JP2002146956A - 屋外施設の壁面パネル取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 美観を向上させつつ、部品点数を削減でき、
簡単かつ確実に組み立てることができる駐車場等の壁面
パネル取付構造を提供する。 【解決手段】 Ｈ型形状のパネル支持フレーム１０のウ
ェブ両側に略山型形状の取付金具３０が配置される。取
付金具３０の第１フランジ３１がパネル支持フレーム１
０の第１フランジ１１に対し間隔をおいて平行に配置さ
れ、第２フランジ３２がウェブ１３に沿うように配置さ
れる。第１フランジ１１、３１間にパネル側縁部２１を
挿入した状態で、第２フランジ３２及びウェブ１３にボ
ルト４０を貫通してナット４１に締結する。これによ
り、取付金具３０の第２フランジ先端の圧接片３３先端
をウェブ１３に圧接させつつ、両取付金具３０をウェブ
１３側に押圧させることにより、取付金具３０の第１フ
ランジ３１によりパネル側縁部２１をパネル支持フレー
ム１０の第１フランジ１１側に押圧して固定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、駐車場等の屋外
施設の壁面パネル取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】図４に示すように、周囲に壁面パネル
（２）が設けられる自走式の立体駐車場等においては、
複数のパネル支持フレーム（１）が駐車場の周囲に所定
の間隔おきに立設されるとともに、これらのパネル支持
フレーム（１）の各間に、両側縁部をパネル支持フレー
ム（１）に支持されることによって、複数の壁面パネル
（２）がそれぞれ配置されて、壁面が構成されている。

【０００３】従来、このような壁面パネルの取付構造
は、多数提案されているが、その一例として図５に示す
ものある。この構造において、パネル支持フレーム
（１）としては、平行に配置された第１及び第２フラン
ジ（１ａ）（１ｂ）間にウェブ（１ｃ）が架け渡された
Ｉ型ないしはＨ型の形状のものが用いられており、第１
フランジ（１ａ）を外側、第２フランジ（１ｂ）を内側
にして配置されている。更に水平方向に隣り合う壁面パ
ネル（２）において互いに対応する側縁部（２ａ）が、
パネル支持フレーム（１）のウェブ（１ｃ）を挟んで対
向配置されるようにして、フレーム（１）の第１フラン
ジ（１ａ）の内面に沿ってそれぞれ配置されるととも
に、壁面パネル（２）の側縁部（２ａ）に沿って、帯板
状の取付金具（３）がそれぞれ配置される。そして、パ
ネル支持フレーム（１）の第２フランジ（１ｂ）におけ
るウェブ（１ｃ）両側に、ボルト（４）がそれぞれ貫通
されてナット（５）に締結されて、そのボルト端部が取
付金具（３）にそれぞれ圧接される。これにより、取付
金具（３）を介して壁面パネル（２）の側縁部（２ａ）
がパネル支持フレーム（１）の第１フランジ（１ａ）に
押圧されて、各壁面パネル（２）の両側縁部（２ａ）
が、パネル支持フレーム（１）に固定されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の駐車場の壁面パネル取付構造においては、複数の壁
面パネル（２）の各側縁部（２ａ）を、それぞれボルト
（４）により固定するものであるため、各側縁部（２
ａ）に対応して多数のボルト（４）が必要となり、その
分、部品点数の増大を来すとともに、面倒なボルト締結
作業が多くなり、組付作業性も低下するという問題があ
った。

【０００５】更にナット（５）及びボルト（４）が、駐
車場内側に露呈するため、美観が低下するという問題も
抱えている。

【０００６】またボルト（４）により帯板状の取付金具
（３）を介して壁面パネル（２）を押圧するものである
ため、取付金具（３）を壁面パネル（２）上に配置した
後、ボルト（４）を締結するまでの間、取付金具（３）
を仮止めすることができず、ボルト（４）を締結する前
や、締結している途中に、取付金具（３）が位置ずれし
て、位置精度良く正確に組み付けることが困難になる恐
れもあった。

【０００７】この発明は、上記従来技術の問題を解消
し、美観の向上を図りつつ、部品点数を削減できるとと
もに、簡単かつ確実に組み立てることができる駐車場等
の屋外施設の壁面パネル取付構造を提供することを目的
とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、平行に配置された第１及び第２フラン
ジ間にウェブが架け渡されたＩ型ないしはＨ型の形状を
有し、水平方向に所定の間隔おきに立設される複数のパ
ネル支持フレームと、前記複数のパネル支持フレームの
各間に配置される複数の壁面パネルと、第１フランジの
端縁に略直角配置に第２フランジが設けられた略山型の
形状を有し、その第２フランジの先端縁に沿って外向き
に突出する圧接片が設けられてなり、前記パネル支持フ
レームのウェブを挟んで両側に、前記パネル支持フレー
ムに沿って配置される一対の取付金具とを備え、前記一
対の取付金具の各第１フランジが前記パネル支持フレー
ムの第１フランジに対し間隔をおいて平行にそれぞれ配
置されて、前記一対の取付金具の各第２フランジがその
圧接片を前記パネル支持フレームのウェブに対向させた
状態で前記ウェブに沿ってそれぞれ配置され、水平方向
に隣り合う壁面パネルにおいて互いに対応する側縁部
が、前記パネル支持フレームのウェブを挟んで対向する
ように、前記一対の取付金具の第１フランジと前記パネ
ル支持フレームの第１フランジとの間にそれぞれ挿入配
置された状態で、前記一対の取付金具の第２フランジ及
び前記パネル支持フレームのウェブを貫通する固着具に
よって、前記一対の取付金具がその圧接片を前記ウェブ
に圧接させつつウェブ側に押圧されることにより、前記
一対の取付金具の第１フランジが前記壁面パネルの両側
縁部を前記パネル支持フレームの第１フランジ側に押圧
して、前記壁面パネルの側縁部が前記パネル支持フレー
ムの第１フランジと前記取付金具の第１フランジとによ
り挟持されるよう構成されてなるものを要旨としてい
る。

【０００９】この発明の屋外施設の壁面パネル取付構造
においては、ボルト等の固着具を一対の取付金具の第２
フランジ及びパネル支持フレームのウェブに貫通するこ
とにより、取付金具をパネル支持フレームに仮止めする
ことができ、更にその仮止め状態で壁面パネルを所定位
置にセットすることができる。

【００１０】また固着具を本固定した際には、パネル支
持フレームのウェブを挟んで両側に配置される一対の取
付金具が互いに引き寄せられて、各取付金具の圧接片先
端がウェブに圧接し、その圧接位置を支点として、各取
付金具の第２フランジがウェブ側に少量回転するように
引き寄せられる。これに伴い、両取付金具の第１フラン
ジが壁面パネルの側縁部に圧接して、そのパネル側縁部
をパネル支持フレームの第１フランジに押圧し、これに
よりパネル側縁部が、パネル支持フレームの第１フラン
ジと取付金具の第１フランジとに挟持されて固定される
ものである。

【００１１】またボルトやナット等の固着具は、パネル
支持フレームのフランジ内側に配置されるので、固着具
が外部に露呈することはない。

【００１２】

【発明の実施の形態】図１はこの発明の実施形態である
壁面パネル取付構造が適用された駐車場の周側壁を示す
斜視図、図２は図１のII−II線断面図である。両図に示
すように、この実施形態においては、駐車場の周囲に、
所定の間隔おきに複数のパネル支持フレーム（１０）が
垂直に沿うように立設固定されている。各パネル支持フ
レーム（１０）は、互いに平行に配置される第１及び第
２フランジ（１１）（１２）と、その中間部間に架け渡
されるウェブ（１３）とを有するＩ型ないしはＨ型の形
状を有し、第１フランジ（１１）を駐車場に対し外側
に、第２フランジ（１２）を内側にして配置されてい
る。更に各パネル支持フレーム（１０）のウェブ（１
３）には、長さ方向に所定の間隔おきに複数のボルト挿
通孔（１５）が形成されている。

【００１３】また複数のパネル支持フレーム（１０）の
各間には、横長平板形状の壁面パネル（２０）が、上下
方向に面状に複数配置される。これらの各壁面パネル
（２０）は、その両側縁部（２１）が、以下に説明する
取付金具（３０）を介して、パネル支持フレーム（１
０）にそれぞれ固定されている。

【００１４】すなわち、本実施形態における取付金具
（３０）は、第１フランジ（３１）の端縁に直角配置に
第２フランジ（３２）が連設された略山型形状の長尺部
材からなり、第２フランジ（３２）の先端縁に沿って、
外側に向けて突出するように折返し状に形成された圧接
片（３３）が一体に形成されている。

【００１５】更に取付金具（３０）の第２フランジ（３
２）には、上記パネル支持フレーム（１０）のボルト挿
通孔（１５）に対応して、長さ方向に所定の間隔おきに
複数のボルト挿通孔（３５）が形成されている。

【００１６】本実施形態においては、１本のパネル支持
フレーム（１０）に対し２つ（一対）の取付金具（３
０）を用いて、壁面パネル（２０）をパネル支持フレー
ム（１０）に組み付けるものである。

【００１７】すなわち、パネル支持フレーム（１０）の
ウェブ（１３）両側に配置された一対の取付金具（３
０）における各第１フランジ（３１）をパネル支持フレ
ーム（１０）の第１フランジ（１１）に対し間隔をおい
て平行に配置するとともに、一対の取付金具（３０）の
各第２フランジ（３２）をウェブ（１３）に沿うように
配置し、更に一対の取付金具（３０）の各圧接片（３
３）をウェブ（１３）に対向させるように配置する。そ
してその状態で、ボルト（４０）を、一方側の取付金具
（３０）のボルト挿通孔（３５）、パネル支持フレーム
（１０）のボルト挿通孔（１５）及び他方側の取付金具
（３０）のボルト挿通孔（３５）に挿通して、ナット
（４１）に緩く締結し、取付金具（３０）をパネル支持
フレーム（１０）に仮止めしておく。

【００１８】続いて、この仮止め状態において、壁面パ
ネル（２０）の両側縁部（２１）を、パネル支持フレー
ム（１０）の第１フランジ（１１）と取付金具（３０）
の第１フランジ（３１）との間に挿入配置する。こうし
て、複数の壁面パネル（２０）を複数のパネル支持フレ
ーム（１０）の各間に上下に並べて面状に配置する。

【００１９】その後図３に示すように、ボルト（４０）
をナット（４１）に固く締結する。この締結により、パ
ネル支持フレーム（１０）のウェブ（１３）を挟んで両
側に配置される一対の取付金具（３０）が互いに引き寄
せられて、一対の取付金具（３０）の各圧接片（３３）
先端がウェブ（１３）にそれぞれ圧接し、更にその圧接
位置を支点として、各取付金具（３０）の第２フランジ
（３２）がウェブ（１３）側に少量回転するように引き
寄せられる。この回転に伴い、一対の取付金具（３０）
の各第１フランジ（３１）が壁面パネル（２０）の側縁
部（２１）に圧接して、そのパネル側縁部（２１）をパ
ネル支持フレーム（１０）の第１フランジ（１１）側に
押圧する。これにより、壁面パネル（２０）の側縁部
（２１）が、パネル支持フレーム（１０）の第１フラン
ジ（１１）と、一対の取付金具（３０）の各第１フラン
ジ（３１）とにそれぞれ挟持される。なお、図３におい
ては、発明の理解を容易にするため、パネル支持フレー
ム（１０）の変形度合を誇張して示している。

【００２０】こうして壁面パネル（２０）がパネル支持
フレーム（１０）に組み付けられる。

【００２１】以上のように、本実施形態の壁面パネル取
付構造によれば、パネル支持フレーム（１０）を挟んで
隣り合う壁面パネル（２０）において互いに対応し合う
側縁部（３０）が、１本のボルト（４０）によりパネル
支持フレーム（１０）に固定されるため、各側縁部（３
０）ごとにボルト等を用いて固定する場合と比較して、
ボルト数が減少し、部品点数の削減を図ることができる
とともに、面倒なボルト締め作業も減少し、組付作業を
簡単に行うことができる。

【００２２】また、取付金具（３０）のボルト挿通孔
（３５）及びパネル支持フレーム（１０）のボルト挿通
孔（１５）にボルト（４０）を挿通することにより、取
付金具（３０）をパネル支持フレーム（１０）に仮止め
することができ、その仮止め状態で壁面パネル（２０）
を所定位置にセットした後、ボルト（４０）を本固定す
るものであるため、ボルト（４０）を本固定する前に、
取付金具（３０）や壁面パネル（２０）が位置ずれする
のを防止でき、組付作業をスムーズに行うことができる
とともに、位置精度良く確実に組み付けることができ
る。

【００２３】またボルト（４０）及びナット（４１）等
の固着具は、パネル支持フレーム（１０）におけるフラ
ンジ（３１）（３２）の内側に配置されるため、固着具
（４０）（４１）等が外部に露呈することがなく、良好
な美観を得ることができる。

【００２４】

【発明の効果】以上のように、この発明の屋外施設のパ
ネル取付構造によれば、パネル支持フレームを挟んで隣
り合う壁面パネルにおいて互いに対応する側縁部を、１
本のボルト等の固着具によりパネル支持フレーム固定で
きるため、パネルの各側縁部ごとに固着具を用いて固定
する場合と比較して、固着具数が減少し、部品点数の削
減を図ることができるとともに、面倒なボルト締め作業
等の固着具取付作業も減少し、組付作業を簡単に行うこ
とができる。更に取付金具の第２フランジ及びパネル支
持フレームのウェブに固着具を貫通することにより、取
付金具をパネル支持フレームに仮止めすることができ、
その仮止め状態で壁面パネルをセットした後、固着具に
より本固定することができるため、組付途中に、取付金
具等が位置ずれするのを防止でき、組付作業をスムーズ
に行うことができるとともに、位置精度良く確実に組み
付けることができる。更に固着具はパネル支持フレーム
のフランジ内側に配置されるため、固着具が外部に露呈
されることがなく、良好な美観を得ることができるとい
う効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施形態である壁面パネル取付構造
が適用された駐車場の周側壁を示す斜視図である。

【図２】図１のII−II線断面図であって、ボルトを本固
定する前の状態で示す断面図である。

【図３】図１のII−II線断面図であって、ボルトを本固
定した後の状態で示す断面図である。

【図４】自走式立体駐車場を示す側面図である。

【図５】従来の駐車場の壁部におけるパネル支持フレー
ム周辺を示す水平断面図である。

【符号の説明】

１０…パネル支持フレーム １１…第１フランジ １２…第２フランジ １３…ウェブ ２０…壁面パネル ２１…側縁部 ３０…取付金具 ３１…第１フランジ ３２…第２フランジ ３３…圧接片 ４０…ボルト（固着具） ４１…ナット（固着具）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 平行に配置された第１及び第２フランジ
   間にウェブが架け渡されたＩ型ないしはＨ型の形状を有
   し、水平方向に所定の間隔おきに立設される複数のパネ
   ル支持フレームと、 前記複数のパネル支持フレームの各間に配置される複数
   の壁面パネルと、 第１フランジの端縁に略直角配置に第２フランジが設け
   られた略山型の形状を有し、その第２フランジの先端縁
   に沿って外向きに突出する圧接片が設けられてなり、前
   記パネル支持フレームのウェブを挟んで両側に、前記パ
   ネル支持フレームに沿って配置される一対の取付金具と
   を備え、 前記一対の取付金具の各第１フランジが前記パネル支持
   フレームの第１フランジに対し間隔をおいて平行にそれ
   ぞれ配置されて、前記一対の取付金具の各第２フランジ
   がその圧接片を前記パネル支持フレームのウェブに対向
   させた状態で前記ウェブに沿ってそれぞれ配置され、 水平方向に隣り合う壁面パネルにおいて互いに対応する
   側縁部が、前記パネル支持フレームのウェブを挟んで対
   向するように、前記一対の取付金具の第１フランジと前
   記パネル支持フレームの第１フランジとの間にそれぞれ
   挿入配置された状態で、前記一対の取付金具の第２フラ
   ンジ及び前記パネル支持フレームのウェブを貫通する固
   着具によって、前記一対の取付金具がその圧接片を前記
   ウェブに圧接させつつウェブ側に押圧されることによ
   り、前記一対の取付金具の第１フランジが前記壁面パネ
   ルの両側縁部を前記パネル支持フレームの第１フランジ
   側に押圧して、前記壁面パネルの側縁部が前記パネル支
   持フレームの第１フランジと前記取付金具の第１フラン
   ジとにより挟持されるよう構成されてなることを特徴と
   する屋外施設の壁面パネル取付構造。