JP2002097208A - ビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤 - Google Patents

ビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤

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JP2002097208A JP2001220096A JP2001220096A JP2002097208A JP 2002097208 A JP2002097208 A JP 2002097208A JP 2001220096 A JP2001220096 A JP 2001220096A JP 2001220096 A JP2001220096 A JP 2001220096A JP 2002097208 A JP2002097208 A JP 2002097208A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少量の使用で懸濁重合安定性に顕著に優れ、
さらにビニル系化合物の懸濁重合によって、可塑剤の吸
収性能が高く、粒径分布がシャープでかつ多孔性であ
り、かさ比重が大きいビニル系重合体粒子を製造するこ
とができるビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤を提
供する。 【解決手段】 エチレン単位の含有量が0.5〜20モ
ル%、けん化度が60モル%以上、かつ重合度が600
以上のビニルアルコール系重合体(A)、ならびにエチ
レン単位の含有量が0.5〜20モル%、けん化度が2
0〜80モル%、かつ重合度が100〜600のビニル
アルコール系重合体(B)からなるビニル系化合物の懸
濁重合用分散安定剤により上記課題が解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はビニル系化合物の懸
濁重合用分散安定剤に関する。さらに詳しくは、本発明
は、少量の使用で重合槽内壁に付着する重合体スケール
が少ないなどの効果を奏して懸濁重合安定性に顕著に優
れ、さらにビニル系化合物の懸濁重合によって、可塑剤
の吸収性能が高く、粒径分布がシャープでかつ多孔性で
あり、かさ比重が大きいビニル系重合体粒子を製造する
ことができるビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系樹脂などのビニル系重合体
の製造は、工業的には、水性媒体中で分散安定剤の存在
下で塩化ビニルなどのビニル系化合物を分散させ、油溶
性開始剤を用いて重合を行う懸濁重合により広く行われ
ている。一般に、ビニル系重合体の品質を支配する因子
としては、重合率、水−モノマー比、重合温度、開始剤
の種類および量、重合槽の型式、攪拌速度あるいは分散
安定剤の種類などが挙げられるが、この中でも分散安定
剤の種類による影響が非常に大きい。
【0003】ビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤に
要求される性能としては、(1)少量の使用で懸濁重合
安定性に顕著に優れ、得られるビニル系重合体粒子の粒
径分布をできるだけシャープにする働きがあること、
(2)可塑剤の吸収速度を大きくして加工性を容易に
し、重合体粒子中に残存する塩化ビニルなどのモノマー
の除去を容易にし、かつ成形品中のフィッシュアイなど
の生成を防止するために、重合体粒子をできるだけ均一
にし、さらに多孔性にする働きがあること、(3)かさ
比重の大きい重合体粒子を形成する働きがあること、
(4)重合槽などにスケールの付着がないことなどが挙
げられる。従来、ビニル系化合物の懸濁重合用分散安定
剤としては、メチルセルロース、カルボキシメチルセル
ロースなどのセルロース誘導体のほか、部分けん化ポリ
ビニルアルコールなどが単独でまたは適当に組み合わさ
れて使用されている。しかしながら、従来の分散安定剤
は上記の要求性能を必ずしも十分には満たしていない。
【0004】さらには、特開昭54−127490号公
報、特開平1−95104号公報、特開平3−1403
03号公報、特開平6−80709号公報、特開平8−
259609号公報などにおいて、エチレン単位を含有
する変性ポリビニルアルコールからなるビニル系化合物
の懸濁重合用分散安定剤が提案されている。特開昭54
−127490号公報で提案されたエチレン変性ポリビ
ニルアルコールからなる分散安定剤については、エチレ
ン単位の含有量が大きい変性ポリビニルアルコールを用
いた場合には、分散安定剤の水溶性が悪いために作業性
が悪化したり、分散安定剤の溶解性を向上させるために
水−有機溶媒系の媒体を使用しなければならず、有機溶
媒を使用すると懸濁重合後の排水が環境に悪影響を与え
る要因となる、などの問題があった。特開平1−951
04号公報および特開平3−140303号公報で提案
された側鎖にイオン性基を有するエチレン変性ポリビニ
ルアルコールからなる分散安定剤においては、水溶性は
改善されるものの、塩化ビニルを懸濁重合するときに泡
立ちやすく重合槽にスケールが付着しやすいという問題
があった。特開平6−80709号公報で提案されたエ
チレン変性ポリビニルアルコールからなる分散安定剤
は、比較的バランスのとれた塩化ビニル樹脂を与えるも
のの、その塩化ビニル樹脂の可塑剤吸収性や粒子径分布
のシャープさは必ずしも十分に満足できるレベルには達
していない。さらに、特開平8−259609号公報で
提案されたエチレン変性ポリビニルアルコールとポリビ
ニルアルコール系重合体とを併用する分散安定剤は、重
合槽内の消泡効果に優れているために、塩化ビニルを懸
濁重合する際に泡立ちにより重合槽にスケールが付着す
るといった問題は改善されるものの、得られる塩化ビニ
ル樹脂の可塑剤吸収性や粒子径分布のシャープさは必ず
しも十分に満足できるレベルには達していない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、少量の使用で懸濁重合安定性に顕著に優
れ、さらにビニル系化合物の懸濁重合によって、可塑剤
の吸収性能が高く、粒径分布がシャープでかつ多孔性で
あり、かさ比重が大きいビニル系重合体粒子を製造する
ことができるビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤を
提供することを目的とする。さらに、本発明の他の目的
は、ビニル系重合体粒子中に残存するビニル系化合物の
除去が容易であり、取り扱い時の粉の飛散が少なく、ま
た、成型機へのくい込み性がよいという特性を有するビ
ニル系重合体粒子を製造することができるビニル系化合
物の懸濁重合用分散安定剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
重ねた結果、エチレン単位の含有量が0.5〜20モル
%、けん化度が60モル%以上、かつ重合度が600以
上のビニルアルコール系重合体(A)、ならびにエチレ
ン単位の含有量が0.5〜20モル%、けん化度が20
〜80モル%、かつ重合度が100〜600のビニルア
ルコール系重合体(B)からなるビニル系化合物の懸濁
重合用分散安定剤が上記課題を達成するのに有効である
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において用いられるビニルアルコール系重合体
(A)のエチレン単位の含有量は0.5〜20モル%で
あり、好ましくは0.5〜10モル%であり、より好ま
しくは1〜10モル%であり、さらに好ましくは1.5
〜8モル%である。エチレン単位の含有量が0.5モル
%未満の場合には、ビニル系化合物を懸濁重合する際に
重合槽へのスケールの付着が多くなり、20モル%を越
える場合には、ビニルアルコール系重合体の水溶性が低
下して取り扱い性が悪化する。ビニルアルコール系重合
体(A)のけん化度は60モル%以上であり、好ましく
は65〜95モル%であり、さらに好ましくは70〜9
0モル%である。けん化度が60モル%未満の場合に
は、ビニルアルコール系重合体の水溶性が低下して取り
扱い性が悪化する。また、ビニルアルコール系重合体
(A)の重合度は600以上であり、好ましくは600
〜8000、さらに好ましくは650〜3500であ
る。ビニルアルコール系重合体の重合度が600未満の
場合には、ビニル系化合物を懸濁重合する際に重合安定
性が低下する。
【0008】本発明において用いられるビニルアルコー
ル系重合体(B)のエチレン単位の含有量は0.5〜2
0モル%であり、好ましくは0.5〜10モル%であ
り、より好ましくは1〜10モル%、さらに好ましくは
1.5〜8モル%である。エチレン単位の含有量が0.
5モル%未満の場合には、ビニル系化合物を懸濁重合す
る際に重合槽へのスケールの付着が多くなり、20モル
%を越える場合には、ビニルアルコール系重合体の水溶
性が低下して取り扱い性が悪化する。ビニルアルコール
系重合体(B)のけん化度は20〜80モル%であり、
好ましくは25〜80モル%であり、さらに好ましくは
30〜75モル%である。けん化度が20〜80モル%
の範囲を外れた場合には、ビニル化合物の懸濁重合によ
って得られるビニル系重合体粒子の粒径分布が広くな
る。ビニルアルコール系重合体(B)の重合度は100
〜600であり、好ましくは150〜550であり、さ
らに好ましくは200〜550である。重合度が100
未満の場合には、ビニル系化合物を懸濁重合する際に重
合安定性が悪化し、600を越える場合には、ビニル系
化合物の懸濁重合によって得られるビニル系重合体の可
塑剤吸収性が悪化する。
【0009】また、ビニルアルコール系重合体(A)と
ビニルアルコール系重合体(B)は、そのけん化度の差
が15モル%以上および/またはその重合度の差が20
0以上であることが好ましい。
【0010】本発明の懸濁重合用分散安定剤において、
ビニルアルコール系重合体(A)およびビニルアルコー
ル系重合体(B)の使用比率について厳密な意味での制
限はとくにないが、通常(A)成分/(B)成分の重量
比で95/5〜20/80であり、好ましくは95/5
〜30/70であり、さらに好ましくは95/5〜50
/50である。(A)成分/(B)成分の重量比が95
/5を越える場合には、ビニル系化合物の懸濁重合によ
って得られるビニル系重合体の可塑剤吸収性能が悪化し
たり、粒径分布が広くなる傾向があり、20/80未満
の場合には、ビニル系化合物を懸濁重合する際に重合安
定性が低下することがある。
【0011】本発明において、懸濁重合用分散安定剤の
使用量について特に制限はないが、ビニル系化合物10
0重量部に対して0.01〜5重量部が好ましく、0.
02〜2重量部がより好ましく、0.02〜1重量部が
さらに好ましい。0.01重量部未満の場合には、ビニ
ル系化合物を懸濁重合する際に重合安定性が低下する傾
向があり、5重量部を越える場合には、懸濁重合後の廃
液が白濁し、化学的酸素要求量(COD)が高くなる傾
向がみられる。
【0012】本発明において用いられるビニルアルコー
ル系重合体(B)は水不溶性または水分散性であり、こ
れにスルホン酸基、アミノ基、アンモニウム基、カルボ
キシル基、カチオン基などのイオン性基を導入すること
により、自己乳化性を付与することができる。イオン性
基を導入しない場合には、ビニルアルコール系重合体
(B)の水溶性または水分散性が低下して、取り扱い性
が悪化することがある。
【0013】また、本発明において用いられるビニルア
ルコール系重合体(A)は、アンモニウム基、カルボキ
シル基、スルホン酸基、アミノ基などのイオン性基を導
入することにより水溶性を高めることができ、あるいは
ノニオン基または(長鎖)アルキル基などを導入しても
よい。ビニルアルコール系重合体(A)は、5〜100
℃、好ましくは10〜90℃の水に対して水溶性である
ことが好ましい。
【0014】ここで、イオン性基、ノニオン基または
(長鎖)アルキル基などを導入されたビニルアルコール
系重合体のけん化度はビニルエステル基とビニルアルコ
ール基の比から求められ、導入されたイオン性基、ノニ
オン基または(長鎖)アルキル基などのけん化度は含ま
れない。
【0015】本発明において、ビニルアルコール系重合
体(A)およびビニルアルコール系重合体(B)の製造
方法について特に制限はなく、従来公知の方法、例えば
特開平8−259609号公報に記載されている方法に
したがって、ビニルエステル系単量体、エチレンおよび
必要に応じてイオン性基を有する単量体を共重合し、得
られた共重合体を常法によりけん化したり、あるいはチ
オール酢酸、メルカプトプロピオン酸などのチオール化
合物の存在下でビニルエステル系単量体とエチレンを共
重合し、それをけん化する末端変性法によっても得るこ
とができる。
【0016】ビニルエステル系単量体とエチレンを共重
合する方法としては、溶液重合法、塊状重合法、懸濁重
合法、乳化重合法など、従来公知の方法が適用できる。
重合開始剤としては、重合方法に応じて、アゾ系開始
剤、過酸化物系開始剤、レドックス系開始剤などが適宜
選ばれる。けん化反応は、従来公知のアルカリ触媒また
は酸触媒を用いる加アルコール分解、加水分解などが適
用でき、この中でもメタノールを溶剤としNaOH触媒
を用いるけん化反応が簡便であり最も好ましい。
【0017】ここで、ビニルエステル系単量体として
は、例えばギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、
バーサチック酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸
ビニル、ラウリル酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステ
アリン酸ビニル、オレイン酸ビニル、安息香酸ビニルな
どが挙げられるが、なかでも酢酸ビニルが最も好まし
い。
【0018】本発明において、ビニルアルコール系重合
体に必要に応じてイオン性基を導入するために用いられ
るイオン性基を有する単量体としては、特に制限はない
が、例えば、エチレンスルホン酸、(メタ)アリルスル
ホン酸、スルホアルキルマレート、スルホアルキル(メ
タ)アクリレート、アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸などのスルホン酸含有単量体およびその
塩;N−(1,1−ジメチル−3−ジメチルアミノプロ
ピル)(メタ)アクリルアミド、N−(1,1−ジメチ
ル−3−ジメチルアミノブチル)(メタ)アクリルアミ
ド、N−ビニルイミダゾール、2−メチル−N−ビニル
イミダゾール、ビニル−3−ジメチルアミノプロピルエ
ーテル、ビニル−2−ジメチルアミノエチルエーテル、
アリル−3−ジメチルアミノプロピルエーテル、アリル
ジメチルアミン、メタアリルジメチルアミンなどのアミ
ノ基またはアンモニウム基含有単量体;クロトン酸、マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸、(メタ)アクリル酸
などのカルボキシル基含有単量体などが挙げられる。
【0019】本発明において、ビニルアルコール系重合
体(A)およびビニルアルコール系重合体(B)は、本
発明の主旨を損なわない範囲で他の単量体単位を含有し
ても差し支えない。使用しうるコモノマーとして、例え
ば、プロピレン、n−ブテン、イソブチレンなどのα−
オレフィン;アクリル酸およびその塩;アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アク
リル酸i−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル
酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−
エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オク
タデシルなどのアクリル酸エステル類;メタクリル酸お
よびその塩;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸i−プロ
ピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチ
ル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチル
ヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オクタ
デシルなどのメタクリル酸エステル類;アクリルアミ
ド;N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルア
ミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンア
クリルアミド、アクリルアミドプロパンスルホン酸およ
びその塩、アクリルアミドプロピルジメチルアミンおよ
びその塩またはその4級塩、N−メチロールアクリルア
ミドおよびその誘導体などのアクリルアミド誘導体;メ
タクリルアミド;N−メチルメタクリルアミド、N−エ
チルメタクリルアミド、メタクリルアミドプロパンスル
ホン酸およびその塩、メタクリルアミドプロピルジメチ
ルアミンおよびその塩またはその4級塩、N−メチロー
ルメタクリルアミドおよびその誘導体などのメタクリル
アミド誘導体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエ
ーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビ
ニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチル
ビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、ドデシル
ビニルエーテル、ステアリルビニルエーテルなどのビニ
ルエーテル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル
などのニトリル類;塩化ビニル、フッ化ビニルなどのハ
ロゲン化ビニル類;塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン
などのハロゲン化ビニリデン類;酢酸アリル、塩化アリ
ルなどのアリル化合物;マレイン酸、イタコン酸、フマ
ル酸などの不飽和ジカルボン酸およびその塩またはその
エステル;ビニルトリメトキシシランなどのビニルシリ
ル化合物;酢酸イソプロペニルなどがある。
【0020】本発明において、ビニルアルコール系重合
体(A)およびビニルアルコール系重合体(B)は、通
常、それぞれ別々に、もしくは混合して、水性媒体に溶
解または分散され、ビニル系化合物の懸濁重合に供され
る。
【0021】本発明の懸濁重合用分散安定剤は、ビニル
アルコール系重合体(A)として熱処理されたものを用
いることで、懸濁重合時の安定性がさらに向上する。熱
処理の条件は特に制限されないが、通常、酸素、空気ま
たは窒素雰囲気下、100〜200℃の温度で0.5〜
20時間加熱することが好ましい。熱処理時の温度が1
00℃未満では熱処理による懸濁重合時の安定性向上効
果が十分発現しなくなる場合があり、200℃を越える
と懸濁重合用分散安定剤が着色するおそれがある。その
際、熱処理による懸濁重合用分散安定剤の着色を抑制す
るために、熱処理前にビニルアルコール系重合体(A)
をメタノール等の溶媒によって洗浄することが好まし
い。
【0022】本発明の懸濁重合用分散安定剤において、
ビニルアルコール系重合体(A)として熱処理されたも
のを用いる場合、少量の使用で懸濁重合安定性に顕著に
優れ、また懸濁重合で得られた重合体を加工する際に着
色を抑制することができることから、ビニルアルコール
系重合体(A)は、25℃におけるpKaが3.5〜
5.5の酸および/またはその金属塩(C)を含有して
いることが好ましい。使用しうる酸の種類についてとく
に制限はなく、その具体例として、酢酸(pKa4.7
6)、プロピオン酸(pKa4.87)、酪酸(pKa
4.63)、オクタン酸(pKa4.89)、アジピン
酸(pKa5.03)、安息香酸(pKa4.00)、
ギ酸(pKa3.55)、吉草酸(pKa4.63)、
ヘプタン酸(pKa4.66)、乳酸(pKa3.6
6)、フェニル酢酸(pKa4.10)、イソ酪酸(p
Ka4.63)、シクロヘキサンカルボン酸(pKa
4.70)などを挙げることができる。奏される効果の
点でとくに好ましく用いることができる酸は、酢酸、プ
ロピオン酸、および乳酸である。また、上記の酸の金属
塩としては特に制限はないが、通常、上記の酸とナトリ
ウム、カリウムなどのアルカリ金属からなる金属塩が用
いられ、とりわけ酢酸ナトリウムが好適に用いられる。
【0023】上記の酸および/またはその金属塩(C)
の含有量は、ビニルアルコール系重合体(A)100重
量部に対して、好ましくは0.05〜2重量部、より好
ましくは0.1〜1.7重量部、さらに好ましくは0.
2〜1.5重量部の割合である。ビニルアルコール系重
合体(A)に対する酸および/またはその金属塩(C)
の含有量が0.05重量部未満の場合、熱処理による懸
濁重合時の安定性向上効果が低下し、2重量部を越える
と、熱処理時に懸濁重合用分散安定剤が着色したり、懸
濁重合で得られた重合体を加工する際に重合体が着色す
るため、好ましくない。
【0024】次に、本発明の懸濁重合用分散安定剤を用
いたビニル系化合物の懸濁重合方法について説明する。
【0025】本発明の懸濁重合用分散安定剤を用いてビ
ニル系化合物を水性媒体中で懸濁重合するに際し、水性
媒体の温度には特に制限はなく、20℃程度の冷水はも
とより、90℃以上の温水でも好適に用いられる。この
水性媒体は、純粋な水のほか、各種の添加成分を含有す
る水溶液または他の有機溶剤を含む水性媒体からなるこ
とができる。水性媒体を重合反応系に仕込む際に、その
供給量は重合反応系を充分に加熱できる量であればよ
い。また、除熱効率を高めるためにリフラックスコンデ
ンサー付重合器も好適に用いられる。
【0026】本発明の懸濁重合用分散安定剤は単独で使
用してもよいが、ビニル系化合物を水性媒体中で懸濁重
合する際に通常使用されるポリビニルアルコール、メチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロースなどの水溶性セルロースエーテル、ゼラチンなど
の水溶性ポリマー;ソルビタンモノラウレート、ソルビ
タントリオレート、グリセリントリステアレート、エチ
レンオキシドプロピレンオキシドブロックコポリマーな
どの油溶性乳化剤;ポリオキシエチレンソルビタンモノ
ラウレート、ポリオキシエチレングリセリンオレート、
ラウリン酸ナトリウムなどの水溶性乳化剤などを併用し
てもよい。その添加量については特に制限はないが、ビ
ニル系化合物100重量部あたり0.01〜1.0重量
部が好ましい。
【0027】その他の各種添加剤も必要に応じて加える
ことができる。添加剤としては、例えば、アセトアルデ
ヒド、ブチルアルデヒド、トリクロロエチレン、パーク
ロロエチレン、メルカプタン類などの重合調節剤、フェ
ノール化合物、イオウ化合物、N−オキシド化合物など
の重合禁止剤などが挙げられる。また、pH調整剤、ス
ケール防止剤、架橋剤などを加えることも任意であり、
上記の添加剤を複数併用しても差し支えない。一方、重
合開始剤としても、塩化ビニルなどのビニル系化合物の
重合に従来使用されているものを用いることができ、例
えば、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−
2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジエト
キシエチルパーオキシジカーボネートなどのパーカーボ
ネート化合物;t−ブチルパーオキシネオデカネート、
α―クミルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパー
オキシデカネートなどのパーエステル化合物;アセチル
シクロヘキシルスルホニルパーオキシド、2,4,4―
トリメチルペンチル−2−パーオキシフェノキシアセテ
ートなどの過酸化物;2,2’―アゾビスイソブチロニ
トリル、2,2’―アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)、2,2’―アゾビス(4−メトキシ−2,
4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ化合物などが
挙げられ、さらにはこれらに過硫酸カリウム、過硫酸ア
ンモニウム、過酸化水素などを組み合わせて使用するこ
とができる。
【0028】本発明の懸濁重合用分散安定剤を適用する
ことができるビニル系化合物としては、例えば、塩化ビ
ニル、塩化ビニリデン、アルキルビニルエーテル、無水
マレイン酸、アクリロニトリル、イタコン酸、スチレン
などのほか、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビ
ニルエステル類、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチルなどの(メタ)アクリル酸エステル
類、エチレン、プロピレン、イソブテン、イソプレンな
どのα−オレフィン類を挙げることができる。これらの
ビニル系化合物のうちでも代表的なものは塩化ビニルで
あり、塩化ビニルは単独で、あるいは塩化ビニルを主体
としこれに他の単量体を混合(塩化ビニル50重量%以
上)して使用することができる。この塩化ビニルと共重
合されるコモノマーとしては、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニルなどのビニルエステル類、(メタ)アクリル酸
メチル、(メタ)アクリル酸エチルなどの(メタ)アク
リル酸エステル類、エチレン、プロピレンなどのα−オ
レフィン類、無水マレイン酸、アクリロニトリル、イタ
コン酸、スチレン、塩化ビニリデン、ビニルエーテルな
どが例示される。
【0029】本発明の懸濁重合用分散安定剤を用いてビ
ニル系化合物を懸濁重合するに当たって、各成分の仕込
み割合、重合温度などは、従来塩化ビニルなどのビニル
系化合物の懸濁重合で採用されている条件に準じて定め
ればよい。また、ビニル系化合物、重合開始剤、分散安
定剤、水性媒体およびその他添加物の仕込み順序や比率
について何ら制限はない。また、水性媒体として温水を
用いると同時に、ビニル系化合物を重合器に仕込む前に
ビニル系化合物を加熱しておく方法も好適に用いられ
る。
【0030】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限
定されるものではない。なお、以下の実施例において
「%」および「部」は特に断りのない限り、「重量%」
および「重量部」を意味する。また、以下においてポリ
ビニルアルコールをPVA、ポリ酢酸ビニルをPVA
c、ビニルアルコール系重合体をPVA系重合体と略記
することがある。
【0031】(PVA系重合体の分析) (1)重合度の測定 JIS K6726に従ってPVA系重合体の重合度を
測定した。 (2)けん化度の測定 JIS K6726に従ってPVA系重合体のけん化度
を測定した。 (3)酸金属塩の定量 (株)島津製作所製の細管式等速電気泳動分析装置(I
P−3A)を用い、PVA系重合体中に含有される酢酸
ナトリウムを電気泳動分析により定量した。 (4)熱処理時の着色性 PVA系重合体を空気雰囲気下で150℃、2時間熱処
理した後、PVA系重合体の着色の程度を目視観察し、
以下の基準で評価した。 ○:変化なし △:微黄色に着色 ×:赤茶色に着色
【0032】(塩化ビニル系単量体の重合性および得ら
れた塩化ビニル系重合体の特性評価) (1)粒径分布 タイラーメッシュ基準の金網を使用して乾式篩分析によ
り粒径分布を測定した。 (2)かさ比重 JIS K6721に従って塩化ビニル系重合体のかさ
比重を測定した。 (3)CPA(Cold Plasticizer Absorption:冷可塑
剤吸収) ASTM−D3367−75に記載された方法より、2
3℃におけるジオクチルフタレートの吸収量を測定し
た。 (4)スケール付着性 重合体スラリーを重合槽外に取り出した後、重合槽内に
おけるスケール付着の状態を目視観察し、以下の基準で
評価した。 ○:重合体スケールの付着がほとんどない △:重合槽内壁に白色の重合体スケールが確認できる ×:重合槽内壁に白色の重合体スケールが多く確認でき
る (5)熱処理時の着色性 塩化ビニル系重合体を空気雰囲気下で140℃、10分
間熱処理した後、塩化ビニル系重合体の着色の程度を目
視観察し、以下の基準で評価した。 ○:変化なし △:微黄色に着色 ×:黄色に着色
【0033】実施例1 (PVA系重合体の製造)撹拌機、窒素導入口、エチレ
ン導入口および開始剤添加口を備えた100L加圧反応
槽に酢酸ビニル38.1kg、メタノール21.8kg
を仕込み、60℃に昇温した後30分間窒素バブリング
により系中を窒素置換した。次いで反応槽圧力が0.1
0MPaとなるようにエチレンを導入仕込みした。開始
剤として2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−
ジメチルバレロニトリル)をメタノールに溶解した濃度
2.8g/L溶液を調製し、窒素ガスによるバブリング
を行って窒素置換した。上記の反応槽内温を60℃に調
整した後、上記の開始剤溶液32mLを注入し、重合を
開始した。重合中はエチレンを導入して反応槽圧力を
0.10MPaに、重合温度を60℃に維持し、上記の
開始剤溶液を102mL/hrで連続添加した。5時間
後に重合率が50%に達したところで冷却して重合を停
止した。反応槽を開放して脱エチレンした後、窒素ガス
をバブリングして脱エチレンを完全に行った。次いで減
圧下に未反応酢酸ビニル単量体を除去し、PVAc系重
合体のメタノール溶液を得た。30%に調整した該溶液
にアルカリモル比(NaOHのモル数/PVAc系重合
体中のビニルエステル単位のモル数)が0.006とな
るようにNaOHメタノール溶液(10%濃度)を添加
してけん化した。けん化反応後、反応溶液中の固形分を
粉砕してから遠心脱液を行い、60℃で減圧乾燥してP
VA系重合体を得た。該PVA系重合体のけん化度を常
法のJIS K6726に準じて測定したところ85モ
ル%であった。
【0034】重合後に未反応酢酸ビニル単量体を除去し
て得られたPVAc系重合体のメタノール溶液をn−ヘ
キサンに投入してPVAc系重合体を沈殿させ、回収し
たPVAc系重合体をアセトンで溶解する再沈精製を3
回行った後、60℃で減圧乾燥してPVAc系重合体の
精製物を得た。該PVAc系重合体のプロトンNMR測
定から求めたエチレン単位の含有量は2モル%であっ
た。また、上記のPVAc系重合体のメタノール溶液を
アルカリモル比0.2でけん化した後、メタノールによ
るソックスレー抽出を3日間実施し、次いで乾燥してP
VA系重合体の精製物を得た。該PVA系重合体の平均
重合度を常法のJIS K6726に準じて測定したと
ころ1000であった。上記操作により重合度100
0、けん化度85モル%、エチレン含有量2モル%のP
VA系重合体(A)を得た。以下、これをPVA系重合
体(A−1)と称する。
【0035】上記操作により得られる重合体は、その重
合操作において酢酸ビニルなどの単量体に対するメタノ
ールの重量比を変えることで該重合体の重合度を、反応
槽内のエチレンの圧力を変えることで該重合体のエチレ
ン含有量を変えることができ、そのけん化操作において
アルカリモル比を変えることで該重合体のけん化度を変
えることができる。上記操作において、重合時に単量体
/メタノールの重量比および反応槽内のエチレンの圧力
を変更し、けん化時にアルカリモル比を変更して重合度
400、けん化度55モル%、エチレン含有量5モル%
のPVA系重合体(B)を得た。以下、これをPVA系
重合体(B−1)と称する。
【0036】(塩化ビニルの重合)グラスライニング製
オートクレーブに、表1に示した分散安定剤を溶かした
脱イオン水40部およびジイソプロピルパーオキシジカ
ーボネートの70%トルエン溶液0.04部を仕込み、
オートクレーブ内を0.0067MPaとなるまで脱気
して酸素を除いた後、塩化ビニル単量体30部を仕込
み、攪拌下に57℃に昇温して重合を行った。重合開始
時、オートクレーブ内の圧力は0.83MPaであった
が、重合開始6時間後に0.49MPaとなった時点で
重合を停止し、未反応の塩化ビニル単量体をパージし、
内容物を取り出し脱水乾燥した。塩化ビニル重合体の重
合収率は85%であり、平均重合度は1050であっ
た。重合性および塩化ビニル重合体の特性を上記の方法
により評価した。評価結果を表2に示す。
【0037】実施例2および3 (塩化ビニルの重合)実施例1において、PVA系重合
体(A)としてPVA系重合体(A−1)、PVA系重
合体(B)としてPVA系重合体(B−1)を分散安定
剤に用い、表1に示したようにPVA系重合体(A)の
使用量、およびPVA系重合体(A)とPVA系重合体
(B)の重量比(A)/(B)を変えた以外は実施例1
と同様に操作して塩化ビニルの懸濁重合を行い、重合性
の評価および塩化ビニル重合体の特性の評価を行った。
評価結果を表2に示す。
【0038】実施例4および5 (PVA系重合体の製造)実施例1において、重合時に
単量体/メタノールの重量比および反応槽内のエチレン
の圧力を変更し、けん化時にアルカリモル比を変更して
重合度1700、けん化度88モル%、エチレン含有量
5モル%のPVA系重合体(A)を得た。以下、これを
PVA系重合体(A−2)と称する。また、同様にして
重合度250、けん化度40モル%、エチレン含有量2
モル%のPVA系重合体(B)を得た。以下、これをP
VA系重合体(B−2)と称する。
【0039】(塩化ビニルの重合)実施例1において、
PVA系重合体(A)としてPVA系重合体(A−
2)、PVA系重合体(B)としてPVA系重合体(B
−2)を分散安定剤に用い、表1に示したようにPVA
系重合体(A)の使用量、およびPVA系重合体(A)
とPVA系重合体(B)の重量比(A)/(B)を変え
た以外は実施例1と同様に操作して塩化ビニルの懸濁重
合を行い、重合性の評価および塩化ビニル重合体の特性
の評価を行った。評価結果を表2に示す。
【0040】実施例6 (PVA系重合体の製造)実施例1において、重合時に
単量体/メタノールの重量比および反応槽内のエチレン
の圧力を変更し、けん化時にアルカリモル比を変更して
重合度400、けん化度70モル%、エチレン含有量8
モル%のPVA系重合体(B)を得た。以下、これをP
VA系重合体(B−3)と称する。
【0041】(塩化ビニルの重合)実施例1において、
PVA系重合体(A)としてPVA系重合体(A−
1)、PVA系重合体(B)としてPVA系重合体(B
−3)を分散安定剤に用いた以外は実施例1と同様に操
作して塩化ビニルの懸濁重合を行い、重合性の評価およ
び塩化ビニル重合体の特性の評価を行った。評価結果を
表2に示す。
【0042】実施例7 (側鎖にカルボキシル基を含有するPVA系重合体の製
造)撹拌機、窒素導入口、エチレン導入口、添加剤導入
口および開始剤添加口を備えた100L加圧反応槽に酢
酸ビニル26.5kg、メタノール33.5kgを仕込
み、60℃に昇温した後30分間窒素バブリングにより
系中を窒素置換した。次いで反応槽圧力が0.22MP
aとなるようにエチレンを導入仕込みした。開始剤とし
て2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)をメタノールに溶解した濃度2.8
g/L溶液を調製し、コモノマーとしてイタコン酸をメ
タノールに溶解した濃度10%溶液を調製し、それぞれ
窒素ガスによるバブリングを行って窒素置換した。上記
の反応槽内温を60℃に調整し、イタコン酸11.8g
を添加した後に、上記の開始剤溶液95mLを注入し、
重合を開始した。重合中はエチレンを導入して反応槽圧
力を0.22MPaに、重合温度を60℃に維持し、イ
タコン酸の10%メタノール溶液を600mL/hr、
上記の開始剤溶液を298mL/hrでそれぞれ連続添
加した。5時間後に重合率が60%に達したところで冷
却して重合を停止した。反応槽を開放して脱エチレンし
た後、窒素ガスをバブリングして脱エチレンを完全に行
った。次いで減圧下に未反応酢酸ビニル単量体を除去
し、PVAc系重合体のメタノール溶液を得た。30%
に調整した該溶液にアルカリモル比(NaOHのモル数
/PVAc系重合体中のビニルエステル単位のモル数)
が0.003となるようにNaOHメタノール溶液(1
0%濃度)を添加してけん化した。けん化反応後、反応
溶液中の固形分を粉砕してから遠心脱液を行い、60℃
で減圧乾燥してPVA系重合体を得た。該PVA系重合
体のけん化度を常法のJIS K6726に準じて測定
したところ55モル%であった。
【0043】重合後に未反応酢酸ビニル単量体を除去し
て得られたPVAc系重合体のメタノール溶液をn−ヘ
キサンに投入して沈殿させ、回収したPVAc系重合体
をアセトンで溶解する再沈精製を3回行った後、60℃
で減圧乾燥してPVAc系重合体の精製物を得た。該P
VAc系重合体のプロトンNMR測定から求めたエチレ
ン単位の含有量は5モル%、イタコン酸単位の含有量は
1モル%であった。また、上記のPVAc系重合体のメ
タノール溶液をアルカリモル比0.2でけん化した後、
メタノールによるソックスレー抽出を3日間実施し、次
いで乾燥してPVA系重合体の精製物を得た。該PVA
系重合体の平均重合度を常法のJISK6726に準じ
て測定したところ400であった。
【0044】上記操作により重合度400、けん化度5
5モル%、エチレン含有量5モル%で、側鎖にイオン性
基としてカルボキシル基を含有するPVA系重合体
(B)を得た。以下、これをイオン変性PVA系重合体
(B−4)と称する。
【0045】(塩化ビニルの重合)実施例1において、
PVA系重合体(A)としてPVA系重合体(A−
1)、PVA系重合体(B)としてイオン変性PVA系
重合体(B−4)を分散安定剤に用いた以外は実施例1
と同様に操作して塩化ビニルの懸濁重合を行い、重合性
の評価および塩化ビニル重合体の特性の評価を行った。
評価結果を表2に示す。
【0046】実施例8 (末端にカルボキシル基を含有するPVA系重合体の製
造)撹拌機、窒素導入口、エチレン導入口、添加剤導入
口および開始剤添加口を備えた100L加圧反応槽に酢
酸ビニル49.7kg、メタノール10.3kgを仕込
み、60℃に昇温した後30分間窒素バブリングにより
系中を窒素置換した。次いで反応槽圧力が0.50MP
aとなるようにエチレンを導入仕込みした。開始剤とし
て2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)をメタノールに溶解した濃度2.8
g/L溶液を調製し、連鎖移動剤として3−メルカプト
プロピオン酸(以下、3−MPAと記載する)をメタノ
ールに溶解した濃度5%溶液を調製し、それぞれ窒素ガ
スによるバブリングを行って窒素置換した。上記の反応
槽内温を60℃に調整し、3−MPA10.2gを添加
した後に、上記の開始剤溶液22mLを注入し、重合を
開始した。重合中はエチレンを導入して反応槽圧力を
0.50MPaに、重合温度を60℃に維持し、3−M
PAの5%メタノール溶液を600mL/hr、上記の
開始剤溶液を70mL/hrでそれぞれ連続添加した。
5時間後に重合率が40%に達したところで冷却して重
合を停止した。反応槽を開放して脱エチレンした後、窒
素ガスをバブリングして脱エチレンを完全に行った。次
いで減圧下に未反応酢酸ビニル単量体を除去し、PVA
c系重合体のメタノール溶液を得た。30%に調整した
該溶液にアルカリモル比(NaOHのモル数/PVAc
系重合体中のビニルエステル単位のモル数)が0.00
2となるようにNaOHメタノール溶液(10%濃度)
を添加してけん化した。けん化反応後、反応溶液中の固
形分を粉砕してから遠心脱液を行い、60℃で減圧乾燥
してPVA系重合体を得た。該PVA系重合体のけん化
度を常法のJIS K6726に準じて測定したところ
40モル%であった。
【0047】重合後に未反応酢酸ビニル単量体を除去し
て得られたPVAc系重合体のメタノール溶液をn−ヘ
キサンに投入してPVAc系重合体を沈殿させ、回収し
たPVAc系重合体をアセトンで溶解する再沈精製を3
回行った後、60℃で減圧乾燥してPVAc系重合体の
精製物を得た。該PVAc系重合体のプロトンNMR測
定から求めたエチレン単位の含有量は5モル%であっ
た。また、上記のPVAc系重合体のメタノール溶液を
アルカリモル比0.2でけん化した後、メタノールによ
るソックスレー抽出を3日間実施し、次いで乾燥してP
VA系重合体の精製物を得た。該PVA系重合体の平均
重合度を常法のJIS K6726に準じて測定したと
ころ250であった。
【0048】上記操作により重合度250、けん化度4
0モル%、エチレン含有量5モル%で、末端にイオン性
基としてカルボキシル基を含有するPVA系重合体
(B)を得た。以下、これを末端イオン変性PVA系重
合体(B−5)と称する。
【0049】(塩化ビニルの重合)実施例1において、
PVA系重合体(A)としてPVA系重合体(A−
2)、PVA系重合体(B)として末端イオン変性PV
A系重合体(B−5)を分散安定剤に用い、表1に示し
たようにPVA系重合体(A)とPVA系重合体(B)
の重量比(A)/(B)を変えた以外は実施例1と同様
に操作して塩化ビニルの懸濁重合を行い、重合性の評価
および塩化ビニル重合体の特性の評価を行った。評価結
果を表2に示す。
【0050】比較例1 (PVA系重合体の製造)実施例1において、重合時に
エチレンを用いないように変更し、重合度1000、け
ん化度85モル%のPVA系重合体を得た。以下、これ
をPVA系重合体(a−1)と称する。また、重合時に
エチレンを用いず、単量体/メタノールの重量比を変更
し、けん化時にアルカリモル比を変更して重合度40
0、けん化度55モル%のPVA系重合体を得た。以
下、これをPVA系重合体(b−1)と称する。
【0051】(塩化ビニルの重合)実施例1において、
PVA系重合体(A)の代わりにPVA系重合体(a−
1)、PVA系重合体(B)の代わりにPVA系重合体
(b−1)を分散安定剤に用い、表1に示したように重
量比(A)/(B){ここでは重量比(a−1)/(b
−1)}を変えた以外は実施例1と同様に操作して塩化
ビニルの懸濁重合を行い、重合性の評価を行った。得ら
れた塩化ビニル重合体は反応槽内でブロック化したた
め、その特性の評価は行わなかった。評価結果を表2に
示す。
【0052】比較例2 (塩化ビニルの重合)実施例1において、PVA系重合
体(A)としてPVA系重合体(A−2)を分散安定剤
に用い、PVA系重合体(B)を用いずに、それ以外は
実施例1と同様に操作して塩化ビニルの懸濁重合を行
い、重合性の評価および塩化ビニル重合体の特性の評価
を行った。評価結果を表2に示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】実施例9 (PVA系重合体の製造)実施例1において、PVAc
系重合体のけん化反応後、得られたPVA系重合体を、
重量基準でPVA系重合体の30倍量のメタノールを用
いて25℃で洗浄し、60℃で減圧乾燥した後、空気中
で150℃、2時間熱処理した以外は実施例1と同様に
操作して、重合度1000、けん化度85モル%、エチ
レン含有量2モル%のPVA系重合体(A)を得た。以
下、これをPVA系重合体(A−3)と称する。PVA
系重合体(A−3)を電気泳動法により分析したとこ
ろ、該PVA系重合体100重量部当たりの酢酸ナトリ
ウムの含有量は0.7重量部であった。また、上記の熱
処理されたPVA系重合体(A−3)に着色は見られな
かった。
【0056】(塩化ビニルの重合)グラスライニング製
オートクレーブに、表3に示したPVA系重合体を溶か
した脱イオン水40部およびジイソプロピルパーオキシ
ジカーボネートの70%トルエン溶液0.016部を仕
込み、オートクレーブ内を0.0067MPaとなるま
で脱気して酸素を除いた後、塩化ビニル単量体30部を
仕込み、攪拌下に65℃に昇温して重合を行った。重合
開始時、オートクレーブ内の圧力は1.08MPaであ
ったが、重合開始6時間後に0.44MPaとなった時
点で重合を停止し、未反応の塩化ビニル単量体をパージ
し、内容物を取り出し脱水乾燥した。スケール付着性お
よび塩化ビニル重合体の熱処理時の着色性を上記の方法
により評価した。評価結果を表3に示す。
【0057】比較例3 (PVA系重合体の製造)実施例1において、PVAc
系重合体のけん化反応後、得られたPVA系重合体を、
電気泳動法により分析して該PVA系重合体100重量
部当たりの酢酸ナトリウムの含有量が0.02重量部に
なるまで、重量基準でPVA系重合体の30倍量のメタ
ノールを用いて25℃で洗浄する操作を繰り返し、60
℃で減圧乾燥した後、空気中で150℃、2時間熱処理
した以外は実施例1と同様に操作して、重合度100
0、けん化度85モル%、エチレン含有量2モル%のP
VA系重合体(A)を得た。以下、これをPVA系重合
体(A−4)と称する。PVA系重合体(A−4)を電
気泳動法により分析したところ、該PVA系重合体10
0重量部当たりの酢酸ナトリウムの含有量は0.02重
量部であった。また、上記の熱処理されたPVA系重合
体(A−4)に着色は見られなかった。
【0058】(塩化ビニルの重合)実施例9において、
PVA系重合体(A−3)の代わりにPVA系重合体
(A−4)を使用した以外は実施例9と同様に操作して
塩化ビニルの懸濁重合を行い、スケール付着性および塩
化ビニル重合体の熱処理時の着色性を評価した。評価結
果を表3に示す。
【0059】比較例4 (PVA系重合体の製造)実施例1において、PVAc
系重合体のけん化反応時に、30%に調整したPVAc
系重合体のメタノール溶液に、アルカリモル比(NaO
Hのモル数/PVAc系重合体中のビニルエステル単位
のモル数)が0.006となるようにNaOHメタノー
ル溶液(10%濃度)を添加し、さらに酢酸ナトリウム
0.3kgを添加してけん化し、60℃で減圧乾燥した
後、得られたPVA系重合体を空気中で150℃、2時
間熱処理した以外は実施例1と同様に操作して、重合度
1000、けん化度85モル%、エチレン含有量2モル
%のPVA系重合体(A)を得た。以下、これをPVA
系重合体(A−5)と称する。PVA系重合体(A−
5)を電気泳動法により分析したところ、該PVA系重
合体100重量部当たりの酢酸ナトリウムの含有量は
2.5重量部であった。また、上記の熱処理されたPV
A系重合体(A−5)は赤茶色に着色していた。
【0060】(塩化ビニルの重合)実施例9において、
PVA系重合体(A−3)の代わりにPVA系重合体
(A−5)を使用した以外は実施例9と同様に操作して
塩化ビニルの懸濁重合を行い、スケール付着性および塩
化ビニル重合体の熱処理時の着色性を評価した。評価結
果を表3に示す。
【0061】
【表3】
【0062】
【発明の効果】本発明のビニル系化合物の懸濁重合用分
散安定剤は、少量の使用で懸濁重合安定性に顕著に優
れ、さらにこのものを使用してビニル系化合物を懸濁重
合することにより、重合体粒子の粒径分布がシャープで
ある、取り扱い時の飛散が少ない、成型機などへのくい
込み性が良好である、可塑剤の吸収速度が大きくて加工
性に優れる、重合体粒子中に残存するモノマーの除去が
容易である、重合体粒子が多孔性であることから成形品
中のフィッシュアイが少ない、かさ比重が高いなどの特
性を具えたビニル系重合体を製造することができること
から、その工業的な評価はきわめて高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BD031 BE031 BE032 EF026 EF096 EG026 EG076 4J011 AA08 EA06 JA07 JB08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン単位の含有量が0.5〜20モ
    ル%、けん化度が60モル%以上、かつ重合度が600
    以上のビニルアルコール系重合体(A)、ならびにエチ
    レン単位の含有量が0.5〜20モル%、けん化度が2
    0〜80モル%、かつ重合度が100〜600のビニル
    アルコール系重合体(B)からなるビニル系化合物の懸
    濁重合用分散安定剤。
  2. 【請求項2】 ビニルアルコール系重合体(A)とビニ
    ルアルコール系重合体(B)とのけん化度の差が15モ
    ル%以上および/または重合度の差が200以上である
    請求項1に記載のビニル系化合物の懸濁重合用分散安定
    剤。
  3. 【請求項3】 ビニルアルコール系重合体(A)および
    ビニルアルコール系重合体(B)を(A)成分/(B)
    成分=95/5〜20/80の重量比で含有してなる請
    求項1に記載の懸濁重合用分散安定剤。
  4. 【請求項4】 ビニルアルコール系重合体(B)がスル
    ホン酸基、アミノ基、アンモニウム基、カルボキシル基
    またはカチオン基を有する水溶性もしくは水分散性の重
    合体である請求項1に記載の懸濁重合用分散安定剤。
  5. 【請求項5】 ビニルアルコール系重合体(A)が酸
    素、空気または窒素雰囲気下、100〜200℃の温度
    で0.5〜20時間加熱処理されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の懸濁重合用分散安定剤。
  6. 【請求項6】 ビニルアルコール系重合体(A)100
    重量部に対して、pKaが3.5〜5.5の酸および/
    またはその金属塩(C)が0.05〜2重量部の割合で
    含有されていることを特徴とする請求項5に記載の懸濁
    重合用分散安定剤。
  7. 【請求項7】 ビニル系化合物100重量部に対する懸
    濁重合用分散安定剤の添加量が0.01〜5重量部であ
    る請求項1〜6のいずれか1項に記載の懸濁重合用分散
    安定剤。
  8. 【請求項8】 ビニル系化合物が塩化ビニルである請求
    項1〜7のいずれか1項に記載の懸濁重合用分散安定
    剤。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の懸濁重合用分散安定剤
    の存在下で行われることを特徴とするビニル系化合物の
    懸濁重合方法。
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