JP2002119025A - 回転子への巻線方法、巻線装置及び回転子 - Google Patents

回転子への巻線方法、巻線装置及び回転子

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JP2002119025A JP2000305998A JP2000305998A JP2002119025A JP 2002119025 A JP2002119025 A JP 2002119025A JP 2000305998 A JP2000305998 A JP 2000305998A JP 2000305998 A JP2000305998 A JP 2000305998A JP 2002119025 A JP2002119025 A JP 2002119025A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多極の大型回転子に電線を損傷させることな
く自動的に巻き付けることができるようにした回転子へ
の巻線方法、巻線装置及び該巻線方法によって得られる
回転子を提供する。 【解決手段】 回転子12を支持する支持台11と、回
転子12の回転軸13を把持して位置決めを行うチャッ
ク16と、支持台11の側方に配置された多関節ロボッ
ト30と、この多関節ロボット30の可動部先端に取付
けられ、電線を繰り出す開口部を有するノズル55とを
巻線装置を用い、垂直多関節ロボット30により、回転
子12の突極部の回りを周回するようにノズル55を移
動させながら、ノズル55から繰り出される電線を突極
部に巻き付ける。この方法によって、回転子コアの突極
数が6以上であって、回転子コアの直径が400mm以
上であり、かつ、電線の太さが2mm以上のものからな
り、突極の基部側から先端側に向けて電線が整列して多
層に巻き付けられた回転子を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば同期発電機
等に使用される回転子に電線を巻き付ける回転子への巻
線方法、巻線装置及び該巻線方法によって得られる回転
子に関する。
【0002】
【従来の技術】同期発電機等に使用される回転子は、例
えば直径が50〜100cm程度の大きな積層コアを有
し、このコアの突極部の回りに、例えば直径が2〜3m
m程度の、絶縁被膜された太い電線を配置して構成され
ている。
【0003】小型モータ等の回転子においては、その突
極部にフライヤー等で電線を巻き付けることが一般に行
われているが、上記のような大きな回転子の突極部に、
上記のように太い電線をフライヤー等で巻き付けること
は、極めて困難であった。
【0004】すなわち、上記大型の回転子は、多極構造
をなしており、突極部どうしの間隙が極めて狭いため、
電線を繰り出すノズルを突極部の外周に沿って移動させ
る必要があり、フライヤーのような単純な回転運動によ
って巻線を施すことができなかった。
【0005】このため、従来、上記のような大型多極回
転子に電線を装着させる方法としては、電線を予め所定
の長さのループに巻いてコイル状にしておき、このコイ
ルを回転子の磁極部周りの間隙に手作業で挿入しつつ、
コイルを磁極部に装着する方法、もしくは突極部のみ単
独構造をなしているものに巻線を行い、ダブテール構造
で回転子に組み付ける方法が採用されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法では、多数のコイルを手作業で磁極部周りの間
隙に挿入しなければならず、また、突極部を回転子に組
み付けるに際しても、多大な労力と熟練が要求され、生
産性が極めて悪いという問題があった。
【0007】したがって、本発明の目的は、多極の大型
突極型回転子に電線を損傷させることなく自動的に巻き
付けることができるようにした回転子への巻線方法、巻
線装置及び該巻線方法によって得られる回転子を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の回転子への巻線方法は、多極の回転子の突
極部に電線を整列させながら多層巻きする回転子への巻
線方法において、垂直多関節ロボットを用いて前記突極
部の回りを周回するようにノズルを移動させながら、ノ
ズルから繰り出される電線を前記突極部に巻き付けるこ
とを特徴とする。
【0009】本発明の巻線方法によれば、垂直多関節ロ
ボットを用いて突極部の回りを周回するようにノズルを
移動させることにより、周回位置に応じてノズルの角度
や移動速度を自由に調整することができ、それによって
電線の絶縁被膜が損傷することを防ぎつつ、電線を整列
させながら多層巻きすることが可能となる。
【0010】本発明の巻線方法において、前記ノズル
は、先端にスリット状の開口部を有する平板形状をな
し、該開口部の長辺方向の少なくとも一辺と、短辺方向
の少なくとも一辺とには、テーパ状に広がる内壁が形成
されており、前記ノズルの平板面が、巻線を施すべき突
極部に常に向くようにノズルを回転させて巻くことが好
ましい。この態様によれば、電線がノズルの開口部周縁
に鋭い角度で当たって曲がることが防止され、ノズルの
開口部周縁に強くこすられて電線の絶縁被膜が損傷する
ことを防止できる。
【0011】また、前記ノズルは、前記突極部の周壁に
対して外側に傾斜した角度を変えながら、前記突極部を
周回させることが好ましい。この態様によれば、ノズル
を突極部の周壁に対して外側に傾斜させることによっ
て、ノズルの開口部周縁に電線がきつい角度で当たりに
くくなる。また、例えばノズルが突極部の両端を回ると
きには、突極部どうしの間隙を通るときより更に大きく
外側に傾斜させることにより、電線の繰り出し方向が急
激に変わる上記の部分においても、電線がノズルの開口
部周縁にきつい角度で当たることが防止され、電線の絶
縁被膜の損傷を効果的に防止できる。
【0012】更に、前記ノズルが前記突極部どうしの間
隙を通るとき、該間隙の長さ方向の中間部において、前
記ノズルが前記回転子の半径方向外方に移動して巻線を
行うことが好ましい。この態様によれば、突極部の回り
に電線が多層に巻き付けられて、突極部どうしの間隙が
ますます狭くなったとき、ノズルを突極部どうしの間隙
の中間部においては奥方まで挿入しなくても、突極部の
間隙の両端部においてノズルを奥方に挿入することによ
り、突極部の基部側に電線を巻き付けることができ、ノ
ズルが既に巻き付けられた電線に接触して絶縁被膜が損
傷することを防止することができる。
【0013】一方、本発明の回転子への巻線装置は、回
転子を支持する支持台と、回転子の回転軸を把持して位
置決めを行うチャックと、前記支持台の側方に配置され
た多関節ロボットと、この多関節ロボットの可動部先端
に取付けられ、電線を繰り出す開口部を有するノズルと
を備えていることを特徴とする。
【0014】上記巻線装置によれば、回転子を支持台上
に設置し、チャックによって回転軸を把持して位置決め
させ、支持台の側方に配置された多関節ロボットを作動
させて、ノズルを突極部の回りに周回させることによっ
て、電線を突極に巻き付けることができる。このとき、
多関節ロボットの動作を制御することにより、ノズルの
角度や移動速度を、突極部に対する移動位置に応じて最
適な条件となるように変更することができ、電線の絶縁
被膜の損傷を防止しつつ、大型の回転子の突極部に比較
的太い電線を機械的に巻き付けることが可能となる。
【0015】本発明の巻線装置において、前記ノズル
は、先端にスリット状の開口部を有する平板形状をな
し、該開口部の長辺方向の少なくとも一辺と、短辺方向
の少なくとも一辺とには、テーパ状に広がる内壁が形成
されていることが好ましい。この態様によれば、ノズル
が平板状をなしているので、突極部どうしの狭い間隙に
もノズルを挿入することができ、太い電線にも耐えられ
る強度を付与することができる。また、ノズル開口部の
所定の箇所にテーパ状に広がる内壁を設けたことによっ
て、電線が接触したときの摩擦力を軽減させることがで
き、絶縁被膜の損傷を防止しやすくすることができる。
【0016】更に、本発明の回転子は、回転子コアの突
極に、絶縁された電線を直巻してなる回転子において、
前記回転子コアの突極数が6以上であって、前記回転子
コアの直径が400mm以上であり、かつ、電線の太さ
が2mm以上のものからなり、前記突極の基部側から先
端側に向けて電線が整列して多層に巻き付けられている
ことを特徴とする。
【0017】本発明の回転子によれば、従来、機械的に
巻線することが不可能であった大型多極回転子を提供す
ることができる。この回転子は、上述した本発明の巻線
方法によって機械的に巻線することが可能であり、今ま
で手作業で製造していた大型回転子を工業的に作業性よ
く製造することが可能となる。
【0018】本発明の回転子においては、前記回転子コ
アが一体に形成されたものからなることが好ましい。回
転子コアを一体に形成しておき、これに巻線することが
できるので、製造作業性が更に向上する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
巻線装置の一実施形態を説明する。図1、2に示すよう
に、この巻線装置は、基台10と、回転子の支持台11
とを有している。支持台11は、回転子12の回転軸1
3の両端部を回転可能に支持する一対の軸受け11a、
11bとで構成されている。各軸受け11a、11b
は、基台10に配置されたレール14に沿って、回転軸
12の軸方向に移動可能に設置されている。また、同じ
くレール14上には、一方の軸受け11bに隣接してチ
ャック取付け台15が設置され、チャック取付け台15
はレール14に沿って移動可能とされている。このチャ
ック取付け台15には、支持台11上に設置された回転
子12の回転軸13を着脱可能に保持するチャック16
が、図示しない駆動機構によって回転自在に装着されて
いる。また、基台10の一方の端部に隣接してコントロ
ールボックス17が立設されている。更に、基台10内
には、軸受け11a、11bや、チャック取付け台15
をレール14に沿って移動させるための、図示しない駆
動機構が配置されている。
【0020】基台10の一側方には、垂直多関節ロボッ
ト30が設置されている。この垂直多関節ロボット30
は、図1、2中の一点鎖線a(図1)、b(図2)、c
(図2)、d(図1)、e(図2)、f(図1)を回転
軸とする6軸の多関節ロボットであり、具体的にはファ
ナック株式会社製の垂直多関節ロボット(型名「S43
0i」)が使用されている。このように、多関節ロボッ
ト30自体は、各社から市販されており、本発明におい
ては、それらの中から目的に応じて適宜選択して使用す
ることができる。
【0021】多関節ロボット30の後方には、電線リー
ルの受け台40が設置されており、この受け台40に設
置された図示しない電線リールから繰り出される電線4
1は、多関節ロボット30に取付けられた電線ガイド4
2を通して、ロボット30の可動部先端に導かれるよう
になっている。
【0022】図3、4、5に示すように、ロボット30
の可動部先端、すなわち回転軸fによって回転する回転
板31には、支持板50の一端がボルト51によって取
付けられている。支持板50の他端部には、サーボモー
タ52が設置され、その回転軸は支持板50を貫通し、
そこに駆動ギヤ53が取付けられている。また、サーボ
モータ52に隣接して軸受け54が設置されており、こ
の軸受け54にノズル55の基端部が回転自在に支持さ
れている。ノズル55の基端部には、上記駆動ギヤ53
に歯合する従動ギヤ56が装着されており、サーボモー
タ52の作動によって、駆動ギヤ53及び従動ギヤ56
を介して、ノズル55が図3中の矢印で示すように回転
するようになっている。
【0023】支持板50には、電線51のガイドを取付
けるためのガイド取付け板57が立設されている。ガイ
ド取付け板57の上部には、一対のガイドリール58、
59が取付けられている。また、ガイドリール58、5
9を通った電線41を導入する一対のガイド孔60、6
1を有する板62、63が取付けられている。そして、
板62、63の間には、スプリング64によって電線4
1に適度の通過抵抗を与えるテンション調節部65が設
置されている。電線41は、ガイド孔60、テンション
調節部65、ガイド孔61を通り、軸受け54の端面に
設置された導入口66からノズル55内に導かれるよう
になっている。
【0024】図6、7に示すように、ノズル55は、全
体として平板状をなし、その内部に電線の挿通路70を
有している。挿通路70は、ノズル55の先端部におい
て幅方向に広がり、スリット状の開口71に至ってい
る。この開口71の長辺方向の一辺と、短辺方向の両辺
とは、テーパ状に広がるテーパ壁71a、71bをなし
ている。また、テーパ壁71aに対向する長辺方向の辺
の外側面は、先端に向かうほど薄くなるようなテーパ壁
72をなしている。
【0025】図8に示すように、巻線を施されるべき回
転子12は、回転軸13と、その長さ方向中央部に装着
された、積層鉄芯からなるコア80とを有している。コ
ア80は、外周に複数、この実施形態の場合、6個の突
極部81を有し、各突極部81の間は、スロット82を
なしている。また、突極部81の両端面には、電線41
の保持枠83が取付けられている。本発明において、前
記コア80は、突極数が6以上あって、直径が400m
m以上であることが好ましい。また、電線41は、太さ
が2mm以上のものが好ましく使用される。
【0026】なお、図9は、ノズル55が突極部81の
両端部を周回する状態を示す説明図であり、図10、1
1、12は、コア80の突極部81にノズル55で巻線
を施すときの、ノズル55と突極部81との傾斜角を示
す説明図である。
【0027】次に、上記巻線装置を用いて実施される、
本発明の巻線方法の一実施形態について説明する。
【0028】巻線操作に先立って、回転子12の回転軸
13の両端部を支持台11の軸受け11a、11bに載
せて支持する。チャック取付け台15をレール14に沿
って移動させ、回転軸13の一端をチャック16で保持
させる。この状態でチャック16を回動させて、回転子
12を回動させ、回転子12の所定の突極部81が真上
を向くように回転位置決めをする。
【0029】この状態で、垂直多関節ロボット30と、
その可動部先端に支持板50を介して取付けられたサー
ボモータ52とを、予め設定した所定のプログラムによ
って作動させながら、ノズル55を回転子12のコア8
0の突極部81に対して周回させることにより、巻線を
施す。
【0030】このとき、ノズル55から繰り出される電
線41が、突極部81の基部側から突出側に、あるいは
突出側から基部側に向けて一列に並びながら巻付けら
れ、保持枠83のフランジ84で折り返しながら多層に
巻付けられるようにする。
【0031】ノズル55は、突極部81どうしの間のス
ロット82内を通るとき、その扁平な面がスロット82
の方向に沿うようにして、かつ、突極部81に対して外
側に倒れるように傾斜した状態で移動する。なお、ノズ
ル55の、テーパ壁71aが形成された長辺が、巻線す
べき突極部81に向くように配置される。
【0032】図10は、ノズル55により突極部81の
突出方向の基部を巻くとき、すなわちスロット82の奥
方で巻くときの状態を示し、ノズル55は突極部81の
側面に対して比較的小さな角度で外側に傾斜している。
【0033】図11は、ノズル55により突極部81の
突出方向の上記よりもやや高い位置を巻くとき、すなわ
ちスロット82のやや開口側に移動した位置で巻くとき
の状態を示し、ノズル55は突極部81の側面に対して
上記よりも大きな角度で外側に傾斜している。
【0034】図12は、ノズル55により突極部81の
突出方向の先端部を巻くとき、すなわちスロット82の
最も開口側に移動した位置で巻くときの状態を示し、ノ
ズル55は突極部81の側面に対して更に大きな角度で
外側に傾斜している。
【0035】このようにノズル55を傾斜させることに
よって、電線41がノズル55の開口部71から繰り出
されるとき、その開口縁部に強い角度で当たるのをでき
るだけ防止し、太い電線であっても絶縁被膜が損傷する
ことを防止できる。ノズル55の開口部71には、前述
したようにテーパ壁71a、71bが設けられている
が、ノズル55を傾斜させない場合、これらのテーパ壁
だけでは、上記絶縁被膜の損傷を完全に防止することは
できなかった。
【0036】また、図9に示すように、ノズル55が突
極部81の両端部(コア80の両端面)を周回すると
き、サーボモータ52(図3参照)の作動によってノズ
ル55が図9の矢印で示すように回動する。このため、
ノズル55の、テーパ壁71aが形成された長辺が、常
に突極部81に向くようにして、ノズル55を周回させ
ることができる。更に、多関節ロボット30の動作によ
って、ノズル55の突極部81に対する外側への傾斜角
が突極部81の端部を回るにつれて変化するようになっ
ている。すなわち、図9における位置、、におい
て、ノズル55の外側への傾斜角(倒れ角)が>>
となるように、言いかえると突極部81の端部に近い
ほど大きく外側に倒れるように変化しながら、周回する
ようになっている。
【0037】このようにノズル55の外側への傾斜角を
変化させつつ、テーパ壁71aが形成された長辺が、常
に突極部81に向くようにして、ノズル55を周回させ
ることにより、電線41の繰り出し方向が急激に変化す
る、突極部81の両端部を周回するときにおいても、電
線41がノズル55の開口縁部に強い角度で当たること
が防止され、電線41の絶縁被膜の損傷を確実に防止す
ることができる。
【0038】また、突極部81に電線41が多層に巻付
けられ、巻付けられた電線41によってスロット82が
狭くなり、その状態でノズル55がスロット82の奥方
を移動するときは、ノズル55の先端が、図8(a)中
の一点鎖線Xで示すような経路で、スロット82内を移
動するようになっている。すなわち、ノズル55は、ス
ロット82の長さ方向の中間部を通るとき、コア80の
外径側に浮き上がるようにして移動する。
【0039】電線41が突極部81の両端を周回すると
きは、ノズル55がスロット82から出ているので、ノ
ズル55をコア80の内径側に移動させても、既に巻付
けられた電線41に接触することはない。一方、スロッ
ト82の長さ方向の中間部を通るときに、ノズル55を
コア80の外径側に浮き上がらせても、突極部81の両
端部で電線41が正規の位置に巻き付けば、スロット8
2の中間部を通る電線41も張力によって自然に正規の
位置に納まるので、電線41の整列状態が崩れることが
ない。こうして、ノズル55がスロット82内を通過す
るときに、既に巻付けられた電線41に接触することを
防止できる。
【0040】更に、多関節ロボット30による動作を制
御することにより、ノズル55の移動速度や、傾斜角度
や、移動経路などを、巻線位置の変化に応じて自由に設
定することができる。
【0041】こうして得られた回転子12は、コア80
の突極部81に、太さが2mm以上の絶縁された電線4
1が、整列して多層に巻き付けられている。そして、コ
ア80は、6以上の突極部81を一体に形成されてお
り、直径が400mm以上とされている。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
垂直多関節ロボットを用いて回転子のコアの突極部の回
りを周回するようにノズルを移動させることにより、周
回位置に応じてノズルの角度や、向きや、移動速度を自
由に調整することができ、それによって電線の絶縁被膜
が損傷することを防ぎつつ、電線を整列させながら多層
巻きすることが可能となる。その結果、コアの突極数が
6以上であって、直径が400mm以上であり、かつ、
電線の太さが2mm以上のものからなり、突極の基部側
から先端側に向けて電線が整列して多層に巻き付けられ
た回転子を工業的に作業性よく製造することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による回転子への巻線装置の一実施形態
を示す正面図である。
【図2】同巻線装置の側面図である。
【図3】同巻線装置におけるノズル取付け部を示す正面
図である。
【図4】同ノズル取付け部の側面図である。
【図5】同ノズル取付け部の底面図である。
【図6】同巻線装置におけるノズルの先端部を示す斜視
図である。
【図7】同ノズルの先端部を示す断面図である。
【図8】同巻線装置に適用される回転子の一例を示し、
(a)は回転子全体を示す側面図、(b)は突極部を示
す部分断面図、(c)は(a)のc−c矢示線に沿った
断面図である。
【図9】同巻線装置において、ノズルが突極部の両端部
を周回する状態を示す説明図である。
【図10】回転子の突極部の基部側にノズルで巻線を施
すときの、ノズルと突極部との傾斜角を示す説明図であ
る。
【図11】回転子の突極部の基部よりやや高い位置に巻
線を施すときの、ノズルと突極部との傾斜角を示す説明
図である。
【図12】回転子の突極部の最も突出した部分に巻線を
施すときの、ノズルと突極部との傾斜角を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
10 基台 11 支持台 12 回転子 13 回転軸 14 レール 15 チャック取付け台 16 チャック 30 垂直多関節ロボット 31 回転板 41 電線 50 支持板 52 サーボモータ 53 駆動ギヤ 54 軸受け 55 ノズル 71 開口部 71a、71b テーパ壁 80 コア 81 突極部 83 保持枠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 茂雄 岐阜県羽島郡笠松町如月町18 大洋電機株 式会社内 (72)発明者 小玉 正弘 愛知県稲沢市奥田流町36番地 三工機器株 式会社内 Fターム(参考) 5H002 AA07 AB01 5H603 AA09 BB02 BB09 CA02 CB01 CC11 CC17 CD02 CD21 CE01 5H615 AA01 BB02 BB07 PP02 PP06 PP12 QQ02 QQ19 QQ25 SS05 SS11

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多極の回転子の突極部に電線を整列させ
    ながら多層巻きする回転子への巻線方法において、垂直
    多関節ロボットを用いて前記突極部の回りを周回するよ
    うにノズルを移動させながら、ノズルから繰り出される
    電線を前記突極部に巻き付けることを特徴とする回転子
    への巻線方法。
  2. 【請求項2】 前記ノズルは、先端にスリット状の開口
    部を有する平板形状をなし、該開口部の長辺方向の少な
    くとも一辺と、短辺方向の少なくとも一辺とには、テー
    パ状に広がる内壁が形成されており、前記ノズルの平板
    面が、巻線を施すべき突極部に常に向くようにノズルを
    回転させて巻く請求項1記載の回転子への巻線方法。
  3. 【請求項3】 前記ノズルは、前記突極部の周壁に対し
    て外側に傾斜した角度を変えながら、前記突極部を周回
    させる請求項2記載の回転子への巻線方法。
  4. 【請求項4】 前記ノズルが前記突極部どうしの間隙を
    通るとき、該間隙の長さ方向の中間部において、前記ノ
    ズルが前記回転子の半径方向外方に移動して巻線を行う
    請求項1〜4のいずれか1つに記載の回転子への巻線方
    法。
  5. 【請求項5】 回転子を支持する支持台と、回転子の回
    転軸を把持して位置決めを行うチャックと、前記支持台
    の側方に配置された多関節ロボットと、この多関節ロボ
    ットの可動部先端に取付けられ、電線を繰り出す開口部
    を有するノズルとを備えていることを特徴とする回転子
    への巻線装置。
  6. 【請求項6】 前記ノズルは、先端にスリット状の開口
    部を有する平板形状をなし、該開口部の長辺方向の少な
    くとも一辺と、短辺方向の少なくとも一辺とには、テー
    パ状に広がる内壁が形成されている請求項5記載の回転
    子への巻線装置。
  7. 【請求項7】 回転子コアの突極に、絶縁された電線を
    直巻してなる回転子において、前記回転子コアの突極数
    が6以上であって、前記回転子コアの直径が400mm
    以上であり、かつ、電線の太さが2mm以上のものから
    なり、前記突極の基部側から先端側に向けて電線が整列
    して多層に巻き付けられていることを特徴とする回転
    子。
  8. 【請求項8】 前記回転子コアが一体に形成されたもの
    からなる請求項7記載の回転子。
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