JP2002141083A - 固体酸化物型燃料電池 - Google Patents

固体酸化物型燃料電池

Info

Publication number
JP2002141083A
JP2002141083A JP2000332545A JP2000332545A JP2002141083A JP 2002141083 A JP2002141083 A JP 2002141083A JP 2000332545 A JP2000332545 A JP 2000332545A JP 2000332545 A JP2000332545 A JP 2000332545A JP 2002141083 A JP2002141083 A JP 2002141083A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
air
power generation
separator
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000332545A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Yamada
喬 山田
Kiyoshi Kuroda
潔 黒田
Yoshitaka Tamao
良孝 玉生
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2000332545A priority Critical patent/JP2002141083A/ja
Publication of JP2002141083A publication Critical patent/JP2002141083A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シール本体を合金材料により形成することに
より、シール本体を薄く、電池の単位体積当りの発電量
を増加し、更にシール本体の強度を向上する。 【解決手段】 燃料極層12に燃料ガスを流通させる燃
料給排通路17aを燃料極セパレータ17に形成し、空
気極層13に空気を流通させる空気給排通路18aを空
気極セパレータ18に形成する。固体電解質層11及び
燃料極セパレータ間の燃料極シール部材19が燃料給排
通路と外気とを遮断し、固体電解質層及び空気極セパレ
ータ間の空気極シール部材21が空気給排通路と外気と
を遮断する。燃料極シール部材の合金製のシール本体1
9aの両面には、ガラス製材料及び希釈材料の混合体に
より構成された一対の粘性ガラス体19bが塗布され
る。粘性ガラス体は室温で高い粘性を示しかつ発電運転
時に融液状態に保持され、ガラス製材料の軟化点は固体
電解質層等の融点及び発電運転温度より低い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料極層と空気極
層とにより電解質層を挟持して構成された発電セルを有
する固体酸化物型の燃料電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の燃料電池として、図5に
示すように、発電セル4が固体電解質層1とこの固体電
解質層1の両面に配設された燃料極層2及び空気極層3
とからなり、燃料極層2に燃料極集電体5aを通して燃
料ガスを流通させる燃料給排通路7aが燃料極セパレー
タ7に形成され、空気極層3に空気極集電体5bを通し
て空気を流通させる空気給排通路8aが空気極セパレー
タ8に接続され、燃料給排通路7aと外気とを遮断する
燃料極シール部材9aが固体電解質層1と燃料極セパレ
ータ7との間に介装され、更に空気給排通路8aと外気
とを遮断する空気極シール部材9bが固体電解質層1と
空気極セパレータ8との間に介装された固体酸化物型燃
料電池が知られている。この燃料電池では、燃料極シー
ル部材9a及び空気極シール部材9bがアルミナ繊維か
らなるシートにより形成される。
【0003】このように構成された固体酸化物型燃料電
池では、燃料極セパレータ7に形成された燃料給排通路
7aを通って燃料極層2に燃料ガス(H2、CO等)を
供給し、空気極セパレータ8に形成された空気給排通路
8aを通って空気極層3に酸素(空気)を供給すること
により発電が行われる。空気極層3に供給された酸素は
空気極層3内の気孔を通って固体電解質層1との界面近
傍に到達し、この部分で空気極層3から電子を受け取っ
て、酸化物イオン(O2-)にイオン化される。この酸化
物イオンは燃料極層2の方向に向かって固体電解質層1
内を拡散移動し、燃料極層2との界面近傍に到達する
と、この部分で燃料ガスと反応して反応生成物(H
2O、CO2等)を生じ、燃料極層2に電子を放出する。
この電子を燃料極集電体2により取り出すことにより電
流が発生し、電力が得られる。またアルミナ繊維からな
る燃料極シール部材9aはその厚さ方向の自由度が大き
いため、即ち繊維状の燃料極シール部材9aがある程度
までは小さい力で変形するため、発電セル4の拘束がな
く、発電セル4の破壊を緩和できる。更に極めて大流量
の燃料ガスを燃料給排通路7aに供給した場合に、上記
燃料極シール部材9aにより燃料ガスの漏洩を防止でき
るようになっている。
【0004】しかし、上記従来の固体酸化物型燃料電池
では、極めて小流量の燃料ガスを燃料給排通路に供給す
ると、燃料極シール部材から燃料給排通路に外気が流入
して、燃料給排通路内の酸素分圧が上昇するため、燃料
給排通路内の酸素分圧を示す開回路起電力が大きく低下
する問題点があった。
【0005】この点を解消するために、電池セルが固体
電解質とこの固体電解質の両面に配設された燃料極及び
空気極とからなり、電池セルの少なくとも一方の面に対
向してセパレータが設けられ、電池セルとセパレータと
の境界面の端部がシール部によりシールされ、更にこの
シール部が発電運転温度(800〜1200℃)より高
い融点を有する超微粒子酸化物を主成分とするシール液
剤を塗布し焼成して形成された焼結体である固体電解質
型燃料電池が開示されている(特開平11−15452
5号)。この燃料電池では、固体電解質が安定化ジルコ
ニアにより形成される。またシール部は発電運転温度に
おいても固形状態を保持可能な安定化ジルコニア、スピ
ネル、又はマグネシアのいずれかにより形成されたシー
ル支持材と、このシール支持材の両面に薄く設けられた
シール材とを有する。このシール材は安定化ジルコニア
やスピネル等の超微粒子酸化物のスラリーをシール支持
材の両面に塗布し、更にこのシール支持材を固体電解質
とセパレータの間に介装した状態で、発電運転温度と略
同一温度で焼成することにより、シール材によりシール
支持材及びセパレータ間と、シール支持材及び固体電解
質間とがそれぞれシールされる。
【0006】このように構成された固体電解質型燃料電
池では、シール材の原料主成分である超微粒子酸化物が
通常のバルク酸化物と比較して反応性が高く、低温で焼
結できる。またシール材を一旦焼結すれば、シール材は
発電運転温度でも固体状態を維持するので、安定したシ
ール性を確保できるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の特
開平11−154525号公報に示された固体電解質型
燃料電池では、発電運転温度が800〜1200℃と高
温であるため、シール支持材を融点の低い合金材料によ
り形成できず、融点の高い安定化ジルコニアやスピネル
等が用いられている。このため製造上、シール支持材の
厚さを約5mmと比較的厚く形成しなければならず、電
池が大型化して電池の単位体積当りの発電量が低下する
問題点があった。また、上記従来の特開平11−154
525号公報に示された固体電解質型燃料電池では、超
微粒子酸化物のスラリーを発電運転温度(800〜12
00℃)で焼成しているけれども、本来この超微粒子酸
化物のスラリーは発電運転温度より高い温度で焼成すべ
きであり、いかに超微粒子化しているとはいえ、発電運
転温度程度の比較的低い温度では完全な焼結体とはなら
ず、発電運転後の降温時に発電セルと超微粒子酸化物の
焼結体の熱膨張係数の相違により熱収縮率が異なって破
損する問題点があった。なお、シール材としてほう珪酸
ガラスを用いても、このほう珪酸ガラスは800℃を越
えないと軟化しないため、発電運転温度が800℃未満
と低い場合、十分なシール性を発揮できない問題点があ
った。
【0008】本発明の第1の目的は、シール本体を合金
材料により形成することにより、シール本体を薄くし、
電池の単位体積当りの発電量を増加できるとともに、シ
ール本体の強度を向上できる、固体酸化物型燃料電池を
提供することにある。本発明の第2の目的は、燃料極シ
ール部材による燃料ガスのシール性を向上することによ
り、燃料給排通路内の酸素分圧の上昇を抑制し、開回路
起電力の低下を防止できるとともに、燃料ガスの漏洩を
防止できる、固体酸化物型燃料電池を提供することにあ
る。本発明の第3の目的は、発電が終了して降温すると
きに発電セルとガラス製材料の熱膨張係数の相違により
熱収縮率が異なっても、発電セルが破壊するのを防止で
きる、固体酸化物型燃料電池を提供することにある。本
発明の第4の目的は、燃料極セパレータの製造工数を低
減でき、かつ発電効率を向上できる、固体酸化物型燃料
電池を提供することにある。、固体酸化物型燃料電池を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1に示すように、酸化物イオン伝導体により形成され
た固体電解質層11とこの固体電解質層11の両面に配
設された燃料極層12及び空気極層13とからなる発電
セル14が単数又は複数設けられた単セル16又は複数
セルと、燃料極層12に燃料極集電体22を通して燃料
ガスを流通させる燃料給排通路17aが形成された燃料
極セパレータ17と、空気極層13に空気極集電体23
を通して空気を流通させる空気給排通路18aが形成さ
れた空気極セパレータ18と、固体電解質層11と燃料
極セパレータ17との間に介装され燃料給排通路17a
と外気とを遮断する燃料極シール部材19と、固体電解
質層11と空気極セパレータ18との間に介装され空気
給排通路18aと外気とを遮断する空気極シール部材2
1とを備えた固体酸化物型燃料電池10の改良である。
その特徴ある構成は、燃料極シール部材19及び空気極
シール部材21のうちの少なくとも燃料極シール部材1
9が合金材料により形成されたシール本体19aと、シ
ール本体19aの両面に塗布されガラス製材料及び希釈
材料の混合体により構成された一対の粘性ガラス体19
b,19bとを有し、粘性ガラス体19bが室温で1×
101〜2×105cPという高い粘性を示しかつ発電運
転時に融液状態に保持され、粘性ガラス体19b中のガ
ラス製材料の軟化点が固体電解質層11,燃料極層12
及び空気極層13のいずれの融点より低くかつ発電運転
温度より低いところにある。
【0010】この請求項1に記載された固体酸化物型燃
料電池では、燃料極シール部材19のシール本体19a
を合金材料により形成することにより、シール本体19
aを薄くすることができるので、燃料電池10を小型化
することができる。この結果、燃料電池10の単位体積
当りの発電量を増加できる。またシール本体19aの強
度を向上できる。更に発電セル14に反りが生じても、
シール本体19aの弾性変形と、粘性ガラス体19bの
シール本体19a端部への回り込みにより、燃料極セパ
レータ17及び固体電解質層11間に空隙が発生するの
を防止できる。この結果、燃料極シール部材19による
燃料ガスのシール性が向上するので、燃料給排通路17
a内の酸素分圧の上昇を抑制し、開回路起電力の低下を
防止できるとともに、燃料ガスの漏洩を防止できる。
【0011】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明であって、更に図3に示すように、2個以上のシール
本体19a,19aと3個以上の粘性ガラス体19b,
19b,19bとが交互に積層されたことを特徴とす
る。この請求項2に記載された固体酸化物型燃料電池5
0では、シール本体19a及び粘性ガラス体19bを交
互に複数積層すると、より高い燃料極シール部材59に
よる燃料ガスのシール性が得られる。また発電が終了し
て降温するときに発電セル14とガラス製材料の熱膨張
係数の相違により熱収縮率が異なっても、複数の粘性ガ
ラス体19bが複数のシール本体19a端部にそれぞれ
回り込んで上記熱収縮率の差を速やかに吸収するので、
発電セル14が破壊することはない。
【0012】請求項3に係る発明は、請求項1又は2に
係る発明であって、更に発電運転温度が650±50℃
であり、粘性ガラス体19b中のガラス製材料の軟化点
が530±50℃であって、ガラス製材料の熱膨張係数
が室温と発電運転温度との間で5.5×10-6〜16.
5×10-6/Kであることを特徴とする。この請求項3
に記載された固体酸化物型燃料電池では、発電運転温度
がガラス製材料の軟化点より100℃程度高く、発電運
転時にガラス製材料が融液状態になるので、固体電解質
層11及びシール本体19a間と、燃料極セパレータ1
7及びシール本体19a間とがそれぞれ上記ガラス製材
料により確実にシールされる。またシール本体19aは
その幅方向に比較的自由に移動できるため、発電が終了
して降温するときに発電セル14とガラス製材料の熱膨
張係数の相違により熱収縮率が異なっても、シール本体
19aがその幅方向に発電セル14に対して移動しかつ
粘性ガラス体19bがシール本体端部にそれぞれ回り込
んで、上記熱収縮率の差を速やかに吸収する。この結
果、発電セル14が破壊することはない。
【0013】請求項4に係る発明は、請求項1又は3に
係る発明であって、更に図1に示すように、燃料極シー
ル部材19のシール本体19aがステンレス鋼により形
成され、シール本体19aの厚さが室温で燃料極層12
及び燃料極集電体22の合計の厚さと同一に形成された
ことを特徴とする。この請求項4に記載された固体酸化
物型燃料電池では、燃料極セパレータ17の燃料極シー
ル部材19及び燃料極集電体22への当接面を同一平面
に形成できるので、燃料極セパレータ17の製造工数を
低減できる。
【0014】請求項5に係る発明は、請求項4に係る発
明であって、更に図1に示すように、燃料給排通路17
aが燃料極セパレータ17の外面から燃料極集電体22
に臨むように中央に1個若しくは中央を中心とする同一
円周上に等間隔に複数個配置されかつ燃料極層12に燃
料ガスを導く燃料供給孔17cと、燃料極セパレータ1
7の燃料極集電体22に接する面に形成され燃料極層1
2内を通過した燃料ガスが流入する燃料排出溝17d
と、燃料極セパレータ17の外面と燃料排出溝17dと
を連通し燃料排出溝17d内の燃料ガスを排出する燃料
排出孔17eとを有することを特徴とする。この請求項
5に記載された固体酸化物型燃料電池では、燃料ガスが
燃料供給孔17cを通って燃料極層12に速やかに供給
され、燃料極層12内の気孔を通過した後に燃料排出溝
17d及び燃料排出孔17eを通って速やかに排出され
るので、発電効率が向上するとともに、燃料電池10を
コンパクトにすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に本発明の第1の実施の形態を
図面に基づいて説明する。図1及び図2に示すように、
固体酸化物型燃料電池10は固体電解質層11とこの固
体電解質層11の両面に配設された燃料極層12及び空
気極層13とからなる発電セル14が単数設けられた単
セル16と、燃料給排通路17aが形成された燃料極セ
パレータ17と、空気給排通路18aが形成された空気
極セパレータ18と、固体電解質層11と燃料極セパレ
ータ17との間に介装された燃料極シール部材19と、
固体電解質層11と空気極セパレータ18との間に介装
された空気極シール部材21とを備える。
【0016】固体電解質層11は酸化物イオン伝導体に
より形成される。具体的には、一般式(1):Ln1
A Ga B1 B2 B3 Oで示される酸化物イオン伝
導体である。但し、上記一般式(1)において、Ln1
はLa,Ce,Pr,Nd及びSmからなる群より選ば
れた1種又は2種以上の元素であって43.6〜51.
2重量%含まれ、AはSr,Ca及びBaからなる群よ
り選ばれた1種又は2種以上の元素であって5.4〜1
1.1重量%含まれ、Gaは20.0〜23.9重量%
含まれ、B1はMg,Al及びInからなる群より選ば
れた1種又は2種以上の元素であり、B2はCo,F
e,Ni及びCuからなる群より選ばれた1種又は2種
以上の元素であり、B3はAl,Mg,Co,Ni,F
e,Cu,Zn,Mn及びZrからなる群より選ばれた
1種又は2種以上の元素であり、B1とB3又はB2と
B3がそれぞれ同一の元素でないとき、B1は1.21
〜1.76重量%含まれ、B2は0.84〜1.26重
量%含まれ、B3は0.23〜3.08重量%含まれ、
B1とB3又はB2とB3がそれぞれ同一の元素である
とき、B1の含有量とB3の含有量の合計が1.41〜
2.70重量%であり、B2の含有量とB3の含有量の
合計が1.07〜2.10重量%である。
【0017】また固体電解質層11を一般式(2):L
n11-x x Ga1-y-z-w B1y B2z B3w 3-d
示される酸化物イオン伝導体により形成してもよい。但
し、上記一般式(2)において、Ln1はLa,Ce,
Pr,Nd及びSmからなる群より選ばれた1種又は2
種以上の元素であって、AはSr,Ca及びBaからな
る群より選ばれた1種又は2種以上の元素であって、B
1はMg,Al及びInからなる群より選ばれた1種又
は2種以上の元素であって、B2はCo,Fe,Ni及
びCuからなる群より選ばれた1種又は2種以上の元素
であって、B3はAl,Mg,Co,Ni,Fe,C
u,Zn,Mn及びZrからなる群より選ばれた1種又
は2種以上の元素であって、xは0.05〜0.3、y
は0.025〜0.29、zは0.01〜0.15、w
は0.01〜0.15、y+z+wは0.035〜0.
3及びdは0.04〜0.3である。上記のような酸化
物イオン伝導体にて固体電解質層11を形成することに
より、燃料電池10の発電効率を低下させずに、発電運
転を650±50℃と比較的低温で行うことが可能とな
る。
【0018】燃料極層12はNi等の金属により構成さ
れたり、又はNi−YSZ等のサーメットにより構成さ
れたり、或いはNiと一般式(3):Ce1-mm2
で表される化合物との混合体により多孔質に形成され
る。但し、上記一般式(3)において、DはSm,G
d,Y及びCaからなる群より選ばれた1種又は2種以
上の元素であり、mはD元素の原子比であり、0.05
〜0.4、好ましくは0.1〜0.3の範囲に設定され
る。
【0019】空気極層13は一般式(4):Ln21-x
Ln3x1-y Coy3+dで示される酸化物イオン伝
導体により多孔質に形成される。 但し、上記一般式
(4)において、Ln2はLa又はSmのいずれか一方
又は双方の元素であり、Ln3はBa,Ca又はSrの
いずれか一方又は双方の元素であり、EはFe又はCu
のいずれか一方又は双方の元素である。またxはLn3
の原子比であり、0.5を越え1.0未満の範囲に設定
される。yはCo元素の原子比であり、0を越え1.0
以下、好ましくは0.5以上1.0以下の範囲に設定さ
れる。dは−0.5以上0.5以下の範囲に設定され
る。
【0020】燃料極セパレータ17はSUS316など
のステンレス鋼、ハステロイX、インコネル600、ヘ
インズアロイ214により円柱状に形成され、その上面
には燃料極集電体22が設けられる。燃料極集電体22
は導電性を有する多孔質の白金、ニッケル又は銀からな
り、燃料極セパレータ17と燃料極層12との間に介装
される。また空気極セパレータ18はSUS316など
のステンレス鋼、ハステロイX、インコネル600、ヘ
インズアロイ214により円柱状に形成され、その下面
には空気極集電体23が設けられる。空気極集電体23
は導電性を有する多孔質の白金又は銀からなり、空気極
セパレータ18と空気極層13との間に介装される。
【0021】燃料給排通路17aは燃料極セパレータ1
7の外周面からこの中央の軸線に達する燃料導入孔17
bと、燃料導入孔17bに導入された燃料ガスを燃料極
層12に導く単一の燃料供給孔17cと、燃料極層12
内の気孔を通過した燃料ガスが流入する燃料排出溝17
dと、燃料排出溝17d内の燃料ガスを排出する燃料排
出孔17eとを有する。燃料供給孔17cは燃料導入孔
17bの先端から燃料極集電体22に臨むように燃料極
セパレータ17の軸線に沿って設けられる。また燃料排
出溝17dは燃料極セパレータ17の燃料極集電体22
に接する面に円筒状に形成され、燃料排出孔17eは燃
料排出溝17d内の燃料ガスを燃料極セパレータ17の
外周面に排出するように構成される。
【0022】空気給排通路18aは空気極セパレータ1
8の外周面からこの中央の軸線に達する空気導入孔18
bと、空気導入孔18bに導入された空気を空気極層1
3に導く単一の空気供給孔18cと、空気極層13内の
気孔を通過した空気が流入する空気排出溝18dと、空
気排出溝18d内の空気を排出する空気排出孔18eと
を有する。空気供給孔18cは空気導入孔18bの先端
から空気極集電体23に臨むように空気極セパレータ1
8の軸線に沿って設けられる。また空気排出溝18dは
空気極セパレータ18の空気極集電体23に接する面に
円筒状に形成され、空気排出孔18eは空気排出溝18
d内の燃料ガスを空気極セパレータ18の外周面に排出
するように構成される。
【0023】燃料極シール部材19は合金材料にて燃料
排出溝17dより一回り大きいリング状に形成されたシ
ール本体19aと、シール本体19aの両面に塗布され
ガラス製材料及び希釈材料の混合体により構成された一
対の粘性ガラス体19b,19bとを有し、燃料給排通
路18aと外気とを遮断するように構成される。シール
本体19aはSUS316などのステンレス鋼、ハステ
ロイX、インコネル600、ヘインズアロイ214によ
り厚さ0.1〜2.0mmと比較的薄く形成されること
が好ましい。また粘性ガラス体19bのガラス製材料と
しては鉛ガラスを用いることが好ましく、希釈材料とし
てはアルコール、芳香族炭化水素等を用いることが好ま
しい。粘性ガラス体19bは室温で1×101〜2×1
5cP、好ましくは1×102〜1×105cPという
高い粘性を示し、かつ発電運転時に融液状態に保持され
る。粘性ガラス体19b中のガラス製材料の軟化点は5
30±50℃であって、固体電解質層11の融点(14
50〜1700℃),燃料極層12の融点(1400〜
1700℃)及び空気極層13の融点(1400〜17
00℃)のいずれより低くかつ発電運転温度(650±
50℃)より低くなるように構成される。またガラス製
材料の熱膨張係数は室温と発電運転温度との間で5.5
×10-6〜16.5×10-6/K、好ましくは9×10
-6〜12×10 -6/Kである。ガラス製材料の熱膨張係
数を5.5×10-6〜16.5×10-6/Kの範囲に限
定したのは、5.5×10-6/K未満、及び16.5×
10-6/Kを越えると、固体電解質層、空気極層及び燃
料極層からなるセルとの熱膨張係数が違い過ぎ、セルが
割れてしまうからである。またシール本体19aの厚さ
は室温で燃料極層12及び燃料極集電体22の合計の厚
さと同一に形成される。これにより燃料極セパレータ1
7の燃料極シール部材19及び燃料極集電体22への当
接面を同一平面に形成でき、燃料極セパレータ17の製
造工数を低減できるようになっている。
【0024】空気極シール部材21は上記燃料極シール
部材19と同様に、合金材料にて空気排出溝18dより
一回り大きいリング状に形成されたシール本体21a
と、シール本体21aの両面に塗布されガラス製材料及
び希釈材料の混合体により構成された一対の粘性ガラス
体21b,21bとを有し、空気給排通路18aと外気
とを遮断するように構成される。上記シール本体21a
及び粘性ガラス体21bは燃料極シール部材19のシー
ル本体19a及び粘性ガラス体19bと同一材料により
同一形状に形成される。またシール本体21aの厚さは
室温で空気極層13及び空気極集電体23の合計の厚さ
と同一に形成される。これにより空気極セパレータ18
の空気極シール部材21及び空気極集電体23への当接
面を同一平面に形成でき、空気極セパレータ18の製造
工数を低減できるようになっている。
【0025】このように構成された固体酸化物型燃料電
池10の動作を説明する。燃料ガス(H2、CO等)を
燃料導入孔17bに導入すると、燃料ガスは燃料供給孔
17cを通り、燃料極集電体22内の気孔を通過して燃
料極層12に速やかに供給される。一方、空気を空気導
入孔18bに導入すると、空気は空気供給孔18cを通
り、空気極集電体23内の気孔を通過して空気極層13
に速やかに供給される。空気極層13に供給された酸素
は空気極層13内の気孔を通って固体電解質層11との
界面近傍に到達し、この部分で空気極層13から電子を
受け取って、酸化物イオン(O2-)にイオン化される。
この酸化物イオンは燃料極層12の方向に向かって固体
電解質層11内を拡散移動し、燃料極層12との界面近
傍に到達すると、この部分で燃料ガスと反応して反応生
成物(H2O、CO2等)を生じ、燃料極層12に電子を
放出する。この電子を燃料極集電体22により取り出す
ことにより電流が発生し、電力が得られる。
【0026】また燃料極シール部材19及び空気極シー
ル部材21のシール本体19a,21aをステンレス鋼
などの合金材料により形成することにより、シール本体
19a,21aを薄くすることができるので、燃料電池
10を小型化することができる。この結果、燃料電池1
0の単位体積当りの発電量を増加できるとともに、シー
ル本体19a,21aの強度を向上できる。また発電セ
ル14に反りが生じても、シール本体19aの弾性変形
と、粘性ガラス体19bのシール本体19a端部への回
り込みにより、燃料極セパレータ17及び固体電解質層
11間に空隙が発生するのを防止できる。この結果、燃
料極シール部材19による燃料ガスのシール性が向上す
るので、燃料給排通路17a内の酸素分圧の上昇を抑制
し、開回路起電力の低下を防止できるとともに、燃料ガ
スの漏洩を防止できる。
【0027】また発電運転温度がガラス製材料の軟化点
より100℃程度高く、発電運転時にガラス製材料が融
液状態になるので、固体電解質層11及びシール本体1
9a間と、燃料極セパレータ17及びシール本体19a
間とがそれぞれ上記ガラス製材料により確実にシールさ
れる。この結果、大流量の燃料ガスを燃料給排通路17
aに供給しても、燃料ガスが燃料極シール部材19から
漏洩することはなく、小流量の燃料ガスを燃料給排通路
17aに供給しても、外気(空気)が燃料極シール部材
19から燃料給排通路17aに侵入することもない。更
に燃料極シール部材19及び空気極シール部材21のシ
ール本体19a,21aはこれらの幅方向に比較的自由
に移動できるため、発電が終了して降温するときに発電
セル14とガラス製材料の熱膨張係数の相違により熱収
縮率が異なっても、シール本体19a,21aがその幅
方向に発電セル14に対して移動しかつ粘性ガラス体1
9b,21bがシール本体19a,21a端部にそれぞ
れ回り込んで、上記熱収縮率の差を速やかに吸収する。
この結果、発電セル14が破壊することはない。
【0028】図3は本発明の第2の実施の形態を示す。
図3において図1と同一符号は同一部品を示す。この実
施の形態では、燃料極シール部材57が2個のシール本
体19a,19aと3個の粘性ガラス体19b,19
b,19bとを交互に積層することにより構成される。
また2個のシール本体19a,19aの合計の厚さは室
温で燃料極層12及び燃料極集電体22の合計の厚さの
2倍に形成されるため、燃料極セパレータ57の燃料極
シール部材19への当接面は燃料極セパレータ57の燃
料極集電体22への当接面より低く形成される。空気極
シール部材61のシール本体21a及び粘性ガラス体2
1bも燃料極シール部材59のシール本体19a及び粘
性ガラス体19bと同一材質で同一形状に同一数量だけ
形成されるため、空気極セパレータ58の空気極シール
部材21への当接面は空気極セパレータ58の空気極集
電体23への当接面より高く形成される。上記以外は第
1の実施の形態と同一に構成される。
【0029】このように構成された固体酸化物型燃料電
池50では、2個のシール本体19a,19aと3個の
粘性ガラス体19b,19b,19bとを交互に積層し
たので、より高い燃料極シール部材59による燃料ガス
のシール性が得られる。また発電が終了して降温すると
きに発電セル14とガラス製材料の熱膨張係数の相違に
より熱収縮率が異なっても、3個の粘性ガラス体19
b,19b,19bが2個のシール本体19a,19a
端部にそれぞれ回り込んで上記熱収縮率の差を速やかに
吸収するので、発電セル14が破壊することはない。
【0030】図4は本発明の第3の実施の形態を示す。
図4において図1と同一符号は同一部品を示す。この実
施の形態では、燃料給排通路87aが燃料極セパレータ
87の外周面からこの中央の軸線に達する燃料導入孔1
7bと、軸線を中心とする同一円周上に等間隔に複数個
配置され燃料導入孔17bに導入された燃料ガスを燃料
極層12に導く複数の燃料供給孔87cと、燃料極層1
2内の気孔を通過した燃料ガスが流入する燃料排出溝1
7dと、燃料排出溝17d内の燃料ガスを排出する燃料
排出孔17eとを有する。複数の燃料供給孔87cは燃
料導入孔17bの先端から放射状に拡がった後、燃料極
集電体22に臨むように燃料極セパレータ87の軸線と
平行に設けられる。また燃料排出溝17dは燃料極セパ
レータ87の燃料極集電体22に接する面に円筒状に形
成され、燃料排出孔17eは燃料排出溝17d内の燃料
ガスを燃料極セパレータ87の外周面に排出するように
構成される。
【0031】空気給排通路88aは空気極セパレータ8
8の外周面からこの中央の軸線に達する空気導入孔18
bと、軸線を中心とする同一円周上に等間隔に複数個配
置され空気導入孔18bに導入された空気を空気極層1
3に導く複数の空気供給孔87cと、空気極層13内の
気孔を通過した空気が流入する空気排出溝18dと、空
気排出溝18d内の空気を排出する空気排出孔18eと
を有する。空気供給孔88cは空気導入孔18bの先端
から放射状に拡がった後、空気極集電体23に臨むよう
に空気極セパレータ88の軸線と平行に設けられる。ま
た空気排出溝18dは空気極セパレータ88の空気極集
電体23に接する面に円筒状に形成され、空気排出孔1
8eは空気排出溝18d内の空気を空気極セパレータ8
8の外周面に排出するように構成される。上記以外は第
1の実施の形態と同一に構成される。
【0032】このように構成された固体酸化物型燃料電
池80では、燃料供給孔87cが燃料極セパレータ87
に複数配設されているため、燃料ガスが第1の実施の形
態より速やかにかつ均一に燃料極層12に供給される。
一方、空気供給孔88cが空気極セパレータ88に複数
配設されているため、空気が第1の実施の形態より速や
かにかつ均一に空気極層13に供給される。この結果、
燃料電池80の発電効率が向上する。
【0033】なお、第1〜第3の実施の形態では、発電
セルが単数設けられた単セルを挙げたが、発電セルが複
数設けられた複数セルでもよい。また、第1及び第3の
実施の形態では、燃料極シール部材を単一のシール本体
と一対の粘性ガラス体とにより構成し、第2の実施の形
態では、燃料極シール部材を2個のシール本体と3個の
粘性ガラス体とを交互に積層して構成したが、燃料極シ
ール部材を3個以上のシール本体と4個以上の粘性ガラ
ス体とを交互に積層して構成してもよい。
【0034】
【実施例】次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく
説明する。 <実施例1>図1〜図2に示すように、直径×厚さが1
6mm×40μmの燃料極層12と、直径×厚さが40
mm×200μmの固体電解質層11と、直径×厚さが
16mm×40μmの空気極層13とを積層して単一の
発電セル14からなる単セル16を形成した。この単セ
ル16を、直径×厚さが40mm×20mmの燃料極セ
パレータ17上に、直径×厚さが20mm×0.3mm
の燃料極集電体22を介して載置し、更にこの単セル1
6上に、直径×厚さが20mm×0.3mmの空気極集
電体23を介して、直径×厚さが40mm×20mmの
空気極セパレータ18を載置した。なお、燃料極層12
はNi/SDC(Samarium Doped Ceria)からなり、固
体電解質層11はLa0.8Sr0.2Ga0.8Mg0.15Co
0.052.8からなり、空気極層13はSm0.5Sr0.5
oO3からなる。また燃料極セパレータ17及び空気極
セパレータ18はSUS316により形成し、燃料極集
電体22及び空気極集電体23は白金により多孔質に形
成した。
【0035】一方、固体電解質層11と燃料極セパレー
タ17との間には燃料極シール部材19を介装した。燃
料極シール部材19はSUS316により外径×内径×
厚さが35mm×27mm×0.3mmのリング状に形
成されたシール本体19aと、シール本体19aの両面
に塗布された一対の粘性ガラス体19b,19bとを有
する。ここでガラス製材料は鉛ガラスであり、希釈材料
はアルコールであった。また固体電解質層11と空気極
セパレータ18との間には空気極シール部材21を介装
した。この空気極シール部材21は上記燃料極シール部
材19と同一に構成した。この燃料電池10を実施例1
とした。
【0036】<実施例2>燃料極シール部材及び空気極
シール部材のシール本体をハステロイXにより形成した
ことを除いて、実施例1と同様にして燃料電池を作製し
た。この燃料電池を実施例2とした。 <実施例3>燃料極シール部材及び空気極シール部材の
シール本体をインコネル600により形成したことを除
いて、実施例1と同様にして燃料電池を作製した。この
燃料電池を実施例3とした。 <実施例4>燃料極シール部材及び空気極シール部材の
シール本体をヘインズアロイ214により形成したこと
を除いて、実施例1と同様にして燃料電池を作製した。
この燃料電池を実施例4とした。
【0037】<比較例1>燃料極シール部材及び空気極
シール部材の両面に、一対の粘性ガラス体に替えて一対
のアルミナ繊維体を設けたことを除いて、実施例1と同
様にして燃料電池を作製した。この燃料電池を比較例1
とした。 <比較例2>燃料極シール部材及び空気極シール部材の
シール本体を安定化ジルコニアにより形成するととも
に、燃料極シール部材及び空気極シール部材の両面に、
一対の粘性ガラス体に替えて一対の低温焼結体を設けた
ことを除いて、実施例1と同様にして燃料電池を作製し
た。この燃料電池を比較例2とした。なお、上記低温焼
結体は安定化ジルコニアの超微粒子酸化物をバインダ及
び添加助剤と混合してスラリーを調製し、このスラリー
を上記シール本体の両面に塗布し、更に燃料極シール部
材を燃料極セパレータ及び固体電解質層で挟み、かつ空
気極シール部材を空気極セパレータ及び固体電解質層で
挟んだ状態で、800〜1200℃の比較的低い温度で
焼成した。
【0038】<比較試験1及び評価>実施例1〜4と比
較例1及び2の燃料電池に水素ガス(燃料ガス)を供給
しながら650℃で発電運転し、各燃料電池の開回路起
電力及び発電出力を測定し、更に発電終了後の発電セル
の状態を観察した。開回路起電力及び発電出力は開回路
水素ガスの供給量を500ml/分、100ml/分、
14ml/分及び9ml/分と段階的に変えて測定し
た。ここで、開回路起電力は燃料極集電体及び空気極集
電体間の電位差であり、発電出力は燃料極集電体及び空
気極集電体間の電位差を0.7Vに調整して測定した。
その結果を表2に示す。なお、表2には開回路水素ガス
の排出量も示す。また開回路とは電流を流さない状態の
ことをいう。更に表1には各燃料電池の燃料極シール部
材、空気極シール部材、燃料極セパレータ及び空気極セ
パレータの材質と、発電運転温度を示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】表2から明らかなように、比較例1及び2
では開回路水素ガスの供給量を減らしていくと、開回路
起電力及び発電出力が急激に低下したのに対し、実施例
1〜4では開回路水素ガスの供給量を減らしていって
も、開回路起電力及び発電出力の低下が比較的少なく、
実施例1〜4の方が比較例1及び2よりも発電効率が良
いことが判った。また比較例2では発電終了後に降温し
たときに発電セルが破壊したのに対し、実施例1〜4で
は発電終了後に降温しても発電セルは破壊しなかった。
【0042】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、少
なくとも燃料極シール部材の合金製のシール本体の両面
に、ガラス製材料及び希釈材料の混合体により構成され
た一対の粘性ガラス体を塗布し、粘性ガラス体が室温で
高い粘性を示しかつ発電運転時に融液状態に保持され、
更にガラス製材料の軟化点が酸化物イオン伝導体により
形成された固体電解質層等の融点及び発電運転温度より
低いので、シール本体を薄くすることにより、電池を小
型化することができる。この結果、電池の単位体積当り
の発電量を増加できるとともに、シール本体の強度を向
上できる。また発電セルに反りが生じても、シール本体
の弾性変形と、粘性ガラス体のシール本体端部への回り
込みにより、燃料極セパレータ及び固体電解質層間に空
隙が発生するのを防止できる。この結果、燃料極シール
部材による燃料ガスのシール性が向上するので、燃料給
排通路内の酸素分圧の上昇を抑制し、開回路起電力の低
下を防止できるとともに、燃料ガスの漏洩を防止でき
る。
【0043】また2個以上のシール本体と3個以上の粘
性ガラス体とを交互に積層すれば、より高い燃料極シー
ル部材による燃料ガスのシール性が得られる。また発電
が終了して降温するときに発電セルとガラス製材料の熱
膨張係数の相違により熱収縮率が異なっても、複数の粘
性ガラス体が複数のシール本体端部にそれぞれ回り込ん
で上記熱収縮率の差を速やかに吸収するので、発電セル
が破壊することはない。また発電運転温度が650±5
0℃であり、粘性ガラス体中のガラス製材料の軟化点が
530±50℃であって、更にガラス製材料の熱膨張係
数が室温と発電運転温度との間で5.5×10-6〜1
6.5×10-6/Kであれば、発電運転時にガラス製材
料が融液状態になるので、固体電解質層及びシール本体
間と、燃料極セパレータ及びシール本体間とがそれぞれ
上記ガラス製材料により確実にシールされる。この結
果、燃料ガスの漏洩や燃料給排通路への外気(空気)の
侵入を防止できる。またシール本体はその幅方向に比較
的自由に移動できるため、発電が終了して降温するとき
に発電セルとガラス製材料の熱膨張係数の相違により熱
収縮率が異なっても、シール本体がその幅方向に発電セ
ルに対して移動しかつ粘性ガラス体がシール本体端部に
それぞれ回り込んで、上記熱収縮率の差を速やかに吸収
する。この結果、発電セルが破壊することはない。
【0044】また燃料極シール部材のシール本体をステ
ンレス鋼により形成し、シール本体の厚さを室温で燃料
極層及び燃料極集電体の合計の厚さと同一に形成すれ
ば、燃料極セパレータの燃料極シール部材及び燃料極集
電体への当接面を同一平面に形成することができるの
で、燃料極セパレータの製造工数を低減できる。更に燃
料極層に燃料ガスを導く燃料供給孔を燃料極セパレータ
の外面から燃料極集電体に臨むように中央に1個若しく
は中央を中心とする同一円周上に等間隔に複数個配置
し、燃料極層内を通過した燃料ガスが流入する燃料排出
溝を燃料極セパレータの燃料極集電体に接する面に形成
し、燃料排出溝内の燃料ガスを排出する燃料排出孔が燃
料極セパレータの外面と燃料排出溝とを連通すれば、燃
料ガスが燃料供給孔を通って燃料極層に速やかに供給さ
れ、燃料極層内の気孔を通過した後に燃料排出溝及び燃
料排出孔を通って速やかに排出される。この結果、発電
効率が向上するとともに、燃料電池をコンパクトにする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施形態の固体酸化物型燃料電池を
示す縦断面図。
【図2】その燃料電池の要部分解斜視図。
【図3】本発明の第2実施形態を示す図1に対応する縦
断面図。
【図4】本発明の第3実施形態を示す図1に対応する縦
断面図。
【図5】従来例を示す図1に対応する縦断面図。
【符号の説明】
10,50,80 固体酸化物型燃料電池 11 固体電解質層 12 燃料極層 13 空気極層 14 発電セル 16 単セル 17,57,87 燃料極セパレータ 17a,87a 燃料給排通路 17c,87c 燃料供給孔 17d 燃料排出溝 17e 燃料排出孔 18,58,88 空気極セパレータ 18a,88a 空気給排通路 19,59 燃料極シール部材 19a シール本体 19b 粘性ガラス体 21,61 空気極シール部材 22 燃料極集電体 23 空気極集電体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玉生 良孝 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 5H026 AA06 CC01 CC08 CV02 CX04 EE08 EE11 HH00 HH03 HH08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化物イオン伝導体により形成された固
    体電解質層(11)とこの固体電解質層(11)の両面に配設さ
    れた燃料極層(12)及び空気極層(13)とからなる発電セル
    (14)が単数又は複数設けられた単セル(16)又は複数セル
    と、前記燃料極層(12)に燃料極集電体(22)を通して燃料
    ガスを流通させる燃料給排通路(17a)が形成された燃料
    極セパレータ(17)と、前記空気極層(18)に空気極集電体
    (23)を通して空気を流通させる空気給排通路(18a)が形
    成された空気極セパレータ(18)と、前記固体電解質層(1
    1)と前記燃料極セパレータ(17)との間に介装され前記燃
    料給排通路(17a)と外気とを遮断する燃料極シール部材
    (19)と、前記固体電解質層(11)と前記空気極セパレータ
    (18)との間に介装され前記空気給排通路(18a)と外気と
    を遮断する空気極シール部材(21)とを備えた固体酸化物
    型燃料電池において、 前記燃料極シール部材(19)及び前記空気極シール部材(2
    1)のうちの少なくとも前記燃料極シール部材(19)が合金
    材料により形成されたシール本体(19a)と、前記シール
    本体(19a)の両面に塗布されガラス製材料及び希釈材料
    の混合体により構成された一対の粘性ガラス体(19b,19
    b)とを有し、 前記粘性ガラス体(19b)が室温で1×101〜2×105
    cPという高い粘性を示しかつ発電運転時に融液状態に
    保持され、 前記粘性ガラス体(19b)中の前記ガラス製材料の軟化点
    が前記固体電解質層(11),前記燃料極層(12)及び前記空
    気極層(13)のいずれの融点より低くかつ発電運転温度よ
    り低いことを特徴とする固体酸化物型燃料電池。
  2. 【請求項2】 2個以上のシール本体(19a,19a)と3個
    以上の粘性ガラス体(19b,19b,19b)とが交互に積層され
    た請求項1記載の固体酸化物型燃料電池。
  3. 【請求項3】 発電運転温度が650±50℃であり、
    粘性ガラス体(19b)中のガラス製材料の軟化点が530
    ±50℃であって、前記ガラス製材料の熱膨張係数が室
    温と前記発電運転温度との間で5.5×10-6〜16.
    5×10-6/Kである請求項1又は2記載の固体酸化物
    型燃料電池。
  4. 【請求項4】 燃料極シール部材(19)のシール本体(19
    a)がステンレス鋼により形成され、前記シール本体(19
    a)の厚さが室温で燃料極層(12)及び燃料極集電体(22)の
    合計の厚さと同一に形成された請求項1又は3記載の固
    体酸化物型燃料電池。
  5. 【請求項5】 燃料給排通路(17a,87a)が燃料極セパレ
    ータ(17,87)の外面から燃料極集電体(22)に臨むように
    中央に1個若しくは前記中央を中心とする同一円周上に
    等間隔に複数個配置されかつ燃料極層(12)に燃料ガスを
    導く燃料供給孔(17c,87c)と、前記燃料極セパレータ(1
    7,87)の前記燃料極集電体(22)に接する面に形成され前
    記燃料極層(12)内を通過した燃料ガスが流入する燃料排
    出溝(17d)と、前記燃料極セパレータ(17,87)の外面と前
    記燃料排出溝(17d)とを連通し前記燃料排出溝(17d)内の
    燃料ガスを排出する燃料排出孔(17e)とを有する請求項
    4記載の固体酸化物型燃料電池。
JP2000332545A 2000-10-31 2000-10-31 固体酸化物型燃料電池 Pending JP2002141083A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000332545A JP2002141083A (ja) 2000-10-31 2000-10-31 固体酸化物型燃料電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000332545A JP2002141083A (ja) 2000-10-31 2000-10-31 固体酸化物型燃料電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002141083A true JP2002141083A (ja) 2002-05-17

Family

ID=18808738

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000332545A Pending JP2002141083A (ja) 2000-10-31 2000-10-31 固体酸化物型燃料電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002141083A (ja)

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1443579A3 (en) * 2002-07-19 2004-08-11 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Seal structure of fuel cell unit and manufacturing method of the same
JP2004348978A (ja) * 2003-05-19 2004-12-09 Honda Motor Co Ltd 燃料電池
JP2005085521A (ja) * 2003-09-05 2005-03-31 Mitsubishi Materials Corp 固体酸化物形燃料電池
JP2006134598A (ja) * 2004-11-02 2006-05-25 Honda Motor Co Ltd 燃料電池
JP2006134597A (ja) * 2004-11-02 2006-05-25 Honda Motor Co Ltd 燃料電池
JP2006185775A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 固体酸化物形燃料電池用シール材および固体酸化物形燃料電池用シール材の製造方法
WO2007063392A2 (en) * 2005-12-02 2007-06-07 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Bonding structure of separator and fuel cell
JP2007515749A (ja) * 2003-04-04 2007-06-14 ヴァーサ パワー システムズ リミテッド 浮動電池を有する固体酸化物燃料電池スタック
JP2007207499A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Honda Motor Co Ltd 燃料電池
JP2007207500A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Honda Motor Co Ltd 燃料電池
JP2007317525A (ja) * 2006-05-26 2007-12-06 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> Sofcセルスタック
JP2007329063A (ja) * 2006-06-09 2007-12-20 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> セパレータおよび平板型固体酸化物形燃料電池
JP2009054599A (ja) * 2008-11-04 2009-03-12 Mitsubishi Materials Corp 燃料電池
JP2009094059A (ja) * 2007-09-21 2009-04-30 Nishihara Koki:Kk 高分子型燃料電池
WO2009091021A1 (ja) * 2008-01-18 2009-07-23 Honda Motor Co., Ltd. 燃料電池
JP2012089330A (ja) * 2010-10-19 2012-05-10 Fuji Electric Co Ltd 燃料電池のセル構造
WO2012128307A1 (ja) * 2011-03-24 2012-09-27 株式会社村田製作所 固体酸化物形燃料電池用接合材、固体酸化物形燃料電池及び固体酸化物形燃料電池モジュール
WO2014208739A1 (ja) 2013-06-28 2014-12-31 日本特殊陶業株式会社 燃料電池及びその製造方法
JP7308737B2 (ja) 2019-12-05 2023-07-14 株式会社チノー 燃料電池評価装置

Cited By (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1443579A3 (en) * 2002-07-19 2004-08-11 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Seal structure of fuel cell unit and manufacturing method of the same
JP2007515749A (ja) * 2003-04-04 2007-06-14 ヴァーサ パワー システムズ リミテッド 浮動電池を有する固体酸化物燃料電池スタック
JP2004348978A (ja) * 2003-05-19 2004-12-09 Honda Motor Co Ltd 燃料電池
JP4574956B2 (ja) * 2003-05-19 2010-11-04 本田技研工業株式会社 燃料電池
JP2005085521A (ja) * 2003-09-05 2005-03-31 Mitsubishi Materials Corp 固体酸化物形燃料電池
JP4529393B2 (ja) * 2003-09-05 2010-08-25 三菱マテリアル株式会社 固体酸化物形燃料電池
JP4555050B2 (ja) * 2004-11-02 2010-09-29 本田技研工業株式会社 燃料電池
US8088533B2 (en) 2004-11-02 2012-01-03 Honda Motor Co., Ltd. Fuel cell having separator with stopper
JP4555051B2 (ja) * 2004-11-02 2010-09-29 本田技研工業株式会社 燃料電池
JP2006134597A (ja) * 2004-11-02 2006-05-25 Honda Motor Co Ltd 燃料電池
JP2006134598A (ja) * 2004-11-02 2006-05-25 Honda Motor Co Ltd 燃料電池
JP2006185775A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 固体酸化物形燃料電池用シール材および固体酸化物形燃料電池用シール材の製造方法
WO2007063392A2 (en) * 2005-12-02 2007-06-07 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Bonding structure of separator and fuel cell
WO2007063392A3 (en) * 2005-12-02 2007-09-20 Toyota Motor Co Ltd Bonding structure of separator and fuel cell
US8415069B2 (en) 2005-12-02 2013-04-09 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Bonding structure of separator and fuel cell
JP2007207499A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Honda Motor Co Ltd 燃料電池
JP2007207500A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Honda Motor Co Ltd 燃料電池
JP2007317525A (ja) * 2006-05-26 2007-12-06 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> Sofcセルスタック
JP2007329063A (ja) * 2006-06-09 2007-12-20 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> セパレータおよび平板型固体酸化物形燃料電池
JP2009094059A (ja) * 2007-09-21 2009-04-30 Nishihara Koki:Kk 高分子型燃料電池
WO2009091021A1 (ja) * 2008-01-18 2009-07-23 Honda Motor Co., Ltd. 燃料電池
JP2009054599A (ja) * 2008-11-04 2009-03-12 Mitsubishi Materials Corp 燃料電池
JP2012089330A (ja) * 2010-10-19 2012-05-10 Fuji Electric Co Ltd 燃料電池のセル構造
WO2012128307A1 (ja) * 2011-03-24 2012-09-27 株式会社村田製作所 固体酸化物形燃料電池用接合材、固体酸化物形燃料電池及び固体酸化物形燃料電池モジュール
CN103443978A (zh) * 2011-03-24 2013-12-11 株式会社村田制作所 固体氧化物燃料电池用接合材料、固体氧化物燃料电池以及固体氧化物燃料电池模块
JP5686182B2 (ja) * 2011-03-24 2015-03-18 株式会社村田製作所 固体酸化物形燃料電池用接合材、固体酸化物形燃料電池及び固体酸化物形燃料電池モジュール
WO2014208739A1 (ja) 2013-06-28 2014-12-31 日本特殊陶業株式会社 燃料電池及びその製造方法
KR20160025014A (ko) 2013-06-28 2016-03-07 니뽄 도쿠슈 도교 가부시키가이샤 연료 전지 및 그 제조 방법
US10693174B2 (en) 2013-06-28 2020-06-23 Morimura Sofc Technology Co., Ltd. Fuel cell stack and method of producing the same
JP7308737B2 (ja) 2019-12-05 2023-07-14 株式会社チノー 燃料電池評価装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002141083A (ja) 固体酸化物型燃料電池
JP4353795B2 (ja) 燃料電池用ガスセパレータプレート
US20030148160A1 (en) Anode-supported tubular solid oxide fuel cell stack and method of fabricating the same
US10224553B2 (en) Fuel cell comprising connection members having different thickness for each of cell units and method for manufacturing same
WO1991011829A2 (de) Festelektrolyt-brennstoffzelle und verfahren zu ihrer herstellung
EP2701225B1 (en) Fuel cell and fuel cell stack
US11450864B2 (en) Fuel cell
US20100151348A1 (en) Fuel Cell and Method for Manufacturing the Same
EP1095418B1 (en) Ceramic fuel cell
JP2016157693A (ja) 固体酸化物形燃料電池単セル及び固体酸化物形燃料電池スタック
JP2009004251A (ja) 燃料電池セルスタック、燃料電池セルスタックユニット及び燃料電池
EP1528615B1 (en) Fuel cell
JP5920880B2 (ja) 積層型固体酸化物形燃料電池の実装構造
JPH0794196A (ja) 固体電解質型燃料電池のスタック
JP5437152B2 (ja) 横縞型固体酸化物形燃料電池セルスタックおよび燃料電池
US20130171539A1 (en) Tubular solid oxide fuel cell module and method of manufacturing the same
JP7402193B2 (ja) 燃料電池単セルおよび燃料電池スタック
JP3174602U (ja) 積層型固体酸化物形燃料電池のリード線接続構造
JP3174601U (ja) 積層型固体酸化物形燃料電池のリード線接続構造
JP5417551B2 (ja) 燃料電池の構造体
JP2000182633A (ja) 固体電解質型燃料電池
JP7278241B2 (ja) 電気化学反応単セル
KR101071228B1 (ko) 고체산화물 연료전지
JP2018113127A (ja) 電気化学反応セルスタックの製造方法
JP2000182627A (ja) 固体電解質型燃料電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060331

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090120

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090630