部3とその反対側の積層フィルム2を指で摘んで摘
み部分7を形成したときの模式断面図である。
層として二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
(以下PETと略記する)、中間層として発泡性延伸ポ
リプロピレンフィルム(以下発泡性OPPと略記す
る)、内面のヒートシール層として線状低密度ポリエチ
レンフィルム(以下LLDPEと略記する)を用いた積
層フィルムからなるピロータイプの三方シール袋が多く
使用されているが、このピロー包装袋を、前記のよう
に、背シール部とその反対側のフィルムを指で摘んで開
封する場合、内容物に接する内面のヒートシール層が伸
びて開封できないときや、内面のLLDPE同士の接着
強度が強すぎて、開封の際に、中間層の発泡性OPPま
でもが引きちぎられて、表面層のPETと発泡性OPP
の間で剥離し、内面のLLDPEが袋形状の状態で残
り、開封できないという問題があった。
鋭意研究した結果、包装袋の内面のヒートシール層とし
て、片面にアルミ蒸着した無延伸ポリプロピレンフィル
ム(以下Al蒸着CPPと略記する)を用い、これと発
泡性OPPを組合わせることにより、開封部の上部シー
ル部から容易に剥離できることを見出した。そのため、
本発明のピロータイプの三方シール袋、又はガセットタ
イプのピロー包装袋は、スナック食品等の内容物が軽量
な包装袋としては、子供や老人でも容易に開封できる易
開封性包装袋となり非常に便利な包装袋となった。
め、本発明の易開封性包装袋の構成を以下のようにし
た。表面層が延伸フィルム、中間層が発泡タイプの延伸
フィルム、内面層がヒートシール性フィルムからなる合
掌貼りピロー包装袋又はガセットタイプのピロー包装袋
において、中間層の発泡タイプの延伸フィルムが発泡性
オレフィンフィルムからなり、且つ、内面のヒートシー
ル性フィルムが、片面にアルミ蒸着した無延伸フィルム
からなることを特徴とする易開封性包装袋とした。ま
た、前記表面層の延伸フィルムが、二軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム(PET)、延伸ポリプロピ
レンフィルム(以下OPPと略記する)、又は延伸ナイ
ロンフィルム(以下ONと略記する)からなり、中間層
の発泡性オレフィンフィルムが、密度が0.6〜0.8
g/cm3の発泡性延伸ポリプロピレンフィルム(発泡性
OPP)からなり、内面のヒートシール性フィルムが、
フィルムの片面にアルミ蒸着した無延伸ポリプロピレン
フィルム(Al蒸着CPP)であることを特徴とする易
開封性包装袋とした。
ー包装袋又はガセットピロー包装袋の開封性を改良する
ために、包装袋の積層フィルムとして、表面層にPE
T、OPP、ON等の延伸フィルムを用い、中間層に密
度が0.6〜0.8g/cm3の発泡性の延伸ポリプロピ
レン(即ち発泡性OPP)、内面のヒートシール層にフ
ィルムの片面にアルミ蒸着した無延伸ポリプロピレンフ
ィルム(即ちAl蒸着CPP)を用い、表面層と中間
層,及び中間層と内面のヒートシール層は接着剤等で貼
り合わせることにより、ピロー包装袋又はガセットピロ
ー包装袋を手で容易に開封することができた。
装袋の内面のヒートシール層にAl蒸着CPPを用い、
中間層に密度が0.6〜0.8g/cm3の発泡性OPP
を用いて、ドライラミネーション法などで貼り合わせた
場合、Al蒸着CPPと発泡性OPPの接着強度が弱く
なるので、ピロー包装袋(又はガセットピロー包装袋)
の背シール部とその反対側のフィルムを指で摘んで引っ
張ることにより、ピロー包装袋は容易に開封できるよう
になる。
ー包装袋)の積層フィルムとして、(表面)PET/L
MD/発泡性OPP/LMD/Al蒸着膜/CPP(内
面)を用いた場合、発泡性OPPとAl蒸着膜の接着強
度が弱くなっているので、ヒートシールされたピロー包
装袋の開封部は、背シール部とその反対側のフィルムを
指で摘んで引っ張ることにより、開封部の上部シール部
4において、内面ヒートシール層のCPPが凝集破壊さ
れると共に、発泡性OPPとAl蒸着膜の間で剥離が生
じて、上部シール部4が剥離して開封される。尚、LM
Dはドライラミネーション法による接着層を意味し、A
lはアルミニウムを意味し、Al蒸着膜/CPPはAl
蒸着CPPの層構成を示すものである。以下、これらの
記号は同様に用いるものとする。
明を詳細に説明する。図1(a)は本発明の易開封性包
装袋の平面図あり、図1(b)は易開封性包装袋に用い
る積層フィルムの模式断面図である。図2は易開封性包
装袋の上部シール部の構造を示した模式断面図である。
図3は本発明の易開封性包装袋に内容物を入れて三方シ
ール袋としたときの図であり、図4は易開封性包装袋を
開封するときの説明図である。図5は本発明のガセット
タイプの易開封性包装袋の概要を示した図で、(a)図
は平面図あり、(b)図は斜視図であり、(c)図はそ
の上部シール部の構造を示した模式断面図である。図6
は従来のピロー包装袋の概要を示した図で、(a)図は
平面図であり、(b)図はピロー包装袋に内容物を充填
し、下部シール部を設けて密封したときの図であり、
(c)図はそれに用いる積層フィルムの模式断面図であ
る。
ときの説明図であり、図8は前記易開封性包装袋に内容
物を充填、密封して、内容物入り易開封性包装袋とする
ときの説明図である。図9はは実施例1により易開封性
包装袋を作製するときの説明図である。図10は実施例
2によりガセットタイプの易開封性包装袋を作製し、そ
れに内容物を入れたときの説明図である。図11は比較
例1でピロー包装袋を作製し、それに内容物を入れたと
きの説明図である。図12は易開封性包装袋及びガセッ
トタイプの易開封性包装袋の上部シール部のシール強度
を測定するために、シール強度測定用の試験片を作ると
きの説明図である。
に示すように、内面がヒートシール性のある積層フィル
ム2を用いて、その積層フィルム2の両端をヒートシー
ル性のある内面同士を合掌状態に合わせ、図1(a)に
示すように、ヒートシールにより合掌貼りの背シール部
3を形成して筒状とし、次いで、図1(a)に示すよう
に、筒状物の一端をヒートシールにより上部シール部4
を形成し、ピロータイプの包装袋としたものである。
伸フィルム15、中間層が発泡性延伸フィルム14、内
面がAl蒸着膜12を有するヒートシール性フィルム1
1(即ちヒートシール性フィルムの片面にAl蒸着した
フィルム)をドライラミネーション法等により接着層1
2を介して貼り合わせた積層フィルム2を用いて、ヒー
トシール性フィルム11を内側にして合掌張りの背シー
ル部3を形成して筒状とした後、背シール部3が包装袋
の中央になるようにし、その背シール部3を、図2に示
すように、左右どちらかに折り曲げ(図2においては右
側)、その筒状物の一端を熱盤を用いてヒートシールし
て、図1(a)に示すように、上部シール部4を形成し
て易開封性包装袋1とする。従って、上部シール部4
は、図2に示すように、背シール部3と上部シール部4
が重なった部分があり、一部に段差がついた状態になっ
ている。前記易開封性包装袋1は、図1(a)に示すよ
うに、上部シール部4の反対側が開口部5となり,内容
物はこの開口部5から充填される。
装袋)の開口部5からスナック食品等の内容物9を充填
し、充填後その開口部5をヒートシールして下部シール
部6を形成し、図3に示すように、ピロータイプの三方
シール袋にして、内容物入り易開封性包装袋1aとす
る。また、縦ピロー包装機を用いてスナック食品等を充
填する場合は、巻取りの積層フィルムを用いて、縦ピロ
ー包装機で積層フィルムを筒状にした後、下部をヒート
シールして袋形状とし、その開口部から内容物を一定量
充填後、上部をヒートシールして上部シール部を形成し
て密封し、その上部シール部の中央から切断して内容物
入りピロー包装袋とする。前記上部シール部の中央で切
断したとき、下の半分は内容物入りピロー包装袋の上部
シール部となるが、上の半分は次のピロー包装袋の下部
シール部となり、上から内容物が充填されて、同様のこ
とが繰り返される。
aの上部シール部4を上にして、図4に示すように、折
り曲げられいた背シール部3を指で摘んで起こし、次い
で、上部シール部4の少し下側の背シール部3を指で摘
むと同時に、その背シール部3の反対側の積層フィルム
2を指で摘んで摘み部分7を形成し、その摘み部分7と
背シール部3を左右に(図4における矢印の方向)引っ
張ることにより、内容物入り易開封性包装袋1aの上部
シール部4が破壊されて、内容物入り易開封性包装袋1
aを開封することができる。この場合、内容物入り易開
封性包装袋1aは上部シール部4を上にして開封されるの
で、内容物をこぼすことなく開封することができる。
示すように、表面層にPET、OPP、ON等の延伸フ
ィルム15を用い、中間層に発泡性OPP等の密度が
0.6〜0.8g/cm3の発泡性の延伸フィルム14、
内面のヒートシール層にフィルムの片面にアルミ蒸着し
た無延伸のヒートシール性フィルム11(例えばAl蒸
着CPP)を用い、表面層と中間層、及び中間層と内面
のヒートシール層は接着剤等の接着層12で貼り合わせ
ることにより、上記のように手で容易に開封することが
できる。
包装袋の積層フィルム2として、表面層にPETを用
い、その裏面に印刷を施した後、中間層に密度が0.6
〜0.8g/cm3の発泡性OPPを用いて、PETと発
泡性OPPをドライラミネーション法で貼り合わせ、更
に、前記積層フィルムの発泡性OPP側に、内面のヒー
トシール層としてAl蒸着CPPをAl蒸着面が発泡性
OPP側になるように、ドライラミネーション法で貼り
合わせて使用することができる。尚、発泡性OPP面に
Al蒸着CPPを貼り合わせる場合、接着層としてPE
又は接着性樹脂を用いてエクストルージョン法により積
層することもできる。
泡性OPP/LMD/Al蒸着膜/CPP(内面)から
構成される積層フィルムを用いて易開封性包装袋1(ピ
ロー包装袋又はガセットピロー包装袋)を作製した場
合、発泡性OPPとAl蒸着膜間の接着強度が弱くなっ
ているため、易開封性包装袋1(ピロー包装袋)の背シ
ール部3とその反対側の積層フィルム2を指で摘んで引
っ張ることにより、上部シール部4は、内面のCPPと
CPP間の接着強度が強くてCPP間で剥離しない場合
でも、上部シール部4においてCPPフィルムが破断す
れば、発泡性OPPとAl蒸着膜間から剥離するので、
易開封性包装袋1(ピロー包装袋)は容易に開封でき
る。
トタイプのピロー包装袋として使用することもできる。
即ち、図5(a)に示すように、ピロータイプの包装袋
の両サイドをガセット状に折り込み、折り込み部8を形
成することにより、ガセットタイプの易開封性包装袋1
bとするものである。図5(b)は折り込み部8を開い
たときのガセットタイプの易開封性包装袋1bの斜視図
であり、図5(c)は上部シール部4の模式断面図であ
る。ガセットタイプの易開封性包装袋1bの場合も、図
5(c)に示すように、上部シール部4には段差がつい
ているので、ヒートシールにより上部シール部4を形成
して、安定したシール強度を得るにはシール圧を大きく
する必要がある。そのため、従来の積層フィルムを用い
ると、ヒートシール強度は強くなり過ぎて開封が困難と
なるが、本発明により積層フィルムの構成を改良するこ
とにより、手で開封できるようになった。
積層フィルムの内面ヒートシール層は、上記のように、
両手の指で引っ張ったとき、破断できようにフィルムの
厚さをある程度薄くしておく必要がある。即ち、ヒート
シール層として、CPPやPEフィルムを使用する場
合、その厚さは20〜50μにする必要がある。より好
ましくは20〜40μである。厚さが50μを超える場
合は、上部シール部の強度が強すぎて、手で容易に開封
することができなくなり、また、厚さが20μ未満では
上部シール部の安定性が悪くなり、密封性が得られにく
くなり、包装袋としての保護機能が失われ易くなる。さ
らに、ピロー包装袋に内容物を充填するとき、シール不
良が発生し易くなると同時に、作業能率が低下する。
法について説明する。先ず、図7(a)に示すように、
表面層にPET、OPP、ON等の延伸フィルムを用
い、通常、その延伸フィルム15の裏面に印刷などによ
り絵柄層16(文字及びバーコードなどを含む)を設
け、次いで、中間層として、発泡性OPP等の密度が
0.6〜0.8g/cm3の発泡性延伸フィルム14をド
ライラミネーション法などによりラミネートして、接着
層13を介して2層の積層フィルムを作製する。更に、
その2層の積層フィルムの発泡性延伸フィルム14側
に、ヒートシール層として、片面にアルミ蒸着をした無
延伸のヒートシール性フィルムをAl蒸着膜12が発泡
性延伸フィルム側に接するように、ドライラミネーショ
ン法などによりラミネートして、図7(a)に示すよう
に、3層の積層フィルム2を作製する。
包装袋の積層フィルムとして、表面層にPETを用い、
その裏面に印刷を施して絵柄層を設けた後、中間層に密
度が0.6〜0.8g/cm3の発泡性OPPを用いて、
PETと発泡性OPPをドライラミネーション法で貼り
合わせ、更に、前記積層フィルムの発泡性OPP側に、
内面のヒートシール層としてAl蒸着CPPをAl蒸着
膜が発泡性OPP側になるように、ドライラミネーショ
ン法で貼り合わせ積層フィルム2、即ち、PET/絵柄
層/LMD/発泡性OPP/LMD/Al蒸着膜/CP
P(内面)を作製する。
フィルム2の両端を内面のヒートシール性フィルム11
同士を合掌状態に合わせ、ヒートシールにより合掌貼り
の背シール部3を形成して筒状とする。即ち、図7
(c)に示すように、積層フィルム2のヒートシール性
のある内面同士を合掌貼りでヒートシールして背シール
部3を形成して,図7(b)に示すような筒状積層フィ
ルム2bを作製する。次いで、図7(d)に示すよう
に、筒状積層フィルム2bの一方の端をヒートシールし
て上部シール部4を形成し、ピロータイプの易開封性包
装袋1を作製する。この易開封性包装袋1の上部シール
部4の反対側は、図7(d)に示したように、内容物を
充填するための開口部5となる。
ル部4の断面図を示したものであるが、図7(e)に示
すように、上部シール部4を形成する場合、背シール部
3は左右どちらかに折り曲げてヒートシールを行う(図
7(e)においてが右側に折り曲げている)。図7
(e)に示すように、上部シール部4は積層フィルム2
が2枚重なった状態でヒートシールされているが、一部
に背シール部3と上部シール部4が重なった部分があ
り,この部分は積層フィルム2が4枚重なった状態にな
っていて、背シール部全体は一部に段差がついた状態に
なっている。そのため、上部シール部4のシールを完全
にするには、特殊な食い込み型のシールヘッドを用いて
シール圧を強くしてヒートシールする必要があるので、
シール強度が強くなり過ぎて開封し難くなる。
積層フィルムの構成を改良し、ピロー包装袋の上部シー
ル部をシール不良が発生しないように安定したシール性
が得られるようにした場合でも、両手で容易に開封でき
るようにした。例えば、ピロー包装袋の積層フィルムの
構成を、(表面)PET/絵柄層/LMD/発泡性OP
P/LMD/Al蒸着膜/CPP(内面)、にすること
により、発泡性OPPとAl蒸着膜間の接着強度が弱く
なっているため、ピロー包装袋の背シール部3とその反
対側の積層フィルム2を指で摘んで引っ張ったとき、内
面のCPPとCPP間の接着強度が強くてCPP間で剥
離しない場合でも、上部シール部4においてCPPフィ
ルムが破断すれば、発泡性OPPとAl蒸着膜間から剥
離するので、ピロー包装袋は容易に開封できる。
厚さは、上記のように、両手の指で引っ張ったとき、破
断できようにフィルムの厚さをある程度薄くしておく必
要がある。即ち、ヒートシール層として、Al蒸着した
CPPやPEフィルムを使用する場合、フィルムの厚さ
は20〜50μ、より好ましくは20〜40μにする必
要がある。また、Al蒸着膜の厚さは、20〜100n
mが好ましい。
及び上部シール部4を形成した易開封性包装袋1は、上
部シール部4の反対側は内容物を充填するための開口部
5となっている。上記のように作製した易開封性包装袋
1は、図8(a)に示すように、開口部5からスナック
食品等の内容物9が充填される。内容物が規定量充填さ
れると、図8(b)に示すように、開口部5はヒートシ
ールによって下部シール部6が形成されて密封され、内
容物入り易開封性包装袋1aとなる。下部シール部6の
場合も上部シール部4と同様に、背シール部3が重なっ
た部分は段差がついているので、特殊なシールヘッドを
用いてシール圧を強くしてヒートシールする必要があ
る。特に、下部シール部6のヒートシールは内容物の充
填後に行うので、内面のヒートシール層には内容物の粉
末や小片等が付着している場合がある。そのため、下部
シール部のシール圧は、上部シール部のシール圧より大
きくして、シール不良が生じないようにしている。従っ
て、下部シール部のシール強度は強くなり過ぎて、手で
開封するには難くなっている。
にして開封することができる。内容物入り易開封性包装
袋1aを上部シール部4を上にして持ち、上部シール部
4の少し下の背シール部3とその背シール部3の反対側
の積層フィルム2を、図8(c)に示すように、指で摘
んで摘み部分7を形成し、その摘み部分7を指で摘んで
左右(図8(c)にける矢印の方向)に引っ張ることに
より、上部シール部4は、前述のように、内面のCPP
フィルムが破断し、発泡性OPPとAl蒸着膜間で剥離
して開封される。また、内面のCPP同士の接着強度が
十分でない場合は、CPP間で剥離することがある。
尚、図8(c)は、図8(b)において、上部シール部
を上にして、上部シール部4の少し下方の背シール部3
とその背シール部3の反対側の積層フィルム2を、指で
摘んで摘み部分7を形成したとき、図8(b)のX−Y
における断面図を示したものである。
ヒートシール性フィルムとしては、ポリエチレン(以下
PEと略記する)、ポリプロピレン(以下PPと略記す
る)、エチレンー酢酸ビニル共重合体(以下EVAと略
記する)、又はこれらのブレンド物等からなる無延伸フ
ィルムで、その片面にAl蒸着したものが使用される。
特に、スナック食品用としては、Al蒸着した無延伸C
PPフィルムが好適である。フィルムの厚さは20〜5
0μmの範囲、好ましくは20〜40μの範囲である。
また、Al蒸着膜の厚さは20〜100nmが好まし
い。フィルムの厚さが50μを超えると、内面フィルム
が破断され難くなるので、上部シール部のシール強度が
強すぎて、上部シール部からの開封は困難となる。ま
た、厚さが20μ未満では、ヒートシールの安定性が悪
くなり、密封性が得難くなり、保護機能が失われ易くな
る。
層の発泡性延伸フィルムとしては、密度が0.6〜0.
8g/cm3のPE、PP等のポリオレフィン系樹脂か
らなる延伸フィルムが使用される。発泡性延伸フィルム
の具体例としては、東洋紡績(株)のトヨパールP−4
255、ダイセル化学工業(株)のMOP MD44
7、MOBIL社のMH247等がある。発泡性OPP
の密度は小さい方が、ピロー包装袋にしたとき、開封性
は向上するが、密度が0.6g/cm3未満のフィルム
は製造が困難であり、コストの上昇につながる。一方、
密度が0.8g/cm3を超えるとフィルム自体の凝集
力が増加し、Al蒸着フィルムとの接着強度が上がるの
で、開封性が悪くなる。中間層に、密度が0.6〜0.
8g/cm3 の発泡性延伸フィルムを用いることによ
り、印刷絵柄にパール調による特徴的な風合いが得ら
れ、また、ピロー包装袋又はガセットタイプのピロー包
装袋にしたとき適度の剛性が得られる。更に、発泡性延
伸フィルムとAl蒸着無延伸フィルムとを組合わせるこ
とにより、前述のように、ピロー包装袋に易開封性が得
られる。
ィルムとしては、印刷適性がよく、耐熱性のあるフィル
ムが使用される。特に、二軸延伸ポリエチレンテレフタ
レートフィルム(PET)、二軸延伸ポリプロピレンフ
ィルム(OPP)、二軸延伸ナイロンフィルム(ON)
が好適である。また、内容物の保護のため積層フィルム
にバリア性を必要とする場合は、シリカやアルミナ等の
金属酸化物を蒸着又はコーティングしたPETフィルム
などが用いられる。また、ピロー包装袋に透明性が必要
でない場合は、Al蒸着フィルム又はAl箔を積層した
フィルムを用いることもできる。前記表面フィルムと中
間層フィルム、及び、中間層フィルムと内面のヒートシ
ール性フィルムをドライラミネーション法等で接着する
接着剤としては、公知のものが使用できる。また、中間
層フィルムと内面のヒートシール性フィルムはPE、又
は接着性樹脂を用いてエクストルージョン法でラミネー
トすることもできる。
に説明する。 (実施例1)厚さ12μの二軸延伸ポリエチレンテレフ
タレートフィルム15a(東洋紡績(株)製 「E−5
100」、以下PETと略記する)の裏面に、グラビア
印刷により絵柄層16を設けた後その印刷側に、発泡性
延伸ポリプロピレン14a(東洋紡績(株)製 「P−
4255」、以下発泡性OPPと略記する)をドライラ
ミネーション法でラミネートし、次いで、片面にアルミ
蒸着(蒸着膜の厚さ40nm)した厚さ25μの無延伸
ポリプロピレンフィルム11a(東洋メタライジング
(株)製 「2400」、以下Al蒸着CPPと略記す
る)をドライラミネーション法でラミネートし、図9
(a)に示すような積層フィルム2を巻き取り状で作製
した。尚、図9(a)においては層構成を示すため、A
l蒸着CPPをAl蒸着膜とCPPを別々に表示した。
以下、層構成を示す場合は同様に示すものとする。
の幅でスリットし、その帯状の積層フィルムを、幅方向
の両端を内面のCPPが内側になるように合掌貼りで、
シール幅10mmでヒートシールして、図9(b)に示
すように、折径100mmで、長さ150mmの筒状積
層フィルム2bを作製した。次いで、上記筒状積層フィ
ルム2bの一方の端をシール幅10mmでヒートシール
して上部シール部4を形成し、図9(c)に示すよう
に、横幅100mm×縦の長さ150mmの易開封性包
装袋1を作製した。更に、図8(a)に示すように、上
記易開封性包装袋1の開口部5から内容物9としてビス
ケット50gを充填し、次いで、その開口部5をシール
幅10mmでヒートシールして下部シール部6を形成
し、図8(b)に示すように、内容物としてビスケット
50gが入った内容物入り易開封性包装袋1aを作製し
た。
ム2を作製し、その積層フィルム2を用いて、先ず、そ
の積層フィルムを、幅240mm、長さ150mmの大
きさにし、幅方向の両端を内面のCPPが内側になるよ
うに合掌貼りで、シール幅10mmでヒートシールして
筒状にし、次いで、その筒状積層フィルムの幅方向の両
端を、図10(a)に示すように、ガセット状に折り込
み、その折り込み部8の幅Lを20mmとして、ガセッ
ト折り筒状積層フィルム2cを作製した。即ち、幅70
mm、長さ150mm、両サイドのガセット折り込み部
20mmのガセット折り筒状積層フィルム2cが得られ
た。
2cの長手方向の一方の端をシール幅10mmでヒート
シールして、図10(b)に示すように、横幅70mm
×縦の長さ150mmのガセットタイプの易開封性包装
袋1bを作製した。次いで、前記ガセットタイプの易開
封性包装袋1bの開口部5から、実施例1と同様に、内
容物9としてビスケット50gを充填した後、開口部5
をヒートシールして密封し、図10(c)に示すよう
に、ガセットタイプの内容物入り易開封性包装袋1cを
作製した。
ポリエチレンテレフタレートフィルム15a(PET)
にグラビア印刷により絵柄層16を設けた後、その印刷
側に、発泡性延伸ポリプロピレンフィルム14a(発泡
性OPP)をドライラミネーション法でラミネートし、
次いで、その積層フィルムの発泡性OPP側に、厚さ2
5μmの無延伸ポリプロピレンフィル11a(東レ合成
フィルム(株)製、以下CPPと略記する)をドライラ
ミネーション法でラミネートして、図11(a)に示す
ように、従来のピロー包装袋用の積層フィルム2aを作
製した。
施例1と同様に、CPP11aを内側にして背シール部
3を設けて筒状積層フィルムを作製した後、その筒状積
層フィルムの一方の端をヒートシールして、図11
(b)に示すように、横幅100mm×縦の長さ150
mmのピロー包装袋10を作製した。次いで、上記ピロ
ー包装袋10の開口部5から、実施例1と同様に、内容
物としてビスケット50gを充填した後、開口部5をヒ
ートシールにより下部シール部6を形成して密封し、図
11(c)に示すように、内容物入りピロー包装袋10
aを作製した。
で作製した易開封性包装袋1、ガセットタイプの易開封
性包装袋1b、及び比較例1で作製したピロー包装袋1
0を用いて、下記のように、上部シール部のシール強度
を測定した。易開封性包装袋1、ガセットタイプの易開
封性包装袋1b、及びピロー包装袋10の上部シール部
4(背シール部3の重ならない部分)を、図12(a)
及び(b)に示すように、15mm幅で縦方向に切断し
て、図12(c)に示すように、ヒートシール強度測定
用の試験片20とした。
1で作製した易開封性包装袋1、及びピロー包装袋1
0)の場合は、図12(a)に示すように、上部シール
部4を含む積層フィルム2を幅Dが15mm、長さLa
が70mmの大きさで、切り取り線21から切り取っ
て、図12(c)に示すような試験片20を作成した。
また、ガセットタイプの易開封性包装袋1bの場合は、
図12(b)に示すように、背シール部3と折り込み部
8を含まないで、上部シール部4を含む積層フィルム2
を、ピロー包装袋の場合と同様に、幅D15mm、長さ
La70mmの大きさに切り取り、図12(c)に示す
ように、シール強度測定用の試験片20とした。
験機(オリエンテック(株)製 テンシロン)で200
mm/分の速度で引っ張り、その強度を測定した。その
結果、実施例1、2の場合は1.5kg/15mm幅
で、手で容易に開封できる強度であるのに対して、比較
例1の場合は2.5kg/15mm幅で、手で開封する
にはシール強度が強過ぎた
した内容物入り易開封性包装袋1a、ガセットタイプの
内容物入り易開封性包装袋1c、及び比較例1で作製し
た内容物入りピロー包装袋10aを用いて、その内容物
入り包装袋を上部シール部4を上にして持ち、上部シー
ル部4の少し下方のの背シール部3とその背シール部3
の反対側の積層フィルム2を、図8(c)に示すよう
に、指で摘んで左右(図8(c)においては矢印の方
向)に引っ張り、上部シール部4を開封し、そのときの
開封状態を観察した。その結果、実施例1、2の場合
は、手で容易に開封することができたが,比較例1の場
合は、シール強度が強すぎて開封することは困難であっ
た。
使用されるピロー包装袋又はガセットタイプのピロー包
装袋の積層フィルムの構成を、表面に延伸フィルム、中
間層に発泡タイプの延伸フィルム,内面のヒートシール
層に片面にアルミ蒸着をした無延伸フィルムにすること
により、発泡タイプの延伸フィルムとアルミ蒸着面の接
着強度が弱くなり、見かけ上の開封部のヒートシール強
度が弱くなるので、ピロー包装袋又はガセットタイプの
ピロー包装袋は、子供や老人でも容易に開封することが
できる。例えば、ピロー包装袋又はガセットタイプのピ
ロー包装袋の積層フィルムとして、PET/LMD/発
泡性OPP/LMD/Al蒸着膜/CPP(内面)を用
いた場合、発泡性OPPとAl蒸着膜の接着強度が弱く
なっているので、ピロー包装袋の開封部となる上部シー
ル部の少し下の部分の背シール部とその反対側の積層フ
ィルムを指で摘んで、左右に引っ張ることにより、開封
部となっている上部シール部が剥離して開封される。即
ち、ヒートシール部の内面のCPP同士の接着強度が強
すぎてCPP同士が剥離しない場合でも、比較的薄いC
PPが使用されているので、ヒートシール部において、
内面のCPPが破断すると共に、発泡性OPPとAl蒸
着膜の間で剥離が生じて、ヒートシール部は開封され
る。従って、本発明の易開封性包装袋、即ち、本発明に
よるピロー包装袋又はガセットタイプのピロー包装袋
は、背シール部とその反対側の積層フィルムを指で摘ん
で左右に引っ張ることにより、老人や子供でもその開封
部を容易に開封することができる。また、本発明の易開
封性包装袋は、開封部となる上部ヒートシール部を上に
して開封するので、開封部は上に開いた状態となり、内
容物をこぼすことなく開封することができる。
図)、及びそれに用いる積層フィルムの模式断面図
((b)図)である。
を示した模式断面図である。
シール袋としたときの平面図である。
る。
要を示した図で、(a)図は平面図であり、(b)図は
斜視図であり、(c)図はその上部シール部の構造を示
した模式断面図である。
(a)図は平面図であり、(b)図はピロー包装袋に内
容物を充填し、下部シール部を設けて密封したときの図
であり、(c)図はそれに用いる積層フィルムの模式断
面図である。
図である。
容物入り易開封性包装袋としたときの説明図である。
の説明図である。
装袋を作製するときの説明図である。
製するときの説明図である。
性包装袋からシール強度測定用の試験片を作るときの説
明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 表面層が延伸フィルム、中間層が発泡タ
イプの延伸フィルム、内面層がヒートシール性フィルム
からなる合掌貼りピロー包装袋又はガセットタイプのピ
ロー包装袋において、中間層の発泡タイプの延伸フィル
ムが発泡性オレフィンフィルムからなり、且つ、内面の
ヒートシール性フィルムが、片面にアルミ蒸着した無延
伸フィルムからなることを特徴とする易開封性包装袋。 - 【請求項2】 前記表面層の延伸フィルムが、二軸延伸
ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリプ
ロピレンフィルム、又は二軸延伸ナイロンフィルムから
なり、中間層の発泡性オレフィンフィルムが、密度が
0.6〜0.8g/cm3の発泡性延伸ポリプロピレンフ
ィルムからなり、内面のヒートシール性フィルムが、フ
ィルムの片面にアルミを蒸着した無延伸ポリプロピレン
フィルムであることを特徴とする請求項1に記載の易開
封性包装袋。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20180088077A (ko) * | 2017-01-26 | 2018-08-03 | 양재형 | 적층시트로 이루어진 포장지 및 이의 제조방법 |
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- 2000-11-17 JP JP2000351466A patent/JP4478319B2/ja not_active Expired - Fee Related
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