JP3959733B2 - 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物及び該組成物を用いたシール材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、血液処理器や浄水器に用いられる中空糸膜をシールするためのポッティング材として使用される注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物及び該組成物を用いたシール材に関する。更に詳細には、広い温度範囲において、硬度変化の小さい硬化物となる注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物及び該組成物を用いたシール材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、中空糸膜等を用いた血液処理器や浄水器のポッティング材としてポリウレタン樹脂が広く用いられている。例えば特開平8−71378号公報では、ポリイソシアネートを、水酸基価が700mgKOH/g以上のポリエーテルポリオールで硬化させて得られるポリウレタン系ポッティング材が示されている。特開平10−195160号公報では、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの含有量が5質量%以上のジフェニルメタンジイソシアネートのカルボジイミド変性体(A1)及び該カルボジイミド変性体(a)とポリオール(b)とからのイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(A2)からなる群から選ばれるポリイソシネート化合物からなるイソシアネート成分(A)と、ポリオール成分(B)とからなる注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物が示されている。特開2000−128952号公報では、ポリイソシアネートを、1分子中に活性水素含有基が4個以上かつ活性水素含有基当量が160以上(=水酸基価が350mgKOH/g以下)であるポリオキシアルキレン化合物とアミン系ポリオールで硬化させて得られる注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のポリウレタン系ポッティング材は、人工腎臓等の血液の濾過に用いられていたので、温度は人体温近傍であり、大きな温度変化を想定していなかった。そのため、従来のポリウレタン系ポッティング材では、低温で高硬度、高温で低硬度となり、このため、種々の問題点が生じた。低温ではポリカーボネート等のケーシングとの剥離が生じることがあった。又、高温では、液圧によりシール部に圧縮力が作用し、小型の片側セッティング型浄水器では、濾過速度がダウンしたり、工業用のパイプ状両端セッティング型浄水器では、糸端末のシール部が変形して、封止されている中空糸膜自体に引っ張り応力が掛かり、中空糸膜のポアサイズが変化する。このことにより、中空糸膜の分画性能が変化する等の不具合が発生した。このようなことから近年、血液処理器や浄水器の性能向上のため、広い温度範囲において硬度変化が小さく、ケーシングとの剥離が無いポリウレタン系ポッティング材が要望されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、幅広い温度範囲においても硬度変化が小さく、ケーシングとの剥離が無いポリウレタン系ポッティング材を得るべく検討研究した結果、特定のポリオールを用いることにより上記課題が解決できることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
【0005】
すなわち本発明は、以下の(1)〜(2)である。
(1)液状ジフェニルメタンジイソシアネートを有するジフェニルメタンジイソシアネートと、ひまし油系ポリオールとを反応させて得られるイソシアネート基末端プレポリマーであって、イソシアネート基含量が8〜25質量%のポリイソシアネートである主剤(A)と、
公称平均官能基数が6以上のポリエーテルポリオール、若しくは、20質量%以上の公称平均官能基数が6以上のポリエーテルポリオール及び残りの成分がN,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミンであり、水酸基価が370〜680mgKOH/gである硬化剤(B)とを、イソシアネート基と水酸基のモル比がイソシアネート基/水酸基=0.95/1で〜1.05/1で反応させて硬化させることを特徴とする、注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物である。
【0006】
(2)前記(1)の組成物を用いたシール材。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明において、主剤(A)として用いられるポリイソシアネートは、イソシアネート基含量が8〜25質量%、好ましくは12〜20質量%であり、炭素数(イソシアネート基中の炭素を除く、以下同様)2〜18の脂肪族ポリイソシアネート、炭素数4〜15の脂環式ポリイソシアネート、炭素数6〜20の芳香族ポリイソシアネート、炭素数8〜15の芳香脂肪族ポリイソシアネート、これらのポリイソシアネートの変性物及びイソシアネート基末端プレポリマーからなる群より選ばれる1種以上の化合物が挙げられる。
【0008】
脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート等が挙げられる。
【0009】
脂環式ポリイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート等が挙げられる。
【0010】
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート(2,4−TDI、2,6−TDI、粗製TDI及びこれらの混合物)、ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4′−MDI、2,4′−MDI、2,2′−MDI及びこれらの混合物)、ナフチレンジイソシアネート(NDI)、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート等が挙げられる。
【0011】
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α′,α′−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、ジイソシアナトエチルベンゼン等が挙げられる。
【0012】
これらのポリイソシアネート化合物の変性物としては、上記に例示したポリイソシアネートのイソシアネート基の一部又は全部をカルボジイミド変性、ウレトジオン変性、ウレトンイミン変性、ウレア変性、ビウレット変性、イソシアヌレート変性等に変性した化合物が挙げられる。
【0013】
イソシアネート基末端プレポリマーは、上記に例示したポリイソシアネート化合物及びこれらの変性物から選ばれる少なくとも1種と、ひまし油系ポリオールとを反応させて得られる。
【0014】
イソシアネート基末端プレポリマーにおいて、ポリイソシアネート化合物もしくはこれらの変性物中のイソシアネート基と活性水素含有化合物中の水酸基との当量比(NCO/OH比)は、通常1.1〜50、好ましくは2.0〜30である。
【0015】
本発明においてポリイソシアネートとしては、液状MDIを有するMDIと、ひまし油系ポリオールとを反応させて得られるイソシアネート基末端プレポリマーである。これは、ひまし油系ポリオールは生体適合性があり、液状MDIは反応性が良好であり、また液状であるため取り扱いやすいためである。なお、液状MDIとは、カルボジイミド変成及び/又はウレトンイミン変性されたMDIを示す。また、ひまし油系ポリオールには、ひまし油、脱水ひまし油、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとひまし油及び/又は脱水ひまし油とのエステル交換反応あるいはひまし油脂肪酸及び/又は脱水ひまし油脂肪酸とのエステル化反応により得られるひまし油脂肪酸エステル系ポリオール等が挙げられる。
【0016】
本発明において硬化剤(B)として用いられるポリオールは、公称平均官能基数が6以上のポリエーテルポリオール、若しくは、公称平均官能基数が6以上のポリエーテルポリオールを20質量%以上含有し残りの成分がN,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミンである、水酸基価が370〜680mgKOH/g、好ましくは400〜650mgKOH/gのものである。水酸基価が370mgKOH/g未満のときは、所定の硬度が得られず、680mgKOH/gを超えるときは、本発明のように高官能基数を含有する硬化剤では、粘度が高くなりすぎる。粘度が高すぎると、中空糸膜の間にポリウレタン形成液が十分に充填されず漏れの原因となりやすい。
【0017】
ポリエーテルポリオールの平均官能基数を正しく測定することは困難である場合が多いので、本発明では、開始剤の官能基数又は、開始剤の官能基数から計算される数値をもってそのポリエーテルポリオールの公称平均官能基数とする。例えば、ソルビトールにアルキレンオキサイドを付加したポリエーテルポリオールの公称平均官能基数は6とする。本発明においては、公称平均官能基数(以下、単に平均官能基数と記載する。)6以上のポリエーテルポリオールが硬化剤中20質量%以上にならないと、高温での種々の問題点が発生しやすくなる。
【0018】
このようなポリエーテルオールとしては、ソルビトールやショ糖を開始剤として、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加させて得られるポリエーテルポリオールが挙げられる。本発明においては、主剤と硬化剤を混合した液の粘度等を考慮すると、アルキレンオキサイドの種類はプロピレンオキサイドが好ましい。
【0019】
本発明の組成物は、通常、ポリイソシアネートからなる主剤とポリオールからなる硬化剤との二液の組合せからなり、使用時に二液を混合反応させてポリウレタン樹脂を形成させる。主剤と硬化剤を各々所定量計量後、スタティクミキサー又はメカニカルミキサー等で混合することにより反応させることができる。ゲル化時間は通常3〜60分であり、完全硬化には12〜48時間を要する。硬度が変化しなくなった時点を完全硬化(反応終点)とする。なお、養生温度を高く(例えば30〜60℃)することにより完全硬化までの時間を短縮することも可能である。
【0020】
主剤と硬化剤を混合するときの、イソシアネート基と水酸基のモル比は、イソシアネート基/水酸基=0.95/1で〜1.05/1であり、特にイソシアネート基/水酸基=0.97/1で〜1.03/1が好ましい。この範囲外の場合は、硬化物の強度が不足しやすくなる。
【0021】
主剤と硬化剤を配合した混合液の25℃における粘度(注型前粘度)は、通常40〜10,000mPa・sが好ましく、特に100〜8,000mPa・sが好ましい。配合液の粘度が小さすぎると、中空糸膜の内部に配合液が進入して開口部が失われやすくなる。粘度が高すぎると、中空糸膜の間に充填されにくくなり、漏れの原因となりやすい。
【0022】
主剤と硬化剤とを反応させて得られる硬化物の25℃における硬度(shore D;瞬間値)は通常40〜90である。
【0023】
本発明の注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物は、血液処理器又は浄水器のポッティング材として特に好適に使用される。対象となる血液処理器としては、例えば中空糸型、膜型もしくはコイル型の人工腎臓及び血奬分離用モジュール等がある。また、人工肺等の人工臓器、各種の工業用浄水器、風呂水循環浄化装置、限外濾過膜(中空糸型、スパイラル型等)等のポッティング材やシール材にも使用できる。
【0024】
本発明の組成物を血液処理器や浄水器のポッティング材として使用する場合の具体的使用法を例示する。
【0025】
主剤と硬化剤とを配合した後に減圧脱泡する。なお、必要に応じて配合前に各々減圧脱泡してもよい。この二液を所定量計量後混合し、遠心注型法あるいは浸漬により中空糸膜を容器に埋封する。埋封される中空糸膜の材質としては一般に、ポリエステル、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、再生セルロース(酢酸セルロース、銅アンモニアセルロース等)、セルロース誘導体、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルナイロン、ポリエチレンビニルアルコール、シリコーン、ポリオレフィン等が挙げられる。
【0026】
ケーシングとしては一般に、ポリカーボネート製、ABS製、ポリスチレン製等のものが使用される。樹脂は注入から3〜60分後にはゲル化し、モジュールを成型機から取り出すことができる。ついで室温〜60℃で養生を行い硬化を完了させる。その後、オートクレーブを使用して121℃で1時間の蒸気加熱により滅菌処理を行い製品化する。滅菌処理は蒸気加熱以外の方法、例えばエチレンオキサイドガス又はγ線照射等によっても実施することができる。
【0027】
本発明の組成物から形成されるポリウレタン樹脂を用いたポッティング材は、中空糸膜への付着も極めて良好であり、温度変化による硬度変化が小さいので、広い使用温度範囲に渡って、良好な分画性能を維持することができる。また、硬化物からの溶出物量も少ない。
【0028】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお「%」は「質量%」を示す。
【0029】〔主剤用ポリイソシアネートの製造〕
製造例1攪拌機、温度計及び窒素導入管を付した容量:2Lの4つ口フラスコの内部を窒素置換した後、MDI(1)を172g、MDI(2)を439g仕込み、撹拌を開始した。内温を50℃にしてから、ポリオール(1)を389g仕込み、反応温度を70℃にて3時間反応させた。得られたイソシアネート基末端プレポリマー(A−1)は、イソシアネート含量が15%、25℃の粘度が2300mPa・sであった。
【0030】製造例2
製造例1と同様な装置を組み込んだ容量:2Lの4つ口フラスコの内部を窒素置換した後、MDI(1)を132g、MDI(2)を336g仕込み、撹拌を開始した。内温を50℃にしてから、ポリオール(2)を532g仕込み、反応温度を70℃にて3時間反応させた。得られたイソシアネート基末端プレポリマー(A−2)は、イソシアネート含量が12%、25℃の粘度が2300mPa・sであった。
【0031】製造例3
製造例1と同様な装置を組み込んだ容量:2Lの4つ口フラスコの内部を窒素置換した後、MDI(1)を193g、MDI(2)を490g仕込み、撹拌を開始した。内温を50℃にしてから、ポリオール(3)を317g仕込み、反応温度を70℃にて3時間反応させた。得られたイソシアネート基末端プレポリマー(A−3)は、イソシアネート含量が16.8%、25℃の粘度が3600mPa・sであった。
【0032】
使用原料は以下の通り。
MDI(1) :4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート
MDI(2) :MDI(1)を液状MDI化したもの イソシアネート含量=28.6%ポリオール(1):ひまし油系ポリオール、水酸基価=112mgKOH/g (伊藤製油製 Uric H−54)
ポリオール(2):ひまし油系ポリオール、水酸基価=50mgKOH/g (伊藤製油製 Uric H−55)
ポリオール(4):ソルビトールにプロピレンオキサイドを付加したポリエーテ ルポリオール、水酸基価=550mgKOH/g
ポリオール(5):ショ糖にプロピレンオキサイドを付加したポリエーテルポリ オール、水酸基価=445mgKOH/g
ポリオール(6):エチレンジアミンにプロピレンオキサイドを付加したポリエ ーテルポリオール、水酸基価=760mgKOH/g
ポリオール(7):ひまし油をトリメチロールプロパンで変性したポリオール、 水酸基価=270mgKOH/g、平均官能基数=3、伊藤 製油製
ポリオール(8):ひまし油をソルビトールで変性したポリオール、水酸基価= 320mgKOH/g、平均官能基数=5、伊藤製油製
【0033】[硬化剤の調整]
硬化剤(B)は以下のような原料を配合して調整した。
B−1:ポリオール(4)そのまま。
B−2:ポリオール(5)そのまま。
B−3:ポリオール(4)80質量部とポリオール(6)20質量部の混合ポリオール。
B−5:ポリオール(1)70質量部、ポリオール(6)17質量部、ポリオール(4)13質量部の混合ポリオール。
B−6:ポリオール(7)そのまま。
B−7:ポリオール(8)そのまま。
【0034】実施例1〜3、5、比較例1〜3〔硬化物の物性測定〕
表1に示す組み合わせ、配合比で主剤と硬化剤を25℃で均一混合し、減圧脱泡(10〜20kPaで数分程度)してから混合粘度を測定した。また、混合液を型(100mm×100mm×5mm)に流し込み、25℃で1日間硬化させ、脱型後、10℃、25℃、70℃の恒温器に1時間入れた後、硬度を測定した。また、脱型後、動的粘弾性(昇温速度:2℃/分、周波数:11Hz)を測定した。ガラス転移点はtanδのピーク温度から求めた。結果を表1、2に示した。
【0035】[浄水器としての分画性能]
分画性能の変動は、中空糸部の長さ600mm両端のケーシングの断面積の直径50mmφの円柱状の浄水器にて、分画粒子径の変動で評価した。分画粒子径は、0.1質量%の界面活性剤(ポリエチレングリコール−p−イソオクチルフェニルエーテル)の所定粒子径の単一分散粒子径のポリスチレンラテックス粒子を濾過し、濾液のラテックス粒子の濃度を分光光度計により320nmの波長で測定し、補足率90%における粒子径を求めた。結果を表1、2に示した。
【0036】[ケーシングとの接着性]
表2、3に示す組み合わせ、配合比で主剤と硬化剤を25℃で均一混合し、減圧脱泡(10〜20kPaで数分程度)してポリカーボネート製ケーシング(44mmφ×10mm)に流し込み、25℃で7日間硬化させて、接着強度測定用硬化物を得た。この硬化物についてケーシングと硬化物を圧縮し、その剥離したときの力を接着面積で除した値を接着力とした。結果を表1、2に示した。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】
本発明の注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物からなる硬化物は、温度による硬度変化が小さいので、濾過流量の変化や中空糸膜の分画性能の変化も小さい。このため、本発明のポリウレタン樹脂形成性組成物を用いた血液処理器や浄水器は、広い温度範囲で性能を維持できる。また、ポリカーボネート製等のケーシングとの接着性も良好である。このようなことから本発明の注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物は、血液処理器等の人工臓器もしくは浄水器のシール材用として特に有用である。また、電子回路基板の封止等の電気絶縁用途、光ファイバーケーブル接続部の封止等の止水用途、断熱アルミサッシの接着やアルミハニカムパネルの接着等の建材用途、自動車のエンブレムやサイドモール用ポッティング材用途等にも使用できる。
Claims (2)
- 液状ジフェニルメタンジイソシアネートを有するジフェニルメタンジイソシアネートと、ひまし油系ポリオールとを反応させて得られるイソシアネート基末端プレポリマーであって、イソシアネート基含量が8〜25質量%のポリイソシアネートである主剤(A)と、
公称平均官能基数が6以上のポリエーテルポリオール、若しくは、20質量%以上の公称平均官能基数が6以上のポリエーテルポリオール及び残りの成分がN,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミンであり、水酸基価が370〜680mgKOH/gである硬化剤(B)とを、イソシアネート基と水酸基のモル比がイソシアネート基/水酸基=0.95/1で〜1.05/1で反応させて硬化させることを特徴とする、注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物。 - 請求項1記載の組成物を用いたシール材。
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