JP2002147367A - オイルポンプ - Google Patents
オイルポンプInfo
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Abstract
ージョン等の抑制と、ポンプ低・中速回転時における消
費馬力の低減を同時に図る。 【解決手段】 ハウジング10側の固定側壁に吸入チャ
ンバ12と吐出チャンバ13を形成する。固定側壁に、
ポンプ室20が両チャンバ12,13に跨らない区間を
作り出す最大容積側仕切領域21を設ける。吐出チャン
バ13の端部に、仕切領域21に向かって延出する長溝
23a,23b,23cを複数本形成する。ポンプ高速
回転時には、個々の長溝23a,23b,23cの流通
抵抗によって長溝23a,23b,23cの先端に作用
する吐出チャンバ13の圧力を減圧し、ポンプ室20が
開口した瞬間の圧力変動を少なくする。ポンプ低・中速
回転時には、長溝23a,23b,23cの総開口面積
によってポンプ室20から吐出チャンバ13へのオイル
の流れをスムーズにする。
Description
や油圧アクチュエータの駆動源等として用いられるオイ
ルポンプに関する。
て、従来、特開昭61−108884号公報に示される
ようなものが案出されている。
であり、駆動回転するインナロータの周域にアウターロ
ータが偏心して配置され、このインナロータの外周面と
アウタロータの内周面にトロコイド曲線を基調とした外
歯と内歯が夫々形成されている。そして、インナロータ
とアウタロータは、アウタロータ側の内歯がインナロー
タ側の外歯よりも一つ分歯数が多く形成され、両者の歯
面間に形成される複数のポンプ室が、インナロータの駆
動回転によって円周方向に移動しつつその容積を増減変
化させるようになっている。
はハウジング側の固定側壁によって閉塞され、この固定
側壁に形成された吸入チャンバと吐出チャンバが両ロー
タ間の吸入領域と吐出領域に夫々臨んで開口している。
そして、固定側壁のうちの、ポンプ室の移動軌跡上でポ
ンプ室が最大容積となる位置と最小容積となる位置の付
近には、ポンプ室が吸入チャンバと吐出チャンバのいず
れにも跨らない区間を作り出す最大容積側仕切領域と最
小容積側仕切領域とが設けられているが、吐出チャンバ
の最大容積側仕切領域に向かう端部には、吐出チャンバ
の一般部に比較して小断面の薄溝が所定長さに亙って形
成されている。
1によって説明する。
示すように、固定側壁1の吐出チャンバ2の端部に最大
容積側仕切領域3に向かって小断面の薄溝4を所定長さ
に亙って形成したことにより、吐出チャンバ2の一般部
の圧力P1に対して薄溝4の先端部の圧力P3を減圧し、
ポンプが高速回転時にあるときにおける吐出チャンバ2
からポンプ室5への急激な圧力導入を抑制して、異音や
振動、エロージョン等の発生を防止できるようにしたも
のである。
は、ポンプ室5は最大容積側仕切領域3で負圧となり、
その結果、そのときのポンプ室5の圧力は吐出チャンバ
2の圧力よりも低くなり、しかも、ポンプ室5内にはキ
ャビテーションが起こり気泡6が発生し始めている。こ
こで、今、図9における吐出チャンバ2の一般部の薄溝
4の基端部に近接する所定位置をX1、薄溝4の基端部
と先端部の各位置を夫々X2,X3、最大容積側仕切領域
3の薄溝4の先端部に近接する所定位置をX4とする
と、図10に示すように吐出チャンバ2に薄溝4をまっ
たく形成しない場合には、位置X2,X3における圧力は
位置X1の圧力P1と等しくなり、ポンプ室5が吐出チャ
ンバ2に開口する瞬間の圧力差ΔP0は、一般部の圧力
P1と最大容積側仕切領域3での圧力P4の差P1−P4と
なる(図11の特性(ア)参照。)。
ポンプの場合、吐出チャンバ2の一般部(位置X1)の
圧力P1に比較して薄溝4の基端部(位置X2)の圧力P
2は低く、薄溝4の先端部(位置X3)の圧力P3はこれ
よりもさらに低くなっており、ポンプ室5が吐出チャン
バ2(薄溝4)に開口する瞬間の圧力差ΔP1=P3−P
4は薄溝4による減圧分だけ低くなる(図11の特性
(ウ)参照。)。したがって、このポンプの場合、ポン
プ室5が吐出チャンバ2(薄溝4)に開口した瞬間にお
ける同チャンバ2内の急激な圧力変動が生じなくなり、
この圧力変動によってポンプ室5内のキャビテーション
による気泡6が急激に押し潰され異音や振動等を発生す
る不具合は解消される。
イルポンプの場合、高速回転時における異音や振動等の
問題は薄溝4を設けたことによって改善されるものの、
ポンプが低・中速回転にあるときには、ポンプ室5が最
大容積側仕切領域3から吐出チャンバ2部分に移動する
間に、ポンプ室5から吐出チャンバ2に押し出されよう
とするオイルに薄溝4が絞りとして作用し、ポンプ室5
の圧力が増大して駆動馬力の大きな損失をもたらす。
は、最大容積側仕切領域3においてポンプ室5内は負圧
にならず、この状態からポンプ室5が同領域3から吐出
チャンバ2に移動しようとすると、このときポンプ室5
から吐出チャンバ2に吐出されるオイルの流量が小断面
の薄溝4によって絞られ、ポンプ室5の内部の圧力が増
大して、その圧力がポンプの回転に対して抵抗となる。
したがって、薄溝4がない場合には、図12の(エ)の
特性のようにポンプ回転速度の上昇に対して消費馬力は
ほぼ線形的に変化するはずであるが、薄溝4がある場合
には、同図の(オ)の特性のように、ポンプの低・中速
回転時における消費馬力が(エ)の特性に対して全体的
に上昇してしまう。
力の増大は薄溝4の断面積を拡大することによって解決
されるものであるが、薄溝4の断面積を広げると、今度
はポンプ高速回転時における薄溝4による減圧効果が低
下し(図11の特性(イ)参照。)、異音や振動、エロ
ージョン等の発生する可能性が高まってしまう。したが
って、この相反する二つの問題を同時に解決することが
望まれている。
る異音や振動、エロージョン等の抑制と、ポンプ低・中
速回転時における消費馬力の低減とを高いレベルで両立
させることのできるオイルポンプを提供しようとするも
のである。
ための手段として、請求項1に記載の発明は、両側部を
ハウジング内の固定側壁で閉塞された状態で駆動回転さ
れ、円周方向に設けられた複数のポンプ室を回転方向に
移動させつつその容積を増減変化させるポンプ本体と、
前記固定側壁に、ポンプ本体の吸入領域と吐出領域に夫
々臨んで形成された吸入チャンバ及び吐出チャンバと、
前記固定側壁の、ポンプ室の移動軌跡上でポンプ室が最
大容積となる位置の付近に設けられ、ポンプ室が吸入チ
ャンバと吐出チャンバのいずれにも跨らない区間を作り
出す最大容積側仕切領域と、を備えたオイルポンプにお
いて、前記吐出チャンバの端部に、最大容積側仕切領域
に向かって延出する長溝を複数本形成するようにした。
本体を、トロコイド曲線を基調とする外歯と内歯を夫々
有するインナロータとアウタロータを備え、アウタロー
タの内歯がインナロータの外歯よりも一つ分歯数が多く
形成されるとともに、両者が偏心状態で噛合され、イン
ナロータとアウタロータの歯面間に形成される複数のポ
ンプ室が、インナロータの駆動回転によって円周方向に
移動しつつその容積を増減変化させるポンプ機構によっ
て構成した。
出チャンバの端部に最大容積側仕切領域に向かって長溝
を複数本形成するようにしたことから、個々の長溝の断
面積を小さくすることによりポンプ高速回転時における
減圧効果を高め、かつ、長溝全体の本数を増加して長溝
の総断面積を拡大することにより、ポンプ低・中速回転
時におけるポンプ室の圧力増加を抑制することが可能に
なる。
ちの少なくとも一つを、最大容積側仕切領域において、
インナロータとアウタロータの歯先部近傍の接点からイ
ンナロータの歯底に亙る部位が移動してくる位置に向け
て形成するようにした。
力と慣性力の作用によって、インナロータとアウタロー
タの歯先部近傍の接点からインナロータの歯底に亙る部
位に集まるキャビテーションに対して、長溝によって減
圧された圧力を導入することにより、キャビテーション
を速やかに消滅させることが可能になる。
ちの少なくとも一つを、最大容積側仕切領域において、
アウタロータの歯底部近傍が移動してくる位置に向けて
形成するようにした。
遠心力によってポンプ室内の外側に押しやられるオイル
を長溝を通して効率良く吐出チャンバに誘導することが
可能になる。
領域において、アウタロータの歯底部近傍が移動してく
る位置に向けて形成する長溝よりも、インナロータとア
ウタロータの歯先部近傍の接点からインナロータの歯底
に亙る部位が移動してくる位置に向けて形成する長溝の
数を多く設定するようにした。
るポンプ室内でのキャビテーションによる気泡の消滅を
より効率的に行うことが可能になる。
領域において、アウタロータの歯底部近傍が移動してく
る位置に向けて形成する長溝よりも、インナロータとア
ウタロータの歯先部近傍の接点からインナロータの歯底
に亙る部位が移動してくる位置に向けて形成する長溝の
流体抵抗を大きく設定するようにした。
ビテーションによる気泡の集まり易い部位に対してより
大きな減圧効果を作用させ、ポンプ低・中速回転時にオ
イルが押しやられる部位は吐出チャンバへの流出をより
スムーズにすることが可能になる。
に基づいて説明する。
プを成す内接トロコイド型のポンプを示し、10は、エ
ンジンブロックの前端面に直接に、または、エンジンの
フロントカバーに一体に取り付けられるこのポンプのハ
ウジングである。尚、ハウジング10は図面上は蓋部材
を取り去り本体部のみが示されているが、この蓋部材を
も含むものである。
て形成され、図示されるハウジング10の本体部側に
は、ポンプ本体を回転可能に収容する略円形状の凹部1
1と、この凹部11の円周の相反位置に、夫々略円弧状
に跨るように形成された吸入チャンバ12及び吐出チャ
ンバ13とが設けられている。吸入チャンバ12と吐出
チャンバ13はハウジング10の本体部側の内壁に凹部
11よりも図面上奥側に窪んで形成されているが、蓋部
材(図示せず。)の内壁にも本体部側と同位置に同様に
形成されている。また、吸入チャンバ12と吐出チャン
バ13は夫々ハウジング10の吸入ポート14と吐出ポ
ート15に接続され、これらのポート14,15を介し
て外部とオイルの吸排が為されるようになっている。
尚、この実施形態の場合、ポンプ本体の両側部を閉塞す
る固定側壁はハウジング10の本体部側の内壁と蓋部材
側の内壁とによって構成されている。
を有するインナロータ17と、このインナロータ17よ
りも一枚分歯数の多い内歯18を有するアウターロータ
19とが互いに偏心した状態で収容されている。このイ
ンナロータ17とアウタロータ19は焼結合金によって
形成され、この両者17,19の歯面はトロコイド曲線
を基調として形成されている。そして、この二つのロー
タ17,19は噛合状態において両者の歯面間に複数の
ポンプ室20を形成している。
のクランクシャフト(図示せず。)が結合され、このク
ランクシャフトを駆動軸として駆動回転される。また、
アウタロータ19はインナロータ17の回転によって従
動回転し、ポンプ室20全体を円周方向に移動させつつ
各ポンプ室20の容積を増減変化させる。各ポンプ室2
0は、その容積が増大する吸入領域において吸入チャン
バ12に連通し、逆に容積が減少する吐出領域において
吐出チャンバ13に連通する。
プ室20の移動軌跡上においてポンプ室20の容積が最
大になる位置と最小になる位置の近傍には、最大容積側
仕切領域21と最小容積側仕切領域22とが設けられて
いる。これらの領域21,22はポンプ回転中に吸入チ
ャンバ12と吐出チャンバ13の両者にポンプ室20が
跨ることのないように形成されている。
側の端部には、同仕切領域21に向かって延出する所定
長さの三本の長溝23a,23b,23cが形成されて
いる。この各長溝は、例えば、図4,図5,図6に示す
ような方形状、半円状、三角状等の適宜断面形状に形成
され、その断面積は吐出チャンバ13に対して充分に小
さく設定されている。また、各長溝23a,23b,2
3cの全体形状(上方から見た形状)はこの実施形態の
場合、直線状に形成されている。
うち中央の長溝23bは、最大容積側仕切領域21にお
いて、ポンプ回転に伴ってインナーロータ17とアウタ
ロータ19の歯先部近傍の接点24が移動してくる位置
に向けて形成されており、径方向内側と外側の各長溝2
3a,23cは、同仕切領域21において、インナロー
タ17の歯底部17a近傍が移動してくる位置と、アウ
タロータ19の歯底部19a近傍が移動してくる位置と
に夫々向けて形成されている。そして、この長溝23
a,23b,23cのうち径方向内側の長溝23aと中
央の長溝12bは残余の長溝23cに比較して小断面積
に設定されている。長溝23a,23b,23cはハウ
ジング10に対して切削によって形成することも可能で
あるが、この実施形態の場合、アルミダイカストによっ
てハウジング10に一体に形成されている。
出されたオイルの圧力を制御するためのレギュレータバ
ルブである。
ってインナロータ17が駆動回転されると、ポンプ室2
0が容積を増減させつつ円周方向に移動し、吸入チャン
バ12のオイルを吐出チャンバ13方向に連続的に送り
出す。
を通過する際に吸入チャンバ12と吐出チャンバ13に
対して非連通となり一時的に密閉状態となるが、ポンプ
が高速回転状態にあるときには、ポンプ回転に対して吸
入が追いつかなくなることから、ポンプ室20内はこの
とき負圧状態とされる。したがって、このときポンプ室
20内にはキャビテーションによる気泡26が発生する
ことが多く、発生した気泡26は、ポンプ回転に伴なう
遠心力と慣性力の作用によってポンプ室20の前方側の
径方向内側領域、つまり、インナロータ17とアウタロ
ータ19の歯先部近傍の接点24からインナロータ17
の歯底17aに亙る部位に滞留する。
ンバ13方向にさらに移動すると、ポンプ室20が最初
に長溝23a,23b,23cの先端部に開口し、その
開口が次第に長溝23a,23b,23cの基端部側に
移動して最終的にポンプ室20が吐出チャンバ13の一
般部に直接開口する。
a,23b,23cの先端部に開口するときには、長溝
23a,23b,23cの先端部を通して吐出チャンバ
13側の圧力がポンプ室20内に導入されるが、このと
き長溝23a,23b,23cの先端部にきている圧力
は吐出チャンバ13の圧力がそののままでなく、各長溝
23a,23b,23cの流通抵抗によって充分に減圧
された圧力となっている。したがって、ポンプ室20が
長溝23a,23b,23cに連通する瞬間には、充分
に減圧された圧力がポンプ室20内に導入されることと
なり、このときキャビテーションによる気泡26は急激
に押し潰されることなく、自然に消滅する。
の長溝23a,23bがポンプ室20内の歯先部近傍の
接点24からインナロータ17の歯底部17aに亙る部
位に連通するため、この部位に滞留している気泡26を
効率良く消滅させることができる。そして、この二つの
長溝23a,23bは残余の長溝23cよりも小断面積
に形成されているため、気泡26の滞留している部位に
直接作用する圧力自体は充分に減圧することができる。
したがって、気泡26が急激に押し潰されることによる
異音や振動、エロージョン等の発生は確実に防止され
る。
きには、ポンプ室20は充分な吸入が得られることから
最大容積側仕切領域21を通過するときに正圧となり、
回転が進むにつれてポンプ室20内の圧力は吐出チャン
バ12の圧力よりも大きくなろうとする。この状態から
ポンプ室20が長溝23a,23b,23cに開口する
と、ポンプ室20内のオイルは長溝23a,23b,2
3cを通って吐出チャンバ13に吐出される。このと
き、長溝23a,23b,23cの総開口面積は充分に
大きいため、ポンプ室20からの排出流量は充分に確保
されており、このことからポンプ室20内の急激な圧力
上昇は抑制される。したがって、このときポンプ室20
内の圧力上昇に起因する駆動馬力の損失は生じない。
プ回転時に遠心力によってオイルが押しやられるアウタ
ロータ19の歯底部19a近傍に向かって長溝23cが
形成され、しかも、この長溝23cが他の長溝23a,
23bに比較して大断面積に形成されているため、ポン
プ低・中速回転時にはポンプ室20から吐出チャンバ1
3によりスムーズにオイルを流すことができる。
積を縮小する、若しくは、長さを長くする等によって個
々の長溝23a,23b,23cの流通抵抗を増大させ
ることにより、ポンプ高速回転時における圧力特性を図
11中の(ウ)のように設定してポンプ室20が長溝2
3a,23b,23cに開口する瞬間における圧力差Δ
P1を充分に小さくすることができ、しかも、長溝の本
数を増やして総開口面積を増大させることにより、ポン
プ低・中速回転時における消費馬力を図12中の(エ)
の特性のように低減することができる。
のに限るものでなく、例えば、長溝は直線状に形成する
代わりに、図7に示すように長溝123a〜123cを
円弧状に形成したり、図8に示すように長溝223a〜
223cを先端が収斂するように形成するようにしても
良い。図7に示す実施形態の場合にはオイルの流れをよ
りスムーズにすることができ、図8に示す実施形態の場
合には、ポンプ室20から吐出チャンバ13への排出流
量を漸増させることができるという利点がある。
容積側仕切領域21をポンプ室20の容積が実際に最大
になる位置付近に設定しているが、高速回転での使用を
重視するポンプの場合には、最大容積側仕切領域21を
さらに吐出チャンバ13寄りに設定しても良い。さらに
また、長溝23a,23b,23cはハウジング10の
本体部側だけでなく蓋部材側に同様に設けるようにして
も良いし、蓋部材側だけでも良い。
本体にトロコイド型のポンプ機構を採用したものについ
て説明したが、ポンプ本体部分は、円周方向に設けられ
た複数のポンプ室を回転方向に移動させつつその容積を
増減変化させるものであれば、ベーンポンプその他のポ
ンプ機構であっても良い。また、長溝の断面積はすべて
同一に形成しても良い。
端部に長溝を複数本形成するようにしたため、個々の長
溝の断面積を小さくするとともに、長溝の本数を増加し
て長溝の総断面積を拡大することにより、ポンプ高速回
転時には、ポンプ室が吐出チャンバに開口する瞬間に同
チャンバからポンプ室内に作用する高圧を充分に減圧す
ることができ、しかも、ポンプ低・中速回転時には、ポ
ンプ室から吐出チャンバに誘導されるオイルの流量を複
数の長溝によって充分に確保してポンプ室の圧力増加を
抑制することができる。したがって、ポンプ高速回転時
における異音や振動、エロージョン等の抑制と、ポンプ
低・中速回転時における消費馬力の低減とを同時に図る
ことができる。
は、長溝によって減圧された圧力をポンプ室内のキャビ
テーションによる気泡の集まる部位に導入することがで
きるため、ポンプ高速回転時にポンプ室内の気泡を速や
かに消滅させ、キャビテーションによって引き起こされ
る各種の問題を未然に防止することができる。
側に押しやられるオイルを長溝を通して効率良く吐出チ
ャンバに誘導することができるため、ポンプ低・中速回
転時における駆動馬力の損失をより低減することができ
る。
圧された吐出チャンバの圧力をキャビテーションによる
気泡の集まり易い部位に効率良く導入することができる
ため、ポンプ高速回転時においてポンプ室内の気泡をよ
り速やかに消滅させることができる。
時にはキャビテーションによる気泡の集まり易い部位に
対してより大きな減圧効果を作用させ、ポンプ低・中速
回転時には回転によってオイルが押しやられる部位から
吐出チャンバに効率良くオイルを流出させることができ
るため、ポンプ高速回転時における異音や振動、エロー
ジョン等の抑制と、ポンプ低・中速回転時における消費
馬力の低減とをより高いレベルで両立させることができ
る。
であり、蓋部材を取り去った正面図。
り去ったハウジングの正面図。
図。
面図。
面図。
の拡大正面図。
の要部の拡大正面図。
性を示すグラフ。
速度特性を示すグラフ。
Claims (6)
- 【請求項1】 両側部をハウジング内の固定側壁で閉塞
された状態で駆動回転され、円周方向に設けられた複数
のポンプ室を回転方向に移動させつつその容積を増減変
化させるポンプ本体と、 前記固定側壁に、ポンプ本体の吸入領域と吐出領域に夫
々臨んで形成された吸入チャンバ及び吐出チャンバと、 前記固定側壁の、ポンプ室の移動軌跡上でポンプ室が最
大容積となる位置の付近に設けられ、ポンプ室が吸入チ
ャンバと吐出チャンバのいずれにも跨らない区間を作り
出す最大容積側仕切領域と、を備えたオイルポンプにお
いて、 前記吐出チャンバの端部に、最大容積側仕切領域に向か
って延出する長溝を複数本形成したことを特徴とするオ
イルポンプ。 - 【請求項2】 ポンプ本体は、トロコイド曲線を基調と
する外歯と内歯を夫々有するインナロータとアウタロー
タを備え、アウタロータの内歯がインナロータの外歯よ
りも一つ分歯数が多く形成されるとともに、両者が偏心
状態で噛合され、インナロータとアウタロータの歯面間
に形成される複数のポンプ室が、インナロータの駆動回
転によって円周方向に移動しつつその容積を増減変化さ
せるポンプ機構であることを特徴とする請求項1に記載
のオイルポンプ。 - 【請求項3】 複数の長溝のうちの少なくとも一つを、
最大容積側仕切領域において、インナロータとアウタロ
ータの歯先部近傍の接点からインナロータの歯底に亙る
部位が移動してくる位置に向けて形成したことを特徴と
する請求項2に記載のオイルポンプ。 - 【請求項4】 複数の長溝のうちの少なくとも一つを、
最大容積側仕切領域において、アウタロータの歯底部近
傍が移動してくる位置に向けて形成したことを特徴とす
る請求項2または3に記載のオイルポンプ。 - 【請求項5】 最大容積側仕切領域において、アウタロ
ータの歯底部近傍が移動してくる位置に向けて形成する
長溝よりも、インナロータとアウタロータの歯先部近傍
の接点からインナロータの歯底に亙る部位が移動してく
る位置に向けて形成する長溝の数を多く設定したことを
特徴とする請求項4に記載のオイルポンプ。 - 【請求項6】 最大容積側仕切領域において、アウタロ
ータの歯底部近傍が移動してくる位置に向けて形成する
長溝よりも、インナロータとアウタロータの歯先部近傍
の接点からインナロータの歯底に亙る部位が移動してく
る位置に向けて形成する長溝の流体抵抗を大きく設定し
たことを特徴とする請求項2または5に記載のオイルポ
ンプ。
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