JP2002120478A - 情報通信体の製造方法 - Google Patents

情報通信体の製造方法

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JP2002120478A
JP2002120478A JP2001243532A JP2001243532A JP2002120478A JP 2002120478 A JP2002120478 A JP 2002120478A JP 2001243532 A JP2001243532 A JP 2001243532A JP 2001243532 A JP2001243532 A JP 2001243532A JP 2002120478 A JP2002120478 A JP 2002120478A
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sheet
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manufacturing
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Yoshikazu Kimura
義和 木村
Masahito Tsuchiya
雅人 土屋
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Arkray Inc
Kyoto Daiichi Kagaku KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 剥離展開不能や開封不能の事故がなくなり、
素人でも高品質の情報通信体を短時間で大量に、しかも
低コストで製造することが可能な情報通信体の製造方法
を提供する。 【解決手段】 情報通信体用用紙tが印刷されたシート
Sをその疑似接着予定面に疑似接着媒体を形成して積層
シートSにする工程(a)と、積層シートSを所要方向
に裁断して個別の情報通信体用用紙tにする工程(b)
と、個別の情報通信体用用紙tをその疑似接着予定面同
士が対向するように折り畳む工程(c)と、折り畳まれ
た情報通信体用用紙tの対向する疑似接着予定面を各面
上の疑似接着媒体を介して加熱・加圧又は加圧下に疑似
接着し、一体化する工程(d)とからなる製造方法によ
り情報通信体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、DM(ダイレクトメー
ル)を始め葉書、往復葉書、封書等に利用可能な情報通
信体の製造方法に関する。詳しくは、見掛けは通常のD
M、葉書、往復葉書、封書であるにもかかわらず、多層
に貼り合わされ或は折り畳まれた用紙が剥離可能に接着
(以下、疑似接着という)されているため、多量の情報
を隠蔽しながら輸送することも可能な情報通信体の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、葉書等の郵便物において、複数の
葉片に情報を記載して重ね合わせ、それによって多量の
情報を郵送することを可能にした情報通信体が多用され
ている。そのような情報通信体として、例えば特開平3
−162996号公報に密書葉書及び密書葉書付き往復
葉書が開示されている。
【0003】前記従来技術の密書葉書は、剥離可能且つ
剥離後再接着不能に接着された2層の透明フィルムの両
側に感熱接着剤層を設けた4層横成の積層シート(以
下、疑似接着性シートという)を、折り畳まれた葉書用
紙材の対向面間に挿入し、感熱接着法により各紙片を剥
離可能に一体化するものである。ところで、前記疑似接
着性シートは、前記密書葉書を製造するにあたり、加熱
・加圧されるまで感熱接着剤が接着性を示さないため葉
書用紙材の対向面上をスライドでき、位置合わせ等の作
業が容易で極めて便利である。しかしその反面、前記疑
似接着性シートは、製造の上流工程でその位置合わせを
しておいても、続く下流の工程への移動に伴う振動や機
械の振動により位置ずれを生じやすく、従ってこの疑似
接着性シートを、葉書用紙材の対向面上における当初予
定した位置に全行程が終了するまで安定に留まらせるこ
とは極めて困難であった。そして、前記疑似接着性シー
トが位置ずれを生じた状態で密書葉書を製造した場合
は、不良品が発生することになる。
【0004】例えば、疑似接着性シートが予定位置より
折り線側にずれて入り込むと、図10(A)に示すよう
に疑似接着性シートの側端が密書葉書の背の部分で反転
し、折れ曲がってしまう現象が生じる。そのようになっ
た密書葉書は、開封しても完全な平面には展開できず、
背の部分で疑似接着性シート同士が接着し、あたかも平
綴じのような製本状態になるため情報を十分に読み取る
ことができず、不良品となる。逆に開封縁辺側から疑似
接着性シートが飛び出すと、通常は開封口に形成される
未接着部分の用紙縁辺を指で摘み、両側に剥離開封すべ
きところが、図10(B)に示すように、飛び出した疑
似接着性シートが用紙縁辺に形成されるべき未接着部分
をなくしてしまい、結果的に用紙縁辺を摘むことができ
ず、開封不能に陥ることになる。
【0005】また、前記疑似接着性シートでは、疑似接
着層部分を2種類の異なる材質からなる樹脂の溶融押出
しで製造するため、大掛かりな装置と複雑な製造工程を
必要としている。そのため、密書葉書の製造コストが上
昇すると共に、剥離展開した場合に折り線を介して連接
された2葉片の表面のラミネート材質が左右で異なり、
表面が不連続になるため違和感が生じ、特に美術印刷等
においては美観を大きく損ねる原因となる。さらに、前
記疑似接着性シートが、前記のように疑似接着層部分を
2種類の異なる材質からなる樹脂の溶融押出しで製造さ
れることから、剥離展開に際して異種のラミネートフィ
ルムが左右に分裂して折り線部分がラミネートされてい
ない状態になり、そのため、前記フィルムの掛かってい
ない折り線部分が開封作業中に破断されてしまう事故も
生じ勝ちである。また、従来技術に係る前記密書葉書
は、長尺状の連続フォーム印刷に対応したものであり、
カット紙を使用するオフセット印刷やグラビア印刷等に
適用することは極めて困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、剥離
展開不能や開封不能の事故がなくなり、連続フォーム印
刷や輪転印刷等に使用される長尺状のシートのみなら
ず、美術印刷に適したオフセット印刷やグラビア印刷等
に使用されるカット状のシートにも対応可能であり、素
人でも高品質の情報通信体を短時間で大量に、しかも低
コストで製造することが可能な情報通信体の製造方法を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る情報通信体の製造方法は、情報通信体
用用紙tを構成する複数の葉片を重ね合わせると共に任
意の対向面を剥離可能に疑似接着する情報通信体の製造
方法において、情報通信体用用紙tが印刷されたシート
Sをその疑似接着予定面に疑似接着媒体を形成して積層
シートSにする工程(a)と、積層シートSを所要方向
に裁断して個別の情報通信体用用紙tにする工程(b)
と、個別の情報通信体用用紙tをその疑似接着予定面同
士が対向するように折り畳む工程(c)と、折り畳まれ
た情報通信体用用紙tの対向する疑似接着予定面を各面
上の疑似接着媒体を介して加熱・加圧又は加圧下に疑似
接着し、一体化する工程(d)とを含むことを特徴とし
ている。
【0008】前記工程(a)においては、情報通信体用
用紙tが印刷されたシートSがその疑似接着予定面に疑
似接着媒体を形成され、それによって積層シートSが得
られる。情報通信体用用紙tが印刷された前記シートS
はその材質に制限がなく、例えば、コンピュータ出力用
紙その他の紙材を始め合成紙、樹脂、セラミック、布或
いはそれらの複合材料を使用することができる。特に隠
蔽性を強化するため、アルミ箔の両面を紙材等で挟んで
なる遮光性のシート材や、顔料や染料を添加した光吸収
性の樹脂及び合成紙等を使用することも可能である。ま
た、シートの状態としては、連続フォーム印刷や輪転印
刷等に使用される長尺状のシートでも、オフセット印刷
やグラビア印刷等に使用されるカット状のシートでも対
応できる。前記疑似接着媒体は、疑似接着予定面への疑
似接着性シートFのラミネートにより形成されてもよ
く、或はまた液状の疑似接着性樹脂Jの塗布により形成
されてもよい。
【0009】工程(a)に使用し得る前記疑似接着性シ
ートFとして、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポ
リエチレンテレフタレート系、ポリスチレン系、或はア
セテート系等の公知の樹脂やそれらを含む樹脂からなる
フィルムをそのまま使用してもよいが、疑似接着層とし
てポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリエステル
系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系、エチレン−アク
リル酸共重合体系、エチレン−アクリル酸エチル共重合
体系、ポリアミド系、アイオノマー系、アクリル系或は
メタクリル系等の樹脂やそれらを含む樹脂を支持フィル
ム上に積層したものでも差し支えない。なお、前記疑似
接着性シートは、フィルムの概念も包含する。また、前
記樹脂類には、ブロッキング防止剤やカップリング剤等
の他に、粘着付与剤、充填剤、滑剤、離ロール剤、酸化
防止剤、各種ワックス類等の添加剤が添加されていても
よく、さらにコロナ処理、プラズマ処理等の表面処理が
施されていてもよい。
【0010】また、工程(a)に使用し得る前記疑似接
着性樹脂Jとして、例えば、紫外線硬化型のOPワニス
やそれに感熱接着性や感圧接着性の樹脂等を添加したも
のを好適に使用することができ、その場合は、樹脂の乾
燥硬化のためにUVランプ等の紫外線硬化装置が塗布工
程の後に設けられる。また、別の疑似接着性樹脂Jとし
て、天然ゴムや合成ゴムをベースとして感熱接着性の樹
脂や離型剤を添加したものも使用可能であり、その場合
は、必要に応じて塗布工程の後にパウダー噴霧等による
乾燥工程が設けられる。前記感熱接着性の樹脂として
は、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリエステル
系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系、エチレン−アク
リル酸共重合体系、エチレン−アクリル酸エチル共重合
体系、ポリアミド系、アイオノマー系、アクリル系、或
はメタクリル系等の樹脂やそれらを含む樹脂が挙げられ
る。また、前記感圧接着性の樹脂としては天然ゴム、合
成ゴム、アクリル系等の樹脂があり、さらに離型剤とし
てはシリコンやポリジメチルシロキサン等が挙げられ
る。
【0011】前記のような疑似接着媒体の形成により得
られる積層シートSには、各々がそれらの端縁で互いに
連接し或は接続されて長尺状に連続状態を呈する場合
と、各々が分断されて単品状態を呈する場合とがある。
長尺状のシートSが使用された場合は、それに対する疑
似接着媒体の形成により連続状態の積層シートSが必然
的に得られる。また、カット状のシートSが使用された
場合において、互いに隣接して配列された各シートSに
対して疑似接着性シートFが連続的にラミネートされ、
或は疑似接着性樹脂Jが連続的に比較的強固に塗布され
たようなときには、各シートSが連続的な疑似接着媒体
で互いに接続されて連続状態を呈する積層シートSが得
られるが、前記以外の疑似接着媒体の形成態様では、概
して非連続で単品状態の積層シートSとなる。
【0012】工程(b)においては、工程(a)で得ら
れた積層シートSがカッターやスリッター等のカット手
段により所要方向に裁断され、それによって各方向に沿
った分断や余白の除去が行われると共に化粧断ちされた
個別の情報通信体用用紙tが最終的に得られる。積層シ
ートSが既述のような連続状態を呈する場合、前記工程
(b)が、例えば、連続状態の積層シートSを単品状態
の積層シートSごとに裁断する工程(b1)と、単品状
態の積層シートSを所要方向に裁断して個別の情報通信
体用用紙tにする工程(b2)とからなる工程を採用す
ることができる。さらに、その場合に、前記工程(b
2)が、単品状態の積層シートSに対する前記連続状態
の連続方向に沿った第一方向の裁断と、それに続く、第
一方向に垂直な第二方向の裁断とを含んでいてもよく、
要すればさらに前記第一方向及び第二方向以外の第三方
向以降の裁断や部分的な打抜き等が行なわれてもよい。
後述するが、開封口に設けるコーナーカット等は、前記
第三方向以降の裁断により形成することが可能である。
なお、前記工程(b1)における裁断が工程(b2)にお
ける前記第二方向の裁断を兼ねてもよく、その場合、後
者の裁断工程は不要とされる。また、積層シートSが既
述のような連続状態を呈する場合において、前記工程
(b1)のように連続状態の積層シートSを単品状態の
積層シートSごとに裁断する前に、連続状態の積層シー
トSを連続方向に沿って裁断し、マージナル孔等を含む
積層シートSの余白端縁を除去しておくこともできる。
一方、積層シートSが既述のような非連続の単品状態を
呈する場合は、連続状態の積層シートSを単品状態の積
層シートSごとに裁断する工程(b1)が不要であり、
この場合は、前記のように、単品状態の積層シートSを
所要方向に裁断して個別の情報通信体用用紙tにする工
程(b2)のみを採用すれば足りる。
【0013】工程(c)においては、工程(b)で得ら
れた個別の情報通信体用用紙tがその疑似接着予定面同
士を対向させて折り畳まれる。さらに工程(d)におい
ては、工程(c)で得られた、折り畳まれた情報通信体
用用紙tの対向する疑似接着予定面が各面上の疑似接着
媒体を介して加熱・加圧又は加圧下に疑似接着されると
共に一体化され、それによって所要の情報通信体が得ら
れる。
【0014】郵便葉書等においては、2葉片からなるシ
ートを二つ折りにする場合に対向面は必然的に1個所と
なるが、例えば3葉片からなるシートをZ折り等の三つ
折りにする場合は2個所の対向面が生じる。その場合、
2個所の対向面を両者共に疑似接着媒体で疑似接着して
も、或いは1個所の対向面のみを疑似接着媒体で疑似接
着して残る1個所の対向面を接着フィルムや接着剤等で
剥離不能に完全接着してもよく、さらに1個所の対向面
のみを疑似接着媒体で疑似接着して残る1個所の対向面
をフリーのままで返信葉書とし、全体で見開き2頁の往
復葉書としてもよい。前記のような折り形態の選択や各
対向面における接着態様の選択は情報通信体の目的や用
途によって決定され、特に情報通信体がDM等のような
広告宣伝用のものである場合はその宣伝効果や経済性が
さらに考慮される。
【0015】以上のように、本発明に係る情報通信体の
製造方法では、既述の従来技術に係る密書葉書に使用さ
れる一時接着積層シートのように、異なる2種類のフィ
ルムを予め溶融押出しにより製造したものを使用するの
ではなく、情報通信体の製造工程中で情報通信体用用紙
tの疑似接着予定面に疑似接着性シートをラミネートし
或は液状の疑似接着性樹脂を塗布する等の手段で疑似接
着媒体を形成し、その後折り合わせて加熱・加圧又は加
圧下に対向する疑似接着媒体同士を疑似接着するもので
あり、それらの点で両者は技術思想を根本的に異にする
ものである。
【0016】
【実施例】以下、本発明を葉書に適用した場合の実施例
を図面に基づいて説明する。図1(A)及び(B)は本
発明に係る情報通信体の製造方法を説明する概略図であ
る。図2(A)及び(B)は本発明に使用されるシート
Sのそれぞれ表面図及び裏面図である。図3(A)及び
(B)は疑似接着媒体の形成のために疑似接着性シート
Fによるラミネート工程に搬送されるシートSのそれぞ
れ平面図及び側面図、(C)は他の搬送態様に係るシー
トSの側面図である。図4は疑似接着性シートFによる
シートSのラミネート工程の斜視図である。図5はラミ
ネート後における単品状態の積層シートSに対する第一
方向の裁断工程の平面図である。図6は第一方向の裁断
工程後における単品状態の積層シートSに対する第二方
向の裁断工程の平面図である。図7は裁断工程後に得ら
れた情報通信体用用紙tを折り畳み、対向面を疑似接着
する工程の概略図である。図8(A)及び(B)は得ら
れた情報通信体の開封口としてそれぞれ開封端縁及びコ
ーナー部分における段差を示す斜視図である。図9は本
発明に係る情報通信体の製造方法において液状の疑似接
着性樹脂の塗布によりシートSに疑似接着媒体を形成す
る場合の工程を示す概略図である。図10(A)及び
(B)は従来の情報通信体に発生する欠陥である疑似接
着性シートの位置ずれの態様を示した断面図である。
【0017】最初に、折り線を介して2葉片が連接され
た情報通信体用用紙tを二つ折りにし、それにより形成
される対向面同士を疑似接着性シートFで疑似接着する
二つ折り葉書の製造方法について説明する。図2(A)
において、シートSには情報通信体用用紙tが1単位印
刷され、第1葉片11と第2葉片12が折り線13を介
して連接され、第1葉片11表面には受取人の住所氏名
等の個人情報14が印字、印刷されている。なお、この
個人情報14は、この段楷で表示されていなくてもよ
く、後の工程中や二つ折り葉書が完成された後に表示さ
れても差し支えない。また、第2葉片12表面には、広
告宣伝等、人目に触れても構わず隠蔽する必要のない不
変情報15が印刷されている。シートSは、斜線で示さ
れる左右の余白Vと天地の余白Wを裁断除去することに
より情報通信体用用紙tに化粧断ちされることになる。
【0018】前記シートSにおける各葉片の裏面には、
図2(B)に示すように、宣伝広告等の不変情報と、コ
ンピユーターと連動したプリンター等により印字、印刷
される個人情報が混在する隠蔽情報16が記載されてい
る。なお、シートSの裏面側、即ち情報通信体の隠蔽情
報16面は必ずしも可変情報の表示を必要とせず、例え
ばDMのように不特定多数に向けた不変情報のみが表示
されていても差し支えない。
【0019】単品状態の前記シートSは、図2(B)に
示す疑似接着予定面側を上にして図1左側のストッカー
1に棒積みされ、送りローラー2等の給紙装置により右
側下流の工程へ1枚ずつ送り出される。この際、図3
(A)、(B)に示すように、各シートSがそれらの左
右の余白Vを介して前後で隣り合い接触するようにスト
ッカー1からの送り出しピッチが設定されているが、図
3(C)に示すように各余白Vが互いに若干重なり合う
ように設定してもよく、その場合は、必要に応じて後の
カッターを後述するスライド方式に変えることにより対
応できる。図3(A)、(B)或は(C)に示すように
送り出された前記シートSの裏面側は、図4に示すよう
に、シートSの搬送速度に同調してロール状態から繰り
出される疑似接着性シートFとヒートローラー3で整合
されると共に該疑似接着性シートFによりラミネートさ
れ、それによってシートSは疑似接着媒体が積層形成さ
れた状態となる。この状態で、順番に搬送される各積層
シートSは疑似接着性シートFにより連続的にラミネー
トされており、全体として長尺シートの連続状態になっ
ている。
【0020】なお、情報通信体用用紙tを本実施例のよ
うな二つ折りを越える折り数で折り畳む場合、対向面が
複数個所発生する。例えば、3葉片が連接されたシート
をZ折りや巻き折りのような三つ折りに折り畳むと対向
面が2個所発生するが、この2個所の対向面を共に疑似
接着する場合はシートの表裏面に疑似接着予定面が発生
することになる。このような時には、各シートSの一方
の面側を一旦ラミネートした後、それを裏返し、各シー
トSのもう一方の面側を再度ラミネートすればよい。し
かし、そのような2工程にわたる手間と時間を省くた
め、例えば図1に二点鎖線で示すようにシートSの搬送
ラインの下部にも疑似接着性フィルムFのロールを配置
して、シートSの両面を同時にラミネートしてしまうこ
とも可能である。
【0021】前記のようなラミネートにより長尺状態に
接続された各積層シートSは、図1(A)中央に示すカ
ッター4により再度単品状態の積層シートSに裁断され
る。なお、各シートSが図3(C)に示すように重なり
合って送り出された状態でラミネートされてなる積層シ
ートSを単品状態に裁断するに際してはスライド方式を
採用し、各シート同士の重なり部分の間にカッター刃を
入れてスライドさせ、前記重なり部分を接続している疑
似接着性シートのみを裁断してもよい。単品状態に裁断
された前記積層シートSは、右側にある第一方向の裁断
工程Xに搬送され、図5に示すようにスリッター5によ
り天地の余白Wが裁断除去された後、図示されない搬送
ローラ等により第二方向の裁断工程Yへと搬送される。
第二方向の裁断工程Y以降の工程(図1(B)に示す工
程)は、第一方向の裁断工程X以前の工程の流れに対し
てほぼ垂直な搬送ラインとなり、第二方向の裁断工程Y
において図6に示すようにスリッター6により残りの余
白Vが裁断除去され、二つ折り葉書用紙としての情報通
信体用用紙tに化粧断ちされる。
【0022】なお、必要に応じて、カッター4による積
層シートSの前記単品化裁断の前に、連続状態の積層シ
ートSに対する天地の余白Wが裁断除去されてもよい。
また、前記ラミネート後の積層シートSが既に単品状態
を呈する場合は、前記のようなカッター4による単品化
のための裁断は不要となる。さらに、前記単品状態の積
層シートSに前記天地の余白Wが既にない場合は第一方
向の裁断工程Xでの裁断は不要であり、また単品状態の
積層シートSに左右の余白Vが既にない場合は、前記第
二方向の裁断工程Yでの裁断は不要となる。
【0023】前記のようにして化粧断ちされた個別の情
報通信体用用紙tは、図1(B)及び図7に示すように
折り機7により折り畳まれ、二つ折り状態でヒートロー
ラー8等により剥離可能に疑似接着、一体化されると共
にストッカー9に蓄えられる。なお、前記ヒートローラ
ー8に代わる方法としてヒーターパネルと加圧ローラー
を併用する方法を採用してもよく、また疑似接着性シー
トFの性質によってはヒートローラー8を加圧ローラー
に代えて疑似接着を実行することもできる。
【0024】前記のようにして完成された情報通信体と
しての二つ折り葉書には、図8に示すように開封口に段
差が形成されている。同図(A)に示す完成品では、第
1葉片11と第2葉片12の間の折り線13の位置を若
干ずらし、それによって開封端縁に沿って段差が生じる
ようにしたものである。このような段差は剥離の端緒と
して作用し、それによって二つ折り葉書を容易に剥離展
開することができる。剥離に有用な段差の形成に関して
は、図8(B)に示すように、コーナー部分に三角形の
切り欠きを設けてもよく、その場合は前記折り畳み工程
の前に情報通信体用用紙tのコーナー部分をカットする
工程を設けておけばよい。また、前記段差の代わりに開
封端縁やコーナー部分にハーフスリットを入れることに
より剥離の端緒を形成してもよい。なお、前記の各開封
手段の形成場所に制限はなく、完成した二つ折り葉書の
表裏(住所面或はその裏面側)何れの面側に形成しても
差し支えない。
【0025】一方、疑似接着媒体は、図9に示すよう
に、疑似接着性樹脂の塗布により形成されてもよい。同
図において、棒積みされたシートSが左側のストッカー
21から送り出しローラー22等の給紙装置により1枚
づつ送り出される工程は、既述のラミネートによる工程
と変わらない。相違点は、図3に示す状態で疑似接着性
シートFがラミネートされる代わりに、コーター23に
より液状の疑似接着性樹脂Jが塗布されることにある。
塗布のバターンとしては、エンドレスで情報通信体用用
紙tの疑似接着予定面を全て覆うようにしてもよく、ま
た情報通信体用用紙tの周囲よりやや内側部分をスポッ
ト的に覆うようにしても差し支えない。後者の塗布パタ
ーンによれば、完成した二つ折り葉書の周囲縁辺に未接
着部分が生じるので、その未接着部分を指で摘んで剥離
の端緒とすることができる。
【0026】前記シートSは、前記のような疑似接着性
樹脂Jの塗布後、必要に応じて乾燥工程を通過させられ
る。前記疑似接着性樹脂Jが紫外線硬化型であれば、U
Vランプ24による紫外線の照射により疑似接着性樹脂
Jは乾燥硬化して疑似接着媒体の被膜を形成する。ま
た、疑似接着性樹脂Jの種類によってはその乾燥工程に
パウダー噴霧装置を採用することも可能である。塗布さ
れた疑似接着性樹脂Jの乾燥方法には、該疑似接着性樹
脂Jの物性等に応じて最適なものが選択される。乾燥が
完了し、疑似接着予定面に疑似接着媒体が形成された各
積層シートSは、続くカッター25による単品状態への
裁断工程、スリッター26による第一方向の裁断工程
X、スリッター27による第二方向の裁断工程Y以降へ
と搬送されるのであるが、これらに関しては既述のラミ
ネート工程の場合と同様であるので説明を省略する。
【0027】なお、本発明に係る情報通信体の製造方法
は前記実施例に限られるものではない。例えば、前記実
施例では、美術印刷に適したオフセット印刷やグラビア
印刷等に使用されるカット状シートの場合について説明
している。しかし、本発明に係る情報通信体の製造方法
では、連続フォーム印刷や輪転印刷等に使用される長尺
状シートにも適用が可能であり、その場合、ストッカー
から搬送ローラーで順次ピッチ等を調整して送り出す機
構が不要となり、連続状態のシートを、単純にトラクタ
ーピン等を利用して送り込めば、以下の工程作業を続行
することができる。また、本製造方法は、各工程が全て
一つのラインで繋がる必要はなく、任意の工程で区切っ
てそれそれ別個のラインとしてもよい。例えば、製造場
所のスペースや機械の事情等により、随時都合のよいよ
うに複数のラインに分けることも可能である。さらに、
前記実施例では説明し易くするために、1シートに1つ
の二つ折り葉書用紙が印刷された場合について説明して
いるが、1シートに2つ以上の葉書用紙が印刷されてい
ても差し支えない。その場合、2つ以上の葉書用紙につ
いて印刷する位置を第1、2方向の裁断に合わせてレイ
アウトしておけばよく、複数丁の葉書用紙を一挙に加工
した方が、それだけ生産能力が上がり製造効率が格段に
向上することになる。
【0028】
【発明の効果】本発明に係る情報通信体の製造方法によ
れば、従来までの製造方法で発生していた疑似接着性シ
ートの位置ずれによる不良品の発生がなくなり、素人で
も短時間に大量の情報通信体を製造することが可能にな
る。また、この製造方法によれば、連続フォーム印刷や
輪転印刷等に使用される連続長尺状シートからオフセッ
ト印刷やグラビア印刷等の美術印刷に適したカット状シ
ートまで幅広い印刷方式に対応が可能である。さらに、
本発明に係る製造方法で製造された情報通信体では、剥
離展開後の各情報表示面が同一の材質で被覆されている
ため違和感がなく、従って美観が格段に向上すると共に
広告宣伝効果を十二分に引き出すことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)及び(B)は本発明に係る情報通信体の
製造方法を説明する概略図である。
【図2】(A)及び(B)は本発明に使用されるシート
Sのそれぞれ表面図及び裏面図である。
【図3】(A)及び(B)は疑似接着媒体の形成のため
に疑似接着性シートFによるラミネート工程に搬送され
るシートSのそれぞれ平面図及び側面図、(C)は他の
搬送態様に係るシートSの側面図である。
【図4】疑似接着性シートFによるシートSのラミネー
ト工程の斜視図である。
【図5】ラミネート後における単品状態の積層シートS
に対する第一方向の裁断工程の平面図である。
【図6】第一方向の裁断工程後における単品状態の積層
シートSに対する第二方向の裁断工程の平面図である。
【図7】裁断工程後に得られた情報通信体用用紙tを折
り畳み、対向面を疑似接着する工程の概略図である。
【図8】(A)及び(B)は得られた情報通信体の開封
口としてそれぞれ開封端縁及びコーナー部分における段
差を示す斜視図である。
【図9】本発明に係る情報通信体の製造方法において液
状の疑似接着性樹脂の塗布によりシートSに疑似接着媒
体を形成する場合の工程を示す概略図である。
【図10】(A)及び(B)は従来の情報通信体に発生
する欠陥である疑似接着性シートの位置ずれの態様を示
した断面図である。
【符号の説明】
S シート t 情報通信体用用紙 F 疑似接着性シート J 疑似接着性樹脂 V、W 余白 X 第一方向の裁断工程 Y 第二方向の裁断工程 1、9、21 ストッカー 2、22 送り出しローラ(給紙装置) 3、8 ヒートローラー 4、25 カッター 5、6、26、27 スリッター 7、折り機 11、12 葉片 13 折り線 14 個人情報 15 不変情報 16 隠蔽情報 23 コーター 24 UVランプ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報通信体用用紙tを構成する複数の葉
    片を重ね合わせると共に任意の対向面を剥離可能に疑似
    接着する情報通信体の製造方法において、情報通信体用
    用紙tが印刷されたシートSをその疑似接着予定面に疑
    似接着媒体を形成して積層シートSにする工程(a)
    と、積層シートSを所要方向に裁断して個別の情報通信
    体用用紙tにする工程(b)と、個別の情報通信体用用
    紙tをその疑似接着予定面同士が対向するように折り畳
    む工程(c)と、折り畳まれた情報通信体用用紙tの対
    向する疑似接着予定面を各面上の疑似接着媒体を介して
    加熱・加圧又は加圧下に疑似接着し、一体化する工程
    (d)とを含むことを特徴とする情報通信体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 工程(a)において、疑似接着媒体が長
    尺状のシートS上に形成される請求項1に記載の情報通
    信体の製造方法。
  3. 【請求項3】 工程(a)において、疑似接着媒体が連
    続的に搬送されるカット状のシートS上に形成される請
    求項1に記載の情報通信体の製造方法。
  4. 【請求項4】 疑似接着媒体が疑似接着性シートFのラ
    ミネートにより形成される請求項1〜3の何れかに記載
    の情報通信体の製造方法。
  5. 【請求項5】 疑似接着媒体が疑似接着性樹脂Jの塗布
    により形成される請求項1〜3の何れかに記載の情報通
    信体の製造方法。
  6. 【請求項6】 工程(b)が、連続状態の積層シートS
    を単品状態の積層シートSごとに裁断する工程(b1)
    と、単品状態の積層シートSを所要方向に裁断して個別
    の情報通信体用用紙tにする工程(b2)とからなる請
    求項1に記載の情報通信体の製造方法。
  7. 【請求項7】 工程(b2)が、単品状態の積層シート
    Sに対する前記連続状態の連続方向に沿った第一方向の
    裁断と、それに続く、第一方向に垂直な第二方向の裁断
    とを含む請求項6に記載の情報通信体の製造方法。
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