JPH05247165A - 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物 - Google Patents

注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物

Info

Publication number
JPH05247165A
JPH05247165A JP4084909A JP8490992A JPH05247165A JP H05247165 A JPH05247165 A JP H05247165A JP 4084909 A JP4084909 A JP 4084909A JP 8490992 A JP8490992 A JP 8490992A JP H05247165 A JPH05247165 A JP H05247165A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyol
castor oil
group
fatty acid
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4084909A
Other languages
English (en)
Inventor
Mutsuo Saito
六雄 斎藤
Kazuaki Ohira
和明 大平
Toshiro Shimada
寿郎 島田
Hajime Akiyama
一 秋山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Chemical Industries Ltd filed Critical Sanyo Chemical Industries Ltd
Priority to JP4084909A priority Critical patent/JPH05247165A/ja
Publication of JPH05247165A publication Critical patent/JPH05247165A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 人工腎臓、浄水器等のシール材として用いる
注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物において、成型性
を向上し且つ溶出物量をより低減させた硬化物を得るこ
とができる。 【構成】 4,4’−MDIと2.4’−MDIの混合
物とヒマシ油系ポリオールとから誘導されるイソシアネ
ート基末端プレポリマー(A)と3級アミノ基含有ポリ
オールおよびヒマシ油系ポリオールからなるポリオール
成分(B)との組合せからなる注型用ポリウレタン樹脂
形成性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は注型用ポリウレタン樹脂
形成性組成物に関し、とくに血液処理器もしくは浄水器
のシール材用に好適な注型用ポリウレタン樹脂形成性組
成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物は
公知技術として用いられており,限定された組成物につ
いては例えば電気絶縁用(例えば、特公昭59−336
05号公報)など知られている。また血液処理用中空糸
の埋め込みなどに用いるシール材料用として適した組成
物としては、たとえば特開昭60−58156号公報で
はヘキサメチレンジイソシアネートとアミン系ポリオー
ルからなる硬化性組成物が、また特開平3−13711
6号公報では2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ
ートとポリエーテルポリオールからなる組成物が提案さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、最近の透析用
人工腎臓等の装置では中空糸の細糸化による高密度充填
およびシール部分からの溶出物量の低減の要望が強く,
これに対して従来の硬化性組成物に対し、さらに良好な
注型性と溶出物量の減少を同時に満足する方向で性能を
向上させることが求められていた。すなわち一般に良好
な注型性を得るために注型前の組成物の粘度を低減させ
れば硬化したシール部分からの溶出物質が増加する傾向
にあり、粘度低下と溶出物量の減少という相反する要求
を同時に満足するよう求められていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは注型性に優
れ、かつ溶出物の少ない点でさらに性能が向上した注型
用ポリウレタン樹脂形成性組成物を得るべく鋭意検討し
た結果、特定のポリイソシアネート成分とポリオール成
分を用いることによりこれらの特性が得られることを見
いだした。
【0005】すなわち本発明は、下記のイソシアネート
基末端ウレタンプレポリマー(A)とポリオール成分
(B)との組合せからなる注型用ポリウレタン樹脂形成
性組成物である。 (A);4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
と2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
(重量比率95:5〜20:80)からなるイソシアネ
ート成分(a−1)とヒマシ油脂肪酸のエステルからな
るポリオール成分(b−1)とからのイソシアネート基
末端ウレタンプレポリマー。 (B);3級アミノ基含有ポリオールおよびヒマシ油脂
肪酸のエステルからなるか、あるいは3級アミノ基含有
ポリオールとヒマシ油脂肪酸のエステルとのエステル交
換で得られるポリオールからなるポリオール成分。
【0006】本発明においてイソシアネート成分(a−
1)中の4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
と2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートの
重量比率は通常95:5〜20:80、好ましくは8
5:15〜40:60である。この範囲よりの量が少
ないと良好な注型性が得られなくなり、の量が多くな
ると溶出物量の顕著な低減効果が見られなくなる。
【0007】上記成分(a−1)として、とともに
必要により脂肪族もしくは脂環式ポリイソシアネート
を併用することが出来る。としては、脂肪族ポリイソ
シアネート[例えばエチレンジイソシアネート、テトラ
メチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、
1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,
2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、リジン
ジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカ
プロエート、ビス(2−イソシアネートエチル)フマレ
ート、ビス(2−イソシアネートエチル)カーボネー
ト、2−イソシアネートエチル−2,6−ジイソシアネ
ートヘキサノエート];脂環式ポリイソシアネート[例
えばイソホロンジイソシアネート(IPDI)ジシクロヘ
キシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、シクロ
ヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレン
ジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシア
ネートエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカル
ボキシレート];これらの変性物(カーボジイミド基、
ウレトジオン基、ウレトイミン基、ウレア基、ビューレ
ット基、および/またはイソシアヌレート基変性物な
ど)およびこれらの2種以上の併用があげられる。を
用いる場合、これらのうち好ましいものはHDI,IP
DIおよびこれらのビューレット基またはイソシアヌレ
ート基変性物であり、とくに好ましいものはHDIおよ
びそのビュレット基変性物である。を用いる場合、
との合計ととの重量比率は通常95:5〜50:5
0であり、50重量%を越えると硬化速度が低下し成型
時の作業性が低下する。
【0008】該ポリオール成分(b−1)において、ヒ
マシ油脂肪酸のエステルとしてはヒマシ油そのものか、
ヒマシ油脂肪酸と水酸基含有化合物とのエステル交換に
より得られるものである。水酸基含有化合物としては低
分子アルコール、低分子ポリオールおよびポリエーテル
ポリオールがあげられる。低分子アルコールとしては例
えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−
ブタノール、低分子ポリオールとしては2価のもの(例
えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、水添ビス
フェノールA)、および3〜8価のもの(例えばグリセ
リン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、
ペンタエリスリトール、ソルビトール、シュークロー
ズ)などがあげられる。
【0009】ポリエーテルポリオールとしては、上記低
分子ポリオールのアルキレンオキサイド(炭素数2〜4
のアルキレンオキサイド、たとえばエチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)付加
物およびアルキレンオキサイドの開環重合物があげら
れ、具体的にはポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコールポリテトラメチレングリコールが含まれ
る。これらヒマシ油脂肪酸のエステルの水酸基当量は通
常80〜1000、好ましくは130〜650である。
【0010】また該ポリオール成分(b−1)として、
必要によりこれらヒマシ油脂肪酸のエステル以外にその
他のポリオールを併用することができる。その他のポリ
オールとしては、ポリカルボン酸[脂肪族飽和または不
飽和ポリカルボン酸(アジピン酸、アゼライン酸、ドデ
カン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、二量化リ
ノール酸など)および/または芳香族ポリカルボン酸
(フタル酸、イソフタル酸など)]とポリオール(上記
低分子ポリオールおよび/またはポリエーテルポリオー
ル)との線状または分岐状ポリエステルポリオール;ポ
リラクトンポリオール{たとえば開始剤[グリコール
(エチレングリコールなど)、トリオールなど]をベー
スとしてこれに(置換)カプロラクトン(ε−カプロラ
クトン、α−メチル−ε−カプロラクトン、ε−メチル
−ε−カプロラクトンなど)を触媒(有機金属化合物、
金属キレート化合物、脂肪酸金属アシル化物など)の存
在下に付加重合させたポリオールたとえばポリカプロラ
クトンポリオール};末端にカルボキシル基および/ま
たはOH基を有するポリエステルにアルキレンオキサイ
ド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等)を
付加重合させて得たポリエーテルエステルポリオール;
およびポリカーボネートポリオールがあげられる。ポリ
エステルポリオールの水酸基当量は通常200から15
00、好ましくは200〜1000である。
【0011】該イソシアネート基末端プレポリマー
(A)において該イソシアネート成分(a−1)中のN
CO基と該ポリオール成分(b−1)中の水酸基との当
量比率(NCO/OH)は通常1.1〜15、好ましく
は1.5〜10,とくに好ましくは3〜10である。
【0012】該イソシアネート基末端プレポリマー
(A)の製法を例示すると、該イソシアネート成分(a
−1)と該ポリオール成分(b−1)とを反応容器中,
窒素雰囲気下で反応させることにより該イソシアネート
基末端プレポリマー(A)が得られる。プレポリマー化
反応に際し反応温度は通常40〜140℃、好ましくは
60℃〜120℃である。反応は通常無溶剤下で行う
が、必要によりイソシアネート基に不活性な溶剤[芳香
族炭化水素(トルエン、キシレンなど)、ケトン(メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)および
これらの二種以上の混合物など]の存在下に行い、後に
これらの溶剤を蒸留により除くこともできる。
【0013】該ポリオール成分(B)において、3級ア
ミノ基含有ポリオールとしては、少なくとも2個の活性
水素原子を有するアミノ化合物のオキシアルキレン化誘
導体が使用できる。このアミノ化合物としてはアンモニ
ア、アルカノールアミン類、モノアミン類、ポリアミン
類(脂肪族、芳香族、脂環式または複素環式ポリアミ
ン)が含まれる。これらのアミノ化合物の例としては特
開昭54−122396号および特開昭54−1018
99号公報に3級アミノ基含有ポリエーテルポリオール
製造に用いるアミノ化合物として記載のものがあげられ
る。
【0014】アミノ化合物の具体例としてはアンモニ
ア、アルカノールアミン類[モノ−、ジ−またはトリア
ルカノール(C2〜4)アミン(トリエタノールアミンな
ど)]、モノアミン類(脂肪族モノアミンたとえばモノ
メチルアミン、ステアリルアミン;芳香族アミンたとえ
ばアニリンなど)、ポリアミン類[脂肪族ポリアミンた
とえばアルキレン(C2〜6)ジアミン(エチレンジアミ
ン、プロピレンジアミンなど);ポリアルキレンポリア
ミン(ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン
など);芳香族ポリアミン(フェニレンジアミン、トリ
レンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、キシリレン
ジアミンなど);脂環式ポリアミン(シクロヘキシレン
ジアミン、イソホロンジアミンなど);複素環式ポリア
ミン(ピペラジン、アミノアルキル置換ピペラジン(ア
ミノエチルピペラジンなど)など]があげられる。
【0015】これらのアミノ化合物は少なくとも2個の
活性水素原子を有することが必要であり、通常2〜7
個、好ましくは2〜5個の活性水素原子を有するものが
適当である。これらのアミノ化合物は二種以上併用して
もよい。
【0016】アミノ化合物のオキシアルキレン化誘導体
は種々の方法で製造できるが、一般にアミノ化合物にア
ルキレンオキサイドを付加することにより製造される。
アルキレンオキサイドとしてはエチレンオキサイド(E
Oという)、プロピレンオキサイド(POという)、
1,2−,1,3−または2,3−ブチレンオキサイ
ド、テトラヒドロフラン、スチレンオキサイド、エピク
ロルヒドリンなどがあげられる。アルキレンオキサイド
は単独でも二種以上併用してもよく、後者の場合はブロ
ック付加でもランダム付加でも両者の併用系でもよい。
アルキレンオキサイドのうちで好ましいものはPOおよ
び/またはEOであり、とくに好ましいものはPO単独
またはPOとEOとの併用系(重量比で通常30:70
〜99:1とくに70:30〜90:10)である。末
端にEOをチップして1級化することによりさらに反応
性を高めることもできる。
【0017】アルキレンオキサイドの付加は通常の方法
で行うことができ、無触媒または触媒(アルカリ触媒、
アミン系触媒、酸性触媒)の存在下(とくにアルキレン
オキサイド付加の後半の段階で)に常圧または加圧下に
行われる。アミノ化合物にそのままで、または適当な媒
体[不活性液体(キシレン、ジメチルホルムアミドな
ど)または予め製造したアミノ化合物のオキシアルキレ
ン化誘導体]の存在下に、アルキレンオキサイドを付加
することができる。
【0018】アルキレンオキサイドの付加モル数はアミ
ノ化合物の活性水素原子1個当り通常1モル以上好まし
くは2〜20モルである。
【0019】3級アミノ基含有ポリオールの水酸基当量
は硬化速度を遅くしない範囲で自由に変えることができ
るが、一般に25以上、好ましくは50〜1250さら
に好ましくは50〜800である。
【0020】3級アミノ基含有ポリオールの具体例とし
てはトリエタノールアミン、テトラキスヒドロキシプロ
ピルジエチレンジアミン、ペンタキスヒドロキシプロピ
ルジエチレントリアミンなどがあげられる。ポリオール
成分(B)中、3級アミノ基含有ポリオールないしその
単位の含有量は通常5〜50重量%、好ましくは10〜
30重量%である。3級アミノ基含有ポリオールの含有
量が5重量%未満ではポリイソシアネートとの硬化がお
そく、触媒[アミン系、金属系(スズ、鉛)]を使う必
要があり、これらは溶出物として析出されるので好まし
くない。
【0021】ポリオール成分(B)において、ヒマシ油
脂肪酸のエステルとしては、該ポリオール成分(b−
1)の項で例示したものと同様のものがあげられる。
【0022】またこれらヒマシ油脂肪酸のエステルのう
ち、エステル交換に用いられるヒマシ油脂肪酸のエステ
ルとしては、例えばメチルエステル、エチルエステル、
イソプロピルエステル、ブチルエステルがあげられる。
これらのうち好ましいものはヒマシ油脂肪酸のメチルエ
ステルである。
【0023】3級アミノ基含有ポリオールとヒマシ油脂
肪酸のエステルとのエステル交換は、通常窒素雰囲気中
150〜200℃の温度で4〜6時間反応することによ
り行われる。必要によりテトラブチルチタネート、酢酸
亜鉛等の触媒を使用する。これらエステル交換で得られ
たポリオールの水酸基当量は通常130〜1200、好
ましくは200〜900である。
【0024】本発明の組成物を構成するポリイソシアネ
ート成分(A)とポリオール成分(B)とからのポリウ
レタン樹脂を得る場合、ポリイソシアネート成分(A)
とポリオール成分(B)のNCO/OH当量比は通常
0.8〜2.0、好ましくは0.9〜1.3である。
【0025】本発明の組成物は、通常ポリイソシアネー
ト成分(A)とポリオール成分(B)の2液の組合せか
らなり、使用時2液を混合して反応させる。ポリイソシ
アネート成分(A)とポリオール成分(B)とを各々計
量後、スタティクミキサーまたはメカニカルミキサーで
混合することにより室温で反応することが出来る。ゲル
化時間は3〜60分であり、完全硬化には12〜48時
間を要する。硬度が変化しなくなった時点を完全硬化
(反応終点)とする。尚、養生温度を高く(30〜50
℃)することにより完全硬化までの時間を短縮すること
ができる。
【0026】本発明の注型型ポリウレタン樹脂形成性組
成物は血液処理器もしくは浄水器のシール材として使用
される。対象となる血液処理器としてはたとえば中空糸
型、膜型、およびコイル型の人工腎臓よび血奬分離用モ
ジュールなどがある。また人工肺等の人工臓器にも使用
できる。
【0027】本発明の組成物の使用法を以下に示す。ポ
リイソシアネート成分(A)とポリオール成分(B)と
を個別に減圧脱泡(0.1mmHg×2時間)する。こ
の2液を計量後室温下で混合し遠心成型法により中空糸
をポリカーボネート製容器に埋封する。遠心成型法の例
は特公昭57−58963号公報に記載されている。埋
封される中空糸としては一般にセルロース系、アクリル
系、ポリビニルアルコール系、ポリアミド系およびポリ
スルホン系等の中空糸が使用される。樹脂は注入から3
0分〜1時間後にはゲル化し、モジュールを成型機より
取り出すことができる。40℃で2日間養生を行い硬化
を完了させる。その後、オートクレーブを使用して12
1℃で1時間の蒸気加熱により滅菌処理を行い製品化す
る。滅菌処理は蒸気以外の方法、たとえばエチレンオキ
サイドガス又はγ線照射等によっても実施することがで
きる。
【0028】本発明の組成物からのポリウレタン樹脂
は、硬化時の収縮も少なく血液透析装置中の中空糸が圧
し潰される心配がない。また中空糸への付着もきわめて
良好であり、ポリウレタン樹脂およびシール部分の溶出
物も少ない。
【0029】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。 製造例1 攪拌機、温度計および窒素導入管を付した2L容積の4
つ口コルベンに、4,4’−ジフェニルメタンジイソシ
アネート(以下、4,4’−MDIとする)と2,4’
−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、2,4’
−MDIとする)との混合物(50:50)637.4
gとヒマシ油318.7gを仕込み窒素気流下70〜8
0℃に加熱し、攪拌しながら4時間反応させイソシアネ
ート基末端プレポリマーを得た(A−1)。このものの
NCO含量は19.0%、粘度は1120cps/25
℃であった。
【0030】製造例2 製造例1と同様の反応容器に4,4’−MDIと2,
4’−MDIとの混合物(40:60)318.7gと
ヒマシ油159.4gを仕込み、製造例1と同様条件で
反応しイソシアネート基末端プレポリマー(A−2a)
を得た。次にこれとは別に、同様の反応容器にヒマシ油
674.6gとHDI325.4gを仕込み、100〜
110℃で6時間反応しイソシアネート基末端プレポリ
マー(A−2b)を得た。プレポリマー(A−2a)7
50gにプレポリマー(A−2b)250gを加え均一
混合しイソシアネート基末端プレポリマー(A−2)を
得た。このもののNCO含量は16.5%、粘度は10
30cps/25℃であった。
【0031】製造例3 製造例1と同様に反応容器に4,4’−MDIと2,
4’−MDIとの混合物(50:50)とヒマシ油脂肪
酸のポリプロピレンモノエステル(OHV87.5)2
70.3gとヒマシ油87.0gを仕込み、70〜80
℃で4時間反応しNCO含量15.9%,粘度1160
cps/25℃のイソシアネート基末端プレポリマー
(A−3)を得た。
【0032】製造例4 製造例1と同様の反応容器に、ヒマシ油850.0gと
テトラキスヒドロキシプロピルエチレンジアミン(TH
PEDA)150.0gを仕込40〜50℃で約30分
攪拌し均一に混合し、ポリオール成分(B−1)を得
た。 このものは、OHV248、粘度1100cps
/25℃であった。
【0033】製造例5 製造例1と同様の反応容器に、ヒマシ油脂肪酸のメチル
エステル347.6gとTHPEDA300.0gを仕
込み、150〜160℃でメタノールを留出しながら6
時間反応し、OHV435、粘度1520cps/25
℃のポリオールを得た。これにヒマシ油脂肪酸のトリメ
チロールプロパンのモノエステル(OHV265)を1
350g加え,OHV242、粘度1440cps/2
5℃のポリオール成分(B−2)を得た。
【0034】製造比較例1 製造例1と同様の反応容器に、ヒマシ油240.0gと
液状化MDI[ISONATE 143L;三菱化成ダ
ウ(株)]760.0gを仕込み、70〜80℃で4時
間反応しNCO含量19.1%、粘度1850cps/
25℃のイソシアネート基末端プレポリマー(A’−
1)を得た。
【0035】製造比較例2 製造比較例1と同様の反応容器に、ヒマシ油322.7
gと液MDI[ISONATE 143L;三菱化成ダ
ウ(株)]677.3gを仕込み、70〜80℃で4時
間反応し、NCO含量16.1%、粘度2610cps
/25℃のイソシアネート基末端プレポリマー(A’−
2)を得た。
【0036】実施例1〜4および比較例1〜2 製造例1〜5および製造比較例1、2で得られたイソシ
アネート基末端プレポリマー(A)とポリオール成分
(B)を表1に示すように組み合わせてシール材を得
た。このシール材を用いて下記のように性能評価を行っ
た。セルロース中空糸をポリカーボネート容器に挿入
し、遠心成型法によりシール材で固定した。40℃で2
日間養生後、血液回路接続部品を取り付けてモジュール
を作成した。その後オートクレーブにより121℃で1
時間蒸気加熱により滅菌処理を行った。
【0037】実施例1〜4は比較例1、2に比べていず
れも溶出物量が少なかった。また、遠心成型時の粘度も
低く、シール部分の充填も良好で液漏れなどの発生も比
較例に比べ少なかった。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】 注)注型前粘度 :ポリイソシアネート成分(A)とポ
リオール成分(B)とをNCO/OH当量比率1.05
になるように配合し均一混合した場合の注型前の粘度 溶出量 :シール材10.0gからの溶出物の量
(ソックスレー抽出器でクロロホルム100ml使用) シール不良率:シール不良で液漏れが発生した成型品本
数(成型品100本当り)
【0040】
【発明の効果】本発明の組成物は下記の効果を有する。 1.成型作業時、注型前の液粘度が低いため、成型性も
良好で不良品の発生する率が低い。 2.有機溶剤にたいする溶出量が少ない。特開昭60−
58156号公報記載のシール材と比較して、クロロホ
ルムで抽出した場合、溶出物の量が1/6〜1/5に減
少する。このことは本発明の組成物を人工腎臓透析器の
シール材に使用した場合、シール材から血液中に溶出す
る溶出物の量が少なくなり、人体への安全性が高くな
る。 上記効果を有することから本発明の注型用ポリウレタン
樹脂形成性組成物は、血液処理器等の人工臓器もしくは
浄水器のシール材用として有用である。また成型性がよ
く、絶縁性能の良好なヒマシ油系のポリオールを主成分
としていることから電子回路基板の封止等の電気絶縁用
途にも使用できる。
フロントページの続き (72)発明者 秋山 一 京都市東山区一橋野本町11番地の1 三洋 化成工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記のイソシアネート基末端ウレタンプ
    レポリマー(A)とポリオール成分(B)との組合せか
    らなる注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物。 (A);4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
    と2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
    (重量比率95:5〜20:80)からなるイソシアネ
    ート成分(a−1)とヒマシ油脂肪酸のエステルからな
    るポリオール成分(b−1)とからのイソシアネート基
    末端ウレタンプレポリマー。 (B);3級アミノ基含有ポリオールおよびヒマシ油脂
    肪酸のエステルからなるか、あるいは3級アミノ基含有
    ポリオールとヒマシ油脂肪酸のエステルとのエステル交
    換で得られるポリオールからなるポリオール成分。
  2. 【請求項2】 (a−1)中にさらに脂肪族もしくは脂
    環式ポリイソシアネートを含有し、との合計と
    との重量比率が95:5〜50:50である請求項1記
    載の組成物。
  3. 【請求項3】 (B)中のアミノ基含有ポリオールない
    しその単位の含有量が5〜50重量%である請求項1ま
    たは2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 (A)中のイソシアネート基と(B)中
    の水酸基の当量比率(NCO/OH)が0.8〜2.0
    である請求項1〜3のいずれか記載の組成物。
  5. 【請求項5】 中空糸型血液処理器もしくは浄水器のシ
    ール材用である請求項1〜4のいずれか記載の組成物。
JP4084909A 1992-03-06 1992-03-06 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物 Pending JPH05247165A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4084909A JPH05247165A (ja) 1992-03-06 1992-03-06 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4084909A JPH05247165A (ja) 1992-03-06 1992-03-06 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05247165A true JPH05247165A (ja) 1993-09-24

Family

ID=13843862

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4084909A Pending JPH05247165A (ja) 1992-03-06 1992-03-06 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05247165A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0762052A (ja) * 1993-08-30 1995-03-07 Sanyo Chem Ind Ltd 電気絶縁用ポツテイング剤
WO2008065733A1 (fr) * 2006-11-28 2008-06-05 Nippon Polyurethane Industry Co., Ltd. Composition capable de donner un élastomère d'uréthane
JP2010125816A (ja) * 2008-12-01 2010-06-10 Ricoh Co Ltd 前処理液とこれを用いたカートリッジ、液体吐出装置、記録方法
CN106519954A (zh) * 2016-11-11 2017-03-22 盐城工学院 植物油基水性聚氨酯涂料的制备方法及其制备的涂料
JP2020147713A (ja) * 2019-03-15 2020-09-17 東ソー株式会社 膜シール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物、ならびに、これを用いた膜シール材及び膜モジュール

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5361695A (en) * 1976-11-12 1978-06-02 Nl Industries Inc Manufacture of nonwaterrabsorbable polyurethane castings
JPS5418476A (en) * 1977-07-12 1979-02-10 Teijin Ltd Separating unit for fluid by use if hollow fiber
JPH02298509A (ja) * 1989-04-17 1990-12-10 Basf Ag 高温水蒸気消毒可能の透明緻密なポリウレタン注形材料及びその製法
JPH03137116A (ja) * 1989-08-18 1991-06-11 Basf Ag 透明で熱蒸気滅菌可能な、緻密なポリウレタン注型材料及びその製造法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5361695A (en) * 1976-11-12 1978-06-02 Nl Industries Inc Manufacture of nonwaterrabsorbable polyurethane castings
JPS5418476A (en) * 1977-07-12 1979-02-10 Teijin Ltd Separating unit for fluid by use if hollow fiber
JPH02298509A (ja) * 1989-04-17 1990-12-10 Basf Ag 高温水蒸気消毒可能の透明緻密なポリウレタン注形材料及びその製法
JPH03137116A (ja) * 1989-08-18 1991-06-11 Basf Ag 透明で熱蒸気滅菌可能な、緻密なポリウレタン注型材料及びその製造法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0762052A (ja) * 1993-08-30 1995-03-07 Sanyo Chem Ind Ltd 電気絶縁用ポツテイング剤
WO2008065733A1 (fr) * 2006-11-28 2008-06-05 Nippon Polyurethane Industry Co., Ltd. Composition capable de donner un élastomère d'uréthane
JP2010125816A (ja) * 2008-12-01 2010-06-10 Ricoh Co Ltd 前処理液とこれを用いたカートリッジ、液体吐出装置、記録方法
CN106519954A (zh) * 2016-11-11 2017-03-22 盐城工学院 植物油基水性聚氨酯涂料的制备方法及其制备的涂料
JP2020147713A (ja) * 2019-03-15 2020-09-17 東ソー株式会社 膜シール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物、ならびに、これを用いた膜シール材及び膜モジュール

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101037113B1 (ko) 폴리우레탄 수지 형성성 조성물, 시일재 및 중공사 막 모듈
JP3971491B2 (ja) 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物
JP4136721B2 (ja) ウレタンエラストマー形成性組成物およびシール材
JP5354475B2 (ja) ポリウレタン樹脂形成性組成物、シール材及び中空糸膜モジュール
JPH05247165A (ja) 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物
JP2548032B2 (ja) シール材及び結束材用ポリウレタンエラストマーの製造方法
JP3650989B2 (ja) 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物を用いたシール材
JPH0322183B2 (ja)
JP3524509B2 (ja) 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物
JP2002128858A (ja) 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物及び該組成物を用いたシール材
JP3312393B2 (ja) ポリウレタン系エラストマー形成性組成物及びこれを用いた中空繊維結束剤
JP3041671B2 (ja) 膜モジュールのシール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物
JP3081202B2 (ja) 注型ポリウレタン樹脂形成用活性水素成分および組成物
JP3309373B2 (ja) ポリウレタンエラストマー形成性組成物及びこれを用いた中空繊維結束剤
JP2827008B2 (ja) 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物
JP3002876B2 (ja) 注型ポリウレタン形成用ポリオールおよび組成物
JPH0753665A (ja) ポリウレタンエラストマーを用いたシール材・結束材
JPH06100649A (ja) 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物
JP3249420B2 (ja) 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物
JP3341266B2 (ja) ポリウレタン系エラストマー形成性組成物の製造方法
JP2007222764A (ja) 中空糸膜モジュールに用いられるシール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物、及び該組成物を用いた中空糸膜モジュール用シール材
JP2007224078A (ja) 中空糸膜モジュールに用いられるシール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物、及び該組成物を用いた中空糸膜モジュール用シール材
JPH0739461B2 (ja) 注型用ポリウレタン樹脂形成性組成物
JP3060094B2 (ja) 膜モジュールのシール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物
JPH11335436A (ja) 注型ポリウレタン形成用ポリオールおよび組成物