JP2002138141A - ポリブチレンテレフタレートの製造方法 - Google Patents

ポリブチレンテレフタレートの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エステル化反応槽から留出される留出液を理
論段数の少ない蒸留塔で還流比の小さい蒸留法によっ
て、高組成のTHFを得ることができ、かつ、安定的に
ポリブチレンテレフタレートを製造することができる方
法を提供する。 【解決手段】 テレフタル酸を主成分とするジカルボン
酸成分と、ジカルボン酸に対して過剰量の1,4−ブタ
ンジオールを主成分とするジオール成分とをエステル化
反応槽内でチタン化合物のエステル化反応触媒の存在下
に、エステル化反応中にエステル化反応槽に設置した蒸
留塔の塔頂から副生THFと水とを主成分とする留出液
を留出させてエステル化反応を行い、次いで、重縮合反
応槽内で重縮合反応させてPBTを製造する方法におい
て、留出液に含有される炭素数4未満の1価アルコール
の含有量が留出液中のTHFに対して40重量ppm以
下の留出液とするPBTの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレフタル酸を主
成分とするジカルボン酸成分と、1,4−ブタンジオー
ルを主成分とするジオール成分とをチタン化合物のエス
テル化反応触媒の存在下に反応させてポリブチレンテレ
フタレートを製造する方法に関する。詳しくは、エステ
ル化反応中にエステル化反応槽に設置した蒸留塔の塔頂
から留出液を留出させて、該留出液に含有される炭素数
4未満の1価アルコールの含有量が留出液中のテトラヒ
ドロフランに対して40重量ppm以下の留出液とする
ポリブチレンテレフタレートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、1,4−ブタンジオールを主
たるグリコール成分とするポリエステルであるポリブチ
レンテレフタレート(以下「PBT」ともいう。)は、
優れた物理的及び化学的性質を有するため、繊維、フィ
ルム、その他の成形品等の種々の用途に広く用いられて
いた。また、PBTは強度、弾性率等の機械特性及び耐
熱性に優れているため、エンジニアリングプラスチック
として広く用いられている。
【0003】PBTの製造方法としては、テレフタル酸
と1,4−ブタンジオールを原料に製造する直接重合法
またはジメチルテレフタレートと1,4−ブタンジオー
ルを原料に使用するエステル交換法が用いられる。ジメ
チルテレフタレートと1,4−ブタンジオールとを原料
に製造するエステル交換法の場合、エステル交換反応に
おける留出液は、主成分としてメタノール、そして、反
応により副生する若干量のテトラヒドロフラン(以下、
「THF」という。)からなる。副生するTHFは、
1,4−ブタンジオールの脱水環化反応により副生す
る。1,4−ブタンジオールの環化は、酸によって促進
されるため原料に酸成分を使用しないエステル交換法で
のTHFの副生は、原料にテレフタル酸を使用する直接
重合法に比較して大幅に少ない。エステル交換反応にお
ける留出液中のメタノールは、THFと沸点が近いため
蒸留分離が困難であり、また、留出液中のTHFも若干
量のため、留出液からTHFを蒸留精製回収するには、
コストが高くつくこともあり、焼却して処分するのが一
般的であった。
【0004】他方、テレフタル酸と1,4−ブタンジオ
ールを主たる原料に製造する直接重合、つまり、エステ
ル化反応においては、原料のテレフタル酸の影響で1,
4−ブタンジオールが脱水環化する反応が促進され、T
HFが多く副生される。エステル化反応の留出液中のT
HFは、原料のモル比や、エステル化反応条件等によっ
ても異なるが、原料のテレフタル酸に対して、10〜3
0モル%程度を占める。このため、エステル交換反応と
異なり、このTHFが多量に含有される留出液を処分す
るのは、経済的に不利であり、留出液を別途蒸留精製
し、THFを回収することが行われている。回収された
THFは、通常溶媒として使用されるが、最近では、純
度の高いTHFをポリテトラメチレングリコール(以
下、「PTMG」と言う)の原料として使用することが
行われている。
【0005】留出液が、主にTHFと水とからなる場合
は、これらTHFと水とは、沸点の差が大きいため理論
段数の少ない蒸留塔で還流比の小さい蒸留法により水を
取り去ることにより、高組成でTHFを得ることができ
る。しかしながら、PBTの製造の際にエステル化反応
槽から留出される留出液に、THFと水の他に、若干量
でも水の沸点より低くTHFと沸点が近いアルコール等
の不純物が含有されていると、理論段数の少ない蒸留塔
で還流比の小さい蒸留分離法では、これらの不純物を分
離するのは困難であり、例えば、蒸留の理論段数を多く
したり(建設費アップ)、還流比を高めたり(変動費ア
ップ)する必要がありコストアップになるという問題が
あった。
【0006】そのため、PBTの製造方法におけるエス
テル化反応により多量に副生されるTHFを、理論段数
の少ない蒸留塔で還流比の小さい蒸留法により、高組成
のTHFを得ることができる留出液を得ること、そし
て、品質良好なPBTを安定的に製造する方法が望まれ
ていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らによると、
エステル化反応により留出する留出液中に存在する、理
論段数の少ない蒸留塔で還流比の小さい蒸留法により分
離が困難な不純物は、PBTを製造するためにエステル
化反応中に添加するエステル化反応触媒であるチタン化
合物が、エステル化反応槽中で反応して副生する炭素数
4未満の1価アルコールであることが判明した。
【0008】本発明は、前記問題に鑑み、ポリブチレン
テレフタレートの製造プロセスにおいて、エステル化反
応槽から留出される留出液に含有される炭素数4未満の
1価アルコールの含有量を留出液中のTHFに対して4
0重量ppm以下とすることにより、理論段数の少ない
蒸留塔で還流比の小さい蒸留法によって、高組成のTH
Fを得ることができる留出液を留出させて、かつ、安定
的にポリブチレンテレフタレートを製造することができ
る方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
発明は、「テレフタル酸を主成分とするジカルボン酸成
分と、ジカルボン酸に対して過剰量の1,4−ブタンジ
オールを主成分とするジオール成分とをエステル化反応
槽内でチタン化合物のエステル化反応触媒の存在下に、
エステル化反応中にエステル化反応槽に設置した蒸留塔
の塔頂から副生テトラヒドロフランと水とを主成分とす
る留出液を留出させてエステル化反応を行い、次いで、
重縮合反応槽内で重縮合反応させてポリブチレンテレフ
タレートを製造する方法において、留出液に含有される
炭素数4未満の1価アルコールの含有量が留出液中のテ
トラヒドロフランに対して40重量ppm以下の留出液
とすることを特徴とするポリブチレンテレフタレートの
製造方法」に関する。
【0010】請求項2に係る発明は、「留出液に含有さ
れる炭素数4未満の1価アルコールの含有量が留出液中
のテトラヒドロフランに対して20重量ppm以下の留
出液とすることを特徴とする請求項1記載のポリブチレ
ンテレフタレートの製造方法」に関する。請求項3に係
る発明は、「エステル化反応槽に設置した蒸留塔の下層
部からは、1,4ーブタンジオールをエステル化反応槽
に還流してエステル化反応を行うことを特徴とする請求
項1又は2記載のポリブチレンテレフタレートの製造方
法」に関する。
【0011】請求項4に係る発明は、「留出液がエステ
ル化反応率95%までの間に留出された留出液であるこ
とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリブ
チレンテレフタレートの製造方法」に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリブチレンテレフタレートの原料は、テレフ
タル酸を主成分とするジカルボン酸と1,4ーブタンジ
オールを主成分とするジオール成分である。テレフタル
酸は全ジカルボン酸成分の50モル%以上を占めるもの
であり、80モル%以上を占めるのが好ましく、95モ
ル%以上を占めるのが更に好ましい。また、1,4−ブ
タンジオールは全ジオール成分の50モル%以上を占め
るものであり、80モル%以上を占めるのが好ましく、
95モル%以上を占めるのが更に好ましい。
【0013】テレフタル酸以外のジカルボン酸成分とし
ては、具体的には、例えば、フタル酸、イソフタル酸、
4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェ
ニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルケト
ンジカルボン酸、4,4’−ジフェノキシエタンジカル
ボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン
酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シ
クロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジ
カルボン酸等の脂環式ジカルボン酸、マロン酸、コハク
酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン
酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸
等が挙げられる。
【0014】また、1,4−ブタンジオール以外のジオ
ール成分としては、具体的には、例えば、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、1,5−
ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−
ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール等の脂肪
族ジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4
−シクロヘキサンジオール、1,1−シクロヘキサンジ
メチロール、1,4−シクロヘキサンジメチロール等の
脂環式ジオール、キシリレングリコール、4,4’−ジ
ヒドロキシビフェニル、2,2−ビス(4’−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン等の芳香族ジオール等が挙げられる。
【0015】更に、例えば、グリコール酸、m−ヒドロ
キシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキ
シ−2−ナフタレンカルボン酸、p−β−ヒドロキシエ
トキシ安息香酸等のヒドロキシカルボン酸やアルコキシ
カルボン酸、及び、ステアリルアルコール、ベンジルア
ルコール、ステアリン酸、安息香酸、t−ブチル安息香
酸、ベンゾイル安息香酸等の単官能成分、トリカルバリ
ル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット
酸、没食子酸、トリメチロールエタン、トリメチロール
プロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール等の三
官能以上の多官能成分等の一種又は二種以上が、共重合
成分として用いられてもよい。
【0016】これら原料の割合は、テレフタル酸に対し
て過剰量の1,4ーブタンジオールを使用することが必
要であり、好ましくはテレフタル酸に対して1.5〜
3.0モル倍の1,4−ブタンジオールを使用する。本
発明のポリブチレンテレフタレートの製造方法は、従来
公知の装置及び方法により製造することができるが、エ
ステル化反応中にエステル化反応槽に設置した蒸留塔の
塔頂から副生するTHFと水とを主成分とする留出液を
留出させてエステル化反応を行うこと、また該留出液中
の炭素数4未満の1価アルコールの含有量が留出液中の
THFに対して40重量ppm以下の留出液とすること
が必要である。好ましい留出液中の炭素数4未満の1価
アルコールの含有量は、留出液中のTHFに対して30
重量ppm以下、更に好ましくは20重量ppm以下で
ある。
【0017】ポリブチレンテレフタレートの製造方法に
用いるエステル化反応装置は、公知の装置が使用でき、
エステル化反応槽としては、例えば、縦型攪拌完全混合
槽、縦型熱対流式混合槽及び塔型連続反応槽等を単数槽
として、または、同種又は異種の槽を直列させた複数槽
として用いることができる。エステル化反応は、反応温
度180〜250℃、好ましくは200〜240℃で、
圧力101324.7Pa(760mmHg)以下、好
ましくは13332.2Pa(100mmHg)〜79
993.2Pa(600mmHg)の減圧下で行うこと
が好ましい。また、全エステル化反応後のポリブチレン
テレフタレートオリゴマーの反応率は95%以上である
ことが好ましい。
【0018】次に、エステル化反応で製造したポリブチ
レンテレフタレートオリゴマーは、重縮合反応槽で重縮
合反応させるが、その方法は特に限定されるものではな
く、回分法でも連続法でもよい。重縮合反応槽として
は、例えば、縦型攪拌重合槽、横型攪拌重合槽及び薄膜
蒸発式重合槽等を単数槽として、または、同種又は異種
の槽を直列させた複数槽として用いることができる。
【0019】重縮合反応は従来公知のポリブチレンテレ
フタレートの重合条件が採用でき、例えば、反応温度と
しては230〜260℃が好ましく、240〜255℃
が更に好ましい。本発明の方法では、エステル化反応中
にエステル化反応槽に設置した蒸留塔の塔頂から副生す
るTHFと水とを主成分とする留出液を留出させてエス
テル化反応を行うことが必要である。図1の一実施態様
により具体的に説明する。
【0020】エステル化反応で副生するTHFと水とを
主成分とする留出液は、エステル化反応槽2からエステ
ル化反応槽2に付設されたラシヒリングを充填した蒸留
塔2gに、配管2aからガスとして導入され、配管2b
を通って冷却コンデンサ2cで冷却されて、一部は配管
2eから液として還流される。還流液により蒸留塔内の
ガス化した1,4ーブタンジオールは冷却されて液体と
して配管2fからエステル化反応槽に戻り、エステル化
反応に使用される。これにより、原料の1,4ーブタン
ジオールを効率よく使用することができる。また、還流
量をコントロールすることにより、1,4ーブタンジオ
ールがエステル化反応系外に留出することを防ぐことが
出来る。還流液2e以外は配管2dから留出されてタン
ク5に貯蔵される。配管2dから留出されてタンク5に
貯蔵された液が留出液である。
【0021】蒸留塔2gは、エステル化反応槽2に付設
されているため操作圧力についてはエステル化反応圧力
と同じになる。即ち101324.7Pa(760mm
Hg)以下、好ましくは13332.2Pa(100m
mHg)〜79993.2Pa(600mmHg)の減
圧下で行うことが好ましい。蒸留塔内の温度は、エステ
ル化反応中の圧力によって異なるが、基本的にTHF及
び水を蒸留塔の塔頂から留出させて、1,4ーブタンジ
オールは留出させない温度で操作する必要がある。一般
的には、塔頂温度が90〜100℃になるように還流量
をコントロールする。エステル化反応槽に付設される蒸
留塔2gは、副生するTHFと水を留出させ、1,4ー
ブタンジオールを留出させない機能を有する公知の蒸留
塔を使用すればよい。
【0022】また、ここで、留出液に含有される炭素数
4未満の1価アルコールの含有量が留出液中のTHFに
対して40重量ppm以下の留出液であるかどうかを測
定するには、留出液をサンプリングしてガスクロマトグ
ラフにより分析して、留出液中のTHFの重量%を求
め、また留出液中の炭素数4未満の1価アルコールの重
量ppmを求め、その結果から算出することにより求め
ることができる。
【0023】タンク5に貯蔵された留出液は、炭素数4
未満の1価アルコールの含有量が留出液中のTHFに対
して40重量ppm以下であるので、理論段数の少ない
蒸留塔で還流比の小さい蒸留法で、減圧〜常圧蒸留にて
塔底から水と高沸物を排出させ、塔頂からTHFと水と
の共沸組成物として精製することができる。塔頂から得
られるTHFには水が含まれているが、THFと水の共
沸物は蒸留圧力が変わると共沸物組成が変化する性質を
持っているので、この性質を利用して加圧蒸留すること
により、95%の以上の組成でTHFを得ることも可能
である。
【0024】本発明の方法により、エステル化反応中留
出される留出液に含有される炭素数4未満の1価アルコ
ールの含有量が留出液中のテトラヒドロフランに対して
40重量ppm以下の留出液とするには、原料として使
用するテレフタル酸や1,4ーブタンジオールが、エス
テル化反応中に炭素数4未満の1価アルコールが副生さ
れるような不純物を含まない原料を使用することはもと
より、より好ましくは、エステル化反応触媒として使用
するチタン化合物として、エステル化反応中に炭素数4
未満の1価アルコールが副生しない触媒を使用すること
が重要である。
【0025】本発明で使用する具体的なチタン化合物と
しては、チタン化合物1モル部に対して、1価のアルコ
ールを含まない1,4−ブタンジオールを20モル倍添
加し、225℃で4時間処理した際の溶液中に発生した
全種類の1価アルコールをガスクロマトグラフで分析
し、検出された1価アルコールに対する炭素数4未満の
1価アルコールの割合が、0.01以下であるチタン化
合物を使用することである。これを満足するチタン化合
物を使用することでエステル化反応槽から留出する留出
液中のTHFに対する炭素数4未満の1価アルコールの
量が40重量ppm以下とすることができる。
【0026】本発明に使用するエステル化反応触媒とし
ては、前記の条件を満足するチタン化合物であれば、ど
のような化合物であっても構わない。具体的には、例え
ば、有機チタネート化合物や四塩化チタン化合物等が挙
げられる。また、これらのエステル交換物、加水分解物
または加アルコール分解物として使用することもでき
る。有機チタネート化合物としては、テトラアルコキシ
チタネートが挙げられ、この場合、アルコキシ基がエス
テル化反応により炭素数4未満の1価アルコールが生成
されないアルコキシ基であることが必要である。
【0027】具体的な化合物としては、テトラ−n−ブ
チルチタネート、テトラ−2−エチルヘキシルチタネー
ト、テトラオクチルチタネート、及びテトラステアリル
チタネートが挙げられる。しかしながら、このうち、テ
トラーnーブチルチタネートには、該化合物を合成する
方法由来の不純物の影響で混合エステル、具体的には4
つの置換基のうちの一部がイソプロピルエステルやn−
プロピルエステルになっている場合が多い。このような
炭素数4未満のエステルを持つチタネートを触媒として
使用した場合、PBTのエステル化反応中にチタン酸エ
ステル部分がエステル交換によってイソプロピルアルコ
ールやn−プロピルアルコールが副生することになり好
ましくない。そのため、前記の条件を満足するテトラー
nーブチルチタネートを使用することが望ましい。
【0028】また、有機チタネート化合物のエステル交
換物としては、有機チタネート化合物又は四塩化チタン
化合物をグリコール類又はカルボン酸類と反応させて得
られるエステル交換物であり、例えば、テトラエチレン
グリコールチタネート、テトラブチレングリコールチタ
ネート、テトラオクチルチタネート、テトラステアリル
チタネート及びテトラ安息香酸チタネート等が挙げられ
る。
【0029】エステル化反応触媒のチタン化合物の添加
量は出来るだけ少ない方が良い。しかしながら、重合性
の観点から金属チタンの量としては、生成するポリブチ
レンテレフタレートに対して30〜300ppm、好ま
しくは50〜200ppm、特に好ましくは70〜11
0ppmで添加する。チタン化合物の添加方法は通常の
方法が採用できるが、液状である場合は、そのままの液
で添加する方法又は1,4ーブタンジオール等の適当な
溶媒で希釈して添加する方法等が挙げられる。
【0030】また、エステル化反応触媒として、前記チ
タン化合物の他に、本発明の要旨を超えない範囲で、例
えば、錫化合物、マグネシウム化合物及びカルシウム化
合物等を用いることもできる。重縮合反応触媒は、エス
テル化反応時に添加したエステル化反応触媒を引き続い
て重縮合反応触媒として用いることとして、新たな触媒
の添加を行わなくてもよいが、エステル化反応時に添加
したエステル化反応触媒と同じ前記触媒を更に添加して
もよい。また添加したエステル化反応触媒とは異なる、
例えば、三酸化二アンチモン等のアンチモン化合物、二
酸化ゲルマニウム、四酸化ゲルマニウム等のゲルマニウ
ム化合物等を新たに添加してもよい。
【0031】更に、前記エステル化反応や重縮合反応に
おいて、前記触媒の他に、正燐酸、亜燐酸、次亜燐酸、
ポリ燐酸、及びそれらのエステルや金属塩等の燐化合
物、水酸化ナトリウム、安息香酸ナトリウム、酢酸マグ
ネシウム、酢酸カルシウム等のアルカリ金属又はアルカ
リ土類金属化合物等の反応助剤、2,6−ジ−t−ブチ
ル−4−オクチルフェノール、ペンタエリスリチル−テ
トラキス〔3−(3’,5’−t−ブチル−4’−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート〕等のフェノール化合
物、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ペ
ンタエリスリチル−テトラキス(3−ラウリルチオジプ
ロピオネート)等のチオエーテル化合物、トリフェニル
ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイ
ト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフ
ァイト等の燐化合物等の抗酸化剤、パラフィンワック
ス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワッ
クス、モンタン酸やモンタン酸エステルに代表される長
鎖脂肪酸及びそのエステル、シリコーンオイル等の離型
剤等の他の添加剤を存在させてもよい。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、以下の実施例に限定されるものではない。実施
例における種々の測定方法は、次の通りである。 〈チタン化合物の評価〉実施例及び比較例に使用したチ
タン化合物1モル部に1価アルコールを含まない1,4
−ブタンジオール20モル倍を添加し、225℃で4時
間処理した際の溶液中に発生した全種類の1価アルコー
ルをガスクロマトグラフで分析し、検出された全ての1
価アルコールの濃度に対する炭素数4未満の1価アルコ
ールの濃度の割合として求めた。
【0033】ここで、炭素数4未満の1価アルコールの
濃度は式1、及び全ての1価アルコールの濃度は式2に
より求めた値とした。
【0034】
【数1】 炭素数4未満の1価アルコールの濃度=炭素数4未満の1価アルコールの各ピー クの修正面積の合計/全てのピークの修正面積の合計×100・・・・式1 全ての1価アルコールの濃度=全ての1価アルコールの各ピークの修正面積の合 計/全てのピークの修正面積の合計×100・・・式2 なお、式1中、炭素数4未満の1価アルコールの各ピー
クの修正面積について、イソプロパノール、n−プロパ
ノールについてはTHFの有効炭素数の比を使用して修
正面積を求め、これ以外のピークについては、この比を
1として求めた面積を合計した。また、式2中、全ての
1価アルコールの各ピークの修正面積については、イソ
プロパノール、n−プロパノール及びn−ブタノールに
ついてはTHFの有効炭素数の比を使用して修正面積を
求め、これ以外のピークについては、この比を1として
求めた面積を合計した。
【0035】また、ガスクロマトグラフの分析は以下の
通りに行った。試料を適量のTHF(不純物を含有して
いない)で希釈し、以下の条件のガスクロマトグラフに
マイクロシリンジで希釈した処理液を1μL注入して行
った。また、装置は島津製GC−14A(スプリット
比:100/1、RANGE:10)で、カラムはJ&
W社製のDB−1(内径:0.25mm、長さ:30
m、膜圧:1μm)を使用し、ガスクロマトグラフの試
料室の温度及び検出器の温度ともに270℃で、分析条
件はカラムを40℃で10分保持した後、毎分7℃で2
50℃まで上げた中に試料をキャリヤガスとしてヘリウ
ム(0.55ml/分)で通した。また、検出器はFI
Dを用い、空気及び水素とも49kPaで供給し、メイ
クアップガスとしてヘリウム(40ml/分)を吹き込
んで検出した。検出結果は、修正面積百分率法によりデ
ータ処理してクロマトグラムと計算データを得た。ま
た、データ処理の際、有効炭素数を計算しTHFの有効
炭素数との比をとり、イソプロパノールは1.109
3、n−プロパノールは1.0400、n−ブタノール
は0.9063、THFは1.0として計算した。
【0036】〈留出液中のTHFの濃度(重量%)〉留
出液約1gを精評しn−ドデカンのジオキサン溶液(n
−ドデカン0.025g/ジオキサン溶液5ml)を5
ml添加し、以下の条件のガスクロマトグラフで分析
し、式3により求めた値である。
【0037】
【数2】 留出液中のTHFの濃度=(THFピーク面積×1.640/n−ドデカンピー ク面積×0.025)/留出液の重量×100・・・式3 なお、ガスクロマトグラフの分析は以下の通りに行っ
た。
【0038】装置は島津製GC−14BPF(スプリッ
ト比:1/90、RANGE:10)で、カラムはJ&
W社製のDB−WAX(内径:0.32mm、長さ:6
0m、膜圧:0.5μm)を使用し、ガスクロマトグラ
フの試料室の温度及び検出器の温度とも240℃で、分
析条件はカラムを90℃から、毎分7℃で230℃まで
上げ、230℃で20分保持した中に試料をキャリヤガ
スとして窒素(1ml/分)で通した。また検出器はF
IDを用い、空気及び水素とも49kPaで供給した。
検出結果は、IS法によりデータ処理してクロマトグラ
ムと計算データを得た。また、データ処理の際、n−ド
デカンを1とした際の比較としてTHFは1.640と
して計算した。
【0039】〈留出液中の炭素数4未満の1価アルコー
ルの濃度(重量ppm)〉留出液1μLを、そのままガ
スクロマトグラフにマイクロシリンジで注入して、ガス
クロマトグラフの分析の条件は前記したチタン化合物の
評価と同じ条件で分析し、また、データ処理においても
同様にして行い、式4により求めた値である。
【0040】
【数3】 留出液中の炭素数4未満の1価アルコールの濃度=(100−留出液中の水の重 量%)/100×(炭素数4未満の1価アルコールの各ピークの修正面積の合計 /全成分各ピークの修正面積)×1000000 ・・・式4 なお、式4中、留出液中の水の重量%は、留出液をその
まま約30μL精評し、カールフィッシャー水分計にて
水分μg量を測定し、留出液に対する留出液中の水の重
量の割合を求めた値とした。
【0041】〈エステル化反応率〉実施例及び比較例の
エステル化反応により得られたオリゴマーをN,N−ジ
メチルホルムアミドに溶解し、0.1モル%水酸化カリ
ウムのエタノール性水溶液で電導度滴定して酸価を測定
し、その酸価値〔X(meq/g)〕から式5により算
出した。
【0042】
【数4】 エステル化反応率=〔(9.083−X)/9.083〕×100・・式5 〈固有粘度〉実施例及び比較例により得られたポリマー
をフェノール/テトラクロロエタン(重量比1/1)の
混合溶媒に1.0g/dlの濃度で溶解させた溶液の粘
度を、ウベローデ型粘度計を用いて30℃で測定するこ
とにより求めた。
【0043】〈色調b値〉実施例及び比較例により得ら
れたポリマーを日本電色工業(株)「測色色差計」にて
測定した。 実施例1 図1を用いて説明する。
【0044】テレフタル酸1モルに対して1,4−ブタ
ンジオール1.8モルの割合で両原料を原料供給口1a
及び1bから、それぞれスラリー調製槽1に供給し、攪
拌装置で混合して調製したスラリー2976重量部(テ
レフタル酸9.06モル部、1,4−ブタンジオール1
6.31モル部)を温度230℃、圧力101324.
7Pa(760torr)に調整したエステル化反応槽
2に移送すると共に、触媒供給口2hから触媒としての
チタン化合物として、以下に示すテトラ−n−ブチルチ
タネート1.41重量部を供給し、攪拌装置の攪拌下に
3時間エステル化反応させて、エステル化反応率95%
のオリゴマーを得た。
【0045】ここで使用したテトラ−n−ブチルチタネ
ートは、四塩化チタンとn−ブタノールとを反応させて
合成した化合物で、前記したチタン化合物の評価による
結果が0.003のものであった。なお、発生した炭素
数4未満の1価アルコールはn−プロパノールであり、
炭素数4以上の1価アルコールはn−ブタノールであっ
た。
【0046】エステル化反応で副生する成分は、エステ
ル化反応槽2からエステル化反応槽2に付設したラシヒ
リングを充填した蒸留塔2gにガスとして配管2aから
導入され、配管2bを通って冷却コンデンサ2cで冷却
され1部は、配管2eから液として還流した。この際、
蒸留塔の圧力は、エステル化反応槽2と同じ10132
4.7Pa(760torr)で操作した。蒸留塔の塔
頂温度が90〜100℃になるように還流量をコントロ
ールした。還流液2e以外は配管2dからタンク5に貯
蔵した。
【0047】配管2dから留出された留出液は560重
量部であった。この留出液中のTHFの濃度及び炭素数
4未満の1価アルコールの濃度をそれぞれ前記したガス
クロマトグラフ分析により算出した結果、留出液中のT
HFの濃度は35.0重量%、水の濃度は64.0重量
%、そして炭素数4未満の1価アルコールはn−プロパ
ノールであり、濃度は5重量ppmであった。また、こ
れらの値からTHFの重量部、炭素数4未満の1価アル
コールの重量部を算出した結果を表1に示した。更に、
THFに対する炭素数4未満の1価アルコールの割合は
15重量ppmであった。
【0048】次にエステル化反応により得られたオリゴ
マーを温度250℃、圧力6666.1Pa(50to
rr)に調整した第1重縮合反応槽3に移送し、攪拌装
置の攪拌下に2時間重縮合反応させ、固有粘度0.25
dl/gのプレポリマーを得た。引き続いて、そのプレ
ポリマーを温度250℃、圧力133.3Pa(1to
rr)に調整した第2重縮合反応槽4に移送し、攪拌装
置の攪拌下に3時間、重縮合反応を更に進めて、固有粘
度0.86dl/gのポリマーを得、そのポリマーをポ
リマー抜き出しダイに移送し、ストランド状に抜き出し
て、ペレタイザーでカッティングしてペレット状とし
て、ポリブチレンテレフタレート樹脂ペレットを製造し
た。得られたペレットの色調b値は1.7であった。
【0049】更に、エステル化反応により得られた留出
液560部を、別に用意した理論段数10段の蒸留塔の
5段目にフィードし、塔頂圧力104000Pa、蒸留
塔の塔頂からの配管に冷却コンデンサーを取り付け還流
比0.1の条件で蒸留して、THFを抜き出した。抜き
出されたTHFは濃度93.3重量%のTHFが210
重量部であり、前記した方法と同様な方法で算出したT
HFに対する炭素数4未満の1価アルコールの割合は1
3重量ppmであった。
【0050】比較例1 実施例1において、実施例1で使用した触媒に代えて、
以下に示すテトラ−n−ブチルチタネートを使用したこ
と以外は、実施例1と同様にエステル化反応を行った。
ここで使用したテトラ−n−ブチルチタネートは、テト
ライソプロピルチタネートとn−ブタノールとを反応さ
せて合成した化合物で、前記したチタン化合物の評価に
よる結果が0.073のものであった。なお、発生した
炭素数4未満の1価アルコールはイソプロパノールとn
−プロパノールであり、炭素数4以上の1価アルコール
はn−ブタノールであった。
【0051】エステル化反応で留出した留出液量は56
2重量部、留出液中のTHFの濃度は35.4%、水の
濃度は63.60重量%、そして炭素数4未満の1価ア
ルコールは、イソプロパノールとn−プロパノールであ
り、濃度は各々121重量ppm及び5重量ppmであ
った。また、これらの値からTHFの重量部、炭素数4
未満の1価アルコールの重量部を算出した結果を表1に
示した。更に、THFに対する炭素数4未満の1価アル
コールの割合は357重量ppmであった。
【0052】次に、実施例1と同様に固有粘度0.24
dl/gのプレポリマーを製造し、次いで、固有粘度
0.86dl/gのポリマーを製造した。最終的に得ら
れたポリブチレンテレフタレート樹脂ペレットの色調b
値は1.9であった。更に、エステル化反応により得ら
れた留出液562部を、別に用意した理論段数10段の
蒸留塔の5段目にフィードし、塔頂圧力104000P
aで、蒸留塔の塔頂からの配管に冷却コンデンサーを取
り付け還流比0.1の条件で蒸留して、THFを抜き出
した。抜き出されたTHFは濃度93.4重量%のTH
Fが213重量部であり、前記した方法と同様な方法で
算出したTHFに対する炭素数4未満の1価アルコール
の濃度は332重量ppmであった。
【0053】比較例2 実施例1において、実施例1で使用した触媒に代えて、
以下に示すテトライソプロピルチタネート1.18重量
部を使用したこと以外は、実施例1と同様にエステル化
反応を行った。ここで使用したテトライソプロピルチタ
ネートは、四塩化チタンとイソプロパノールとを反応さ
せて合成した化合物で、前記したチタン化合物の評価に
よる結果が1.000のものであった。なお、発生した
炭素数4未満の1価アルコールはイソプロパノール、炭
素数4以上の1価アルコールは検出されなかった。
【0054】エステル化反応で留出した留出液量は56
1重量部、留出液中のTHFの濃度は35.3%、水の
濃度は63.7重量%、そして炭素数4未満の1価アル
コールは、イソプロパノールであり、濃度は1783重
量ppmであった。また、これらの値からTHFの重量
部、炭素数4未満の1価アルコールの重量部を算出した
結果を表1に示した。更に、THFに対する炭素数4未
満の1価アルコールの割合は5051重量ppmであっ
た。
【0055】次に、実施例1と同様に固有粘度0.24
dl/gのプレポリマーを製造し、次いで、固有粘度
0.86dl/gのポリマーを製造した。最終的に得ら
れたポリブチレンテレフタレート樹脂ペレットの色調b
値は1.8であった。更に、エステル化反応により得ら
れた留出液561部を、別に用意した理論段数10段の
蒸留塔の5段目にフィードし、塔頂圧力104000P
aで、蒸留塔の塔頂からの配管に冷却コンデンサーを取
り付け還流比0.1の条件で蒸留して、THFを抜き出
した。抜き出されたTHFは濃度93.2重量%のTH
Fが212重量部であり、前記した方法と同様な方法で
算出したTHFに対する炭素数4未満の1価アルコール
の濃度は4710重量ppmであった。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】本発明の方法によればエステル化反応で
副生されるTHFを含有する留出液中にTHFと蒸留分
離が困難な炭素数4未満の1価アルコールの含有量が少
ないため、理論段数の少ない蒸留塔で還流比の小さい蒸
留法によって、高組成のTHFを得ることができる。そ
のため、PTMGの製造原料としても使用可能なもので
ある。また、本発明の方法によると、安定的にPBTを
製造することができ、また得られた樹脂も色調の優れた
樹脂である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPBTの製造方法の一実施態様のフロ
ーチャート。
【符号の説明】
1:スラリー調製槽 1a:原料供給口(テレフタル酸) 1b:原料供給口(1,4ーブタンジオール) 2:エステル化反応槽 2a,2b,2d,2e,2f:配管 2c:冷却コンデンサー 2g:蒸留塔 2h:触媒供給口 3:第1重縮合槽 4:第2重縮合槽 5:タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 抜井 正博 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社四日市事業所内 (72)発明者 岩阪 洋司 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社四日市事業所内 Fターム(参考) 4J029 AA03 AB04 AC01 AE01 BA05 CB06A HA01 HB01 JA061 JB131 JF321 KB02 KB13 KD07 KE07 KE12 KF07 KF09 KJ02 KJ06 KJ08 LA02 LA06 LA17 LB01 LB02 LB04 LB07 LB09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テレフタル酸を主成分とするジカルボン
    酸成分と、ジカルボン酸に対して過剰量の1,4−ブタ
    ンジオールを主成分とするジオール成分とをエステル化
    反応槽内でチタン化合物のエステル化反応触媒の存在下
    に、エステル化反応中にエステル化反応槽に設置した蒸
    留塔の塔頂から副生テトラヒドロフランと水とを主成分
    とする留出液を留出させてエステル化反応を行い、次い
    で、重縮合反応槽内で重縮合反応させてポリブチレンテ
    レフタレートを製造する方法において、留出液に含有さ
    れる炭素数4未満の1価アルコールの含有量が留出液中
    のテトラヒドロフランに対して40重量ppm以下の留
    出液とすることを特徴とするポリブチレンテレフタレー
    トの製造方法。
  2. 【請求項2】 留出液に含有される炭素数4未満の1価
    アルコールの含有量が留出液中のテトラヒドロフランに
    対して20重量ppm以下の留出液とすることを特徴と
    する請求項1記載のポリブチレンテレフタレートの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 エステル化反応槽に設置した蒸留塔の下
    層部からは、1,4ーブタンジオールをエステル化反応
    槽に還流してエステル化反応を行うことを特徴とする請
    求項1又は2記載のポリブチレンテレフタレートの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 留出液がエステル化反応率95%までの
    間に留出された留出液であることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載のポリブチレンテレフタレートの
    製造方法。
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