JP2002137317A - 多層無端管状ポリイミド系フイルムとその製造方法 - Google Patents

多層無端管状ポリイミド系フイルムとその製造方法

Info

Publication number
JP2002137317A
JP2002137317A JP2000338163A JP2000338163A JP2002137317A JP 2002137317 A JP2002137317 A JP 2002137317A JP 2000338163 A JP2000338163 A JP 2000338163A JP 2000338163 A JP2000338163 A JP 2000338163A JP 2002137317 A JP2002137317 A JP 2002137317A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
endless tubular
polyamic acid
semiconductive
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000338163A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoki Nishiura
直樹 西浦
Takashi Kuraoka
隆志 鞍岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Gunze Ltd
Original Assignee
Gunze Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Gunze Ltd filed Critical Gunze Ltd
Priority to JP2000338163A priority Critical patent/JP2002137317A/ja
Publication of JP2002137317A publication Critical patent/JP2002137317A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリイミド樹脂をベースとした少なくとも二層
をもって、より安定した静電容量を有する多層無端管状
ポリイミド系フイルムの提供。 【解決手段】導電性カーボンブラックにより付与された
半導電性ポリイミド層と実質的電気絶縁性ポリイミド層
からなる多層無端管状ポリイミド系フイルムであって、
それの有する静電容量が50〜500pF/cmで、
且つそのバラツキが±20%以内にある多層無端管状ポ
リイミド系フイルム。該フイルムはカラー複写機の紙搬
送兼転写用又は中間転写用として有効に使用される。該
フイルムの有効な製造方法は二種の成形原液を各々実質
的無遠心力の回転ドラム内に噴霧状供給し加熱し、後熱
風加熱によりイミド化すると言う三工程により製造され
る。ここで特に第一工程での有機溶媒の残存量を20%
以下にするのがよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に安定した静電
容量と、優れた絶縁耐力とを有する半導電層と電気絶縁
層とからなる多層無端管状ポリイミド系フイルムとその
製造方法に関する。該フイルムは例えばカラー複写機の
紙等の搬送兼転写用ベルト又は中間転写用ベルト(タン
デム方式)としての使用が有効である。
【0002】
【従来の技術】宣伝媒体の一つとしてカラー印刷がある
が、この印刷を一般に行われているオフセット印刷に変
えて、カラー複写機によって行う試みが行われ、最近で
は可成りのレベルにまで達している。しかし、この方法
がトナーを使いこれを静電気的に定着して画像再現する
と言う印刷手法をとるためか、一般のオフセット印刷手
法に比較して、再現範囲とかカラー画質において可成り
の差があるのは否めない。
【0003】ところで、前記静電気的画像再現は、現状
ではゼログラフィー法によって行われている。この方法
の中で、近年中間転写方式を取り入れてカラー複写する
ことが盛んに検討されている。この中間転写方式による
カラー複写は、従来の感光ドラム上に形成されたトナー
顕像を直接複写紙に転写するのとは異なり、感光ドラム
と複写紙との間に転写媒体(中間)を設け、この転写媒
体を介して複写紙に転写する間接複写である。この方法
のメリットは、一般に複写材を選ばない(枚葉紙に限ら
ず、厚紙、封筒等も)ことと、色ズレが小さいと言った
ことである。しかし、一方ではトナーの飛び散りとか、
カラー濃度のダウンとか、画像のシャープさに欠ける等
の点で良くない面もある。
【0004】前記中間転写方式における中間転写媒体
も、その形態には二種類がある。その一つはドラム型中
間転写体とベルト型中間転写体である。いずれの場合も
前記の“トナーの飛び散りとか、カラー濃度のダウンと
か、画像のシャープ差に欠ける等”の問題がある。この
原因は種々考えられているが、その一つに中間転写媒体
として必要な静電容量がある。この静電容量は、感光ド
ラム上のトナー顕像を引き寄せて転写するのに必要であ
るが、前記の問題点を改善するためには、より低い印加
電圧でより多くの帯電荷量が得られ、しかもその帯電荷
量に経時的変化もなく安定して持続されると言う性能を
有している必要がある。但しこの安定して持続する時間
もあまり長くては、徐電し難いので、その動作が行われ
るのに必要な時間安定して持続され、その動作が終了し
たら容易に徐電されると言うものであるのが良い。
【0005】前記の静電容量の点から検討し特許出願さ
れたものに、例えば特開平10−48966号公報、特
開平10−148966号公報がある。特開平10−4
8966号公報では、中間転写体にアルミドラムを基体
として、まずこの上に導電ゴム等で低抵抗層(実抵抗で
10Ω以下)を周設し、そしてその上(表面)に高抵
抗材料で高抵抗層(1012Ω・cm以上)を積層して
二層構成としたドラム型中間転写体を具体的に開示し、
この静電容量を13pF/cm以上とするものであ
る。そして該静電容量の範囲(特に上限)としての記載
はないが、実例の中でその上限を33.3pF/cm
として記載している。一方特開平10−148966号
公報は、電気絶縁性のフッ素樹脂を外層に半導電性ポリ
イミドを内層としたシームレスベルトで、該外層の有す
る静電容量を80〜800pF/cmに特定して静電
潜像担持用として使用することを開示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記の各号公報で開示
される技術は、前記の問題を解決するものとして評価さ
れるが、その後の品質・性能に対する要求は、増々高く
なり該公報の技術レベルでは満足できなくなって来てい
ることも事実である。その要求は特に耐久性である。こ
の耐久性は、如何に長時間安定して、同画質でカラー複
写ができるかであるが、前記各号公報の手段では(ある
程度の差はあるが)、いずれも現状要求に不十分なもの
になってきている。つまり本来有していた静電容量が、
長時間(期間)の反復使用で低下又はバラツキが発生す
るようになり、その結果画質の低下に繋がって行く。そ
こでこれを補充しようとして印加電圧をより高くすると
今度は絶縁破壊とか、放電を起こしてしまうと言う結果
になる。この原因は主に表面層での放電、更には絶縁破
壊にまで及ぶことが考えられる。その他に内層の半導電
層(導電層)の電気抵抗値の変化(乱れ)も考えられ
る。
【0007】本発明は、前記の特に耐久性の問題に関
し、より改善すべく鋭意検討した結果見出されたもので
あり、その解決手段は次のようなものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、前記請求
項1に記載するように、導電性カーボンブラックにより
付与された半導電性ポリイミド層と実質的電気絶縁性ポ
リイミド層からなるポリイミド系多層無端管状フイルム
であって、それの有する静電容量が50〜500pF/
cmで、且つそのバラツキが±20%以内にあること
を特徴とする多層無端管状ポリイミド系フイルムであ
る。
【0009】そして請求項2と3では、前記フイルムの
有効な使用として紙搬送兼転写用又は中間転写用とし、
これ等に好ましく必要な静電容量とそのバラツキを特定
して提供している。
【0010】又、前記静電容量をより効果的に得るため
に前記実質的電気絶縁性ポリイミド層の厚さを10〜6
0μmの範囲に設定するのが良いとして請求項4をも提
供している。
【0011】又請求項5では、前記各発明における多層
無端管状ポリイミド系フイルムは優れた耐電圧も有する
が、前記静電容量と共に耐電圧3kV以上を有している
ものが好ましいとして提供する。
【0012】又前記各請求項で提供する多層無端管状ポ
リイミド系フイルムの好ましい製造方法の発明として、
請求項6を提供している。つまりこの発明は、次の
(A)〜(C)に記載の各工程が順次行われてなること
を特徴とするものである。 (A)ポリアミド酸と有機溶媒とを含有する実質的電気
絶縁性ポリアミド酸溶液又はポリアミド酸と導電性カー
ボンブラック粉体と有機溶媒とを含有する半導電性ポリ
アミド酸溶液を、実質的無遠心力の速度で回転する該ド
ラムの内面に噴霧状で均一に供給し加熱して、該溶媒の
残存量を20%に以下して実質的電気絶縁性又は半導電
性の無端管状ポリアミド酸フイルムに成形する第一工
程、(B)前記により金属ドラム内面に成形された実質
的電気絶縁性又は半導電性のポリアミド酸無端管状フイ
ルムの内面に、ポリアミド酸と導電性カーボンブラック
粉体と有機溶媒とからなる半導電性ポリアミド酸溶液又
はポリアミド酸と有機溶媒とからなる実質的電気絶縁性
ポリアミド酸溶液を、実質的無遠心力の速度で回転する
該ドラムの内面に噴霧状で均一に供給し加熱して、該溶
媒を蒸発除去して半導電性又は実質的電気絶縁性の無端
管状のポリアミド酸を積層する第二工程、(C)前記第
二工程で得られた積層ポリアミド酸無端管状フイルムを
熱風加熱して残存有機溶媒の蒸発除去と共に、ポリアミ
ド酸成分をイミド化して相当する多層無端管状ポリイミ
ド系フイルムに変える第三工程。
【0013】そして請求項7では、前記請求項6をより
効果的に達成するために、特定の塩基性有機化合物を成
形原料に含有させるのが良いとして提供している。以下
に本発明を次の実施形態で詳述することにする。
【0014】
【発明の実施の形態】まず本発明の多層無端管状ポリイ
ミド系フイルム(以下単にMLフイルムと呼ぶ)は、導
電性カーボンブラック(以下CB粉体)により付与され
た半導電性のポリイミドを半導電層(PI半導電層)と
し、そして(実質的に該CB粉体等の導電剤を使用しな
い)実質的電気絶縁性にあるポリイミドを電気絶縁層
(PI絶縁層)を積層してなる。つまり基本的にはこの
二層により構成され、そして該半導電層と該電気絶縁層
の配置関係は特に限定されず、該半導電層が表面層とな
る場合もあれば、裏面層となる場合もあると言う構成を
採る。尚、該フイルムは基本的には二層であるが、該両
層の間に更に同様層を交互に積層するようなことを排除
するものではない。
【0015】MLフイルムの基本構成は前記の通りであ
るが、本発明では単にPI半導電層とPI絶縁層とで構
成するのではなくて、該フイルムには少なくとも50〜
500pF/cmの静電容量があり、しかも設定され
た該容量は可能な限りバラツキがなく安定していること
が必要であるが、バラツキがあったとしてもそれは20
%以内、好ましくは±15%以内、更には±12%以内
であるのが良い。
【0016】前記静電容量は、MLフイルムに電圧を印
加してこれに電荷を蓄え、この電荷の有する静電気引力
でもって、ある物体を吸着するのに必要な特性である。
従って、ある物体を静電気引力で吸着する用途にとっ
て、この静電容量特性は極めて重要な因子と言うことに
なる。しかしこの因子も単に有していれば良いと言うも
のではなく、本発明では特に前記課題を達成するために
は、所定の範囲にあって、使用による経時変化もなく、
安定して維持でき、且つ低電圧でも高電圧でも容易に所
望する電荷が蓄積でき、更に帯電の必要な間は安定して
帯電していて、徐電に際しては容易に徐電できると言っ
た更なる特性が必要である。この特性を発現するため
に、本発明ではまず前記の通り二層からなるMLフイル
ムであって、静電容量がバラツキ±20%以下をもって
50〜500pF/cmにある必要がある。ここで範
囲が特定されるのは次のような理由による。まず50p
F/cm未満の静電容量では、非常に多くの電圧を印
加しないとそれに相当する電荷は蓄えられない。そのよ
うな電圧になると該フイルムから放電があったり、更に
進んで絶縁破壊を起こすような結果になり易い。逆に5
00pF/cmを超えると、蓄えられている電荷が余
りにも多いために経時と共に変化し易くなり、安定して
維持できなくなる。
【0017】そして前記静電容量範囲にあっても、ML
フイルム内でバラツキがあっては、場所によって蓄えら
れる電荷量が異なるために、ある物体の静電吸着力が異
なることになり、定量的作用が行われなくなる。これは
安定して製造し、一定した品質管理を行う上に極めて良
くないことになる。例えばカラー複写においては、画質
に影響するようになり、安定した画質で複写ができなく
なる。従って該静電容量範囲にあっても、バラツキは極
力なくさねばならない。本発明では前記の通りバラツキ
があっても、それは±20%以下である必要がある。
【0018】本発明にあっては、少なくとも前記特定範
囲の静電容量を有している必要があるが、実際の使用に
際しては静電吸着する物体の種類、つまり使用形態によ
って必要とする静電容量は異なる。例えば該フイルムの
有効な用途として請求項2と3で提供する紙搬送兼転写
用途では、紙の吸着搬送と感光ドラムからの該紙へのト
ナー転写とを有効に作用させるために、バラツキ±15
%以内で60〜200pF/cm、好ましくは70〜
170pF/cmであり、中間転写用途では、感光ド
ラムのトナーを該フイルムに一次転写し、これを紙に二
次転写すると言う作用を有効に行うためにバラツキ±1
5%以内で100〜300pF/cm、好ましくは1
20〜250pF/cmに設定するのが良い。このよ
うに設定することで、前記カラー複写における問題は一
挙に解決されることになる。
【0019】前記特定のMLフイルムであることで、更
に優れた耐電圧(電気絶縁非破壊性)も有している。つ
まり請求項5で提供するように、印加電圧が3kVでは
勿論、5kVの高電圧印加でも放電は勿論、絶縁破壊を
することもない。このことは、少なくとも5kVまでで
あれば、印加電圧を途中で変えても何のトラブルもなく
自由に電荷量の異なる帯電ができるというものである。
これも本発明の特長に更に付加されるものとして、請求
項5で提供している。この特性は、例えばカラー複写で
言えば、紙搬送・転写のために印加される電圧、中間転
写における一次と二次転写のために印可される電圧、一
般電圧の異なる国での使用等印加電圧が使用条件によっ
て変化しても、そのことに危惧することなく高画質のカ
ラーコピーを安定して行えることになる。
【0020】前記MLフイルムの有する静電容量50〜
500pF/cmは、主としてPI絶縁層の厚さによ
り、そしてバラツキ±20%以下はその厚さの有する厚
み精度によって決まる。そしてこの容量に相当する必要
電荷をより低印加電圧で容易に、迅速に蓄電でき、徐電
するのにも素早くでき、更には該フイルムにより優れた
機械的特性(適度の柔軟性があって、高温伸縮なく極め
て高い耐屈曲性等)を付与するのに有効であるPI半導
電層が設けられる。
【0021】前記のことを数値でもって例示すると次の
通りである。PI絶縁層の厚さは、(10〜60)±2
μm、好ましくは(15〜45)±2μm、PI半導電
層は全厚(約60〜150μm)とのバランスから50
〜90μmとし、体積抵抗値で10〜1013Ω・c
m、好ましくは10 〜10 12 Ω・cmであるの
が良い。尚PI絶縁層は実質的電気絶縁であるが、これ
を導電率で示せば0.5μS/cm以下と言ったとこ
ろである。
【0022】前記各層の主成分である樹脂は、一般に知
られているポリイミド系樹脂(PI樹脂)であり、特に
制限されるものはない。つまり、芳香族基が2つのイミ
ド基に結合されて、これが反復単位となって高分子(少
なくともフイルムとして使用できる高分子量体)化して
いる芳香族PI樹脂、芳香族基が1つのイミド基とアミ
ド基に結合されてこれが反復単位となって同様に高分子
量化している芳香族ポリアミドイミド(PAI樹脂)で
ある。尚、特に芳香族PI樹脂の場合、これを合成する
出発原料の種類によって、熱硬化性と熱可塑性とに変わ
る。従って本発明に係わる半導電性PI層の特性も異な
っていて、その特性に適した使われ方がなされる。中で
もより高い耐熱性、より優れた機械的性質(伸縮なく、
強靱)、より高い耐薬品性を必要とする場合は熱硬化性
PI樹脂を使用するのが良い。
【0023】そして、前記PI半導電層の有する半導電
性は、特に導電性カーボンブラック(以下CB粉体)の
混合分散にて付与される。この理由は他の一般に知られ
ている導電材と比較して、まずより少量の使用で所望す
る半導電性(本発明では前記するように体積抵抗値)が
得られ易いこと、混合分散性が良好であること、付与さ
れた半導電性のバラツキがより小さく、安定維持性にも
優れている等である。
【0024】具体的にCB粉体は、その製造原料(天然
ガス、アセチレンガス、コールタール等)と製造条件
(燃焼条件)とによって種々の物性(電気抵抗、揮発
分、比表面積、粒径、pH値、DBP吸油量等)を有し
たものがある。可能なかぎり少量の混合分散でもって、
より所望する体積抵抗値(前記例示する10〜10
12Ω・cm)が、容易且つ安定して得られ易いものを
選ぶのが良い。例えばストラクチャーの発達した導電指
標の高いものとか(これはアセチレンガスを原料として
製造して得たCB粉体に多い)、或いは導電指標はあま
り高くないが(pH値を低くするような)、揮発分を多
く含有するもの等適当なパラメータでもって選択する。
【0025】以上の通り構成されるMLフイルムである
が、次にこれの製造法について説明する。この製造法に
は特に制限するものはないが、好ましい手段として前記
請求項6で提供する製造方法であるので、これを例にと
って説明することにする。尚、本方法は従来の成形原液
を遠心力を利用する遠心成形に比較して次のような特長
がある。 ◎成形原液を高速回転して遠心力で流延塗布することは
ないので、被塗布面の状態(性質)にも関係なく円滑
に、且つ高厚み精度でもって迅速に塗布・積層できる。 ◎表面層と裏面層との層界面で両者が混ざり合うような
作用が抑制されるので、所望するPI絶縁層とPI半導
電層との特性に変化がなくそのまま形成される。 ◎形成層に微細気泡が入いるようなことはなく緻密層で
ある。この効果は絶縁耐力作用にも繋がることになる。 ◎特に無機系の添加剤を混合して成形する場合、該添加
剤が表面部分に偏在して分散するようなことは全くな
く、全体に均一に分散した状態で得られる。 ◎より高い溶液粘度の成形原液を使うのにより有効な成
形方法である。これは使用する有機溶媒量がより少量に
なるので、製造時間が大幅に短縮されることになる。 ◎無遠心(低速回転)であるので、金属ドラムの回転ブ
レの心配もないので、より大きい径の該ドラムが使用で
きる。つまりより大きい径の該フイルムが容易に製造で
きることになる。また厚み精度もより一層の改善が計れ
る。
【0026】まず(A)に記載の第一工程(以下A1工
程)から説明する。まず本工程における成形原液である
実質的電気絶縁性ポリアミド酸溶液(以下電絶PA酸溶
液と呼ぶ)又は半導電性ポリアミド酸溶液(以下半導電
PA酸溶液と呼ぶ)は次の通り調製される。尚、ここで
言うポリアミド酸(以下PA酸)は、特に有機溶媒不溶
の熱硬化性PI樹脂の前駆体を言う。従って該PI樹脂
をマトリックスとした場合の製造法と言うことになる
が、他の有機溶媒可溶の熱可塑性PI樹脂とかPAI樹
脂を除外するものではない。つまりこれら両樹脂にとっ
ても同じように行われ、次の工程に送られる。只若干異
なるのは(C)の第三工程での加熱条件(実質的にイミ
ド化はなく該溶媒の蒸発除去のみの熱風加熱)である。
【0027】<電絶PA酸溶液>例えば芳香族酸二無水
物成分としてピロメリット酸二無水物、4,4´−ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物又は3,3´4,4´
−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、芳香族ジ
アミン成分としてp−フエニレンジアミン、4,4´−
ジアミノジフェニルエーテル又は4,4´−ジアミノジ
フェニルメタンを選び、これ等両成分のいずれかの組み
合わせで、当モル量で有機溶媒中で常温以下(約10〜
20℃)で重縮合反応する。イミド化することなくPA
酸が合成され溶液状で得られる。使用する該溶媒は固形
分濃度が15〜30重量%程度になるような量とするの
が良い。成形は高濃度で行えるが、溶液濃度を調整した
い場合には該溶媒で希釈すればよい。
【0028】<半導電PA酸溶液>まず前記の電絶PA
酸溶液を調製する。そして該溶液に体積抵抗率で10
〜1013Ω・cmが得られるに相当する量、一般には
PA酸に対して5〜25重量%を添加する。十分な分散
を行うためには、まず羽根付きハイミキサーで攪拌しな
がら徐々に添加し、最後にボールミル機の中でセラミッ
クスボールと共に回転攪拌するのが良い。この場合も溶
液粘度の調整が必要であるに場合は、有機溶媒で溶解希
釈すれば良い。この添加の際に、CB粉体の分散性をよ
り良化するために、例えばフッ素系の界面活性剤を微量
添加しても良い。
【0029】前記有機溶媒は、一般にPA酸の溶媒とし
て知られている、非プロトン性の有機極性化合物であ
る。例えばN−メチル−2−ピロリドン(NMPと略
す)、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、ジメチルスルホン等である。
【0030】前記各成形原液をもって成形に供せられる
が、請求項7で提供するように、該原液に特にpKb≧
5,好ましくは6〜11の塩基性有機化合物を微量(P
A酸に対して0.4〜4.0重量%、好ましくは0.5
〜3.5重量%程度)添加混合しておくのが良い。ここ
でpKbは塩基性有機化合物の電離的解離度を示す電離
指数であり、これはその化合物の有する電離定数Kbの
逆数の対数値として求められる。この数値は最大14ま
でであり、大きい程塩基性としての作用は小さくなる。
これの併用効果は次の通りである。その一つは半導電P
A酸溶液にとっては、最終得られる半導電PI層に付与
されている体積抵抗値に関し、特に横(幅)方向のバラ
ツキを抑制する作用があり、その抑制の安全弁となる。
その二つは、最終得られるMLフイルムの特に裏面に位
置するいずれかの層(金属ドラム面に、対して反対側の
内側に相当)で発生し易い薄い鱗模様とか、丸状の痘痕
模様の発生を抑制する作用をする。この作用はpKbが
5未満の該化合物では、有効に働かないことになる。
尚、一般に塩基性有機化合物はイミド化促進のために無
水酢酸等の酸無水物と共に使われるが、本発明では酸無
水物が加わると、前記作用しなく、逆効果になるので使
用できない。
【0031】前記塩基性有機化合物に属するもので代表
的なものを例示すると、次の通りである。ピリジン、
2,3,4位のいずれかのメチル置換ピリジン、ベンゾ
ピリジン、iso−ベンゾピリジン等のピリジン系化合
物に代表されるヘテロ窒素原子1個を含む6員環芳香族
複素環化合物類。ピリダジン,ピリミジン,ピラジン又
はこれらのメチル置換体等に代表されるヘテロ窒素原子
2個を含む6員環芳香族複素環化合物類。ピロール、2
〜3位置換メチルピロール、iso−ピロール等に代表
されるヘテロ窒素原子1個を含む5員環芳香族複素環化
合物類。2−イミダゾリン、3−イミダゾリン、4−イ
ミダゾリン、ピラゾール、イミダゾール、2−メチルイ
ミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−メチ
ル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−エチル
イミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾ
ール(イミダゾリンゾール)系化合物等に代表されるヘ
テロ窒素原子2個を含む5員環芳香族複素環化合物類が
挙げられる。これ等の中で好ましいのはpKbが6〜1
0の範囲にあるヘテロ窒素原子1個を含む6員環芳香族
複素環化合物類又はヘテロ窒素原子2個を含む5員環芳
香族複素環化合物類、更には6〜9にあるヘテロ窒素原
子2個を含む5員環芳香族複素環化合物類である。尚、
該化合物は、一般にはいずれか一種類のみで添加される
が複数であっても良い。
【0032】そして前記調製された電絶PA酸溶液又は
半導電PA酸溶液は、実質的無遠心力の回転速度で回転
金属ドラム内面に噴霧状で供給して無端フイルム状に成
形し加熱して、まず最終外層(表面層)となるPI絶縁
層又はPI半導電層の前駆電絶PA酸層又は半導電PA
酸層が形成される。ここでの加熱は有機溶媒の蒸発除去
であるが、特にその除去を含有する有機溶媒の80%以
上、つまり残存量を20%以下、望ましくは15%以下
になるまで行う。これは最終得られるMLフイルムとし
て必要な前記静電容量のバラツキが、より一層小さく一
定するように作用するからである。この理由は定かでな
いが、第一層(外層)に20%も超える有機溶媒が存在
すると、この内面に積層する第二層、つまり裏面層が積
層界面で入り交じる現象が現れ、その結果特にPI絶縁
層に僅少の半導電性が付与され、該絶縁層として必要な
厚さが変わることによるのではないかと考えられる。
【0033】前記加熱成形を製造装置を例にとって詳述
すると次の通りである。まず製造装置としては、概略次
のような機構をもってなる。両端開口の金属ドラムが2
本の回転ローラ上に(着脱自在に)載置される。該ドラ
ムは、該ローラの回転によって間接回転する機構を採
る。そして該ドラム内を加熱するための加熱源(例えば
遠赤外線)が外側上部に設けられている。ここで該ロー
ラ内にも加熱源が設けられ、該ドラムの補助的加熱を行
う。そして、該ドラム内には左右動と挿脱自在機構を有
してなる成形原液吐出用スリット状ノズルが設けられ
る。該ノズルには、この吐出口を挟んで2つの圧空供給
ノズルが一体的に設けられている。成形原液を噴霧化し
供給するためである。ここで該ノズルの出口幅(スリッ
ト幅)は、約0.2〜3mm、長さは約10〜100m
mと言ったところである。そして、少なくとも該ドラム
の全体は排気フアンを持った筐体で囲まれるようになっ
ていて、回転成形中に加熱蒸発される有機溶媒を速やか
に系外に除去するようにされている。勿論、成形原液は
全面に均一に供給されて、且つ所望するフイルム厚さが
自由に得られるように、成形原液の供給量と該ドラムの
回転速度と該ノズルの左動又は右動の速度とが、自動的
に制御されるようにコンピューターが組み込まれてもい
る。
【0034】そして、前記製造装置によって成形される
が、その操作手順は次の通りである。まず前記ノズル
が、金属ドラムの内右端の上位置に30〜50mm程度
離して配置される。該ドラムは、コンピューター制御さ
れた所定の回転速度(勿論遠心力の作用しない角速度、
例えば4〜6rad/s程度の低速度)で回転を始め
る。そして(若干時差をおいて)所定量の前記いずれか
の成形原液が噴霧状供給がスタートし、同時に該ノズル
は右端から左端へ(コンピューター制御下で)移動を始
める。右端から左端への供給が終わったら直ちに噴射供
給は停止され、該ノズルは一旦原位置に自動復帰し、系
外に後退し停止する。
【0035】次に回転し続けている金属ドラムを筐体で
囲み、前記加熱源による加熱をスタートし、該ドラム内
を所定温度に保つ。この加熱の開始と共に、前記筐体の
排気フアンの稼働もスタートする。この時の回転速度
は、当初の速度と同じであるが、若干速く又は遅く(勿
論無遠心力下の速度で、一般には前記最初の速度の0.
5〜3倍程度)する場合もある。ここでの加熱条件は基
本的には、有機溶媒の蒸発温度よりも高いが、イミド化
温度よりも低い温度(一般に130〜200℃)とす
る。時間は前記するように有機溶媒残存量20%以下に
なる時間とする。ここでの回転・加熱が終了したら、加
熱を停止して常温にまで冷却し最後に回転を停止する。
尚加熱温度はより時間を要して徐々に上げ、ゆっくりと
蒸発除去するようにするのが良い。これでもって(A)
の第一工程(以下A1工程)は終了する。
【0036】次に(B)の第二工程(以下B2工程)に
ついて説明する。本工程は前記A1工程で無端状に形成
された表面層の内面に、該工程と同じ工程で(該表面層
とは反対の)前記電絶PA酸層又は半導電PA酸層を積
層するものである。従って、使用する成形原液、成形条
件は基本的には前記A1工程と同じである。但しここで
の加熱による有機溶媒の蒸発除去は、必ずしもA1工程
と同じ20%以下とする必要はなく、少なくとも自己支
持性が得られるまで加熱すれば良い。この自己支持性の
発現は該溶媒残存率40%程度に達した時点である。
【0037】次に(C)の第三工程(以下C3工程)に
ついて説明する。本工程は最終工程で、前記得られた金
属ドラム内の積層PA酸フイルムは、残存する有機溶媒
の実質的完全除去とイミド化のために、更に熱風による
加熱処理を行って所望するMLフイルムを製造するもの
である。ここで熱風によるのは、該溶媒の完全除去がよ
りスムーズにできる上に、イミド化によって副生する水
を、速やかに系外に除去するのに有効であるからであ
る。これは、より高品質(気泡のない緻密な)のMLフ
イルムが得られることになる。
【0038】前記熱風加熱処理の条件は次の通りであ
る。まず温度は、常温から約350±50℃を上限とし
て約80〜100分を要して徐々に昇温する。この上限
温度に達したらその温度で約40〜80分間加熱する。
そして加熱手段としては次の2つの方法がある。いずれ
の方法を採るかはMLフイルムの主成分であるPI樹脂
の熱的性質による。つまりこの加熱課程で収縮の起こる
ものは(一般にTg温度もないPI樹脂)は下記A法に
よるのがよい。 ◎(A法) 金属ドラム内周面に付着している積層PA酸フイルムを
剥離し、これを別設の中空管状金型に嵌挿して、これを
熱風乾燥機の中で熱風加熱する。 ◎(B法) 積層PA酸フイルムが金属ドラム内周面に着接のまま
で、この全体を熱風乾燥機に投入して熱風加熱する。
尚、前記するように有機溶媒に可溶の熱可塑性PI樹脂
とPAI樹脂については、イミド化が行われても該溶媒
に溶解する。従って、これ等についてはPI溶液又はP
AI溶液を成形原液とすることができ、敢えてPA酸の
溶液とする必要はない。従って本工程では、残存溶媒の
除去を目的とした熱風加熱処理と言うことになるので、
温度は250〜280℃程度で良い。
【0039】かくして製造されたMLフイルムは、前記
の通り極めて優れた特性(耐熱性、耐薬品性、機械的性
質)をもって、安定した静電容量を有しているので、蓄
電して使用する分野に有効に使用される。中でも例えば
カラー複写機の重要部材の一つであるベルト状の紙搬送
兼転写用又は中間転写用の部材が有効である(請求項
2、3)。尚、かかる部材としての使用形態は、本発明
の部材だからと言って、特別考慮するものはなく、一般
に採用されている形態で使用されるので詳細は割愛す
る。
【0040】
【実施例】次に比較例と共に実施例によって更に詳述す
る。尚、本例で言う静電容量/導電率、帯電荷性、耐電
圧、体積抵抗値は次の通り測定して得た値である。 ●静電容量/導電率 測定器としてヒューレットパッカード社製のLCRメー
タ・4284A型を使用し、電極面積10cm、周波
数1.0kHz、印加電圧1.0V条件にて測定。各々
の値がメータに表示される。尚、この値はサンプルの幅
方向に等ピッチで3カ所と縦(周)方向に8カ所の合計
24ヶ所で測定し、各々平均して幅方向と縦(周)方向
の測定値として示す ●帯電荷性(帯電荷の経時変化) サンプルの裏面から1.8kVの直流電圧を1.0秒間
印加したら、停止と同時に表面の電位(V)を電位プロ
ーブ(トレックジャパン株式会社製・モデル326A)
で測定し、その時点を0秒として経時に対する電位変化
を測定した。この結果を図1のグラフに示す。尚、測定
はRH45%、温度23℃の雰囲気で行った。 ●耐電圧 測定器は“KIKUSUI ELECTRONICS
CORP社製の電圧テスター(WITHSTANDIN
G VOLTAG TESTER)/機種 TOS87
50”を使用。測定条件は110×110mmにカット
したサンプルを、100×100mmの板状電極に挟ん
で1kV/10秒の昇電速度で1〜5kVの電圧(直
流)を印加し、電流値が10mAを超えた時点の電圧を
もって耐電圧とした。尚、印加電圧に対してどの程度耐
えるかが絶縁耐力であるが、これには絶縁破壊強さと耐
電圧の2種の表示法がある。ここでは全厚が薄くても、
つまり電気絶縁層が薄くても優れた絶縁耐力を有するの
で、その厚さに関係なく、そのMLフイルムの有する絶
縁耐力として耐電圧で現わすことにした。 ●体積抵抗値 サンプルに付き、三菱化学株式会社製の抵抗測定器“ハ
イレスタIP・HRプローブ”を使って、その幅方向に
等ピッチで5カ所と縦(周)方向に8カ所の合計40ヶ
所を1kV印加、10秒後に測定し、幅方向と縦(周)
方向を平均して示した。
【0041】(実施例1)まず成形原液の電絶PA酸溶
液と半導電PA酸溶液を次のようにして調製した。 <電絶PA酸溶液>ビフエニルテトラカルボン酸二無水
物と4,4´−ジアミノジフエニルエーテルとの当モル
量をNMP溶媒中、20℃で重縮合反応させて、固形分
濃度15重量%の芳香族PA酸溶液3kgを得た。そし
てこの溶液に11g(固形分に対して2.4重量%)の
2−フェニルイミダゾール(pKb=6.3)を添加
し、混合溶解した。この溶液の粘度は1.95Pa・s
であった。 <半導電PA酸溶液>前記得られた電絶PA酸溶液の1
kgを採取して、これに24gのCB粉体(10−1Ω
・cm)(固形分に対して13.6重量%)添加し、ま
ず羽根付きの攪拌機で予備的混合し、次にボールミルに
移し換えて更に混合した。この溶液の粘度は2.6Pa
・sであった。
【0042】前記得られた半導電PA酸溶液を用いて、
まず次の条件でA1工程を実施した。尚、ここで使用し
た製造装置と製造手順は、前記本文中の記載に基づく
が、詳細は次の通りであった。
【0043】<製造装置> ◎金属ドラム・・内面鏡面仕上げ(クロムメッキ、Rz
=0.6μm)、両端開口の幅500mm、内径310
mmの金属製ドラム、 ◎スリット状ノズル(ヘッド)・・吐出口幅0.2m
m、長さ50mmのノズルが2個横列で一体化したもの
で、このノズルの一つは電絶PA酸溶液タンクと、もう
一つは半導電PA酸溶液タンクと供給パイプを介して繋
がっている。
【0044】つまり前記スリット状ノズルを金属ドラム
内右端に該ドラム面から40mm離してセットしたら、
5rad/sの角速度でゆっくりと回転を始めた。次に
この回転の10秒後に、左方向移動速度4.0mm/秒
に制御された該ノズル(この速度は終始一定)から半導
電PA酸溶液を噴霧量80g/分で移動しつつ噴射を開
始した。この移動・噴射開始後112秒経過したら、該
ノズルからの噴射は停止し、直ちに原位置に復帰させる
と共に、一旦系外に取り出した。
【0045】次に前記回転速度を維持しつつ、金属ドラ
ムを筐体で囲い加熱を開始した。加熱は、まず30分を
要して140℃(該ドラム内温度)まで昇温し、そして
その温度で30分間加熱、更に30分を要して200℃
まで昇温し、そしてその温度で30分間加熱した。この
加熱の間は、筐体に付設された排気フアンによって蒸発
する有機溶媒を積極的に排出除去される。該加熱が終了
したら、加熱を停止し常温に冷却し回転を停止した。乾
燥固化した半導電PA酸フイルム(外層)が該ドラムの
内面にしっかりと形成された。この外層の有するNMP
量は3.5重量%であった。尚、このNMP残存率は、
別途予め同一条件で成形し加熱することで、温度と加熱
時間に対する残存量率の関係をグラフ化し、これから読
みとって確認したものである。
【0046】引き続き、次の条件でB2工程を実施し、
内層となる電絶PA酸フイルムを積層した。つまり、ス
リット状ノズルを電絶PA酸溶液タンクに切り替えて噴
霧量を110g/分とし、30分を要して200℃まで
昇温した。そしてその温度で30分間加熱は行わない以
外は、前記A1工程と同一条件で成形・加熱した。
【0047】最後に次の条件でC3工程を実施し、所望
する2層のMLフイルムを製造した。前記B2工程を終
了した、内面着接の積層フイルムを有する金属ドラムを
回転ローラから着脱し、このドラムの全体を熱風乾燥機
に投入し、まず90分を要して320℃まで昇温し、そ
してその温度で60分間加熱した(前記B法を採用)。
この加熱が終了したら常温に冷却し、脱溶媒とイミド化
を終了した積層フイルムを該ドラムから着脱した。この
両端をカットし幅350mmに仕上げ製品としてのML
フイルムを得た。これについて次の通り諸特性を測定し
て確認した。
【0048】つまり内径は308mm、内層の電絶P1
層の厚さは45μmで、全厚は85±1μm、静電容量
は76±10pF/cm(バラツキ±13.2%)
で、導電率は0.01μS/cm、体積抵抗値は幅方
向(1.5±0.2)×10 Ω・cm、縦(周)方
向(1.5±0.3)×1014Ω・cm、耐電圧は5
kVでもスパークもなく絶縁破壊するようなこともなか
った。尚、このMLフイルムの裏表面は鱗模様とか、痘
痕模様のようなものはなく極めて平滑であった。
【0049】(実施例2)まず成形原液の電絶PAI溶
液と半導電PAI溶液を次のようにして調製した。 <電絶PAI溶液>無水トリメリット酸無水物と4、
4′―ジアミノジフェニルメタンとの当モル量をNMP
中で重縮合しイミド化して芳香族PAI溶液2kgを得
た。このものの固形分は15重量%であり、溶液粘度は
1.0Pa・sであった。 <半導電PAI溶液>前記得られた電絶PAI溶液の1
kgを採取して、これに32gのCB粉体(10−1Ω
・cm)(固形分に対して17.6重量%)添加し、ま
ず羽根付きの攪拌機で予備的混合し、次にボールミルに
移し換えて更に混合した。この溶液の粘度は2.3Pa
・sであった。
【0050】まず前記得られた電絶PAI溶液と半導電
PAI溶液とを、実施例1で使用した製造装置に付設の
タンクに入れ各々スリット状ノズルと繋いだ。そして該
装置を使って、まず電絶PAI溶液を次の条件で供給・
加熱し外層(表面層)となる無端管状の電絶PAI層を
成形した。まず、スリット状ノズルを金属ドラム内右端
に該ドラム面から40mm離してセットしたら、5ra
d/sの角速度でゆっくりと回転を始めた。次にこの回
転の10秒後に、左方向移動速度4.0mm/秒に制御
された該ノズル該から噴霧量58g/分で移動と同時に
噴射を開始した。この移動・噴射開始後112秒経過し
たら、該ノズルからの噴射は停止し、直ちに原位置に復
帰させると共に、一旦系外に取り出した。
【0051】次に前記回転速度を維持しつつ、金属ドラ
ムを筐体で囲い加熱を開始した。加熱は、まず30分を
要して160℃(該ドラム内温度)まで昇温し、そして
その温度で30分間加熱した。この加熱の間は、筐体に
付設された排気フアンによって蒸発する有機溶媒を積極
的に排出除去した。加熱が終了したら、加熱を停止し常
温に冷却し回転を停止した。乾燥固化した電絶PAIフ
イルムが該ドラムの内面にしっかりと付着形成された。
この外層の有するNMP量は10.5重量%であった。
尚、このNMP残存率は、別途予め同一条件で成形し加
熱することで、温度と加熱時間に対する残存量率の関係
をグラフしておき、これから読みとって確認したもので
ある。
【0052】そして、引き続き前記半導電PAI溶液
を、前記付着形成されている電絶PAIフイルムの内面
に、次の条件で供給し加熱して内層となる半導電PAI
層を積層した。つまり前記外層形成において、噴霧量を
148g/分とする以外は同一条件で噴射供給し加熱し
た。
【0053】最後に前記内面着接の積層PAIフイルム
を有する金属ドラムを回転ローラから着脱し、このドラ
ムの全体を熱風乾燥機に投入し、まず90分を要して2
60℃まで昇温し、そしてその温度で60分間加熱した
(前記B法を採用)。この加熱が終了したら常温に冷却
し、該ドラムから着脱して両端をカットし幅350mm
に仕上げ製品とした。これについて次の通り諸特性を測
定して確認した。
【0054】つまり内径は308mm、外層の電絶PA
I層の厚さは23μmで、全厚は95±1.8μm、静
電容量は200±19pF/cm(バラツキ±9.5
%)で、導電率は0.04μS/cm、体積抵抗値は
幅方向(6.5±0.5)×1013Ω・cm、縦
(周)方向(6.6±0.3)×1013Ω・cm、耐
電圧は3kVでもスパークもなく絶縁破壊するようなこ
ともなかった。尚、このMLフイルムの裏表面は鱗模様
とか、痘痕模様のようなものはなく極めて平滑であっ
た。
【0055】(比較例1)(範囲外の静電容量を有する
場合) 実施例1において、B2工程で行った電絶PA酸溶液の
噴霧量110g/分を176g/分と16g/分に変え
ること以外は、同様条件でA1〜C3の工程を順次行い
静電容量のことなるMLフイルムを製造した。ここで噴
霧量176g/分で得られたMLフイルムは比較−1、
噴霧量16g/分で得られたそれを比較−2と呼ぶ。
【0056】前記比較−1と比較−2の静電容量を測定
したところ、比較−1は48pF/cm、比較−2は
530pF/cmであった。そして比較−1には徐々
に電圧を印加して行き放電の状況を観察した。その結果
1.8kVの時点で表面からの放電が観察されたので、
更なる加電は行わなかった。一方比較−2については、
帯電荷性を測定し結果をグラフにした。尚、合わせて実
施例1と2についても同様帯電荷性を測定し結果をグラ
フに示した。
【0057】(比較例2)(半導電PI層の単一層から
なる場合) 実施例1において、B2工程は行わずに、A1工程とC
3工程とを同様条件で行って、半導電PI層の単一層
(厚さ41±2.1μm)からなる無端管状PIフイル
ムを作製した。このフイルムを比較−3と呼ぶ。
【0058】該比較−3の静電容量は、1200±16
5pF/cm(バラツキ±13.8%)であり、そし
て帯電荷性を測定し結果をグラフに示した。
【0059】グラフに関し考察して見ると、実施例1、
2については所定時間内では帯電荷量の変化はなく、以
後減衰する。これは例えば中間転写方式を採るカラー複
写においては理想的なパターンである。一方比較−2と
−3については、比較−2が本発明の二層構造を採って
いる分、帯電荷量の減衰のカーブは若干緩いが、最初か
ら減衰し実施例1、2のように所定時間内安定して帯電
荷維持ができないことが判る。
【0060】
【発明の効果】本発明は前記の通り構成されているの
で、次のような効果を奏する。
【0061】少なくともPI樹脂をベースとする二層で
もって、実用できるのに必要な電荷を蓄積することがで
き、しかもその必要とする電荷を低電圧でも容易に蓄積
することができ、且つ必要とする時間内その電荷を安定
して維持することができ、更には高電圧印加でも自然放
電は勿論、絶縁破壊を起こすようなこともないと言う、
MLフイルムが得られるようになった。
【0062】少なくとも同じ樹脂をベースとする半導電
層をもって電気絶縁層が形成れていることで、例えばベ
ルト回転して使用する部材にとって必要な適度の柔軟性
とより優れた耐屈曲性とが容易に得られるようになっ
た。
【0063】前記のような特性を有するMLフイルム
は、これが例えばカラー複写機の紙搬送兼転写用又は中
間転写用とかのベルト部材として使用されると、より一
層高画質のカラー画像がより長時間、安定して複写でき
ると言う効果となって現れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】経時に対する電位変化(蓄電荷量変化)をグラ
フで示したものである。
【符号の説明】
1 比較−2 2 比較−3 3 実施例1 4 実施例2
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/00 C08K 5/00 C08L 79/08 C08L 79/08 A G03G 15/01 G03G 15/01 N 114 114A 15/16 15/16 // B29K 79:00 B29K 79:00 B29L 23:00 B29L 23:00 Fターム(参考) 2H030 AD05 BB42 BB44 2H032 BA09 BA18 4F100 AA37A AA37H AK49A AK49B BA02 BA10A BA10B BA16 DA02 EH612 EJ052 EJ422 EJ862 GB90 JA20B JG01A JG01H JG03 JG04B JG10 YY00 YY00B 4F205 AA40 AB18 AE03 AG03 AG08 AG16 GA01 GA05 GB01 GB26 GC04 GE22 GE24 GF02 GF25 GN01 GN22 GW06 4J002 CM041 DA036 EU027 EU047 EU117 EU127 EU137 EU147 FD116 GQ02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性カーボンブラックにより付与された
    半導電性ポリイミド層と実質的電気絶縁性ポリイミド層
    からなる多層無端管状ポリイミド系フイルムであって、
    それの有する静電容量が50〜500pF/cmで、
    且つそのバラツキが±20%以内にあることを特徴とす
    る多層無端管状ポリイミド系フイルム。
  2. 【請求項2】前記半導電性ポリイミド層と実質的電気絶
    縁性ポリイミド層からなる二層無端管状ポリイミド系フ
    イルムであって、それの有する静電容量が60〜200
    pF/cmで、且つそのバラツキが±15%以内にあ
    ることを特徴とする紙搬送兼転写用多層無端管状ポリイ
    ミド系フイルム。
  3. 【請求項3】前記半導電性ポリイミド層と実質的電気絶
    縁性ポリイミド層からなる二層無端管状ポリイミド系フ
    イルムであって、それの有する静電容量が100〜30
    0pF/cmで、且つそのバラツキが±15%以内に
    あることを特徴とする中間転写用多層無端管状ポリイミ
    ド系フイルム。
  4. 【請求項4】前記多層無端管状ポリイミド系フイルムを
    構成する実質的電気絶縁性ポリイミド層の厚さが10〜
    60μmである請求項2又は3に記載の多層無端管状ポ
    リイミド系フイルム。
  5. 【請求項5】前記多層無端管状ポリイミド系フイルムの
    有する耐電圧が3kV以上である請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載の多層無端管状ポリイミド系フイルム。
  6. 【請求項6】次の(A)〜(C)に記載の各工程が順次
    行われてなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    1項に記載の多層無端管状ポリイミド系フイルムの製造
    方法。 (A)ポリアミド酸と有機溶媒とを含有する実質的電気
    絶縁性ポリアミド酸溶液又はポリアミド酸と導電性カー
    ボンブラック粉体と有機溶媒とを含有する半導電性ポリ
    アミド酸溶液を、実質的無遠心力の速度で回転する該ド
    ラムの内面に噴霧状で均一に供給し加熱して、該溶媒の
    残存量を20%以下にして実質的電気絶縁性又は半導電
    性の無端管状ポリアミド酸フイルムに成形する第一工
    程、(B)前記により金属ドラム内面に成形された実質
    的電気絶縁性又は半導電性のポリアミド酸無端管状フイ
    ルムの内面に、ポリアミド酸と導電性カーボンブラック
    粉体と有機溶媒とからなる半導電性ポリアミド酸溶液又
    はポリアミド酸と有機溶媒とからなる実質的電気絶縁性
    ポリアミド酸溶液を、実質的無遠心力の速度で回転する
    該ドラムの内面に噴霧状で均一に供給し加熱して、該溶
    媒を蒸発除去して半導電性又は実質的電気絶縁性の無端
    管状のポリアミド酸を積層する第二工程、(C)前記第
    二工程で得られた積層無端管状ポリアミド酸フイルムを
    熱風加熱して残存有機溶媒の蒸発除去と共に、ポリアミ
    ド酸成分をイミド化して相当する多層無端管状ポリイミ
    ド系フイルムに変える第三工程。
  7. 【請求項7】前記実質的電気絶縁性ポリアミド酸溶液又
    は半導電性ポリアミド酸溶液がpKb≧5の塩基性有機
    化合物を含有してなる請求項6に記載の多層無端管状ポ
    リイミド系フイルムの製造方法。
JP2000338163A 2000-11-06 2000-11-06 多層無端管状ポリイミド系フイルムとその製造方法 Pending JP2002137317A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000338163A JP2002137317A (ja) 2000-11-06 2000-11-06 多層無端管状ポリイミド系フイルムとその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000338163A JP2002137317A (ja) 2000-11-06 2000-11-06 多層無端管状ポリイミド系フイルムとその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002137317A true JP2002137317A (ja) 2002-05-14

Family

ID=18813416

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000338163A Pending JP2002137317A (ja) 2000-11-06 2000-11-06 多層無端管状ポリイミド系フイルムとその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002137317A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006113525A (ja) * 2004-03-19 2006-04-27 Ricoh Co Ltd 中間転写体、及び画像形成装置
JP2010264655A (ja) * 2009-05-14 2010-11-25 Ube Ind Ltd 多層ポリイミドフィルム
JP2014031445A (ja) * 2012-08-03 2014-02-20 Ube Ind Ltd ポリイミド被膜の製造方法
JPWO2013147087A1 (ja) * 2012-03-28 2015-12-14 宇部興産株式会社 微細カーボン分散組成物およびこれを用いたポリイミド−微細カーボン複合体
JP2018084815A (ja) * 2016-11-17 2018-05-31 コニカミノルタ株式会社 中間転写ベルトおよび画像形成装置
JP2019151070A (ja) * 2018-03-06 2019-09-12 コニカミノルタ株式会社 管状物の製造方法
KR20200120506A (ko) * 2019-04-12 2020-10-21 피아이첨단소재 주식회사 다층 구조의 블랙 폴리이미드 필름 및 이의 제조방법

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS641532A (en) * 1987-02-25 1989-01-05 Nitto Denko Corp Multi-layered tubular body
JPH07156287A (ja) * 1993-12-10 1995-06-20 Gunze Ltd 半導電性ポリイミド系無端ベルトとその製造方法
JPH10142812A (ja) * 1996-11-15 1998-05-29 Gunze Ltd 静電潜像担持用シームレスベルト、その製造方法及び画像形成方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS641532A (en) * 1987-02-25 1989-01-05 Nitto Denko Corp Multi-layered tubular body
JPH07156287A (ja) * 1993-12-10 1995-06-20 Gunze Ltd 半導電性ポリイミド系無端ベルトとその製造方法
JPH10142812A (ja) * 1996-11-15 1998-05-29 Gunze Ltd 静電潜像担持用シームレスベルト、その製造方法及び画像形成方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006113525A (ja) * 2004-03-19 2006-04-27 Ricoh Co Ltd 中間転写体、及び画像形成装置
JP2010264655A (ja) * 2009-05-14 2010-11-25 Ube Ind Ltd 多層ポリイミドフィルム
JPWO2013147087A1 (ja) * 2012-03-28 2015-12-14 宇部興産株式会社 微細カーボン分散組成物およびこれを用いたポリイミド−微細カーボン複合体
JP2014031445A (ja) * 2012-08-03 2014-02-20 Ube Ind Ltd ポリイミド被膜の製造方法
JP2018084815A (ja) * 2016-11-17 2018-05-31 コニカミノルタ株式会社 中間転写ベルトおよび画像形成装置
JP6996245B2 (ja) 2016-11-17 2022-01-17 コニカミノルタ株式会社 中間転写ベルトおよび画像形成装置
JP2019151070A (ja) * 2018-03-06 2019-09-12 コニカミノルタ株式会社 管状物の製造方法
KR20200120506A (ko) * 2019-04-12 2020-10-21 피아이첨단소재 주식회사 다층 구조의 블랙 폴리이미드 필름 및 이의 제조방법
KR102312550B1 (ko) 2019-04-12 2021-10-15 피아이첨단소재 주식회사 다층 구조의 블랙 폴리이미드 필름 및 이의 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6352750B1 (en) Seamless tubular electrically-semiconductive aromatic polymide film and process for producing the same
US20140044461A1 (en) Polyamic acid composition, polyimide endless belt and manufacturing method thereof, and image forming apparatus
JP3463066B2 (ja) 半導電性ポリイミド系無端ベルトとその製造方法
US20120070586A1 (en) Method for manufacturing tubular body
JP2002137317A (ja) 多層無端管状ポリイミド系フイルムとその製造方法
US20080085378A1 (en) Endless belt and process for manufacturing the same, image forming apparatus, functional membrane and process for manufacturing the same, intermediate transfer belt, transfer transport belt, and transport apparatus
JP4072669B2 (ja) 半導電性全芳香族ポリイミド系管状フィルムとその製造方法
JP4619208B2 (ja) 面方向に等方性の誘電率を持ったポリイミド系樹脂ベルト
JP3218199B2 (ja) 無端円筒状半導電性ポリアミドイミドフィルムとその製造方法
JP2008200939A (ja) シームレスベルトの製造方法
US9201353B2 (en) Intermediate transfer member and method of manufacture
JP2002144456A (ja) 半導電性多層無端管状ポリイミド系フイルムとその製造方法及びその使用
JP3411091B2 (ja) ポリイミド複合管状物
JP2002316369A (ja) 管状芳香族ポリイミド樹脂系多層フイルムとその製造方法
JP2002086465A (ja) ポリイミド系多層無端管状フイルムの製造方法及びその使用
JP2006272839A (ja) シームレスベルトおよびその製造方法
KR20030026352A (ko) 폴리이미드 수지 조성물 및 그것으로 이루어지는폴리이미드 필름상 성형체 및 중간 전사 벨트
JP4900519B1 (ja) 熱硬化性溶液の製造方法および管状体の製造方法
JP4399656B2 (ja) 耐久性ポリイミド系フイルム、その製造方法及びその使用
CN102057334B (zh) 热定影辊以及制备热定影辊的方法
JP2002086599A (ja) ポリイミド系多層無端管状フイルムとその製造方法及びその使用
JP4411476B2 (ja) 耐摩耗性半導電ポリイミド系フイルム、その製造方法及びその使用
JP2001022189A (ja) 半導電性ベルト
JP4990232B2 (ja) 半導電性ポリイミド系無端管状フイルムの製造方法
JP2003277522A (ja) シームレス半導電性ポリアミドイミドベルトおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070824

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100323

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100803