JP2002097208A - ビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤 - Google Patents
ビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤Info
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Abstract
さらにビニル系化合物の懸濁重合によって、可塑剤の吸
収性能が高く、粒径分布がシャープでかつ多孔性であ
り、かさ比重が大きいビニル系重合体粒子を製造するこ
とができるビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤を提
供する。 【解決手段】 エチレン単位の含有量が0.5〜20モ
ル%、けん化度が60モル%以上、かつ重合度が600
以上のビニルアルコール系重合体(A)、ならびにエチ
レン単位の含有量が0.5〜20モル%、けん化度が2
0〜80モル%、かつ重合度が100〜600のビニル
アルコール系重合体(B)からなるビニル系化合物の懸
濁重合用分散安定剤により上記課題が解決される。
Description
濁重合用分散安定剤に関する。さらに詳しくは、本発明
は、少量の使用で重合槽内壁に付着する重合体スケール
が少ないなどの効果を奏して懸濁重合安定性に顕著に優
れ、さらにビニル系化合物の懸濁重合によって、可塑剤
の吸収性能が高く、粒径分布がシャープでかつ多孔性で
あり、かさ比重が大きいビニル系重合体粒子を製造する
ことができるビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤に
関する。
の製造は、工業的には、水性媒体中で分散安定剤の存在
下で塩化ビニルなどのビニル系化合物を分散させ、油溶
性開始剤を用いて重合を行う懸濁重合により広く行われ
ている。一般に、ビニル系重合体の品質を支配する因子
としては、重合率、水−モノマー比、重合温度、開始剤
の種類および量、重合槽の型式、攪拌速度あるいは分散
安定剤の種類などが挙げられるが、この中でも分散安定
剤の種類による影響が非常に大きい。
要求される性能としては、(1)少量の使用で懸濁重合
安定性に顕著に優れ、得られるビニル系重合体粒子の粒
径分布をできるだけシャープにする働きがあること、
(2)可塑剤の吸収速度を大きくして加工性を容易に
し、重合体粒子中に残存する塩化ビニルなどのモノマー
の除去を容易にし、かつ成形品中のフィッシュアイなど
の生成を防止するために、重合体粒子をできるだけ均一
にし、さらに多孔性にする働きがあること、(3)かさ
比重の大きい重合体粒子を形成する働きがあること、
(4)重合槽などにスケールの付着がないことなどが挙
げられる。従来、ビニル系化合物の懸濁重合用分散安定
剤としては、メチルセルロース、カルボキシメチルセル
ロースなどのセルロース誘導体のほか、部分けん化ポリ
ビニルアルコールなどが単独でまたは適当に組み合わさ
れて使用されている。しかしながら、従来の分散安定剤
は上記の要求性能を必ずしも十分には満たしていない。
報、特開平1−95104号公報、特開平3−1403
03号公報、特開平6−80709号公報、特開平8−
259609号公報などにおいて、エチレン単位を含有
する変性ポリビニルアルコールからなるビニル系化合物
の懸濁重合用分散安定剤が提案されている。特開昭54
−127490号公報で提案されたエチレン変性ポリビ
ニルアルコールからなる分散安定剤については、エチレ
ン単位の含有量が大きい変性ポリビニルアルコールを用
いた場合には、分散安定剤の水溶性が悪いために作業性
が悪化したり、分散安定剤の溶解性を向上させるために
水−有機溶媒系の媒体を使用しなければならず、有機溶
媒を使用すると懸濁重合後の排水が環境に悪影響を与え
る要因となる、などの問題があった。特開平1−951
04号公報および特開平3−140303号公報で提案
された側鎖にイオン性基を有するエチレン変性ポリビニ
ルアルコールからなる分散安定剤においては、水溶性は
改善されるものの、塩化ビニルを懸濁重合するときに泡
立ちやすく重合槽にスケールが付着しやすいという問題
があった。特開平6−80709号公報で提案されたエ
チレン変性ポリビニルアルコールからなる分散安定剤
は、比較的バランスのとれた塩化ビニル樹脂を与えるも
のの、その塩化ビニル樹脂の可塑剤吸収性や粒子径分布
のシャープさは必ずしも十分に満足できるレベルには達
していない。さらに、特開平8−259609号公報で
提案されたエチレン変性ポリビニルアルコールとポリビ
ニルアルコール系重合体とを併用する分散安定剤は、重
合槽内の消泡効果に優れているために、塩化ビニルを懸
濁重合する際に泡立ちにより重合槽にスケールが付着す
るといった問題は改善されるものの、得られる塩化ビニ
ル樹脂の可塑剤吸収性や粒子径分布のシャープさは必ず
しも十分に満足できるレベルには達していない。
事情のもとで、少量の使用で懸濁重合安定性に顕著に優
れ、さらにビニル系化合物の懸濁重合によって、可塑剤
の吸収性能が高く、粒径分布がシャープでかつ多孔性で
あり、かさ比重が大きいビニル系重合体粒子を製造する
ことができるビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤を
提供することを目的とする。さらに、本発明の他の目的
は、ビニル系重合体粒子中に残存するビニル系化合物の
除去が容易であり、取り扱い時の粉の飛散が少なく、ま
た、成型機へのくい込み性がよいという特性を有するビ
ニル系重合体粒子を製造することができるビニル系化合
物の懸濁重合用分散安定剤を提供することにある。
重ねた結果、エチレン単位の含有量が0.5〜20モル
%、けん化度が60モル%以上、かつ重合度が600以
上のビニルアルコール系重合体(A)、ならびにエチレ
ン単位の含有量が0.5〜20モル%、けん化度が20
〜80モル%、かつ重合度が100〜600のビニルア
ルコール系重合体(B)からなるビニル系化合物の懸濁
重合用分散安定剤が上記課題を達成するのに有効である
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明において用いられるビニルアルコール系重合体
(A)のエチレン単位の含有量は0.5〜20モル%で
あり、好ましくは0.5〜10モル%であり、より好ま
しくは1〜10モル%であり、さらに好ましくは1.5
〜8モル%である。エチレン単位の含有量が0.5モル
%未満の場合には、ビニル系化合物を懸濁重合する際に
重合槽へのスケールの付着が多くなり、20モル%を越
える場合には、ビニルアルコール系重合体の水溶性が低
下して取り扱い性が悪化する。ビニルアルコール系重合
体(A)のけん化度は60モル%以上であり、好ましく
は65〜95モル%であり、さらに好ましくは70〜9
0モル%である。けん化度が60モル%未満の場合に
は、ビニルアルコール系重合体の水溶性が低下して取り
扱い性が悪化する。また、ビニルアルコール系重合体
(A)の重合度は600以上であり、好ましくは600
〜8000、さらに好ましくは650〜3500であ
る。ビニルアルコール系重合体の重合度が600未満の
場合には、ビニル系化合物を懸濁重合する際に重合安定
性が低下する。
ル系重合体(B)のエチレン単位の含有量は0.5〜2
0モル%であり、好ましくは0.5〜10モル%であ
り、より好ましくは1〜10モル%、さらに好ましくは
1.5〜8モル%である。エチレン単位の含有量が0.
5モル%未満の場合には、ビニル系化合物を懸濁重合す
る際に重合槽へのスケールの付着が多くなり、20モル
%を越える場合には、ビニルアルコール系重合体の水溶
性が低下して取り扱い性が悪化する。ビニルアルコール
系重合体(B)のけん化度は20〜80モル%であり、
好ましくは25〜80モル%であり、さらに好ましくは
30〜75モル%である。けん化度が20〜80モル%
の範囲を外れた場合には、ビニル化合物の懸濁重合によ
って得られるビニル系重合体粒子の粒径分布が広くな
る。ビニルアルコール系重合体(B)の重合度は100
〜600であり、好ましくは150〜550であり、さ
らに好ましくは200〜550である。重合度が100
未満の場合には、ビニル系化合物を懸濁重合する際に重
合安定性が悪化し、600を越える場合には、ビニル系
化合物の懸濁重合によって得られるビニル系重合体の可
塑剤吸収性が悪化する。
ビニルアルコール系重合体(B)は、そのけん化度の差
が15モル%以上および/またはその重合度の差が20
0以上であることが好ましい。
ビニルアルコール系重合体(A)およびビニルアルコー
ル系重合体(B)の使用比率について厳密な意味での制
限はとくにないが、通常(A)成分/(B)成分の重量
比で95/5〜20/80であり、好ましくは95/5
〜30/70であり、さらに好ましくは95/5〜50
/50である。(A)成分/(B)成分の重量比が95
/5を越える場合には、ビニル系化合物の懸濁重合によ
って得られるビニル系重合体の可塑剤吸収性能が悪化し
たり、粒径分布が広くなる傾向があり、20/80未満
の場合には、ビニル系化合物を懸濁重合する際に重合安
定性が低下することがある。
使用量について特に制限はないが、ビニル系化合物10
0重量部に対して0.01〜5重量部が好ましく、0.
02〜2重量部がより好ましく、0.02〜1重量部が
さらに好ましい。0.01重量部未満の場合には、ビニ
ル系化合物を懸濁重合する際に重合安定性が低下する傾
向があり、5重量部を越える場合には、懸濁重合後の廃
液が白濁し、化学的酸素要求量(COD)が高くなる傾
向がみられる。
ル系重合体(B)は水不溶性または水分散性であり、こ
れにスルホン酸基、アミノ基、アンモニウム基、カルボ
キシル基、カチオン基などのイオン性基を導入すること
により、自己乳化性を付与することができる。イオン性
基を導入しない場合には、ビニルアルコール系重合体
(B)の水溶性または水分散性が低下して、取り扱い性
が悪化することがある。
ルコール系重合体(A)は、アンモニウム基、カルボキ
シル基、スルホン酸基、アミノ基などのイオン性基を導
入することにより水溶性を高めることができ、あるいは
ノニオン基または(長鎖)アルキル基などを導入しても
よい。ビニルアルコール系重合体(A)は、5〜100
℃、好ましくは10〜90℃の水に対して水溶性である
ことが好ましい。
(長鎖)アルキル基などを導入されたビニルアルコール
系重合体のけん化度はビニルエステル基とビニルアルコ
ール基の比から求められ、導入されたイオン性基、ノニ
オン基または(長鎖)アルキル基などのけん化度は含ま
れない。
体(A)およびビニルアルコール系重合体(B)の製造
方法について特に制限はなく、従来公知の方法、例えば
特開平8−259609号公報に記載されている方法に
したがって、ビニルエステル系単量体、エチレンおよび
必要に応じてイオン性基を有する単量体を共重合し、得
られた共重合体を常法によりけん化したり、あるいはチ
オール酢酸、メルカプトプロピオン酸などのチオール化
合物の存在下でビニルエステル系単量体とエチレンを共
重合し、それをけん化する末端変性法によっても得るこ
とができる。
合する方法としては、溶液重合法、塊状重合法、懸濁重
合法、乳化重合法など、従来公知の方法が適用できる。
重合開始剤としては、重合方法に応じて、アゾ系開始
剤、過酸化物系開始剤、レドックス系開始剤などが適宜
選ばれる。けん化反応は、従来公知のアルカリ触媒また
は酸触媒を用いる加アルコール分解、加水分解などが適
用でき、この中でもメタノールを溶剤としNaOH触媒
を用いるけん化反応が簡便であり最も好ましい。
は、例えばギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、
バーサチック酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸
ビニル、ラウリル酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステ
アリン酸ビニル、オレイン酸ビニル、安息香酸ビニルな
どが挙げられるが、なかでも酢酸ビニルが最も好まし
い。
体に必要に応じてイオン性基を導入するために用いられ
るイオン性基を有する単量体としては、特に制限はない
が、例えば、エチレンスルホン酸、(メタ)アリルスル
ホン酸、スルホアルキルマレート、スルホアルキル(メ
タ)アクリレート、アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸などのスルホン酸含有単量体およびその
塩;N−(1,1−ジメチル−3−ジメチルアミノプロ
ピル)(メタ)アクリルアミド、N−(1,1−ジメチ
ル−3−ジメチルアミノブチル)(メタ)アクリルアミ
ド、N−ビニルイミダゾール、2−メチル−N−ビニル
イミダゾール、ビニル−3−ジメチルアミノプロピルエ
ーテル、ビニル−2−ジメチルアミノエチルエーテル、
アリル−3−ジメチルアミノプロピルエーテル、アリル
ジメチルアミン、メタアリルジメチルアミンなどのアミ
ノ基またはアンモニウム基含有単量体;クロトン酸、マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸、(メタ)アクリル酸
などのカルボキシル基含有単量体などが挙げられる。
体(A)およびビニルアルコール系重合体(B)は、本
発明の主旨を損なわない範囲で他の単量体単位を含有し
ても差し支えない。使用しうるコモノマーとして、例え
ば、プロピレン、n−ブテン、イソブチレンなどのα−
オレフィン;アクリル酸およびその塩;アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アク
リル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル
酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−
エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オク
タデシルなどのアクリル酸エステル類;メタクリル酸お
よびその塩;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロ
ピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチ
ル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチル
ヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オクタ
デシルなどのメタクリル酸エステル類;アクリルアミ
ド;N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルア
ミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンア
クリルアミド、アクリルアミドプロパンスルホン酸およ
びその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミンおよ
びその塩またはその4級塩、N−メチロールアクリルア
ミドおよびその誘導体などのアクリルアミド誘導体;メ
タクリルアミド;N−メチルメタクリルアミド、N−エ
チルメタクリルアミド、メタクリルアミドプロパンスル
ホン酸およびその塩、メタクリルアミドプロピルジメチ
ルアミンおよびその塩またはその4級塩、N−メチロー
ルメタクリルアミドおよびその誘導体などのメタクリル
アミド誘導体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエ
ーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビ
ニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチル
ビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ドデシル
ビニルエーテル、ステアリルビニルエーテルなどのビニ
ルエーテル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル
などのニトリル類;塩化ビニル、フッ化ビニルなどのハ
ロゲン化ビニル類;塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン
などのハロゲン化ビニリデン類;酢酸アリル、塩化アリ
ルなどのアリル化合物;マレイン酸、イタコン酸、フマ
ル酸などの不飽和ジカルボン酸およびその塩またはその
エステル;ビニルトリメトキシシランなどのビニルシリ
ル化合物;酢酸イソプロペニルなどがある。
体(A)およびビニルアルコール系重合体(B)は、通
常、それぞれ別々に、もしくは混合して、水性媒体に溶
解または分散され、ビニル系化合物の懸濁重合に供され
る。
アルコール系重合体(A)として熱処理されたものを用
いることで、懸濁重合時の安定性がさらに向上する。熱
処理の条件は特に制限されないが、通常、酸素、空気ま
たは窒素雰囲気下、100〜200℃の温度で0.5〜
20時間加熱することが好ましい。熱処理時の温度が1
00℃未満では熱処理による懸濁重合時の安定性向上効
果が十分発現しなくなる場合があり、200℃を越える
と懸濁重合用分散安定剤が着色するおそれがある。その
際、熱処理による懸濁重合用分散安定剤の着色を抑制す
るために、熱処理前にビニルアルコール系重合体(A)
をメタノール等の溶媒によって洗浄することが好まし
い。
ビニルアルコール系重合体(A)として熱処理されたも
のを用いる場合、少量の使用で懸濁重合安定性に顕著に
優れ、また懸濁重合で得られた重合体を加工する際に着
色を抑制することができることから、ビニルアルコール
系重合体(A)は、25℃におけるpKaが3.5〜
5.5の酸および/またはその金属塩(C)を含有して
いることが好ましい。使用しうる酸の種類についてとく
に制限はなく、その具体例として、酢酸(pKa4.7
6)、プロピオン酸(pKa4.87)、酪酸(pKa
4.63)、オクタン酸(pKa4.89)、アジピン
酸(pKa5.03)、安息香酸(pKa4.00)、
ギ酸(pKa3.55)、吉草酸(pKa4.63)、
ヘプタン酸(pKa4.66)、乳酸(pKa3.6
6)、フェニル酢酸(pKa4.10)、イソ酪酸(p
Ka4.63)、シクロヘキサンカルボン酸(pKa
4.70)などを挙げることができる。奏される効果の
点でとくに好ましく用いることができる酸は、酢酸、プ
ロピオン酸、および乳酸である。また、上記の酸の金属
塩としては特に制限はないが、通常、上記の酸とナトリ
ウム、カリウムなどのアルカリ金属からなる金属塩が用
いられ、とりわけ酢酸ナトリウムが好適に用いられる。
の含有量は、ビニルアルコール系重合体(A)100重
量部に対して、好ましくは0.05〜2重量部、より好
ましくは0.1〜1.7重量部、さらに好ましくは0.
2〜1.5重量部の割合である。ビニルアルコール系重
合体(A)に対する酸および/またはその金属塩(C)
の含有量が0.05重量部未満の場合、熱処理による懸
濁重合時の安定性向上効果が低下し、2重量部を越える
と、熱処理時に懸濁重合用分散安定剤が着色したり、懸
濁重合で得られた重合体を加工する際に重合体が着色す
るため、好ましくない。
いたビニル系化合物の懸濁重合方法について説明する。
ニル系化合物を水性媒体中で懸濁重合するに際し、水性
媒体の温度には特に制限はなく、20℃程度の冷水はも
とより、90℃以上の温水でも好適に用いられる。この
水性媒体は、純粋な水のほか、各種の添加成分を含有す
る水溶液または他の有機溶剤を含む水性媒体からなるこ
とができる。水性媒体を重合反応系に仕込む際に、その
供給量は重合反応系を充分に加熱できる量であればよ
い。また、除熱効率を高めるためにリフラックスコンデ
ンサー付重合器も好適に用いられる。
用してもよいが、ビニル系化合物を水性媒体中で懸濁重
合する際に通常使用されるポリビニルアルコール、メチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロースなどの水溶性セルロースエーテル、ゼラチンなど
の水溶性ポリマー;ソルビタンモノラウレート、ソルビ
タントリオレート、グリセリントリステアレート、エチ
レンオキシドプロピレンオキシドブロックコポリマーな
どの油溶性乳化剤;ポリオキシエチレンソルビタンモノ
ラウレート、ポリオキシエチレングリセリンオレート、
ラウリン酸ナトリウムなどの水溶性乳化剤などを併用し
てもよい。その添加量については特に制限はないが、ビ
ニル系化合物100重量部あたり0.01〜1.0重量
部が好ましい。
ことができる。添加剤としては、例えば、アセトアルデ
ヒド、ブチルアルデヒド、トリクロロエチレン、パーク
ロロエチレン、メルカプタン類などの重合調節剤、フェ
ノール化合物、イオウ化合物、N−オキシド化合物など
の重合禁止剤などが挙げられる。また、pH調整剤、ス
ケール防止剤、架橋剤などを加えることも任意であり、
上記の添加剤を複数併用しても差し支えない。一方、重
合開始剤としても、塩化ビニルなどのビニル系化合物の
重合に従来使用されているものを用いることができ、例
えば、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−
2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジエト
キシエチルパーオキシジカーボネートなどのパーカーボ
ネート化合物;t−ブチルパーオキシネオデカネート、
α―クミルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパー
オキシデカネートなどのパーエステル化合物;アセチル
シクロヘキシルスルホニルパーオキシド、2,4,4―
トリメチルペンチル−2−パーオキシフェノキシアセテ
ートなどの過酸化物;2,2’―アゾビスイソブチロニ
トリル、2,2’―アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)、2,2’―アゾビス(4−メトキシ−2,
4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ化合物などが
挙げられ、さらにはこれらに過硫酸カリウム、過硫酸ア
ンモニウム、過酸化水素などを組み合わせて使用するこ
とができる。
ことができるビニル系化合物としては、例えば、塩化ビ
ニル、塩化ビニリデン、アルキルビニルエーテル、無水
マレイン酸、アクリロニトリル、イタコン酸、スチレン
などのほか、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビ
ニルエステル類、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチルなどの(メタ)アクリル酸エステル
類、エチレン、プロピレン、イソブテン、イソプレンな
どのα−オレフィン類を挙げることができる。これらの
ビニル系化合物のうちでも代表的なものは塩化ビニルで
あり、塩化ビニルは単独で、あるいは塩化ビニルを主体
としこれに他の単量体を混合(塩化ビニル50重量%以
上)して使用することができる。この塩化ビニルと共重
合されるコモノマーとしては、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニルなどのビニルエステル類、(メタ)アクリル酸
メチル、(メタ)アクリル酸エチルなどの(メタ)アク
リル酸エステル類、エチレン、プロピレンなどのα−オ
レフィン類、無水マレイン酸、アクリロニトリル、イタ
コン酸、スチレン、塩化ビニリデン、ビニルエーテルな
どが例示される。
ニル系化合物を懸濁重合するに当たって、各成分の仕込
み割合、重合温度などは、従来塩化ビニルなどのビニル
系化合物の懸濁重合で採用されている条件に準じて定め
ればよい。また、ビニル系化合物、重合開始剤、分散安
定剤、水性媒体およびその他添加物の仕込み順序や比率
について何ら制限はない。また、水性媒体として温水を
用いると同時に、ビニル系化合物を重合器に仕込む前に
ビニル系化合物を加熱しておく方法も好適に用いられ
る。
説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限
定されるものではない。なお、以下の実施例において
「%」および「部」は特に断りのない限り、「重量%」
および「重量部」を意味する。また、以下においてポリ
ビニルアルコールをPVA、ポリ酢酸ビニルをPVA
c、ビニルアルコール系重合体をPVA系重合体と略記
することがある。
測定した。 (2)けん化度の測定 JIS K6726に従ってPVA系重合体のけん化度
を測定した。 (3)酸金属塩の定量 (株)島津製作所製の細管式等速電気泳動分析装置(I
P−3A)を用い、PVA系重合体中に含有される酢酸
ナトリウムを電気泳動分析により定量した。 (4)熱処理時の着色性 PVA系重合体を空気雰囲気下で150℃、2時間熱処
理した後、PVA系重合体の着色の程度を目視観察し、
以下の基準で評価した。 ○:変化なし △:微黄色に着色 ×:赤茶色に着色
れた塩化ビニル系重合体の特性評価) (1)粒径分布 タイラーメッシュ基準の金網を使用して乾式篩分析によ
り粒径分布を測定した。 (2)かさ比重 JIS K6721に従って塩化ビニル系重合体のかさ
比重を測定した。 (3)CPA(Cold Plasticizer Absorption:冷可塑
剤吸収) ASTM−D3367−75に記載された方法より、2
3℃におけるジオクチルフタレートの吸収量を測定し
た。 (4)スケール付着性 重合体スラリーを重合槽外に取り出した後、重合槽内に
おけるスケール付着の状態を目視観察し、以下の基準で
評価した。 ○:重合体スケールの付着がほとんどない △:重合槽内壁に白色の重合体スケールが確認できる ×:重合槽内壁に白色の重合体スケールが多く確認でき
る (5)熱処理時の着色性 塩化ビニル系重合体を空気雰囲気下で140℃、10分
間熱処理した後、塩化ビニル系重合体の着色の程度を目
視観察し、以下の基準で評価した。 ○:変化なし △:微黄色に着色 ×:黄色に着色
ン導入口および開始剤添加口を備えた100L加圧反応
槽に酢酸ビニル38.1kg、メタノール21.8kg
を仕込み、60℃に昇温した後30分間窒素バブリング
により系中を窒素置換した。次いで反応槽圧力が0.1
0MPaとなるようにエチレンを導入仕込みした。開始
剤として2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−
ジメチルバレロニトリル)をメタノールに溶解した濃度
2.8g/L溶液を調製し、窒素ガスによるバブリング
を行って窒素置換した。上記の反応槽内温を60℃に調
整した後、上記の開始剤溶液32mLを注入し、重合を
開始した。重合中はエチレンを導入して反応槽圧力を
0.10MPaに、重合温度を60℃に維持し、上記の
開始剤溶液を102mL/hrで連続添加した。5時間
後に重合率が50%に達したところで冷却して重合を停
止した。反応槽を開放して脱エチレンした後、窒素ガス
をバブリングして脱エチレンを完全に行った。次いで減
圧下に未反応酢酸ビニル単量体を除去し、PVAc系重
合体のメタノール溶液を得た。30%に調整した該溶液
にアルカリモル比(NaOHのモル数/PVAc系重合
体中のビニルエステル単位のモル数)が0.006とな
るようにNaOHメタノール溶液(10%濃度)を添加
してけん化した。けん化反応後、反応溶液中の固形分を
粉砕してから遠心脱液を行い、60℃で減圧乾燥してP
VA系重合体を得た。該PVA系重合体のけん化度を常
法のJIS K6726に準じて測定したところ85モ
ル%であった。
て得られたPVAc系重合体のメタノール溶液をn−ヘ
キサンに投入してPVAc系重合体を沈殿させ、回収し
たPVAc系重合体をアセトンで溶解する再沈精製を3
回行った後、60℃で減圧乾燥してPVAc系重合体の
精製物を得た。該PVAc系重合体のプロトンNMR測
定から求めたエチレン単位の含有量は2モル%であっ
た。また、上記のPVAc系重合体のメタノール溶液を
アルカリモル比0.2でけん化した後、メタノールによ
るソックスレー抽出を3日間実施し、次いで乾燥してP
VA系重合体の精製物を得た。該PVA系重合体の平均
重合度を常法のJIS K6726に準じて測定したと
ころ1000であった。上記操作により重合度100
0、けん化度85モル%、エチレン含有量2モル%のP
VA系重合体(A)を得た。以下、これをPVA系重合
体(A−1)と称する。
合操作において酢酸ビニルなどの単量体に対するメタノ
ールの重量比を変えることで該重合体の重合度を、反応
槽内のエチレンの圧力を変えることで該重合体のエチレ
ン含有量を変えることができ、そのけん化操作において
アルカリモル比を変えることで該重合体のけん化度を変
えることができる。上記操作において、重合時に単量体
/メタノールの重量比および反応槽内のエチレンの圧力
を変更し、けん化時にアルカリモル比を変更して重合度
400、けん化度55モル%、エチレン含有量5モル%
のPVA系重合体(B)を得た。以下、これをPVA系
重合体(B−1)と称する。
オートクレーブに、表1に示した分散安定剤を溶かした
脱イオン水40部およびジイソプロピルパーオキシジカ
ーボネートの70%トルエン溶液0.04部を仕込み、
オートクレーブ内を0.0067MPaとなるまで脱気
して酸素を除いた後、塩化ビニル単量体30部を仕込
み、攪拌下に57℃に昇温して重合を行った。重合開始
時、オートクレーブ内の圧力は0.83MPaであった
が、重合開始6時間後に0.49MPaとなった時点で
重合を停止し、未反応の塩化ビニル単量体をパージし、
内容物を取り出し脱水乾燥した。塩化ビニル重合体の重
合収率は85%であり、平均重合度は1050であっ
た。重合性および塩化ビニル重合体の特性を上記の方法
により評価した。評価結果を表2に示す。
体(A)としてPVA系重合体(A−1)、PVA系重
合体(B)としてPVA系重合体(B−1)を分散安定
剤に用い、表1に示したようにPVA系重合体(A)の
使用量、およびPVA系重合体(A)とPVA系重合体
(B)の重量比(A)/(B)を変えた以外は実施例1
と同様に操作して塩化ビニルの懸濁重合を行い、重合性
の評価および塩化ビニル重合体の特性の評価を行った。
評価結果を表2に示す。
単量体/メタノールの重量比および反応槽内のエチレン
の圧力を変更し、けん化時にアルカリモル比を変更して
重合度1700、けん化度88モル%、エチレン含有量
5モル%のPVA系重合体(A)を得た。以下、これを
PVA系重合体(A−2)と称する。また、同様にして
重合度250、けん化度40モル%、エチレン含有量2
モル%のPVA系重合体(B)を得た。以下、これをP
VA系重合体(B−2)と称する。
PVA系重合体(A)としてPVA系重合体(A−
2)、PVA系重合体(B)としてPVA系重合体(B
−2)を分散安定剤に用い、表1に示したようにPVA
系重合体(A)の使用量、およびPVA系重合体(A)
とPVA系重合体(B)の重量比(A)/(B)を変え
た以外は実施例1と同様に操作して塩化ビニルの懸濁重
合を行い、重合性の評価および塩化ビニル重合体の特性
の評価を行った。評価結果を表2に示す。
単量体/メタノールの重量比および反応槽内のエチレン
の圧力を変更し、けん化時にアルカリモル比を変更して
重合度400、けん化度70モル%、エチレン含有量8
モル%のPVA系重合体(B)を得た。以下、これをP
VA系重合体(B−3)と称する。
PVA系重合体(A)としてPVA系重合体(A−
1)、PVA系重合体(B)としてPVA系重合体(B
−3)を分散安定剤に用いた以外は実施例1と同様に操
作して塩化ビニルの懸濁重合を行い、重合性の評価およ
び塩化ビニル重合体の特性の評価を行った。評価結果を
表2に示す。
造)撹拌機、窒素導入口、エチレン導入口、添加剤導入
口および開始剤添加口を備えた100L加圧反応槽に酢
酸ビニル26.5kg、メタノール33.5kgを仕込
み、60℃に昇温した後30分間窒素バブリングにより
系中を窒素置換した。次いで反応槽圧力が0.22MP
aとなるようにエチレンを導入仕込みした。開始剤とし
て2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)をメタノールに溶解した濃度2.8
g/L溶液を調製し、コモノマーとしてイタコン酸をメ
タノールに溶解した濃度10%溶液を調製し、それぞれ
窒素ガスによるバブリングを行って窒素置換した。上記
の反応槽内温を60℃に調整し、イタコン酸11.8g
を添加した後に、上記の開始剤溶液95mLを注入し、
重合を開始した。重合中はエチレンを導入して反応槽圧
力を0.22MPaに、重合温度を60℃に維持し、イ
タコン酸の10%メタノール溶液を600mL/hr、
上記の開始剤溶液を298mL/hrでそれぞれ連続添
加した。5時間後に重合率が60%に達したところで冷
却して重合を停止した。反応槽を開放して脱エチレンし
た後、窒素ガスをバブリングして脱エチレンを完全に行
った。次いで減圧下に未反応酢酸ビニル単量体を除去
し、PVAc系重合体のメタノール溶液を得た。30%
に調整した該溶液にアルカリモル比(NaOHのモル数
/PVAc系重合体中のビニルエステル単位のモル数)
が0.003となるようにNaOHメタノール溶液(1
0%濃度)を添加してけん化した。けん化反応後、反応
溶液中の固形分を粉砕してから遠心脱液を行い、60℃
で減圧乾燥してPVA系重合体を得た。該PVA系重合
体のけん化度を常法のJIS K6726に準じて測定
したところ55モル%であった。
て得られたPVAc系重合体のメタノール溶液をn−ヘ
キサンに投入して沈殿させ、回収したPVAc系重合体
をアセトンで溶解する再沈精製を3回行った後、60℃
で減圧乾燥してPVAc系重合体の精製物を得た。該P
VAc系重合体のプロトンNMR測定から求めたエチレ
ン単位の含有量は5モル%、イタコン酸単位の含有量は
1モル%であった。また、上記のPVAc系重合体のメ
タノール溶液をアルカリモル比0.2でけん化した後、
メタノールによるソックスレー抽出を3日間実施し、次
いで乾燥してPVA系重合体の精製物を得た。該PVA
系重合体の平均重合度を常法のJISK6726に準じ
て測定したところ400であった。
5モル%、エチレン含有量5モル%で、側鎖にイオン性
基としてカルボキシル基を含有するPVA系重合体
(B)を得た。以下、これをイオン変性PVA系重合体
(B−4)と称する。
PVA系重合体(A)としてPVA系重合体(A−
1)、PVA系重合体(B)としてイオン変性PVA系
重合体(B−4)を分散安定剤に用いた以外は実施例1
と同様に操作して塩化ビニルの懸濁重合を行い、重合性
の評価および塩化ビニル重合体の特性の評価を行った。
評価結果を表2に示す。
造)撹拌機、窒素導入口、エチレン導入口、添加剤導入
口および開始剤添加口を備えた100L加圧反応槽に酢
酸ビニル49.7kg、メタノール10.3kgを仕込
み、60℃に昇温した後30分間窒素バブリングにより
系中を窒素置換した。次いで反応槽圧力が0.50MP
aとなるようにエチレンを導入仕込みした。開始剤とし
て2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)をメタノールに溶解した濃度2.8
g/L溶液を調製し、連鎖移動剤として3−メルカプト
プロピオン酸(以下、3−MPAと記載する)をメタノ
ールに溶解した濃度5%溶液を調製し、それぞれ窒素ガ
スによるバブリングを行って窒素置換した。上記の反応
槽内温を60℃に調整し、3−MPA10.2gを添加
した後に、上記の開始剤溶液22mLを注入し、重合を
開始した。重合中はエチレンを導入して反応槽圧力を
0.50MPaに、重合温度を60℃に維持し、3−M
PAの5%メタノール溶液を600mL/hr、上記の
開始剤溶液を70mL/hrでそれぞれ連続添加した。
5時間後に重合率が40%に達したところで冷却して重
合を停止した。反応槽を開放して脱エチレンした後、窒
素ガスをバブリングして脱エチレンを完全に行った。次
いで減圧下に未反応酢酸ビニル単量体を除去し、PVA
c系重合体のメタノール溶液を得た。30%に調整した
該溶液にアルカリモル比(NaOHのモル数/PVAc
系重合体中のビニルエステル単位のモル数)が0.00
2となるようにNaOHメタノール溶液(10%濃度)
を添加してけん化した。けん化反応後、反応溶液中の固
形分を粉砕してから遠心脱液を行い、60℃で減圧乾燥
してPVA系重合体を得た。該PVA系重合体のけん化
度を常法のJIS K6726に準じて測定したところ
40モル%であった。
て得られたPVAc系重合体のメタノール溶液をn−ヘ
キサンに投入してPVAc系重合体を沈殿させ、回収し
たPVAc系重合体をアセトンで溶解する再沈精製を3
回行った後、60℃で減圧乾燥してPVAc系重合体の
精製物を得た。該PVAc系重合体のプロトンNMR測
定から求めたエチレン単位の含有量は5モル%であっ
た。また、上記のPVAc系重合体のメタノール溶液を
アルカリモル比0.2でけん化した後、メタノールによ
るソックスレー抽出を3日間実施し、次いで乾燥してP
VA系重合体の精製物を得た。該PVA系重合体の平均
重合度を常法のJIS K6726に準じて測定したと
ころ250であった。
0モル%、エチレン含有量5モル%で、末端にイオン性
基としてカルボキシル基を含有するPVA系重合体
(B)を得た。以下、これを末端イオン変性PVA系重
合体(B−5)と称する。
PVA系重合体(A)としてPVA系重合体(A−
2)、PVA系重合体(B)として末端イオン変性PV
A系重合体(B−5)を分散安定剤に用い、表1に示し
たようにPVA系重合体(A)とPVA系重合体(B)
の重量比(A)/(B)を変えた以外は実施例1と同様
に操作して塩化ビニルの懸濁重合を行い、重合性の評価
および塩化ビニル重合体の特性の評価を行った。評価結
果を表2に示す。
エチレンを用いないように変更し、重合度1000、け
ん化度85モル%のPVA系重合体を得た。以下、これ
をPVA系重合体(a−1)と称する。また、重合時に
エチレンを用いず、単量体/メタノールの重量比を変更
し、けん化時にアルカリモル比を変更して重合度40
0、けん化度55モル%のPVA系重合体を得た。以
下、これをPVA系重合体(b−1)と称する。
PVA系重合体(A)の代わりにPVA系重合体(a−
1)、PVA系重合体(B)の代わりにPVA系重合体
(b−1)を分散安定剤に用い、表1に示したように重
量比(A)/(B){ここでは重量比(a−1)/(b
−1)}を変えた以外は実施例1と同様に操作して塩化
ビニルの懸濁重合を行い、重合性の評価を行った。得ら
れた塩化ビニル重合体は反応槽内でブロック化したた
め、その特性の評価は行わなかった。評価結果を表2に
示す。
体(A)としてPVA系重合体(A−2)を分散安定剤
に用い、PVA系重合体(B)を用いずに、それ以外は
実施例1と同様に操作して塩化ビニルの懸濁重合を行
い、重合性の評価および塩化ビニル重合体の特性の評価
を行った。評価結果を表2に示す。
系重合体のけん化反応後、得られたPVA系重合体を、
重量基準でPVA系重合体の30倍量のメタノールを用
いて25℃で洗浄し、60℃で減圧乾燥した後、空気中
で150℃、2時間熱処理した以外は実施例1と同様に
操作して、重合度1000、けん化度85モル%、エチ
レン含有量2モル%のPVA系重合体(A)を得た。以
下、これをPVA系重合体(A−3)と称する。PVA
系重合体(A−3)を電気泳動法により分析したとこ
ろ、該PVA系重合体100重量部当たりの酢酸ナトリ
ウムの含有量は0.7重量部であった。また、上記の熱
処理されたPVA系重合体(A−3)に着色は見られな
かった。
オートクレーブに、表3に示したPVA系重合体を溶か
した脱イオン水40部およびジイソプロピルパーオキシ
ジカーボネートの70%トルエン溶液0.016部を仕
込み、オートクレーブ内を0.0067MPaとなるま
で脱気して酸素を除いた後、塩化ビニル単量体30部を
仕込み、攪拌下に65℃に昇温して重合を行った。重合
開始時、オートクレーブ内の圧力は1.08MPaであ
ったが、重合開始6時間後に0.44MPaとなった時
点で重合を停止し、未反応の塩化ビニル単量体をパージ
し、内容物を取り出し脱水乾燥した。スケール付着性お
よび塩化ビニル重合体の熱処理時の着色性を上記の方法
により評価した。評価結果を表3に示す。
系重合体のけん化反応後、得られたPVA系重合体を、
電気泳動法により分析して該PVA系重合体100重量
部当たりの酢酸ナトリウムの含有量が0.02重量部に
なるまで、重量基準でPVA系重合体の30倍量のメタ
ノールを用いて25℃で洗浄する操作を繰り返し、60
℃で減圧乾燥した後、空気中で150℃、2時間熱処理
した以外は実施例1と同様に操作して、重合度100
0、けん化度85モル%、エチレン含有量2モル%のP
VA系重合体(A)を得た。以下、これをPVA系重合
体(A−4)と称する。PVA系重合体(A−4)を電
気泳動法により分析したところ、該PVA系重合体10
0重量部当たりの酢酸ナトリウムの含有量は0.02重
量部であった。また、上記の熱処理されたPVA系重合
体(A−4)に着色は見られなかった。
PVA系重合体(A−3)の代わりにPVA系重合体
(A−4)を使用した以外は実施例9と同様に操作して
塩化ビニルの懸濁重合を行い、スケール付着性および塩
化ビニル重合体の熱処理時の着色性を評価した。評価結
果を表3に示す。
系重合体のけん化反応時に、30%に調整したPVAc
系重合体のメタノール溶液に、アルカリモル比(NaO
Hのモル数/PVAc系重合体中のビニルエステル単位
のモル数)が0.006となるようにNaOHメタノー
ル溶液(10%濃度)を添加し、さらに酢酸ナトリウム
0.3kgを添加してけん化し、60℃で減圧乾燥した
後、得られたPVA系重合体を空気中で150℃、2時
間熱処理した以外は実施例1と同様に操作して、重合度
1000、けん化度85モル%、エチレン含有量2モル
%のPVA系重合体(A)を得た。以下、これをPVA
系重合体(A−5)と称する。PVA系重合体(A−
5)を電気泳動法により分析したところ、該PVA系重
合体100重量部当たりの酢酸ナトリウムの含有量は
2.5重量部であった。また、上記の熱処理されたPV
A系重合体(A−5)は赤茶色に着色していた。
PVA系重合体(A−3)の代わりにPVA系重合体
(A−5)を使用した以外は実施例9と同様に操作して
塩化ビニルの懸濁重合を行い、スケール付着性および塩
化ビニル重合体の熱処理時の着色性を評価した。評価結
果を表3に示す。
散安定剤は、少量の使用で懸濁重合安定性に顕著に優
れ、さらにこのものを使用してビニル系化合物を懸濁重
合することにより、重合体粒子の粒径分布がシャープで
ある、取り扱い時の飛散が少ない、成型機などへのくい
込み性が良好である、可塑剤の吸収速度が大きくて加工
性に優れる、重合体粒子中に残存するモノマーの除去が
容易である、重合体粒子が多孔性であることから成形品
中のフィッシュアイが少ない、かさ比重が高いなどの特
性を具えたビニル系重合体を製造することができること
から、その工業的な評価はきわめて高い。
Claims (9)
- 【請求項1】 エチレン単位の含有量が0.5〜20モ
ル%、けん化度が60モル%以上、かつ重合度が600
以上のビニルアルコール系重合体(A)、ならびにエチ
レン単位の含有量が0.5〜20モル%、けん化度が2
0〜80モル%、かつ重合度が100〜600のビニル
アルコール系重合体(B)からなるビニル系化合物の懸
濁重合用分散安定剤。 - 【請求項2】 ビニルアルコール系重合体(A)とビニ
ルアルコール系重合体(B)とのけん化度の差が15モ
ル%以上および/または重合度の差が200以上である
請求項1に記載のビニル系化合物の懸濁重合用分散安定
剤。 - 【請求項3】 ビニルアルコール系重合体(A)および
ビニルアルコール系重合体(B)を(A)成分/(B)
成分=95/5〜20/80の重量比で含有してなる請
求項1に記載の懸濁重合用分散安定剤。 - 【請求項4】 ビニルアルコール系重合体(B)がスル
ホン酸基、アミノ基、アンモニウム基、カルボキシル基
またはカチオン基を有する水溶性もしくは水分散性の重
合体である請求項1に記載の懸濁重合用分散安定剤。 - 【請求項5】 ビニルアルコール系重合体(A)が酸
素、空気または窒素雰囲気下、100〜200℃の温度
で0.5〜20時間加熱処理されていることを特徴とす
る請求項1に記載の懸濁重合用分散安定剤。 - 【請求項6】 ビニルアルコール系重合体(A)100
重量部に対して、pKaが3.5〜5.5の酸および/
またはその金属塩(C)が0.05〜2重量部の割合で
含有されていることを特徴とする請求項5に記載の懸濁
重合用分散安定剤。 - 【請求項7】 ビニル系化合物100重量部に対する懸
濁重合用分散安定剤の添加量が0.01〜5重量部であ
る請求項1〜6のいずれか1項に記載の懸濁重合用分散
安定剤。 - 【請求項8】 ビニル系化合物が塩化ビニルである請求
項1〜7のいずれか1項に記載の懸濁重合用分散安定
剤。 - 【請求項9】 請求項1に記載の懸濁重合用分散安定剤
の存在下で行われることを特徴とするビニル系化合物の
懸濁重合方法。
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