JP2002128858A - 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物及び該組成物を用いたシール材 - Google Patents
注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物及び該組成物を用いたシール材Info
- Publication number
- JP2002128858A JP2002128858A JP2000323603A JP2000323603A JP2002128858A JP 2002128858 A JP2002128858 A JP 2002128858A JP 2000323603 A JP2000323603 A JP 2000323603A JP 2000323603 A JP2000323603 A JP 2000323603A JP 2002128858 A JP2002128858 A JP 2002128858A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyol
- composition
- mass
- polyurethane resin
- casting
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Abstract
にケーシング等との接着性が良好な注型用ポリウレタン
樹脂形成性組成物、及び広い温度範囲において濾過流量
の変化や分画性能の変化が小さい血液処理器や浄水器等
が得られる、前記組成物を用いたシール材を提供する。 【解決手段】 イソシアネート基含量が8〜25質量%
のポリイソシアネートである主剤(A)と、公称平均官
能基数が6以上のポリエーテルポリオールを20質量%
以上含有する水酸基価が370〜680mgKOH/g
の硬化剤(B)とを、イソシアネート基と水酸基のモル
比が特定の範囲で反応させて硬化させることを特徴とす
る、注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物及び該組成物
を用いたシール材で解決する。
Description
器に用いられる中空糸膜をシールするためのポッティン
グ材として使用される注型用ポリウレタン樹脂形成性組
成物及び該組成物を用いたシール材に関する。更に詳細
には、広い温度範囲において、硬度変化の小さい硬化物
となる注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物及び該組成
物を用いたシール材に関する。
浄水器のポッティング材としてポリウレタン樹脂が広く
用いられている。例えば特開平8−71378号公報で
は、ポリイソシアネートを、水酸基価が700mgKO
H/g以上のポリエーテルポリオールで硬化させて得ら
れるポリウレタン系ポッティング材が示されている。特
開平10−195160号公報では、2,4′−ジフェ
ニルメタンジイソシアネートの含有量が5質量%以上の
ジフェニルメタンジイソシアネートのカルボジイミド変
性体(A1)及び該カルボジイミド変性体(a)とポリ
オール(b)とからのイソシアネート基末端ウレタンプ
レポリマー(A2)からなる群から選ばれるポリイソシ
ネート化合物からなるイソシアネート成分(A)と、ポ
リオール成分(B)とからなる注型用ポリウレタン樹脂
形成性組成物が示されている。特開2000−1289
52号公報では、ポリイソシアネートを、1分子中に活
性水素含有基が4個以上かつ活性水素含有基当量が16
0以上(=水酸基価が350mgKOH/g以下)であ
るポリオキシアルキレン化合物とアミン系ポリオールで
硬化させて得られる注型用ポリウレタン樹脂形成性組成
物が示されている。
ポッティング材は、人工腎臓等の血液の濾過に用いられ
ていたので、温度は人体温近傍であり、大きな温度変化
を想定していなかった。そのため、従来のポリウレタン
系ポッティング材では、低温で高硬度、高温で低硬度と
なり、このため、種々の問題点が生じた。低温ではポリ
カーボネート等のケーシングとの剥離が生じることがあ
った。又、高温では、液圧によりシール部に圧縮力が作
用し、小型の片側セッティング型浄水器では、濾過速度
がダウンしたり、工業用のパイプ状両端セッティング型
浄水器では、糸端末のシール部が変形して、封止されて
いる中空糸膜自体に引っ張り応力が掛かり、中空糸膜の
ポアサイズが変化する。このことにより、中空糸膜の分
画性能が変化する等の不具合が発生した。このようなこ
とから近年、血液処理器や浄水器の性能向上のため、広
い温度範囲において硬度変化が小さく、ケーシングとの
剥離が無いポリウレタン系ポッティング材が要望されて
いる。
度範囲においても硬度変化が小さく、ケーシングとの剥
離が無いポリウレタン系ポッティング材を得るべく検討
研究した結果、特定のポリオールを用いることにより上
記課題が解決できることを見いだし、本発明を完成させ
るに至った。
である。 (1)イソシアネート基含量が8〜25質量%のポリイ
ソシアネートである主剤(A)と、公称平均官能基数が
6以上のポリエーテルポリオールを20質量%以上含有
する水酸基価が370〜680mgKOH/gの硬化剤
(B)とを、イソシアネート基と水酸基のモル比がイソ
シアネート基/水酸基=0.95/1で〜1.05/1
で反応させて硬化させたことを特徴とする、注型用ポリ
ウレタン樹脂形成性組成物である。
ニルメタンジイソシアネートを有するジフェニルメタン
ジイソシアネートと、ひまし油系ポリオールとを反応さ
せて得られるイソシアネート基末端プレポリマーである
ことを特徴とする、(1)記載の注型用ポリウレタン樹
脂形成性組成物である。
いたシール材。
て用いられるポリイソシアネートは、イソシアネート基
含量が8〜25質量%、好ましくは12〜20質量%で
あり、炭素数(イソシアネート基中の炭素を除く、以下
同様)2〜18の脂肪族ポリイソシアネート、炭素数4
〜15の脂環式ポリイソシアネート、炭素数6〜20の
芳香族ポリイソシアネート、炭素数8〜15の芳香脂肪
族ポリイソシアネート、これらのポリイソシアネートの
変性物及びイソシアネート基末端プレポリマーからなる
群より選ばれる1種以上の化合物が挙げられる。
ば、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HD
I)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11
−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメ
チルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシ
アネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエー
ト、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス
(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシ
アナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート
等が挙げられる。
ば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシク
ロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、シ
クロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシ
レンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソ
シアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカ
ルボキシレート等が挙げられる。
ば、トリレンジイソシアネート(2,4−TDI、2,
6−TDI、粗製TDI及びこれらの混合物)、ジフェ
ニルメタンジイソシアネート(4,4′−MDI、2,
4′−MDI、2,2′−MDI及びこれらの混合
物)、ナフチレンジイソシアネート(NDI)、ポリメ
チレンポリフェニルポリイソシアネート等が挙げられ
る。
例えば、キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,
α,α′,α′−テトラメチルキシリレンジイソシアネ
ート(TMXDI)、ジイソシアナトエチルベンゼン等
が挙げられる。
物としては、上記に例示したポリイソシアネートのイソ
シアネート基の一部又は全部をカルボジイミド変性、ウ
レトジオン変性、ウレトンイミン変性、ウレア変性、ビ
ウレット変性、イソシアヌレート変性等に変性した化合
物が挙げられる。
記に例示したポリイソシアネート化合物及びこれらの変
性物から選ばれる少なくとも1種と、活性水素含有化合
物とを反応させて得られる。該活性水素含有化合物とし
ては、後述する低分子ポリオール、ポリエーテルポリオ
ール、ひまし油系ポリオール、ポリエステルポリオール
等が挙げられる。
て、ポリイソシアネート化合物もしくはこれらの変性物
中のイソシアネート基と活性水素含有化合物中の水酸基
との当量比(NCO/OH比)は、通常1.1〜50、
好ましくは2.0〜30である。
は、液状MDIを有するMDIと、ひまし油系ポリオー
ルとを反応させて得られるイソシアネート基末端プレポ
リマーが好ましい。これは、ひまし油系ポリオールは生
体適合性があり、液状MDIは反応性が良好であり、ま
た液状であるため取り扱いやすいためである。なお、液
状MDIとは、カルボジイミド変成及び/又はウレトン
イミン変性されたMDIを示す。また、ひまし油系ポリ
オールには、ひまし油、脱水ひまし油、ポリエーテルポ
リオールやポリエステルポリオールとひまし油及び/又
は脱水ひまし油とのエステル交換反応あるいはひまし油
脂肪酸及び/又は脱水ひまし油脂肪酸とのエステル化反
応により得られるひまし油脂肪酸エステル系ポリオール
等が挙げられる。
れるポリオールは、公称平均官能基数が6以上のポリエ
ーテルポリオールを20質量%以上含有する、水酸基価
が370〜680mgKOH/g、好ましくは400〜
650mgKOH/gのものである。水酸基価が370
mgKOH/g未満のときは、所定の硬度が得られず、
680mgKOH/gを超えるときは、本発明のように
高官能基数を含有する硬化剤では、粘度が高くなりすぎ
る。粘度が高すぎると、中空糸膜の間にポリウレタン形
成液が十分に充填されず漏れの原因となりやすい。
正しく測定することは困難である場合が多いので、本発
明では、開始剤の官能基数又は、開始剤の官能基数から
計算される数値をもってそのポリエーテルポリオールの
公称平均官能基数とする。例えば、ソルビトールにアル
キレンオキサイドを付加したポリエーテルポリオールの
公称平均官能基数は6とする。本発明においては、公称
平均官能基数(以下、単に平均官能基数と記載する。)
6以上のポリエーテルポリオールが硬化剤中20質量%
以上にならないと、高温での種々の問題点が発生しやす
くなる。
ソルビトールやショ糖を開始剤として、エチレンオキサ
イドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイド
を付加させて得られるポリエーテルポリオールが挙げら
れる。本発明においては、主剤と硬化剤を混合した液の
粘度等を考慮すると、アルキレンオキサイドの種類はプ
ロピレンオキサイドが好ましい。
量%未満であれば、上記ポリエーテルポリオール以外の
活性水素基含有化合物を使用することができる。このよ
うな活性水素基含有化合物としては、低分子ポリオー
ル、低分子ポリアミン、低分子アミノアルコール、高分
子ポリオール等が挙げられる。これらは1種類又は2種
類以上の混合物として使用できる。
コール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパン
ジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジ
オール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジ
オール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−
メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタン
ジオール、1,9−ノナンジオール、2,2−ジエチル
−1,3−プロパンジオール、2−n−ブチル−2−エ
チル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメ
チル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3
−ヘキサンジオール、2−n−ヘキサデカン−1,2−
エチレングリコール、2−n−エイコサン−1,2−エ
チレングリコール、2−n−オクタコサン−1,2−エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、
あるいはビスフェノールAのエチレンオキサイド又はプ
ロピレンオキサイド付加物、水素添加ビスフェノール
A、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル−3−
ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピオネート、トリメ
チロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール
等が挙げられる。
タノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン、ジプロパノールアミン、N−メチル−ジエタノ
ールアミン、N−フェニル−ジプロパノールアミン、
N,N,N′,N′−テトラキス(2−ヒドロキシプロ
ピル)エチレンジアミン等が挙げられる。
ポリオール、ポリアミドエステルポリオール、ポリエー
テルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポ
リカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール
等が挙げられる。これらは1種類又は2種類以上の混合
物として使用できる。
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジ
カルボン酸、コハク酸、酒石酸、シュウ酸、マロン酸、
グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、ク
ルタコン酸、アゼライン酸、セバシン酸、コハク酸、ア
ジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、1,4−シクロ
ヘキシルジカルボン酸、α−ハイドロムコン酸、β−ハ
イドロムコン酸、α−ブチル−α−エチルグルタル酸、
α,β−ジエチルサクシン酸、マレイン酸、フマル酸等
のジカルボン酸・無水物・ジアルキルエステル等の1種
類以上と、エチレングリコール、1,2−プロパンジオ
ール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオ
ール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオ
ール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3
−ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチ
レングリコール、ジプロピレングリコール、シクロヘキ
サン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジ
メタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールAの
エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物、ビ
ス(β−ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリ
コール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタ
エリスリトール等の低分子ポリオール類の1種類以上と
の縮重合反応から得られる。更に、ε−カプロラクト
ン、アルキル置換ε−カプロラクトン、δ−バレロラク
トン、アルキル置換δ−バレロラクトン等の環状エステ
ル(いわゆるラクトン)モノマーの開環重合から得られ
るラクトン系ポリエステルポリオール等がある。更に、
低分子ポリオールの一部をヘキサメチレンジアミン、イ
ソホロンジアミン、モノエタノールアミン等の低分子ポ
リアミンや低分子アミノアルコールを用いてもよい。こ
の場合は、ポリエステル−アミドポリオールが得られる
ことになる。
ポリエーテルポリオール以外のポリエーテルポリオール
が挙げられる。
述のポリエステルポリオール源の低分子ポリオール1種
類以上と、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネー
ト等のジアルキレンカーボネートや、ジフェニルカーボ
ネート等のジアリールカーボネートとの脱アルコール反
応や脱フェノール反応から得られる。
は、前述のポリエーテルポリオールと前述のジカルボン
酸等から得られるコポリオールがある。また、前述のポ
リエステルやポリカーボネートと、エポキサイドや環状
エーテルとの反応で得られるものがある。
脱水ひまし油、絹フィブロイン、上記低分子ポリオール
又はポリエーテルポリオールと、ひまし油及び/又は脱
水ひまし油とのエステル交換反応あるいはひまし油脂肪
酸及び/又は脱水ひまし油脂肪酸とのエステル化反応に
より得られるひまし油脂肪酸エステル系ポリオール等が
挙げられる。
基含有ポリブタジエン、水素添加した水酸基含有ポリブ
タジエン、水酸基含有ポリイソプレン、水素添加した水
酸基含有ポリイソプレン、水酸基含有塩素化ポリプロピ
レン、水酸基含有塩素化ポリエチレン等が挙げられる。
ートからなる主剤とポリオールからなる硬化剤との二液
の組合せからなり、使用時に二液を混合反応させてポリ
ウレタン樹脂を形成させる。主剤と硬化剤を各々所定量
計量後、スタティクミキサー又はメカニカルミキサー等
で混合することにより反応させることができる。ゲル化
時間は通常3〜60分であり、完全硬化には12〜48
時間を要する。硬度が変化しなくなった時点を完全硬化
(反応終点)とする。なお、養生温度を高く(例えば3
0〜60℃)することにより完全硬化までの時間を短縮
することも可能である。
ネート基と水酸基のモル比は、イソシアネート基/水酸
基=0.95/1で〜1.05/1であり、特にイソシ
アネート基/水酸基=0.97/1で〜1.03/1が
好ましい。この範囲外の場合は、硬化物の強度が不足し
やすくなる。
おける粘度(注型前粘度)は、通常40〜10,000
mPa・sが好ましく、特に100〜8,000mPa
・sが好ましい。配合液の粘度が小さすぎると、中空糸
膜の内部に配合液が進入して開口部が失われやすくな
る。粘度が高すぎると、中空糸膜の間に充填されにくく
なり、漏れの原因となりやすい。
物の25℃における硬度(shore D;瞬間値)は
通常40〜90である。
成物は、血液処理器又は浄水器のポッティング材として
特に好適に使用される。対象となる血液処理器として
は、例えば中空糸型、膜型もしくはコイル型の人工腎臓
及び血奬分離用モジュール等がある。また、人工肺等の
人工臓器、各種の工業用浄水器、風呂水循環浄化装置、
限外濾過膜(中空糸型、スパイラル型等)等のポッティ
ング材やシール材にも使用できる。
ッティング材として使用する場合の具体的使用法を例示
する。
る。なお、必要に応じて配合前に各々減圧脱泡してもよ
い。この二液を所定量計量後混合し、遠心注型法あるい
は浸漬により中空糸膜を容器に埋封する。埋封される中
空糸膜の材質としては一般に、ポリエステル、ポリスル
ホン、ポリアクリロニトリル、再生セルロース(酢酸セ
ルロース、銅アンモニアセルロース等)、セルロース誘
導体、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリエーテルナイロン、ポリエチレンビニルアル
コール、シリコーン、ポリオレフィン等が挙げられる。
ート製、ABS製、ポリスチレン製等のものが使用され
る。樹脂は注入から3〜60分後にはゲル化し、モジュ
ールを成型機から取り出すことができる。ついで室温〜
60℃で養生を行い硬化を完了させる。その後、オート
クレーブを使用して121℃で1時間の蒸気加熱により
滅菌処理を行い製品化する。滅菌処理は蒸気加熱以外の
方法、例えばエチレンオキサイドガス又はγ線照射等に
よっても実施することができる。
ン樹脂を用いたポッティング材は、中空糸膜への付着も
極めて良好であり、温度変化による硬度変化が小さいの
で、広い使用温度範囲に渡って、良好な分画性能を維持
することができる。また、硬化物からの溶出物量も少な
い。
が、本発明はこれに限定されるものではない。なお
「%」は「質量%」を示す。
つ口フラスコの内部を窒素置換した後、MDI(1)を
172g、MDI(2)を439g仕込み、撹拌を開始
した。内温を50℃にしてから、ポリオール(1)を3
89g仕込み、反応温度を70℃にて3時間反応させ
た。得られたイソシアネート基末端プレポリマー(A−
1)は、イソシアネート含量が15%、25℃の粘度が
2300mPa・sであった。
フラスコの内部を窒素置換した後、MDI(1)を13
2g、MDI(2)を336g仕込み、撹拌を開始し
た。内温を50℃にしてから、ポリオール(2)を53
2g仕込み、反応温度を70℃にて3時間反応させた。
得られたイソシアネート基末端プレポリマー(A−2)
は、イソシアネート含量が12%、25℃の粘度が23
00mPa・sであった。
フラスコの内部を窒素置換した後、MDI(1)を19
3g、MDI(2)を490g仕込み、撹拌を開始し
た。内温を50℃にしてから、ポリオール(3)を31
7g仕込み、反応温度を70℃にて3時間反応させた。
得られたイソシアネート基末端プレポリマー(A−3)
は、イソシアネート含量が16.8%、25℃の粘度が
3600mPa・sであった。
うな原料を配合して調整した。 B−1:ポリオール(4)そのまま。 B−2:ポリオール(5)そのまま。 B−3:ポリオール(4)80質量部とポリオール
(6)20質量部の混合ポリオール。 B−4:ポリオール(3)40質量部、ポリオール
(4)40質量部、ポリオール(6)20質量部の混合
ポリオール。 B−5:ポリオール(1)70質量部、ポリオール
(6)17質量部、ポリオール(4)13質量部の混合
ポリオール。 B−6:ポリオール(7)そのまま。 B−7:ポリオール(8)そのまま。
主剤と硬化剤を25℃で均一混合し、減圧脱泡(10〜
20kPaで数分程度)してから混合粘度を測定した。
また、混合液を型(100mm×100mm×5mm)
に流し込み、25℃で1日間硬化させ、脱型後、10
℃、25℃、70℃の恒温器に1時間入れた後、硬度を
測定した。また、脱型後、動的粘弾性(昇温速度:2℃
/分、周波数:11Hz)を測定した。ガラス転移点は
tanδのピーク温度から求めた。結果を表1、2に示
した。
動は、中空糸部の長さ600mm両端のケーシングの断
面積の直径50mmφの円柱状の浄水器にて、分画粒子
径の変動で評価した。分画粒子径は、0.1質量%の界
面活性剤(ポリエチレングリコール−p−イソオクチル
フェニルエーテル)の所定粒子径の単一分散粒子径のポ
リスチレンラテックス粒子を濾過し、濾液のラテックス
粒子の濃度を分光光度計により320nmの波長で測定
し、補足率90%における粒子径を求めた。結果を表
1、2に示した。
組み合わせ、配合比で主剤と硬化剤を25℃で均一混合
し、減圧脱泡(10〜20kPaで数分程度)してポリ
カーボネート製ケーシング(44mmφ×10mm)に
流し込み、25℃で7日間硬化させて、接着強度測定用
硬化物を得た。この硬化物についてケーシングと硬化物
を圧縮し、その剥離したときの力を接着面積で除した値
を接着力とした。結果を表1、2に示した。
組成物からなる硬化物は、温度による硬度変化が小さい
ので、濾過流量の変化や中空糸膜の分画性能の変化も小
さい。このため、本発明のポリウレタン樹脂形成性組成
物を用いた血液処理器や浄水器は、広い温度範囲で性能
を維持できる。また、ポリカーボネート製等のケーシン
グとの接着性も良好である。このようなことから本発明
の注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物は、血液処理器
等の人工臓器もしくは浄水器のシール材用として特に有
用である。また、電子回路基板の封止等の電気絶縁用
途、光ファイバーケーブル接続部の封止等の止水用途、
断熱アルミサッシの接着やアルミハニカムパネルの接着
等の建材用途、自動車のエンブレムやサイドモール用ポ
ッティング材用途等にも使用できる。
Claims (3)
- 【請求項1】 イソシアネート基含量が8〜25質量%
のポリイソシアネートである主剤(A)と、公称平均官
能基数が6以上のポリエーテルポリオールを20質量%
以上含有する水酸基価が370〜680mgKOH/g
の硬化剤(B)とを、イソシアネート基と水酸基のモル
比がイソシアネート基/水酸基=0.95/1で〜1.
05/1で反応させて硬化させることを特徴とする、注
型用ポリウレタン樹脂形成性組成物。 - 【請求項2】 ポリイソシアネートが、液状ジフェニル
メタンジイソシアネートを有するジフェニルメタンジイ
ソシアネートと、ひまし油系ポリオールとを反応させて
得られるイソシアネート基末端プレポリマーであること
を特徴とする、請求項1記載の注型用ポリウレタン樹脂
形成性組成物。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の組成物を用いたシ
ール材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000323603A JP3959733B2 (ja) | 2000-10-24 | 2000-10-24 | 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物及び該組成物を用いたシール材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000323603A JP3959733B2 (ja) | 2000-10-24 | 2000-10-24 | 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物及び該組成物を用いたシール材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002128858A true JP2002128858A (ja) | 2002-05-09 |
JP3959733B2 JP3959733B2 (ja) | 2007-08-15 |
Family
ID=18801247
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000323603A Expired - Fee Related JP3959733B2 (ja) | 2000-10-24 | 2000-10-24 | 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物及び該組成物を用いたシール材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3959733B2 (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006035632A1 (ja) * | 2004-09-28 | 2006-04-06 | Nippon Polyurethane Industry Co., Ltd. | ポリウレタン樹脂形成性組成物、シール材及び中空糸膜モジュール |
WO2006043386A1 (ja) * | 2004-10-19 | 2006-04-27 | Nippon Polyurethane Industry Co., Ltd. | ポリウレタン樹脂形成性組成物、シール材の製造方法、及び中空糸膜モジュールの製造方法 |
WO2006095766A1 (ja) * | 2005-03-11 | 2006-09-14 | Kaneka Corporation | 耐久性に優れた湿潤時潤滑性表面コーティングおよび、表面コーティング方法、ならびに該表面コーティングを有する医療用具 |
JP2007044665A (ja) * | 2005-08-12 | 2007-02-22 | Daicen Membrane Systems Ltd | 中空糸膜モジュール |
WO2007074597A1 (ja) | 2005-12-27 | 2007-07-05 | Nippon Polyurethane Industry Co., Ltd. | ポリウレタン樹脂形成性組成物、シール材及び中空糸膜モジュール |
JPWO2006070890A1 (ja) * | 2004-12-28 | 2008-06-12 | ニプロ株式会社 | 中空糸型血液浄化器 |
CN101824298A (zh) * | 2010-04-13 | 2010-09-08 | 苏州膜华材料科技有限公司 | 一种用于中空纤维膜组件的铸封材料 |
CN101921383A (zh) * | 2009-06-12 | 2010-12-22 | 第一工业制药株式会社 | 二液型聚氨酯树脂组合物 |
JP2012007044A (ja) * | 2010-06-23 | 2012-01-12 | Sanyo Chem Ind Ltd | 中空糸膜モジュールのシール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物 |
-
2000
- 2000-10-24 JP JP2000323603A patent/JP3959733B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2006035632A1 (ja) * | 2004-09-28 | 2008-05-15 | 日本ポリウレタン工業株式会社 | ポリウレタン樹脂形成性組成物、シール材及び中空糸膜モジュール |
JP4586801B2 (ja) * | 2004-09-28 | 2010-11-24 | 日本ポリウレタン工業株式会社 | ポリウレタン樹脂形成性組成物、シール材及び中空糸膜モジュール |
WO2006035632A1 (ja) * | 2004-09-28 | 2006-04-06 | Nippon Polyurethane Industry Co., Ltd. | ポリウレタン樹脂形成性組成物、シール材及び中空糸膜モジュール |
WO2006043386A1 (ja) * | 2004-10-19 | 2006-04-27 | Nippon Polyurethane Industry Co., Ltd. | ポリウレタン樹脂形成性組成物、シール材の製造方法、及び中空糸膜モジュールの製造方法 |
JP4721064B2 (ja) * | 2004-10-19 | 2011-07-13 | 日本ポリウレタン工業株式会社 | ポリウレタン樹脂形成性組成物、シール材の製造方法、及び中空糸膜モジュールの製造方法 |
JPWO2006043386A1 (ja) * | 2004-10-19 | 2008-05-22 | 日本ポリウレタン工業株式会社 | ポリウレタン樹脂形成性組成物、シール材の製造方法、及び中空糸膜モジュールの製造方法 |
JPWO2006070890A1 (ja) * | 2004-12-28 | 2008-06-12 | ニプロ株式会社 | 中空糸型血液浄化器 |
WO2006095766A1 (ja) * | 2005-03-11 | 2006-09-14 | Kaneka Corporation | 耐久性に優れた湿潤時潤滑性表面コーティングおよび、表面コーティング方法、ならびに該表面コーティングを有する医療用具 |
JP4952578B2 (ja) * | 2005-03-11 | 2012-06-13 | 株式会社カネカ | 耐久性に優れた湿潤時潤滑性表面コーティングおよび、表面コーティング方法、ならびに該表面コーティングを有する医療用具 |
US8647718B2 (en) | 2005-03-11 | 2014-02-11 | Kaneka Corporation | Wet lubricant surface coating having excellent durability, method for surface coating, and a medical device having the surface coating |
JP2007044665A (ja) * | 2005-08-12 | 2007-02-22 | Daicen Membrane Systems Ltd | 中空糸膜モジュール |
JP2007177045A (ja) * | 2005-12-27 | 2007-07-12 | Nippon Polyurethane Ind Co Ltd | ポリウレタン樹脂形成性組成物、シール材及び中空糸膜モジュール |
WO2007074597A1 (ja) | 2005-12-27 | 2007-07-05 | Nippon Polyurethane Industry Co., Ltd. | ポリウレタン樹脂形成性組成物、シール材及び中空糸膜モジュール |
EP1967536A1 (en) * | 2005-12-27 | 2008-09-10 | Nippon Polyurethane Industry Co., Ltd. | Composition for polyurethane resin formation, sealing material, and hollow-fiber membrane module |
EP1967536A4 (en) * | 2005-12-27 | 2009-09-02 | Nippon Polyurethane Kogyo Kk | COMPOSITION FOR FORMING POLYURETHANE RESIN, SEALING MATERIAL AND HOLLOW FIBER MEMBRANE MODULE |
US8158741B2 (en) | 2005-12-27 | 2012-04-17 | Nippon Polyurethane Industry Co., Ltd. | Composition for polyurethane resin formation, sealing material, and hollow-fiber membrane module |
CN101921383A (zh) * | 2009-06-12 | 2010-12-22 | 第一工业制药株式会社 | 二液型聚氨酯树脂组合物 |
CN101824298A (zh) * | 2010-04-13 | 2010-09-08 | 苏州膜华材料科技有限公司 | 一种用于中空纤维膜组件的铸封材料 |
JP2012007044A (ja) * | 2010-06-23 | 2012-01-12 | Sanyo Chem Ind Ltd | 中空糸膜モジュールのシール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3959733B2 (ja) | 2007-08-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4721064B2 (ja) | ポリウレタン樹脂形成性組成物、シール材の製造方法、及び中空糸膜モジュールの製造方法 | |
EP1967536B1 (en) | Composition for polyurethane resin formation, sealing material, and hollow-fiber membrane module | |
KR101037113B1 (ko) | 폴리우레탄 수지 형성성 조성물, 시일재 및 중공사 막 모듈 | |
JP2007332241A (ja) | イソシアネート基末端プレポリマーの製造方法、一液湿気硬化型ウレタン組成物、二液硬化型ウレタン組成物、およびポリウレタンの製造方法 | |
JP2002128858A (ja) | 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物及び該組成物を用いたシール材 | |
JP5354475B2 (ja) | ポリウレタン樹脂形成性組成物、シール材及び中空糸膜モジュール | |
AU2004275943A1 (en) | Two-component composition for producing polyurethane gel coats for epoxy-resin and vinyl-ester resin composite materials | |
JP3971491B2 (ja) | 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物 | |
JP3650989B2 (ja) | 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物を用いたシール材 | |
JP3041671B2 (ja) | 膜モジュールのシール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物 | |
JP4586801B2 (ja) | ポリウレタン樹脂形成性組成物、シール材及び中空糸膜モジュール | |
JP3249420B2 (ja) | 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物 | |
JP3341272B2 (ja) | 二液型ポリウレタン結束材 | |
JP3002876B2 (ja) | 注型ポリウレタン形成用ポリオールおよび組成物 | |
JP3081202B2 (ja) | 注型ポリウレタン樹脂形成用活性水素成分および組成物 | |
JP3060094B2 (ja) | 膜モジュールのシール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物 | |
JP2002020445A (ja) | 速脱型注型ウレタンエラストマーの製造方法 | |
JP2623226B2 (ja) | 膜モジュールのシール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物 | |
JPH1036474A (ja) | 膜モジュールのシール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物 | |
JPH05247165A (ja) | 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物 | |
JP7469585B2 (ja) | 膜シール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物、ならびに、これを用いた膜シール材及び膜モジュール | |
JPH11335436A (ja) | 注型ポリウレタン形成用ポリオールおよび組成物 | |
JPH06100649A (ja) | 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物 | |
JPH07103355B2 (ja) | ウレタン系接着剤組成物 | |
JP3032882B2 (ja) | 膜モジュールのシール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060214 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060220 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060412 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070130 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070313 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070423 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070506 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |