JP4964645B2 - コイル巻線方法及びコイル巻線装置 - Google Patents

コイル巻線方法及びコイル巻線装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4964645B2
JP4964645B2 JP2007085965A JP2007085965A JP4964645B2 JP 4964645 B2 JP4964645 B2 JP 4964645B2 JP 2007085965 A JP2007085965 A JP 2007085965A JP 2007085965 A JP2007085965 A JP 2007085965A JP 4964645 B2 JP4964645 B2 JP 4964645B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
winding
frame
coil
conducting wire
outer periphery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007085965A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008245478A (ja
Inventor
良雄 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanko Kiki Co Ltd
Original Assignee
Sanko Kiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanko Kiki Co Ltd filed Critical Sanko Kiki Co Ltd
Priority to JP2007085965A priority Critical patent/JP4964645B2/ja
Publication of JP2008245478A publication Critical patent/JP2008245478A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4964645B2 publication Critical patent/JP4964645B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/64Electric machine technologies in electromobility

Landscapes

  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)

Description

本発明は、複数本の導線を並列させて巻枠に巻き付けてコイルを形成し、このコイルをコイル受け治具に落とし込むようにしたコイル巻線方法及びコイル巻線装置に関する。
近年、電気自動車などのモータの開発に際し、自動車に搭載可能な電源によって大きな駆動力が得られるようにするため、電線の断面積を大きくして大電流を流すことにより、大きな駆動力が得られるようにしたモータが望まれている。しかしながら、電線の直径を大きくした場合には、巻線操作やステータコアへのコイル挿入操作が困難となると共に、ステータコアのスロット内における電線のスペースファクタ(空間占有率)も小さくなるという問題点があった。
そこで、複数本の電線を並列して巻いて(パラ巻きして)コイルを形成することにより、巻線操作やコイル挿入操作に支障をきたすことなく、電線の断面積を実質的に大きくするようにした巻線装置及び方法が提案されている。このようなパラ巻線においては、フライヤと呼ばれる回転ノズルを用いた従来の巻線装置をそのまま用いることはできない。すなわち、電線を送出するノズルを巻枠の周りで回転させて、電線を巻枠に巻き付けるフライヤを用いると、複数本の電線が縄のように捩れてしまい、得られたコイルを後の工程でコイル挿入装置によりステータコアのスロットに挿入することが困難になってしまうからである。
このため、例えば、下記特許文献1には、巻枠への素線の巻き付けによる巻線形成、及び、巻枠からの巻線の取外しを繰り返すことにより、互いに連結された所定数の極の巻線を形成する巻線製造システムにおいて、回転する巻枠に素線を巻き付けて巻線を形成する巻線形成手段と、巻き付けが完了し巻枠から取り外された巻線を、その巻線の極に対応する所定の保持位置に保持する巻線保持手段と、前記巻枠の回転に合わせて前記巻線保持手段を動かすことにより、前記巻線保持手段に保持された巻線と、他の極の巻線を形成中の巻枠との相対位置関係の乖離を抑制する相対位置維持手段と、を含むことを特徴とする巻線製造システムが開示されている。
また、下記特許文献2には、テンションノズルを通ってフライヤから供給される帯状に配列された複数本のワイヤを巻枠に巻き付けるようにした巻線機において、巻枠と同軸にその周長とほぼ同等の周長のダミードラムを回転自在に設けるとともに、フライヤと一体にダミードラムにワイヤを巻き付けるダミーフライヤを設け、フライヤ及びダミーフライヤの回転に同期してテンションノズルを上方へ、ダミードラムを下方へ同一速度で移動させながら、巻枠とダミードラムとにワイヤを同時に巻き付けることにより、よじれを防止してコイル挿入治具への挿入を容易にし、占積率を向上させるようにした巻線機が開示されている。
更に、下記特許文献3には、巻枠と、この巻枠の回りを周回するフライヤと、前記巻枠の下方に配置されるコイル受け治具とを用い、前記フライヤを前記巻枠の回りに周回させることにより、複数本の導線を並列させて巻枠に巻き付けてコイルを形成し、このコイルをコイル受け治具に落とし込むようにしたパラ巻線方法において、前記複数本の導線をボビンに巻き付け、このボビンを巻線装置のフライヤに装着して、前記フライヤと共に前記巻枠の回りに周回させることにより、前記ボビンから複数本の導線を引出しながら前記巻枠に巻き付けるようにしたパラ巻線方法が開示されている。
特許第3550372号公報 特開平11−98779号公報 特許第3762929号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術では、既に巻線されて巻線保持手段(コイル受け治具)に保持されたコイルと、巻枠に新たに巻き付けられて形成されるコイルとの連結状態を維持するため、巻枠と巻線保持手段とを同期して回転させなければならないので、巻線サイクルを早めることが困難であった。
また、上記特許文献2の技術では、巻枠の上方にダミードラムを配置して、2つのフライヤで巻枠とダミードラムとに同時に巻線を行わなければならないので、特に高さ方向において装置が著しく大型化し、構造も複雑となり、装置コストが高くなる傾向があった。
更に、上記特許文献3の技術では、導線が巻き付けられたボビンを巻線装置のフライヤに装着して、フライヤと共に巻枠の回りに周回させるため、大きな慣性力が作用してフライヤの回転制御が難しいという問題点があった。
したがって、本発明の目的は、比較的コンパクトな装置でパラ巻線を行うことができ、しかも巻線サイクルを早めることができるようにしたコイル巻線方法及びコイル巻線装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明によるコイル巻線方法は、巻線すべきコイル周長に合わせた外周形状を有する巻枠を囲むように、導線を外側から内側へ挿通させる挿通部と導線を外周に巻き付けるための巻付けガイドとを有する回転枠を配置し、この回転枠の側方には導線供給装置を配置し、更に前記巻枠の下方にはコイル受け治具を配置し、前記導線供給装置から複数本の導線を並列させて供給し、この導線を前記回転枠の挿通部を通して回転枠の外側から内側へ挿通させ、この導線の端部を導線保持装置で保持させた状態で、前記回転枠を回転させることにより、前記巻枠の外周と前記回転枠の外周とに同時に導線を巻き付け、所定長の導線が巻き付けられた後は、導線切断装置により導線を切断して、前記回転枠に巻き付けられた導線を引き出しつつ、前記巻枠に対する巻線を続行させることを特徴とする。
本発明のコイル巻線方法によれば、導線供給装置から複数本の導線を並列させて供給し、この導線を回転枠の挿通部を通して回転枠の外側から内側へ挿通させ、この導線の端部を導線保持装置で保持させた状態で、回転枠を回転させることにより、回転枠の挿通部が回転枠と共に回転して、挿通部と導線保持装置との間に張設された導線が、巻枠の外周に巻き付けられる。また、導線供給装置と挿通部との間に張設された導線は、回転枠の外周に巻き付けられる。その結果、導線は、巻枠の外周と回転枠の外周とに同時に巻き付けられる。なお、巻枠の外周に巻き付けられた導線は、所定ターン数に達すると、回転枠の回転を一時停止して、コイル受け治具に落とされ、再び回転枠を回転させて次のコイル巻線を開始することができる。こうして、回転枠の外周に所定長さの導線が巻き付けられたら、導線切断装置により導線を切断して、以後は回転枠の外周に巻き付けられた導線を引き出しつつ、前記巻枠に対する巻線を続行することができる。
こうして、複数本の導線を、並列した状態でよじれることなく、巻枠に巻き付けてコイルを形成することができる。また、回転枠は巻枠の外周に配置されるので、装置がコンパクトになる。更に、回転枠の外周に導線が均等に巻き付けられるので、回転バランスがよく、回転モーメントも比較的小さく、回転制御をしやすい。更に、回転速度を速めることができ、ボビンの脱着等の必要がないので、巻線サイクルを早めることができる。
本発明のコイル巻線方法においては、前記回転枠を回転させると共に、該回転に同期させて、前記巻枠は次第に下降させ、前記導線供給装置は次第に上昇させることにより、前記巻枠の外周と前記回転枠の外周とに導線をそれぞれ螺旋状に巻き付けることが好ましい。これによれば、巻枠の外周形状に沿って周長が変化するように導線を巻き付けることができるので、得られたコイルをステータコアに挿入したときのコイルエンドの長さをできるだけ短くすることができる。また、回転枠の外周に導線が重なることなく螺旋状に巻き付けられるので、回転枠の外周に巻き付けられた導線を引き出しやすくして、巻線操作をスムーズに行うことができる。
また、前記コイル受け治具は、複数極のコイルに対応する複数本のガイド棒を有していて、1つの極のコイル巻線が終了したときに、次の極のコイルを受けるガイド棒が前記巻枠の下方に位置するように回転位置決めさせるようにし、巻線開始から前記巻枠の外周と前記回転枠の外周とに同時に導線を巻き付け、前記回転枠の外周に所定長の導線が巻き付けられた後は、前記回転枠の外周に導線切断装置により導線を切断して、前記回転枠に巻き付けられた導線を引き出しつつ、前記巻枠に対する巻線を行うことにより、前記コイル受け治具に保持される複数極のコイルの巻線を連続して行うことが好ましい。これによれば、複数極のコイルの巻線を連続して行うことができる。
一方、本発明によるコイル巻線装置は、
巻線すべきコイル周長に合わせた外周形状を有する巻枠と、
該巻枠の外周を囲むように配置され、該巻枠の回りで回転する回転枠と、
該回転枠の側方に配置された導線供給装置と、
前記回転枠に対してその内外に移動可能に配置され、前記導線供給装置から供給される導線の端部を保持する導線保持装置と、
前記巻枠及び前記回転枠の下方に配置され、前記巻枠から落とされる巻線コイルを受けるコイル受け治具と、
前記導線の切断装置とを備え、
前記導線供給装置は、複数本の導線を並列させて供給する構造をなし、
前記回転枠は、前記導線供給装置から供給される導線を外側から内側へ挿通させ、前記導線保持装置に保持させる導線挿通部と、導線を外周に巻き付けるための巻付けガイドとを有し、
前記導線の端部を前記導線保持装置で保持した状態で、前記回転枠を回転させることにより、前記巻枠外周と前記回転枠外周とに同時に導線が巻き付けられるように構成したことを特徴とする。
本発明のコイル巻線装置によれば、導線供給装置から複数本の導線を並列させて供給し、この導線を回転枠の挿通部を通して回転枠の外側から内側へ挿通させ、この導線の端部を導線保持装置で保持させた状態で、回転枠を回転させることにより、回転枠の挿通部が回転枠と共に回転して、挿通部と導線保持装置との間に張設された導線が、巻枠の外周に巻き付けられる。また、導線供給装置と挿通部との間に張設された導線は、回転枠の外周に巻き付けられる。その結果、導線は、巻枠の外周と回転枠の外周とに同時に巻き付けられる。なお、巻枠の外周に巻き付けられた導線は、所定ターン数に達すると、回転枠の回転を一時停止して、コイル受け治具に落とされ、再び回転枠を回転させて次のコイル巻線を開始することができる。こうして、回転枠の外周に所定長さの導線が巻き付けられたら、導線切断装置により導線を切断して、以後は回転枠の外周に巻き付けられた導線を引き出しつつ、前記巻枠に対する巻線を続行することができる。
こうして、複数本の導線を、並列した状態でよじれることなく、巻枠に巻き付けてコイルを形成することができる。また、回転枠は巻枠の外周に配置されるので、装置がコンパクトになる。更に、回転枠の外周に導線が均等に巻き付けられるので、回転バランスがよく、回転モーメントも比較的小さく、回転制御をしやすい。更に、回転速度を速めることができ、ボビンの脱着等の必要がないので、巻線サイクルを早めることができる。
本発明のコイル挿入装置において、前記巻枠は、フレームに対して昇降可能に保持されており、前記導線供給装置は、該回転枠の側方で上下移動可能に支持されており、前記回転枠の巻付けガイドは、前記導線を回転枠の外周に螺旋状に巻き付けるように構成されており、前記導線の端部を前記導線保持装置で保持した状態で、前記回転枠を回転させると共に、該回転に同期させて、前記巻枠を次第に下降させ、前記導線供給装置を次第に上昇させることにより、前記巻枠外周と前記回転枠外周とに導線がそれぞれ螺旋状に巻き付けられるように構成されていることが好ましい。これによれば、巻枠の外周形状に沿って周長が変化するように導線を巻き付けることができるので、得られたコイルをステータコアに挿入したときのコイルエンドの長さをできるだけ短くすることができる。また、回転枠の外周に導線が重なることなく螺旋状に巻き付けられるので、回転枠の外周に巻き付けられた導線を引き出しやすくして、巻線操作をスムーズに行うことができる。
また、前記回転枠は、前記巻枠の支軸と同心的に配置された回転筒に取付けられた上方支持枠と、この上方支持枠に対して所定間隔を置いて下方に配置された下方支持枠と、前記上方支持枠及び前記下方支持枠の間に、周方向に沿って所定間隔で互いに平行に支持された複数本のローラ軸と、これら各ローラ軸の外周にフランジを介して軸方向に並ぶように装着された複数個のローラとを有し、前記各ローラ軸の前記フランジが前記巻付けガイドをなし、前記フランジで挟まれたローラ部分が前記導線の巻付け部をなし、この巻付け部が前記回転枠の外周に沿って螺旋状をなすように配置されていることが好ましい。これによれば、導線がフランジで挟まれたローラ部分に巻き付けられるので、回転枠に巻き付けられた導線を引き出すときの抵抗をできるだけ少なくすることができる。また、フランジで挟まれたローラ部分からなる導線の巻付け部が、回転枠の外周に沿って螺旋状をなすように配置されているので、回転枠の外周に導線を重なることなく、螺旋状に巻き付けることができる。
また、前記回転枠は、前記巻枠の支軸と同軸的に配置された回転筒に上部を支持され、下面が開口された筒体と、この筒体の外周に形成された螺旋状の溝からなる巻付け部とを有しているものであってもよい。これによれば、回転枠の形状が単純なので、製造コストを低減することができる。
更に、前記回転枠の前記導線挿通部には、前記導線供給装置から供給される複数本の導線を並列させて、所定のテンションをかけて挿通させるテンション装置が設けられていることが好ましい。これによれば、導線挿通部と巻枠との間に張設された導線を常に所定のテンションで引張って直線に近い状態にすることができるので、導線のたるみによるバラケを防止して、複数本の導線を整列させて、巻枠の外周に巻き付けることができる。
更に、前記コイル受け治具は、複数極のコイルに対応する複数本のガイド棒と、1つの極のコイル巻線が終了すると、次の極のコイルを受けるガイド棒が前記巻枠の下方に位置するように回転位置決めさせる回転手段とを有し、巻線開始から前記巻枠の外周と前記回転枠の外周とに同時に導線を巻き付け、前記回転枠の外周に所定長の導線が巻き付けられた後は、導線切断装置により導線を切断して、前記回転枠に巻き付けられた導線を引き出しつつ、前記巻枠に対する巻線を行うことにより、前記コイル受け治具に保持される複数極のコイルの巻線を連続して行うように構成されていることが好ましい。これによれば、複数極のコイルの巻線を連続して行うことができる。
本発明によれば、複数本の導線を、並列した状態でよじれることなく、巻枠に巻き付けてコイルを形成することができる。また、回転枠は巻枠の外周に配置されるので、装置がコンパクトになる。更に、回転枠の外周に導線が均等に巻き付けられるので、回転バランスがよく、回転モーメントも比較的小さく、回転制御をしやすい。更に、回転速度を速めることができ、ボビンの脱着等の必要がないので、巻線サイクルを早めることができる。
以下、図面を参照して本発明によるコイル巻線装置の一実施形態を説明する。
図1に示すように、この巻線装置10は、フレーム11にベアリング12を介して回転自在に保持された回転筒13を有している。この回転筒13には、従動プーリ14が固着されている。また、フレーム11上にはモータ15が設置されており、その駆動軸には駆動プーリ16が装着されている。そして、従動プーリ14と駆動プーリ16との間に、タイミングベルト17が張設されており、モータ15の作動によって、駆動プーリ16、タイミングベルト17、従動プーリ14を介して回転筒13が回転するようになっている。
回転筒13には、回転枠20が固着されて、フレーム11の下方に支持されている。図3、図4及び図5を併せて参照すると、回転枠20は、回転筒13にボルトによって固定された上方支持枠21と、この上方支持枠21に対して所定間隔離れて下方に配置されたほぼ環状の下方支持枠22と、上方支持枠21及び下方支持枠22を連結し、それらの周方向に沿って所定間隔でほぼ平行に配設された複数の連結棒23(図1参照)と、各連結棒23にフランジ24を介して軸方向に配列された複数のローラ25とを有している。上記フランジ24が本発明における巻付けガイドをなし、上記ローラ25が本発明における巻付け部を構成している。
そして、回転枠20の外周に沿って各連結棒23に装着されたローラ25は、螺旋状をなすように配置されている。後述する導線供給装置60(図1参照)から供給される並列した複数本の導線Wは、フランジ24にガイドされて、それらの間にあるローラ25に巻き付けられ、回転枠20の外周に沿って螺旋状に巻き付けられるようになっている。
また、回転枠20の外周には、フレーム11に上端部を支持された円筒状の押えガイド26が装着されている。この押えガイド26は、回転枠20に巻き付けられた導線Wが、回転枠20の回転によって遠心力でバラけてしまうことを防止するものであり、後述する導線供給装置60と対面する部分は、上下に伸びるスリットをなしていて、導線Wが挿入できるようになっている。
再び図1を参照すると、回転筒13の内周には支持筒18が挿通されている。支持筒18の上端部は、図示しない駆動手段に接続されて、軸方向に沿って上下スライド可能とされている。支持筒18の下端部には、巻枠30が取付けられている。巻枠30は、支持筒18の下端部に固着された支持板34と、この支持板34に支持された前方巻枠32と、後方巻枠33とを有している。前方巻枠32には、後述するコイル受け治具50のガイド棒53が挿入される治具挿入溝35が設けられている。後方巻枠33は、支軸36を介して支持板34に対して傾動可能に取付けられている。そして、巻枠30に対する巻線が終了した後、コイルを下方に落とす際には、公知の傾動機構37により、支軸36を介して後方巻枠33が前方巻枠32に向けて傾動し、コイルが落下しやすくなるように構成されている。なお、傾動機構37については、例えば、特開2004−23968号公報、特開2005−65431号公報等に示されるように、既に公知の機構であるため、その詳細な説明を省略する。
また、後方巻枠33は、下方から上方に向かうにつれて次第に拡径する段状をなしており、前方巻枠32と後方巻枠33との外周に導線Wが下方から螺旋状に巻き付けられたとき、次第に周長が長くなるように構成されている。これによって、巻線されたコイルを図示しないコイル挿入装置によってステータコアに挿入したとき、コイルエンドの高さをできるだけ短くすることができる。
支持筒18の更に内側には、支軸19が挿通されている。支軸19の上端部は図示しない駆動機構に接続されており、該駆動機構によって支軸19は、軸方向に上下スライドするようになっている。支軸19の下端部には、平面的に見てほぼ十字状に延出された払い落とし板31が取付けられている。払い落とし板31は、巻枠30に導線Wが巻き付けられてコイルが形成された後、後述するコイル受け治具50に該コイルを落し込むとき、支軸19の下降によって下方に移動し、巻枠30に巻き付けられたコイルを強制的に払い落とす役割をなす。
巻枠30及び回転枠20の下方には、コイル受け治具50が配置されている。コイル受け治具50は、図示しない駆動手段によって回転する回転支軸51と、この回転支軸51に固着された円板52と、この円板52の外周に沿って所定間隔で配列され、上方に向けて立設された複数本のガイド棒53とを有している。この実施形態では、ガイド棒53は3本ずつ、45度の間隔で配列されている。なお、この実施形態では、コイル受け治具50は、いわゆるトランスファーツールからなっているが、コイル受け治具50としてコイル挿入治具を配置し、コイル挿入治具に直接コイルを落し込むようにすることもできる。
回転枠20の側方には、導線供給装置60が配置されている。導線供給装置60は、フレーム11に設置されたエアシリンダ62の、フレーム11を貫通して下方に伸びるシリンダロッド61に連結されて、昇降可能に配置された昇降ベース63に取付けられている。また、昇降ベース63には、エアシリンダ64によって水平移動可能な水平スライドベース65が取付けられている。なお、エアシリンダ62や、エアシリンダ64の代わりに、ボールネジ等の駆動機構を用いることもできる。
そして、この水平スライドベース65に導線Wの供給機構が設けられている。すなわち、図11に示すように、水平スライドベース65の後端部には、導線Wを挿入する導線挿通孔66が所定間隔で形成された案内板68が取付けられている。また、水平スライドベース65の中間部には、一対の第1ガイドローラ67が上下に配置されており、それよりも更に前方には一対の第2ガイドローラ69が前記第1ガイドローラ67よりも更に間隔を狭めて上下に配設されている。導線挿通孔66から挿入された複数本の導線Wは、前記第1ガイドローラ67及び第2ガイドローラ69により相互の間隔を狭めて一列に配列された状態に整列される。
図12及び図13を併せて参照すると、水平スライドベース65には、一対の回転軸73を介して一対の送出しローラ74が装着されている。そして、図11に示すように、水平スライドベース65にはモータ70が取付けられ、その駆動軸に装着された駆動ギヤ71が、前記回転軸73に装着された従動ギヤ72に歯合している。したがって、モータ70の作動により、駆動ギヤ71、従動ギヤ72、回転軸73を介して一対の送出しローラ74が回転し、これら一対の送出しローラ74に挟まれた導線Wが前方に送出されるようになっている。なお、送出しローラ74は、回転軸73に対してワンウェイクラッチを介して装着されており、回転軸73に対して導線Wの送出し方向には空転可能であるが、導線Wの引き戻し方向には回転できないようになっている。
また、一対の回転軸73には、前方端部がくちばし状に延出された挿入ノズル75がそれぞれ回動可能に装着されている。一対の回転軸73に装着された各挿入ノズル75の後端部には、連結軸77を介してエアシリンダ76の作動ロッドがそれぞれ取付けられている。したがって、一対のエアシリンダ76により、作動ロッドが押し出されると、各挿入ノズル75が図13に示すように回動して、くちばし状の先端部を閉じ、導線Wを挟んで、導線Wを挿出するためのガイドを構成するようになっている。
こうして構成された導線供給装置60は、前記昇降ベース63の上下動によって上下移動し、前記水平スライドベース65の水平移動によって前記回転枠20に近接離反するように前後移動するようになっている。
この導線供給装置60と関連して、前記回転枠20の下方支持枠22の周方向所定箇所には、導線挿通部40が設置されている。図6〜10を併せて参照すると、この導線挿通部40はほぼ箱型のケーシング43を有している。ケーシング43の前後面には、導線Wの挿入口41と、挿出口42とが設けられている。挿入口41及び挿出口42は、それぞれ開口部に向けて次第に広がる曲面状のテーパ形状をなしている。導線Wは、導線挿通部40に挿通され、回転枠20の回転によって巻枠30外周及び回転枠20外周にそれぞれ巻き付けられるのであるが、そのとき、挿入口41及び挿出口42を通る際に、導線Wが損傷しないようになっている。
ケーシング43の内部において、導線Wの挿通路の一側には、受け部44が配置されている。また、受け部44に対向する部分には、各導線Wに対応して配列された複数枚の押圧板46が支軸45により回動可能に取付けられている。各押圧板46には、それぞれ対応するスプリング47が設けられており、押圧板46の上辺の所定箇所から突設された突起部分48に、対応するスプリング47の下端部が当接している。この場合、導線Wの太さに対して、スプリング47の外径が著しく大きいため、スプリング47は図7に示すように、導線Wの長さ方向に沿って複数列でかつ隣接する列ごとにその位置をずらして配列されており、複数本の導線Wのそれぞれに個別のスプリング47が作用するようになっている。そして、スプリング47は、ケーシング43の上面から螺入された押しネジ49により、その付勢力を調整できるようになっている。その結果、スプリング47の付勢力により、複数枚の押圧板46が、それぞれ独立して受け部44に向けて押圧されるようになっている。
再び図1及び図2を参照すると、回転枠20の近傍には、導線Wの端部を保持する導線保持装置80が配置されている。導線保持装置80は回転枠20の下方を通って、回転枠20の外周から内周に向けて進退自在とされ、かつ、回転枠20の内周において導線挿通部40に近接する位置まで昇降可能とされている。導線保持装置80は、本体部81と、クランプ部82とを有している。また、回転枠20の側方には、カッター85が所定方向に移動可能に配置されている。カッター85は切断刃86を有し、後述する巻線工程の途中で、導線供給装置60から供給される導線Wを切断する役割をなす。
次に図14〜65を併せて参照し、この巻線装置10を用いた本発明による巻線方法の一実施形態を説明する。
巻線操作を開始する際、巻線装置10が図1、図2に示す状態にあるときは、まず、水平スライドベース65が後退して、回転枠20からやや離れた位置とされる。この状態が図14及び図15に示されている。このとき、回転枠20は、導線挿通部40が導線供給装置60と対向する位置となるように回転位置決めされている。また、巻枠30及び払い落とし板31は上方に移動した位置となっている。
この状態で、図15に示すエアシリンダ76がそれぞれ作動して、一対の挿入ノズル75が閉じる。この状態が図16及び図17に示されている。なお、挿入ノズル75が導線挿通部40とほぼ同じ高さとなるように、昇降ベース63の高さが設定されている。
この状態で、水平スライドベース65が前進し、挿入ノズル75が前進すると、図18及び図19に示すように、挿入ノズル75が導線挿通部40の挿入口41に挿入される(図8を併せて参照)。また、このとき、導線保持装置80が移動してクランプ部82を本体部81に対して開いた状態で、導線挿通部40の挿出口42近傍に配置される。
この状態で、導線供給装置60のモータ70が作動し、一対の送出しローラ74が回転して、送出しローラ74に挟まれた導線Wが前方に押し出される。この導線Wは、挿入ノズル75を通り、導線挿通部40の受け部44と押圧板46との間を通り、挿出口42から挿出され、更に導線保持装置80の本体部81とクランプ部82との間を通って所定長さ押し出される。この状態が図20及び図21に示されている。
次いで、図22に示すように、導線保持装置80のクランプ部82が本体部81に対して閉じ、導線Wの端部を保持する。そして、導線供給装置60の水平スライドベース65が後退し、図23に示すように、挿入ノズル75が導線挿通部40から抜き出されて離れる。そして、図24に示すように、エアシリンダ76の作動により挿入ノズル75が再び開く。
更に、図25及び図26に示すように、導線保持装置80が回転枠20の内周から外周方向に移動し、導線Wを所定長さ引っ張り出した状態で保持する。それと共に、導線供給装置60の水平スライドベース65が再び前進し、送出しローラ74による導線供給部が回転枠20に近接配置される。
この状態で図1に示すモータ15が作動し、駆動プーリ16、タイミングベルト17、従動プーリ14を介して回転枠20が回転し始める。なお、回転枠20の回転に伴ない、支持筒18が徐々に下降して、巻枠30が下降するようになっている。
図27、図28及び図29は、回転枠20が巻線開始時点からほぼ1/4周回転した状態を示している。導線供給装置60から繰り出された導線Wは、回転枠20の回転に伴ない導線挿通部40が回転するため、回転枠20の外周に巻き付くと共に、回転枠20の内周に配置された巻枠30の外周にも巻き付き始める。このとき、図29に示すように、導線Wは、回転枠20のフランジ24に両側をガイドされて、それらの間にあるローラ25に巻き付く。
図30、図31及び図32には、回転枠20が巻き始めからほぼ半周した状態が示されている。導線Wは、回転枠20のほぼ半周に巻き付くと共に、巻枠30に対しても更に長く巻き付いている。
図33、図34及び図35には、回転枠20が巻き始めからほぼ3/4回転した状態が示されている。導線Wは、回転枠20の外周にほぼ3/4周巻き付くと共に、巻枠30の外周にも半分以上巻き付いた状態となっている。なお、図35に示すように、回転枠20の巻付け部となるローラ25は、周方向に沿って螺旋状をなすように配置されており、これに合わせて導線供給装置60がガイド棒61に沿って上昇し、導線Wは回転枠20の外周に螺旋状に巻き付いていく。
図36、図37及び図38は、回転枠20が巻線開始からほぼ一周した状態を示している。導線Wは、回転枠20の外周にほぼ一周巻き付くと共に、巻枠30の外周にもほぼ一周巻き付いた状態となっている。
このように、本発明によれば、巻線操作の前半において、導線Wが、回転枠20と巻枠30との両方に巻き付くことになる。なお、前述したように、巻枠30は巻線操作の進行に合わせて次第に下降するため、導線Wは巻枠30に対しても螺旋状に巻き付いていく。また、コイル受け治具50のガイド棒53の先端が、巻枠30の下降に伴ない、治具挿入溝35に挿入されていく。
図39、図40及び図41は、こうして回転枠20を回転させ、巻枠30に対する一つのコイルの巻線が終了した状態を示している。導線Wは、巻枠30に対して下方から欄施状に複数回巻き付けられると共に、回転枠20の外周にも下方から上方に向けて螺旋状に同じ回数だけ巻き付けられた状態となっている。この状態で、回転枠20の回転が一時停止する。
図42は、上記の状態で巻枠30が更に下降した状態を示している。巻枠30が更に下降することによって、コイル受け治具50のガイド棒53先端が、巻枠30の外周に巻き付けられたコイルの上端部よりも更に上方に突出した位置となる。
図43は、巻枠30の後方巻枠33が、傾動機構37によって内側に傾斜し、それと共に、支軸19の下降により払い落とし板31が下降して、巻枠30の外周に巻き付いたコイルを下方に払い落とした状態を示している。
図44は、支持筒18が上昇し、巻枠30が上昇して元の位置に復帰した状態を示している。このとき、傾動機構37により後方巻枠33は元の位置に復帰する。また、払い落とし板31も、支軸19の上昇により上昇して元の位置に復帰する。その結果、コイル受け治具50のガイド棒53は、巻枠30の治具挿入溝35から抜き出され、巻線されたコイルがガイド棒53に完全に受け渡された状態となる。
図45及び図46は、コイル受け治具50が所定角度回転して、ガイド棒53に保持されたコイルが移動し、巻枠30の下方に別のガイド棒53が配置された状態が示されている。このとき、導線保持装置80は、導線Wの巻き始め端部を離し、導線挿通部40とコイルCとの間に張設された導線を把持できる位置に移動する。導線保持装置80は、その位置で導線Wを保持し、再び回転枠20が回転を始めて、巻枠30に対する次のコイルの巻線が開始される。
図47、図48及び図49は、前記巻線操作を繰り返すことにより、巻枠30の外周に次のコイルCが巻線された状態を示している。このとき、回転枠20の外周にも導線Wが更に螺旋状に巻き付いていき、回転枠20の上方まで巻き付いた状態となっている。この状態で、回転枠20の回転が再び停止し、導線供給装置60の水平スライドベース65が後退し、導線供給装置60が回転枠20から所定距離だけ離れる。
図50は前述した方法により、巻枠30に巻き付けられたコイルCが、コイル受け治具50のガイド棒53に落とされた状態を示している。また、巻枠30及び払い落とし板31は、上方に移動して元の位置に復帰している。
次いで、図51及び図52に示すように、回転枠20と導線供給装置60との間に、カッター85が進入し、回転枠20と導線供給装置60との間で導線Wをカットする。
こうして導線Wを切断した後、コイル受け治具50を所定角度回動させて、次のコイルを受けるためのガイド棒53を巻枠30の下方に配置させる。
そして、回転枠20を回転させて、巻枠30に対する巻線を続行する。この場合、導線Wは、前述したように、導線供給装置60と回転枠20との間で既に切断されているため、以後の巻枠30に対する巻線は、回転枠20に巻き付けられている導線Wを引き出しながら行われる。
なお、回転枠20の外周にはフレーム11から延設された押えガイド26が配設されているので、回転枠20に巻き付けられた導線Wが、回転枠20の回転に伴って外方にバラけてしまうことが防止される。
また、導線Wをカットした後に、回転枠20に巻き付けられている導線Wを引き出しながら巻枠30に対する巻線を行う場合には、巻枠30に対する巻き付け方向を任意に変えることもできる。例えば合計8極のコイルを形成する場合、最初の4極のコイルは90度ずつの間隔で同じ方向に巻線し、残りの4極のコイルは、最初に巻いた4極のコイルどうしの間に位置するように、同じく90度ずつの間隔で、最初に巻いた4極のコイルとは逆方向に巻き付けてコイルを形成することもできる。これによれば、結果的に巻き方向が交互に変わるように複数極のコイルの巻線を行うことができる。
図53、図54及び図55は、導線Wを切断した後、巻枠30に対して次のコイルを巻線した状態を示している。回転枠20に巻き付けられた導線Wは、図55に示すように、巻枠30に巻き付けられた分だけ引き出され、導線Wの切断された端部が、ローラ25及びフランジ24によって形成された巻付け部に沿って下方に移動する。
図56は、巻枠30に巻き付けられたコイルCを、コイル受け治具50の対応するガイド棒53に落とし込んだ状態を示している。そして、巻枠30は上方に復帰する。その後、コイル受け治具50が再び所定角度回動し、次のコイルを受けるためのガイド棒53が巻枠30の下方に配置される。
図57、図58及び図59は、巻枠30に対して次のコイルCを巻き付けた状態を示している。図59に示すように、導線Wの切断された端部は、回転枠20の更に下方に移動する。
図60は、上記状態で巻枠30に巻き付けられたコイルCを、コイル受け治具50の対応するガイド棒53に払い落とした状態を示している。コイルCを払い落とされた後、巻枠30は上方に復帰する。そして、コイル受け治具50が再び回動し、次のコイルを受けるためのガイド棒53が巻枠30の下方に配置される。
図61、図62及び図63は、上記のような巻線操作を繰り返すことにより、合計8つのコイルCを巻線して、それぞれ対応するコイル受け治具50のガイド棒53に落とし込んだ状態を示している。図63に示すように、回転枠20に巻き付けられた導線Wは、そのほとんどが引き出され、導線Wの切断された端部が回転枠20の最下端に位置している。
図64及び図65は、上記の状態で導線保持装置80を移動させ、導線Wを回転枠20の導線挿通部40から引き抜き、回転枠20上の導線Wを全て引き抜いた状態を示している。こうして、一つのステータコアに対する合計8つのコイルの巻線が終了する。
このように本発明によれば、巻枠30の外周に配置された回転枠20を利用して、巻線操作の前半に、巻枠30と回転枠20との両方に導線Wを巻き付け、所定数のコイルの巻線に必要な量の導線Wが回転枠20外周に巻き付けられた後、導線供給装置60と回転枠20との間で導線Wを切断し、以後は回転枠20から導線Wを引き出しながら、巻枠30に対する巻線操作を続行させることにより、複数のコイルCの巻線を効率よく行うことができる。
こうして得られたコイルCは、複数本の導線Wが並列した状態で巻き付けられており、コイル挿入装置によるステータコアのスロットへのコイル挿入が可能となる。
また、巻枠30の外周に回転枠20が配置され、回転枠20の回転によって巻枠30に対する巻線と、回転枠20の外周への巻線とを同時に行うようにしたことにより、装置全体が非常にコンパクトになる。更に、回転枠20の外周に導線Wが均等に巻き付けられるので、回転バランスがよく、回転モーメントも比較的小さく、回転制御しやすい。更に、回転速度を速めることができ、ボビンの脱着等の必要がないので、巻線サイクルを早めることができる。更に、回転枠20は上方支持枠21と下方支持枠22とを複数本の連結棒23で連結し、この連結棒23にフランジ24を介して複数個のローラ25を装着し、フランジ24を巻付けガイドとし、ローラ25を巻付け部として構成したので、比較的軽量に構成できると共に、導線Wの滑り抵抗を著しく小さくすることができる。
更に、回転枠20の導線挿通部40には、並列する各導線Wに対応する複数枚の押圧板46を設け、これらの押圧板46をそれぞれ対応する複数個のスプリング47によって独立して押圧付勢し、個々の導線Wを独立して押圧するテンション装置を設けたことにより、巻枠30に対する導線Wの巻付け時の弛みを防止し、複数本の導線Wを巻枠30の外周に密着させて、整列させて巻き付けることができる。
なお、本発明において、回転枠20の形状等は特に限定されず、例えば図66に示すように、円筒形状をなす回転枠を用いることもできる。この回転枠20’は、巻枠30の支持筒18と同軸的に配置された回転筒13に上部を支持され、下面が開口された筒体27を有している。この筒体27の外周には、螺旋状の溝からなる巻付け部28が形成されている。そして、螺旋状の溝からなる巻付け部28どうしの間に形成されたリブ29が、巻付けガイドをなしている。筒体27の外周には、フレーム11に上端部を固定支持されて垂設された、同じく円筒状の押えガイド26が配置されている。なお、筒体27の下縁部内周には、導線挿通部40が取付けられており、この導線挿通部40に対応する部分で筒体27の一部が切り欠かれて、導線が外周から内周に挿入できるようになっている。
本発明によれば、複数本の導線を並列させて巻枠に巻き付けてコイルを形成し、このコイルをコイル受け治具に落とし込むようにしたコイル巻線方法及びコイル巻線装置を提供することができ、例えば電気自動車などのモータ等に好適なコイルの巻線方法及び巻線装置として利用することができる。
本発明によるコイル巻線装置の一実施形態を示す正面断面図である。 同コイル巻線装置の平面図である。 同コイル巻線装置の回転枠及び巻枠を拡大して示す正面図である。 同回転枠及び巻枠を斜め上方から見た斜視図である。 同回転枠及び巻枠を斜め下方から見た斜視図である。 回転枠に取付けられる導線挿通部の外観を示す斜視図である。 同導線挿通部の概略平面図である。 同導線挿通部の概略構造を示す正面断面図である。 同導線挿通部の概略構造を示す側面断面図である。 同導線挿通部の内部構造を示す斜視図である。 同コイル巻線装置の導線供給装置を示す概略正面断面図である。 同導線供給装置の平面図である。 同導線供給装置において、挿入ノズルを閉じた状態を示す平面図である。 同コイル巻線装置を用いて、巻線操作を開始する際に導線供給装置を巻枠に対して後退させた状態を示す正面断面図である。 同状態の平面図である。 同コイル巻線装置の挿入ノズルを閉じた状態を示す正面図である。 同状態の平面図である。 同コイル巻線装置の挿入ノズルを回転枠の導線挿通部に挿入した状態を示す正面断面図である。 同状態の平面図である。 同コイル巻線装置の導線供給装置から導線を送出し、回転枠の導線挿通部に挿入させ、更に導線保持装置に挿通させた状態を示す正面断面図である。 同状態の平面図である。 上記状態において、導線保持装置により導線を把持した状態を示す平面図である。 上記状態において、導線供給装置を巻枠から後退させ、挿入ノズルを導線から引き抜いた状態を示す平面図である。 上記状態において、再び挿入ノズルを開いた状態を示す平面図である。 導線保持装置を後退させ、かつ、導線供給装置を回転枠に近接させて、巻線開始状態とした正面断面図である。 同状態の平面図である。 上記状態において巻線を開始し、回転枠を1/4周回転させた状態を示す正面断面図である。 同状態の平面図である。 同状態の回転枠及び巻枠を外側から見た正面図である。 巻線開始後、回転枠を半周した状態を示す正面断面図である。 同状態の平面図である。 同状態の回転枠及び巻枠を外側から見た正面図である。 巻線開始から回転枠を3/4周した状態を示す正面断面図である。 同状態の平面図である。 同状態の回転枠及び巻枠を外側から見た正面図である。 巻線開始から巻枠を一周した状態を示す正面断面図である。 同状態の平面図である。 同状態の回転枠及び巻枠を外側から見た正面図である。 巻枠に対する一つのコイルの巻線が終了した状態を示す正面断面図である。 同状態の平面図である 同状態の回転枠及び巻枠を外側から見た正面図である。 上記状態において巻枠を更に下降した状態を示す正面断面図である。 上記状態において巻枠に巻き付けられたコイルを、コイル受け治具に落とし込んだ状態を示す正面断面図である。 上記状態において巻枠を上昇させ、元の位置に復帰させた状態を示す正面断面図である。 上記状態においてコイル受け治具を所定角度回動させ、次のコイルを受けるためのガイド棒を巻枠の下方に配置した状態を示す正面断面図である。 同状態の平面図である。 巻枠に対して次のコイルの巻線を行った状態を示す正面断面図である。 同状態の平面図である。 同状態における巻枠の外側から見た正面図である。 上記状態において、巻枠に巻き付けられたコイルを、コイル受け治具に落とし込み、巻枠を上方に復帰させた状態を示す正面断面図である。 上記状態において、導線供給装置と巻枠との間で、導線をカットした状態を示す正面断面図である。 同状態の平面図である。 更に巻線操作を続行して、巻枠に対して次のコイルを巻線した状態を示す正面断面図である。 同状態の平面図である。 同状態の回転枠及び巻枠を外側から見た正面図である。 上記状態において、巻枠に巻き付けられたコイルをコイル受け治具に落とし込み、巻枠を上方に復帰させた状態を示す正面断面図である。 更に次のコイルを巻線した状態を示す正面断面図である。 同状態の平面図である。 同状態の回転枠及び巻枠を外側から見た正面図である。 巻枠に巻き付けられたコイルを、コイル受け治具に落とし込み、巻枠を上方に復帰させた状態を示す正面断面図である。 一つのコイル受け治具に対する全てのコイルの巻線が終了し、該コイルがコイル受け治具に落とし込まれた状態を示す正面断面図である。 同状態の平面図である。 同状態の回転枠及び巻枠を外側から見た正面図である。 上記状態で導線保持装置を後退させ、導線を回転枠から完全に引き抜いた状態を示す平面図である。 同状態の回転枠及び巻枠を外側から見た正面図である。 本発明のコイル巻線装置に用いられる回転枠の他の例を示す断面図である。
符号の説明
10 コイル巻線装置
11 フレーム
20,20’ 回転枠
21 上方支持枠
22 下方支持枠
24 フランジ
25 ローラ
30 巻枠
40 導線挿通部
50 コイル受け治具
53 ガイド棒
60 導線供給装置
80 導線保持装置
85 カッター(切断装置)
W 導線

Claims (9)

  1. 巻線すべきコイル周長に合わせた外周形状を有する巻枠を囲むように、導線を外側から内側へ挿通させる挿通部と導線を外周に巻き付けるための巻付けガイドとを有する回転枠を配置し、この回転枠の側方には導線供給装置を配置し、更に前記巻枠の下方にはコイル受け治具を配置し、前記導線供給装置から複数本の導線を並列させて供給し、この導線を前記回転枠の挿通部を通して回転枠の外側から内側へ挿通させ、この導線の端部を導線保持装置で保持させた状態で、前記回転枠を回転させることにより、前記巻枠の外周と前記回転枠の外周とに同時に導線を巻き付け、前記回転枠の外周に所定長の導線が巻き付けられた後は、導線切断装置により導線を切断して、前記回転枠に巻き付けられた導線を引き出しつつ、前記巻枠に対する巻線を続行させることを特徴とするコイル巻線方法。
  2. 前記回転枠を回転させると共に、該回転に同期させて、前記巻枠は次第に下降させ、前記導線供給装置は次第に上昇させることにより、前記巻枠の外周と前記回転枠の外周とに導線をそれぞれ螺旋状に巻き付ける請求項1記載のコイル巻線方法。
  3. 前記コイル受け治具は、複数極のコイルに対応する複数本のガイド棒を有していて、1つの極のコイル巻線が終了したときに、次の極のコイルを受けるガイド棒が前記巻枠の下方に位置するように回転位置決めさせるようにし、巻線開始から前記巻枠の外周と前記回転枠の外周とに同時に導線を巻き付け、前記回転枠の外周に所定長の導線が巻き付けられた後は、導線切断装置により導線を切断して、前記回転枠に巻き付けられた導線を引き出しつつ、前記巻枠に対する巻線を行うことにより、前記コイル受け治具に保持される複数極のコイルの巻線を連続して行う請求項1記載のコイル巻線方法。
  4. 巻線すべきコイル周長に合わせた外周形状を有する巻枠と、
    該巻枠の外周を囲むように配置され、該巻枠の回りで回転する回転枠と、
    該回転枠の側方に配置された導線供給装置と、
    前記回転枠に対してその内外に移動可能に配置され、前記導線供給装置から供給される導線の端部を保持する導線保持装置と、
    前記巻枠及び前記回転枠の下方に配置され、前記巻枠から落とされる巻線コイルを受けるコイル受け治具と、
    前記導線の切断装置とを備え、
    前記導線供給装置は、複数本の導線を並列させて供給する構造をなし、
    前記回転枠は、前記導線供給装置から供給される導線を外側から内側へ挿通させ、前記導線保持装置に保持させる導線挿通部と、導線を外周に巻き付けるための巻付けガイドとを有し、
    前記導線の端部を前記導線保持装置で保持した状態で、前記回転枠を回転させることにより、前記巻枠外周と前記回転枠外周とに同時に導線が巻き付けられるように構成したことを特徴とするコイル巻線装置。
  5. 前記巻枠は、フレームに対して昇降可能に保持されており、前記導線供給装置は、該回転枠の側方で上下移動可能に支持されており、前記回転枠の巻付けガイドは、前記導線を回転枠の外周に螺旋状に巻き付けるように構成されており、前記導線の端部を前記導線保持装置で保持した状態で、前記回転枠を回転させると共に、該回転に同期させて、前記巻枠を次第に下降させ、前記導線供給装置を次第に上昇させることにより、前記巻枠外周と前記回転枠外周とに導線がそれぞれ螺旋状に巻き付けられるように構成した請求項4記載のコイル巻線装置。
  6. 前記回転枠は、前記巻枠の支軸と同心的に配置された回転筒に取付けられた上方支持枠と、この上方支持枠に対して所定間隔を置いて下方に配置された下方支持枠と、前記上方支持枠及び前記下方支持枠の間に、周方向に沿って所定間隔で互いに平行に支持された複数本のローラ軸と、これら各ローラ軸の外周にフランジを介して軸方向に並ぶように装着された複数個のローラとを有し、前記各ローラ軸の前記フランジが前記巻付けガイドをなし、前記フランジで挟まれたローラ部分が前記導線の巻付け部をなし、この巻付け部が前記回転枠の外周に沿って螺旋状をなすように配置されている請求項5記載のコイル巻線装置。
  7. 前記回転枠は、前記巻枠の支軸と同軸的に配置された回転筒に上部を支持され、下面が開口された筒体と、この筒体の外周に形成された螺旋状の溝からなる巻付け部とを有している請求項5記載のコイル巻線装置。
  8. 前記回転枠の前記導線挿通部には、前記導線供給装置から供給される複数本の導線を並列させて、所定のテンションをかけて挿通させるテンション装置が設けられている請求項4〜7のいずれか1つに記載のコイル巻線装置。
  9. 前記コイル受け治具は、複数極のコイルに対応する複数本のガイド棒と、1つの極のコイル巻線が終了すると、次の極のコイルを受けるガイド棒が前記巻枠の下方に位置するように回転位置決めさせる回転手段とを有し、巻線開始から前記巻枠の外周と前記回転枠の外周とに同時に導線を巻き付け、前記回転枠の外周に所定長の導線が巻き付けられた後は、導線切断装置により導線を切断して、前記回転枠に巻き付けられた導線を引き出しつつ、前記巻枠に対する巻線を行うことにより、前記コイル受け治具に保持される複数極のコイルの巻線を連続して行うように構成されている請求項4〜8のいずれか1つに記載のコイル巻線装置。
JP2007085965A 2007-03-28 2007-03-28 コイル巻線方法及びコイル巻線装置 Expired - Fee Related JP4964645B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007085965A JP4964645B2 (ja) 2007-03-28 2007-03-28 コイル巻線方法及びコイル巻線装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007085965A JP4964645B2 (ja) 2007-03-28 2007-03-28 コイル巻線方法及びコイル巻線装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008245478A JP2008245478A (ja) 2008-10-09
JP4964645B2 true JP4964645B2 (ja) 2012-07-04

Family

ID=39916136

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007085965A Expired - Fee Related JP4964645B2 (ja) 2007-03-28 2007-03-28 コイル巻線方法及びコイル巻線装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4964645B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4960739B2 (ja) * 2007-03-28 2012-06-27 三工機器株式会社 導線へのテンション付与装置及び導線走行装置
KR102636423B1 (ko) * 2021-09-24 2024-02-15 주식회사 야호텍 와이어 절감형 전동기 코일 권선기

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4401093B2 (ja) * 2003-03-18 2010-01-20 三工機器株式会社 巻線装置
JP4461832B2 (ja) * 2003-04-21 2010-05-12 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 コイル形成装置
JP4622468B2 (ja) * 2004-11-12 2011-02-02 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 コイル形成装置及びコイル形成方法
JP4873911B2 (ja) * 2005-09-14 2012-02-08 三工機器株式会社 パラ巻線方法及びパラ巻線装置
JP4881599B2 (ja) * 2005-09-30 2012-02-22 三工機器株式会社 パラ巻線方法及びパラ巻線装置
JP4960739B2 (ja) * 2007-03-28 2012-06-27 三工機器株式会社 導線へのテンション付与装置及び導線走行装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008245478A (ja) 2008-10-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3762929B1 (ja) パラ巻線方法及びパラ巻線装置
JP4866577B2 (ja) パラ巻線方法及びパラ巻線装置
US6749144B2 (en) Winding method and winding device
US7325765B2 (en) Winding method of multi polar armature and winding apparatus of same
JP4873911B2 (ja) パラ巻線方法及びパラ巻線装置
JP4881599B2 (ja) パラ巻線方法及びパラ巻線装置
JP3989948B1 (ja) 複数ワイヤ同時巻線方法及びその巻線装置
JP5441478B2 (ja) パラ巻線装置
JP5508147B2 (ja) 巻線機及び巻線方法
KR100207754B1 (ko) 고정자코일의 권선제조방법 및 그 장치
JP7347971B2 (ja) 巻線機
JP4964645B2 (ja) コイル巻線方法及びコイル巻線装置
JP2682587B2 (ja) 巻線形成方法および巻線形成装置
JP4382182B2 (ja) 巻線方法及び巻線装置
JP5180668B2 (ja) コイル巻線装置
JP4040784B2 (ja) 巻線装置
JP3646289B2 (ja) 巻線方法と巻線機
JP4960739B2 (ja) 導線へのテンション付与装置及び導線走行装置
JP3548618B2 (ja) コイル巻線装置におけるリード線の保持切断装置
JP5436006B2 (ja) パラ巻線方法
JP2004023968A (ja) 巻線装置
JP2004064829A (ja) 巻線装置
JP2005065431A (ja) 巻線装置
JP2004023974A (ja) 巻線方法及び巻線装置
JP2008022699A (ja) 複数ワイヤ同時巻線方法及びその巻線装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100310

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120321

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120328

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150406

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees