JP2004274850A - 電機子の巻線方法および巻線装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スロット内に隙間なく線材を巻装可能な電機子の巻線方法および巻線装置を提供する。
【解決手段】巻線しようとする一対のスロット10の外周開口11へ電機子1回りに回転するフライヤ8から繰出された線材Aをフォーマ3、4により案内してこの外周開口11から一対のスロット10内に巻装する一方、フライヤ8から電機子コア14端面に巻装される線材Aに電機子1の半径方向外側から係合するガイド手段5により巻装された線材Aの半径方向外側への移動を制限して、スロット10内に線材Aを巻装する。
【選択図】 図12
【解決手段】巻線しようとする一対のスロット10の外周開口11へ電機子1回りに回転するフライヤ8から繰出された線材Aをフォーマ3、4により案内してこの外周開口11から一対のスロット10内に巻装する一方、フライヤ8から電機子コア14端面に巻装される線材Aに電機子1の半径方向外側から係合するガイド手段5により巻装された線材Aの半径方向外側への移動を制限して、スロット10内に線材Aを巻装する。
【選択図】 図12
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動機の電機子外周の磁極間に設けたスロットに挿入して線材を巻装する電機子の巻線方法及び巻線装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から電動機の電機子外周の磁極間に設けたスロットに挿入して線材を巻装する自動巻線装置は知られている(特許文献1参照)。
【0003】
これは、フライヤから繰出される線材を斜面に沿って磁極間のスロット開口部に導き磁極の基端部に巻落す作用を行うセンターフォーマを備え、回転するフライヤから繰出される線材をセンターフォーマによってスロット開口部にガイドし、次いで、スロット開口部からスロット内に滑り込ませ、磁極の基端部から自動巻線するようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開昭61−15550号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では、線材が挿入されるスロット同士の角度が90度以下のような小さい場合においては、電機子鉄心のスロットに直接巻線を行おうとしても、磁極の基端部側、即ち、スロットの底部の方に巻線を落ち着かせることができず、次に巻かれた線材と共にスロットの片側壁面に整列する巻線状態となり、スロット内に空間を生じ、巻線の占積率が低下し、電動機の性能を低下させる虞があった。
【0006】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、スロット内に隙間なく線材を巻装可能な電機子の巻線方法および巻線装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、外周方向ならびに軸方向に開口した巻線を収容する複数のスロットとスロット間に設けた磁極とを備える電機子に線材を巻装する電機子の巻線方法であって、巻線しようとする一対のスロットの外周開口部へ電機子回りに回転するフライヤから繰出された線材をフォーマにより案内してこの外周開口部から一対のスロット内に巻装する一方、フライヤから電機子コア端面に巻装される線材に電機子の半径方向外側から係合するガイド手段により巻装された線材の半径方向外側への移動を制限して、スロット内に線材を巻装するようにした。
【0008】
前記フォーマは、フライヤから繰出される線材を前記一対のスロットの外周開口部に案内するよう一対のスロットの外周開口部間の電機子コア外周に接触させて配置したセンターフォーマのみ若しくは外周開口部からセンターフォーマより遠ざかる部分の電機子コア外周に接触させて配置したサイドフォーマを併せ持つものにより構成する。
【0009】
第2の発明は、第1の発明において、ガイド手段を線材の巻装に連れて電機子コア端面に沿って半径方向外側に移動されるようにした。前記ガイド手段の移動は、線材の巻装数に応じて行うこともできる。
【0010】
第3の発明は、外周方向ならびに軸方向に開口した巻線を収容する複数のスロットとスロット間に設けた磁極とを備える電機子に線材を巻装する電機子の巻線装置であって、前記電機子回りに回転して線材を繰出し巻線しようとする電機子の一対のスロットに巻装するフライヤと、前記フライヤから繰出される線材を前記一対のスロットの外周開口部に案内するよう一対のスロットの外周開口部間の電機子コア外周に接触させて配置したセンターフォーマおよび外周開口部からセンターフォーマより遠ざかる部分の電機子コア外周に接触させて配置したサイドフォーマと、電機子コア端面に配置され、フライヤから電機子コア端面に巻装される線材の半径方向外側に係合して巻装された線材の半径方向外側への移動を制限するガイド手段と、を備える。
【0011】
第4の発明は、第3の発明において、ガイド手段を、電機子コア端面に沿って半径方向に移動可能に配置した。
【0012】
第5の発明は、第3または第4の発明において、ガイド手段を、前記一対のスロットの壁面に沿う傾斜した側面と、電機子コア端面に巻装された線材に係合する先端面と、先端に移るに連れて電機子コア端面に近づくよう傾斜した背面と、を備えるよう構成した。
【0013】
第6の発明は、第3ないし第5の発明において、ガイド手段を、前記センターフォーマの電機子コア端面側にセンターフォーマの位置を基準として電機子への接近離脱方向に相対移動されるよう配置され、センターフォーマより前進して電機子に巻装される線材に係合する前進位置とセンターフォーマより後退した待機位置とを備えるよう構成した。この場合、例えば、センターフォーマを支持している支持台にサーボモータによる駆動機構を設け、この駆動機構によりガイド手段を相対的に位置決めするようにすればよい。
【0014】
第7の発明は、第6の発明において、センターフォーマを、電機子のコミュテータのタングに線材を係止するフックガイドをコミュテータのタングに接近離脱可能に備え、フックガイドは前記ガイド手段が待機位置に後退されるときコミュテータのタングに接近する前進位置となるよう構成した。この場合、例えば、センターフォーマに中央部を支持したレバーの一端にガイド手段を係合させ、他端にフックガイドを係合させると、駆動するサーボモータ等が削減できるが、夫々を個々にサーボモータ等の駆動機構により駆動するものであってもよい。
【0015】
【発明の効果】
したがって、第1および第3の発明では、フライヤから電機子コア端面に巻装される線材に電機子の半径方向外側から係合するガイド手段を備え、ガイド手段により巻装された線材の半径方向外側への移動を制限するため、磁極の基端部に一旦巻装された線材がそれに連なりまだ巻装されていない線材部分でフォーマに案内される際に磁極の外側に引き戻されるが、電機子コア端面に既に巻装された線材はガイド手段により磁極の基端部側に保持され、次に巻装される線材が保持された線材の上に乗り上げて、スロット内に隙間無く巻線できる。
【0016】
第2または第4の発明では、第1または第3の発明の効果に加えて、ガイド手段は電機子コア端面に沿って半径方向に移動可能であるため、線材の巻装に連れて電機子コア端面に沿って半径方向外側に移動でき、スロット内への巻密度を任意に調整可能とできる。
【0017】
第5の発明では、第3または第4の発明の効果に加えて、ガイド手段は、前記一対のスロットの壁面に沿う傾斜した側面と、電機子コア端面に巻装された線材に係合する先端面と、先端に移るに連れて電機子コア端面に近づくよう傾斜した背面と、を備えるため、巻装された線材がガイド手段上に位置しても側面および背面の傾斜により先端面に移動するよう付勢でき、巻装された線材の半径方向外側への移動を効果的に抑制できる。
【0018】
第6の発明では、ガイド手段は、センターフォーマの電機子コア端面側にセンターフォーマの位置を基準として電機子への接近離脱方向に相対移動されるよう配置され、センターフォーマより前進して電機子に巻装される線材に係合する前進位置とセンターフォーマより後退した待機位置とを備えるため、線材の磁極先端側への巻装時やコミュテータのタングへの絡げ時等において、線材と干渉することがない。
【0019】
第7の発明では、第6の発明の効果に加えて、センターフォーマに、電機子のコミュテータのタングに線材を係止するフックガイドをコミュテータのタングに接近離脱可能に設け、このフックガイドはガイド手段が待機位置に後退されるときコミュテータのタングに接近する前進位置となるため、コミュテータのタングへの線材の絡げと電機子コアのスロットへの線材の巻装とをフックガイドとガイド手段とを切換えて連続して作業可能で、作業能率を向上できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電機子の巻線方法および巻線装置を一実施形態に基づいて説明する。
【0021】
図1は本発明を適用した電機子の巻線装置の全体を示す側面図、図2はフォーマおよびフライヤを含む斜視図、図3は電機子の支持部を示す側面図、図4は電機子コア、サイドフォーマおよびセンターフォーマの位置関係を示す平面図、図5はセンターフォーマおよびガイド手段を分解して示すの拡大斜視図である。
【0022】
図1および図2に示すように、電機子の巻線装置は、電機子1を支持する電機子支持手段2と、電機子1の側部にあって線材を電機子1のスロットの開口11に案内するサイドフォーマ3と、サイドフォーマ3間に位置しサイドフォーマ3と共に線材Aを電機子1のスロット開口11に案内するセンターフォーマ4と、センターフォーマ4を収容したガイド手段5と、センターフォーマ4をその軸方向に前後させて電機子1へ接近離脱させるフォーマ位置決め手段6と、ガイド手段5の電機子への接近離脱方向(軸方向)のガイド位置決め手段7と、線材Aを繰出しながらセンターフォーマ4およびガイド手段5の外周で回転するフライヤ8と、を備える。なお、図2はフォーマ位置決め手段6およびガイド位置決め手段7の構成を省略して記載している。
【0023】
前記電機子支持手段2は、ベッド9上の一端側において、図3にも示すように、スピンドル12を上下から支持することで電機子1を支持するものであり、電機子1のスピンドル12を下方から支持する支持台20と、電機子1のスピンドル12を上方から支持する支持部21とを備える。ここで、電機子1は、スピンドル12上に、外周に複数の磁極13を有しかつ巻線される線材Aを収容するスロット10を磁極間に備える電機子コア14(図4も参照)と、巻線Aの端部が絡げられるタング16を有しかつ図示しないケースからのブラシと接触するコミテータ15と、を固定して備えるものである。電機子コア14の磁極13への巻線は、例えば、隣接するスロット10に線材Aが挿入されるよう磁極13毎に巻線される場合や3〜5個目のスロット10との間の複数の磁極13に跨って巻線される場合があり、いずれの場合でもよいが、本実施例では、主として後者の場合について説明している。
【0024】
前記支持台20は、ベッド9に設けた割出し機構22により所定角度毎に割出し停止させつつ回転可能であり、内部には、電機子1のスピンドル12外周に嵌着するチャック23(コレットチャック)内蔵する。チャック23は、支持台20の外筒を図示しないスプリングにより上方に押出して位置させるとき電機子1のスピンドル12を嵌着し、図示しないアクチュエータにより図中下方に引き込まれた際に開放する。支持台20はチャック23を介して電機子1のスピンドル12を固定保持した状態で、電機子1を所定角度毎に割出し回転する際、図に示すように、電機子コア14の巻線しようとするスロット10のスロット開口11とサイドフォーマ3およびセンターフォーマ4間の隙間で形成する投入口31とが一致するよう位置決めする。
【0025】
前記上部の支持部21は、ベッド9上に起立したフレーム24に設けたアクチュエータ25により上下動可能とされ、スピンドル12の上端に回転可能に係合して支持する軸受け26を備え、軸受け26に連なる窪み27に電機子1のコミテータ15およびタング16を収容可能である。窪み27はセンターフォーマ4側で切欠き28され、対応して位置するコミテータ15のタング16を露出させており、フライヤ8から繰出される線材Aを絡げ可能としている。支持部21には、上部から覆って被さるコミテータカバー29が配置される。コミテータカバー29はアクチュエータ30により昇降自在であり、電機子1を位置決め保持した支持部21に上方から被さることで上記切欠き28を閉じ、電機子コア14への巻線時に線材Aがコミテータ15のタング16と干渉しないようにサイドフォーマ3・センターフォーマ4でガイドされるまで線材Aを案内するよう機能する。
【0026】
前記サイドフォーマ3は、図4に示すように、センターフォーマ4と共同して線材Aの投入口31を形成するようセンターフォーマ4と直交する側から電機子コア14の外周に接触するよう構成し、ベッド9上に起立させたブラケット32に設けたアクチュエータ33により前記直行方向から電機子コア14に接近離脱可能に作動される。図4はサイドフォーマ3が電機子コア14に接触した前進状態を示し、線材Aが巻線によって挿入されるスロット10のスロット開口11のみを開口させるよう、サイドフォーマ3とセンターフォーマ4とで共同して線材Aの投入口31を形成する。フライヤ8からの線材Aは、図中上下に描かれた線Bに沿って繰出され、サイドフォーマ3の外周表面に案内され、センターフォーマ4により線材Aの投入口31に案内され、スロット開口11からスロット10内に落し込まれる。
【0027】
前記センターフォーマ4は、図1、2および図4に示すように、後述するフォーマ位置決め手段6により電機子コア14に接触した前進位置において、先端の円弧状接触部35により電機子コア14の複数の磁極13に接触し、円弧状接触部35側方に形成した傾斜面36により線材Aを案内可能であり、前述したようにサイドフォーマ3と共同して線材Aの投入口31を構成する。
【0028】
前記ガイド手段5は、センターフォーマ4の上下に位置して電機子コア14の線材Aが投入されるスロット10を両側に開口させて突出するガイド38を備え、このガイド38はセンターフォーマ4の上方および下方において二股に分割され、それらの基部は、図5に示すように、コ字状部材39により連結されて一体とされている。コ字状部材39はセンターフォーマ4を取り囲み、センターフォーマ4とガイド5とは、独立して電機子コア14に接近離脱可能であり、後述するガイド位置決め手段7により位置決めされる。ガイド5は、その板厚および幅が先端に行くほど小さくなるよう形成され、繰出された線材Aをガイド5の傾斜した側面40によりスロット10奥側(磁極基部側)へ案内し、また、電機子コア14を挟んだ背面側の傾斜面41は線材Aを電機子コア14端部の中心寄りに線材Aを案内し、その先端42は巻線された線材Aに係合して電機子コア14の半径方向外側へと移動するのを阻止する。
【0029】
前記ガイド手段5の上方には、線材Aを電機子1のタング16に絡げ時、先端が電機子1の上部の支持部21の切欠き28に係合してタング16に絡げる線材Aをタング16に向かってガイドするフックガイド45が電機子1のタング16に向かって前進後退可能に配置されている。フックガイド45は、ここでは、センターフォーマ4に揺動可能にレバー46を支持して設け、レバー46の一端にガイド手段5のコ字状部材39に設けたピン47を当接させ、レバー46の他端に設けた長穴48(溝)にフックガイド45に設けたピン49を係合させた駆動機構により、その前後方向の位置決めがなされる。ばね50はピン47とレバー46との接触状態を維持するために配置される。この駆動機構は、センターフォーマ4とガイド手段5との相対位置の変化を拡大してフックガイド45を前後させるものであり、センターフォーマ4に対してガイド手段5が相対的に後退するときレバー46は前傾してフックガイド45を前進させ、逆に、ガイド手段5が相対的に前進するときレバー46は後傾してフックガイド45を後退させる。即ち、ガイド手段5を不使用位置に後退させるときフックガイド45が前進し、ガイド手段5を使用位置に前進させるときフックガイド45を後退させる。
【0030】
前記フライヤ8は、フライヤ支持台51に回転可能に支持された円筒軸52の一端の円盤53から起立させて設けたフライヤアーム54先端に線材Aの繰出しノズル55を備え、円筒軸52をプーリ56、57およびベルト58を介してフライヤ支持台51に設けたサーボモータ59により回転させることにより、ノズル55を電機子コア14回りに回転させ、ノズル55から繰出した線材Aを電機子コア14のスロット10に巻線するよう機能する。線材Aは後方から円筒軸52を貫通して配置した線材ガイドチューブ60を経由し、フライヤアーム54のプーリ61を経由してノズル55へ供給される。フライヤノズル55の線材繰出し位置は、フライヤ支持台51をベッド9にスライダ62を介して移動可能に支持させ、サーボモータ63により回転駆動されるスクリュウ64とフライヤ支持台51に設けた図示しないナットとにより構成される送り機構により電機子コア14への接近方向および離脱方向に位置調整可能としている。
【0031】
前記フォーマ位置決め手段6およびガイド位置決め手段7は、前記フライヤ8の円筒軸52内周に軸受け65およびブッシュ66を介して相対回転可能かつ軸方向に移動可能に支持され、センターフォーマ4に軸端が連結された内軸67およびガイド手段5に軸端が連結された中空の外軸68とからなる内外二重軸を備える。内外二重軸の内軸67と外軸68とは両軸の軸方向相対移動は許容し、回転移動は一体とするキー69により連結される。内軸67および外軸68の軸端には夫々フランジ70A、70Bが固定され、夫々のフランジ70A、70Bの外周に同心状に内周側から順に第1軸受け71A、71B、リング72A、72B、第2軸受け73A、73B、固定リング74A、74Bを設け、これらのフランジ70A、70B、リング72A、72B、固定リング74A、74Bは、夫々互いに回転自在であるが、軸方向には一体となって移動するよう構成する。そして、内軸67の固定リング74Aはフライヤ支持台51にブラケット75を介して固定し、外軸68の固定リング74Bはフライヤ支持台51に固定したサーボモータ76により回転駆動されるスクリュウ77により軸方向に相対的に移動可能に支持させる。夫々のリング72A、72Bには円筒軸52と一体に回転する線材ガイドチューブ60が貫通して各リング72A、72Bは円筒軸52と共に回転するよう構成しており、線材ガイドチューブ60と各リング72A、72Bとは摺動自在に係合されることで、外軸68側のリング72Bがサーボモータ76により軸方向に移動するも線材ガイドチューブ60によりこの軸方向移動を許容するよう構成している。内軸67側の固定リング74Aの内軸67から鉛直下にマグネット79が固定される一方、フランジ70Aにもセンターフォーマ4およびガイド手段5が正規位置に位置する状態で対向する位置にマグネット80を固定配置し、両マグネット79、80の吸引力によって、前記内外二重軸はフライヤ8の回転する円筒軸52内に配置されるも回転しないように構成されている。
【0032】
以上の構成の電機子の巻線装置による巻線動作について以下に説明する。
【0033】
巻線装置の待機時においては、フライヤ支持台51は電機子支持手段2からセンターフォーマ4、ガイド手段5、および、フライヤ8を離反させた後退位置に位置し、フライヤ8は回転せず停止しており、電機子支持手段2の上部の支持部21およびコミュテータカバー29は夫々アクチュエータ25、30により上方の待機位置に位置する。センターフォーマ4とガイド手段5とは、図6に示すように、僅かにセンターフォーマ4の先端がガイド手段5のガイド38先端より出ている中立状態としている。
【0034】
先ず、巻線する電機子1のスピンドル12を支持台20のチャック23に挿入し、上部の支持部21をアクチュエータ25により下降させ、窪み27にコミテータ15を収容しかつ軸受け26にスピンドル12の上端を支持させ、次いで、支持台20のチャック23を作動させて電機子1を固定する。電機子1の回転方向の位置は、支持台20に電機子1を搬送する図示しないロボットハンドにより予め位置出しされてセットされる。
【0035】
次に、電機子1の上方向から電機子1のコミュテ一タ15および上部支持部21を覆うコミュテ一タカバー29をアクチュエータ30を作動させて下降させ、コミュテ一タ15を覆う。上部支持部21の窪み27の切欠き28も外部から覆われ、コミュテータ15のタング16が切欠き28から外部に露出することを防止される。
【0036】
次に、サーボモータ63を作動させてフライヤ支持台51を前進させ、フライヤ8と一体に前後に移動するセンターフォーマ4をガイド手段5およびフライヤ8と共に前進させ、割出し装置22により電機子コア14の線材Aを巻線しようとする一対のスロット開口11の縁(磁極先端縁)がセンターフォーマ4の先端の縁と一致するように電機子1を適宜回転させて調整し、電機子1の複数の磁極13先端にセンターフォーマ4を接触させる。
【0037】
次に、アクチュエータ33を作動させてサイドフォーマ3を待機位置から前進位置に移動させ、電機子1の両側面から磁極13に接触させる。このとき、電機子コア14の前記一対のスロット開口11の他方の縁(磁極先端縁)とサイドフォーマ3の接触面の端部が一致する(図4参照)。
【0038】
この状態においては、図4に示すように、前記一対のスロット開口11はセンターフォーマ4とサイドフォーマ3とで形成する投入口31と一致し、投入する線材Aを投入口31に案内し、投入口31からスロット開口11を通してスロット10内に挿入可能となる。
【0039】
次に、コミュテータカバー29をアクチュエータ30により上昇させて、上部支持部21の窪み27内の電機子1のコミュテータ15のタング16を切欠き28から露出した状態とし、フライヤ支持台51に設置したサーボモータ76を作動させ、スクリュウ77、固定リング74B、軸受け73B、リング72B、軸受け71B、および、フランジ70Bを介して内外二重軸の外軸68を後退させ、ガイド手段5を電機子1から離れる方向に後退させ、ピン47、49、レバー46を介してフックガイド45を電機子1側に前進させ、コミュテ一タ15の各セグメント下部から延びるタング16の上方向への折り曲げ部を覆うように移動させる(図7参照)。
【0040】
この状態で、フライヤ8のノズル55から繰出されている線材Aの先端を図示しないクランプ装置により把持させ、フライヤ8をサーボモータ59により回転させると、フライヤ8のノズル55から繰出された線材Aはフックガイド45に接し、フックガイド45に案内されてコミュテータ15のタング16の折り曲げ部に係合して線材Aは係止される(図8参照)。
【0041】
この後、フライヤ支持台51に設置したサーボモータ76を逆に作動させ、スクリュウ77、固定リング74B、軸受け73B、リング72B、軸受け71B、および、フランジ70Bを介して内外二重軸の外軸68を前進させ、ガイド手段5を電機子1に近づく方向に前進させ、ピン47、49、レバー46を介してフックガイド45を電機子1から離れるよう後退させる。図9に示すように、ガイド手段5のガイド38先端42が電機子コア14の磁極13の基端近傍に移動させた後、サーボモータ76を停止させる。
【0042】
この状態においては、図10にハッチングにより示すように、ガイド手段5のガイド38の側面40は前記一対のスロット10の一方の壁面から若干スロット10内に入った部分に位置し、その先端42がスロット10の底部(磁極の基端)から若干離れた部分に位置する。
【0043】
この状態で、フライヤ8を電機子コア14のコミテータ15がある側から反対側まで回転させると、フライヤ8先端から繰出された線材Aは、サイドフォーマ3の斜面に接触しつつ、センターフォーマ4とサイドフォーマ3の端部との隙間で構成される投入口31に案内され、サイドフォーマ3の端部を外れて、投入口31からスロット開口11を経て磁極13間のスロット10内に巻き落とされる。このとき、フライヤ8の先端は、ちょうど電機子1の磁極13の基端部近傍まで前進した位置にあるため、線材Aのテンションが適切に保たれていれば、線材Aは、磁極13の基端部に接して巻線される。さらにフライヤ8が回転して巻線される線材Aが電機子コア14端面に巻装されると、巻装された線材Aはガイド38の先端42に位置する(図11参照)。
【0044】
さらにフライヤ8が回転すると、フライヤ8から繰出されてまだ巻装されていない線材Aがサイドフォーマ3に接触してサイドフォーマ3に沿って電機子コア14の半径方向外側に引き戻される。しかし、既に電機子コア14端面に巻装されている線材Aはガイド手段5の先端に係合して前記半径方向外側への引き戻しによってもその巻装位置を保持する。
【0045】
フライヤ8をさらに回転して電機子1のコミテータ15側まで回転すると、繰出した線材Aがサイドフォーマ3の斜面に接触しつつ、センターフォーマ4とサイドフォーマ3の端部との隙間で構成される投入口31に案内され、サイドフォーマ3の端部を外れて、投入口31からスロット開口11を経て磁極13間のスロット10内に巻き落とされる。この時の線材Aは、スロット10内で磁極13の基端側に位置し、さらにフライヤ8が回転するとき、電機子コア14端面の基端側に巻装されてゆく。
【0046】
そして、さらにフライヤ8が回転した場合においても、前記と同様、フライヤ8から繰出されてまだ巻装されていない線材Aがサイドフォーマ3に接触してサイドフォーマ3に沿って電機子コア14の半径方向外側に引き戻されるが、既に電機子コア14端面に巻装されている線材Aはガイド手段5の先端42に係合して前記半径方向外側への引き戻しによってもその巻装位置を保持する(図12参照)。
【0047】
なお、以上の巻装工程において、線材Aがガイド38の傾斜した側面40若しくは背面41に巻装される場合においても、これらの傾斜面により線材Aは磁極13の基端側へ付勢され、フライヤ8が電機子コア14の反対面まで回転する間に、線材Aに加わるテンションにより磁極13の基端部側へ線材Aを移動させ、線材Aはガイド38から外れてガイド38の先端42と係合する。
【0048】
2巻目の巻線時においても、線材Aはサイドフォーマ3の斜面に接触しつつ、センターフォーマ4とサイドフォーマ3の端部により構成される投入口31に案内され、サイドフォーマ3の端部を外れて、投入口31から磁極13間のスロット開口11を経てスロット10内に巻き落とされるが、この動作の際に、いったん磁極13の基端部に巻き落とされた線材Aが磁極13の外端側に押し戻されるのをガイド38先端42に係合して規制するため、一度基端部に巻線された線材Aはその位置に留まる。したがって、2巻目の巻線も、1巻目の巻線に乗り上げるようにして巻線される(図13参照)。
【0049】
この様な動作を繰返しつつ、適宜フライヤ支持台51上のサーボモータ76を駆動して内外二重軸の外軸68を後退させ、ガイド手段5を後退させることによって、既に巻付けられた線材Aに乗り上げるようにして順次巻線されるので、スロット10内に隙間なく、線材Aを巻き付ける事ができる。
【0050】
以上の動作を繰返すことで規定された巻数の巻線が終了すると、センターフォーマ4、サイドフォーマ3、および、ガイド手段5を電機子コア14から離し、次の巻線作業のために割出し装置により支持台20および電機子1を所定角度回転させ、再び、コミュテータカバー29を上昇させ、センターフォーマ4、サイドフォーマ3を前進させて電機子1に接触させ、フックガイド45を前進させて、フライヤ8を回転させて、タング16の折り曲げ部に線材Aを収容して係止する。
【0051】
同様に、フックガイド45を後退させ、代わりにガイド38を電機子1の磁極13の基端部にまで、前進させて、フライヤ8を回転させて、別の一対のスロット10に線材Aを巻き落として巻線する。
【0052】
以上の動作を繰返して、所定の回数だけ巻線を行い、最初のタング16に線材Aを収容し係止したところで、電機子1全体の巻線を終了する。
【0053】
終了後、フライヤ8先端の線材Aをクランプ装置により把持して、クランプ装置とタング16の間の線材Aを切断して、電機子支持手段2から電機子1を外して一連の作業は終了する。
【0054】
本実施形態においては、以下に記載する効果を奏することができる。
【0055】
フライヤ8から電機子コア14端面に巻装される線材Aに電機子1の半径方向外側から係合するガイド手段5を備え、ガイド手段5により巻装された線材Aの半径方向外側への移動を制限するため、磁極13の基端部に一旦巻装された線材Aがそれに連なりまだ巻装されていない線材部分でフォーマに案内される際に磁極13の外側に引き戻されるが、電機子コア14端面に既に巻装された線材Aはガイド手段5により磁極13の基端部側に保持され、次に巻装される線材Aが保持された線材Aの上に乗り上げて、スロット10内に隙間無く巻線できる。
【0056】
また、ガイド手段5は電機子コア14端面に沿って半径方向に移動可能であるため、線材Aの巻装に連れて電機子コア14端面に沿って半径方向外側に移動でき、スロット10内への巻密度を任意に調整可能とできる。
【0057】
さらに、ガイド手段5は、前記一対のスロット10の壁面に沿う傾斜した側面40と、電機子コア14端面に巻装された線材Aに係合する先端面42と、先端に移るに連れて電機子コア14端面に近づくよう傾斜した背面41と、を備えるため、巻装された線材Aがガイド手段5上に位置しても側面40および背面41の傾斜により先端面42に移動するよう付勢でき、巻装された線材Aの半径方向外側への移動を効果的に抑制できる。
【0058】
また、ガイド手段5は、センターフォーマ4の電機子コア14端面側にセンターフォーマ4の位置を基準として電機子1への接近離脱方向に相対移動されるよう配置され、センターフォーマ4より前進して電機子1に巻装される線材Aに係合する前進位置とセンターフォーマ4より後退した待機位置とを備えるため、線材Aの磁極13先端側への巻装時やコミュテータ15のタング16への絡げ時等において、線材Aと干渉することがない。
【0059】
また、センターフォーマ4に、電機子1のコミュテータ15のタング16に線材Aを係止するフックガイド45をコミュテータ15のタング16に接近離脱可能に設け、このフックガイド45はガイド手段5が待機位置に後退されるときコミュテータ15のタング16に接近する前進位置となるため、コミュテータ15のタング16への線材Aの絡げと電機子コア14のスロット10への線材Aの巻装とをフックガイド45とガイド手段5とを切換えて連続して作業可能で、作業能率を向上できる。
【0060】
なお、上記実施形態において、フォーマ位置決め手段6によりフライヤ支持台51が移動され、センターフォーマ4とフライヤ8とが共に移動可能とされ、ガイド手段5はフライヤ支持台51に対してガイド位置決め手段7により相対移動されるよう構成して、線材Aの巻線時には、フライヤ8とセンターフォーマ4とは位置移動せず、ガイド位置決め手段7によるガイド手段5の移動によってのみ磁極13への巻装位置を調整するものであった。しかし、図示しないが、例えば、フライヤ8の巻位置とガイド手段5の移動位置を同期させて移動させるようにしてもよく、この場合であっても、巻装回数に関連して移動位置をずらすことで任意の多重巻をさせることができる。そして、センターフォーマ4をばねにより電機子コア14に付勢する構成とすることにより、センターフォーマ4の位置決め手段も省略してばねの支持部をガイド手段5およびフライヤ8のベース部材に支持させることもできる。
【0061】
また、上記実施形態において、ガイド手段5とフックガイド45とはレバー46によって、一方が前進しているとき他方が後退されるようにしているが、図示しないが、例えば、夫々に駆動機構を設けて、独立して前進後退可能とし、一方が前進しているとき他方を後退させるようにしてもよい。
【0062】
また、上記実施形態において、電機子1はそのスピンドル12を垂直方向にして電機子支持手段2により固定しているが、図示しないが、例えば、スピンドル12を水平として電機子支持手段2に固定するものであってもよい。また、スピンドル12を固定する方式としても、チャック23により固定しているが、スピンドル12両端から挟んで固定するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す電機子の巻線装置の全体を示す側面図。
【図2】同じくフォーマおよびフライヤを含む斜視図。
【図3】同じく電機子の支持部を示す側面図。
【図4】電機子コア、サイドフォーマおよびセンターフォーマの位置関係を示す平面図。
【図5】センターフォーマおよびガイド手段を分解して示す拡大斜視図。
【図6】電機子への当接状態を示すセンターフォーマおよびガイド手段の側面図。
【図7】電機子のコミュテータタングへの絡げ時の状態を示すセンターフォーマおよびガイド手段の側面図。
【図8】電機子のコミュテータタングへの絡げ時の状態を示すセンターフォーマおよびガイド手段の斜視図。
【図9】電機子の巻線時の状態を示すセンターフォーマおよびガイド手段の側面図。
【図10】電機子の巻線時の状態を示すセンターフォーマおよびガイド手段の平面図。
【図11】電機子の巻線時の状態を示すセンターフォーマおよびガイド手段の斜視図。
【図12】電機子への巻線状態を示すガイド手段を含む平面図。
【図13】電機子への巻線結果を示す平面図。
【符号の説明】
1 電機子
2 電機子支持手段
3 サイドフォーマ
4 センターフォーマ
5 ガイド手段
6 フォーマ位置決め手段
7 ガイド位置決め手段
8 フライヤ
10 スロット
11 スロット開口
12 スピンドル
13 磁極
15 コミュテータ
16 タング
20 支持台
21 上部支持部
29 コミュテータカバー
31 投入口
38 ガイド
40 側面
41 背面
42 先端面
45 フックカバー
51 フライヤ支持台
67 内軸
68 外軸
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動機の電機子外周の磁極間に設けたスロットに挿入して線材を巻装する電機子の巻線方法及び巻線装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から電動機の電機子外周の磁極間に設けたスロットに挿入して線材を巻装する自動巻線装置は知られている(特許文献1参照)。
【0003】
これは、フライヤから繰出される線材を斜面に沿って磁極間のスロット開口部に導き磁極の基端部に巻落す作用を行うセンターフォーマを備え、回転するフライヤから繰出される線材をセンターフォーマによってスロット開口部にガイドし、次いで、スロット開口部からスロット内に滑り込ませ、磁極の基端部から自動巻線するようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開昭61−15550号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では、線材が挿入されるスロット同士の角度が90度以下のような小さい場合においては、電機子鉄心のスロットに直接巻線を行おうとしても、磁極の基端部側、即ち、スロットの底部の方に巻線を落ち着かせることができず、次に巻かれた線材と共にスロットの片側壁面に整列する巻線状態となり、スロット内に空間を生じ、巻線の占積率が低下し、電動機の性能を低下させる虞があった。
【0006】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、スロット内に隙間なく線材を巻装可能な電機子の巻線方法および巻線装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、外周方向ならびに軸方向に開口した巻線を収容する複数のスロットとスロット間に設けた磁極とを備える電機子に線材を巻装する電機子の巻線方法であって、巻線しようとする一対のスロットの外周開口部へ電機子回りに回転するフライヤから繰出された線材をフォーマにより案内してこの外周開口部から一対のスロット内に巻装する一方、フライヤから電機子コア端面に巻装される線材に電機子の半径方向外側から係合するガイド手段により巻装された線材の半径方向外側への移動を制限して、スロット内に線材を巻装するようにした。
【0008】
前記フォーマは、フライヤから繰出される線材を前記一対のスロットの外周開口部に案内するよう一対のスロットの外周開口部間の電機子コア外周に接触させて配置したセンターフォーマのみ若しくは外周開口部からセンターフォーマより遠ざかる部分の電機子コア外周に接触させて配置したサイドフォーマを併せ持つものにより構成する。
【0009】
第2の発明は、第1の発明において、ガイド手段を線材の巻装に連れて電機子コア端面に沿って半径方向外側に移動されるようにした。前記ガイド手段の移動は、線材の巻装数に応じて行うこともできる。
【0010】
第3の発明は、外周方向ならびに軸方向に開口した巻線を収容する複数のスロットとスロット間に設けた磁極とを備える電機子に線材を巻装する電機子の巻線装置であって、前記電機子回りに回転して線材を繰出し巻線しようとする電機子の一対のスロットに巻装するフライヤと、前記フライヤから繰出される線材を前記一対のスロットの外周開口部に案内するよう一対のスロットの外周開口部間の電機子コア外周に接触させて配置したセンターフォーマおよび外周開口部からセンターフォーマより遠ざかる部分の電機子コア外周に接触させて配置したサイドフォーマと、電機子コア端面に配置され、フライヤから電機子コア端面に巻装される線材の半径方向外側に係合して巻装された線材の半径方向外側への移動を制限するガイド手段と、を備える。
【0011】
第4の発明は、第3の発明において、ガイド手段を、電機子コア端面に沿って半径方向に移動可能に配置した。
【0012】
第5の発明は、第3または第4の発明において、ガイド手段を、前記一対のスロットの壁面に沿う傾斜した側面と、電機子コア端面に巻装された線材に係合する先端面と、先端に移るに連れて電機子コア端面に近づくよう傾斜した背面と、を備えるよう構成した。
【0013】
第6の発明は、第3ないし第5の発明において、ガイド手段を、前記センターフォーマの電機子コア端面側にセンターフォーマの位置を基準として電機子への接近離脱方向に相対移動されるよう配置され、センターフォーマより前進して電機子に巻装される線材に係合する前進位置とセンターフォーマより後退した待機位置とを備えるよう構成した。この場合、例えば、センターフォーマを支持している支持台にサーボモータによる駆動機構を設け、この駆動機構によりガイド手段を相対的に位置決めするようにすればよい。
【0014】
第7の発明は、第6の発明において、センターフォーマを、電機子のコミュテータのタングに線材を係止するフックガイドをコミュテータのタングに接近離脱可能に備え、フックガイドは前記ガイド手段が待機位置に後退されるときコミュテータのタングに接近する前進位置となるよう構成した。この場合、例えば、センターフォーマに中央部を支持したレバーの一端にガイド手段を係合させ、他端にフックガイドを係合させると、駆動するサーボモータ等が削減できるが、夫々を個々にサーボモータ等の駆動機構により駆動するものであってもよい。
【0015】
【発明の効果】
したがって、第1および第3の発明では、フライヤから電機子コア端面に巻装される線材に電機子の半径方向外側から係合するガイド手段を備え、ガイド手段により巻装された線材の半径方向外側への移動を制限するため、磁極の基端部に一旦巻装された線材がそれに連なりまだ巻装されていない線材部分でフォーマに案内される際に磁極の外側に引き戻されるが、電機子コア端面に既に巻装された線材はガイド手段により磁極の基端部側に保持され、次に巻装される線材が保持された線材の上に乗り上げて、スロット内に隙間無く巻線できる。
【0016】
第2または第4の発明では、第1または第3の発明の効果に加えて、ガイド手段は電機子コア端面に沿って半径方向に移動可能であるため、線材の巻装に連れて電機子コア端面に沿って半径方向外側に移動でき、スロット内への巻密度を任意に調整可能とできる。
【0017】
第5の発明では、第3または第4の発明の効果に加えて、ガイド手段は、前記一対のスロットの壁面に沿う傾斜した側面と、電機子コア端面に巻装された線材に係合する先端面と、先端に移るに連れて電機子コア端面に近づくよう傾斜した背面と、を備えるため、巻装された線材がガイド手段上に位置しても側面および背面の傾斜により先端面に移動するよう付勢でき、巻装された線材の半径方向外側への移動を効果的に抑制できる。
【0018】
第6の発明では、ガイド手段は、センターフォーマの電機子コア端面側にセンターフォーマの位置を基準として電機子への接近離脱方向に相対移動されるよう配置され、センターフォーマより前進して電機子に巻装される線材に係合する前進位置とセンターフォーマより後退した待機位置とを備えるため、線材の磁極先端側への巻装時やコミュテータのタングへの絡げ時等において、線材と干渉することがない。
【0019】
第7の発明では、第6の発明の効果に加えて、センターフォーマに、電機子のコミュテータのタングに線材を係止するフックガイドをコミュテータのタングに接近離脱可能に設け、このフックガイドはガイド手段が待機位置に後退されるときコミュテータのタングに接近する前進位置となるため、コミュテータのタングへの線材の絡げと電機子コアのスロットへの線材の巻装とをフックガイドとガイド手段とを切換えて連続して作業可能で、作業能率を向上できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電機子の巻線方法および巻線装置を一実施形態に基づいて説明する。
【0021】
図1は本発明を適用した電機子の巻線装置の全体を示す側面図、図2はフォーマおよびフライヤを含む斜視図、図3は電機子の支持部を示す側面図、図4は電機子コア、サイドフォーマおよびセンターフォーマの位置関係を示す平面図、図5はセンターフォーマおよびガイド手段を分解して示すの拡大斜視図である。
【0022】
図1および図2に示すように、電機子の巻線装置は、電機子1を支持する電機子支持手段2と、電機子1の側部にあって線材を電機子1のスロットの開口11に案内するサイドフォーマ3と、サイドフォーマ3間に位置しサイドフォーマ3と共に線材Aを電機子1のスロット開口11に案内するセンターフォーマ4と、センターフォーマ4を収容したガイド手段5と、センターフォーマ4をその軸方向に前後させて電機子1へ接近離脱させるフォーマ位置決め手段6と、ガイド手段5の電機子への接近離脱方向(軸方向)のガイド位置決め手段7と、線材Aを繰出しながらセンターフォーマ4およびガイド手段5の外周で回転するフライヤ8と、を備える。なお、図2はフォーマ位置決め手段6およびガイド位置決め手段7の構成を省略して記載している。
【0023】
前記電機子支持手段2は、ベッド9上の一端側において、図3にも示すように、スピンドル12を上下から支持することで電機子1を支持するものであり、電機子1のスピンドル12を下方から支持する支持台20と、電機子1のスピンドル12を上方から支持する支持部21とを備える。ここで、電機子1は、スピンドル12上に、外周に複数の磁極13を有しかつ巻線される線材Aを収容するスロット10を磁極間に備える電機子コア14(図4も参照)と、巻線Aの端部が絡げられるタング16を有しかつ図示しないケースからのブラシと接触するコミテータ15と、を固定して備えるものである。電機子コア14の磁極13への巻線は、例えば、隣接するスロット10に線材Aが挿入されるよう磁極13毎に巻線される場合や3〜5個目のスロット10との間の複数の磁極13に跨って巻線される場合があり、いずれの場合でもよいが、本実施例では、主として後者の場合について説明している。
【0024】
前記支持台20は、ベッド9に設けた割出し機構22により所定角度毎に割出し停止させつつ回転可能であり、内部には、電機子1のスピンドル12外周に嵌着するチャック23(コレットチャック)内蔵する。チャック23は、支持台20の外筒を図示しないスプリングにより上方に押出して位置させるとき電機子1のスピンドル12を嵌着し、図示しないアクチュエータにより図中下方に引き込まれた際に開放する。支持台20はチャック23を介して電機子1のスピンドル12を固定保持した状態で、電機子1を所定角度毎に割出し回転する際、図に示すように、電機子コア14の巻線しようとするスロット10のスロット開口11とサイドフォーマ3およびセンターフォーマ4間の隙間で形成する投入口31とが一致するよう位置決めする。
【0025】
前記上部の支持部21は、ベッド9上に起立したフレーム24に設けたアクチュエータ25により上下動可能とされ、スピンドル12の上端に回転可能に係合して支持する軸受け26を備え、軸受け26に連なる窪み27に電機子1のコミテータ15およびタング16を収容可能である。窪み27はセンターフォーマ4側で切欠き28され、対応して位置するコミテータ15のタング16を露出させており、フライヤ8から繰出される線材Aを絡げ可能としている。支持部21には、上部から覆って被さるコミテータカバー29が配置される。コミテータカバー29はアクチュエータ30により昇降自在であり、電機子1を位置決め保持した支持部21に上方から被さることで上記切欠き28を閉じ、電機子コア14への巻線時に線材Aがコミテータ15のタング16と干渉しないようにサイドフォーマ3・センターフォーマ4でガイドされるまで線材Aを案内するよう機能する。
【0026】
前記サイドフォーマ3は、図4に示すように、センターフォーマ4と共同して線材Aの投入口31を形成するようセンターフォーマ4と直交する側から電機子コア14の外周に接触するよう構成し、ベッド9上に起立させたブラケット32に設けたアクチュエータ33により前記直行方向から電機子コア14に接近離脱可能に作動される。図4はサイドフォーマ3が電機子コア14に接触した前進状態を示し、線材Aが巻線によって挿入されるスロット10のスロット開口11のみを開口させるよう、サイドフォーマ3とセンターフォーマ4とで共同して線材Aの投入口31を形成する。フライヤ8からの線材Aは、図中上下に描かれた線Bに沿って繰出され、サイドフォーマ3の外周表面に案内され、センターフォーマ4により線材Aの投入口31に案内され、スロット開口11からスロット10内に落し込まれる。
【0027】
前記センターフォーマ4は、図1、2および図4に示すように、後述するフォーマ位置決め手段6により電機子コア14に接触した前進位置において、先端の円弧状接触部35により電機子コア14の複数の磁極13に接触し、円弧状接触部35側方に形成した傾斜面36により線材Aを案内可能であり、前述したようにサイドフォーマ3と共同して線材Aの投入口31を構成する。
【0028】
前記ガイド手段5は、センターフォーマ4の上下に位置して電機子コア14の線材Aが投入されるスロット10を両側に開口させて突出するガイド38を備え、このガイド38はセンターフォーマ4の上方および下方において二股に分割され、それらの基部は、図5に示すように、コ字状部材39により連結されて一体とされている。コ字状部材39はセンターフォーマ4を取り囲み、センターフォーマ4とガイド5とは、独立して電機子コア14に接近離脱可能であり、後述するガイド位置決め手段7により位置決めされる。ガイド5は、その板厚および幅が先端に行くほど小さくなるよう形成され、繰出された線材Aをガイド5の傾斜した側面40によりスロット10奥側(磁極基部側)へ案内し、また、電機子コア14を挟んだ背面側の傾斜面41は線材Aを電機子コア14端部の中心寄りに線材Aを案内し、その先端42は巻線された線材Aに係合して電機子コア14の半径方向外側へと移動するのを阻止する。
【0029】
前記ガイド手段5の上方には、線材Aを電機子1のタング16に絡げ時、先端が電機子1の上部の支持部21の切欠き28に係合してタング16に絡げる線材Aをタング16に向かってガイドするフックガイド45が電機子1のタング16に向かって前進後退可能に配置されている。フックガイド45は、ここでは、センターフォーマ4に揺動可能にレバー46を支持して設け、レバー46の一端にガイド手段5のコ字状部材39に設けたピン47を当接させ、レバー46の他端に設けた長穴48(溝)にフックガイド45に設けたピン49を係合させた駆動機構により、その前後方向の位置決めがなされる。ばね50はピン47とレバー46との接触状態を維持するために配置される。この駆動機構は、センターフォーマ4とガイド手段5との相対位置の変化を拡大してフックガイド45を前後させるものであり、センターフォーマ4に対してガイド手段5が相対的に後退するときレバー46は前傾してフックガイド45を前進させ、逆に、ガイド手段5が相対的に前進するときレバー46は後傾してフックガイド45を後退させる。即ち、ガイド手段5を不使用位置に後退させるときフックガイド45が前進し、ガイド手段5を使用位置に前進させるときフックガイド45を後退させる。
【0030】
前記フライヤ8は、フライヤ支持台51に回転可能に支持された円筒軸52の一端の円盤53から起立させて設けたフライヤアーム54先端に線材Aの繰出しノズル55を備え、円筒軸52をプーリ56、57およびベルト58を介してフライヤ支持台51に設けたサーボモータ59により回転させることにより、ノズル55を電機子コア14回りに回転させ、ノズル55から繰出した線材Aを電機子コア14のスロット10に巻線するよう機能する。線材Aは後方から円筒軸52を貫通して配置した線材ガイドチューブ60を経由し、フライヤアーム54のプーリ61を経由してノズル55へ供給される。フライヤノズル55の線材繰出し位置は、フライヤ支持台51をベッド9にスライダ62を介して移動可能に支持させ、サーボモータ63により回転駆動されるスクリュウ64とフライヤ支持台51に設けた図示しないナットとにより構成される送り機構により電機子コア14への接近方向および離脱方向に位置調整可能としている。
【0031】
前記フォーマ位置決め手段6およびガイド位置決め手段7は、前記フライヤ8の円筒軸52内周に軸受け65およびブッシュ66を介して相対回転可能かつ軸方向に移動可能に支持され、センターフォーマ4に軸端が連結された内軸67およびガイド手段5に軸端が連結された中空の外軸68とからなる内外二重軸を備える。内外二重軸の内軸67と外軸68とは両軸の軸方向相対移動は許容し、回転移動は一体とするキー69により連結される。内軸67および外軸68の軸端には夫々フランジ70A、70Bが固定され、夫々のフランジ70A、70Bの外周に同心状に内周側から順に第1軸受け71A、71B、リング72A、72B、第2軸受け73A、73B、固定リング74A、74Bを設け、これらのフランジ70A、70B、リング72A、72B、固定リング74A、74Bは、夫々互いに回転自在であるが、軸方向には一体となって移動するよう構成する。そして、内軸67の固定リング74Aはフライヤ支持台51にブラケット75を介して固定し、外軸68の固定リング74Bはフライヤ支持台51に固定したサーボモータ76により回転駆動されるスクリュウ77により軸方向に相対的に移動可能に支持させる。夫々のリング72A、72Bには円筒軸52と一体に回転する線材ガイドチューブ60が貫通して各リング72A、72Bは円筒軸52と共に回転するよう構成しており、線材ガイドチューブ60と各リング72A、72Bとは摺動自在に係合されることで、外軸68側のリング72Bがサーボモータ76により軸方向に移動するも線材ガイドチューブ60によりこの軸方向移動を許容するよう構成している。内軸67側の固定リング74Aの内軸67から鉛直下にマグネット79が固定される一方、フランジ70Aにもセンターフォーマ4およびガイド手段5が正規位置に位置する状態で対向する位置にマグネット80を固定配置し、両マグネット79、80の吸引力によって、前記内外二重軸はフライヤ8の回転する円筒軸52内に配置されるも回転しないように構成されている。
【0032】
以上の構成の電機子の巻線装置による巻線動作について以下に説明する。
【0033】
巻線装置の待機時においては、フライヤ支持台51は電機子支持手段2からセンターフォーマ4、ガイド手段5、および、フライヤ8を離反させた後退位置に位置し、フライヤ8は回転せず停止しており、電機子支持手段2の上部の支持部21およびコミュテータカバー29は夫々アクチュエータ25、30により上方の待機位置に位置する。センターフォーマ4とガイド手段5とは、図6に示すように、僅かにセンターフォーマ4の先端がガイド手段5のガイド38先端より出ている中立状態としている。
【0034】
先ず、巻線する電機子1のスピンドル12を支持台20のチャック23に挿入し、上部の支持部21をアクチュエータ25により下降させ、窪み27にコミテータ15を収容しかつ軸受け26にスピンドル12の上端を支持させ、次いで、支持台20のチャック23を作動させて電機子1を固定する。電機子1の回転方向の位置は、支持台20に電機子1を搬送する図示しないロボットハンドにより予め位置出しされてセットされる。
【0035】
次に、電機子1の上方向から電機子1のコミュテ一タ15および上部支持部21を覆うコミュテ一タカバー29をアクチュエータ30を作動させて下降させ、コミュテ一タ15を覆う。上部支持部21の窪み27の切欠き28も外部から覆われ、コミュテータ15のタング16が切欠き28から外部に露出することを防止される。
【0036】
次に、サーボモータ63を作動させてフライヤ支持台51を前進させ、フライヤ8と一体に前後に移動するセンターフォーマ4をガイド手段5およびフライヤ8と共に前進させ、割出し装置22により電機子コア14の線材Aを巻線しようとする一対のスロット開口11の縁(磁極先端縁)がセンターフォーマ4の先端の縁と一致するように電機子1を適宜回転させて調整し、電機子1の複数の磁極13先端にセンターフォーマ4を接触させる。
【0037】
次に、アクチュエータ33を作動させてサイドフォーマ3を待機位置から前進位置に移動させ、電機子1の両側面から磁極13に接触させる。このとき、電機子コア14の前記一対のスロット開口11の他方の縁(磁極先端縁)とサイドフォーマ3の接触面の端部が一致する(図4参照)。
【0038】
この状態においては、図4に示すように、前記一対のスロット開口11はセンターフォーマ4とサイドフォーマ3とで形成する投入口31と一致し、投入する線材Aを投入口31に案内し、投入口31からスロット開口11を通してスロット10内に挿入可能となる。
【0039】
次に、コミュテータカバー29をアクチュエータ30により上昇させて、上部支持部21の窪み27内の電機子1のコミュテータ15のタング16を切欠き28から露出した状態とし、フライヤ支持台51に設置したサーボモータ76を作動させ、スクリュウ77、固定リング74B、軸受け73B、リング72B、軸受け71B、および、フランジ70Bを介して内外二重軸の外軸68を後退させ、ガイド手段5を電機子1から離れる方向に後退させ、ピン47、49、レバー46を介してフックガイド45を電機子1側に前進させ、コミュテ一タ15の各セグメント下部から延びるタング16の上方向への折り曲げ部を覆うように移動させる(図7参照)。
【0040】
この状態で、フライヤ8のノズル55から繰出されている線材Aの先端を図示しないクランプ装置により把持させ、フライヤ8をサーボモータ59により回転させると、フライヤ8のノズル55から繰出された線材Aはフックガイド45に接し、フックガイド45に案内されてコミュテータ15のタング16の折り曲げ部に係合して線材Aは係止される(図8参照)。
【0041】
この後、フライヤ支持台51に設置したサーボモータ76を逆に作動させ、スクリュウ77、固定リング74B、軸受け73B、リング72B、軸受け71B、および、フランジ70Bを介して内外二重軸の外軸68を前進させ、ガイド手段5を電機子1に近づく方向に前進させ、ピン47、49、レバー46を介してフックガイド45を電機子1から離れるよう後退させる。図9に示すように、ガイド手段5のガイド38先端42が電機子コア14の磁極13の基端近傍に移動させた後、サーボモータ76を停止させる。
【0042】
この状態においては、図10にハッチングにより示すように、ガイド手段5のガイド38の側面40は前記一対のスロット10の一方の壁面から若干スロット10内に入った部分に位置し、その先端42がスロット10の底部(磁極の基端)から若干離れた部分に位置する。
【0043】
この状態で、フライヤ8を電機子コア14のコミテータ15がある側から反対側まで回転させると、フライヤ8先端から繰出された線材Aは、サイドフォーマ3の斜面に接触しつつ、センターフォーマ4とサイドフォーマ3の端部との隙間で構成される投入口31に案内され、サイドフォーマ3の端部を外れて、投入口31からスロット開口11を経て磁極13間のスロット10内に巻き落とされる。このとき、フライヤ8の先端は、ちょうど電機子1の磁極13の基端部近傍まで前進した位置にあるため、線材Aのテンションが適切に保たれていれば、線材Aは、磁極13の基端部に接して巻線される。さらにフライヤ8が回転して巻線される線材Aが電機子コア14端面に巻装されると、巻装された線材Aはガイド38の先端42に位置する(図11参照)。
【0044】
さらにフライヤ8が回転すると、フライヤ8から繰出されてまだ巻装されていない線材Aがサイドフォーマ3に接触してサイドフォーマ3に沿って電機子コア14の半径方向外側に引き戻される。しかし、既に電機子コア14端面に巻装されている線材Aはガイド手段5の先端に係合して前記半径方向外側への引き戻しによってもその巻装位置を保持する。
【0045】
フライヤ8をさらに回転して電機子1のコミテータ15側まで回転すると、繰出した線材Aがサイドフォーマ3の斜面に接触しつつ、センターフォーマ4とサイドフォーマ3の端部との隙間で構成される投入口31に案内され、サイドフォーマ3の端部を外れて、投入口31からスロット開口11を経て磁極13間のスロット10内に巻き落とされる。この時の線材Aは、スロット10内で磁極13の基端側に位置し、さらにフライヤ8が回転するとき、電機子コア14端面の基端側に巻装されてゆく。
【0046】
そして、さらにフライヤ8が回転した場合においても、前記と同様、フライヤ8から繰出されてまだ巻装されていない線材Aがサイドフォーマ3に接触してサイドフォーマ3に沿って電機子コア14の半径方向外側に引き戻されるが、既に電機子コア14端面に巻装されている線材Aはガイド手段5の先端42に係合して前記半径方向外側への引き戻しによってもその巻装位置を保持する(図12参照)。
【0047】
なお、以上の巻装工程において、線材Aがガイド38の傾斜した側面40若しくは背面41に巻装される場合においても、これらの傾斜面により線材Aは磁極13の基端側へ付勢され、フライヤ8が電機子コア14の反対面まで回転する間に、線材Aに加わるテンションにより磁極13の基端部側へ線材Aを移動させ、線材Aはガイド38から外れてガイド38の先端42と係合する。
【0048】
2巻目の巻線時においても、線材Aはサイドフォーマ3の斜面に接触しつつ、センターフォーマ4とサイドフォーマ3の端部により構成される投入口31に案内され、サイドフォーマ3の端部を外れて、投入口31から磁極13間のスロット開口11を経てスロット10内に巻き落とされるが、この動作の際に、いったん磁極13の基端部に巻き落とされた線材Aが磁極13の外端側に押し戻されるのをガイド38先端42に係合して規制するため、一度基端部に巻線された線材Aはその位置に留まる。したがって、2巻目の巻線も、1巻目の巻線に乗り上げるようにして巻線される(図13参照)。
【0049】
この様な動作を繰返しつつ、適宜フライヤ支持台51上のサーボモータ76を駆動して内外二重軸の外軸68を後退させ、ガイド手段5を後退させることによって、既に巻付けられた線材Aに乗り上げるようにして順次巻線されるので、スロット10内に隙間なく、線材Aを巻き付ける事ができる。
【0050】
以上の動作を繰返すことで規定された巻数の巻線が終了すると、センターフォーマ4、サイドフォーマ3、および、ガイド手段5を電機子コア14から離し、次の巻線作業のために割出し装置により支持台20および電機子1を所定角度回転させ、再び、コミュテータカバー29を上昇させ、センターフォーマ4、サイドフォーマ3を前進させて電機子1に接触させ、フックガイド45を前進させて、フライヤ8を回転させて、タング16の折り曲げ部に線材Aを収容して係止する。
【0051】
同様に、フックガイド45を後退させ、代わりにガイド38を電機子1の磁極13の基端部にまで、前進させて、フライヤ8を回転させて、別の一対のスロット10に線材Aを巻き落として巻線する。
【0052】
以上の動作を繰返して、所定の回数だけ巻線を行い、最初のタング16に線材Aを収容し係止したところで、電機子1全体の巻線を終了する。
【0053】
終了後、フライヤ8先端の線材Aをクランプ装置により把持して、クランプ装置とタング16の間の線材Aを切断して、電機子支持手段2から電機子1を外して一連の作業は終了する。
【0054】
本実施形態においては、以下に記載する効果を奏することができる。
【0055】
フライヤ8から電機子コア14端面に巻装される線材Aに電機子1の半径方向外側から係合するガイド手段5を備え、ガイド手段5により巻装された線材Aの半径方向外側への移動を制限するため、磁極13の基端部に一旦巻装された線材Aがそれに連なりまだ巻装されていない線材部分でフォーマに案内される際に磁極13の外側に引き戻されるが、電機子コア14端面に既に巻装された線材Aはガイド手段5により磁極13の基端部側に保持され、次に巻装される線材Aが保持された線材Aの上に乗り上げて、スロット10内に隙間無く巻線できる。
【0056】
また、ガイド手段5は電機子コア14端面に沿って半径方向に移動可能であるため、線材Aの巻装に連れて電機子コア14端面に沿って半径方向外側に移動でき、スロット10内への巻密度を任意に調整可能とできる。
【0057】
さらに、ガイド手段5は、前記一対のスロット10の壁面に沿う傾斜した側面40と、電機子コア14端面に巻装された線材Aに係合する先端面42と、先端に移るに連れて電機子コア14端面に近づくよう傾斜した背面41と、を備えるため、巻装された線材Aがガイド手段5上に位置しても側面40および背面41の傾斜により先端面42に移動するよう付勢でき、巻装された線材Aの半径方向外側への移動を効果的に抑制できる。
【0058】
また、ガイド手段5は、センターフォーマ4の電機子コア14端面側にセンターフォーマ4の位置を基準として電機子1への接近離脱方向に相対移動されるよう配置され、センターフォーマ4より前進して電機子1に巻装される線材Aに係合する前進位置とセンターフォーマ4より後退した待機位置とを備えるため、線材Aの磁極13先端側への巻装時やコミュテータ15のタング16への絡げ時等において、線材Aと干渉することがない。
【0059】
また、センターフォーマ4に、電機子1のコミュテータ15のタング16に線材Aを係止するフックガイド45をコミュテータ15のタング16に接近離脱可能に設け、このフックガイド45はガイド手段5が待機位置に後退されるときコミュテータ15のタング16に接近する前進位置となるため、コミュテータ15のタング16への線材Aの絡げと電機子コア14のスロット10への線材Aの巻装とをフックガイド45とガイド手段5とを切換えて連続して作業可能で、作業能率を向上できる。
【0060】
なお、上記実施形態において、フォーマ位置決め手段6によりフライヤ支持台51が移動され、センターフォーマ4とフライヤ8とが共に移動可能とされ、ガイド手段5はフライヤ支持台51に対してガイド位置決め手段7により相対移動されるよう構成して、線材Aの巻線時には、フライヤ8とセンターフォーマ4とは位置移動せず、ガイド位置決め手段7によるガイド手段5の移動によってのみ磁極13への巻装位置を調整するものであった。しかし、図示しないが、例えば、フライヤ8の巻位置とガイド手段5の移動位置を同期させて移動させるようにしてもよく、この場合であっても、巻装回数に関連して移動位置をずらすことで任意の多重巻をさせることができる。そして、センターフォーマ4をばねにより電機子コア14に付勢する構成とすることにより、センターフォーマ4の位置決め手段も省略してばねの支持部をガイド手段5およびフライヤ8のベース部材に支持させることもできる。
【0061】
また、上記実施形態において、ガイド手段5とフックガイド45とはレバー46によって、一方が前進しているとき他方が後退されるようにしているが、図示しないが、例えば、夫々に駆動機構を設けて、独立して前進後退可能とし、一方が前進しているとき他方を後退させるようにしてもよい。
【0062】
また、上記実施形態において、電機子1はそのスピンドル12を垂直方向にして電機子支持手段2により固定しているが、図示しないが、例えば、スピンドル12を水平として電機子支持手段2に固定するものであってもよい。また、スピンドル12を固定する方式としても、チャック23により固定しているが、スピンドル12両端から挟んで固定するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す電機子の巻線装置の全体を示す側面図。
【図2】同じくフォーマおよびフライヤを含む斜視図。
【図3】同じく電機子の支持部を示す側面図。
【図4】電機子コア、サイドフォーマおよびセンターフォーマの位置関係を示す平面図。
【図5】センターフォーマおよびガイド手段を分解して示す拡大斜視図。
【図6】電機子への当接状態を示すセンターフォーマおよびガイド手段の側面図。
【図7】電機子のコミュテータタングへの絡げ時の状態を示すセンターフォーマおよびガイド手段の側面図。
【図8】電機子のコミュテータタングへの絡げ時の状態を示すセンターフォーマおよびガイド手段の斜視図。
【図9】電機子の巻線時の状態を示すセンターフォーマおよびガイド手段の側面図。
【図10】電機子の巻線時の状態を示すセンターフォーマおよびガイド手段の平面図。
【図11】電機子の巻線時の状態を示すセンターフォーマおよびガイド手段の斜視図。
【図12】電機子への巻線状態を示すガイド手段を含む平面図。
【図13】電機子への巻線結果を示す平面図。
【符号の説明】
1 電機子
2 電機子支持手段
3 サイドフォーマ
4 センターフォーマ
5 ガイド手段
6 フォーマ位置決め手段
7 ガイド位置決め手段
8 フライヤ
10 スロット
11 スロット開口
12 スピンドル
13 磁極
15 コミュテータ
16 タング
20 支持台
21 上部支持部
29 コミュテータカバー
31 投入口
38 ガイド
40 側面
41 背面
42 先端面
45 フックカバー
51 フライヤ支持台
67 内軸
68 外軸
Claims (7)
- 外周方向ならびに軸方向に開口した巻線を収容する複数のスロットとスロット間に設けた磁極とを備える電機子に線材を巻装する電機子の巻線方法であって、
巻線しようとする一対のスロットの外周開口部へ電機子回りに回転するフライヤから繰出された線材をフォーマにより案内してこの外周開口部から一対のスロット内に巻装する一方、フライヤから電機子コア端面に巻装される線材に電機子の半径方向外側から係合するガイド手段により巻装された線材の半径方向外側への移動を制限して、スロット内に線材を巻装することを特徴とする電機子の巻線方法。 - 前記ガイド手段は、線材の巻装に連れて電機子コア端面に沿って半径方向外側に移動されることを特徴とする請求項1に記載の電機子の巻線方法。
- 外周方向ならびに軸方向に開口した巻線を収容する複数のスロットとスロット間に設けた磁極とを備える電機子に線材を巻装する電機子の巻線装置であって、
前記電機子回りに回転して線材を繰出し巻線しようとする電機子の一対のスロットに巻装するフライヤと、
前記フライヤから繰出される線材を前記一対のスロットの外周開口部に案内するよう一対のスロットの外周開口部間の電機子コア外周に接触させて配置したセンターフォーマおよび外周開口部からセンターフォーマより遠ざかる部分の電機子コア外周に接触させて配置したサイドフォーマと、
電機子コア端面に配置され、フライヤから電機子コア端面に巻装される線材の半径方向外側に係合して巻装された線材の半径方向外側への移動を制限するガイド手段と、を備えることを特徴とする電機子の巻線装置。 - 前記ガイド手段は、電機子コア端面に沿って半径方向に移動可能に配置されることを特徴とする請求項3に記載の電機子の巻線装置。
- 前記ガイド手段は、前記一対のスロットの壁面に沿う傾斜した側面と、電機子コア端面に巻装された線材に係合する先端面と、先端に移るに連れて電機子コア端面に近づくよう傾斜した背面と、を備えていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の電機子の巻線装置。
- 前記ガイド手段は、前記センターフォーマの電機子コア端面側にセンターフォーマの位置を基準として電機子への接近離脱方向に相対移動されるよう配置され、センターフォーマより前進して電機子に巻装される線材に係合する前進位置とセンターフォーマより後退した待機位置とを備えることを特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれか一つに記載の電機子の巻線装置。
- 前記センターフォーマは、電機子のコミュテータのタングに線材を係止するフックガイドをコミュテータのタングに接近離脱可能に備え、フックガイドは前記ガイド手段が待機位置に後退されるときコミュテータのタングに接近する前進位置となることを特徴とする請求項6に記載の電機子の巻線装置。
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