JP2002121904A - 既存建物の免震化工法及び免震建物 - Google Patents
既存建物の免震化工法及び免震建物Info
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Abstract
違いがある場合でも、簡単に且つ低コストで免震化工事
を行うことができるようにする。 【解決手段】 地下階部分3の階数が建物平面内の複数
の領域SA、SB間で異なっており、それにより、地下
階の底部に存在する建物の基礎10が、高さ方向の段差
を持っている既存建物1の免震化工法において、地下階
部分3の階数の少ない第1の領域SAでは、建物の基礎
10の下側に新設基礎12Aを構築して、既存の基礎1
0と新設基礎12Aとの間に免震装置15を介在させた
基礎免震層16Aを設けると共に、地下階の階数の多い
第2の領域SBでは、既存の基礎10よりも上側の地下
階部分3の階層内に免震装置15を介在させた階層内免
震層26Bを設ける。
Description
化するための免震化工法、及び、免震化した建物に関す
る。
間に積層ゴム等の免震装置を介装することによって、建
物全体の固有周期を長周期化すると共に、上部構造への
地震エネルギの入力を防ぐ免震建物が近年多く実現して
いる。
既存の建物に対して、その上部構造と下部構造との間に
免震装置を新たに介装することにより、当該既存建物を
免震化して、その耐震安全性の向上を図る、いわゆる免
震レトロフィットも実施されるようになってきている。
の基礎の下側に新たに新設基礎を構築し、既存の基礎と
新設基礎との間に積層ゴム等の免震装置を介装して、建
物全体を基礎下の免震層を介して支持する方式が一般的
に考えられている。
化する場合の工法の一例を示している。図3(a)は免
震化する前の状態、(b)は免震化した後の状態をそれ
ぞれ示している。
は、地上階部分2と地下階部分3とを有しており、地下
階部分3の階数が、建物平面内の2つの領域SA、SB
間で異なっている。つまり、第1の領域SAでは地下階
が2階になっているが、第2の領域SBでは地下階が3
階になっている。従って、それにより、地下階の底部に
存在する建物の基礎10が、高さ方向の段差を持ってい
る。図において、4は柱、5は梁ないしは床である。
A、SB間で異なっている場合、従来の工法では、図3
(b)に示すように、基礎10の形状に合わせて基礎免
震層16(16A、16B)を設けることになる。即
ち、第1の領域SA及び第2の領域SBにおける既存の
基礎10の下側に、既存の基礎10の形状に合わせて新
設基礎12を構築し、新設基礎12と既存の基礎10と
の間に免震装置15を介装して基礎免震層16(16
A、16B)を設けることになる。
新設基礎12を構築するので、基礎10の下側の免震層
16は、高さ方向の段差を持つことになる。図示例で
は、第1の領域SAにおける基礎免震層16Aは高い位
置にあり、第2の領域SBにおける基礎免震層16Bは
低い位置にある。
基礎10の下側という、極めて限定された条件の厳しい
空間内において、このような段差を有した基礎免震層1
6を構築するには、大規模で難易度の高い施工が要求さ
れ、工事費が高騰するという問題がある。
の複数の領域間で地下階の階数に違いがある場合でも、
簡単に且つ低コストで免震化工事を行うことができるよ
うにした既存建物の免震化工法、及び、免震建物を提供
することを目的とする。
階の階数が建物平面内の複数の領域間で異なっており、
それにより、地下階の底部に存在する建物の基礎が、高
さ方向の段差を持っている既存建物の免震化工法におい
て、前記地下階の階数が異なっている複数の領域のう
ち、第1の領域では、前記建物の基礎の下側に新設基礎
を構築して、既存の基礎と新設基礎との間に免震装置を
介在させた基礎免震層を設けると共に、他の領域では、
既存の基礎よりも上側の地下階の階層内に免震装置を介
在させた階層内免震層を設けることを特徴としている。
工法において、前記階層内免震層を設ける他の領域が、
前記基礎免震層を設ける第1の領域よりも、地下階の階
数の多い領域であることを特徴としている。
の免震化工法において、前記階層内免震層を、地下階の
最下階よりも上側の中間階層内に設けることで、階層内
免震層を設ける階層以下の地下建物部分を非改修部分と
して残すことを特徴としている。
工法において、前記非改修部分として残す地下建物部分
と前記階層内免震層及び基礎免震層の上側の構造物との
間の床及び壁の免震境界を、エキスパンションジョイン
トでつなぐことを特徴としている。
かに記載の免震化工法において、前記階層内免震層及び
基礎免震層の上側の構造物の地下階部分を囲むように、
該地下階部分から間隔をおいて擁壁を設け、該擁壁と前
記地下階部分との間に免震ピットを確保することを特徴
としている。
工法において、前記免震ピットを、平面視した場合の当
該既存建物の最外周輪郭線よりも内側に位置させること
を特徴としている。
工法において、前記階層内免震層及び基礎免震層の上側
の構造物の少なくとも一部を、前記擁壁の上端部により
免震装置を介して支持することを特徴としている。
面内の複数の領域間で異なっており、それにより、地下
階の底部が高さ方向の段差を持っている建物において、
前記地下階の階数が異なっている複数の領域のうち、第
1の領域では、前記地下階の底部の下側に基礎を構築し
て、前記地下階の底部と前記基礎との間に免震装置を介
在させた基礎免震層を設けると共に、他の領域では、前
記地下階の底部よりも上側の地下階の階層内に免震装置
を介在させた階層内免震層を設けたことを特徴としてい
る。
物において、前記階層内免震層を設ける他の領域が、前
記基礎免震層を設ける第1の領域よりも、地下階の階数
の多い領域であることを特徴としている。
載の免震建物において、前記階層内免震層を、地下階の
最下階よりも上側の中間階層内に設けたことを特徴とし
ている。
震建物において、前記階層内免震層の上側の構造物と下
側の構造物との間の床及び壁の免震境界を、エキスパン
ションジョイントでつないだことを特徴としている。
ずれかに記載の免震建物において、前記基礎免震層及び
階層内免震層の上側の構造物の地下階部分を囲むよう
に、該地下階部分から間隔をおいて擁壁を設け、該擁壁
と前記地下階部分との間に免震ピットを確保したことを
特徴としている。
震建物において、前記免震ピットを、平面視した場合の
当該建物の最外周輪郭線よりも内側に位置させたことを
特徴としている。
震建物において、前記基礎免震層及び階層内免震層の上
側の構造物の少なくとも一部を、前記擁壁の上端部によ
り免震装置を介して支持したことを特徴としている。
基づいて説明する。図1は実施形態の免震化工法の説明
図である。ここで免震化の対象となっている既存建物1
は、地上階部分2と地下階部分3とを有しており、地下
階部分3の階数が、建物平面内の2つの領域SA、SB
間で異なっている建物である。つまり、第1の領域SA
では地下階の階数が2階になっているが、第2の領域S
Bでは地下階の階数が3階になっている。そして、それ
により、地下階の底部に存在する建物の基礎10が、高
さ方向の段差を持っている。ここでは、地下1階、2
階、3階をそれぞれ符号31、32、33で示す。
数(図示例では2つ)の領域SA、SB間で異なってい
る既存建物1を免震化するに際して、地下階の階数の少
ない第1の領域(地下階の深さの浅い領域)SAでは、
建物の基礎10の下側に新設基礎12Aを構築して、既
存の基礎10と新設基礎12Aとの間に免震装置15を
介在させた基礎免震層16Aを設ける。
下階の深さの深い領域)SBでは、既存の基礎10より
も上側の地下の中間階層(図示例では地下2階32)内
に免震装置15を介在させた階層内免震層26Bを設け
る。そして、階層内免震層26Bを、地下階部分3の最
下階よりも上側の中間階層内に設けることで、階層内免
震層26Bを設ける階層以下の地下建物部分を非改修部
分として残す。即ち、地下階部分3として、地下3階
(最下階)33、地下2階32、地下1階31を有する
ことから、地下2階32内の上部(天井付近)に階層内
免震層26Bを設けることで、それよりも下側の地下建
物部分(地下2階32の下半部及び地下3階)を非改修
部分として残す。
部において上側と下側の柱4の縁を切り、上下の柱4の
間に介装する。また、免震装置15を介装させる位置よ
りも下側の柱4には、座屈強度を増すための補強構造2
1を設ける。
間階層内に設ける場合、中間階の床や壁に免震境界(予
め縁を切った部分、あるいは、地震時に縁が切れる部
分)が存在することになる。従って、そのような免震境
界にはエキスパンションジョイント22、23を配置し
て、それにより床や壁をつなぐことで、床や壁の見かけ
上の連続性を維持する。このようにエキスパンションジ
ョイント22、23を介在させることで、地震時の変位
をエキスパンションジョイント22、23で吸収するこ
とができ、床や壁の局所的な破壊を避けることができ
る。
16Aの上側の構造物の地下階部分を囲むように、該地
下階部分から間隔をおいて擁壁17を設け、該擁壁17
と前記地下階部分との間に免震ピット18を確保する。
擁壁17は、階層内免震層26B及び基礎免震層16A
の下側の構造物より立ち上げる。
物平面の全面に対して既存基礎10の下側に一律に基礎
免震層16Aを設けるのではなく、一部の領域SAにお
いてだけ基礎免震層16Aを設け、他の領域SBにおい
ては、既存の基礎10の上側の、地下階部分3の中間階
層内に階層内免震層26Bを設けるようにしているの
で、施工の困難な基礎免震層16Aに段差をつけないで
すむようになり、改修工事が簡単にできるようになっ
て、工事費を削減できる。
域SBでは階層内免震層26Bを設け、基礎免震層16
Aを設ける領域を、地下階部分3の階数の少ない第1の
領域SAに限定しているので、既存の基礎10の下側に
おいて行う大規模な改修工事を極力少なくすることがで
き、工事負担を大幅に減らすことができる。
必要な室として主に使用する第2の領域SBの最下階
(地下3階33)を非改修部分として残すので、建物全
体の機能を極力損なわずに免震化工事を進めることがで
き、改修工事の影響を最小限に留めることができる。つ
まり、建物の上階部分を通常通りに使用しながら免震化
のための改修工事を行うことができる。
物の地下階部分を囲むように免震ピット18を設けるの
で、地震時に発生する免震層16A、26Bの上側の構
造物の水平変位を免震ピット18で許容することができ
て、有効な免震機能を発揮することができる。
ピット28を平面視した場合の既存建物1の最外周輪郭
線よりも内側に位置させるように擁壁27を設ければ、
建物上部の平面形状より免震ピット28が外側にはみ出
すことがなくなるので、敷地を有効利用することができ
る。また、敷地に余裕がない場合にも、免震化工法の適
用が可能となる。
視した場合の既存建物1の最外周輪郭線よりも内側に位
置させた場合、免震ピット28の上側に、上部構造の一
部がオーバーハング状態で張り出すことになるが、その
部分を免震装置15を介しながら擁壁28で支持するよ
うにしているので、構造的に安定した状態に保つことが
できる。
建物に適用した場合を説明したが、新築の建物にも同様
の工法を適用することが可能である。以下、同様の工法
を適用して構築した免震建物について、図1を流用して
説明する。
では既存建物であったが、ここでは新築された免震建物
であると考える。この免震建物1は、地上階部分2と地
下階部分3とを有しており、地下階部分3の階数が、建
物平面内の2つの領域SA、SB間で異なっている。第
1の領域SAでは地下階の階数が2階になっており、第
2の領域SBでは地下階の階数が3階になっている。そ
して、それにより、地下階の底部10(第1の領域SA
においては特別な基礎を設けない場合もあり得るので、
ここでは基礎とは言わずに、単に底部と言い換える)
が、高さ方向の段差を持っている。
物の底部10の下側に基礎12A(ここでは全部が新設
となるので、特に新設基礎とは言わない)が構築され
て、建物の底部10とこの基礎12Aとの間に免震装置
15が介在させられることで、基礎免震層16Aが設け
られている。
0よりも上側の地下の中間階層(図示例では地下2階3
2)内に免震装置15が介在させられることで、階層内
免震層26Bが設けられている。
補強構造21が設けられている点、階層内免震層26B
の免震境界にエキスパンションジョイント22、23が
設けられている点、擁壁17により免震ピット18が設
けられている点などは、前記既設建物に対する免震化工
法の内容と同様である。
面の全面に対して一律に基礎免震層16Aを設けるので
はなく、一部の領域SAにおいてだけ基礎免震層16A
を設け、他の領域SBにおいては、地下階部分3の階層
内に免震装置15を介在させた階層内免震層26Bを設
けるようにしているので、施工の困難な基礎免震層16
Aに段差をつけないですみ、工事が簡単にできるように
なって、工事費を削減できる。特に、基礎免震層16A
を設ける領域を、地下階の深さの浅い領域SAに限定し
ているので、基礎免震層16Aを作るための大規模な工
事を極力少なくすることができ、工事負担を軽減でき
る。
23を設けたこと、免震ピット18を設けたこと等によ
る効果は、前記の既存建物に対する免震化工法の場合と
同じである。また、新築の免震建物の場合も、図2に示
すように、免震ピット28を建物の最外周輪郭線より内
側に配置することで、前記と同じ効果を奏する。
免震層26Bを地下2階32に設けた場合を示したが、
階層内免震層26Bは基礎10の上側であれば、どの階
に設けてもよい。例えば、最下階である地下3階33に
階層内免震層を設けて、基礎免震層16Aと同レベルに
設定することも可能である。また、階層内免震層26B
は建物平面内のどの位置に設けてもよく、設けるレベル
や平面的位置は特に限定されない。
の階数の異なる領域の数は、上記実施形態に限定されな
い。
免震化工法によれば、建物平面の全面に対して既存基礎
の下側に一律に免震層(基礎免震層)を設けるのではな
く、一部の領域においてだけ、既存の基礎の下側に免震
層(基礎免震層)を設け、他の領域においては、既存の
基礎の上側の、地下階の階層内に免震層(階層内免震
層)を設けるようにしているので、施工の困難な基礎免
震層に段差をつけないですむようになり、改修工事が簡
単にできるようになって、工期及び工事費を削減でき
る。
下階の階数の多い領域(つまり、建物の地下の深さの深
い領域)では階層内免震層を設けるようにし、基礎免震
層を設ける領域を、地下の深さの浅い領域に限定してい
る。従って、既存の基礎の下側において行う大規模な改
修工事を極力少なくすることができる。特に、地下階の
深さの深い領域において既存の基礎の下側まで改修する
必要がなくなるので、工事の負担を減らすことができ
る。
層内免震層を設ける中間階層以下の地下建物部分、例え
ば地下の最下階を、非改修部分として残しながら免震化
工事を行うので、機械室などの建物全体の機能維持に必
要な室が地下の最下階にある場合には、その部分を改修
しないで残すことによって、建物全体の機能を極力損な
わずに工事を進めることができ、改修工事の影響を最小
限に留めることができる。
層内免震層を、地下階の最下階よりも上側の中間階層内
に設ける場合、中間階の床や壁に免震境界が存在するこ
とになるが、そのような床及び壁の免震境界をエキスパ
ンションジョイントでつなぐようにしているので、地震
時の変位をエキスパンションジョイントで吸収すること
ができ、床や壁の局所的な破壊を避けることができる。
震層の上側の構造物の地下階部分を囲むように免震ピッ
トを設けるので、地震時に発生する免震層の上側の構造
物の水平変位を免震ピットで許容することができ、有効
な免震機能を発揮できる。
面視した場合の既存建物の最外周輪郭線よりも内側に免
震ピットを設けることで、建物上部の平面形状より免震
ピットが外側にはみ出すことがないようにするので、敷
地を有効利用することができる。また、敷地に余裕がな
い場合にも、免震化工法の適用が可能となる。
震ピットを、平面視した場合の既存建物の最外周輪郭線
よりも内側に位置させる場合、免震ピットの上側に、上
部構造の一部がオーバーハング状態で張り出して支持が
不安定になる可能性があるが、その部分を免震装置を介
しながら擁壁で支持するので、構造的に安定した状態に
保つことができる。
平面の全面に対して一律に基礎免震層を設けるのではな
く、一部の領域においてだけ基礎免震層を設け、他の領
域においては、地下階の階層内に免震装置を介在させた
階層内免震層を設けるようにしているので、施工の困難
な基礎免震層に段差をつけないですみ、工事が簡単にで
きるようになって、工期及び工事費を削減できる。
階の階数の多い領域(つまり建物の地下の深さの深い領
域)では階層内免震層を設けるようにし、基礎免震層を
設ける領域を、地下の深さの浅い領域に限定しているの
で、基礎免震層を作るための大規模な工事を極力少なく
することができる。
下階の中間階層内に免震層を設けたので、当該免震層よ
り下側の地下階部分を別工事扱いにすることができる。
層内免震層を、地下階の最下階よりも上側の中間階層内
に設ける場合、中間階の床や壁に免震境界が存在するこ
とになるが、そのような床及び壁の免震境界をエキスパ
ンションジョイントでつないでいるので、地震時の変位
をエキスパンションジョイントで吸収することができ
て、床や壁の局所的な破壊を避けることができる。
震層の上側の構造物の地下階部分を囲むように免震ピッ
トを設けるので、地震時に発生する免震層の上側の構造
物の水平変位を免震ピットで許容することができ、有効
な免震機能を発揮できる。
面視した場合の建物の最外周輪郭線よりも内側に免震ピ
ットを設けることで、建物上部の平面形状より免震ピッ
トが外側にはみ出すことがないようにしているので、敷
地を有効利用することができる。また、敷地に余裕がな
い場合にも、免震化が可能となる。
震ピットを、平面視した場合の建物の最外周輪郭線より
も内側に位置させる場合、免震ピットの上側に、上部構
造の一部がオーバーハング状態で張り出して支持が不安
定になる可能性があるが、その部分を免震装置を介しな
がら擁壁で支持するので、構造的に安定した状態に保つ
ことができる。
る。
である。
化する前の状態を示す断面図、(b)は免震化した後の
状態を示す断面図である。
Claims (14)
- 【請求項1】 地下階の階数が建物平面内の複数の領域
間で異なっており、それにより、地下階の底部に存在す
る建物の基礎が、高さ方向の段差を持っている既存建物
の免震化工法において、 前記地下階の階数が異なっている複数の領域のうち、第
1の領域では、前記建物の基礎の下側に新設基礎を構築
して、既存の基礎と新設基礎との間に免震装置を介在さ
せた基礎免震層を設けると共に、他の領域では、既存の
基礎よりも上側の地下階の階層内に免震装置を介在させ
た階層内免震層を設けることを特徴とする既存建物の免
震化工法。 - 【請求項2】 前記階層内免震層を設ける他の領域が、
前記基礎免震層を設ける第1の領域よりも、地下階の階
数の多い領域であることを特徴とする請求項1記載の既
存建物の免震化工法。 - 【請求項3】 前記階層内免震層を、地下階の最下階よ
りも上側の中間階層内に設けることで、階層内免震層を
設ける階層以下の地下建物部分を非改修部分として残す
ことを特徴とする請求項1または2記載の既存建物の免
震化工法。 - 【請求項4】 前記非改修部分として残す地下建物部分
と、前記階層内免震層及び基礎免震層の上側の構造物と
の間の床及び壁の免震境界を、エキスパンションジョイ
ントでつなぐことを特徴とする請求項3記載の既存建物
の免震化工法。 - 【請求項5】 前記階層内免震層及び基礎免震層の上側
の構造物の地下階部分を囲むように、該地下階部分から
間隔をおいて擁壁を設け、該擁壁と前記地下階部分との
間に免震ピットを確保することを特徴とする請求項1〜
4のいずれかに記載の既存建物の免震化工法。 - 【請求項6】 前記免震ピットを、平面視した場合の当
該既存建物の最外周輪郭線よりも内側に位置させること
を特徴とする請求項5記載の既存建物の免震化工法。 - 【請求項7】 前記階層内免震層及び基礎免震層の上側
の構造物の少なくとも一部を、前記擁壁の上端部により
免震装置を介して支持することを特徴とする請求項6記
載の既存建物の免震化工法。 - 【請求項8】 地下階の階数が建物平面内の複数の領域
間で異なっており、それにより、地下階の底部が高さ方
向の段差を持っている建物において、 前記地下階の階数が異なっている複数の領域のうち、第
1の領域では、前記地下階の底部の下側に基礎を構築し
て、前記地下階の底部と前記別の基礎との間に免震装置
を介在させた基礎免震層を設けると共に、他の領域で
は、前記地下階の底部よりも上側の地下階の階層内に免
震装置を介在させた階層内免震層を設けたことを特徴と
する免震建物。 - 【請求項9】 前記階層内免震層を設ける他の領域が、
前記基礎免震層を設ける第1の領域よりも、地下階の階
数の多い領域であることを特徴とする請求項8記載の免
震建物。 - 【請求項10】 前記階層内免震層を、地下階の最下階
よりも上側の中間階層内に設けたことを特徴とする請求
項8または9記載の免震建物。 - 【請求項11】 前記階層内免震層の上側の構造物と下
側の構造物との間の床及び壁の免震境界を、エキスパン
ションジョイントでつないだことを特徴とする請求項1
0記載の免震建物。 - 【請求項12】 前記基礎免震層及び階層内免震層の上
側の構造物の地下階部分を囲むように、該地下階部分か
ら間隔をおいて擁壁を設け、該擁壁と前記地下階部分と
の間に免震ピットを確保したことを特徴とする請求項8
〜11のいずれかに記載の免震建物。 - 【請求項13】 前記免震ピットを、平面視した場合の
当該建物の最外周輪郭線よりも内側に位置させたことを
特徴とする請求項12記載の免震建物。 - 【請求項14】 前記基礎免震層及び階層内免震層の上
側の構造物の少なくとも一部を、前記擁壁の上端部によ
り免震装置を介して支持したことを特徴とする請求項1
3記載の免震建物。
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JP2000318467A JP3381066B2 (ja) | 2000-10-18 | 2000-10-18 | 既存建物の免震化工法及び免震建物 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2000318467A JP3381066B2 (ja) | 2000-10-18 | 2000-10-18 | 既存建物の免震化工法及び免震建物 |
Publications (2)
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JP2002121904A true JP2002121904A (ja) | 2002-04-26 |
JP3381066B2 JP3381066B2 (ja) | 2003-02-24 |
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JP2000318467A Expired - Lifetime JP3381066B2 (ja) | 2000-10-18 | 2000-10-18 | 既存建物の免震化工法及び免震建物 |
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JP (1) | JP3381066B2 (ja) |
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