JP2002155912A - 非通気性部材の接着構造 - Google Patents
非通気性部材の接着構造Info
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- Standing Axle, Rod, Or Tube Structures Coupled By Welding, Adhesion, Or Deposition (AREA)
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Abstract
たはエマルジョン型の接着剤により適度な弾性を有する
状態で、かつ、所望の接着力で確実に接着することので
きる非通気性部材の接着構造の提供。 【解決手段】非通気性を有する2つの被接着部材1,3
が、両面に溶剤型またはエマルジョン型の接着剤が塗付
されたシート5をその厚み方向の両側から挟む状態で接
着されている非通気性部材の接着構造で、シート5にお
ける接着剤の塗付部分にその接着剤からの溶剤または分
散媒を吸収して保持する保持部12が設けられている。
Description
2つの被接着部材が、両面に溶剤型またはエマルジョン
型の接着剤が塗付されたシートをその厚み方向の両側か
ら挟む状態で接着されている非通気性部材の接着構造に
関する。
例えば、板ガラス、ステンレスなどの金属類、合成樹
脂、セラミックスなどがあり、従来、板ガラスと金属板
とが、接着剤を含浸させたシートをその厚み方向の両側
から挟んで、シートに含浸させた接着剤によって板ガラ
スと金属板とを接着させる技術が知られている(例え
ば、特開2000−87924号公報参照)。この公報
によれば、シートとしてガラス繊維などの繊維材を使用
し、そのシートに含浸させる接着剤として、エポキシ系
の接着剤やエマルジョンラテックス系の接着剤などを使
用し得ることが記載されている。
浸させる接着剤としてエポキシ系の接着剤、つまり、2
液混合による化学反応で硬化する接着剤を使用すると、
化学反応により硬化する接着剤の特質として、接着層が
硬くなり過ぎて脆くなるという欠点がある。それを回避
して接着層に多少の弾性を持たせるためには、溶剤型の
接着剤やエマルジョン型の接着剤を使用する必要がある
が、溶剤型の接着剤は、溶剤の蒸発により、また、エマ
ルジョン型の接着剤は、分散媒としての水の蒸発によっ
て硬化するため、シートの両側に非通気性を有する被接
着部材が位置する非通気性部材の接着には不向きであ
る。
の接着剤では、両側に位置する非通気性の被接着部材に
よって、溶剤の蒸発や分散媒の蒸発が阻害されるため、
接着剤が硬化するまでに長時間を要し、施工性が著しく
悪くなるという欠点がある。特に、2つの被接着部材を
比較的広い面積にわたって接着する場合には、接着部分
の端部側から硬化するため、接着部分周囲における端部
側での硬化によって、接着部分の中央側における溶剤や
分散媒の蒸発が一層阻害され、場合によっては、中央側
に位置する接着剤からの溶剤や分散媒が、接着部分周囲
の硬化によって封じ込まれて十分に硬化せず、所望の接
着力を得ることができなくなる虞もある。
ので、その目的は、非通気性を有する2つの被接着部材
を溶剤型またはエマルジョン型の接着剤により適度な弾
性を有する状態で、かつ、所望の接着力で確実に接着す
ることのできる非通気性部材の接着構造の提供を目的と
する。
の特徴構成は、図1、図2、図4、および、図5に例示
するごとく、非通気性を有する2つの被接着部材1,3
が、両面に溶剤型またはエマルジョン型の接着剤が塗付
されたシート5をその厚み方向の両側から挟む状態で接
着されている非通気性部材の接着構造であって、前記シ
ート5における接着剤の塗付部分にその接着剤からの溶
剤または分散媒を吸収して保持する保持部12,14が
設けられているところにある。
するごとく、前記シート5が、互いに連続した多数の孔
12を有する多孔質材料で形成されて、その連続した多
数の孔12が、前記保持部として機能するところにあ
る。
2、図4、および、図5に例示するごとく、前記2つの
被接着部材1,3のうち、少なくとも一方が板ガラス1
であり、その板ガラス1の面に沿って前記シート5が挟
まれて接着されているところにある。
にするために符号を記したが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
成によれば、シートにおける接着剤の塗付部分に溶剤型
接着剤からの溶剤またはエマルジョン型接着剤からの分
散媒を吸収して保持する保持部が設けられているので、
シートの厚み方向の両側に非通気性を有する被接着部材
が位置するにもかかわらず、前記保持部が、溶剤または
分散媒を吸収保持して、接着剤の硬化を促進することに
なる。したがって、接着剤として溶剤型またはエマルジ
ョン型の接着剤を使用しても、接着剤は比較的短時間で
硬化し、施工性の改善を図ることができるとともに、そ
の接着層は適度な弾性を有し、また、2つの被接着部材
を比較的広い面積にわたって接着する場合でも、接着部
分の全体にわたってほぼ均一に硬化させることができ
て、所望通りの接着力を得ることができる。
シートが、互いに連続した多数の孔を有する多孔質材料
で形成されて、その連続した多数の孔が、前記保持部と
して機能するので、例えば、シートの厚み方向の中間部
に溶剤や分散媒を吸収して保持するための特別な空間を
形成する場合などに比べて、シートの作製そのものが容
易かつ安価となり、低コストで実施することができる。
の被接着部材のうち、少なくとも一方が板ガラスであ
り、その板ガラスの面に沿って前記シートが挟まれて接
着されているので、近年多用されている板ガラス製の壁
面や屋根などの施工において実施することができるとと
もに、上述したように適度な弾性を有し、かつ、所望通
りの接着力を得ることができるので、板ガラス製の壁面
や屋根などの施工に最適な接着が可能となる。
構造につき、その実施の形態を図面に基づいて説明す
る。このような非通気性部材の接着構造は、例えば、非
通気性部材としての板ガラスと金属板とを接着するため
のもので、図1に示すように、板ガラス製のガラス壁A
により建物の外壁の一部を構成する場合、そのガラス壁
Aの補強用に使用される帯板状の板ガラス1どうしを上
下方向で互いに接合する際に使用される。この非通気性
を有する被接着部材としての板ガラス1は、強化ガラス
により構成され、目地シールSによってガラス壁Aに固
定されていて、上下方向で突き合わせ状に配置された一
対の板ガラス1には、比較的径の大きい接合用の挿通孔
2がそれぞれ複数個穿設されている。
は、図2にも示すように、非通気性を有する被接着部材
としてのステンレス製の接合板3が位置されて、上下の
板ガラス1を跨ぐ状態で、上下の板ガラス1の厚み方向
から当て付けられている。両接合板3は、矩形に形成さ
れていて、その両側の接合板3と板ガラス1との間に
は、接合板3とほぼ同一形状のシート5がそれぞれ挟み
込まれ、両接合板3には、板ガラス1の挿通孔2に対応
するように、比較的径の小さい接合用の挿通孔4が穿設
され、両シート5には、比較的径の大きい接合用の挿通
孔6が穿設されている。
の板ガラス1を接合するための接合具は、図3に示すよ
うに、その全長にわたって雄ねじ7aが形成されたステ
ンレス製の高張力のボルト7と、そのボルト7に外嵌さ
れる合成樹脂製のブッシュ8と、ボルト7に螺合する雌
ねじ9aと頭部9bとを有する一対のナット部材9など
で構成されている。そのボルト7の両端部には、ドライ
バーD用の係合溝10が設けられ、ナット部材9の頭部
9bには、六角レンチW用の六角穴11が雌ねじ部9a
と連通して設けられている。
ズドファイバ、フェルトなどで形成され、かつ、そのシ
ート5には、図4に示すように、互いに連続した多数の
孔12が形成されていて、その連続した多数の孔12
が、接着剤からの溶剤や分散媒を吸収して保持する保持
部として機能するように構成され、そのシート5には、
酢酸ビニル樹脂などを使用した溶剤型の接着剤、また
は、エマルジョンラテックスなどを使用したエマルジョ
ン型の接着剤が含浸されている。つまり、シート5に
は、その両面を含んで、シート5全体に溶剤型またはエ
マルジョン型の接着剤が含浸されていて、シート5にお
ける接着剤の含浸部分に連続した多数の孔12が位置す
るように構成されている。
るには、シート5に含浸させた接着剤が未硬化の状態
で、そのシート5を板ガラス1と両接合板3との間にそ
れぞれ挟み込む。つまり、各シート5をその厚み方向の
両側から板ガラス1と接合板3とにより、その板ガラス
1と接合板3の面に沿うように挟み、かつ、板ガラス1
の挿通孔2にブッシュ8を内嵌し、そのブッシュ8内に
ボルト7を挿入して、その両端部にナット部材9を螺合
して板ガラス1と接合板3とを締付ける。なお、ボルト
7に対するナット部材9の締付けは、ボルト7の一方の
係合溝10にドライバーDを差し込み、ボルト7の他方
にナット部材9を螺合し、六角穴11を利用して六角レ
ンチWにより締付けるのであり、そのボルト7とナット
部材9による締付け軸力が、予め設定された軸力になる
ように締付ける。
含浸させた接着剤が溶剤型の接着剤であれば、その接着
剤からの溶剤が、また、エマルジョン型の接着剤であれ
ば、その接着剤からの分散媒としての水が、液状あるい
は一部が蒸発して気化した状態で連続した多数の孔12
に吸収され、それに伴う接着剤の硬化による接着層13
によって、板ガラス1を中央にして、その厚み方向の両
側にシート5を挟んだ状態で、板ガラス1の両面に接合
板3が接着される。したがって、接着剤を含浸させたシ
ート5の両側に非通気性の板ガラス1と接合板3とが位
置するにもかかわらず、比較的短時間のうちにシート5
全体にわたって接着剤の硬化による接着層13が形成さ
れて、所望の接着力を得ることができる。
数の孔12を形成して、その連続した多数の孔12に接
着剤からの溶剤や分散媒を吸収保持させる構成のものを
示したが、図5に示すように、板ガラス1とステンレス
製の接合板3とにより挟まれるシート5の厚み方向の中
間部に保持部として機能する空間14を形成して、その
空間14により接着剤からの溶剤や分散媒を吸収して保
持するように構成することもできる。
を有する被接着部材として板ガラス1とステンレス製の
接合板3を例に説明したが、非通気性を有する被接着部
材としては、板ガラスやステンレス以外にも、セラミッ
クスや合成樹脂、あるいは、各種の金属類などがあり、
それらにも適用可能である。また、シート5に対して接
着剤を含浸させた例を示したが、シート5に接着剤を含
浸させるのではなく、シートの両面に接着剤を塗付して
実施することもできる。
合わせ状に配置された一対の板ガラス1の厚み方向両側
に接合板3を位置させ、かつ、板ガラス1と両側の接合
板3との間にシート5をそれぞれ挟んで接着した例を示
したが、板ガラス1の厚み方向の一側方にのみ接合板3
を位置させ、その接合板3と板ガラス1との間にのみシ
ート5を挟んで接着する場合にも適用可能であり、ま
た、ボルト7とそのボルト7に螺合する一対のナット部
材9については、必ずしも必要ではなく、ボルト7やナ
ット部材9を使用せずに実施することもできる。
強用に使用される帯板状の板ガラス1どうしを接合する
場合を例に説明したが、屋根や壁などを板ガラスで形成
する場合などにおいて、各板ガラス間の接合に適用する
こともでき、その適用範囲については特に制限はない。
部を示す断面図
Claims (3)
- 【請求項1】 非通気性を有する2つの被接着部材が、
両面に溶剤型またはエマルジョン型の接着剤が塗付され
たシートをその厚み方向の両側から挟む状態で接着され
ている非通気性部材の接着構造であって、 前記シートにおける接着剤の塗付部分にその接着剤から
の溶剤または分散媒を吸収して保持する保持部が設けら
れている非通気性部材の接着構造。 - 【請求項2】 前記シートが、互いに連続した多数の孔
を有する多孔質材料で形成されて、その連続した多数の
孔が、前記保持部として機能する請求項1に記載の非通
気性部材の接着構造。 - 【請求項3】 前記2つの被接着部材のうち、少なくと
も一方が板ガラスであり、その板ガラスの面に沿って前
記シートが挟まれて接着されている請求項1または2に
記載の非通気性部材の接着構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000351113A JP2002155912A (ja) | 2000-11-17 | 2000-11-17 | 非通気性部材の接着構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000351113A JP2002155912A (ja) | 2000-11-17 | 2000-11-17 | 非通気性部材の接着構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002155912A true JP2002155912A (ja) | 2002-05-31 |
Family
ID=18824227
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000351113A Pending JP2002155912A (ja) | 2000-11-17 | 2000-11-17 | 非通気性部材の接着構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002155912A (ja) |
-
2000
- 2000-11-17 JP JP2000351113A patent/JP2002155912A/ja active Pending
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A521 | Written amendment |
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