JP2002107951A - 感光材料処理装置 - Google Patents

感光材料処理装置

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JP2002107951A
JP2002107951A JP2000294610A JP2000294610A JP2002107951A JP 2002107951 A JP2002107951 A JP 2002107951A JP 2000294610 A JP2000294610 A JP 2000294610A JP 2000294610 A JP2000294610 A JP 2000294610A JP 2002107951 A JP2002107951 A JP 2002107951A
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Japan
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tank
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processing tank
developing
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JP2000294610A
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English (en)
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Yoshie Nozawa
良衛 野沢
Toshihiro Sutani
利広 須谷
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理槽が設けられた処理タンクの内部空間に
結露が生じてしまうのを防止する。 【解決手段】 PS版プロセッサーに用いている処理タ
ンク22には、現像槽24、水洗槽26及び不感脂化処
理槽28が形成され、また、現像槽〜不感脂化処理槽の
間の側壁102とこの槽壁に対向する外壁104の間に
空間部100が形成されている。また、外壁104、1
06には、処理タンク内の空間部と機外を連通する開口
部110、112が設けられている。これにより、現像
槽等から空間部内に高湿度の空気が入りこんでも、空間
部内で結露を生じさせることなく、確実に機外へ排出す
ることができ、結露によって処理タンクの内部に汚れが
生じるのを確実に防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、処理タンク内に形
成している処理槽に処理液を貯留し、この処理液によっ
て感光材料を処理する感光材料処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】感光材料処理装置では、画像露光した感
光材料を搬送しながら、この感光材料を処理液に浸漬し
たり、感光材料の表面に処理液を吹き付けるなどして、
複数の処理液によって現像等の処理を行う。
【0003】例えば、感光材料には、アルミニウム等の
支持体に感光層を設けた感光性平版印刷版(以下「PS
版」と言う)がある。このPS版を処理する感光材料処
理装置であるPS版プロセッサーでは、PS版を現像液
に浸漬して処理する現像工程、水洗水をPS版に吹き付
けて水洗処理をする水洗工程、水洗処理の終了したPS
版の表面にガム液等の不感脂化処理液を塗布して不感脂
化処理を施す不感脂化工程等の、処理液を用いた複数の
処理工程が設けられ、画像露光されたPS版に、現像、
水洗及び不感脂化処理等を施すようになっている。
【0004】ところで、PS版の現像処理に用いる現像
液は、空気と接触することにより処理性能が低下した
り、現像液中の水分が蒸発することにより、処理性能が
変化する。このような現像液の処理性能の変化は、PS
版の仕上がりに影響を及ぼす。
【0005】このために、PS版プロセッサーでは、処
理タンクの上部をカバーで覆うと共に、処理タンク内に
形成している現像槽の周囲を密閉構造として、現像液の
液面に接触する大容量の液面蓋を設け、現像槽内の空気
の容量を少なくすると共に現像液が空気と接触する面積
を狭めることにより、現像液が空気と接触することによ
る処理性能の低下を防止するようにしている。
【0006】また、PS版プロセッサーでは、液面蓋と
液外のローラや処理槽の槽壁等の間にブレード等の遮蔽
部材を設け、現像液等の液面近傍に新鮮な空気が流れこ
むのを防止すると共に、液面近傍を高湿度に保って、処
理液中の水分が蒸発するのを防止している。
【0007】また、処理タンクには、処理槽の外方に処
理液を貯留しない空間が設けられ、この空間内に感光材
料の搬送用のローラを駆動する駆動力の伝達部品等が配
置されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、装置の
外側の気温が低い場合、処理タンクの壁が1枚である
と、壁の温度が外気の影響を受けて低くなりやすく、内
部の高湿度の空気が結露し易い。また、処理タンクの内
側には、処理槽内の液面近傍の高湿度の空気が少なから
ず漏れ出す。処理槽から漏れ出した高湿度の空気が、外
気に触れる処理タンクの壁の内側などに接触すると、こ
こで結露が生じる。これにより、処理タンクの外壁の内
側などに結露が原因でカビ等が発生して処理タンク内を
汚してしまい、メンテナンスに手間がかかるなどの問題
が生じる。
【0009】本発明は上記事実に鑑みてなされたもので
あり、処理タンクと処理槽の壁の間に空気の断熱層を設
けることと、この空気層に流れを与えることで、結露等
を生じさせるのを防止した感光材料処理装置を提案する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、処理タンク内に形成している処理槽に処理
液を貯留し、該処理液によって感光材料を処理する感光
材料処理装置であって、前記処理槽の周囲の前記処理液
面より上方の槽壁と前記処理タンク内の外壁との間に連
続した空間を設けると共に、該空間と機外を連通する開
口部を前記処理タンクの外壁に形成していることを特徴
とする。
【0011】この発明によれば、処理槽吐処理タンクの
壁によって形成した連続した空間に対応する処理タンク
の外壁に開口部を形成している。これにより、処理槽内
で水分を含んで高湿度となっている空気が、処理槽の周
囲の処理タンク内の空間に漏れ出しても、処理タンク内
の空間に高湿度の空気が滞留してしまうのを防止でき
る。したがって、処理タンク内面に結露が生じることが
なく、結露によって処理タンク内にカビ等が生じてメン
テナンスに手間がかかるのを防ぐことができる。
【0012】また、連続した空間により、高湿度の処理
槽と外気に接触する処理タンクの間に空気層ができるの
で、処理槽の壁に結露してカビ等が生じ、メンテナンス
に手間がかかるのを防ぐことができる。
【0013】請求項2に係る発明は、前記処理タンクの
外壁の所定位置に少なくとも2個所の開口部を設けてい
ることを特徴とする。
【0014】この発明によれば、少なくとも所定の2箇
所に開口部を設け、連続した空間と機外との間で空気の
流れが生じ易くする。これにより、処理タンクや処理槽
の壁に結露によるカビ等を生じさせてしまうのを確実に
防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1には、感光材料処理装置の一
例として適用した感光性平版印刷版処理装置(以下「P
S版プロセッサー10」と言う)の概略構成を示してい
る。このPS版プロセッサー10は、感光材料として図
示しない露光装置によって画像露光されたフォトポリマ
ー版などの感光性平版印刷版(以下「PS版12」と言
う)の現像処理を行う。なお、PS版12は、アルミニ
ウム板等の薄肉矩形平板を支持体として、この支持体に
感光層を形成しており、フォトポリマー版は、光接合
層、光重合層及びオーバーコート層が重ねられて感光層
が形成され、レーザ光により画像の露光がなされること
により光重合層の画像部の重合反応が促進される。
【0016】PS版プロセッサー10は、PS版12を
現像液によって処理するための現像部14と、現像液に
よって処理されたPS版12の水洗水を供給して水洗す
る水洗部16と、水洗後のPS版12にガム液を塗布し
て不感脂化処理する不感脂化処理部18と、PS版12
を乾燥させる乾燥部20と、が配設されている。すなわ
ち、PS版プロセッサー10では、PS版12の搬送方
向(図1の矢印A)方向に沿って、現像工程、水洗工
程、不感脂化処理工程及び乾燥工程が順に配置されてい
る。
【0017】PS版プロセッサー10内には、処理タン
ク22が設けられている。この処理タンク22には、現
像部14となる位置に現像槽24が形成され、水洗部1
6及び不感脂化処理部18となる位置に水洗槽26及び
不感脂化処理槽28が処理槽として形成されている。ま
た、処理タンク22には、不感脂化処理部18よりPS
版12の搬送方向の下流側に乾燥部20を配置する空間
が形成されている。
【0018】処理タンク22の周囲を囲う外板パネル3
0には、スリット状の挿入口32が形成され、処理タン
ク22には、不感脂化処理部18と乾燥部20の間に、
挿通口34が形成されている。
【0019】図1及び図2に示すように、PS版プロセ
ッサー10には、処理タンク22の上部を覆うカバー3
6が設けられている。このカバー36は、処理タンク2
2内に設けられている現像工程、水洗工程及び不感脂化
処理工程を一体で覆っている。また、処理タンク22の
乾燥部20側はカバー90によって覆われ、さらに、図
2に示すように、カバー36及びカバー90の周囲は、
外枠カバー92によって囲われており、処理タンク22
は、上部の開口が外枠カバー92とカバー36、90に
よって覆われている。
【0020】図1及び図2に示すように、カバー36に
は、現像部14と水洗部16との間にPS版12を挿入
するためのリエントリー用の挿入口(副挿入口)38が
設けられている。その副挿入口38は、現像部14での
処理を除くPS版プロセッサー10での処理を行うため
のPS版12の挿入用となっている。
【0021】挿入口32の外部には、挿入台40が設け
られている。また、図1に示すように、現像部14のP
S版12の挿入側には、ゴム製の搬送ローラ対42が配
設されている。画像が焼付けられたPS版12は、挿入
台40に載置されて挿入口32から、矢印A方向に沿っ
て挿入されて、搬送ローラ対42の間に送り込まれる。
【0022】搬送ローラ対42は、図示しない駆動手段
の駆動力によって回転して、挿入されたPS版12を引
き入れ、水平方向に対して約15°から31°の範囲の
角度で現像部14へ送り込む。なお、本実施の形態で
は、支持体の一方の面に感光層を形成した片面タイプの
PS版12を用いており、PS版12は、感光層が上方
へ向けられた状態で挿入口32からPS版プロセッサー
10内へ挿入される。
【0023】処理タンク22に形成されている現像槽2
4は、底部中央が下方へ向けて突出された略山形状とな
っており、PS版12の現像処理を行うための現像液を
貯留する。この現像槽24には、PS版12の搬送方向
に沿った下側にガイド板44が、底部に沿って配設され
ている。
【0024】ガイド板44は、現像槽24の上流部(挿
入口32側)に設けられ、自由回転をする複数のコロ
(小型のローラ)46が取り付けられている。搬送ロー
ラ対42によって現像部14内に送り込まれたPS版1
2は、このコロ46によって案内されながらガイド板4
4上を搬送される。
【0025】現像槽24には、水洗部16側に、外周が
ゴム製の搬送ローラ対48が配置されており、現像槽2
4内を略U字状に案内搬送されたPS版12は、この搬
送ローラ対48によって挟持されて現像槽24から引き
出される。PS版12は、このようにして現像槽24内
を搬送されるときに現像液に浸漬され、画像露光によっ
て感光した感光層の不要な部分が現像液により膨潤し、
支持体から剥離され、露光画像に応じて不要な感光層が
除去される。
【0026】なお、現像槽24内には、スプレーパイプ
50が設けられており、図示しないポンプによって吸引
した現像槽24内の現像液を、このスプレーパイプ50
によってPS版12の感光層面に吹き付け、PS版12
の表面に現像液を供給するとともに、現像槽24内の現
像液を循環させている。
【0027】また、現像槽24内には、ガイド板44と
搬送ローラ対48の間に、ブラシローラ80が設けられ
ている。このブラシローラ80は、現像液に浸漬されな
がら搬送されるPS版12の表面に毛材を接触させなが
ら回転することにより、PS版12の表面をブラッシン
グして、PS版12の表面からの不要な感光層の除去を
促進している。
【0028】現像部14には、下面が現像槽24に貯留
される現像液の液面より下方となるように液面蓋52が
配置されている。また、現像槽24の壁面及び液面蓋5
2には、挿入口32側に遮蔽部材54A、54Bが設け
られ、水洗部24側に遮蔽部材54C、54Dが取り付
けられている。処理タンク22には、排出口34の周囲
に遮蔽部材54E、54Fが取り付けられ、カバー36
の副挿入口38には、遮蔽部材54Gが取り付けられて
いる。
【0029】遮蔽部材54A〜54Gは、シリコンゴム
等によって形成されており、現像槽24内は、遮蔽部材
54A〜54G、搬送ローラ対42、48等によって形
成された密閉部内の空間に、液面に接触する大容量の液
面蓋52を設けて、この空間に閉じ込められた空気の量
を少なくすると共に、液面蓋52と遮蔽部材54A〜5
4G等によって現像液の液面近傍に新鮮な空気が入り込
んでくるのが防止され、空気中の炭酸ガスによる現像液
の劣化と水分の蒸発が抑えられている。なお、液面蓋5
2には、PS版12の搬送方向の上流側及び下流側の端
部下面に串ローラ52A、52Bが設けられ、現像部1
4内を搬送されるPS版12が液面蓋52の下面と接触
することによる表面(主に感光面)の損傷が防止されて
いる。
【0030】搬送ローラ対48によって現像槽24から
引き出されたPS版12は、搬送ローラ対48によって
表面に付着している現像液が絞り落とされながら水洗部
16へ送り込まれる。
【0031】水洗部16には、水洗槽26の上方に配設
された搬送ローラ対58、60によってPS版12を略
水平状態で搬送する搬送路が形成されており、PS版1
2は、搬送ローラ対58、60に挟持されて水洗槽26
の上方を水平搬送される。
【0032】水洗部16には、搬送ローラ対58、60
の間に、PS版12の搬送路を挟んで上下に対で、スプ
レーパイプ62A、62Bが設けられている。スプレー
パイプ62A、62Bは軸線方向がPS版12の幅方向
(搬送方向と直交する方向)に沿って配置され、PS版
12の搬送路に対向して複数の吐出孔が形成されてい
る。
【0033】水洗槽26には、処理液として水洗水を貯
留している。また、水洗槽26の底部には、配管82の
一端が開口している。この配管82には、図示しない給
液ポンプを介してスプレーパイプ62A、62Bが接続
している(図示省略)。スプレーパイプ62A、62B
では、PS版12の搬送に同期して給液ポンプが作動す
ることにより供給される水洗水を、吐出孔からPS版1
2へ向けて噴出する。PS版12は、この水洗水によっ
て表面に付着している現像液が洗い流される。
【0034】このように水洗水によって洗い流された現
像液は、水洗水と共に水洗槽26内に落下する。なお、
水洗水の新液は、PS版12の処理量に応じて図示しな
い手段によって水洗槽26に供給される。
【0035】PS版12に供給された水洗水は、PS版
12が搬送ローラ対60に挟持されて送り出されること
により、PS版12表裏面に付着していた現像液と共に
PS版12の表裏面から絞り落とされ、水洗槽26内に
回収される。なお、スプレーパイプ62A、62Bから
の水洗水の噴出方向は、スプレーパイプ62AがPS版
12の搬送方向下流側で、スプレーパイプ62BがPS
版12の搬送方向上流側としているが、これに限定され
ず他の方向であっても良い。
【0036】不感脂化処理部18には、不感脂化処理槽
28の上方に搬送ローラ対56が設けられ、PS版12
は、この搬送ローラ対56によって不感脂化処理部18
内を搬送された後に、排出口34から送り出される。
【0037】不感脂化処理部18には、PS版12の搬
送路の上方側にスプレーパイプ64が設けられている。
スプレーパイプ64は、軸線方向がPS版12の幅方向
に沿って配置され、PS版12の搬送路に対向して複数
の吐出孔が形成されている。また、不感脂化処理部18
には、PS版12の搬送路の下方に、PS版12の幅方
向に亘って連続するスリットが形成された吐出ユニット
66が配設されている。
【0038】不感脂化処理槽28には、PS版12の版
面保護に用いるガム液が貯留されており、このガム液が
PS版12の搬送に同期して作動する図示しないポンプ
によってスプレーパイプ64及び吐出ユニット66に供
給される。スプレーパイプ64は、このガム液をPS版
12へ向けて滴下してPS版12の表面に広げて塗布す
る。また、吐出ユニット66は、PS版12の裏面側が
スリット部分に接触しながら通過するときに、スリット
から吐出するガム液をPS版12の裏面側の全面に塗布
する。
【0039】PS版12は、表裏面に塗布されるガム液
によって保護膜が形成される。なお、スプレーパイプ6
4からのガム液の吐出方向は、PS版12の搬送方向下
流側に限らず、他の方向であってもよい。また、PS版
12の搬送路の下側に吐出ユニット66を設けてガム液
を塗布するようにしているが、これに限らず、スプレー
パイプを設けてガム液を塗布するようにしてもよい。
【0040】不感脂化処理部18でガム液が塗布された
PS版12は、搬送ローラ対56に挟持されて、表裏面
にガム液が若干残った状態で挿通口34から、乾燥部2
0へ送られる。
【0041】乾燥部20には、挿通口34の近傍にPS
版12を支持する支持ローラ68が配設され、乾燥部2
0内でのPS版12の搬送路の中央部及び排出口70の
近傍に、搬送ローラ対72及び搬送ローラ対74が配設
され、PS版12は、支持ローラ68及び搬送ローラ対
72、74によって乾燥部20内を搬送される。
【0042】支持ローラ68と搬送ローラ対72との
間、及び搬送ローラ対72と搬送ローラ対74との間に
は、PS版12の搬送路を挟んで対でダクト76A、7
6Bが配設されている。ダクト76A、76Bは、長手
方向がPS版12の幅方向に沿って配設されており、P
S版12の搬送路に対向する面にスリット孔78が設け
られている。
【0043】ダクト76A、76Bは、図示しない乾燥
風発生手段によって発生された乾燥風が、長手方向の一
端側から供給されると、この乾燥風をスリット孔78か
らPS版12の搬送路へ向けて吐出し、PS版12に吹
き付ける。これにより、PS版12は、表裏面に塗布さ
れているガム液が乾燥され、保護膜が形成される。な
お、排出口34には、PS版12を処理液によって処理
する不感脂化処理部18までのプロセッサ部と乾燥部2
0とを分離する図示しないシャッタが設けられ、排出口
34が不必要に開放されて、乾燥部20内の加熱された
空気が不感脂化処理部18へ入り込むのを防止してい
る。
【0044】ところで、図3及び図4に示すように、P
S版プロセッサー10に用いている処理タンク22に
は、現像槽24、水洗槽26及び不感脂化処理槽28の
一端側に、PS版12の搬送方向に沿って連続する空間
部100が形成されている。この空間部は、現像槽24
から不感脂化処理槽28の間の槽壁102と、処理タン
ク22の外壁104との間に形成されており、搬送ロー
ラ対42、48、56、58、60やブラシローラ80
(図1参照)へ駆動力を伝達するための図示しないドラ
イブシャフトや多数のギアが配置されるようになってい
る。
【0045】この空間部100は、不感脂化処理槽28
の下流側で乾燥部20が設けられる空間に達しており、
この乾燥部20側の空間内に、搬送ローラ対42、4
8、56〜60及びブラシローラ80を駆動する図示し
ない駆動モータが配置される。
【0046】槽壁102には、現像槽24、水洗槽26
及び不感脂化処理槽28のそれぞれに対応する位置に多
数の切り込み108(例えば切り込み108A〜108
G)が形成されている。これらの切り込み108は、搬
送ローラ対42、48、56〜60及びブラシローラ8
0を軸支する図示しない側板が空間部100とは反対側
となる内側に嵌め込まれることにより閉塞され、気密性
の向上が図られるようになっている。
【0047】一方、処理タンク22には、外壁104の
挿入口32側(図2及び図3の紙面左側)に略楕円形状
の開口部110が形成されている。処理タンク22内の
連通した空間部100は、この開口部110によってP
S版プロセッサー10の機外と連通されている。
【0048】また、処理タンク22には、乾燥部20の
外方の外壁106に矩形形状に切り欠かれた開口部11
2が形成されている。この開口部112は、現像槽24
から不感脂化処理槽28に隣接して設けられている空間
部100のPS版12の搬送方向に沿った延長線上に位
置している。
【0049】このように形成されている開口部112に
は、図示しないルーバーが設けられて、駆動モータを冷
却するための外気の導入口及び乾燥風を生成するための
外気の導入口となっている。
【0050】これにより、開口部112から機外の空気
が空間部100内に流れ込み可能となっている。また、
空間部100内の空気は、開口部112から外気が流れ
こむことにより、挿入口32の近傍の開口部110から
押出されるようになっている。すなわち、処理タンク2
2には、乾燥部20側の開口部112から挿入口32側
の開口部110の間で空気の通路が形成されている。
【0051】このように構成されているPS版プロセッ
サー10では、図示しない焼付装置等によって画像が記
録されたPS版12が挿入台40に載置され、挿入口3
2へ挿入されと、搬送ローラ対42によってこのPS版
12を引き入れ、現像部14へ送り込む。なお、PS版
プロセッサー10では、挿入口32を通過するPS版1
2を図示しないセンサによって検出するとタイマーをス
タートさせる。このタイマーは、PS版12を搬送する
ための駆動手段の動作と共に、水洗部16のスプレーパ
イプ62A、62Bから水洗水を吐出させるタイミング
や、不感脂化処理部18におけるガム液の吐出タイミン
グの計測に用いる。
【0052】現像部14では、搬送ローラ対42によっ
てPS版12が水平方向に対して15°〜31°の範囲
の挿入角度で送りこまれて現像液に浸漬されながら搬送
される。また、このPS版12は、17°〜31°の範
囲の排出角度で現像液中から送り出される。PS版12
は、現像部14で現像液に浸漬されることにより、露光
画像に応じて感光層の不要部分が膨潤し、膨潤した感光
層が支持体から除去される。このときに、現像槽24内
に配置しているブラシローラ80によってPS版12の
表面をブラッシングすることにより、PS版12の表面
からの不要な感光層の除去を促進するようにしている。
【0053】なお、PS版プロセッサー10としては、
複数のブラシローラ80をPS版12の表面に対向する
ように配置してブラッシングするものであっても良く、
また、ブラシローラ80を用いずにPS版12の処理を
行うものであっても良い。
【0054】このようにして現像液による処理が行われ
て現像液中から送り出されたPS版12は、搬送ローラ
対48によって引き出されて水洗部16へ送られる。こ
のときに、搬送ローラ対48は、PS版12の表裏面に
付着してい現像液を、PS版12から絞り落としてい
る。
【0055】水洗部16では、このPS版12を搬送ロ
ーラ対58、60によって挟持して略水平状態で搬送し
ながら、スプレーパイプ62A、62Bから水洗水を噴
出する。また、PS版12の搬送方向の下流側に配置し
ている搬送ローラ対60は、PS版12の表裏面に供給
した水洗水を、搬送ローラ対48によって絞り切れずに
残った現像液とともに絞り落としながら、このPS版1
2を不感脂化処理部18へ送り出す。これにより、PS
版12は、水洗部16を通過するときに、表裏面に残っ
ている現像液が洗い落とされる。
【0056】不感脂化処理部18へ送られたPS版12
は、スプレーパイプ64と吐出ユニット66の間を通過
し、搬送ローラ対56に挟持されることにより、この搬
送ローラ対56によって不感脂化処理部18から送り出
される。
【0057】このとき、不感脂化処理部18では、スプ
レーパイプ64及び吐出ユニット66にガム液を供給
し、PS版12の表裏面にガム液を塗布する。搬送ロー
ラ対56は、PS版12を挟持して送り出すことによ
り、PS版12の表裏面にガム液の薄膜を形成しなが
ら、余剰となったガム液をPS版12の表裏面から絞り
落とす。
【0058】ガム液が塗布されたPS版12は、搬送ロ
ーラ対56によって排出口34から乾燥部20へ送り込
まれる。なお、排出口34に設けている図示しないシャ
ッタは、PS版12の処理開始のタイミングないしPS
版12が不感脂化処理部18から送り出されるタイミン
グで作動して排出口34を開き、乾燥部20の乾燥風が
不必要に不感脂化処理部18へ入り込んで、搬送ローラ
対56にガム液が固着してしまうのを防止すると共に、
排出口34から空気が入り込み、現像部14にまで及ん
で空気中の炭酸ガスにより現像液が劣化するのを防止し
たり、現像液中の水分や水洗水さらにガム液中の水分が
蒸発して排出口34から出てしまうのを防止している。
【0059】乾燥部20では、支持ローラ68及び搬送
ローラ対72、74によってPS版12を搬送しなが
ら、ダクト76A、76Bから乾燥風を吹き付ける。こ
れにより、PS版12は、塗布されているガム液によっ
て保護膜が形成されて排出口70から排出される。
【0060】ところで、PS版プロセッサー10では、
カバー36、処理タンク22内の現像槽24に設けた液
面蓋52や遮蔽部材54A〜54G等によって、現像槽
24内の機密性の向上が図られて、現像液の劣化等によ
る処理性能の低下が防止されている。また、水洗槽26
や不感脂化処理槽28への外気の流れ込みも抑えられて
いる。
【0061】一方、処理タンク22内には、現像槽2
4、水洗槽26及び不感脂化処理槽28に隣接して連続
した空間部100が設けられている。この空間部100
内には、現像槽24、水洗槽26及び不感脂化処理槽2
8内の高湿度の空気が漏れこむ可能性がある。
【0062】ここで、PS版プロセッサー10に設けて
いる処理タンク22には、処理タンク22の外壁104
に開口部110を形成して、空間部100内と機外とを
連通させている。また、処理タンク22の外壁106に
は、開口部112を形成しており、これにより、開口部
112から空間部100を経て開口部100に至る空気
が流れる通路を形成している。
【0063】これにより、PS版プロセッサー10で
は、処理タンク22の空間部100内に、現像槽24
や、水洗槽26、不感脂化処理槽28から高湿度の空気
が入り込んでも、この空間部100内で、結露が生じて
カビが発生するのを防止している。
【0064】処理タンク22では、空間部100内で結
露によって水滴が付着すると、この水滴に空気中のチリ
や誇りが付着したり、水滴中に水カビ等が発生する恐れ
がある。このような塵や埃等の付着物や水カビ等は、処
理タンク22の内部を汚してしまう。
【0065】また、現像槽24から付感脂化処理槽28
の間の槽壁102に結露によって水滴が付着すると、処
理タンク22の空間部100内と同様に水カビ等が発生
して、槽壁102を汚し、さらに、水カビ等が処理液に
混入してPS版12の仕上がりを損ねる恐れがある。
【0066】これに対して、PS版プロセッサー10で
は、処理タンク22内の空間部100に空気の流れが生
じるようにすることにより、空間部100内での結露を
防止し、結露によって処理タンク22が汚れてしまうこ
とがないようにしている。また、空間部100内の空気
層によって処理タンク22外の温度が、直接槽壁102
に伝わらないので、処理液温度(例えば現像液は約30
°C)より外気温の方が低い場合でも、槽壁102での
結露を防止し、結露によって槽壁102及び処理液が汚
れてしまい、PS版12の仕上がりを損ねたりすること
がない。
【0067】なお、処理タンク22の外壁106に設け
ている開口部112にファン等を設けて、外気を空間部
100内に送りこむようにして、空間部100内の湿度
の高い空気を、強制的に開口部110から排出するよう
にしてもよい。
【0068】これにより、空間部100内での結露の発
生をより確実に防止することができると共に、結露が生
じて水滴が付着したときにも、この水滴を強制的に蒸発
させて機外へ排出することができる。したがって、結露
によって処理タンク22内に汚れが生じてしまうのを確
実に防止することができる。
【0069】なお、以上説明した本実施の形態は、本発
明の構成を限定するものではない。例えば、本実施の形
態では、開口部112から空間部100を経て開口部1
10へ空気が流れるように説明したが、これに限らず、
空間部100内の空気を機外に排出可能であれば、任意
の構成を適用することができる。
【0070】また、本発明が適用される処理タンクの構
成及び形状は、PS版プロセッサー10に設けた処理タ
ンク22に限るものではなく、処理槽の槽壁に隣接する
空間部と機外とを連通する開口部を形成したものであれ
ば、任意の形状及び構成とすることができる。
【0071】さらに、本実施の形態では、感光材料とし
てPS版12を用い、このPS版12を処理するPS版
プロセッサー10に適用した例を説明したが、本発明
は、PS版12に限らず他の感光性平版印刷版の処理に
用いる種々の構成の感光性平版印刷版処理装置や、印画
紙、写真フィルム等などの他の感光材料の処理に用いる
感光材料処理装置にも適用が可能である。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、処
理タンク内の空間部を機外と連通する開口部を設けるこ
とにより、処理槽内の高湿度の空気が処理タンクの空間
部に入り込んでも、処理タンクの内壁に結露が生じるの
を防止することができる。また、処理槽と処理タンクの
間の空間部の空気層により、処理槽の内壁に結露が生じ
るのを防止することができる。
【0073】これらにより、結露によって生じたカビ等
によって処理タンクの内部が汚れてしまい、また、PS
版の仕上がりを損ねてしまうのを確実に防止することが
できるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に適用したPS版プロセッサーの
概略構成図である。
【図2】PS版プロセッサーの外観を示す概略斜視図で
ある。
【図3】処理タンクの要部を示す概略斜視図である。
【図4】処理タンクに形成している空間部を示すPS版
の搬送方向に沿った処理タンクの要部の概略断面図であ
る。
【符号の説明】
10 PS版プロセッサー(感光材料処理装置) 12 PS版(感光材料) 22 処理タンク 24 現像槽(処理槽) 26 水洗槽(処理槽) 28 不感脂化処理槽(処理槽) 52 液面蓋 54(54A〜54G) 遮蔽部材 100 空間部 102 槽壁 104、106 外壁 110、112 開口部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理タンク内に形成している処理槽に処
    理液を貯留し、該処理液によって感光材料を処理する感
    光材料処理装置であって、 前記処理槽の周囲の前記処理液面より上方の槽壁と前記
    処理タンク内の外壁との間に連続した空間を設けると共
    に、該空間と機外を連通する開口部を前記処理タンクの
    外壁に形成していることを特徴とする感光材料処理装
    置。
  2. 【請求項2】 前記処理タンクの外壁の所定位置に少な
    くとも2個所の開口部を設けていることを特徴とする請
    求項1に記載の感光材料処理装置。
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