JP2002020445A - 速脱型注型ウレタンエラストマーの製造方法 - Google Patents

速脱型注型ウレタンエラストマーの製造方法

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JP2002020445A JP2000201903A JP2000201903A JP2002020445A JP 2002020445 A JP2002020445 A JP 2002020445A JP 2000201903 A JP2000201903 A JP 2000201903A JP 2000201903 A JP2000201903 A JP 2000201903A JP 2002020445 A JP2002020445 A JP 2002020445A
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浩直 安在
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 産業機器部品に用いられる、速脱型可能な注
型ウレタンエラストマーの製造方法を提供する。 【解決手段】 イソシアネート基末端ウレタンプレポリ
マー(A)、硬化剤(B)、及び触媒(C)を混合した
液状物を型内に注入して硬化させ、その後硬化物を脱型
する速脱型注型ウレタンエラストマーの製造方法におい
て、触媒(C)が、トリエチレンジアミン系触媒(C
1)、及び酢酸金属塩系触媒(C2)を含有すること、
を特徴とする前記製造方法より解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業機器部品に用
いられる、速脱型可能な注型ウレタンエラストマーの製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、産業機器部品に用いられる注型
ウレタンエラストマーにおいて、イソシアネート原料と
しては、ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、M
DIと略す)等を用いられ、ポリオール原料としては、
エチレンアジペート、ブチレンアジペート、カプロラク
トン等のポリエステルジオール、あるいはポリテトラメ
チレンエーテルグリコール等のポリエーテルジオールを
用いられる。また必要に応じて短鎖ジオール原料として
は、1,4−ブタンジオール(以下、1,4−BDと略
す)、トリメチロールプロパン(以下、TMPと略
す)、あるいはそれらの混合物等が用いられている。生
産手段としては、ワンショット法、プレポリマー法等が
挙げられるが、反応制御のしやすさから、イソシアネー
ト基(以下、NCOと略す)末端プレポリマーをポリオ
ールで硬化するプレポリマー法が広く用いられている。
【0003】産業機器部品に使用されている注型ウレタ
ンエラストマーは、所定の温度に保温した金型に、液状
樹脂を流し込み、更に熱をかけて反応硬化させこの金型
より脱型後成型品を得る。又は、遠心成形と呼ばれる、
回転ドラムの内側に液状樹脂を流し込み遠心力によって
均一な厚さのシートを得る方法がある。
【0004】従来では、硬化までに要する時間が長いた
めに生産性が悪く、この改良として注型する金型の面数
を多くしたり、あるいは、硬化剤側に、トリエチレンジ
アミン、ジメチルエタノールアミン等のアミン系触媒又
はジブチルチンジラウレート、ジオクチルチンジラウレ
ート等の金属系触媒の添加や、プレポリマーの温度を高
くしたりして反応を速めていた。しかしながら、金型の
面数を多くすることは、広い生産場所が必要であり、そ
れができるところは限られている。また、触媒等で反応
性を速める場合は、初期の粘度アップも速まるために、
注型不良が起こりやすく、また遠心成形の場合は、注型
樹脂の流れ性が悪く、厚さむらを生じ不良の原因となる
等の欠点があった。プレポリマーの温度を上げて反応性
を速める場合には、プレポリマーの安定性が劣るように
なり、更に安定した物性の産業機器部品を得られないば
かりか、粘度上昇のために注型不良まで引き起こすため
作業性も劣っていた。
【0005】なお、特開平8−217845号公報に
は、トリアジン系触媒を用いたウレタンエラストマーの
製造方法が記載されている。また、特開平8−2818
37号公報には、第四級アンモニウム塩系触媒を用いた
ウレタンエラストマーの製造方法が記載されて、一定の
効果を奏している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】MDI系のNCO末端
プレポリマーと、1,4−BD、TMPあるいは、それ
らの混合物と反応硬化させる場合、金型あるいはドラム
からの脱型時間は40分から50分であり、更にこれら
の硬化剤にトリエチレンジアミン、ジメチルエタノール
アミン等のアミン系触媒又はジブチルチンジラウレー
ト、ジオクチルチンジラウレート等の金属系触媒等を添
加しても、ポットライフとの関係で15分程度までしか
短縮できない。この脱型可能時間である脱型時間まで待
たずに樹脂を金型から脱型すると、樹脂が変形し、正規
の形の産業用部品が得られないばかりか、金型を汚す原
因となり金型の清掃工程が入り生産性が悪くなる。従来
の注型ウレタンエラストマーでは、生産性を上げられな
いため、その改良が要望されていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、注型ウレ
タンエラストマーを用いた産業機器部品の製造におい
て、加熱後5分でに脱型が可能になり、また脱型後の成
型品変形を抑えるために、鋭意研究検討した結果、特定
の触媒を使用することにより、前記課題を解決できるこ
とを見い出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】すなわち、本発明は以下の(1)〜(5)
に示されるものである。 (1) イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー
(A)、硬化剤(B)、及び触媒(C)を混合した液状
物を型内に注入して硬化させ、その後硬化物を脱型する
速脱型注型ウレタンエラストマーの製造方法において、
触媒(C)が、トリエチレンジアミン系触媒(C1)、
及び酢酸金属塩系触媒(C2)を含有すること、を特徴
とする前記製造方法。
【0009】(2) トリエチレンジアミン系触媒(C
1)、及び酢酸金属塩系触媒(C2)の各触媒の硬化物
全体に対する含有量が、(C1):0.001〜0.0
5質量%、(C2):0.001〜0.05質量%であ
ること、を特徴とする前記(1)の速脱型注型ウレタン
エラストマーの製造方法。
【0010】(3) イソシアネート基末端プレポリマ
ー(A)が、少なくともジフェニルメタンジイソシアネ
ート(A1)と、数平均分子量500〜3,000の2
官能ポリオール(A2)との反応により得られるもので
あること、を特徴とする前記(1)又は(2)の速脱型
注型ウレタンエラストマーの製造方法。
【0011】(4) 硬化剤(B)が、数平均分子量3
00以下の短鎖ジオール(B1)、及び数平均分子量5
00以下の短鎖トリオール(B2)を含有すること、を
特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかの速脱型注型
ウレタンエラストマーの製造方法。
【0012】(5) 硬化剤(B)が、数平均分子量3
00以下の短鎖ジオール(B1)、数平均分子量500
以下の短鎖トリオール(B2)、及び数平均分子量50
0〜3,000の2官能ポリオール(B3)を含有する
こと、を特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかの速
脱型注型ウレタンエラストマーの製造方法。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、NCO末端ウレタンプ
レポリマー(A)、硬化剤(B)、触媒(C)を混合し
た液状物を型内に注入して硬化させ、その後硬化物を脱
型するというウレタンエラストマーの製造方法におい
て、特定の触媒(C)を用いることを特徴とするもので
ある。
【0014】この触媒(C)は、トリエチレンジアミン
系触媒(C1)、酢酸金属塩系触媒(C2)の2種類の
触媒を用いる。
【0015】トリエチレンジアミン系触媒(C1)とし
ては、トリエチレンジアミン及びこの塩が挙げられる。
本発明ではトリエチレンジアミンが好ましい。
【0016】酢酸金属塩系触媒(C2)としては、酢酸
カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸マグネシウム、酢酸カ
ルシウム等が挙げられる。本発明では酢酸カリウムが好
ましい。
【0017】なお、必要に応じて、ジブチルチンジラウ
レート等の他の触媒を併用してもよい。併用量は、触媒
全体量に対して10質量%以下が好ましい。
【0018】本発明において、好ましい各触媒成分(C
1)、(C2)の使用量は、硬化物全体に対して、(C
1):0.001〜0.05質量%、(C2):0.0
01〜0.05質量%であり、好ましくは(C1):
0.005〜0.02質量%、(C2):0.005〜
0.02質量%である。
【0019】(C1)の添加量が下限未満の場合、硬化
促進効果が低く硬化反応終了まで時間を要し、製造効率
の向上効果があまり期待できない。逆に上限を超えると
硬化反応が速くなりすぎ、直ちに増粘するため、成形型
への流れ性が悪くなり成型不良が生じる。(C2)が下
限未満の場合、NCO基の三量化(イソシアヌレート
化)反応の進行が不十分になり、得られるエラストマー
の耐熱性に乏しく脱型時に高温になった成型品を変形さ
せてしまい不良率を上げてしまう。また、上限を超える
場合は、イソシアヌレート基の形成量が多くなり、著し
く成型品が脆くなり物性が低下するため好ましくない。
【0020】本発明に用いられる(C1)は、ウレタン
化触媒として公知のものであり、また(C2)は、イソ
シアヌレート化触媒として公知のものである。本発明
は、これらの触媒をバランスよく用いることにより、脱
型時間の短縮化は図りながら、ポットライフを確保した
ものである。また、イソシアヌレート基を導入すること
により、エラストマーに耐熱性も付与できる。
【0021】(C1)は、混合直後、すなわち液温が室
温付近から反応を促進させることができる。反応が進行
するにつれ、反応熱により樹脂内部の温度は約170℃
程度まで上昇する。(C2)の触媒活性が活発になる温
度は約100℃以上必要である。すなわち、反応初期の
段階では(C1)のみが関与し、この段階では液の粘度
は低いため、液の流れ性が良好である。反応が進行する
に従って液の温度が上がり、(C2)が反応に関与する
ことで、樹脂の三次元化が進み、速脱型可能となる。こ
のように本発明は、2種類の触媒を用いることにより、
効率よくポリウレタンエラストマーが得られる。
【0022】本発明に用いるNCO末端プレポリマー
(A)は、少なくともMDI(A1)と、数平均分子量
500〜3,000の2官能ポリオール(A2)との反
応により得られるものであることが好ましい。
【0023】また、NCO末端プレポリマーのNCO含
量は、5〜25質量%が好ましい。NCO含量が5質量
%より低い場合には、主にプレポリマーの粘度が高くな
り、注型時にウレタン樹脂の流れ性が著しく悪くなる。
25質量%より高い場合は、保存時及び使用時の性状安
定性が著しく悪くなり、安定した産業機器部品が得にく
く、成型不良につながるなどの問題が起こるため、産業
機器部品用の注型用ウレタンプレポリマーとして適さな
いものとなってしまう。
【0024】このMDI(A1)としては、各種異性
体、すなわち、4,4′−MDI、2,4′−MDI、
2,2′−MDI、これらの任意の混合物が挙げられ
る。また、液状MDI(カルボジイミド化MDI、ウレ
トンイミン化MDI等)も用いることができる。
【0025】数平均分子量500〜3、000の2官能
ポリオール(A2)としては、ポリエーテルジオール、
ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール等が
挙げられる。
【0026】ポリエーテルジオールとしては、エチレン
グリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−BD、
ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,
2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコ
ール等の短鎖ジオールの単品又は2種以上の混合物を開
始剤として、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、及びテ
トラヒドロフラン等の環式エーテルの単品又は2種以上
の混合物を開環重合して製造されるポリエーテルであ
る。また、これらのポリエーテルの混合物も使用でき
る。
【0027】ポリエステルジオールとしては、ポリ(エ
チレンアジペート)ジオール、ポリ(プロピレンアジペ
ート)ジオール、ポリ(エチレン−プロピレンアジペー
ト)ジオール、ポリ(ブチレンアジペート)ジオール、
ポリ(ヘキサメチレンアジペート)ジオール等、及びエ
チレングリコール、プロピレングリコール、アジピン酸
を重縮合させることによって、製造されるコポリエステ
ルジオール、例えばポリ(テトラメチレン−エチレンア
ジペート)ジオール、ポリ(1,4−ブチレン−プロピ
レンアジペート)ジオール、及びポリ(1,4−ブチレ
ン−エチレン−プロピレンアジペート)ジオールを含む
が、これに制限されるものではない。その他のポリエス
テルジオールの例としては、カプロラクトン及び/又は
ジカルボン酸例えば中でもコハク酸、マロン酸、ピメリ
ン酸、セバシン酸及びスベリン酸の、ジオール例えばエ
チレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3
−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロ
パンジオール、1,4−BD、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール等との重縮合によって製
造されるものも含む。また、上記ポリエステルの混合物
も使用できる。
【0028】ポリカーボネートジオールとしては、上述
した短鎖ジオールと、ジフェニルカーボネート、ジエチ
ルカーボネート、エチレンカーボネート等の低分子カー
ボネートからの縮重合によって得られるものが挙げられ
る。また、上記ポリカーボネートの混合物も使用でき
る。
【0029】なお、必要に応じて、短鎖ジオールをその
まま鎖延長剤として用いることもできる。
【0030】本発明に使用するNCO末端プレポリマー
(A)は、MDI(A1)とポリオール(A2)及び必
要に応じて鎖延長剤とを、反応温度:50〜100℃、
反応時間:1〜5時間という反応条件による製造方法に
よって得られる。
【0031】本発明に用いる硬化剤としては、少なくと
も数平均分子量300以下のジオール(B1)と数平均
分子量500以下のトリオール(B2)を用いたものが
好ましい。また、更に数平均分子量500〜3、000
の2官能ポリオール(B3)を追加したしたものも好ま
しい。
【0032】数平均分子量300以下の短鎖ジオール
(B1)として、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,4−BD、1,3
−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、水素添加ビスフェノールA等が挙げ
られる。本発明では、1,4−BDが特に好ましい。
【0033】数平均分子量500以下の短鎖トリオール
(B2)として、グリセリン、TMP、ヘキサントリオ
ール等が挙げられる。本発明では、TMPが特に好まし
い。
【0034】数平均分子量500〜3、000の2官能
ポリオール(B3)としては、前述の(A2)に挙げた
ものが使用できる。
【0035】本発明で好ましい短鎖ジオールと短鎖トリ
オールとの質量比率は、50/50〜90/10の範囲
のものである。また、短鎖ポリオール(短鎖ジオールと
短鎖トリオールの総量)と2官能ポリオールの質量比率
は、100/0〜5/95の範囲のものである。
【0036】発明の産業機器部品用ウレタンエラストマ
ーの具体的な製造手順としては、上記各原料と成形型を
用い、例えば以下のようにして製造される。 1.NCO末端プレポリマー(A)、硬化剤(B)、触
媒(C)を均一に混合し、巻き込んだ空気を抜く。 2.プレヒートした成形型に液を流し込み(注型)、加
熱して硬化反応させる。このときの温度は60〜200
℃程度である。 3.硬化したら、硬化物を型から取り出す(脱型)。な
お、本発明では、注型から脱型までは、5分以内が可能
である。 4.その後、好ましくは後硬化(アフターキュア)させ
る。この時の条件は、100〜150℃で、30分〜3
時間が好ましい。
【0037】なお注型時における、NCO末端プレポリ
マーのNCOと硬化剤の水酸基(OH)とのモル比は、
NCO/OH=1.0〜1.2が好ましく、1.05〜
1.15が特に好ましい。また、NCO末端プレポリマ
ー(A)、硬化剤(B)、触媒(C)を均一に混合した
液のポットライフ(混合液を130℃に加熱して、液の
粘度が50Pa・sに達するまでの時間)は180秒以
上であり、注型作業を行うに十分な時間が確保できる。
このようにして得られた注型ウレタンエラストマー成型
品は、注型から5分後に脱型が可能であり、このときの
硬度(JIS−A)は40以上となる。
【0038】本発明においては、必要に応じて添加剤と
して、酸化防止剤、脱泡剤、紫外線吸収剤、反応調節剤
等を使用できる。
【0039】
【作用】本発明は、産業機器部品用注型ウレタンエラス
トマーの製造に際し、特定の触媒を使用することによ
り、初期混合粘度上昇をマイルドにし、かつ、脱型時間
の短縮が可能となる。また、イソシアヌレート基が生成
するため、耐熱性に優れたウレタンエラストマーを成型
することが可能である。このため、脱型時に外部加熱及
び反応熱により高温になったウレタンエラストマー成型
品を変形させることなく容易に短時間で脱型することが
可能となり、製造効率を大幅に向上させることができ
る。
【0040】
【実施例】本発明について、実施例及び比較例により、
更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定
されるものではない。実施例及び比較例において、
「%」は全て「質量%」を意味する。
【0041】合成実施例1〜3、合成比較例1〜3 〔プレポリマーの製造〕攪拌機、温度計、窒素ガス導入
管を備えた容量:100Lの反応器に、表1に示す配合
で、MDIと各種ポリオールを混合し、75℃で3時間
反応させて、各種のNCO末端プレポリマーを得た。結
果を表1に示す。
【0042】
【表1】
【0043】合成実施例4〜6、合成比較例4〜6 〔硬化剤の配合〕攪拌機、温度計、窒素ガス導入管を備
えた容量:100Lの反応器に、表2に示す配合比で、
1.4−BD、TMP、各種ポリオールを75℃で1時
間混合後した。
【0044】
【表2】
【0045】表1、2において、原料の略記号は以下の
通り。 MDI :4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート EA−1000 :エチレングリコールとアジピン酸から得られるポリエステ ルジオール 数平均分子量=1,000 BA−1500 :1,4−BDとアジピン酸から得られるポリエステルジオ ール 数平均分子量=1,500 PTMG−2000:ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール 数平均分子量=2,000
【0046】〔配合及び触媒添加〕 実施例1〜3、比較例1〜3 表3に示す配合で、反応液を配合した後、各種測定を行
った。結果を表3に示す。
【0047】
【表3】
【0048】ポットライフ測定 MDIプレポリマー液(70℃)と触媒入り硬化剤液
(70℃)を攪拌混合後、直ちに樹脂を200mlのガ
ラスサンプル瓶に入れ130℃のオイルバスに漬けてB
型粘度計で粘度測定を行う。50Pa・sに到達する時
間をポットライフとする。
【0049】脱型硬度測定 MDIプレポリマー液(70℃)と触媒入り硬化剤液
(70℃)を攪拌混合後、直ちに樹脂を130℃にあら
かめ加熱された3mm厚平板成型金型に注ぎ、樹脂の注
型完了後、130℃のオーブンに入れる。注型完了後よ
り5分後、10分後に金型から平板シートを脱型し、直
ちにJIS−A硬度計にて硬度測定を行った。
【0050】最終硬度測定 脱型硬度測定で成型を行った平板シートを、直ちに12
0℃のオーブンに1時間入れアフターキュアを行いこの
後、室温25℃、湿度60%の部屋にて7日間エージン
グを行った後、エージング後の平板シートの硬度測定を
行った。
【0051】
【発明の効果】脱型時間を短縮するには、従来では一般
的に使用されているアミン系触媒や金属触媒の含有量を
増やすことで対応してきた。しかし、触媒量の増加は、
脱型時間の若干の短縮は可能となるが、原料液の混合
後、粘度が著しく増加し、細かな産業機器部品の金型に
混合樹脂を注ぎ込めない等の問題が起きやすかった。一
方、本発明は、一般的に使用されているトリエチレンジ
アミン系触媒により注型可能な反応性に調整し、更に酢
酸金属塩系触媒により、三量化反応を取り入れて、脱型
時間の短縮を図ったものである。また、これらの触媒の
配合比のバランスを考慮することでポットライフが比較
的長くなるようにしたものである。このため、従来の触
媒量でも速脱型が可能となり、また、細かな部品の金型
にも容易に混合樹脂を注ぎ込むことができる。三量化触
媒の効果でイソシアヌレート基を形成したエラストマー
は、従来のアミン系触媒や金属触媒を用いたものより耐
熱性を持ち、成型時の反応熱及び外部加熱による熱で脱
型時高温になった成型物が変形することなく容易に脱型
を行うことができる。本発明により脱型時間の短縮及び
脱型時の変形をなくすことで生産サイクルの向上及び不
良率の低減が可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08G 18/40 C08G 18/40 18/76 18/76 // B29K 75:00 B29K 75:00 Fターム(参考) 4F204 AA31K AB03 AC05 AM32 EA03 EB01 EF02 EF27 EK17 EK25 EK27 4J034 BA06 BA08 CA04 CA05 CB03 CB04 CB07 CC03 CC15 CC26 CC45 CC52 CC61 CC67 CD04 DF01 DF02 DF12 DF16 DF20 DG03 DG04 DG05 DG08 DG09 HA01 HA07 HA11 HC12 HC52 HC61 HC71 JA42 KA01 KB04 KC02 KC07 KD02 KD12 KE02 QA01 QA03 QA05 QB15 QD03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソシアネート基末端ウレタンプレポリ
    マー(A)、硬化剤(B)、及び触媒(C)を混合した
    液状物を型内に注入して硬化させ、その後硬化物を脱型
    する速脱型注型ウレタンエラストマーの製造方法におい
    て、 触媒(C)が、トリエチレンジアミン系触媒(C1)、
    及び酢酸金属塩系触媒(C2)を含有すること、を特徴
    とする前記製造方法。
  2. 【請求項2】 トリエチレンジアミン系触媒(C1)、
    及び酢酸金属塩系触媒(C2)の各触媒の硬化物全体に
    対する含有量が、(C1):0.001〜0.05質量
    %、(C2):0.001〜0.05質量%であるこ
    と、を特徴とする請求項1記載の速脱型注型ウレタンエ
    ラストマーの製造方法。
  3. 【請求項3】 イソシアネート基末端プレポリマー
    (A)が、少なくともジフェニルメタンジイソシアネー
    ト(A1)と、数平均分子量500〜3,000の2官
    能ポリオール(A2)との反応により得られるものであ
    ること、を特徴とする請求項1又は2記載の速脱型注型
    ウレタンエラストマーの製造方法。
  4. 【請求項4】 硬化剤(B)が、数平均分子量300以
    下の短鎖ジオール(B1)、及び数平均分子量500以
    下の短鎖トリオール(B2)を含有すること、を特徴と
    する請求項1〜3のいずれか1項に記載の速脱型注型ウ
    レタンエラストマーの製造方法。
  5. 【請求項5】 硬化剤(B)が、数平均分子量300以
    下の短鎖ジオール(B1)、数平均分子量500以下の
    短鎖トリオール(B2)、及び数平均分子量500〜
    3,000の2官能ポリオール(B3)を含有するこ
    と、を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の
    速脱型注型ウレタンエラストマーの製造方法。
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