JP2002123337A - 二次電池を内蔵した情報処理装置 - Google Patents

二次電池を内蔵した情報処理装置

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JP2002123337A JP2000312641A JP2000312641A JP2002123337A JP 2002123337 A JP2002123337 A JP 2002123337A JP 2000312641 A JP2000312641 A JP 2000312641A JP 2000312641 A JP2000312641 A JP 2000312641A JP 2002123337 A JP2002123337 A JP 2002123337A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二次電池でも動作可能な情報処理装置の更な
る薄型化および軽量化を達成する。 【解決手段】 液晶表示パネル5を備えた表示部4が、
この装置全体の動作の制御を行う制御部を内蔵した本体
1に対し、ヒンジ部3を介して開閉自在に設けられてい
る。表示部4内には、この装置の動作用の電源として、
少なくとも一つの電池セルを備えた二次電池ユニットが
設けられる。二次電池ユニットは、液晶表示パネル5の
背面側に配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示パネルを
備え、二次電池で動作可能な情報処理装置に関し、特
に、携帯性にも優れた情報処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示パネルを備えた情報処理
装置の代表的な例であるパーソナルコンピュータは、そ
れに搭載される各種デバイスの高性能化および外部との
通信手段の多様化に伴い、携帯性を重視し場所を問わず
に使用できるようにしたものが続々と市販されている。
こういったパーソナルコンピュータはノート型PCとも
呼ばれ、屋外などAC電源が確保できない場所でも使用
できるように、二次電池を内蔵あるいは着脱可能に搭載
している。
【0003】上述のような使用場所を限定しない情報処
理装置には、不自由なく携帯でき、そして膝の上である
いは手で持って使用できるように、小型軽量化が求めら
れている。従来のこの種の情報処理装置として、特開2
000−148297号公報には、液晶表示部材の背面
にポリマ二次電池パックを内蔵した電子機器が開示され
ている。この公報によれば、ポリマ二次電池パックは、
並列接続された複数個のポリマ二次電池、およびこれら
ポリマ二次電池のための保護回路基板を、樹脂製のパッ
ケージケース内に収納したものであり、サイズは液晶表
示部材のサイズよりも小さく、厚さは0.5〜5mm
と、電池容量に応じて数種類用意されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開2000−148
297号公報に記載の電子機器は、従来のリチウムイオ
ン二次電池および保護回路と共にプラスチック製ケース
に密閉したリチウムイオン二次電池パックではなく、樹
脂ケース内に薄型ポリマ二次電池を収容したポリマ二次
電池パックとして液晶表示部材の背面に内蔵することに
より電子機器全体としての薄型化が図られるものである
が、携帯性を考えた場合、更なる薄型化および軽量化が
望まれる。
【0005】ところで、情報処理装置の小型軽量化を、
二次電池の電池容量を節約して電池パックの小型化を行
うことで省スペース化をしようとした場合、二次電池の
寿命が短くなる。したがって、長時間使用する場合に
は、二次電池の消耗に備えて、ACアダプタ、予備の二
次電池、あるいは二次電池用の充電器を情報処理装置と
一緒に携帯する必要がある。しかしながら、屋外ではA
C電源を利用できる場所は殆どなく、また、あったとし
ても、充電が終了するまでは情報処理装置を持って移動
することができない。
【0006】さらに、複数の二次電池を樹脂パックの状
態で情報処理装置に内蔵するときは、検査時に二次電池
の一つに欠陥や異常があった場合にはパック全てを交換
しなくてはならないという問題があり、原価低減に支障
をきたす。
【0007】そこで、本発明の第1の目的は、二次電池
だけでも動作可能な情報処理装置の更なる薄型化および
軽量化を達成することである。
【0008】本発明の第2の目的は、薄型化を達成しつ
つも二次電池の消耗時の使い勝手を向上させた情報処理
装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の第1の目的を達成
するため、本発明の情報処理装置は、液晶表示パネルを
備えた表示部と、前記液晶表示パネルの表示制御を行う
制御部と、前記液晶表示パネルおよび前記制御部への駆
動用電力を供給する二次電池ユニットとを有し、前記二
次電池ユニットは、前記表示部内で、少なくとも1つの
電池セルが露出された状態で前記液晶表示パネルの背面
側に配置されている。
【0010】上記のように、電池セルを露出した状態で
液晶表示パネルの背面側に配置することで、二次電池ユ
ニットの厚みが最小限に抑えられるので、二次電池ユニ
ットを設けた表示部、ひいては情報処理装置の薄型化が
達成される。
【0011】本発明において、二次電池ユニットとは、
電池セルおよびその充放電制御回路を含めた、電力供給
源としての基本構成一式を意味する。また、電池セルと
は、電池の基本構成単位、すなわち電池単体を意味す
る。
【0012】二次電池ユニットと液晶表示パネルとの間
での短絡を防止するために、両者間に絶縁シートを設け
ることが好ましい。絶縁シートを設けても、厚みの増加
分は殆ど無視できる。薄型化のうえでは、液晶表示パネ
ルは、バックライトが不要な反射型の表示パネルである
ことが好ましい。
【0013】液晶表示パネルおよび二次電池ユニットが
表示部に設けられることから、制御部からの指令により
液晶表示パネルを駆動する回路、および、制御部からの
指令により電池セルの充放電を制御する回路も、通常は
表示部内に設けられる。これら回路は、プリント基板上
に形成されるものであり、表示部内でのこれらのプリン
ト基板の配置も、薄型化には重要となってくる。そこ
で、これらのプリント基板を表示部の厚み方向について
互いに重ならない位置に配置することで、更なる薄型化
が達成される。
【0014】また、上述の第2の目的を達成するための
本発明の情報処理装置は、上述の本発明の情報処理装置
に対して、更に、液晶表示パネルおよび制御部の動作用
の電源として利用される少なくとも1本の乾電池を収容
可能な乾電池パックが着脱自在に設けられている。
【0015】これにより、電源として、表示部に設けら
れた二次電池ユニットの他に、この乾電池パックも利用
可能となる。特に、制御部を内蔵する本体に対して表示
部が折り畳み可能に支持された情報処理装置である場
合、乾電池パックはこの折り畳み部で本体に装着される
構成とすることで、情報処理装置の空きスペースが有効
に活用される。
【0016】乾電池パックは、好ましくは、乾電池パッ
ク内に収容された電池の状態を監視し、その監視結果に
基づく制御部からの指令によって、電池の充放電を制御
する乾電池パック制御部を有する。これにより、乾電池
パック内に収容された電池の種類や状態等に合わせて最
適な充放電の制御、および、この情報処理装置の各デバ
イスの確実な動作が可能となる。
【0017】さらに本発明は、情報処理のために使用さ
れる複数のデバイスを有する情報処理装置であって、前
記各デバイスへ電力を供給する二次電池ユニットと、前
記二次電池ユニットと一緒に前記情報処理装置に設けら
れ、前記二次電池ユニットと切り替え可能に前記各デバ
イスへ電力を供給する、少なくとも1本の乾電池を収容
可能な乾電池パックとを有する情報処理装置を提供す
る。
【0018】この発明によれば、情報処理装置の各デバ
イスの電源として、二次電池と乾電池とを利用可能とな
る。その結果、二次電池が消耗しても乾電池を電源とし
て利用できるが、乾電池は必要なときに比較的容易に入
手できるので、乾電池を常に携行する必要はない。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0020】図1は、本発明の第1の実施形態である情
報処理装置の外観を示す斜視図である。また、図2は、
図1に示す情報処理装置の構成を示すブロック図であ
る。
【0021】図1に示すように本実施形態の情報処理装
置は、出力デバイスである液晶表示パネル5を備えた表
示部4が、入力デバイスであるキーボード2を備えた本
体1に、その背面側端においてヒンジ部3によって開閉
可能すなわち折り畳み可能に支持されている携帯型のパ
ーソナルコンピュータである。
【0022】本実施形態の情報処理装置の概略の構成に
ついて図2を参照して説明する。図2に示すように、本
体1には、上述したキーボード2の他に、記憶デバイス
としてHDDユニット8が内蔵されている。また、表示
部3には、上述した液晶表示パネル5の他に、この情報
処理装置の内蔵電源であるポリマ二次電池ユニット7が
内蔵されている。液晶表示パネル5は、バックライトが
不要な反射型のものである。そして、これら液晶表示パ
ネル5の制御、HDDユニット8の制御、ポリマ二次電
池ユニット7の充放電の制御、およびこの情報処理装置
全体の動作制御を行う制御部9が本体1に設けられてい
る。この情報処理装置が実行するプログラムは、HDD
ユニット8、および制御部9に設けられたメモリの少な
くとも一方に記録されている。制御部9による、各デバ
イスの制御は、HDDユニット8またはメモリに記録さ
れたプログラムに基づいて行われる。
【0023】また、この情報処理装置は、ACアダプタ
10からの電力供給によっても動作可能である。つま
り、本実施形態の情報処理装置は、ACアダプタ10
と、ポリマ二次電池ユニット7の2種類の電源を利用可
能である。各デバイスへの電力の供給は図2に太線で示
しているように、制御部9を経由して行われる。
【0024】制御部9では、ACアダプタ10が接続さ
れているときには、ポリマ二次電池ユニット7からの電
力供給を遮断してACアダプタ10からの電力を利用
し、ACアダプタ10が接続されていないときにのみ、
ポリマ二次電池ユニット7からの電力を利用するよう
に、電源供給ラインを制御している。また、制御部9
は、ACアダプタ10からの電力を利用して、ポリマ二
次電池ユニット7への充電も行わせる。
【0025】以下に、ポリマ二次電池ユニット7につい
て詳細に説明する。
【0026】上述のように、本実施形態の情報処理装置
はポリマ二次電池ユニット7を内蔵しており、ポリマ二
次電池でも動作可能である。ポリマ二次電池ユニット7
は、表示部4の内部で液晶表示パネル5の背面に設置さ
れている。
【0027】ここで、表示部4の内部の構造について図
3を参照して説明する。図3は、図1に示す情報処理装
置の表示部を、内部の構造が見えるようにカバーを切断
して示す図である。液晶表示パネル5は、前カバー42
および後カバー41で構成される筐体の内部に設けられ
る。前カバー42には、液晶表示パネル5のための開口
部が形成されており、液晶表示パネル5はその表示面を
前カバー42に向けて設置される。液晶表示パネル5の
裏面(表示面と反対側の面)には金属製のパネル押さえ
フレーム43が両面テープによって固定されており、こ
のパネル押さえフレーム43を、液晶表示パネル5との
固定部位とは異なる位置で後カバー41にねじ止めする
ことで、液晶表示パネル5が表示部4内に固定されてい
る。ポリマ二次電池ユニット7は、後カバー41とパネ
ル押さえフレーム43との間のスペースに配置されてい
る。
【0028】このように、パネル押さえフレーム43を
介して液晶表示パネル5を後カバー41に固定すること
で、ポリマ二次電池ユニット7を配置するのに必要なス
ペースを確保しつつ、ポリマ二次電池ユニット7を後カ
バー41に確実に固定することができる。また、後カバ
ー41と液晶表示パネル5との間にパネル押さえフレー
ム43が介在しているため、表示部4を閉じた状態など
に後カバー41に衝撃が加わったような場合でも、パネ
ル押さえフレーム43が一種のダンパとして働き、衝撃
が液晶表示パネル5に直接作用するのを防止することが
できる。パネル押さえフレーム43によるダンパ効果
は、パネル押さえフレーム43と液晶表示パネル5との
固定、およびパネル押さえフレーム43を後カバー42
との固定を、互いに異なる位置で行うことにより、より
効果的に発揮される。
【0029】次に、ポリマ二次電池ユニット7の構成に
ついて図4を参照して説明する。図4は、図3に示すポ
リマ二次電池ユニットの構成を示す平面図である。図4
に示すように、ポリマ二次電池ユニット7は、12個の
電池セル45と、これら電池セル45に配線47によっ
て接続されたポリマ二次電池制御回路基板46とを有す
る。ポリマ二次電池制御回路基板46には、電池セル4
5の状態を監視し、監視結果に基づく制御部9(図2参
照)からの指令や電池セル45自身の状態に応じて電池
セル45の充放電等を制御する二次電池制御回路が設け
られている。電池セル45には、薄型のもの、例えば、
現在、携帯電話用の電池として一般的に用いられている
タイプの電池セルが用いられる。この種の電池セルは、
概ね厚みが5mm以下である。
【0030】12個の電池セル45は、4行×3列のマ
トリックス状に配列されており、同列に配列された4つ
が配線47により並列接続され、さらに、4つが並列接
続されたもので構成される3つの組が、ポリマ二次電池
制御回路基板46に形成された配線(不図示)により直
列接続されている。このように、複数個の電池セル45
をマトリックス配列することで、液晶表示パネル5の背
面側の面積を有効に活用することができる。さらに、マ
トリックス配列された電池セル45を、並列接続と直列
接続とを組み合わせて接続することで、電池セル45に
よる厚みを最小限に抑えつつ、この情報処理装置の各デ
バイスの動作に必要な電圧を確保するとともに、長時間
動作も可能な容量を確保することができる。また、各電
池セル45とポリマ二次電池制御回路基板46との間の
配線構造を単純化するため、各電池セル45は、外部端
子が全て同じ方向を向くように配置されている。
【0031】各電池セル45およびポリマ二次電池制御
回路基板46は、特にパッケージングされておらず、露
出された状態でベース板48上に設置されている。した
がって、ポリマ二次電池ユニット7を表示部4から取り
出した状態では、各電池セル45は目視可能な状態で設
置されている。また、図3にも示したように、ポリマ二
次電池ユニット7と液晶表示パネル5あるいはパネル押
さえフレーム43との間での短絡を防止するために、ポ
リマ二次電池ユニット7とパネル押さえフレーム43と
の間に絶縁シート44を介在させている。このように、
各電池セル45を剥き出しの状態で設置することで、電
池セル45をパッケージングするための種々の要素が不
要となり、その分だけ、表示部4ひいては情報処理装置
の薄型化および軽量化が達成できる。絶縁シート44を
介在させても、その厚み分は殆ど無視できる。また、前
述したように、本実施形態で用いている液晶表示パネル
は、反射型の表示パネルでありバックライトを必要とし
ない。このことも、表示部4の薄型化および軽量化に有
利である。
【0032】ところで、前述したように、ポリマ二次電
池ユニット7はポリマ二次電池制御回路基板46を有し
ているが、この基板はプリント回路基板であり、この基
板上に、ポリマ二次電池制御回路を構成する種々の電気
部品および電子部品が実装されている。そのため、プリ
ント回路基板自身の厚みおよび実装部品の高さにより、
ポリマ二次電池制御回路基板46は、ある程度の厚みを
有する。
【0033】液晶表示パネル5にも、制御部9(図2参
照)からの信号に応じて各画素を駆動表示パネル駆動回
路が設けられている。この駆動回路も、ポリマ二次電池
制御回路と同様に、プリント回路基板上に種々の電気部
品および電子部品を実装することで構成されており、こ
の駆動回路が形成された表示パネル駆動回路基板も、プ
リント回路基板自身の厚みおよび実装部品の高さを含め
ると、ある程度の厚みを有する。
【0034】そこで、図5に示すように、ポリマ二次電
池制御回路基板46と表示パネル駆動回路基板5aと
を、表示部4の厚み方向について互いに重ならない位置
に配置することで、液晶表示パネル5の背面にポリマ二
次電池ユニット7を配置することによる、表示部4の厚
みの増加を最小限に抑えることができる。図5では、表
示パネル駆動回路基板5aとポリマ二次電池制御回路基
板46との位置関係を分かり易くするため、両者を向き
の異なる斜線で表している。
【0035】前述した二次電池制御回路による充放電の
制御について簡単に説明する。二次電池制御回路では、
一定の時間間隔で、電池セル全体の電圧をチェックし、
その電圧が、この情報処理装置のハイバネーション処理
時の動作を除いて実質的にこの情報処理装置の各デバイ
スを動作させることのできない電圧である終了電圧以下
でなければ、特に処理は行わない。電池セル全体の電圧
が終了電圧以下であれば、本体1の制御部9へ、電池残
量がない旨の信号を通信する。制御部9は、この信号に
基づいて、ハイバネーション処理を実行する。
【0036】ここで、ポリマ二次電池の電力をより効率
よく使用するために、二次電池制御回路内にコンデンサ
を設け、このコンデンサに、ハイバネーション処理用の
電力を予め蓄えておくようにしてもよい。この処理につ
いては、後述する第2の実施形態で図11を用いて説明
するが、その処理と実質的に同じである。
【0037】次に、本発明の第2の実施形態について、
第1の実施形態と同様の携帯型のパーソナルコンピュー
タを例に挙げて説明する。
【0038】図6は、本発明の第2の実施形態である情
報処理装置の外観を示す斜視図であり、図7は、図6に
示す情報処理装置の構成を示すブロック図である。な
お、図6および図7において、図1および図2と同様の
部分には図1および図2と同一の符号を付している。
【0039】本実施形態では、表示部4を本体1に対し
て開閉可能に支持している両側のヒンジ部3の間に、内
部に複数本の乾電池を交換可能に収容する乾電池パック
6が着脱可能に設けられている。また、表示部4は図3
に示したものと同様に構成されており、液晶表示パネル
5の背面にポリマ二次電池ユニット7が配置された構造
となっている。つまり本実施形態の情報処理装置は、電
源として、家庭用のAC電源の他に、液晶表示パネル5
の背面に内蔵されたポリマ二次電池を使用することもで
きるし、乾電池パック6に収容された電池を使用するこ
ともできる。したがって、本実施形態の情報処理装置
は、乾電池パック6が装着されたときの電池の充放電の
制御が第1の実施形態と異なる。
【0040】以下に、本実施形態について、第1の実施
形態と異なる点を中心に説明する。
【0041】まず、乾電池パック6の構造について図8
を参照して説明する。図8に示すように、乾電池パック
6は、それぞれ2本の乾電池61を一つの単位として直
列に収容可能で互いに電気的に直接に接続される複数の
電池収容部を有する。本実施形態では、4つの電池収容
部を有しており、全ての電池収容部に乾電池61を収容
することで、合計で8本の乾電池61が直列に接続され
る。
【0042】ヒンジ部3は、本体1と表示部4との間の
電気配線を保護しつつ、本体1に対して表示部4を支持
するという機能を有する。したがって、ヒンジ部3は、
情報処理装置の全幅にわたって表示部4を支持する必要
はなく、本実施形態でも両側部で支持しているだけであ
る。そこで、その間の領域に電池を設置することで、体
積増加分を最小限に抑えつつ、ACアダプタ10によら
ない電源を確保することができる。その結果、携帯性を
損なうことなく、ACアダプタ10が使用できない屋外
等での長時間駆動が可能となる。また、入手するのが容
易な乾電池61を電源として使用することができること
により、内蔵の二次電池の放電が終了してしまい、しか
もACアダプタ10が使用できない環境下であっても、
乾電池61を用いて情報処理装置を動作させることがで
きる。乾電池61は、容易に入手することができるの
で、予備のものを常に携帯している必要はない。
【0043】乾電池パック6の前面には、乾電池パック
6と本体1との電気的接続のためのコネクタ62が設け
られており、乾電池パック6を本体1の後方へ引き抜く
ことで、乾電池パック6は本体1から取り外される。コ
ネクタ62は、本体1との間での、電力の供給や、乾電
池パック6内に収容されている電池(後述するように、
乾電池パック6に必ずしも乾電池61が収容されるとは
限らない)に関する情報の送信のための、複数のピンを
有する。これらのピンが本体1側のコネクタに嵌合して
いることを本体1側で電気的に検出することで、乾電池
パック6が本体1に装着されていることが認識される。
【0044】乾電池パック6が本体1に装着された状態
では、乾電池パック6を電源として用いることもできる
し、表示部4に内蔵されたポリマ二次電池(以下、内蔵
電池ともいう)を電源として用いることもできる。本実
施形態では、このような場合、内蔵電池を優先的に使用
し、内蔵電池の容量が少なくなったら乾電池パック6を
使用する(内蔵電池優先モード)。これは、乾電池は、
使用済みのものは廃棄されるだけであり、廃棄物をでき
るだけ出さないように、という趣旨によるものである。
【0045】これとは逆に、乾電池パック6を優先的に
使用し、乾電池パック6の容量が少なくなったら内蔵電
池を使用する(電池パック優先モード)ようにしてもよ
い。これは、乾電池は比較的入手しやすいので、乾電池
が入手できない最後の手段として内蔵電池を使用する、
という考え方に基づく。どちらのモードとするかは、制
御部9に予め設定されていてもよいし、好みに応じてユ
ーザが切り替え可能としてもよい。
【0046】いずれの場合でも、優先使用している電池
が消耗したら他方の電池に切り替える動作が必要とな
る。この制御は、それぞれの電池の制御回路から送られ
た電池電圧情報に基づいて本体側で行う。この際、情報
処理装置の各デバイスへの電力の供給が途絶えないよう
にするために、後から使用する方の電力供給ラインを繋
いだ後に、先に使用している方の電力供給ラインを切
る。もちろん、ACアダプタ10が接続されている場合
には、ACアダプタ10の電力を利用する。
【0047】ところで、乾電池パック6は、乾電池61
を内部に装着するものである。乾電池61は充電はでき
ないものであるが、乾電池61と同じ形状で充電可能な
電池もある。その例として、ニッカド電池や水素ヘリウ
ム電池が挙げられる。したがって、乾電池パック6には
こういったニッカド電池や水素ヘリウム電池が装着され
ている場合もあり、このような場合に、乾電池パック6
を本体1に取り付けた状態で、これら乾電池型の二次電
池に充電できるようにすることは好ましいものである。
【0048】また、乾電池パック6内に装着された電池
は交換可能なものであるので、これらの電池の交換時期
あるいは使用可能時間をユーザが認識できるようにする
ために、乾電池パック6内に装着された電池の残量をユ
ーザに知らせるようにすることも好ましいものである。
さらには、本体1側でも、乾電池パック6内に装着され
た電池の消耗に備えておく必要がある。これは特に、内
蔵電池優先使用モードの場合には、乾電池パック6内の
電池が消耗すると、この情報処理装置の各デバイスへの
電力供給が不安定となり、データの破壊やデバイスの破
壊に至ってしまう場合もあるため、必要である。
【0049】そこで本実施形態では、電池パック6内に
装着された電池の状態を監視し、その関し結果に基づく
制御部9からの指令によって、こういった制御を行なう
ための乾電池パック制御回路を、乾電池パック6内に有
している。以下に、この乾電池パック制御回路による充
電制御および放電制御について、その回路図である図9
を参照しつつ、フローチャートを用いて説明する。
【0050】図9において、電池61aは、乾電池パッ
ク6に装着された電池であり、乾電池および乾電池型二
次電池の双方を含む。なお、図9には、電池の充放電に
関する本体1の主要な要素も併せて示している。また、
図9では省略しているが、本体1側の電力および信号の
入出力ラインは、乾電池パック6だけでなく、ポリマ二
次電池ユニット7にもパラレルに接続されている。
【0051】図9に示すように、この乾電池パック制御
回路は、以下に示す充放電の処理を実行する充放電制御
部66と、電池61aの電圧検出のために充放電制御部
66からの指令に基づいて電池61aと直列に接続され
るダミー抵抗63と、ハイバネーションに備えて電池6
1aの電力を蓄えておくコンデンサ64と、電池61a
の充電制御のためのチャージ回路65と、充放電制御部
66での充放電の制御のための参照値として、満充電時
の電圧や後述する終了電圧など、電池61aの固有の情
報を蓄積しておくEEPROM69と、二次電池制御回
路を本体1の制御部(図2参照)に電気的に接続するた
めのコネクタ62を有する。
【0052】充電制御について説明する。充電制御のフ
ローチャートを図10に示す。
【0053】まず、装着されている電池61aの内部イ
ンピーダンスを測定し(ステップ101)、その測定結
果に基づいて、電池61aが乾電池であるか乾電池型の
二次電池であるかを判別する(ステップ102)。電池
61aの内部インピーダンスは、スイッチ67aのオン
/オフを切り替えて、電池61aにダミー抵抗63を接
続したときと接続していないときとの電池61aの電位
差から求めることができる。
【0054】判別の結果、電池61aが乾電池であれ
ば、この電池61aには充電できないとして、コネクタ
62のDATA端子を介して本体1の制御部9に充電禁
止の信号を送り(ステップ103)、充放電制御部66
は次の処理を行うまで待機する(ステップ104)。乾
電池パック制御回路の待機中は、スイッチ67dはオン
となっており、コネクタ62の放電端子を介して各デバ
イスに電力を供給することができる。
【0055】判別の結果、電池61aが乾電池でないと
判断されたら、チャージ回路65により電池61aに対
して予備的にトリクル充電を行う(ステップ105)。
その後、電池61aの電圧をチェックし(ステップ10
6)、トリクル充電による電圧上昇があったら、本体1
へ充電禁止を通信し(ステップ103)、次の処理を行
うまで待機する(ステップ104)。つまり、トリクル
充電は、ステップ102で乾電池であると判断された電
池61aが本当に乾電池であるか再チェックするもので
あり、トリクル充電により電圧が上昇した場合は、その
電池61aは乾電池であるとみなす。
【0056】トリクル充電による電池61aの電圧上昇
が見られず、電池61aが二次電池であると判断された
ら、電池61aへの充電開始条件が整っているかどうか
を判断する(ステップ107)。充電開始条件として
は、(1)電池61aの温度が所定の温度以下になって
いること、(2)本体1側にACアダプタが接続されて
いること等が挙げられる。電池61aの温度は、温度セ
ンサ71で検出される。
【0057】ここで充電開始条件が整っていなければ、
充電は行わず、次の処理を行うまで待機する(ステップ
104)。充電開始条件が整っていれば、満充電となる
まで急速充電する(ステップ108,109)。充電の
際は、ACアダプタ10からの電力が本体1側のチャー
ジ回路91によって所定の電圧および電流とされて、コ
ネクタ62を介して乾電池パック6のチャージ回路65
へ供給され、このチャージ回路65で、電池61aの充
電に適した充電条件で制御されて電池61aへ供給され
る。本体1側にもチャージ回路91があるのは、図9に
示した本体1側の要素は、乾電池パック6だけでなくポ
リマ二次電池ユニット7にも共通に用いているからであ
る。
【0058】満充電か否かの検出は、電池61aの電圧
変化による方法や、温度変化による方法など、公知の方
法を適用することができる。また、電池61aの状態の
変化によらず、一定の時間が経過したら充電終了として
もよい。電池61aが満充電されたら、急速充電を停止
し(ステップ110)、次の処理を行うまで待機する
(ステップ104)。
【0059】以上が、乾電池パック6に対する充電処理
である。この処理は、少なくとも乾電池パック6が装着
されていることが本体1で認識された時点で行われる。
電池61aが二次電池であると判断された場合には、急
速充電の処理すなわちステップ107以降の処理を一定
の時間間隔で、あるいはユーザの操作により任意に行え
るようにしてもよい。
【0060】このように、乾電池パック6内に収容され
た電池61aが二次電池であると判断されたときにのみ
充電を許可し、それ以外は充電を不許可とすることで、
乾電池型の二次電池を乾電池パック6に装着したまま充
電可能とし、このような電池に対しての充電を容易に行
えるようにしながらも、乾電池への誤充電を防止し、不
慮の事故が起こらないようにすることができる。
【0061】また、乾電池パック6内に収容された電池
61aが二次電池であるときには充電を行っているが、
この場合、乾電池パック6内の電池とポリマ二次電池ユ
ニット7のどちらを優先して充電するかは、放電の優先
順位と逆である。つまり、乾電池パック6を優先的に使
用する場合はポリマ二次電池ユニット7を優先的に充電
し、ポリマ二次電池ユニット7を優先的に使用する場合
は乾電池パック6を優先的に充電する。
【0062】次に、放電制御について説明する。放電制
御のフローチャートを図11に示す。
【0063】本実施形態では、電池パック制御回路は、
ハイバネーション用の電力を確保しておくコンデンサ6
4を有している。通常の放電中は、スイッチ67b,6
7dがオンとされ、スイッチ67cがオフとなってお
り、電池61aの電力が消費される。
【0064】まず、スイッチ67cをオフとした状態
で、このコンデンサ64の電圧をチェックする(ステッ
プ121)。そして、コンデンサ64の電圧が、所定の
電圧以上であるか否かを判断し(ステップ122)、所
定の電圧以上であれば、本体1側からのハイバネーショ
ン指示待ちの状態となる(ステップ123)。ここで、
コンデンサ64の容量は、ハイバネーションのためにこ
の情報処理装置の各デバイスを動作させるのに十分な容
量であり、所定の電圧とは、ハイバネーションを行える
最低限の容量がコンデンサ64に蓄えられているときの
電圧である。
【0065】一方、コンデンサの電圧が所定の電圧より
も低ければ、電池61aの電圧をチェックする(ステッ
プ125)。電池61aの電圧が、電池61aが消耗し
実質的にこの情報処理装置の各デバイスを動作させるこ
とのできない電圧である終了電圧以下であるか否かを判
断する(ステップ126)。電池61aの電圧のチェッ
クは、スイッチ67bをオフする一方、スイッチ67a
をオンし、ダミー抵抗63を電池61aに接続すること
で行うことができる。
【0066】電池61aの電圧が終了電圧以下であれ
ば、電池61aの残量なしの信号を本体1へ送り(ステ
ップ127)、本体1側での終了処理を、サスペンドな
ど、大きな容量を必要としない他のデータ保護機構に変
更させる(ステップ129)。また、これに伴い、本体
1側では、ユーザに対して残量なしの旨の視覚的あるい
は聴覚的警告を発する。
【0067】電池61aの電圧が終了電圧以下よりも高
ければ、スイッチ67cをオンとして電池61aからの
電流によってコンデンサ64に電荷をチャージし(ステ
ップ128)、再びステップ121へ戻る。つまり、電
池61aが終了電圧以下にならない間は、電池61aに
よってコンデンサ64に電荷がチャージされる。
【0068】コンデンサ電圧が所定の電圧以上であり、
かつ、電池61aの電圧が終了電圧以下であるとき、そ
の旨が充放電制御部66を介して本体1へ通信され、そ
の信号を受けて、本体1側では、充放電制御部66へハ
イバネーション指示を通知するとともに、ユーザに対し
て聴覚的あるいは視覚的警告を発する。
【0069】本体1からハイバネーション指示があった
ら、コンデンサ64への切り替え処理を行う(ステップ
124)。具体的には、スイッチ67cをオンするとと
もに、スイッチ67bをオフし、放電経路を電池61a
ではなくコンデンサ64へ切り替えている。つまり、コ
ンデンサ64の電力がコネクタ62の放電端子を介して
本体1へ供給される。本体1側では、コンデンサ64か
ら供給された電力を利用してハイバネーション処理を行
う。
【0070】以上述べたように、ハイバネーション用の
電力をコンデンサ64に常時確保しておくことで、電池
61aの電力を有効に利用しつつ、ハイバネーションを
確実に行うことができる。
【0071】上述の放電処理では、ハイバネーションの
ための準備を行っていることからも分かるように、乾電
池パック6が最終電源として使用される場合、すなわち
内蔵電池優先モードの場合の処理である。電池パック優
先モードの場合は、電池61aの残量がなくなったら電
源をポリマ二次電池に切り替えればよいので、ハイバネ
ーションに関連する処理は不要である。したがって、こ
の場合は例えば、一定時間間隔で電池61aの電圧チェ
ックを行い、電池61aの電圧が終了電圧以下であれば
その旨を本体1へ送るという処理にすればよい。本体1
側では、電池61aの電圧が終了電圧以下である旨の通
知により、電源の切り替え処理を行う。
【0072】この、乾電池パック6からポリマ二次電池
ユニット7への切り替え処理について説明する。電池6
1aの電圧を検出した結果、その電圧が終了電圧以下で
あれば、充放電制御部66は、その旨を本体1のパワー
制御部93へ通信する。パワー制御部93は、それを受
けて、乾電池パック6から本体1のDC/DCコンバー
タ94への電力供給経路のスイッチ92をオフにする。
これにより乾電池パック6の電力は本体1に供給されな
くなる。このスイッチ92は、ポリマ二次電池ユニット
7と接続される電力供給経路にも設けられており、前述
した電源切り替え動作はこのスイッチ92の切り替えに
よって行われる。
【0073】乾電池パック制御回路側にも、放電経路中
にスイッチ67dが設けられているが、このスイッチ6
7dは、コネクタ62が本体1側に接続されている間は
常時オンされており、上述の電源切り替えのためには用
いられない。このスイッチ67dがオフされるのは、乾
電池パック側のエラーが充放電制御回路66で検出され
た場合である。乾電池パック側のエラーとは、乾電池パ
ック6に収容された電池の過放電および過電流が挙げら
れる。
【0074】ところで、前述したように、ポリマ二次電
池ユニット7(図2参照)にもポリマ二次電池制御回路
が設けられている。このポリマ二次電池制御回路も、実
質的には、図9に示した乾電池パック制御回路と同じ構
成を有している。
【0075】ただし、ポリマ二次電池ユニット7に使用
されている電池セル45(図4参照)は、乾電池パック
6に収容される電池61aと比べ、安定した電力の供給
が可能であるので、ハイバネーション処理のための電力
を蓄えるコンデンサ64は設けなくてもよい。この場
合、電池セル45の終了電圧は、ハイバネーション用の
電力を供給するのに十分な容量が残っているときの電圧
とされ、図11に示したフローチャートにおいて、コン
デンサへのチャージに関するステップは不要となる。つ
まり、電池の電圧が終了電圧以下になったら(ステップ
126)、残量無しを本体に通信して(ステップ12
7)終了する。本体では、残量無しが通信されたら、電
池セル45に残っている容量を利用してハイバネーショ
ンを実行する。
【0076】また、充電制御についても、ポリマ二次電
池ユニット7においては電池の種類を識別する必要はな
いので、図10に示したフローチャートにおいて、電池
の種類の識別に関するステップ101,102,10
5,106は不要である。その代わり、電池セル45が
満充電の状態であるか否かをチェックするステップが入
り、満充電でないときに充電を実行する。また、制御部
9は、乾電池パック6が装着されている場合には、ポリ
マ二次電池ユニット7への充電中の情報処理装置の動作
を、乾電池パック6を電源として行わせる。
【0077】なお、電池パック優先モードの場合、電池
61aの電圧が終了電圧以下であることの検出によっ
て、乾電池パック制御回路のスイッチ67dがオフされ
るが、この状態で、電池61aのおおよその残量を求め
ることもできる。その手順としては、例えば、以下に示
すような手順が挙げられる。まず、この乾電池パック6
が装着されてからの、累積の放電電流を求める。これを
電池の数で割り、電池1つ当たりの平均放電電流を求め
る。そして、この平均放電電流を、同種類の電池の初期
特性と比較し、その結果に基づいて、電池の残量値を判
定する。
【0078】乾電池パック6に表示機能を設けておけ
ば、電池の残量値の判定結果を表示することができる。
例えば、図9に示すように、4つのLED15を設けて
おけば、電池の残量を4段階で表示することができる。
また、小型のLCDを用いて、残量を数値で表示するこ
ともできる。
【0079】上述の充電処理および放電処理では、電池
61aの状態等を判断するために電池61aの電圧を測
定しているが、本実施形態では、図9の回路図からも明
らかなように、2つの電池61aをペアとし、ペアごと
に電圧を検出している。複数本の電池61aを用いる場
合、ある電池は未使用であるが、別のある電池は放電末
期であるというように、全て同じ状態の電池が装着され
るとは限らない。また、乾電池と二次電池が混在される
ことも考えられる。このような場合、電池全体の電圧を
測定し、その結果、電池の電圧が低いと判断されたとし
ても、全ての電池の電圧が低いのか、特定の電池のみ電
圧が低いのかは分からない。
【0080】そこで、本実施形態のように、2つの電池
61aを一つの単位として電圧を測定することで、電圧
が低い電池をある程度特定することができ、十分に使用
可能な電池を使用できないと誤って判断することが少な
くなる。最も好ましいのは、一つ一つの電池について測
定することであるが、その場合、乾電池パック6の、電
池収容部を各電池ごとに壁で仕切らなければならず、電
池のレイアウトを最適化しないと乾電池パック6の大型
化を招いてしまうとともに、乾電池パック6へ電池を着
脱し難くなる。これらを考慮すると、本実施形態のよう
に、2つの電池61aを一つの単位とするのが適当であ
ると考える。
【0081】以上、2つの実施形態を例に挙げて本発明
について説明した。上述した実施形態では、二次電池ユ
ニットとして、ポリマ二次電池セルを用いたものを例に
挙げて説明したが、二次電池ユニットに用いられる二次
電池の種類はこれに限られるものではなく、リチウムイ
オン二次電池など種々の二次電池を用いても同様の効果
が得られることは明白である。また、上述した実施形態
では、本発明を携帯型のパーソナルコンピュータに適用
した例を述べたが、本発明は、少なくとも二次電池で動
作することのできる情報処理装置であれば、いかなるも
のにも適用することができる。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、二
次電池ユニットを、電池セルを露出させた状態で液晶表
示パネルの背面側に配置することで、二次電池ユニット
の厚みが最小限に抑えられ、結果的に、情報処理装置の
薄型化を達成することができる。
【0083】また、液晶表示パネルおよび制御部の動作
用の電源として利用される少なくとも1本の乾電池を収
容可能な乾電池パックを着脱自在に設けることにより、
電源として、表示部に設けられた二次電池の他に、この
乾電池パックも利用可能となるので、より長時間駆動が
可能となる。乾電池パックを設けることにより、二次電
池ユニットの電池セルが消耗し、しかもACアダプタが
使用できない環境下であっても、容易に入手できる乾電
池を用いて情報処理装置を動作させることができる。
【0084】特に、制御部を内蔵する本体に対して表示
部が折り畳み可能に支持された情報処理装置である場
合、乾電池パックはこの折り畳み部で本体に装着される
構成とすることで、情報処理装置の空きスペースを有効
に活用することができ、薄型化が阻害されることはな
い。また、乾電池パックに、乾電池パック内に収容され
た電池の状態を監視し、その監視結果に基づく制御部か
らの指令によって電池の充放電を制御する乾電池パック
制御部を設けることで、乾電池パック内に収容された電
池の種類や状態等に合わせて最適な充放電の制御、およ
び、この情報処理装置の各デバイスの確実な動作が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である情報処理装置の
外観を示す斜視図である。
【図2】図1に示す情報処理装置の構成を示すブロック
図である。
【図3】図1に示す情報処理装置の表示部を、内部の構
造が見えるようにカバーを切断して示す図である。
【図4】図3に示すポリマ二次電池ユニットの構成を示
す平面図である。
【図5】図1に示す情報処理装置の表示部内での、ポリ
マ二次電池制御回路基板と表示パネル制御回路基板との
位置関係を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態である情報処理装置の
外観を示す斜視図である。
【図7】図6に示す情報処理装置の構成を示すブロック
図である。
【図8】図6に示す乾電池パックの構造を説明するため
の図であり、(a)は本体の一部を破断して示す平面
図、(b)は右側面図である。
【図9】図6に示す乾電池パックに設けられた乾電池パ
ック制御回路の回路図である。
【図10】乾電池パック制御回路による充電制御のフロ
ーチャートである。
【図11】乾電池パック制御回路による放電制御のフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
1 本体 2 キーボード 3 ヒンジ部 4 表示部 5 液晶表示パネル 5a 表示パネル駆動回路基板 6 乾電池パック 7 ポリマ二次電池ユニット 8 HDDユニット 9 制御部 10 ACアダプタ 41 後カバー 42 前カバー 43 パネル押さえプレート 44 絶縁シート 45 電池セル 46 ポリマ二次電池制御回路基板 47 配線 48 ベース板 61 乾電池 61a 電池 62 コネクタ 63 ダミー抵抗 64 コンデンサ 65 チャージ回路 66 充放電制御部 67,58,69,70 スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 2/10 H01M 2/10 H 5H040 10/44 P 10/44 G06F 1/00 331A Fターム(参考) 2H089 HA40 QA11 QA16 TA08 TA09 UA09 2H093 NC07 NC58 NC90 5B011 DA06 DB16 EA04 5G435 AA18 BB12 EE03 EE04 EE13 EE16 5H030 AS11 BB01 BB21 FF44 FF51 5H040 AS12 AT01 AT04 AY05

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶表示パネルを備えた表示部と、 前記液晶表示パネルの表示制御を行う制御部と、 前記液晶表示パネルおよび前記制御部への駆動用電力を
    供給する二次電池ユニットとを有し、 前記二次電池ユニットは、前記表示部内で、少なくとも
    1つの電池セルが露出された状態で前記液晶表示パネル
    の背面側に配置されている情報処理装置。
  2. 【請求項2】 前記二次電池ユニットは複数の前記電池
    セルを有し、各電池セルは、前記二次電池ユニットを前
    記表示部から取り出したとき各電池セルが目視可能とな
    るように設置されている、請求項1に記載の情報処理装
    置。
  3. 【請求項3】 前記液晶表示パネルと前記二次電池ユニ
    ットとの間に絶縁シートを有する、請求項1または2に
    記載の情報処理装置。
  4. 【請求項4】 前記液晶表示パネルは反射型の表示パネ
    ルである、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の情
    報処理装置。
  5. 【請求項5】 複数個の前記電池セルが行方向および列
    方向のマトリックスに配列されている、請求項1ないし
    4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 【請求項6】 前記電池セルは、前記行方向または前記
    列方向のいずれかの方向に配列されたもの同士が直列接
    続され、前記直列接続された電池セルの組同士が並列接
    続されている、請求項5に記載の情報処理装置。
  7. 【請求項7】 前記各電池セルは、外部端子が全て同じ
    方向を向くように配置されている、請求項6に記載の情
    報処理装置。
  8. 【請求項8】 前記液晶表示パネルは、その裏面が、前
    記表示部の筐体を構成するカバー部材にフレーム部材を
    介して固定されている、請求項1ないし7のいずれか1
    項に記載の情報処理装置。
  9. 【請求項9】 前記液晶表示パネルと前記フレーム部材
    とは両面テープで固定され、前記フレーム部材と前記カ
    バー部材とは、前記液晶表示パネルと前記フレーム部材
    との固定位置とは異なる位置でねじ固定されている、請
    求項8に記載の情報処理装置。
  10. 【請求項10】 前記液晶表示パネルは、前記制御部か
    らの指令により前記液晶表示パネルを駆動するパネル駆
    動回路が形成されたパネル用プリント基板を有し、 前記二次電池ユニットは、前記電池セルの状態を監視し
    その監視結果に基づく前記制御部からの指令によって前
    記電池セルの充放電を制御する二次電池制御回路が形成
    された二次電池用プリント基板を有し、 前記パネル用プリント基板と前記二次電池用プリント基
    板とは、前記表示部内に、前記表示部の厚み方向につい
    て互いに重ならない位置に配置されている、請求項1な
    いし9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  11. 【請求項11】 前記液晶表示パネルおよび前記制御部
    の動作用の電源として利用される少なくとも1本の乾電
    池を収容可能な乾電池パックが着脱自在に設けられてい
    る、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の情報処
    理装置。
  12. 【請求項12】 前記表示部は、前記制御部を内蔵する
    本体に対して折り畳み可能に支持されており、前記乾電
    池パックは、前記本体の、前記表示部を支持している領
    域に装着される、請求項11に記載の情報処理装置。
  13. 【請求項13】 前記乾電池パックは、前記本体への電
    気的接続のためのコネクタを有し、前記制御部は、前記
    コネクタが前記本体に接続されたことを電気的に検出す
    ることによって、前記乾電池パックが装着されたことを
    認識する、請求項11または12に記載の情報処理装
    置。
  14. 【請求項14】 前記乾電池パックは、前記乾電池パッ
    ク内に収容された電池の状態を監視し、その監視結果に
    基づく前記制御部からの指令によって前記電池の充放電
    を制御する乾電池パック制御部を有する、請求項11な
    いし13のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  15. 【請求項15】 前記制御部は、前記乾電池パックの装
    着が認識されている場合でも、前記二次電池ユニットを
    前記乾電池パックよりも優先的に使用させる、請求項1
    4に記載の情報処理装置。
  16. 【請求項16】 前記制御部は、前記二次電池ユニット
    の電池セルの電圧が、この情報処理装置を実質的に動作
    させることのできない電圧である終了電圧以下となたと
    き、前記駆動用電力を前記二次電池ユニットから前記乾
    電池パックに切り替える、請求項15に記載の情報処理
    装置。
  17. 【請求項17】 前記乾電池パック制御部は、ハイバネ
    ーションに必要な電力を確保しておくためのコンデンサ
    を有し、前記乾電池パックに収容された電池から前記コ
    ンデンサへの電荷のチャージを、前記電池が消耗してい
    ない状態で行わせる、請求項15または16に記載の情
    報処理装置。
  18. 【請求項18】 前記制御部は、前記乾電池パックの装
    着が認識されている場合は、前記乾電池パックを前記二
    次電池ユニットよりも優先的に使用させる、請求項14
    に記載の情報処理装置。
  19. 【請求項19】 前記乾電池パック制御部は、収容され
    た電池の内部インピーダンスを測定し、その結果に基づ
    いて、前記電池が乾電池であるか乾電池型の二次電池で
    あるかを判別する、請求項14ないし18のいずれか1
    項に記載の情報処理装置。
  20. 【請求項20】 前記乾電池パック制御部は、前記判別
    の結果、前記電池が乾電池である場合には充電を不可と
    し、前記電池が乾電池型の二次電池である場合には可能
    とする、請求項19に記載の情報処理装置。
  21. 【請求項21】 前記乾電池パックは複数本の乾電池ま
    たは乾電池型の電池を収容し、前記乾電池パック制御部
    は、前記乾電池パックに収容された電池の状態の判断の
    ために、2本の電池を一つの単位として前記電池の電圧
    を測定する、請求項14ないし20のいずれか1項に記
    載の情報処理装置。
  22. 【請求項22】 前記乾電池パックは、2本の前記電池
    を一つの単位として収容する電池収容部を有する、請求
    項21に記載の情報処理装置。
  23. 【請求項23】 情報処理のために使用される複数のデ
    バイスを有する情報処理装置であって、 前記各デバイスへ電力を供給する二次電池ユニットと、 前記二次電池ユニットと一緒に前記情報処理装置に設け
    られ、前記二次電池ユニットと切り替え可能に前記各デ
    バイスへ電力を供給する、少なくとも1本の乾電池を収
    容可能な乾電池パックとを有する情報処理装置。
  24. 【請求項24】 前記各デバイスの動作制御、前記二次
    電池ユニットの充放電、および前記乾電池パックの充放
    電を制御する制御部を有する請求項23に記載の情報処
    理装置。
  25. 【請求項25】 前記制御部は、前記二次電池ユニット
    の充電中は、前記乾電池パックから前記各デバイスへ電
    力を供給させ、前記各デバイスを動作させる、請求項2
    4に記載の情報処理装置。
  26. 【請求項26】 前記制御部は、前記乾電池パックを前
    記二次電池ユニットよりも優先的に前記各デバイスへの
    電力供給に使用する、請求項24または25に記載の情
    報処理装置。
  27. 【請求項27】 前記制御部は、前記二次電池ユニット
    を前記乾電池パックよりも優先的に前記各デバイスへの
    電力供給に使用する、請求項24または25に記載の情
    報処理装置。
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