JP2002146298A - 脆性部材の接着構造 - Google Patents
脆性部材の接着構造Info
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Abstract
較的高い接着力で接着することができ、接着後において
たとえ雰囲気温度が変化しても、脆性を有する被接着部
材に作用する引張り力などを緩和し、かつ、剥離現象の
発生を防止することのできる脆性部材の接着構造の提
供。 【解決手段】少なくとも一方が脆性を有する2つの被接
着部材1,3が、両面に接着剤12が塗付されたシート
5をその厚み方向の両側から挟む状態で接着されている
脆性部材の接着構造であって、シート5における接着剤
12の塗付部分にシート5の厚み方向に貫通する複数の
貫通孔13が設けられて、貫通孔13に接着剤12が充
填されている。
Description
脆性を有する2つの被接着部材が、両面に接着剤が塗付
されたシートをその厚み方向の両側から挟む状態で接着
されている脆性部材の接着構造に関する。
ば、板ガラスやセラミックスなどがあり、従来、金属板
と脆性を有する板ガラスとが、接着剤を含浸させたシー
トをその厚み方向の両側から挟んで、シートに含浸させ
た接着剤によって金属板と板ガラスとを接着させる技術
が知られている(例えば、特開2000−87924号
公報参照)。この従来技術で使用されているシートは、
ガラス繊維などの繊維材で形成されていて、締付け用の
雄ねじ部材を挿通する挿通孔以外は、その厚み方向に中
実の状態に形成され、かつ、その厚み方向の全体にわた
って接着剤が含浸されていて、接着剤の硬化により金属
板と板ガラスとを接着するように構成されている。
従来技術では、シートに含浸させた接着剤が硬化する
と、硬化した接着剤全体にわたって繊維材が存在するこ
とになり、その繊維材による強化作用で、シートと接着
剤からなる接着層の剛性が高くなる傾向にある。そし
て、その剛性の高い接着層の一方の面において、前記挿
通孔以外の全面が金属板に接着し、他方の面において
も、前記挿通孔以外の全面が板ガラスに接着することに
なる。ところが、金属板と板ガラスでは、熱膨張率が異
なるため、接着後において雰囲気温度が変化し、例え
ば、雰囲気温度が上昇すると、金属板の方がより多く伸
びようとして脆性を有する板ガラスに対して不要な引張
り力が作用し、極端な場合には板ガラスの損傷原因とな
る虞があり、また、板ガラスが損傷しないまでも、金属
板と板ガラスとの間で接着層の剥離が生じて、接着力の
低下を招く虞がある。
繊維材からなるシートに接着剤を含浸させるのではな
く、シートの両面に接着剤を塗付するだけに留めれば、
繊維材からなるシートの変形作用で、熱膨張率の差異に
伴う剥離現象の発生を緩和することができる。しかし、
その反面、接着剤がシートの面に塗付されているだけな
ので、シートに含浸させる場合に比べて、どうしても接
着力が低くなる傾向にある。
着目したもので、少なくとも一方が脆性を有する被接着
部材を比較的高い接着力で接着することができ、しか
も、接着後においてたとえ雰囲気温度が変化しても、脆
性を有する被接着部材に作用する引張り力などを緩和
し、かつ、剥離現象の発生を防止することのできる脆性
部材の接着構造の提供を目的とする。
の特徴構成は、図1、図2、および、図4に例示するご
とく、少なくとも一方が脆性を有する2つの被接着部材
1,3が、両面に接着剤12が塗付されたシート5をそ
の厚み方向の両側から挟む状態で接着されている脆性部
材の接着構造であって、前記シート5における接着剤1
2の塗付部分にシート5の厚み方向に貫通する複数の貫
通孔13が設けられて、それら貫通孔13に前記接着剤
12が充填されているところにある。
2、および、図4に例示するごとく、前記脆性を有する
被接着部材1が板ガラスであり、その板ガラス1の面に
沿って前記シート5が挟まれて接着されているところに
ある。
2、および、図4に例示するごとく、前記2つの被接着
部材1,3のうち、前記脆性を有する被接着部材1が板
ガラスであり、他の被接着部材3が金属板であって、そ
れら板ガラス1と金属板3との面に沿って前記シート5
が挟まれて接着されているところにある。
5が繊維材で形成されているところにある。
にするために符号を記したが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
成によれば、シートにおける接着剤の塗付部分にシート
の厚み方向に貫通する複数の貫通孔が設けられて、それ
ら貫通孔に接着剤が充填されているので、シートの一方
の面に塗付された接着剤と他方の面に塗付された接着剤
とは、複数の貫通孔に充填された接着剤を介して互いに
連続する状態となり、その接着剤が連続する状態で、シ
ートの両面に被接着部材が接着されるため、2つの被接
着部材を比較的高い接着力で接着することができる。そ
して、特に、貫通孔に充填された接着剤中には、繊維材
のような硬化後において接着層の剛性を高める物質が含
まれていないので、接着剤として硬化後に弾性変形可能
なものを選択使用することにより、その硬化後における
接着剤の弾性変形で、雰囲気温度の変化に伴う剥離現象
をも防止することができる。
を有する被接着部材が板ガラスであり、その板ガラスの
面に沿って前記シートが挟まれて接着されるので、近年
多用されている板ガラス製の壁面や屋根などの施工にお
いて実施することができるとともに、上述したように雰
囲気温度の変化に伴う剥離現象を防止することができる
ので、屋外の各種建屋においても使用することができ
る。
の被接着部材のうち、脆性を有する被接着部材が板ガラ
スであり、他の被接着部材が金属板であって、それら板
ガラスと金属板との面に沿って前記シートが挟まれて接
着されるので、上述した板ガラス製の壁面や屋根などの
施工において、板ガラスどうしを接合する箇所などに使
用して、板ガラスどうしを金属板を介して強固に接合す
ることができる。
シートが繊維材で形成されているので、繊維材の変形作
用で熱膨張率の差異に伴う剥離現象の発生を効果的に緩
和することができ、特に、2つの被接着部材として板ガ
ラスと金属板とを使用する場合には、板ガラスに対する
メタルタッチを効果的に防止することができる。
につき、その実施の形態を図面に基づいて説明する。こ
のような脆性部材の接着は、例えば、脆性部材の一例で
ある板ガラスを使用する際に実施されるもので、図1に
示すように、板ガラス製のガラス壁Aにより建物の外壁
の一部を構成する場合、そのガラス壁Aの補強用に使用
される帯板状の板ガラス1どうしを上下方向で互いに接
合する際に使用される。この脆性を有する被接着部材と
しての板ガラス1は、強化ガラスにより構成され、目地
シールSによってガラス壁Aに固定されていて、上下方
向で突き合わせ状に配置された一対の板ガラス1には、
比較的径の大きい接合用の挿通孔2がそれぞれ複数個穿
設されている。
は、図2にも示すように、被接着部材としての金属板の
一例であるステンレス製の接合板3が位置されて、上下
の板ガラス1を跨ぐ状態で、上下の板ガラス1の厚み方
向から当て付けられている。両接合板3は、矩形に形成
されていて、その両側の接合板3と板ガラス1との間に
は、接合板3とほぼ同一形状のシート5がそれぞれ挟み
込まれ、両接合板3には、板ガラス1の挿通孔2に対応
するように、比較的径の小さい接合用の挿通孔4が穿設
され、両シート5には、比較的径の大きい接合用の挿通
孔6が穿設されている。
の板ガラス1を接合するための接合具は、図3に示すよ
うに、その全長にわたって雄ねじ7aが形成されたステ
ンレス製の高張力のボルト7と、そのボルト7に外嵌さ
れる合成樹脂製のブッシュ8と、ボルト7に螺合する雌
ねじ9aと頭部9bとを有する一対のナット部材9など
で構成されている。そのボルト7の両端部には、ドライ
バーD用の係合溝10が設けられ、ナット部材9の頭部
9bには、六角レンチW用の六角穴11が雌ねじ部9a
と連通して設けられている。
ルト布、不織布、バルカナイズドファイバなどの繊維材
で形成され、その繊維材には、弾性エポキシ系やエマル
ジョンラテックス系の接着剤、変性シリコン系接着剤、
あるいは、変性シリコン系と弾性エポキシ系との混合接
着剤などが含浸されている。つまり、シート5には、そ
の両面を含んで、シート5全体に接着剤12が含浸され
ていて、シート5における接着剤12の含浸部分には、
シート5の厚み方向に貫通する複数の貫通孔13が、ほ
ぼ一定の間隔を置いて均等に設けられて、それら複数の
貫通孔13にも接着剤12が充填されている。
るには、シート5に含浸させ、かつ、複数の貫通孔13
に充填した接着剤12が未硬化の状態で、そのシート5
を板ガラス1と両接合板3との間にそれぞれ挟み込む。
つまり、各シート5をその厚み方向の両側から板ガラス
1と接合板3とにより、その板ガラス1と接合板3の面
に沿うように挟み、かつ、板ガラス1の挿通孔2にブッ
シュ8を内嵌し、そのブッシュ8内にボルト7を挿入し
て、その両端部にナット部材9を螺合して板ガラス1と
接合板3とを締付ける。なお、ボルト7に対するナット
部材9の締付けは、ボルト7の一方の係合溝10にドラ
イバーDを差し込み、ボルト7の他方にナット部材9を
螺合し、六角穴11を利用して六角レンチWにより締付
けるのであり、そのボルト7とナット部材9による締付
け軸力が、予め設定された軸力になるように締付ける。
複数の貫通孔13に充填した接着剤12が硬化すると、
板ガラス1を中央にして、その厚み方向の両側にシート
5を挟んだ状態で、板ガラス1の両面に接合板3が接着
される。この板ガラス1と接合板3との接着に関して
は、図4に示すように、シート5の一方の面と板ガラス
1の面とが、接着剤12を介して接着され、かつ、シー
ト5の他方の面と接合板3の面とが、同じく接着剤12
を介して接着され、更に、シート5の両面に位置する接
着剤12どうしが、貫通孔13に充填された接着剤12
を介して互いに連続する状態で接着されるので、板ガラ
ス1と接合板3とは強固に接着され、かつ、接着剤12
として、例えば、弾性エポキシ系接着剤のように適度な
弾性を有するものを選択使用することで、雰囲気温度の
変化に伴う剥離現象を防止することができる。
て板ガラス1を例に説明したが、脆性を有する被接着部
材としては、板ガラス以外にも、セラミックスなどが適
用可能である。また、2つの被接着部材のうち、一方の
みを脆性を有する被接着部材とした例を示したが、両方
とも脆性を有する被接着部材とすることもできる。つま
り、一方を板ガラス、他方をセラミックスとすること
も、更に、両方とも互いに熱膨張率の異なる板ガラスに
したり、セラミックスにすることもできる。
材で形成した例を示したが、繊維材以外にも、合成樹脂
製や金属製の板材で形成することもでき、その場合に
は、接着剤12を含浸させるのではなく、板材の両面に
接着剤12を塗付することになり、その接着剤12の塗
付部分に貫通孔13を設けることになる。また、貫通孔
13の開口断面積の大きさや数などについては、両被接
着部材間における熱膨張率の差異や接着面積などに応じ
て適宜選択して実施することになる。
合わせ状に配置された一対の板ガラス1の厚み方向両側
に接合板3を位置させ、かつ、板ガラス1と両側の接合
板3との間に接着剤12を含浸させたシート5をそれぞ
れ挟んで接着した例を示したが、板ガラス1の厚み方向
の一側方にのみ接合板3を位置させ、その接合板3と板
ガラス1との間にのみ接着剤12を含浸させたシート5
を挟んで接着する場合にも適用可能であり、いずれの場
合においても、その接合板3の材質としては、特にステ
ンレスに限るものではなく、ステンレス以外の各種の金
属材料により形成することができ、また、ボルト7とそ
のボルト7に螺合する一対のナット部材9については、
必ずしも必要ではなく、ボルト7やナット部材9を使用
せずに実施することもできる。
強用に使用される帯板状の板ガラス1どうしを接合する
場合を例に説明したが、屋根や壁などを板ガラスで形成
する場合などにおいて、各板ガラス間の接合に適用する
こともでき、その適用範囲については特に制限はない。
Claims (4)
- 【請求項1】 少なくとも一方が脆性を有する2つの被
接着部材が、両面に接着剤が塗付されたシートをその厚
み方向の両側から挟む状態で接着されている脆性部材の
接着構造であって、 前記シートにおける接着剤の塗付部分にシートの厚み方
向に貫通する複数の貫通孔が設けられて、それら貫通孔
に前記接着剤が充填されている脆性部材の接着構造。 - 【請求項2】 前記脆性を有する被接着部材が板ガラス
であり、その板ガラスの面に沿って前記シートが挟まれ
て接着されている請求項1に記載の脆性部材の接着構
造。 - 【請求項3】 前記2つの被接着部材のうち、前記脆性
を有する被接着部材が板ガラスであり、他の被接着部材
が金属板であって、それら板ガラスと金属板との面に沿
って前記シートが挟まれて接着されている請求項1に記
載の脆性部材の接着構造。 - 【請求項4】 前記シートが繊維材で形成されている請
求項1〜3のいずれか1項に記載の脆性部材の接着構
造。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000351112A JP4079587B2 (ja) | 2000-11-17 | 2000-11-17 | 脆性部材の接着構造 |
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Publications (2)
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