JP2001196084A - 固体電解質型燃料電池 - Google Patents

固体電解質型燃料電池

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JP2001196084A
JP2001196084A JP2000006481A JP2000006481A JP2001196084A JP 2001196084 A JP2001196084 A JP 2001196084A JP 2000006481 A JP2000006481 A JP 2000006481A JP 2000006481 A JP2000006481 A JP 2000006481A JP 2001196084 A JP2001196084 A JP 2001196084A
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fuel
conductive tube
solid electrolyte
fuel gas
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JP2000006481A
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Shinji Takeuchi
伸二 竹内
Masayoshi Nishimura
正義 西村
Masakatsu Nagata
雅克 永田
Masataka Mochizuki
正孝 望月
Tsutomu Iwazawa
力 岩澤
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Fujikura Ltd
Kansai Electric Power Co Inc
Original Assignee
Fujikura Ltd
Kansai Electric Power Co Inc
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セル長軸方向の温度分布が均一な円筒型イン
ターコネクタレスSOFCを提供することである。 【解決手段】 円筒形状を有する空気極と、前記空気極
の内表面に形成された固体電解質と、前記固体電解質の
内表面に形成された燃料極と、前記燃料極の内側に挿入
された、燃料ガスを供給する導電性チューブと、前記導
電性チューブと前記燃料極を電気的に接続する導電材料
とを有し、前記導電性チューブが、該チューブ内部に、
燃料ガスから水素を生成する改質反応における触媒材を
備える。該チューブ内で予め燃料ガスの一部を改質する
ことができるため、導電性チューブ先端の燃料ガス吹き
出し付近における局所的な改質反応による吸熱に伴う温
度低下を抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円筒形状を有する
固体電解質型燃料電池に関し、特にインターコネクタを
円筒外表面に有さない構造の電池セル構造に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池の基本構造は、電解質とその両
側を挟む2つの電極より構成される。この2つの電極の
一方を燃料極、他方を空気極と呼ぶ。燃料極には外部よ
り水素ガス等の燃料ガスが供給され、空気極には外部よ
り空気等の酸化ガスが供給される。燃料電池は、燃料ガ
スと酸化ガスから水を生成する電気化学的反応を電解質
を介して行う過程で、直接電気エネルギーを外部に供給
できる。
【0003】燃料電池は、用いる電解質の材料の種類に
よりいくつかの種別に分類される。固体電解質型燃料電
池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)は、電解質
としてイオン導電性を有する固体酸化物を用いたもので
ある。この固体酸化物、即ち固体電解質が良好なイオン
導電性を示すには、高温条件が必要で有るため、通常、
SOFCは800℃〜1200℃の温度条件で動作され
る。
【0004】また、SOFCはその形状により、大きく
平板型SOFCと円筒型SOFCに分けられる。円筒型
SOFCは、平板型に比較してシール部の有効長が短
く、かつ、そりや歪みの問題も生じにくいという利点を
有する。
【0005】図3は、従来の円筒型SOFCの単一セル
本体の構造例を示す概略断面図である。同図に示すよう
に、一般に、円筒形空気極101を支持管とし、その外
周囲に固体電解質102と燃料極103が順次形成され
ている。また、外表面には、円筒長軸方向に平行な帯状
領域に、空気極101とのみ電気的に接続されたインタ
ーコネクタ104が形成されている。
【0006】円筒形空気極101の内側には、空気もし
くは酸化ガスが供給され、外部回路を介して運ばれる電
子との作用で、酸素イオンが生成される。この酸素イオ
ンは固体電解質102を介して燃料極103に運ばれ、
ここで水素と反応し、副生成物である水とともに電子を
生成する。電子は、外部回路に取り込まれ、発電に寄与
する。
【0007】固体電解質102は、高い酸素イオン導電
性が必要であるとともに、空気極101、燃料極103
を介して一方の面は酸化雰囲気、他方の面は還元雰囲気
に接触するため、800℃〜1200℃の動作温度にお
ける酸化還元両雰囲気で、化学的に安定なことが必要と
される。併せて、電子導電性を有さず、ガスを通さない
ように気密性にすぐれた材料であることも望まれる。一
般に、このような要件を充たす材料として、安定化ジル
コニア(YSZ)等が選択されている。
【0008】燃料極103及び空気極101は、高い電
子導電性を示すことが必要である。また、隣接する固体
電解質102と熱膨張率が近似していることが望まれ
る。
【0009】燃料極103は、水素ガスに曝されるの
で、高温還元雰囲気で化学的に安定であることが必要で
あり、空気極101は空気に曝される為、高温酸化雰囲
気で化学的に安定であることが必要である。
【0010】一般に、燃料極103としては、ニッケル
(Ni)とYSZのサーメット等、空気極101として
は、ランタンコバルトネート(LaCoO)やランタ
ンマンガネート(LaMnO)を母体としたペロブス
カイト型酸化物等が選択されることが多い。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】図3に示した従来の円
筒型SOFC本体は、内側より空気極、固体電解質、燃
料極が順に配置され、外表面の一部にインターコネクタ
形成領域を備える構成であったが、これに代わるものと
して、本願発明者等によりセル本体からインターコネク
タを無くした円筒型SOFC(以下、インターコネクタ
レスSOFCと表す。)構造が提案されている。
【0012】図4は、このインターコネクタレスSOF
Cの単一セルの構造例を示す。同図に示すように、ここ
に示すインターコネクタレスSOFCは、図3に示す従
来のSOFCとは逆に外側より支持体である円筒形の空
気極114、固体電解質113、燃料極112の順に配
置されている。なお、ここには円筒形セルの片側端が封
じられた構造のものを示している。
【0013】燃料極112の内側、円筒中心部には燃料
ガスを供給する導電性チューブ111が挿入されてい
る。この導電性チューブ111と燃料極112との隙間
には、導電性フェルト115、例えばNiフェルトが充
填されており、燃料極112と導電性チューブ111と
を電気的に接続している。よって、導電性チューブ11
1は、燃料ガスの供給管であるとともに、燃料極112
の外部引き出し電極(リード)として用いることができ
る。
【0014】この構成によれば、セル外表面にインター
コネクタを形成せず、電池反応領域に相当する空気極1
14の内表面には、固体電解質113、燃料極112の
各層が完全に同心円状の連続膜として形成される。よっ
て、インターコネクタ形成に必要となるマスキング工程
が不要であるとともに、電池として有効な動作領域を広
く確保できるメリットがある。
【0015】通常、導電性チューブ111からは、改質
反応により水素を生成可能なガス、例えばメタン(CH
4)ガスや炭酸ガス(CO)等の種々の燃料ガスが円筒
内に供給される。導電性チューブ111は、電池反応領
域の端縁部まで挿入されており、燃料ガスは該チューブ
先端開口部から吹き出されるとすぐにセル封じ部の壁に
つき当たりそこではね返って、導電性フェルト115の
間隙をくぐりながら、セル開口端の方へ戻っていく。こ
の間に、導電性フェルト115であるNiフェルトを触
媒とし、650℃〜1050℃で、水(H2O)との反
応により、以下の改質反応が進行し、電池反応に必要な
水素(H2)が生成され、これが燃料極112に供給さ
れる。
【0016】 CH4 + H2O → CO + 3H2 −−−−(1) CO + H2O → CO2 + H2 −−−−(2) なお、上記改質反応に必要な高温条件は、電池動作温度
(800℃〜1200℃)がその条件を充たすととも
に、改質反応に使用される水は、定常運転状態になれば
電池反応の複生成物として得られる水でまかなわれる。
【0017】しかし、上述する改質反応は、セル円筒部
長軸方向で均一に進行するのではなく、導電性チューブ
111から燃料ガスが吹き出し、触媒であるNiフェル
トに接触すると即時にそこで、燃料ガスの大部分の改質
反応が起こってしまう。改質反応は吸熱反応であるた
め、このような改質反応が集中してセルの一箇所で起こ
ると、その領域の温度が大幅に低下する。
【0018】一方、電池反応は発熱反応であるため、セ
ル先端部では吸熱反応の進行により温度はかなり低下す
るが、他方のセル端部では発熱反応である電池反応の影
響が主となり、セル長軸方向で大幅な温度差△Tが発生
する。この温度差△Tが大きいと、円筒セル内部に体積
膨張率差に起因する熱ストレスが発生し、亀裂や層界面
での剥離等の要因となる場合がある。
【0019】本発明は、上述する課題に鑑みてなされた
ものであり、インターコネクタレス円筒形状SOFCに
おいて、セル長軸方向の温度分布をより均一なものとす
ることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の固体電解質型燃料電池の特徴は、円筒形状を有する空
気極と、前記空気極の内表面に形成された固体電解質
と、前記固体電解質の内表面に形成された燃料極と、前
記燃料極の内側に挿入され、燃料ガスを供給する導電性
チューブと、前記導電性チューブと前記燃料極を電気的
に接続する導電材料とを有し、前記導電性チューブが、
電池反応部に隣接する領域の該チューブの内側に、燃料
ガスから水素を生成する改質反応に寄与する触媒材を有
し、該チューブの挿入部先端に有する吹き出し口に近接
するほど徐々に前記触媒材の密度が減少するように、該
チューブ長軸方向の位置に応じて触媒材量が調整されて
いることである。
【0021】上記請求項1の発明の特徴によれば、燃料
ガスを供給する導電性チューブの内側に触媒材が備えら
れているので、該チューブ内で予め燃料ガスの一部を改
質することができる。このため、導電性チューブの燃料
ガス吹き出し口付近での大量の改質反応に伴う大幅な温
度低下を抑制できる。さらに、該チューブ内の各場所で
の改質反応の量は、触媒材密度に依存するため、改質反
応量は燃料ガス吹き出し口側に近づくほど減少する。一
方、改質されずに該吹き出し口より円筒内に吹き出され
る燃料ガスは、該吹き出し口近傍で改質される。このた
め、該チューブ内および該チューブ吹き出し口近傍で起
こる改質反応による吸熱と該チューブ外周囲で起こる電
池反応による発熱で、円筒セル長軸方向の温度分布をよ
り均一化することができる。
【0022】本発明の請求項2に記載の固体電解質型燃
料電池の特徴は、上記請求項1に記載の固体電解質型燃
料電池において、前記導電性チューブが、供給する燃料
ガスの30%〜80%を改質できる量の前記触媒材を該
チューブの内側に有することである。
【0023】上記請求項2の発明の特徴によれば、供給
する燃料ガスの30%〜80%を導電性チューブ内で改
質できるため、吸熱反応である改質反応を該チューブの
内側と外側とでほぼ均等に行うこととなる。よって、セ
ル内の温度分布をより均一化することが可能となる。
【0024】なお、請求項3に記載するように、上記請
求項1〜3において、前記触媒材が、Ni焼結粒もしく
はNiフェルトであってもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の実
施の形態について説明する。
【0026】図1は、本発明の実施の形態に係る円筒型
インターコネクタレスSOFCの単一セル構成を示すセ
ル断面図である。図中上側にセル長軸方向に平行な断面
を、図中下側にセル長軸方向に対し垂直な断面をそれぞ
れ示している。
【0027】ここでは、片側の円筒端部を封じた形状の
SOFCの例を示している。本実施の形態においても、
電池反応領域においては、ほぼ従来のインターコネクタ
レスSOFCと同様な構成を採用している。即ち、空気
極14を支持円筒体とし、空気極14の内表面全面に固
体電解質13の層が形成されており、さらに固体電解質
13の内表面全面に燃料極12の層が形成されている。
燃料極12内側の空洞部中心には、燃料ガスを供給する
ための導電性チューブ11が挿入されている。この導電
性チューブ11と燃料極12の隙間には、導電性フェル
ト15、例えばNiフェルトが充填され、燃料極12と
導電性チューブ11とを電気的に接続している。このた
め、導電性チューブ11は、燃料ガスの供給管であると
ともに、燃料極12の引き出し電極(リード)としての
機能を兼ね備えている。
【0028】本実施の形態における円筒型インターコネ
クタレスSOFCが従来のそれと大きく異なる点は、改
質反応を進行させる触媒材16を燃料ガス供給管である
導電性チューブ11の内壁に付着させていることであ
る。例えば、この触媒材としてはNi焼結金属粒を用い
ることができる。
【0029】なお、好ましくは、図1に示すように、チ
ューブ内のNi焼結金属粒の付着量をできるだけ、電池
反応部の円筒セル開口端側に多目に付着させ、チューブ
先端吹き出し部に近づくにつれ順次その付着量が減るよ
うに、単位面積あたりの付着量、即ち触媒材密度をチュ
ーブ長軸方向の位置に応じて調整する。
【0030】導電性チューブ内に、燃料ガスと必要に応
じた少量の水蒸気を供給すると、導電性チューブ11内
壁に付着させた触媒材16の付着量に応じた量の燃料ガ
スが改質化され、水素を生成する。なお、導電性チュー
ブ内の改質反応は100%行う必要はなく、約30%〜
80%程度、好ましくは約50%に留め、残りの燃料ガ
スは従来と同様に導電性チューブ11の外で改質化する
ことが好ましい。
【0031】導電性チューブ11内では、吸熱反応であ
る燃料ガスの改質反応が進行し、他方その外周囲では、
固体電解質13を介する電池反応により発熱反応が進行
する。即ち、従来発熱反応のみが進行していた領域にお
いて、セル中心部の導電性チューブ11内で改質反応を
同時に進行させることにより、電池反応で発生する熱の
一部を奪い、温度の上昇を抑制するとともに、円筒セル
封止端近傍においては、予め導電性チューブ内で改質反
応を進行させることにより、導電性チューブの吹き出し
口付近における局所的に発生する改質反応の量を減少さ
せ、温度の低下を抑制する。
【0032】結果的に、図1中下側のグラフに示すよう
に、従来例(破線)では、電池反応部の両端部では大幅
な温度差が存在していたが、本実施の形態における構造
(実線)では、円筒長軸方向の温度分布をほぼ均一なも
のとすることができる。
【0033】よって、温度不均一に起因する熱応力の発
生を抑制し、空気極支持管でのクラックの発生や、各層
間の剥離の問題を回避でき、かつ劣化を抑えることがで
きる。
【0034】次に、本実施の形態におけるインターコネ
クタレスSOFCの作製方法について簡単に説明する。
基本的な作製工程は、従来のインターコネクタレスSO
FCの作製工程とかわらない。
【0035】まず、支持管となる片側封じタイプの円筒
形空気極14を作製する。即ち、平均粒径3〜10μm
のペロブスカイト型の結晶構造を有するランタンストロ
ンチウムマンガネート(LaSrMnO)粉末に、水
を20wt%、メチルセルロース等のバインダーを10
wt%となるように混合し、全体を良く混練して粘土状
した後、これを押し出し成型法を用いて所定形状に加工
する。
【0036】これを乾燥後、大気雰囲気中、1300℃
〜1500℃で約5時間焼成し、多孔質焼結体を形成す
る。焼結後の空気極14は、外径約21mmΦ、内径約
17mmΦ、長さ約500mm〜900mmの片側を封
じた円筒形状に加工される。
【0037】次に、空気極14の内壁に固体電解質13
の層を形成する。例えば、スラリーコーティング法を用
いる場合は、まず粒径0.1μm〜1.0μmのYSZ
粉末をエタノール等の希釈材に、その混合割合が約10
wt%〜40wt%となるように混合し、約1、000
mPaS〜2、000、000mPaSの粘度を有する
スラリーを作製する。
【0038】さらに、空気極14の円筒内に出し入れで
きるようなチューブ状のスラリー供給管を用いて、上記
スラリーを空気極14の内周表面に塗布する。このと
き、厚みができるだけ均一となるようにスラリー供給部
を一定速度で回転移動させたり、塗布直後にスクリュー
状のゴム製スクレーパを用いて、膜厚を調整することが
好ましい。こうして塗布後の固体電解質13の膜厚は約
100μm〜150μmとする。塗布後、約1000℃
〜1600℃で、約1〜10時間焼成し、緻密な固体電
解質13の層を形成する。
【0039】燃料極12も、上述する固体電解質13と
同様なスラリーコーティング法で形成することができ
る。燃料極用スラリーとしては、ニッケル(Ni)粉
末、コバルト(Co)粉末、酸化ニッケル(NiO)粉
末、酸化コバルト(CoO)粉末あるいはジルコニアサ
ーメット粉末とYSZ粉末とを60wt%対40wt%
の割合で混合して混合粉末を作製する。さらにこの混合
粉末とセルロース系バインダとを50wt%対50wt
%で混合し、約1、000mPaS〜2、000、00
0mPaSの粘度を有するスラリーとする。上述した固
体電解質13と同様なコーティング方法を用いて、固体
電解質内表面に約150μmの塗布膜を形成する。塗布
後、約1000℃〜1400℃で、約1時間〜10時間
焼成し、多孔質の燃料極12の層を形成する。
【0040】一方、導電性チューブ11として、外径1
0mm、厚み3.5mmの円筒セルに必要な電極引き出
し部分を加えた長さを有するNi製チューブを用意す
る。Ni製チューブの一端をカーボン製の栓で封じる。
その後、Niチューブより長い外径2mmのカーボン棒
をNi製チューブの中央に配置し、その隙間へNi粒子
を詰め込む。その後、還元雰囲気の約1500℃でNi
粒子の焼結を行う。降温時に不活性ガスに少量の酸素ガ
スを加えた混合ガスを供給し、カーボンを燃焼除去す
る。内側に入れるカーボン棒の形状を変化させることに
より、Ni粒子の配置量を調整できる。
【0041】あとは、図1に示すように、セル内部に例
えばNi等の導電性フェルト15を配し、上述の方法で
内壁にNi焼結粒子である触媒材16を付着させた導電
性チューブ11を挿入することにより、円筒形状のイン
ターコネクタレスSOFCを完成できる。
【0042】なお、上述の実施の形態においては、導電
性チューブ11内にNi焼結粒子を付着させているが、
この代わりにNiフェルトを導電性チューブ11内に備
えてもよい。この場合、フェルト充填密度を導電性チュ
ーブ先端吹き出し口部に近づくにつれ薄くなるように調
整することが好ましい。Niフェルトを用いる場合は、
焼結工程等が不要となる。
【0043】また、導電性チューブ内に付着させたNi
焼結粒や充填させるNiフェルトはいずれも導電性材料
であるため、これらを内側に備えた導電性チューブは、
チューブ全体として抵抗が低減され、リード抵抗の低減
という効果を併せて提供することもできる。
【0044】図2は、本発明の別の実施の形態に係る固
体電解質型燃料電池を示すものである。ここでは、図に
示すように、側壁に多数の噴射口17を配した導電性チ
ューブ11Aを用いている。その他の構成は、上述した
第1の実施の形態と同様である。チューブ側壁に設けら
れた各噴射口17から、シャワー状に燃料ガスが噴出さ
れる。噴射口17をセル長軸方向に均等分布するように
配置すれば燃料ガス自体も場所によらずより均等に供給
できるため、円筒セル内での改質反応の進行がさら均一
化され、引いてはセル内の温度分布をより均一化でき
る。
【0045】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の固体電
解質型燃料電池は、円筒型支持体である空気極と、前記
空気極の内表面に形成された固体電解質と、前記固体電
解質の内表面に形成された燃料極と、前記燃料極の内側
に挿入された、燃料ガスを供給する導電性のチューブ
と、前記導電性のチューブと前記燃料極を電気的に接続
する導電材料とを有し、前記導電性チューブが、電池反
応部に隣接する領域の該チューブの内側に、燃料ガスか
ら水素を生成する改質反応に寄与する触媒材を有すし、
その触媒材の量を吹き出し口に近づくほど徐々にその密
度が減少するように、触媒材量を調整していることを主
な特徴とする。
【0046】燃料ガスを供給する導電性チューブ内に触
媒材が備えられているので、該チューブ内で予め燃料ガ
スの一部を改質することができる。このため、導電性チ
ューブの燃料ガス供給口付近での急激な改質反応伴う温
度低下を抑制できる。
【0047】よって、円筒セル長軸方向の温度分布を均
一化することが可能となり、温度差に起因する熱応力の
発生を抑制し、支持体へのひびや層間剥離の発生を阻止
でき、長寿命化を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における円筒型SOFCの
装置断面図とセル長軸方向の温度分布図である。
【図2】本発明の別の実施の形態における円筒型SOF
Cの装置断面図と導電性チューブの斜視図である。
【図3】従来の円筒型SOFCの単一セル構造を示す装
置斜視図である。
【図4】従来の円筒型インターコネクタレスSOFCの
単一セル構造を示す装置断面図である。
【符号の説明】
11、11A・・・導電性チューブ 12a、12b・・・燃料極 13・・・固体電解質 14・・・空気極 15・・・導電性フェルト 16・・・触媒材 17・・・燃料噴射口
フロントページの続き (72)発明者 西村 正義 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 永田 雅克 東京都江東区木場1−5−1 株式会社フ ジクラ内 (72)発明者 望月 正孝 東京都江東区木場1−5−1 株式会社フ ジクラ内 (72)発明者 岩澤 力 東京都江東区木場1−5−1 株式会社フ ジクラ内 Fターム(参考) 5H026 AA06 CC06 CC10 CV02 CV10 CX03 CX06 EE02 HH05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒形状を有する空気極と、 前記空気極の内表面に形成された固体電解質と、 前記固体電解質の内表面に形成された燃料極と、 前記燃料極の内側に挿入され、燃料ガスを供給する導電
    性チューブと、 前記導電性チューブと前記燃料極を電気的に接続する導
    電材料とを有し、 前記導電性チューブが、 電池反応部に隣接する領域の該チューブの内側に、燃料
    ガスから水素を生成する改質反応に寄与する触媒材を有
    し、該チューブの挿入部先端に有する吹き出し口に近接
    するほど徐々に前記触媒材の密度が減少するように、該
    チューブ長軸方向の位置に応じて触媒材量が調整されて
    いることを特徴とする固体電解質型燃料電池。
  2. 【請求項2】 前記導電性チューブが、供給する燃料ガ
    スの30%〜80%を改質できる量の前記触媒材を該チ
    ューブの内側に有することを特徴とする請求項1に記載
    の固体電解質型燃料電池。
  3. 【請求項3】 前記触媒材が、 Ni焼結粒もしくはNiフェルトであることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の固体電解質型燃料電池。
JP2000006481A 2000-01-14 2000-01-14 固体電解質型燃料電池 Pending JP2001196084A (ja)

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