JP2007317525A - Sofcセルスタック - Google Patents

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克也 林
Masayuki Yokoo
雅之 横尾
Yoshitaka Tabata
嘉隆 田畑
Yosuke Nozaki
洋介 野崎
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Abstract

【課題】SOFCセルの破損を回避し、かつ発電性能を高める。
【解決手段】SOFCセルスタックは、SOFCセル10と、セル10のカソードに空気を供給するカソードセパレータと、セル10のアノードに燃料ガスを供給するアノードセパレータと、空気をセル10の外側で回収する空気回収用空間と、燃料ガスをセル10の外側で回収する燃料ガス回収用空間と、空気供給用マニホールド70と、空気排出用マニホールド80と、燃料ガス供給用マニホールド90と、燃料ガス排出用マニホールド100とを備え、カソードセパレータとアノードセパレータとは、空気と燃料ガスをセル10の中心部に供給する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池を用いたSOFCセルスタックに関するものである。
近年、固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cells、以下、SOFCとする)の低温動作化が進み、様々なSOFCセルスタックの開発が盛んに行われている。特に平面セルまたは平板型セル(以後、これらを総称して平板型セルと呼ぶ)と呼ばれるセルを用いたスタックでは、セルの一端から他端へ酸化剤ガスおよび燃料ガスを流す流し方として、酸化剤ガスと燃料ガスの流れ方向が同じであるいわゆるコフロー型と、酸化剤ガスと燃料ガスの流れ方向が180度の角度を持っているカウンターフロー型と、酸化剤ガスと燃料ガスの流れ方向が90度の角度を持っているクロスフロー型等が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
「High Temperature Solid Oxide Fuel Cells: Fundamentals, Design and Applications」,Subhash C Sighal and Kevin Kendall,Chapter8,ELSEVIER,2003,p.197
従来のSOFCセルスタックでは、コフロー型やカウンターフロー型、クロスフロー型等により、各セルに酸化剤ガスおよび燃料ガスを供給して、発電電流を取り出すことが可能である。しかしながら、従来のSOFCセルスタックには、以下のような問題点があった。
まず、コフロー型では、酸化剤ガスと燃料ガスの流れる方向が同じなので、酸化剤ガス供給用マニホールドと燃料ガス供給用マニホールドの距離を近くする必要があり、そのため、ガスシールに問題が生じると、酸化剤ガスと燃料ガスが混合して燃焼する危険性が高くなるという問題点があった。また、各セルの酸化剤ガスと燃料ガスの両者の供給口付近でそれぞれ酸素、水素の濃度が高くなるため、セル内での電流密度が酸化剤ガスと燃料ガスの供給口付近で高くなり、一方、酸化剤ガスと燃料ガスの両者の排出口付近では電流密度が低くなる傾向がある。この電流密度の差及び不均一性により、セルの発熱も不均一になり、セル内での温度分布が不均一となる。このため、この温度差によりセルが破損する可能性が高まる。セルが破損した場合、発電に大きな不具合が生じることは言うまでもない。また、セルには微小な反りが生じることがあるので、このような反りの発生を考慮すると、SOFCセルスタックと外部との電気的な接続はセルの中心付近で行われる可能性が高い。しかし、上記のようにセル内の電流密度分布に不均一性があると、電流密度が高い供給口付近とSOFCセルスタックから電流を取得するセル中心との間に位置ずれがあることになり、電流取得特性としても好ましくない。
これに対して、カウンターフロー型では、酸化剤ガスと燃料ガスの流れる方向が逆向きであるため、、酸化剤ガス供給用マニホールドと燃料ガス供給用マニホールドの距離を近くする必要はないが、酸化剤ガス供給用マニホールドと燃料ガス排出用マニホールドの距離、および酸化剤ガス排出用マニホールドと燃料ガス供給用マニホールドの距離が近くなる。したがって、コフロー型の場合と同様に、ガスシールに問題が生じると、酸化剤ガスと燃料ガスが混合して燃焼する危険性が高くなるという問題点があった。一方、各セルの酸化剤ガスと燃料ガスの両者の供給口が離れているため、セル内での電流密度差及び温度差は、クロスフロー型と比べて比較的小さくなる傾向があり、セル内の温度差によるセルの破損の可能性は低くなる。しかし、酸化剤ガスと燃料ガス両者の供給口が180度離れているため、酸素の濃度が高い場所と水素の濃度が高い場所が180度離れていることになり、電流取得特性としてはバランスが悪くなる。また、カウンターフロー型では、セル内の電流密度分布及び温度分布のセル中心に対する対称性が低く、外部との電気的な接続位置になる可能性が高いセル中心付近で電流密度が低くなるので、発電電流を効率良く取り出すことができず、電流取得特性が悪化する傾向があった。
一方、クロスフロー型では、酸化剤ガスと燃料ガスの流れる方向が通常90度程度の角度を有するため、酸化剤ガス用マニホールドと燃料ガス用マニホールドが離れて配置されることになり、酸化剤ガスと燃料ガスが混合して燃焼する危険性はコフロー型やカウンターフロー型と比べて低くなる。しかし、前述のとおり、酸素と水素の濃度が高い場所、すなわち各セルの酸化剤ガスの供給口と燃料ガスの供給口に近い場所で電流密度が最も高くなって、同時に温度も高くなり、逆に酸素と水素の濃度が低い場所、すなわち各セルの酸化剤ガスの排出口と燃料ガスの排出口に近い場所で電流密度が低くなって、同時に温度も低くなることを考えると、クロスフロー型では、各セルにおける酸化剤ガスの供給口と燃料ガスの供給口が90度程度の角度で離れ、また酸化剤ガスの排出口と燃料ガスの排出口が90度程度の角度で離れているために、セル内の電流密度分布および温度分布の不均一性が大きく、温度差によるセルの破損の可能性が高いという問題点があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、SOFCセルの破損を回避し、かつ発電性能を高めることができるSOFCセルスタックを提供することを目的とする。
本発明のSOFCセルスタックは、平板型の固体酸化物形燃料電池(SOFC)セルと、セルのカソードに酸化剤ガスを供給するカソードセパレータと、前記セルのアノードに燃料ガスを供給するアノードセパレータと、前記酸化剤ガスを前記セルの外側で回収する酸化剤ガス回収用空間を形成する酸化剤ガス回収用空間形成部材と、前記燃料ガスを前記セルの外側で回収する燃料ガス回収用空間を形成する燃料ガス回収用空間形成部材とを備えると共に、前記カソードセパレータに前記酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給用マニホールドと、前記酸化剤ガス回収用空間で回収された酸化剤ガスを排出する酸化剤ガス排出用マニホールドと、前記アノードセパレータに前記燃料ガスを供給する燃料ガス供給用マニホールドと、前記燃料ガス回収用空間で回収された燃料ガスを排出する燃料ガス排出用マニホールドとのうちの少なくとも1つを備える。前記カソードセパレータと前記アノードセパレータとは、前記酸化剤ガスと前記燃料ガスのうち少なくとも一方を前記セルの中心部に供給する。
また、本発明のSOFCセルスタックの1構成例は、前記セルのアノードと前記アノードセパレータとの間に、前記燃料ガスが透過可能な多孔質の導電性材料からなるアノード集電体を設けるものである。
また、本発明のSOFCセルスタックの1構成例においては、前記燃料ガス回収用空間から前記燃料ガス排出用マニホールドへの前記燃料ガスの排出場所を前記燃料ガス排出用マニホールドに最も近い位置とする。
本発明によれば、酸化剤ガスと燃料ガスのうち少なくとも一方をセルの中心部に供給することにより、セル内の電流密度分布及び温度分布のセル中心に対する対称性を高めることができ、セル内での温度分布の不均一によるセルの破損の可能性を低減することができる。また、セパレータと電極との電気的な接続性能が高いと考えられるセルの中心部周辺で電流密度が最も高くなるため、電流取得特性が良好になることが期待できる。また、本発明では、酸化剤ガス回収用空間と燃料ガス回収用空間を設けることにより、排出に対して抵抗が少なくなるので、未反応の酸化剤ガスや燃料ガスの効率的な排出が可能になる。また、本発明では、セルの中心部から周辺部に向かって燃料ガスを流すため、発電に伴ってセルのアノードで生成された水の排出がより良好になることが期待できる。このように、本発明では、電流取得特性を改善し、また酸化剤ガスと燃料ガスの排出性能を高めることで、SOFCセルスタックの発電性能を向上させることができる。また、本発明では、酸化剤ガスが流れる流路と燃料ガスが流れる流路とを完全に分離しているため、万一シール性が低下して、酸化剤ガスまたは燃料ガスが漏れたとしても、酸化剤ガスと燃料ガスが混合して燃焼することはなく、他の部分に影響を及ぼすことはない。また、本発明では、酸化剤ガス回収用空間と燃料ガス回収用空間を設けることにより、外部から酸化剤ガスや燃料等のガスが混入したとしても、これらの混入したガスは酸化剤ガス回収用空間や燃料ガス回収用空間に流出した使用済みの酸化剤ガスや燃料ガスと共に排出されるだけなので、外部から混入したガスがセルに影響を及ぼすことはない。また、本発明では、酸化剤ガスと燃料ガスの流れが一方通行的であるため、逆流の可能性が低くなり、ガスの供給圧力を下げることができる。以上により、本発明では、高い性能を有するSOFCセルスタックを実現することができる。
また、本発明では、セルのアノードとアノードセパレータとの間に、燃料ガスが透過可能な多孔質の導電性材料からなるアノード集電体を設けることにより、燃料ガスはアノード集電体を通ることでいったん圧力を高められた上で燃料ガス回収用空間に出ることで圧力が下がり、排出に対して抵抗が少なくなるので、燃料ガスのより良好な排出が可能になる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態に係るSOFCセルスタックの構成を示す平面図、図2は図1のI−I線断面図、図3は図1のII−II線断面図である。なお、図1では、後述するカソードセパレータの下にあるSOFCセルを透視しているものとする。また、図2(A)、図3(A)はSOFCセルスタックの各構成部材を分離した状態を示し、図2(B)、図3(B)は各構成部材を積層した状態を示している。
本実施の形態のSOFCセルスタックは、SOFCセル10、セルホルダ20、カソードセパレータ30、アノードセパレータ40、カソード集電体50、アノード集電体60、空気供給用マニホールド部材71、空気排出用マニホールド部材81、燃料ガス供給用マニホールド部材91、燃料ガス排出用マニホールド部材101、及び後述する空気回収用空間と燃料ガス回収用空間とを仕切るシール部材130から構成される。
金属または絶縁性のセラミックスからなる板状のセルホルダ20の中央に設けられた開口領域21には、SOFCセル10が収納される。SOFCセル10は、例えばセラミックス製の電解質の一方の面に空気極(カソード)を配置し、電解質の反対側の面に燃料極(アノード)を配置した構成を有する。図2、図3の例では、上側にカソードが配置され、下側にアノードが配置されており、燃料極を電極支持体とする燃料極支持型のセルとなっている。
カソードセパレータ30は、金属からなる板状の第1のカソードセパレータ31と、同じく金属からなる板状の第2のカソードセパレータ32とから構成される。第1のカソードセパレータ31には、空気(酸化剤ガス)の供給用流路33と排出用流路34とが設けられている。そして、後述のようにSOFCセルスタックの各構成部材を積層していくときに、第2のカソードセパレータ32がセルホルダ20と第1のカソードセパレータ31との間にあって第1のカソードセパレータ31を支えるようになっている。
第2のカソードセパレータ32には、積層時に供給用流路33及び排出用流路34と繋がる平面視円形若しくは矩形の凹部35が形成され、この凹部35に供給用流路33からの空気をカソード集電体50の全面に供給する流路36が形成されている。また、第1のカソードセパレータ31と第2のカソードセパレータ32には、空気供給用マニホールドの一部を構成する空気供給用貫通孔37と、空気排出用マニホールドの一部を構成する空気排出用貫通孔38が設けられており、貫通孔37は供給用流路33と繋がり、貫通孔38は排出用流路34と繋がっている。
アノードセパレータ40は、金属からなる板状の第1のアノードセパレータ41と、同じく金属からなる板状の第2のアノードセパレータ42とから構成される。第1のアノードセパレータ41には、燃料ガスの供給用流路43と排出用流路44とが設けられている。また、第1のアノードセパレータ41と第2のアノードセパレータ42には、燃料ガス供給用マニホールドの一部を構成する燃料ガス供給用貫通孔45と、燃料ガス排出用マニホールドの一部を構成する燃料ガス排出用貫通孔46とが設けられており、貫通孔45は供給用流路43と繋がり、貫通孔46は排出用流路44と繋がっている。
カソード集電体50とアノード集電体60は、共に金属等の導電性材料からなる。特に、アノード集電体60は、ガスが通過可能な多孔質の導電性材料で構成されており、供給用流路43からの燃料ガスをSOFCセル10の燃料極の全面に供給する流路としての役割を果たす。
空気供給用マニホールド部材71、空気排出用マニホールド部材81、燃料ガス供給用マニホールド部材91、および燃料ガス排出用マニホールド部材101は、金属または絶縁性のセラミックスからなる管である。
以上のようなSOFCセルスタックの各構成部材を以下のように積層する。まず、第2のアノードセパレータ42の上に第1のアノードセパレータ41を積層して、第1のアノードセパレータ41の上にセルホルダ20を積層する。前述のようにセルホルダ20には開口領域21が設けられており、開口領域21の底に第1のアノードセパレータ41の上面が露出しているので、この第1のアノードセパレータ41の上にアノード集電体60とSOFCセル10を積層する。そして、第1、第2のアノードセパレータ41,42及びセルホルダ20の周囲に空気供給用マニホールド部材71と空気排出用マニホールド部材81を配置する。
続いて、SOFCセル10の中央部にカソード集電体50を積層し、SOFCセル10の周辺部とセルホルダ20との上にシール部材130を積層して、シール部材130と空気供給用マニホールド部材71と空気排出用マニホールド部材81との上に第2のカソードセパレータ32を積層して、第2のカソードセパレータ32の上に第1のカソードセパレータ31を積層する。そして、セルホルダ20及び第1、第2のカソードセパレータ31,32の周囲の第1のアノードセパレータ41上に燃料ガス供給用マニホールド部材91と燃料ガス排出用マニホールド部材101を配置する。
以上のような積層により、空気供給用マニホールド部材71と第1、第2のカソードセパレータ31,32の空気供給用貫通孔37によって空気供給用マニホールド70(酸化剤ガス供給用マニホールド)が形成され、空気排出用マニホールド部材81と第1、第2のカソードセパレータ31,32の空気排出用貫通孔38によって空気排出用マニホールド80(酸化剤ガス排出用マニホールド)が形成され、燃料ガス供給用マニホールド部材91と第1、第2のアノードセパレータ41,42の燃料ガス供給用貫通孔45によって燃料ガス供給用マニホールド90が形成され、燃料ガス排出用マニホールド部材101と第1、第2のアノードセパレータ41,42の燃料ガス排出用貫通孔46によって燃料ガス排出用マニホールド100が形成される。
また、第2のカソードセパレータ32(酸化剤ガス回収用空間形成部材)の下面に設けられた平面視円形若しくは矩形の凹部35の水平方向(図2、図3の左右方向)の寸法は、平面視円形のSOFCセル10の直径よりも大きく設定されており、このため積層時にはSOFCセル10上のカソード集電体50と凹部35との間に空間(以下、空気回収用空間110と呼ぶ)が形成される。
同様に、セルホルダ20(燃料ガス回収用空間形成部材)の中央に設けられた平面視円形若しくは矩形の開口領域21の水平方向の寸法は、SOFCセル10の直径よりも大きく設定されており、このため積層時にはSOFCセル10とセルホルダ20との間に空間(以下、燃料ガス回収用空間120と呼ぶ)が形成される。空気と燃料ガスとが混合しないように空気回収用空間110と燃料ガス回収用空間120とは、シール部材130によって仕切られている。
そして、積層後に図示しない加圧機構によって図2、図3の上下方向から圧力を加えることにより、各構成部材を加圧固定する。これにより、図2(B)、図3(B)に示すようなSOFCセルスタックが完成する。圧力を加える点は、図1に示すA,B,C,D,Eの5箇所である。加圧機構の構成は、ボルトを利用するもの、ガス圧を利用するもの、耐熱性バネを利用するもの、荷重部品を利用するものなどが考えられるが、本実施の形態ではその構成は問わない。
なお、図2(B)、図3(B)では記載を容易にするために単セルの状態で示しているが、実際のSOFCセルスタックは、実用上十分な発電電力を得るために図2(B)、図3(B)の構成を複数積層する。すなわち、SOFCセル10、セルホルダ20、カソードセパレータ30、アノードセパレータ40、カソード集電体50、アノード集電体60、空気供給用マニホールド部材71、空気排出用マニホールド部材81、燃料ガス供給用マニホールド部材91、および燃料ガス排出用マニホールド部材101を構成単位として、この構成単位を複数積層することになる。各SOFCセル10は、カソードセパレータ30とアノードセパレータ40により電気的に接続される。
本実施の形態のSOFCセルスタックにおけるガスの流れは以下のとおりである。発電に必要な酸化剤ガスとしての空気は、図2(B)の矢印で示すように空気供給用マニホールド70に供給され、SOFCセル10毎に設けられた第1のカソードセパレータ31の供給用流路33に流入し、第2のカソードセパレータ32の凹部35に例えば放射状若しくは渦巻き状に形成された流路36を通って各SOFCセル10のカソード上面の中心部から周辺部へと広がるように供給される。流路36を通ってカソードの外側に出た未反応の空気は、カソードの外側に形成された空気回収用空間110に流入し、空気排出用マニホールド80に近い場所に形成された排出用流路34を介して空気排出用マニホールド80に排出される。
一方、燃料ガスは、図3(B)の矢印で示すように燃料ガス供給用マニホールド90に供給され、SOFCセル10毎に設けられた第1のアノードセパレータ41の供給用流路43に流入し、アノード集電体60に形成された多数の孔を通って各SOFCセル10のアノード下面の中心部から周辺部へと広がるように供給される。アノード上で未反応の燃料ガスとアノード上で発生する水蒸気は、アノード集電体60の外に出て、アノードの外側に形成された燃料ガス回収用空間120に流入し、燃料ガス排出用マニホールド100に近い場所に形成された排出用流路44を介して燃料ガス排出用マニホールド100に排出され、回収される。
こうして、所望の温度下にてSOFCセルスタックの各SOFCセル10に空気と燃料ガスを供給することにより、本実施の形態のSOFCセルスタックは所定の電力を発生する。
本実施の形態では、空気をSOFCセル10のカソードの中心部から供給し、燃料ガスをSOFCセル10のアノードの中心部から供給することにより、空気(酸素)と燃料ガス(水素)の濃度がSOFCセル10の中心部で高くなり、周辺部で低くなるので、SOFCセル10の中心に対する電流密度分布及び温度分布の対称性を高めることができ、SOFCセル内での温度分布の不均一によるSOFCセル10の破損の可能性を低減することができる。また、外部との電気的な接続位置になる可能性が高いSOFCセル10の中心部で電流密度が最も高くなるため、電気的接続位置と電流密度が高い位置とのずれに起因する電流取得特性の悪化がなく、電流取得特性が良好になることが期待できる。
また、本実施の形態では、空気をSOFCセル10の外側で回収する空気回収用空間110と、燃料ガスをSOFCセル10の外側で回収する燃料ガス回収用空間120とを設けることにより、空気と燃料ガスはそれぞれ流路36とアノード集電体60を通ることで圧力が高まった後に、空気回収用空間110と燃料ガス回収用空間120に出ることで圧力が下がり、排出に対して抵抗が少なくなるので、未反応の空気や燃料ガスの効率的な排出が可能になる。また、SOFCセル10のアノードでは発電に伴い水が生成するが、本実施の形態では、SOFCセル10のアノードの中心部から周辺部に向かって燃料ガスを流すため、SOFCセル10の外側ほど圧力が下がる傾向にあり、水素より分子量の大きい水を排出するのに適している。
このように、本実施の形態では、電流取得特性を改善し、また空気と燃料ガスの排出性能を高めることで、SOFCセルスタックの発電性能を向上させることができる。
また、本実施の形態では、SOFCセルスタックの構造をシンプルにすることができ、加工コストを低減することができる。
また、本実施の形態では、空気が流れる流路と燃料ガスが流れる流路とを完全に分離しているため、万一シール性が低下して、空気または燃料ガスが漏れたとしても、空気と燃料ガスが混合して燃焼することはなく、他の部分に影響を及ぼすことはない。
また、本実施の形態では、空気回収用空間110と燃料ガス回収用空間120を設けることにより、SOFCセル10の周囲を使用済みの空気及び燃料ガスが流れるため、外部から空気や燃料等のガスが混入したとしても、これらの混入したガスは空気回収用空間110や燃料ガス回収用空間120に流出した使用済みの空気や燃料ガスと共に排出用マニホールドに排出されるだけなので、外部から混入したガスがSOFCセル10に影響を及ぼすことはない。
また、本実施の形態では、空気と燃料ガスの流れが一方通行的であるため、逆流の可能性が低くなり、供給圧力を下げることができる。
また、本実施の形態では、カソード集電体50をカソードよりも大きくし、アノード集電体60をアノードよりも大きくすることにより、SOFCセル10からの集電性能を高めることができる。図2、図3の例では、アノード集電体60をアノードよりも大きくしている。
以上により、本実施の形態では、高い性能を有するSOFCセルスタックを実現することができる。
なお、本実施の形態において、空気供給用マニホールド部材71、空気排出用マニホールド部材81、燃料ガス供給用マニホールド部材91および燃料ガス排出用マニホールド部材101に金属材料を用いる場合は、これらのマニホールド部材71,81,91,101が各SOFCセル10同士を接続する電気的な経路とならないように、マニホールド部材71,81,91,101の一部に絶縁材料を用いる必要がある。
また、本実施の形態では、空気供給用マニホールド70と空気排出用マニホールド80と燃料ガス供給用マニホールド90と燃料ガス排出用マニホールド100とを設けるようにしているが、これらのマニホールドのうち少なくとも1つを設けるようにしてもよい。この場合、加圧機構は、設置されたマニホールドとSOFCセル10についてのみ独立に上下方向から圧力を加えることになる。
本発明は、SOFCセルスタックに適用することができる。
本発明の実施の形態に係るSOFCセルスタックの構成を示す平面図である。 図1のSOFCセルスタックの断面図である。 図1のSOFCセルスタックの断面図である。
符号の説明
10…SOFCセル、20…セルホルダ、30…カソードセパレータ、40…アノードセパレータ、50…カソード集電体、60…アノード集電体、70…空気供給用マニホールド、71…空気供給用マニホールド部材、80…空気排出用マニホールド、81…空気排出用マニホールド部材、90…燃料ガス供給用マニホールド、91…燃料ガス供給用マニホールド部材、100…燃料ガス排出用マニホールド、101…燃料ガス排出用マニホールド部材、110…空気回収用空間、120…燃料ガス回収用空間、130…シール部材。

Claims (3)

  1. 平板型の固体酸化物形燃料電池(SOFC)セルと、
    このセルのカソード側の面に積層され、前記セルのカソードに酸化剤ガスを供給するカソードセパレータと、
    前記セルのアノード側の面に積層され、前記セルのアノードに燃料ガスを供給するアノードセパレータと、
    前記酸化剤ガスを前記セルの外側で回収する酸化剤ガス回収用空間を形成する酸化剤ガス回収用空間形成部材と、
    前記燃料ガスを前記セルの外側で回収する燃料ガス回収用空間を形成する燃料ガス回収用空間形成部材とを備えると共に、
    前記セルの周囲に配設され、前記カソードセパレータに前記酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給用マニホールドと、
    前記セルの周囲に配設され、前記酸化剤ガス回収用空間で回収された酸化剤ガスを排出する酸化剤ガス排出用マニホールドと、
    前記セルの周囲に配設され、前記アノードセパレータに前記燃料ガスを供給する燃料ガス供給用マニホールドと、
    前記セルの周囲に配設され、前記燃料ガス回収用空間で回収された燃料ガスを排出する燃料ガス排出用マニホールドとのうちの少なくとも1つを備え、
    前記カソードセパレータと前記アノードセパレータとは、前記酸化剤ガスと前記燃料ガスのうち少なくとも一方を前記セルの中心部に供給することを特徴とするSOFCセルスタック。
  2. 請求項1記載のSOFCセルスタックにおいて、
    前記セルのアノードと前記アノードセパレータとの間に、前記燃料ガスが透過可能な多孔質の導電性材料からなるアノード集電体を設けることを特徴とするSOFCセルスタック。
  3. 請求項1記載のSOFCセルスタックにおいて、
    前記燃料ガス回収用空間から前記燃料ガス排出用マニホールドへの前記燃料ガスの排出場所を前記燃料ガス排出用マニホールドに最も近い位置とすることを特徴とするSOFCセルスタック。
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