JP2000182633A - 固体電解質型燃料電池 - Google Patents
固体電解質型燃料電池Info
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Abstract
ターコネクタレスSOFCを提供することである。 【解決手段】 円筒形状を有する空気極と、前記空気極
の内表面に形成された固体電解質と、前記固体電解質の
内表面に形成された燃料極と、前記燃料極の内側に挿入
され、燃料ガスを供給する導電性チューブと、前記導電
性チューブと前記燃料極の間隙に備えられ、両者を電気
的に接続するとともに、前記燃料ガスの改質反応を促進
する触媒材料とを有し、前記燃料極が前記導電性チュー
ブの燃料ガス吹き出し口に近接する領域に最小気孔率を
有し、該領域からの距離に従いその気孔率を増加させて
いる。燃料極の気孔率の調整により、水素濃度の高い領
域では固体電解質界面への水素ガス透過率を低減し、電
池反応の抑制を図り、水素ガス濃度の低い領域では水素
ガスの透過率を上げ、電池反応の促進を図る。
Description
固体電解質型燃料電池に関し、特にインターコネクタを
円筒外表面に有さない電池セル構造に関する。
側を挟む2つの電極より構成される。この2つの電極の
一方を燃料極、他方を空気極と呼ぶ。燃料極には外部よ
り水素ガス等の燃料ガスが供給され、空気極には外部よ
り空気等の酸化ガスが供給される。燃料電池は、燃料ガ
スと酸化ガスから水を生成する電気化学的反応を電解質
を介して行う過程で、直接電気エネルギーを外部に供給
できる。
よりいくつかの種別に分類される。固体電解質型燃料電
池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)は、電解質
としてイオン導電性を有する酸化物固体を用いたもので
ある。この酸化物固体、即ち固体電解質が良好なイオン
導電性を示すには、高温条件が必要で有るため、通常、
SOFCは800℃〜1200℃の温度条件で動作され
る。
平板型SOFCと円筒型SOFCに分けられる。円筒型
SOFCは、平板型に比較し、動作領域にシール部を有
さないためシールに係る問題の発生が少ないとともに、
そりや歪みの問題も生じにくいという利点を有する。
本体の構造例を示す概略断面図である。同図に示すよう
に、一般に、円筒形空気極101を支持管とし、その外
周囲に固体電解質102と燃料極103が順次形成され
ている。また、外表面には、円筒長軸方向に平行な帯状
領域に、空気極101とのみ電気的に接続されたインタ
ーコネクタ104が形成されている。
くは酸化ガスが供給され、外部回路を介して運ばれる電
子との作用で、酸素イオンが生成される。この酸素イオ
ンは固体電解質102を介して燃料極103に運ばれ、
ここで水素と反応し、副生成物である水とともに電子を
生成する。電子は、外部回路に取り込まれ、発電に寄与
する。
性が必要であるとともに、空気極101、燃料極103
を介して一方の面は酸化雰囲気、他方の面は還元雰囲気
に接触するため、800℃〜1200℃の動作温度にお
ける酸化還元両雰囲気で、化学的に安定なことが必要と
される。併せて、電子導電性を有さず、ガスを通さない
ように気密性にすぐれた材料であることも望まれる。一
般に、このような要件を充たす材料として、安定化ジル
コニア(YSZ)等が選択されている。
子導電性を示すことが必要である。また、隣接する固体
電解質102と熱膨張率が近似していることが望まれ
る。
で、高温還元雰囲気で化学的に安定であることが必要で
あり、空気極101は、空気に曝される為、高温酸化雰
囲気で化学的に安定であることが必要である。
(Ni)とYSZのサーメット等、空気極101として
は、ランタンコバルトネート(LaCoO3)やランタ
ンマンガネート(LaMnO3)を母体としたペロブス
カイト型酸化物等が選択されることが多い。
筒型SOFC本体は、内側より空気極、固体電解質、燃
料極が順に配置され、外表面の一部にインターコネクタ
形成領域を備える構成であったが、これに代わるものと
して、本願発明者等によりセル本体からインターコネク
タを無くした円筒型SOFC(以下、インターコネクタ
レスSOFCと表す。)構造が提案されている。
Cの単一セルの構造例を示す。同図に示すように、ここ
に示すインターコネクタレスSOFCは、図2に示す従
来のSOFCとは逆に外側より支持体である円筒形の空
気極114、固体電解質113、燃料極112の順に各
層が配置されている。これらの層はほぼ均一な膜厚で形
成されている。
ガスを供給する導電性チューブ111が挿入されてい
る。同図に示すように、円筒片側を封じた構造のセルで
は、導電性チューブ111は、円筒の封じ部近くまで該
チューブが挿入される。
隙間には、導電性フェルト115、例えばNiフェルト
が充填されており、燃料極112と導電性チューブ11
1とを電気的に接続している。よって、導電性チューブ
111は、燃料ガスの供給管であるとともに、燃料極1
12の外部引き出し電極(リード)として用いることが
できる。また、この導電性フェルト115は燃料ガスか
ら水素ガスを生成する改質反応の触媒ともなる材料であ
る。
コネクタを形成せず、空気極114の内表面には、固体
電解質113、燃料極112の各層が完全に同心円状の
連続膜として形成される。よって、インターコネクタ形
成に必要となるマスキング工程が不要であるとともに、
電池として有効な動作領域を広く確保できるメリットが
ある。また、構造体としても、置換材料の接合面が少な
くなり、室温から作動温度領域で発生する応力も軽減で
きる。
反応により水素を生成可能な、例えばメタン(CH4)
ガスや炭酸ガス(CO)等の種々の燃料ガスが少量のH
2Oともに円筒内に供給される。導電性チューブ111
は、電池反応領域の端縁部まで挿入されており、燃料ガ
スは該チューブから吹き出されるとすぐにセル封じ部の
壁につき当たりそこではね返って、導電性フェルト11
5の間隙をくぐりながら、図中右側の円筒開口端の方へ
戻っていく。この間に、導電性フェルト115を触媒と
し、650℃〜1050℃で、水(H2O)との反応に
より、以下の改質反応が進行し、電池反応に必要な水素
(H2)ガスが生成され、これが燃料極112に供給さ
れる。
(800℃〜1200℃)がその条件を充たすととも
に、改質反応に使用される水(H2O)は、燃料ガスと
一緒に、或いは電池反応の副生成物として得られる水で
まかなわれる。
長軸方向で均一に進行するのではない。導電性チューブ
111から燃料ガスが吹き出し、触媒であるNiフェル
トに接触するとその近傍で、燃料ガスの大部分の改質反
応が一度に起こってしまうからである。
導電性チューブのガス吹き出し口近傍周辺において最も
高い濃度を示し、吹き出し口から離れるほど電池反応に
より消費され、水素濃度は希薄となる傾向がある。
直接影響を与えるため、上記水素ガス濃度が高い領域で
は電池反応が急激に進行し、水素ガスが希薄となる領域
においては電池反応の進行が鈍ることとなる。
応が局所的に進行すると、電池反応が盛んな領域と電池
反応が殆ど進行していない領域との間に温度差△tが生
じる。この温度差△tが大きいと、円筒セル内部に体積
膨張率差に起因する熱ストレスが発生し、亀裂や層界面
での剥離等を引き起こすことがある。
ものであり、インターコネクタレス円筒型SOFCにお
いて、電池反応領域における電池反応のより均一な発生
を目的とする。
の固体電解質型燃料電池の特徴は、円筒形状を有する空
気極と、前記空気極の内表面に形成された固体電解質
と、前記固体電解質の内表面に形成された燃料極と、前
記燃料極の内側に挿入され、燃料ガスを供給する導電性
チューブと、前記導電性チューブと前記燃料極の間隙に
備えられ、両者を電気的に接続するとともに、前記燃料
ガスの改質反応を促進する触媒材料とを有し、前記燃料
極が、該燃料極内表面の水素ガス濃度が最大となる領域
の気孔率を最小とし、該水素ガス濃度の減少に従いその
気孔率を増加させていることである。
ガスが大量に改質される導電性チューブの燃料ガス吹き
出し口近傍では、燃料極の気孔率が小さいため、燃料極
内の空隙を通り固体電解質との界面に達する改質ガスが
少なくなる。即ち水素ガスの透過率が実質的に低くな
る。一方、燃料ガス吹き出し口より離れ、水素ガス濃度
が薄い領域では、燃料極の気孔率が小さいため、水素ガ
スは固体電解質界面に達しやすくなる。この結果、燃料
極表面における燃料ガス濃度の濃淡分布に関わらず、固
体電解質と燃料極界面における水素濃度を均一化でき
る。この結果電池反応を場所によらず均一に進行させる
ことができる。
料電池の特徴は、円筒形状を有する空気極と、前記空気
極の内表面に形成された固体電解質と、前記固体電解質
の内表面に形成された燃料極と、前記燃料極の内側に挿
入され、燃料ガスを供給する導電性チューブと、前記導
電性チューブと前記燃料極の間隙に備えられ、両者を電
気的に接続するとともに、前記燃料ガスの改質反応を促
進する触媒材料とを有し、前記燃料極が該燃料極内表面
の水素ガス濃度が最大となる領域に気孔率最小の部分を
有し、水素ガス濃度の減少に従いその気孔率を低減させ
ていることである。
ガスの改質反応により生じる水素ガス濃度が最大となる
領域では、燃料極の気孔率を最小としているため、燃料
極内の空隙を通り固体電解質との界面に達そうとする水
素ガスの透過率が実質的に低くなる。一方、改質反応に
より生じる水素ガス濃度が薄い領域では、燃料極の気孔
率を高くしているため、水素ガスは固体電解質界面に達
しやすくなる。この結果、燃料極表面における水素ガス
濃度の濃淡分布に関わらず、固体電解質と燃料極界面に
おける水素濃度を場所によらず均一化でき、電池反応を
場所によらず均一に進行させることができる。
型燃料電池において、請求項3に記載するように、前記
燃料極が、該燃料極内表面の水素ガス濃度が最大値CHm
axとなる領域に、最小気孔率Vminを有し、水素ガス濃
度が1/2CHmaxとなる領域に、気孔率30〜40%を
有するようにすれば、より確実に固体電解質と燃料極界
面における水素濃度の均一化を図ることができる。
施の形態について説明する。
インターコネクタレスSOFCの単一セル構成を示すセ
ル断面図である。図中上側にセル長軸方向に平行な断面
を、図中下側にセル長軸方向に対し垂直な断面をそれぞ
れ示している。
SOFCの例を示している。本実施の形態においても、
電池反応領域においては、ほぼ従来のインターコネクタ
レスSOFCと同様な構成を採用している。即ち、空気
極14を支持円筒体とし、空気極14の内表面全面に固
体電解質13の層が形成されており、さらに固体電解質
13の内表面全面に燃料極12の層が形成されている。
ガスを供給するための導電性チューブ11が円筒封じ部
近傍まで挿入されている。この導電性チューブ11と燃
料極12の間隙には、改質反応の触媒となる導電性フェ
ルト15、例えばNiフェルトが充填され、燃料極12
と導電性チューブ11とを電気的に接続している。この
ため、導電性チューブ11は、燃料ガスの供給管である
とともに、燃料極12の引き出し電極(リード)として
の機能を兼ね備えている。
クタレスSOFCが従来のそれと大きく異なる点は、燃
料極の気孔率を円筒セルの奥に進む程低減させている点
である。即ち、燃料ガスを供給する導電性チューブ11
のガス吹き出し口近傍の燃料極12の気孔率を最小と
し、セルの円筒開口部側に進む程気孔率上げていること
である。
クタレスSOFCの場合も導電性チューブ11は、電池
反応領域の端縁部まで挿入されており、燃料ガスは該チ
ューブ先端の吹き出し口から吹き出されるとすぐにセル
封じ部の壁に当たりそこではね返って、導電性フェルト
15の間隙をくぐりながら、図中右側の円筒開口端の方
へ戻っていく。
は、燃料ガス改質反応の触媒でもあるため、導電性チュ
ーブ11の先端開口より吹き出した燃料ガスは、Niフ
ェルトに触れると(1)式または(2)式に示す改質反
応を起こし、電池反応に寄与する水素(H2)ガスを生
成する。
も活発に起こるため、改質反応により生成する水素ガス
濃度は、その領域で最も高くなり、そこから離れるにつ
れ改質反応の減少と電池反応による水素ガスの消費のた
め徐々に希薄となる。
と空気極14との間では、以下の電池反応が進行する。
(3)式の反応が燃料極内表面の水素ガス濃度に依存す
るとすれば、場所により電池反応速度に大幅な差が生じ
ることとなる。
3と燃料極12もしくは空気極14の界面で主に進行す
るものであるため、電池反応に直接影響を与えるのは、
燃料極内12表面の水素ガス濃度ではなく、固体電解質
13と燃料極12との界面における水素ガス濃度であ
る。
スが大量に改質される導電性チューブの燃料ガス吹き出
し口付近の燃料極12の気孔率を最小値Vminとし、こ
れより離れる程、燃料極12の気孔率を徐々に増加させ
ている。即ち、燃料極12内表面での改質反応により生
成される水素ガス濃度に応じ、水素ガスが最大値CHmax
となる領域の燃料極12の気孔率を最小Vminとし、水
素ガス濃度の減少に伴い各領域の気孔率を増加させてい
る。
2・CHmaxとなる領域での気孔率を30〜40%とする
のが好ましい。
料極12を通過して固体電解質13界面に達する水素ガ
スの透過率は、膜厚が同じ場合、水素ガスの拡散係数、
濃度勾配、および燃料極の気孔率等に依存する。
ス濃度が高い領域では燃料極12の気孔率を低くしてい
るので水素ガスの透過率が減少する。水素ガスの固体電
解質界面への到達量が下がり、電池反応に直接寄与する
実質的な水素ガス量が減少するため電池反応の進行が抑
制される。電池反応の抑制に伴いここでの水素ガス消費
量が減少するため、燃料極内表面での水素ガスの濃淡は
やや緩和される。
域では、燃料極12の気孔率を高くしているため水素ガ
スの透過率が上昇し、固体電解質13界面への到達量が
増える。また、燃料極内表面の水素ガス濃度が高い領域
においての電池反応が抑制されるため、水素ガスの消費
も低減し、その分燃料極表面の水素ガス濃度が幾分増え
る。これらの影響により電池反応は促進される。
の界面での水素ガス濃度が均一化され、電池反応領域内
で場所によらずむらなく均一に電池反応を進行させるこ
とができる。即ち、電池反応領域の全域でむらなく均一
な発電を行うことができ、セルの発電効率は上昇する。
池反応を進行できれば、セル内でほぼ均一な温度分布を
得ることができ、場所による温度差に起因するセルの破
壊を阻止できる。
クタレスSOFCの作製方法について簡単に説明する。
基本的な作製工程は、従来のインターコネクタレスSO
FCの作製工程とかわらない。
形空気極14を作製する。即ち、平均粒径3〜10μm
のペロブスカイト型の結晶構造を有するランタンストロ
ンチウムマンガネート(LaSrMnO3)粉末に、水
を20wt%、メチルセルロース等のバインダーを10
wt%となるように混合し、全体を良く混練して粘土状
にした後、これを押し出し成型法を用いて所定形状に加
工する。
00℃〜1500℃で約5時間焼成し、多孔質焼結体を
形成する。焼結後の空気極14は、例えば外径約21m
mΦ、内径約17mmΦ、長さ約500mm〜900m
mの片側を封じた円筒となる。
を形成する。例えば、スラリーコーティング法を用いる
場合は、まず粒径0.1μm〜1.0μmのYSZ粉末
をエタノール等の希釈材に、その混合割合が約10wt
%〜40wt%となるように混合し、約1、000mP
aS〜2、000、000mPaSの粘度を有するスラ
リーを作製する。
きるようなチューブ状のスラリー供給管を用いて、上述
のスラリーを空気極14の内周表面全域に塗布する。こ
のとき、厚みができるだけ均一となるようにスラリー供
給部を一定速度で回転移動させたり、塗布直後にスクリ
ュー状のゴム製スクレーパを用いて、膜厚を調整するこ
とが好ましい。こうして塗布後の固体電解質13の膜厚
を約100μm〜150μmとする。さらに塗布後、約
1000℃〜1600℃で、約1〜10時間焼成し、緻
密な固体電解質13の層を形成する。
2を形成する。この燃料極12も、上述する固体電解質
13と同様にスラリーコーティング法で形成することが
できる。燃料極用スラリーとしては、ニッケル(Ni)
粉末、コバルト(Co)粉末、酸化ニッケル(NiO)
粉末、酸化コバルト(CoO)粉末あるいはジルコニア
サーメット粉末とYSZ粉末とを60wt%対40wt
%の割合で混合して混合粉末を作製する。さらにこの混
合粉末とセルロース系バインダとを50wt%対50w
t%で混合し、約1、000mPaS〜2、000、0
00mPaSの粘度を有するスラリーとする。
給管先端部の供給部よりスラリーを流しながら、当該供
給部を回転移動させ、固体電解質13内表面上の電池反
応領域に上述のスラリーを膜厚約150μm〜300μ
mとなるように塗布する。
時間〜10時間焼成を行うが、このときセル上の各領域
の焼成温度を段階的に傾斜させることにより、各領域の
気孔率を変化させることができる。例えば、セル封じ部
近傍の燃料極は約1300℃で焼成し、セル開口側の燃
料極端部では約1100℃で焼成させる。このような方
法で、セル封じ部近傍の燃料極の気孔率を約10%、セ
ル開口側の燃料極端部の気孔率を約40%とすることが
できる。
する際に混合させる各セラミックス粉末材料の粒径を調
整することによっても可能である。例えば、平均粒径を
5μmに調整した酸化ニッケル(NiO)とYSZの混
合粉末よりなるスラリーと、平均粒径を15μmに調整
したNiOとYSZの混合粉末よりなるスラリーを用意
し、この2種のスラリーの混合比を調整することで所望
の気孔率を有する燃料極を形成する。具体的には、セル
封じ部近傍では、ほぼ100%平均粒径5μmの上記ス
ラリーを使用し、セル開口側に近づく程平均粒径15μ
mのスラリーの混合比率を上げていき、セル開口端部で
は、ほぼ100%平均粒径15μmのスラリーを使用す
る。この結果、開口端部では燃料極の気孔率は約35%
にできる。
性フェルト15を導電性チューブ周囲に配し、導電性チ
ューブ11とともに挿入することにより円筒形状のイン
ターコネクタレスSOFCを完成できる。
のみならず、両側を開放端としたものであってもよい。
また、導電性チューブの燃料ガス吹き出し口は必ずしも
先端一箇所に有する必要はなく、チューブ側面等に複数
箇所有してもよい。いずれも場合も、燃料極内表面の水
素ガス濃度が最大となる領域で当該燃料極の膜厚も最大
とし、水素ガスの濃淡に応じて各領域の膜厚を定めると
よい。この他、本発明は、上述する実施の形態の条件に
は限定されない。
解質型燃料電池の特徴は、円筒形状を有するインターコ
ネクタレスSOFCにおいて、燃料極が、前記導電性チ
ューブの燃料ガス吹き出し口に近接する領域の気孔率を
最小とし、該領域からの距離に従いその厚みを薄くして
いることである。
が高い吹き出し口近傍では、燃料極の気孔率が小さいた
め、燃料極を通り固体電解質との界面に達する水素ガス
の到達度を実質的に低くし、電池反応が抑制される。一
方、燃料ガス吹き出し口より離れ、水素ガス濃度が薄い
領域では、燃料極の気孔率を上げ、水素ガスを固体電解
質界面に達しやすくすることで、電池反応に直接的に寄
与する水素濃度が上がり、電池反が促進される。
布に関わらず、電池反応領域のほぼ全域で均一な電池反
応を進行させ、効率の良い発電を行うことができる。ま
た電池反応は発熱を伴うため、円筒セル長軸方向の温度
分布を均一化することが可能となり、温度差に起因する
熱応力の発生を抑制し、支持体へのひびや層間剥離の発
生を阻止でき、電池寿命を延ばすことが可能となる。
装置断面図である。
置斜視図である。
単一セル構造を示す装置断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 円筒形状を有する空気極と、 前記空気極の内表面に形成された固体電解質と、 前記固体電解質の内表面に形成された燃料極と、 前記燃料極の内側に挿入され、燃料ガスを供給する導電
性チューブと、 前記導電性チューブと前記燃料極の間隙に備えられ、両
者を電気的に接続するとともに、前記燃料ガスの改質反
応を促進する触媒材料とを有し、 前記燃料極が、 前記導電性チューブの燃料ガス吹き出し口に近接する領
域の気孔率を最小とし、該領域からの距離に従い気孔率
を徐々に増加させていることを特徴とする固体電解質型
燃料電池。 - 【請求項2】 円筒形状を有する空気極と、 前記空気極の内表面に形成された固体電解質と、 前記固体電解質の内表面に形成された燃料極と、 前記燃料極の内側に挿入され、燃料ガスを供給する導電
性チューブと、 前記導電性チューブと前記燃料極の間隙に備えられ、両
者を電気的に接続するとともに、前記燃料ガスの改質反
応を促進する触媒材料とを有し、 前記燃料極が、 該燃料極内表面の水素ガス濃度が最大となる領域の気孔
率を最小とし、該水素ガス濃度の減少に従いその気孔率
を増加させていることを特徴とする固体電解質型燃料電
池。 - 【請求項3】 前記燃料極が、 該燃料極内表面の水素ガス濃度が最大値CHmaxとなる領
域に最小気孔率Vminを有し、 水素ガス濃度が1/2CHmaxとなる領域に、気孔率30
〜40%を有することを特徴とする請求項2に記載の固
体電解質型燃料電池。
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