JP2003003690A - 免震建物および既存建物の免震化工法 - Google Patents

免震建物および既存建物の免震化工法

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JP2003003690A
JP2003003690A JP2001193551A JP2001193551A JP2003003690A JP 2003003690 A JP2003003690 A JP 2003003690A JP 2001193551 A JP2001193551 A JP 2001193551A JP 2001193551 A JP2001193551 A JP 2001193551A JP 2003003690 A JP2003003690 A JP 2003003690A
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outer peripheral
peripheral wall
floor
building
seismic isolation
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Yuichiro Ogawa
雄一郎 小川
Kazuhiko Isoda
和彦 磯田
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 上層階及び下層階の何れにおいても敷地の有
効利用を図ることが可能であるような免震建物、及び周
囲に敷地的余裕がない場合にも適用が可能な既存建物の
免震化工法を提供する。 【解決手段】 下部構造2A上に免震装置3を介して上
部構造4が支持された免震建物1Aにおいて、上部構造
4が、平面視した場合に上部構造4の地上階12のなす
輪郭線より内側に位置して地下階中央部11aを構成す
る中央側床版43を備えているとともに、下部構造2A
が、底盤21と、底盤21の外周側から屹立する地下外
周壁22と、地下外周壁22の内側に位置して中央側床
版43から間隙部Sをおいて連なり、地下階外周部11
bを構成する外周側床版23と、を備えているように構
成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下部構造上に免震
装置を介して上部構造が支持されることにより、上部構
造が免震化された免震建物、および既存建物を免震建物
とするための既存建物の免震化方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】周知のように、下部構造と上部構造との
間に積層ゴム等の免震装置を介装することによって、建
物全体の固有周期を長周期化するとともに、上部構造へ
の地震エネルギーの入力を防ぐ免震建物が近年多く実現
している。また、最近においては、耐震安全性に問題が
ある既存建物に対し、その上部構造と下部構造との間に
免震装置を新たに介装することにより、当該既存建物を
免震化してその耐震安全性の向上を図る、いわゆる免震
レトロフィットも実施されるようになってきている。
【0003】積層ゴム等の免震装置を利用した免震建物
は、新築建物あるいは免震レトロフィットを施した既存
建物のいずれにおいても、免震装置より上に位置する上
部構造が地震時に長周期で大きく水平方向に変位するこ
ととなる。このため、上部構造の周囲に、上部構造とそ
の周囲の地盤や構造物等との衝突を防ぐためのクリアラ
ンス(間隙)、すなわち免震ピットを設けることが必要
であるとされている。
【0004】特に、免震装置が地下に設置されている場
合には、免震装置によって支持された柱にある程度の水
平変位を許容する必要があるために、免震装置の周囲を
免震ピットとして形成することにより、建物と周辺地盤
と切り離しておくことが必要である。また、このような
免震ピットを設けることによって免震装置のメンテナン
ス作業が可能となる。
【0005】しかしながら、通常、免震建物において
は、上部構造の柱のうち最外周に位置するものの直下に
も免震装置が介装されていることが多く、このような場
合には、平面視した場合に、免震ピットの一部が上部構
造のなす輪郭線よりも外側に位置することとなる。した
がって、従来の免震建物は、敷地境界線いっぱいに免震
建物を構築することが困難であり、その結果、敷地の有
効利用を図ることができないという問題点があった。
【0006】こうした従来の免震建物の一例を、図6
(a)及び(b)に示す。この免震建物200は、地盤
G内に設けられた擁壁201上に、建物本体部分である
上部構造202が免震装置203を介して設けられた構
成となっている。免震装置203は、上部構造202の
最外周部をなす、柱と一体となっている外周壁221の
直下位置に設けられている。この免震建物200におい
ては、擁壁201と上部構造202との間に免震ピット
Pが形成されている。このため、擁壁201は敷地境界
線いっぱいに構築できても、上部構造202は免震ピッ
トPの分だけ、すなわち図中cで示す距離だけ内側に後
退させて構築しなければならず、敷地の有効利用を図る
ことができていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き課題を解決
するために、本願出願人は、敷地の有効利用を図ること
を可能とする免震建物を、先に提案している(特開平1
1−152928号公報等)。こうした免震建物の一例
を、図7に示す。この免震建物300は、地盤G内に設
けられた擁壁301上に、建物本体部分である上部構造
302が免震装置303,303aを介して設けられた
構成となっている。上部構造302は、地下階(下層
階)311と地上階(上層階)312とを備えており、
地下階311と擁壁301との間には免震ピットPが形
成されている。そして、地上階312は、平面視した場
合に、その輪郭線が擁壁301の輪郭線とほぼ同一とな
っている。この免震建物300においては、上部構造の
内側に位置する柱318と、擁壁301の底部との間
に、免震装置303が介装されている。そして、上部構
造302の最外周部をなす、柱と一体となっている外周
壁321と、擁壁301の上端部側との間に、免震装置
303aが介装されている。すなわち、上部構造302
は、地下階311と地上階312の最外周部とで擁壁3
01に構造的に支持されているので、これまでの免震建
物と比較して地上階312を大きくすることができ、敷
地境界線ほぼいっぱいに構築することを可能として、敷
地の有効利用を図ることができるものである。
【0008】こうした免震建物では、地上階312は敷
地境界線いっぱいまで構築できるという利点はあるが、
地下階311は依然として免震ピットPの分だけ、すな
わち図中c2で示す距離だけ内側に後退させて構築しな
ければならず、地下階311において敷地の有効利用を
図ることに、依然として課題が残されていた。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、上層階及び下層階の何れにおいても敷地の有効利用
を図ることが可能であるような免震建物、及び周囲に敷
地的余裕がない場合にも適用が可能な既存建物の免震化
工法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、下部構造上に免震装置を介して上部構造が支持され
た免震建物であって、前記上部構造は、平面視した場合
に該上部構造の上層階のなす輪郭線より内側に位置し
て、下層階のうちの一の部分を構成する第1の床版を備
えているとともに、前記下部構造は、底盤と、該底盤の
外周側から屹立する外周壁と、該外周壁の内側に位置し
て前記第1の床版から所定の間隙をおいて連なり、前記
下層階のうちの他の部分を構成する第2の床版と、を備
えていることを特徴とする。
【0011】このような構成としているので、この免震
建物においては、免震ピットとして機能する間隙を上部
構造の平面形状より外側にはみ出させることがない状態
で、上部構造側及び下部構造側の何れにも下層階を設け
ることができる。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の免震建物であって、前記免震装置は、積層ゴムを備え
ていることを特徴とする。
【0013】このような構成としているので、この免震
建物においては、下部構造と上部構造との間を良好に絶
縁することが可能となる。
【0014】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請
求項2に記載の免震建物であって、前記下部構造は、前
記外周壁から略直交するようにして内側に突出する複数
の控え壁を備えていることを特徴とする。
【0015】このような構成としているので、この免震
建物においては、外周壁と控え壁とによって、下部構造
として強固な構造躯体を形成することができる。土水圧
に対して外周壁だけで抵抗しようとすると、壁厚及び底
盤の厚さを大きくする必要が生じるが、本構成を採用す
ることにより、躯体及び根切り深さの軽減を図ることが
できる。
【0016】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
何れかに記載の免震建物であって、前記上部構造の最外
周部のうちの少なくとも一部は、前記外周壁の上端部側
に設けられた免震装置を介して支持されていることを特
徴とする。
【0017】このような構成としているので、この免震
建物においては、上部構造の最外周部を、下部構造によ
って構造的に支持することができる。
【0018】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
何れかに記載の免震建物であって、前記外周壁のうちの
少なくとも一部が地盤内に設けられるとともに、該外周
壁よりも内側の該外周壁近傍位置から地盤に向けて略鉛
直方向に打設されたアースアンカーを備えていることを
特徴とする。
【0019】また、請求項6に記載の発明は、請求項1
〜5の何れかに記載の免震建物であって、前記外周壁の
うちの少なくとも一部が地盤内に設けられるとともに、
該外周壁を地盤内に固定する複数の山留芯材と、これら
山留芯材間に設けられた壁体とからなる山留壁を、前記
外周壁と前記地盤との間に介在させていることを特徴と
する。
【0020】このような構成としているので、地盤から
の土水圧に対する、下部構造の抵抗力を高めることがで
きる。
【0021】請求項7に記載の発明は、既存建物を免震
化するための免震化工法であって、該既存建物の下層階
を構成する梁及び床版のうちの少なくとも一部を、平面
視した場合に該下層階の外周壁側とその内側とが所定の
間隙をおくように撤去する下層階絶縁工程と、前記外周
壁から略直交するように前記外周壁側の床版側に突出す
る複数の控え壁を設ける控え壁設置工程と、前記下層階
の中央部側及び上層階を前記下層階の外周壁側から仮受
けして、前記下層階の中央部側及び上層階を上部構造と
し、前記下層階の外周壁側を下部構造とするように、前
記既存建物を切断する上下構造切断工程と、しかる後
に、前記上部構造を移動させて、前記上部構造と前記下
部構造との間に免震装置を介装する免震装置介装工程
と、を含むことを特徴とする。
【0022】このような構成としたことで、既存建物を
免震化して、上部構造側及び下部構造側の何れにも下層
階を設けた免震建物とすることができる。
【0023】請求項8に記載の発明は、請求項7に記載
の既存建物の免震化工法であって、前記外周壁よりも内
側の該外周壁近傍位置から地盤に向けて略鉛直方向にア
ースアンカーを打設するアースアンカー打設工程を含む
ことを特徴とする。
【0024】このような構成としたことで、既存建物の
外周壁に大がかりな手を加えることがなくとも、地盤か
らの土水圧に対する、下部構造の抵抗力を高めることが
できる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
について、図1乃至図4を用いて説明する。本例におけ
る免震建物1Aは、図1及び図2に示すように、地下3
階までの地下階(下層階)11と、それより上側の地上
階(上層階)12とを有している、鉄筋コンクリート造
の多層階構造建物である。この免震建物1Aにおいて
は、図1から明らかなように、平面視した場合に、地上
階12のなす輪郭線と地下階11のなす輪郭線とがほぼ
同一となっている。
【0026】図1に示すように、この免震建物1Aは、
地盤G内に設置された下部構造2Aと、下部構造2A上
に配置された鉛プラグ入り積層ゴムからなる免震装置3
及び免震装置3aと、下部構造2Aから免震装置3及び
免震装置3aを介して支持された上部構造4とから概略
構成されている。なお、この免震建物1Aは、図3に示
す既存の建物(既存建物)100を、下部構造2Aと上
部構造4とに切断・分離し、これら下部構造2Aと上部
構造4との間に免震装置3及び免震装置3aを介装する
ことによって免震化したものである。
【0027】下部構造2Aは、図1及び図2に示すよう
に、底盤21と、底盤21の外周側から屹立して地下階
11の外周側部分をなす地下階外周部(下層階のうちの
他の部分)11bとを備えている。地下階外周部11b
は、底盤21の最外周側から柱と一体となって屹立し地
下階11の最外周部を構成する地下外周壁(外周壁)2
2と、地下外周壁22の内側に位置する外周側床版(第
2の床版)23と、地下外周壁22から略直交するよう
に外周側床版23に向けて突出する複数の控え壁24,
24,…とから概略構成されている。控え壁24,2
4,…は、間柱部24aを有する平面視略T字状の壁体
であり、地下階外周部11bの内側端部まで延在して、
上下の外周側床版23−23同士と連結されている。こ
うした控え壁24,24,…が、地下外周壁22及び外
周側床版(第2の床版)23と一体をなすように設けら
れていることで、地下階外周部11bは構造的に高強度
となり、下部構造2Aを非常に強固な構造躯体とするこ
とができる。なお、図示は省略するが、地下外周壁22
及び控え壁24の壁厚は、各々下階にいくに従って厚く
なるようにしており、これにより、下側が強固である構
造躯体が構成されるようになっている。
【0028】この下部構造2Aにおいて、底盤21は、
地盤G内に打設された杭基礎6によって固定されてい
る。そして、地下階11のうちの最下階(本例では地下
3階)における、地下外周壁22の内側の控え壁24の
付け根部分、すなわち外周壁22の近傍の位置には、増
打ち部22a,22a,…が形成されている。これら増
打ち部22a,22a,…には、地盤G内に向けて略鉛
直方向に打設されたアースアンカー7の上端部側が埋設
されており、これら増打ち部22a,22a,…によっ
て、アースアンカー7と、地下外周壁22、控え壁24
及び底盤21とは一体に連結固定されている。すなわ
ち、下部構造2Aは、外周側においてアースアンカー7
によって、その内側においては杭基礎6によって、地盤
G内に強固に固定されており、地盤Gからの土水圧に対
する下部構造2Aの抵抗力、特に浮き上がり抵抗力を高
めた状態で、地盤G内に強固に固定されている。なお、
底盤21における免震装置3の直下部は、比較的施工の
容易なマット基礎となっている。
【0029】一方、上部構造4は、地下階外周部11b
によって囲まれた空間内に位置して地下階11の内側部
分をなす地下階中央部(下層階のうちの一の部分)11
aと、地下階中央部11a上に位置する地上階12とを
備えている。地下階中央部11aは、脚部41から屹立
する支柱42と、これら支柱42によって支持された中
央側床版(第1の床版)43とから概略構成されてい
る。なお、外周側床版23の下側及び中央側床版43の
下側には、各々梁が適宜配設されているが、これら梁は
従来からのものと同様の構成であるので、詳しい説明は
省略する。
【0030】これら地下階中央部11aと地下階外周部
11bとは、所定の間隙を隔てて設けられている。以
下、この間隙部を符号Sとして示す。ここでいう「所定
の間隙」とは、地震時に上部構造4が下部構造2Aに対
して水平方向の相対変位(水平変位)をした際に、両者
が衝突することを避けることができるような間隙であ
る。すなわちこの間隙部Sは、免震建物においてはほぼ
必須の構成要素である、免震ピットとして機能するもの
である。このように、地下階11を2つの部分に区画す
るように、すなわち上部構造4のなす輪郭線よりも内側
に位置するようにして免震ピットが形成されているの
で、下部構造2A及び上部構造4の双方に、地下階11
が設けられるものとなっている。
【0031】この間隙部Sには、地下階中央部11aと
地下階外周部11bとを連通させるスライド床版33が
設けられている。これらスライド床版33は、外周側床
版23と中央側床版43との間に架設されており、外周
側床版23あるいは中央側床版43のうちの少なくとも
一方に対して水平方向にスライド可能となっている。す
なわち地震時には、外周側床版23あるいは中央側床版
43のうちの少なくとも一方に対してスライドして、下
部構造2Aに対する上部構造4の水平変位を許容するこ
とができるようになっている。これらスライド床版33
が設けられていることで、地下階中央11aと地下階外
周部11bとは、各々の床面がほぼフラットな状態で連
続するようにして、互いに連通されている。
【0032】また、図中に示すように、地上階12の最
外周部を構成する地上外周壁12aは、下部構造2Aの
地下外周壁22の上端部側に設けられた免震装置3aに
よって支持されている。この免震装置3aは、免震装置
3と略同一の構成となっている。これにより、地上外周
壁12a、すなわち上部構造4の最外周部は、地下外周
壁22の上端部側から免震装置3aを介して支持された
構成となっている。
【0033】次に、既存の建物を免震化して免震建物1
Aを形成する方法、すなわち既存建物の免震化工法につ
いて、図1及び図5を用いて説明する。図5は、免震化
対象の既存建物100の一部を示す図である。この既存
建物100は、地下3階までの地下階(下層階)101
と、それより上側の地上階(上層階)102とを有して
いる、鉄筋コンクリート造の多層階構造建物である。こ
の既存建物100は、地盤G内に位置して既存建物10
0の基礎をなす底盤111と、底盤111の最外周側か
ら柱と一体となって屹立し地下階101及び地上階10
2の最外周部を構成する建物外周壁(外周壁)112
と、建物外周壁112の内側に屹立する支柱122と、
建物外周壁112の内側に位置する梁113a及び床版
113bとから概略構成されている。
【0034】この既存建物100を免震化する際には、
先ず、地下階101のうち、平面視した場合にこの地下
階101の建物外周壁111側とその内側とが間隙部S
をおくようにして、各々の地下階101を構成している
梁113a及び床版113bの一部を切断し撤去する
(下層階切断工程)。この際、土水圧に対しては、切梁
等の仮設材で対処する(図示省略)。これで、図1に示
したように、地下階101の床版113bには間隙部S
が形成されて、外周側床版(外周壁側の床版)23及び
中央側床版43とに分離され、地下階外周部11bと地
下階中央部11aとが形成されて、互いに絶縁されるこ
ととなる。なお図5においては、切断撤去する部分を、
符号dで示している。
【0035】次に、地下階101において、建物外周壁
112から略直交するようにして、内側すなわち外周側
床版23側に突出する、複数の控え壁24を設置して、
これら控え壁24とその上下の外周側床版23,23と
を連結固定する(控え壁設置工程)。なお図示は省略す
るが、控え壁24の壁厚は、各々下階にいくに従って厚
くなるように設定する。こうすることで、地下階101
を補強して、後述するように下部構造2Aが形成された
際には、この下部構造2Aを非常に強固な構造躯体とで
きる。
【0036】次に、地下階101のうちの最下階(本例
においては地下3階)における、地下外周壁22の内側
の控え壁24の付け根部分から、底盤111を貫通させ
て略鉛直方向にアースアンカー7を打設する。そして、
アースアンカー7の打設後、地下外周壁22の内側に増
打ち部22aを形成して、アースアンカー7と、建物外
周壁112、控え壁24及び底盤111とを一体に連結
固定する(アースアンカー打設工程)。こうすること
で、下部構造2Aが形成された際(後述)に、地下外周
壁22の内側、すなわち下部構造2Aの最外周部が、地
盤G側に緊張されることとなり、地下外周壁22に地盤
Gからの土水圧が作用した際にも、下部構造2Aの抵抗
力、特に浮き上がり力に対する抵抗力を高めることがで
きる。またこのとき、必要に応じて建物外周壁22を補
強し、各々下階にいくに従って壁厚を厚くなるように設
定て、下部構造2Aが充分な強度を維持できるようにし
ておく。なお、上記のようなアースアンカー7を打設し
なくても、下部構造4が浮き上がり力に対して充分に抵
抗できるような場合には、このアースアンカー打設工程
は省略してもよい。
【0037】次に、底盤111を補強して、上部構造4
を構造的に支持できるようにするとともに、この補強さ
れた新たな底盤21の下方に杭基礎6を打設する。この
杭基礎6はスタッド付の鋼管杭から構成されており、こ
れらを底盤21に回転圧入することによって、下部構造
2Aを地盤Gに強固に支持するものである。
【0038】このようにしておいて、地下階101の中
央部側(地下階中央部11a)及び地上階102を、地
下階101の建物外周壁112側(地下階外周部11
b)から仮受け治具(図示省略)等で仮受けして、地下
階101の中央部側及び地上階102を上部構造4と
し、下層階101の建物外周壁112側を下部構造4と
するように、既存建物100を2つに切断する(上下構
造切断工程)。具体的には、支柱122をその下端部1
22aにおいて切断するとともに、建物外周壁112
を、地下階101と地上階102との境界部112aに
おいて切断する。これで、既存建物100は、下部構造
2Aと上部構造4とに、完全に分離される。
【0039】このようにして下部構造2A及び下部構造
4を形成したら、続いて、上部構造4をジャッキアップ
して上方に移動させて、上部構造4の柱122の下端部
122aを補強して脚部41を形成するとともに、これ
ら脚部41と底盤21との間に免震装置3を介装する。
さらに、下部構造2Aに形成された地下外周壁22の上
端部側と、上部構造4に形成された地上外周壁12aの
下端部側とを各々補強するとともに、これら地上外周壁
12aと地下外周壁22との間に免震装置3aを介装す
る。このように免震装置3及び免震装置3aを設置した
ら、前述の仮受け治具を撤去する。これにより、上部構
造4は下部構造2Aから免震装置3及び免震装置3aを
介して支持されることとなる。
【0040】この後、切梁等の仮設材を撤去し、スライ
ド床版33を設けて、既存建物100の免震化が完了
し、既設建物100は免震建物1Aとなる。
【0041】なお、こうした免震建物を新築する場合に
は、既存建物を免震化する場合と比較して、より施工の
自由度が高いため、図3に示すような免震建物1Bとし
てもよい。この免震建物1Bは、アースアンカー7を用
いる替わりに、山留壁70を外周壁22と地盤Gとの間
に介在させている点が、上記の免震建物1と異なってい
るのみである。そのため、下部構造以外の構成要素につ
いては、免震建物1におけると同一の符号を付して、そ
の説明は省略する。
【0042】図3に示すように、免震建物1Bの下部構
造2Bは、底盤21と、底盤21の外周側から屹立して
地下階11の外周側部分をなす地下階外周部11bと、
この地下階外周部11bの外周側に設けられた山留壁7
0と、を備えている。地下階外周部11bは、底盤21
の最外周側から柱と一体となって屹立し地下階11の最
外周部を構成する地下外周壁22と、地下外周壁22の
内側に位置する外周側床版(第2の床版)23と、地下
外周壁22から略直交するように外周側床版23に向け
て突出する複数の控え壁24,24,…とから概略構成
されている。地下外周壁22の外周側には、この地下外
周壁22と地盤Gとの間に介在するようにして、山留壁
70が設けられている。すなわち、山留壁70と地下外
周壁22とが一体となった、合成壁構造が構成されてい
る。
【0043】この山留壁70は、図3及び図4(a),
(b)に示すように、地下外周壁22を地盤G内に固定
する複数の山留芯材71と、これら山留芯材71−71
間に設けられた板状をなす壁体72とから構成されてい
る。山留芯材71は、図4(a)及び(b)に示すよう
に、H型鋼からなり地下外周壁22の外側に位置する芯
材本体部71aと、この芯材本体部71aの側方から突
出し地下外周壁22内に埋設されているスタッド部71
bとを備えている。芯材本体部71aは、その下側を地
盤G内に打設されており、その上端部側においてスタッ
ド部71bによって地下外周壁22の外周側に一体に連
結固定されている。
【0044】また、スタッド部71bは、芯材本体部7
1aと反対側に大径の頭部を有している、断面視略T字
状となっている棒状部材である。この頭部を、地下外周
壁22を構成している横筋22xと縦筋22yとの交差
位置に配設することによって、地下外周壁22と山留壁
70とは非常に強固に連結固定されることとなる。な
お、図4(a)及び(b)においては、横筋22x、縦
筋22y及びスタッド部71bに打設されて地下外周壁
22を構成するコンクリートを、符号22cとして示し
ている。
【0045】壁体72は、少なくとも地下外周壁22の
外周側における山留芯材71−71間に設けられてお
り、山留芯材71と一体となって、周囲の地盤Gからの
土水圧に抵抗するものである。こうした壁体72は、例
えば広く用いられているS.M.W工法によって形成す
ることができる。このS.M.W工法とは、オーガーボ
ーリングを行って土砂(Soil)を削孔する際に、オ
ーガーの先端部分より、セメントミルク、アスファルト
乳液等の混合液からなる充填材を吐出させ、その位置で
土砂との混合攪拌(Mixing)を行って壁体(Wa
ll)を形成する工法である。すなわち、このS.M.
W工法によって壁体72を形成した場合には、形成され
た壁体72は、地盤G内の土砂と充填材との混合物によ
り構成されることとなる。
【0046】こうした免震建物1Bを建築する場合に
は、下部構造2Bを構築する位置における地盤Gを掘削
し、下部構造2Bを先ず構築し、免震装置3及び免震装
置3aを設置して、その上に上部構造4を構築してい
く。杭基礎6及び山留芯材71を地盤G内に打設してお
いて、杭基礎6の上側に底盤21を形成するとともに、
山留芯材71の内側に、地下外周壁22の鉄筋である横
筋22x及び縦筋22yを配設する。このとき、横筋2
2x及び縦筋22yとの交差位置に、スタッド部72を
配設する。そして、これら横筋22x、縦筋22y及び
スタッド部72にコンクリート22cを打設して、地下
外周壁22を形成する。
【0047】次に、山留芯材71−71間に壁体72を
設置して、山留壁70を形成する。この壁体72は、上
記のS.M.W工法によって形成されてもよいし、他の
工法、例えば地下外周壁22の外周側を掘削してプレキ
ャストの壁体を埋設する、等といった工法によって形成
されてもよい。このようにして下部構造2Bの基礎部分
を構築した後、外周側床版23及び控え壁24を設置し
て、下部構造2Bを構築する。
【0048】この後、下部構造2B上に免震装置3及び
免震装置3aを設置して、その上に上部構造4を順次構
築していき、スライド床版33を設けて、免震建物1B
が完成する。
【0049】本実施形態に係る免震建物1Aあるいは1
Bにおいては、上部構造4が、平面視した場合に上部構
造4の地上階12のなす輪郭線より内側に位置して地下
階中央部11aを構成する中央側床版43を備えている
とともに、下部構造2Aあるいは2Bが、底盤21と、
底盤21の外周側から屹立する地下外周壁22と、地下
外周壁22の内側に位置して中央側床版43から間隙部
Sをおいて連なり、地下階外周部11bを構成する外周
側床版23と、を備えた構成となっている。そのため、
免震ピットとして機能する間隙部Sを上部構造4の平面
形状より外側にはみ出させることがない状態で、上部構
造4側及び下部構造2A側の何れにも地下階11を設け
ることができる。これにより、地下階11も、地上階1
1と同様に敷地境界線いっぱいまで広げることができ、
免震建物1A,1Bの有効利用面積を増やすことができ
るとともに、敷地を有効利用することができ、また、敷
地に余裕がない場合にも適用が可能となる。
【0050】また、免震建物1Aあるいは1Bにおいて
は、免震装置3及び免震装置3aは、積層ゴムを備える
ようにしているので、下部構造2Aあるいは2Bと上部
構造4との間を良好に絶縁することができ、これにより
高度な耐震安全性を実現することができる。
【0051】更に、免震建物1Aあるいは1Bにおいて
は、下部構造2Aあるいは2Bは、地下外周壁22から
略直交するようにして外周側床版23側に突出する複数
の控え壁24,24,…を備えるようにしている。その
ため、外周壁22とこれら控え壁24,24,…とによ
って、下部構造2Aあるいは2Bとして非常に強固な構
造躯体を形成することができる。土水圧に対して地下外
周壁22だけで抵抗しようとすると、地下外周壁22の
壁厚及び底盤21の厚さを大きくする必要が生じるが、
本構成を採用することにより、躯体及び根切り深さの軽
減を図ることができる。これにより、下部構造2Aある
いは2Bにも地下階11を設けていながら、従来の擁壁
に匹敵するような強度を確保することができ、地下階1
1の安定性を維持することができる。
【0052】更に、免震建物1Aあるいは1Bにおいて
は、上部構造4の最外周部をなす地上外周壁12aが、
地下外周壁22の上端部側に設けられた免震装置3aを
介して支持されるようにしている。そのため、地上階1
2の最外周部の荷重が、免震装置3aを経て下部構造2
Aあるいは2Bに伝達され、地上階12の最外周部を、
下部構造2Aあるいは2Bによって構造的に支持するこ
とができ、これにより地上階12の安定性を維持するこ
とができる。
【0053】更に、免震建物1Aにおいては、外周壁2
2が地盤G内に設けられるとともに、外周壁22よりも
内側の外周壁22の近傍位置から地盤Gに向けて略鉛直
方向に打設されたアースアンカー7を備えるようにして
いる。このため、外周壁22の内側からアースアンカー
7を打設することができるとともに、外周壁22には特
に大がかりな手を加えることなく、地盤Gからの土水圧
に対しての下部構造2Aの抵抗力、特に浮き上がり抵抗
力を高めることができる。これにより、例えば既存建物
100を免震建物1Aとする場合に、建物内部からの施
工のみで免震化がほぼ完了するので、土工事を減少させ
て、工期短縮及び施工コストの削減を図ることができ
る。
【0054】更に、免震建物1Bにおいては、外周壁2
2が地盤G内に設けられるとともに、外周壁22を地盤
G内に固定する複数の山留芯材71と、これら山留芯材
71−71間に設けられた壁体72とからなる山留壁7
0を、外周壁22と地盤Gとの間に介在させるようにし
ている。このため、外周壁22の外周側を構造的に強固
として、地盤Gからの土水圧に対しての下部構造2Bの
抵抗力、特に浮き上がり抵抗力を高めることができる。
これにより、下部構造2Bの安定性を更に高めることが
できる。
【0055】更に、本実施形態に係る既存建物100の
免震化工法においては、既存建物100の地下階101
を構成する梁113a及び床版113bのうちの一部
を、平面視した場合に地下階101の建物外周壁112
とその内側とが、間隙部Sをおくようにして一部を撤去
する下層階絶縁工程と、外周壁112から略直交するよ
うに外周壁112側の床版113b側に突出する複数の
控え壁24,24,…を設ける控え壁設置工程と、地下
階101の中央部側及び地上階102を地下階101の
外周壁112側から仮受けして、地下階101の中央部
側及び地上階102を上部構造2とし、地下階101の
外周壁112側を下部構造2Aとするようにして既存建
物100を切断する上下構造切断工程と、しかる後に、
上部構造4を移動させて、上部構造4と下部構造2Aと
の間に免震装置3及び免震装置3aを介装する免震装置
介装工程と、を含むような構成としている。このため、
既存建物100を免震化して、上部構造4側及び下部構
造2A側の何れにも地下階11を設け、地下階11の有
効利用面積を増やした免震建物1Aとすることができ、
これにより、敷地を有効利用することができるととも
に、敷地に余裕がなく既存建物100が構築されている
場合であっても適用することができる。
【0056】更に、既存建物100の免震化工法におい
ては、外周壁112よりも内側の外周壁112の近傍位
置から地盤Gに向けて略鉛直方向にアースアンカー7を
打設するアースアンカー打設工程を含むような構成とし
ている。このため、外周壁112の内側からアースアン
カー7を打設することができるとともに、外周壁102
には特に大がかりな手を加えることなく、地盤Gからの
土水圧に対しての下部構造2Aの抵抗力、特に浮き上が
り抵抗力を高めることができる。これにより、既存建物
100の建物内部からの施工のみで免震化がほぼ完了す
るので、土工事を減少させて、工期短縮及び施工コスト
の削減を図ることができる。
【0057】なお、上記実施の形態において、本発明の
主旨を逸脱しない範囲内で、免震建物1A,1Bや、既
存建物100を免震化する工法等の詳細について、他の
構成を採用するようにしてもよい。
【0058】例えば、上記実施の形態においては、既存
建物100に免震装置3及び免震装置3aを介装する
際、上部構造4と下部構造2Aとを形成した後、ジャッ
キアップする構成が採用されていたが、これに代えて、
建物外周壁112あるいは支柱122の一部を、免震装
置3及び免震装置3aの高さ寸法を所定量のみ上回る寸
法分、切断・撤去するようにしてもよい。このようにす
ることによって、免震装置3及び免震装置3aを、ジャ
ッキアップすることなく、ジャッキダウンして介装する
ことができる。
【0059】また、上記実施の形態において、スライド
床版33に替えて、外周側床版23あるいは中央側床版
43のうちの少なくとも一方に対して水平方向にスライ
ド可能となった橋、階段あるいはエスカレーター等を設
けるようにしてもよい。
【0060】更に、それに加えて、上記実施の形態にお
いて使用されていた免震装置3及び免震装置3aの替わ
りに、すべり支承や、積層ゴムとすべり支承とを組み合
わせたもの、あるいはすべり支承と転がり支承とを組み
合わせたものを使用するようにしてもよい。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、上記の如き構成を採用しているので、従来必要であ
った擁壁を不要として、上層階及び下層階の何れにおい
ても敷地の有効利用を図ることが可能であるような免震
建物を提供することができるとともに、周囲に敷地的余
裕がない場合にも適用が可能な既存建物の免震化工法を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る免震建物及び既存建物の免震
化工法の一実施形態を模式的に示す、免震建物の立断面
図である。
【図2】 図1に示した免震建物の一部分を示す平面
図である。
【図3】 本発明に係る免震建物の一実施形態のうち
の他の例を模式的に示す立断面図である。
【図4】 図3における地下外周壁及び山留壁を部分
的に拡大して示す図であって、(a)は平断面図、
(b)は立断面図である。
【図5】 本発明に係る既存建物の免震化工法を適用
する以前の既存建物を模式的に示す立断面図である。
【図6】 従来の免震建物の一例を模式的に示す図で
あって、(a)は立断面図、(b)は平断面図である。
【図7】 従来の免震建物の他の一例を模式的に示す
立断面図である。
【符号の説明】
1A,1B 免震建物 2A,2B 下部構造 3,3a 免震装置 4 上部構造 7 アースアンカー 11 地下階(下層階) 11a 地下階中央部(下層階のうちの一の部分) 11b 地下階外周部(下層階のうちの他の部分) 12 地上階(上層階) 21 底盤 22 外周壁 23 外周側床版(第2の床版,外周壁側の床版) 24 控え壁 33 スライド床版 43 中央側床版(第1の床版) 70 山留壁 71 山留芯材 72 壁体 100 既存建物 101 地下階(下層階) 102 地上階(上層階) 113a 梁 113b 床版 G 地盤 S 間隙部(間隙)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D046 DA13 2E176 AA01 AA07 BB29 3J048 AA01 BA08 DA01 DA05 DA10 EA38

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部構造上に免震装置を介して上部構
    造が支持された免震建物であって、 前記上部構造は、平面視した場合に該上部構造の上層階
    のなす輪郭線より内側に位置して、下層階のうちの一の
    部分を構成する第1の床版を備えているとともに、 前記下部構造は、底盤と、該底盤の外周側から屹立する
    外周壁と、該外周壁の内側に位置して前記第1の床版か
    ら所定の間隙をおいて連なり、前記下層階のうちの他の
    部分を構成する第2の床版と、を備えていることを特徴
    とする免震建物。
  2. 【請求項2】 前記免震装置は、積層ゴムを備えてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の免震建物。
  3. 【請求項3】 前記下部構造は、前記外周壁から略直
    交するようにして内側に突出する複数の控え壁を備えて
    いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の免
    震建物。
  4. 【請求項4】 前記上部構造の最外周部のうちの少な
    くとも一部は、前記外周壁の上端部側に設けられた免震
    装置を介して支持されていることを特徴とする請求項1
    〜3の何れかに記載の免震建物。
  5. 【請求項5】 前記外周壁のうちの少なくとも一部が
    地盤内に設けられるとともに、 該外周壁よりも内側の該外周壁近傍位置から地盤に向け
    て略鉛直方向に打設されたアースアンカーを備えている
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の免震建
    物。
  6. 【請求項6】 前記外周壁のうちの少なくとも一部が
    地盤内に設けられるとともに、 該外周壁を地盤内に固定する複数の山留芯材と、これら
    山留芯材間に設けられた壁体とからなる山留壁を、前記
    外周壁と前記地盤との間に介在させていることを特徴と
    する請求項1〜5の何れかに記載の免震建物。
  7. 【請求項7】 既存建物を免震化するための免震化工
    法であって、 該既存建物の下層階を構成する梁及び床版のうちの少な
    くとも一部を、平面視した場合に該下層階の外周壁側と
    その内側とが所定の間隙をおくように撤去する下層階絶
    縁工程と、 前記外周壁から略直交するように前記外周壁側の床版側
    に突出する複数の控え壁を設ける控え壁設置工程と、 前記下層階の中央部側及び上層階を前記下層階の外周壁
    側から仮受けして、前記下層階の中央部側及び上層階を
    上部構造とし、前記下層階の外周壁側を下部構造とする
    ように、前記既存建物を切断する上下構造切断工程と、 しかる後に、前記上部構造を移動させて、前記上部構造
    と前記下部構造との間に免震装置を介装する免震装置介
    装工程と、 を含むことを特徴とする既存建物の免震化工法。
  8. 【請求項8】 前記外周壁よりも内側の該外周壁近傍
    位置から地盤に向けて略鉛直方向にアースアンカーを打
    設するアースアンカー打設工程を含むことを特徴とする
    請求項7に記載の既存建物の免震化工法。
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