JP2000273137A - 速脱型注型ウレタンエラストマーの製造方法 - Google Patents

速脱型注型ウレタンエラストマーの製造方法

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JP2000273137A
JP2000273137A JP11075086A JP7508699A JP2000273137A JP 2000273137 A JP2000273137 A JP 2000273137A JP 11075086 A JP11075086 A JP 11075086A JP 7508699 A JP7508699 A JP 7508699A JP 2000273137 A JP2000273137 A JP 2000273137A
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Koji Nomura
弘二 野村
Katsuhiro Kawasaki
勝弘 川崎
Hironao Anzai
浩直 安在
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Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
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Nippon Polyurethane Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 産業機器部品に用いられる、速脱型可能な注
型ウレタンエラストマーの製造方法。 【解決手段】 イソシアネート基末端ウレタンプレポリ
マー(A)、硬化剤(B)、触媒(C)を混合した液状
物を型内に注入して硬化させ、その後硬化物を脱型する
エラストマーの製造方法において、触媒(C)が、少な
くともトリエチレンジアミン系触媒(C1)、第四級ア
ンモニウム塩系触媒(C2)、トリアジン系触媒(C
3)の3種類の触媒を用い、その含有量は(C1):
0.005〜0.03質量%、(C2):0.0010
〜0.0019質量%、(C3):0.0010〜0.
0019質量%、(A)がジフェニルメタンジイソシア
ネートと数平均分子量500〜3,000の2官能ポリ
オールとの反応により得られるものであること、(B)
が数平均分子量300以下の短鎖ジオールと数平均分子
量500以下の短鎖トリオールを用いたものであるこ
と、が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業機器部品に用
いられる、速脱型可能な注型ウレタンエラストマーの製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、注型ウレタンエラストマーから
なる産業機器部品は、イソシアネート原料として、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート(以下、MDIと略す)
等を用い、ポリオール原料として、エチレンアジペー
ト、ブチレンアジペート、カプロラクトン等のポリエス
テルジオール、あるいはポリテトラメチレンエーテルグ
リコール等のポリエーテルジオールを用い、また必要に
応じて短鎖ジオール原料として、1,4−ブタンジオー
ル(以下、1,4−BDと略す)、トリメチロールプロ
パン(以下、TMPと略す)、あるいはそれらの混合物
等を使用し、ワンショット法、プレポリマー法等により
得られるポリウレタンエラストマーを産業機器部品に使
用する手法が用いられ、反応制御のしやすさから、イソ
シアネート(以下、NCOと略す)基末端プレポリマー
をポリオールで硬化するプレポリマーが広く用いられて
いる。
【0003】従来の技術では、硬化までに要する時間が
長いために、この改良として注型する金型の面数を多く
したり、あるいは、硬化剤側に、トリエチレンジアミ
ン、ジメチルエタノールアミン等のアミン系触媒又はジ
ブチルチンジラウレート、ジオクチルチンジラウレート
等の金属系触媒を添加して反応を速めたり、プレポリマ
ーの温度を高くしたりして反応を速めていた。しかしな
がら、金型の面数を多くすることは。生産性サイクルの
短縮化につながらず、触媒等で反応性を速める場合は、
初期の粘度アップも速まるために、注型不良や、遠心成
形の場合等は、注型樹脂の流れ性が悪く、厚さむらを生
じ不良の原因となる等の欠点があった。またプレポリマ
ーの温度を上げて反応性を速める場合には、プレポリマ
ーの安定性が劣るようになり、更に安定した物性の産業
機器部品を得られないばかりか、粘度上昇のために注型
不良まで引き起こすため作業性も劣っていた。
【0004】産業機器部品に使用されている注型ウレタ
ンエラストマーは、所定の温度に保温した金型に、液状
樹脂を流し込み、更に熱をかけて反応硬化させこの金型
より脱型後成型品を得る。又は、遠心成形と呼ばれる、
回転ドラムの内側に液状樹脂を流し込み遠心力によって
均一な厚さのシートを得る方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、MDI
系のプレポリマーを使用し、1,4−BD、TMPある
いは、それらの混合物と反応硬化させる場合は、金型あ
るいは、ドラムからの脱型時間は、40分から50分で
あり、更にこれらの硬化剤にトリエチレンジアミン、ジ
メチルエタノールアミン等のアミン系触媒又はジブチル
チンジラウレート、ジオクチルチンジラウレート等の金
属系触媒等を添加しても、ポットライフとの関係で15
分程度までしか短縮できない。この脱型可能時間である
脱型時間まで待たずに樹脂を金型から脱型すると、樹脂
が変形し、正規の形の産業用部品が得られないばかり
か、金型を汚す原因となり金型の清掃工程が入り生産性
が悪くなる。従来の注型ウレタンエラストマーでは、生
産性を上げられないため、その改良が要望されていた。
【0006】なお、特開平8−217845号公報に
は、トリアジン系触媒を用いたウレタンエラストマーの
製造方法が記載されている。また、特開平8−2818
37号公報には、第四級アンモニウム塩系触媒を用いた
ウレタンエラストマーの製造方法が記載されている。し
かしながら、これらの方法では、触媒添加量が多くなり
やすいため、混合液の粘度が必要以上に増加し、その結
果、型内に液が行き渡らず、流れ性不足による不良品が
増加しやすい。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、注型ウレ
タンエラストマーを用いた産業機器部品の製造におい
て、脱型時間が短く、脱型後の成型品変形を抑えるため
に、鋭意研究検討した結果、特定の触媒を使用すること
により、改善することができることを見出し、本発明を
完成させるに至った。
【0008】すなわち、本発明は以下の(1)〜(5)
に示されるものである。 (1)NCO基末端ウレタンプレポリマー(A)、硬化
剤(B)、触媒(C)を混合した液状物を型内に注入し
て硬化させ、その後硬化物を脱型するエラストマーの製
造方法において、触媒(C)が、少なくともトリエチレ
ンジアミン系触媒(C1)、第四級アンモニウム塩系触
媒(C2)、トリアジン系触媒(C3)の3種類の触媒
を用いること、を特徴とする速脱型注型ウレタンエラス
トマーの製造方法。
【0009】(2)トリエチレンジアミン系触媒(C
1)、第四級アンモニウム塩系触媒(C2)、トリアジ
ン系触媒(C3)の各触媒の硬化物全体に対する含有量
が、(C1):0.005〜0.03質量%、(C
2):0.0010〜0.0019質量%、(C3):
0.0010〜0.0019質量%であること、を特徴
とする請求項1記載の速脱型注型ウレタンエラストマー
の製造方法。
【0010】(3)NCO基末端プレポリマー(A)
が、少なくともMDI(A1)と、数平均分子量500
〜3,000の2官能ポリオール(A2)との反応によ
り得られるものであること、を特徴とする請求項1又は
2記載の速脱型注型ウレタンエラストマーの製造方法。
【0011】(4)硬化剤(B)が、少なくとも数平均
分子量300以下の短鎖ジオール(B1)、数平均分子
量500以下の短鎖トリオール(B2)の2種類の水酸
基含有化合物を用いたものであること、を特徴とする請
求項1〜3のいずれか1項に記載の速脱型注型ウレタン
エラストマーの製造方法。
【0012】(5)硬化剤(B)が、少なくとも数平均
分子量300以下の短鎖ジオール(B1)、数平均分子
量500以下の短鎖トリオール(B2)、数平均分子量
500〜3,000の2官能ポリオール(B3)の3種
類の水酸基含有化合物を用いたものであること、を特徴
とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の速脱型注型
ウレタンエラストマーの製造方法。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、NCO基末端ウレタン
プレポリマー(A)、硬化剤(B)、触媒(C)を混合
した液状物を型内に注入して硬化させ、その後硬化物を
脱型するというウレタンエラストマーの製造方法におい
て、特定の触媒(C)を用いることを特徴とするもので
ある。
【0014】この触媒(C)は、少なくともトリエチレ
ンジアミン系触媒(C1)、第四級アンモニウム塩系触
媒(C2)、トリアジン系触媒(C3)の3種類の触媒
を用いる。
【0015】トリエチレンジアミン系触媒(C1)とし
ては、トリエチレンジアミン及びこの塩が挙げられる。
【0016】第四級アンモニウム塩系触媒(C2)とし
ては、市販されている商品名DABCO TAC、DA
BCO TMR(いずれも三共エアプロダクツ製)等が
挙げられる。
【0017】トリアジン系触媒(C3)としては、トリ
ス(ジメチルアミノプロピル)−ヘキサヒドロ−S−ト
リアジン、トリス(ジエチルアミノプロピル)−ヘキサ
ヒドロ−S−トリアジン、トリス(ジブチルアミノプロ
ピル)−ヘキサヒドロ−S−トリアジン等が挙げられ
る。
【0018】なお、必要に応じて、ジブチルチンジラウ
レート等の他の触媒を併用してもよい。併用量は、触媒
全体量に対して10質量%以下が好ましい。
【0019】本発明において、好ましい各触媒成分(C
1)〜(C3)の使用量は、硬化物全体に対して、(C
1):0.005〜0.03質量%、(C2):0.0
010〜0.0019質量%、(C3):0.0010
〜0.0019質量%であり、好ましくは(C1):
0.01〜0.025質量%、(C2):0.0012
〜0.0017質量%、(C3):0.0012〜0.
0017質量%である。
【0020】(C1)の添加量が下限未満の場合、硬化
促進効果が低く硬化反応終了まで時間を要し、製造効率
の向上効果があまり期待できない。逆に上限を超えると
硬化反応が速くなりすぎ、直ぐ増粘するため、成形型へ
の流れ性が悪くなり成型不良が生じる。(C2)及び
(C3)が下限未満の場合、NCO基の三量化(イソシ
アヌレート化)反応の進行が不十分になり、得られるエ
ラストマーの耐熱性に乏しく脱型時に高温になった成型
品を変形させてしまい不良率を上げてしまう。また、そ
れぞれの含有量が上限を超える場合は、イソシアヌレー
ト基の形成量が多くなり、著しく成型品が脆くなり物性
が低下するため好ましくない。
【0021】本発明に用いる(C2)及び(C3)は、
イソシアヌレート化触媒として公知のものである。本発
明において、(C2)の分を(C3)に置き換える
((C3)を増やす)と、脱型時間が長くなる。また、
(C3)の分を(C2)に置き換える((C2)を増や
す)と、ポットライフが短くなりすぎて、作業性が低下
する。つまり、本発明は、2種類のイソシアヌレート化
触媒をバランスよく用いることにより、脱型時間の短縮
化は図りながら、ポットライフを確保したものである。
また、イソシアヌレート基を導入することにより、エラ
ストマーに耐熱性も付与できる。
【0022】本発明に用いるNCO基末端プレポリマー
(A)は、少なくともMDI(A1)と、数平均分子量
500〜3,000の2官能ポリオール(A2)との反
応により得られるものであることが好ましい。
【0023】また、NCO基末端プレポリマーのNCO
含量は、5.0〜25.0質量%が好ましい。NCO含
量が5.0%より低い場合には、主にプレポリマーの粘
度が高くなり、注型時にウレタン樹脂の流れ性が著しく
悪くなる。25.0%より高い場合は、保存時及び使用
時の性状安定性が著しく悪くなり、安定した産業機器部
品が得にくく、成型不良につながるなどの問題が起こる
ため、産業機器部品用の注型用ウレタンプレポリマーと
して適さないものとなってしまう。
【0024】このMDI(A1)としては、各種異性
体、すなわち、4,4′−MDI、2,4′−MDI、
2,2′−MDI、これらの任意の混合物が挙げられ
る。また、液状MDI(カルボジイミド化MDI、ウレ
トンイミン化MDI等)も用いることができる。
【0025】数平均分子量500〜3、000の2官能
ポリオール(A2)としては、ポリエーテルグリコー
ル、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール
等が挙げられる。
【0026】ポリアルキレンエーテルグリコールとして
は、ポリ(エチレンエーテル)グリコール、ポリ(プロ
ピレンエーテル)グリコール及びポリ(テトラメチレン
エーテル)グリコール(以下、PTMGと略す)、及
び、エチレングリコール、1,3−ブタンジオール、
1,4−BD、ジエチレングリコール、ジプロピレング
リコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プ
ロピレングリコール等の短鎖ジオールを開始剤として、
エチレンオキシド、プロピレンオキシド、トリメチレン
オキシド及びテトラヒドロフラン等の環式エーテルを開
環重合して製造されるポリエーテルである。また、上記
したポリエーテルの混合物も使用できる。
【0027】ポリエステルジオールとしては、ポリ(エ
チレンアジペート)ジオール、ポリ(プロピレンアジペ
ート)ジオール、ポリ(エチレン−プロピレンアジペー
ト)ジオール、ポリ(ブチレンアジペート)ジオール、
ポリ(ヘキサメチレンアジペート)ジオール等、及びエ
チレングリコール、プロピレングリコール、アジピン酸
を重縮合させることによって、製造されるコポリエステ
ルジオール、例えばポリ(テトラメチレン−エチレンア
ジペート)ジオール、ポリ(1,4−ブチレン−プロピ
レンアジペート)ジオール、及びポリ(1,4−ブチレ
ン−エチレン−プロピレンアジペート)ジオールを含む
が、これに制限されるものではない。その他のポリエス
テルジオールの例としては、カプロラクトン及び/又は
ジカルボン酸例えば中でもコハク酸、マロン酸、ピメリ
ン酸、セバシン酸及びスベリン酸の、ジオール例えばエ
チレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3
−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロ
パンジオール、1,4−BD、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール等との重縮合によって製
造されるものも含む。また、上記ポリエステルの混合物
も使用できる。
【0028】ポリカーボネートジオールとしては、上述
した短鎖ジオールと、ジフェニルカーボネート、ジエチ
ルカーボネート、エチレンカーボネート等の低分子カー
ボネートからの縮重合によって得られるものが挙げられ
る。また、上記ポリカーボネートの混合物も使用でき
る。
【0029】なお、必要に応じて、短鎖ジオールをその
まま鎖延長剤として用いることもできる。
【0030】本発明に使用するNCO基末端プレポリマ
ー(A)は、MDI(A1)とポリオール(A2)及び
必要に応じて鎖延長剤とを、反応温度:50〜100
℃、反応時間:1〜5時間という反応条件による製造方
法によって得られる。
【0031】本発明に用いる硬化剤としては、少なくと
も数平均分子量300以下のジオール(B1)と数平均
分子量500以下のトリオール(B2)を用いたものが
好ましい。また、更に数平均分子量500〜3、000
の2官能ポリオール(B3)を追加したしたものも好ま
しい。
【0032】数平均分子量300以下の短鎖ジオール
(B1)として、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,4−BD、1,3
−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、水素添加ビスフェノールA等が挙げ
られる。本発明では、1,4−BDが特に好ましい。
【0033】数平均分子量500以下の短鎖トリオール
(B2)として、グリセリン、TMP、ヘキサントリオ
ール等が挙げられる。本発明では、TMPが特に好まし
い。
【0034】数平均分子量500〜3、000の2官能
ポリオール(B3)としては、前述の(A2)に挙げた
ものが使用できる。
【0035】本発明で好ましい短鎖ジオールと短鎖トリ
オールとの質量比率は、50/50〜90/10の範囲
のものである。また、短鎖ポリオール(短鎖ジオールと
短鎖トリオールの総量)と2官能ポリオールの質量比率
は、100/0〜5/95の範囲のものである。
【0036】発明の産業機器部品用ウレタンエラストマ
ーの具体的な製造手順としては、上記各原料と成形型を
用い、例えば以下のようにして製造される。 1.NCO基末端プレポリマー(A)、硬化剤(B)、
触媒(C)を均一に混合し、巻き込んだ空気を抜く。 2.プレヒートした成形型に液を流し込み(注型)、加
熱して硬化反応させる。このときの温度は60〜200
℃程度である。 3.硬化したら、硬化物を型から取り出す(脱型)。な
お、本発明では、注型から脱型までは、10分以内が可
能である。
【0037】本発明においては、必要に応じて添加剤と
して、酸化防止剤、脱泡剤、紫外線吸収剤、反応調節剤
等を使用できる。
【0038】
【作用】本発明は、産業機器部品用注型ウレタンエラス
トマーの製造に際し、特定の触媒を使用することによ
り、初期混合粘度上昇をマイルドにし、かつ、脱型時間
の短縮が可能となる。また、イソシアヌレート基が生成
するため、耐熱性に優れたウレタンエラストマーを成型
することが可能である。このため、脱型時に外部加熱及
び反応熱により高温になったウレタンエラストマー成型
品を変形させることなく容易に短時間で脱型することが
可能となり、製造効率を大幅に向上させることができ
る。
【0039】
【実施例】本発明について、実施例及び比較例により、
更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定
されるものではない。実施例及び比較例において、
「部」は全て「質量部」を意味し、「%」は全て「質量
%」を意味する。
【0040】合成実施例1〜3、合成比較例1〜3 〔プレポリマーの製造〕表1に示す配合比で、MDIと
各種ポリオールを混合し、75℃で3時間反応させて、
各種のNCO基末端プレポリマーを得た。結果を表1に
示す。
【0041】実施例1〜3、比較例1〜3 〔硬化剤の配合及び触媒添加〕表1に示す配合比で、
1.4−BD、TMP、各種ポリオールを75℃で1時
間混合後、この硬化剤混合液に表1に示す含有量で各種
触媒の添加を行った。
【0042】表1に示す配合で、反応液を配合した後、
各種測定を行った。結果を表1に示す。
【0043】ポットライフ測定 MDIプレポリマー液(70℃)と触媒入り硬化剤液
(70℃)を攪拌混合後、直ちに樹脂を200mlのガ
ラスサンプル瓶に入れ130℃のオイルバスに漬けてB
型粘度計で粘度測定を行う。50Pa・sに到達する時
間をポットライフとする。
【0044】脱型硬度測定 MDIプレポリマー液(70℃)と触媒入り硬化剤液
(70℃)を攪拌混合後、直ちに樹脂を130℃にあら
かめ加熱された3mm厚平板成型金型に注ぎ、樹脂の注
型完了後、130℃のオーブンに入れる。注型完了後よ
り5分後、10分後に金型から平板シートを脱型し、直
ちにJIS−A硬度計にて硬度測定を行った。
【0045】最終硬度測定 脱型硬度測定で成型を行った平板シートを、直ちに12
0℃のオーブンに1時間入れアフターキュアを行いこの
後、室温25度、湿度60%の部屋にて7日間エージン
グを行った後、エージング後の平板シートの硬度測定を
行った。
【0046】
【表1】
【0047】表1において *1:硬化物全体に対する含有量(%) *2:第四級アンモニウム塩(三共エアプロダクツ製) *3:N,N’,N″−トリス(ジメチルアミノプロピ
ル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン(サンアプロ製) 原料の略記号は以下の通り。 MDI :4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト PEA :エチレングリコールとアジピン酸から得られ
るポリエステルジオール 数平均分子量=1,000 PBA :1,4−BDとアジピン酸から得られるポリ
エステルジオール 数平均分子量=1,500 PTMG:ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール 数平均分子量=2,000
【0048】
【発明の効果】脱型時間を短縮するには、従来では一般
的に使用されているアミン系触媒や金属触媒の含有量を
増やすことで対応してきた。しかし、触媒量の増加は、
脱型時間の若干の短縮は可能となるが、原料液の混合
後、粘度が著しく増加し、細かな産業機器部品の金型に
混合樹脂を注ぎ込めない等の問題が起きやすかった。一
方、本発明は、一般的に使用されているトリエチレンジ
アミン系触媒により注型可能な反応性に調整し、更に第
四級アンモニウム塩系触媒により、脱型時間の短縮を図
り、トリアジン系触媒を用いることでポットライフが比
較的長くなるように、各反応挙動のバランスを考慮した
ものである。このため、従来の触媒量でも速脱型が可能
となり、また、細かな部品の金型にも容易に混合樹脂を
注ぎ込むことができる。三量化触媒の効果でイソシアヌ
レート基を形成したエラストマーは、従来のアミン系触
媒や金属触媒を用いたものより耐熱性を持ち、成型時の
反応熱及び外部加熱による熱で脱型時高温になった成型
物が変形することなく容易に脱型を行うことができる。
本発明により脱型時間の短縮及び脱型時の変形をなくす
ことで生産サイクルの向上及び不良率の低減が可能とな
った。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソシアネート基末端ウレタンプレポリ
    マー(A)、硬化剤(B)、触媒(C)を混合した液状
    物を型内に注入して硬化させ、その後硬化物を脱型する
    エラストマーの製造方法において、 触媒(C)が、少なくともトリエチレンジアミン系触媒
    (C1)、第四級アンモニウム塩系触媒(C2)、トリ
    アジン系触媒(C3)の3種類の触媒を用いること、を
    特徴とする速脱型注型ウレタンエラストマーの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 トリエチレンジアミン系触媒(C1)、
    第四級アンモニウム塩系触媒(C2)、トリアジン系触
    媒(C3)の各触媒の硬化物全体に対する含有量が、
    (C1):0.005〜0.03質量%、(C2):
    0.0010〜0.0019質量%、(C3):0.0
    010〜0.0019質量%であること、を特徴とする
    請求項1記載の速脱型注型ウレタンエラストマーの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 イソシアネート基末端プレポリマー
    (A)が、少なくともジフェニルメタンジイソシアネー
    ト(A1)と、数平均分子量500〜3,000の2官
    能ポリオール(A2)との反応により得られるものであ
    ること、を特徴とする請求項1又は2記載の速脱型注型
    ウレタンエラストマーの製造方法。
  4. 【請求項4】 硬化剤(B)が、少なくとも数平均分子
    量300以下の短鎖ジオール(B1)、数平均分子量5
    00以下の短鎖トリオール(B2)の2種類の水酸基含
    有化合物を用いたものであること、を特徴とする請求項
    1〜3のいずれか1項に記載の速脱型注型ウレタンエラ
    ストマーの製造方法。
  5. 【請求項5】 硬化剤(B)が、少なくとも数平均分子
    量300以下の短鎖ジオール(B1)、数平均分子量5
    00以下の短鎖トリオール(B2)、数平均分子量50
    0〜3,000の2官能ポリオール(B3)の3種類の
    水酸基含有化合物を用いたものであること、を特徴とす
    る請求項1〜4のいずれか1項に記載の速脱型注型ウレ
    タンエラストマーの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20020071229A (ko) * 2001-03-05 2002-09-12 대한민국(부산대학교) 정형외과 주형주물용 수경화성 폴리우레탄 수지 조성물

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