JP2002094106A - 紫外線光量測定装置および紫外線光量測定方法、並びに紫外線光源制御装置 - Google Patents

紫外線光量測定装置および紫外線光量測定方法、並びに紫外線光源制御装置

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JP2002094106A
JP2002094106A JP2000279842A JP2000279842A JP2002094106A JP 2002094106 A JP2002094106 A JP 2002094106A JP 2000279842 A JP2000279842 A JP 2000279842A JP 2000279842 A JP2000279842 A JP 2000279842A JP 2002094106 A JP2002094106 A JP 2002094106A
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ultraviolet light
light source
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light quantity
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JP2000279842A
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English (en)
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Shigeru Yagi
茂 八木
Toshihiko Suzuki
俊彦 鈴木
Takeshi Iwanaga
剛 岩永
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従って本発明の目的は、長時間安定的に紫
外線光量を測定することが可能で、かつ安価な紫外線光
量測定装置および紫外線光量測定方法を提供することに
ある。また本発明の目的は、高温状態でも使用できる紫
外線光量測定装置および紫外線光量測定方法およびこれ
を用いた紫外線光源制御装置を提供すること。 【解決手段】 導電性基板23表面に、少なくとも、
0.5原子%から50原子%の水素、IIIA族元素の内
の少なくとも1以上の元素、および、チッ素を含む半導
体層24、並びに電極25を形成してなる半導体受光素
子を含み、紫外線光源の光量測定を行う目的に用いられ
ることを特徴とする紫外線光量測定装置およびこれを用
いた紫外線光源制御装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水銀灯などの紫外
線光源の光量を安定に直接測定することが可能な紫外線
光量測定装置および紫外線光量測定方法、並びに前記紫
外線光量測定装置を用いた紫外線光源制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、紫外線を応用した工業用機器とし
ては、カラー画像出力装置やオゾン発生器あるいは半導
体製造装置、光造形分野など多方面に渡っている。これ
らの紫外線を利用する分野において、紫外線の光量を常
時測定し、管理された光量のもとで反応や生産や加工を
行うことは製品の安定した品質を得るために重要であ
る。
【0003】しかしながら、従来の紫外線検出器はシリ
コン系のものが多く、短波長の紫外線や高光量の紫外線
には、シリコンそのものが劣化するとともに可視光のカ
ットのために用いる長波長カットフィルターが劣化する
という問題があり、紫外線の光量を常時測定することが
出来なかった。
【0004】また、特開平8−136340号公報にお
いて、紫外線センサーを紫外線光源から離して設置する
方法が提案されている。紫外線光源からは大量の熱放射
もあるため被測定物の周辺は高温になつていることが多
く、シリコンのようなバンドギャップの小さい半導体を
用いた場合には、熱キャリアにより暗電流が増加して動
作できなくなってしまうことがあるため、冷却手段や設
置場所の工夫が必要であった。
【0005】これら紫外線のうち、特に300nm以下
の紫外線については、高分子や接着剤など、使用する各
種の部材が劣化するためセンサーに使用する全ての材料
に対する劣化が問題となる。また、工業用の185nm
や254nmの紫外線を放射する水銀灯では、長時間安
定で安価な紫外線検出器が求められているが、従来のシ
リコン系の光検出器を用いた紫外線検出素子では、素子
の劣化が大きく、連続で測定を行うことができなかっ
た。
【0006】また水銀灯の輝線の発光波長は、紫外線の
他に例えば435.8nmや546.0nm,578n
m等の可視光にも強い輝線があり、可視光に感度のある
光検出器を用いた場合には、可視光を遮るフィルターを
用いる必要がある。特にシリコンフォトダイオードのよ
うな広い範囲に感度を持つ半導体受光素子の場合には、
長波長カットフィルターは組み合わせが複雑になるため
紫外線透過率が低下し感度が低くなる問題があり、さら
にフィルターの光劣化や、フィルターへの光入射角によ
り透過波長が変化する等の問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、長時間安定的に紫外線光量を測定することが可能
で、かつ安価な紫外線光量測定装置および紫外線光量測
定方法を提供することにある。また本発明の目的は、高
温状態でも使用できる紫外線光量測定装置および紫外線
光量測定方法を提供することにある。さらに、本発明の
他の目的は、上記優れた特性を有する紫外線光量測定装
置を用いた紫外線光源制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、大面積化
と低コスト化に適した水素化窒化物半導体が、耐紫外線
性や熱安定性に優れた特性を有していることを見出し、
本発明を相当するに至った。すなわち本発明は、 <1> 導電性基板表面に、少なくとも、0.5原子%
から50原子%の水素、IIIA族元素の内の少なくとも
1以上の元素、および、チッ素を含む半導体層、並びに
電極を形成してなる半導体受光素子を含み、紫外線光源
の光量測定を行う目的に用いられることを特徴とする紫
外線光量測定装置である。
【0009】<2> 300nmより長波長の紫外線を
放射する紫外線光源の光量測定を行う目的に用いられる
ことを特徴とする<1>に記載の紫外線光量測定装置で
ある。 <3> 300nmより短波長の紫外線を放射する紫外
線光源の光量測定を行う目的に用いられることを特徴と
する<1>に記載の紫外線光量測定装置である。
【0010】<4> <1>〜<3>のいずれか1に記
載の紫外線光量測定装置を用いて、紫外線光源の光量の
測定を行うことを特徴とする紫外線光量測定方法であ
る。 <5> 紫外線光量測定装置における半導体受光素子
と、紫外線光源とを離間させて、前記紫外線光源の光量
の測定を行うことを特徴とする<4>に記載の紫外線光
量測定方法である。
【0011】<6> 紫外線光量測定装置における半導
体受光素子と、紫外線光源とを密着させて、前記紫外線
光源の光量の測定を行うことを特徴とする<4>に記載
の紫外線光量測定方法である。 <7> <1>〜<3>のいずれか1に記載の紫外線光
量測定装置と、該紫外線光量測定装置からの出力により
紫外線光源の光量を制御する紫外線光量制御手段と、を
有することを特徴とする紫外線光源制御装置である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。 [紫外線光量測定装置]本発明の紫外線光量測定装置
は、導電性基板表面に、少なくとも、0.5原子%から
50原子%の水素、IIIA族元素の内の少なくとも1以
上の元素、および、チッ素を含む半導体層、並びに電極
を形成してなる半導体受光素子を含み、紫外線光源の光
量測定を行う目的に用いられることを特徴とするもので
ある。本発明の紫外線光量測定装置について、各構成要
素に分けて説明する。
【0013】<紫外線光源>本発明において、光量の測
定対象となる紫外線光源としては、300nmより長波
長の紫外線を放射するものであっても、300nmより
短波長の紫外線を放射するものであってもよい。該紫外
線光源としては、水銀灯、He−Cdレーザー、エキシ
マレーザー、水素放電管等があり、中でも水銀灯が、価
格や光出力、単色性の観点から、様々な分野で使用され
ている。紫外線光源の一種である水銀灯は、その水銀蒸
気圧力により超高圧水銀灯、高圧水銀灯、中圧水銀灯、
低圧水銀灯などがある。これらは励起状態の水銀原子か
らの発光を利用したものである。このうち例えば低圧水
銀灯は、185nmと254nmの輝線がそのほとんど
を占めている。また高圧水銀灯は313nmや366n
mと長波長の可視波長の輝線がある。これら水銀灯は、
このほかに可視域に比較的弱い発光がある。ところで工
業的に利用される波長としてはこれらの紫外線であり、
その用途は殺菌、硬化、乾燥、また硬化および乾燥、と
多岐にわたっている。またオゾン発生源としても使用さ
れている。
【0014】水銀灯は、水銀蒸気を高電圧を印加した電
極からの電子で励起したり、マイクロ波など無電極放電
によって励起したりして、その励起状態からの発光を利
用するものである。放電管は石英で作られることが多
く、希ガスを封入し真空に近い状態に保たれている。こ
の状態で長期にわたって使用すると真空度が低下した
り、電極からのガスの放出や石英壁などからのガス放出
などにより、放電あるいは発光状態が変化したりして劣
化する。このため光源の劣化状態は光量を常時測定する
ことによって推測することが出来、光源が切れる前にそ
の交換時期を知ることができる。
【0015】<半導体受光素子>本発明における半導体
受光素子は、導電性基板表面に、少なくとも、0.5原
子%から50原子%の水素、IIIA族元素の内の少なく
とも1以上の元素、および、チッ素を含む半導体層、並
びに電極を形成してなるものであり、更に必要に応じ
て、上記半導体層以外のその他の層が設けられていても
よい。
【0016】本発明の紫外線光量測定装置においては、
光の入射は、半導体受光素子の基板側からでも、半導体
層側からでもよい。ただし、光の入射がいずれであるか
により、基板や電極の選択すべき材料が異なり、また測
定し得る紫外線の波長も異なってくる。本発明における
半導体受光素子には、測定したい紫外光の波長のみを測
定するために、短波長感度のある本発明における半導体
を用いた半導体受光素子に、さらにフィルターを組み合
わせてもよい。
【0017】(導電性基板)本発明で使用する導電性基
板としては、基板自体が導電性であっても、絶縁性の支
持体表面を導電化処理したものであってもよく、また、
結晶であるか非晶質であるかは問わない。基板自体が導
電性である導電性基板としては、アルミニウム、ステン
レススチール、ニッケル、クロム等の金属及びその合金
結晶、Si,GaAs,GaP,GaN,SiC,Zn
Oなどの半導体を挙げることができる。
【0018】絶縁性の支持体としては、高分子フィル
ム、ガラス、石英、セラミック等を挙げることができ
る。絶縁性の支持体の導電化処理は、上記導電性基板の
具体例で挙げた金属又は金、銀、銅等を蒸着法、スパッ
ター法、イオンプレーティング法などにより成膜して行
うことができる。
【0019】透明導電性基板側から光入射を行う場合に
は、絶縁性の透光性支持体の片面に透光性電極が形成さ
れた導電性支持体、またはそれ自体導電性を有する透光
性支持体が用いられる。それ自体導電性を有する透光性
支持体としては、ITO、酸化亜鉛、酸化錫、酸化鉛、
酸化インジウム、ヨウ化銅等の透明導電性材料を挙げる
ことができる。
【0020】絶縁性の透光性支持体としては、ガラス、
石英、サファイア、MgO,LiF,CaF2等の透明
な無機材料、また、弗素樹脂、ポリエステル、ポリカー
ボネート、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、エポキシ等の透明な有機樹脂のフィルムまたは板状
体、さらにまた、オプチカルファイバー、セルフォック
光学プレート等が使用できる。300nm以下の紫外線
を測定する場合には、ガラスでは吸収してしまうため、
石英、サファイア、MgO,LiF,CaF2等が好ま
しい。
【0021】上記透光性支持体の片面に設ける透光性電
極としては、ITO、酸化亜鉛、酸化錫、酸化鉛、酸化
インジウム、ヨウ化銅等の透明導電性材料を用い、蒸
着、イオンプレーティング、スパッタリング等の方法に
より形成したもの、あるいはAl,Ni,Au等の金属
を蒸着やスパッタリングにより半透明になる程度に薄く
形成したものが用いられる。
【0022】(半導体層)本発明の紫外線光量測定装置
の半導体受光素子に用いられる半導体層は、IIIA族
(IUPACの1989年無機化学命名法改訂版による
族番号は13)元素の内の少なくとも1以上の元素、お
よび、チッ素を含む半導体からなるものであり、さらに
水素が0.5原子%から50原子%含まれてなる。前記
IIIA族元素としては、具体的にはB,Al,Ga,I
n,Tlが挙げられるが、Al,Ga,Inから選ばれ
る少なくとも一つ以上であることが好ましい。
【0023】前記半導体層における前記IIIA族元素の
原料としては、Al,Ga,Inのなかから選ばれる一
つ以上の元素を含む有機金属化合物を用いることができ
る。これらの有機金属化合物としてはトリメチルアルミ
ニウム、トリエチルアルミニウム、ターシャリーブチル
アルミニウム、トリメチルガリウム、トリエチルガリウ
ム、ターシャリーブチルガリウム、トリメチルインジウ
ム、トリエチルインジウム、ターシャリーブチルインジ
ウムなどの液体や固体を気化して単独にあるいはキャリ
アガスでバブリングすることによって混合状態で使用す
ることができる。キャリアガスとしては水素,N2,メ
タン,エタンなどの炭化水素、CF4,C26などのハ
ロゲン化炭素などを用いることができる。
【0024】チッ素原料としては、N2,NH3,N
3,N24、メチルヒドラジンなどの気体、液体を気
化あるいはキャリアガスでバブリングすることによって
使用することができる。また、前記半導体層では、p,
n制御のために元素を膜中にドープすることができる。
ドープし得るn型用の元素としては、IA族(IUPA
Cの1989年無機化学命名法改訂版による族番号は
1)のLi、IB族(IUPACの1989年無機化学
命名法改訂版による族番号は11)のCu,Ag,A
u、IIA族(IUPACの1989年無機化学命名法改
訂版による族番号は2)のMg、IIB族(IUPACの
1989年無機化学命名法改訂版による族番号は12)
のZn、IVA族(IUPACの1989年無機化学命名
法改訂版による族番号は14)のSi,Ge,Sn,P
b、、VIA族(IUPACの1989年無機化学命名法
改訂版による族番号は16)のS,Se,Teを挙げる
ことができる。中でもC,Si,Ge,Snが電荷担体
の制御性の点から好ましい。
【0025】ドープし得るp型用の元素としては、IA
族のLi,Na,K、IB族のCu,Ag,Au、IIA
族のBe,Mg,Ca,Sr,Ba,Ra、IIB族のZ
n,Cd,Hg、IVA族のC,Si,Ge,Sn,P
b、VIA族(IUPACの1989年無機化学命名法改
訂版による族番号は16)のS,Se,Te、VIB族
(IUPACの1989年無機化学命名法改訂版による
族番号は6)のCr,Mo,W、VIII族のFe(IUP
ACの1989年無機化学命名法改訂版による族番号は
8),Co(IUPACの1989年無機化学命名法改
訂版による族番号は9),Ni(IUPACの1989
年無機化学命名法改訂版による族番号は10)などを挙
げることができる。中でもBe,Mg,Ca,Zn,S
rが電荷担体の制御性の点から好ましい。
【0026】前記半導体層は、アンドープ膜は弱いn型
であり、光感度を得るためにショットキーバリアを形成
したり、pn接合を形成したりして、内部に電界を形成
することができる。また内部の空乏層を広げるためにi
型とすることもできる。この点から、ドープする元素と
しては、特に、Be,Mg,Ca,Zn,Srが好まし
い。
【0027】ドーピングするに際しては、n型用として
はSiH4,Si26,GeH4,GeF4,SnH4
を、i型化およびp型用としてはBeH2,BeCl2
BeCl4,シクロペンタジエニルマグネシウム、ジメ
チルカルシウム、ジメチルストロンチウム、ジメチル亜
鉛、ジエチル亜鉛等を、ガス状態で使用できる。またこ
れらの元素を膜中にドーピングするには、熱拡散法、イ
オン注入法等の公知の方法を採用することができる。前
記半導体は、単結晶でも非単結晶でもよい。さらに該半
導体層は、非晶質相であっても微結晶相からなっていて
も、また微結晶相と非晶質相の混合状態であってもよ
い。結晶系は立方晶あるいは6方晶系のいずれか一つで
あっても、複数の結晶系が混合された状態でもよい。
【0028】結晶系は、立方晶あるいは6方晶系のいず
れか一つであっても複数の結晶系が混合された状態でも
よい。微結晶の大きさは5nmから5μmであり、X線
回折や電子線回折および断面の電子顕微鏡写真を用いた
形状測定などによって測定することができる。また柱状
成長したものでもよいし、X線回折スペクトルで単一ピ
ークであり、結晶面方位が高度に配向した膜でもよい
し、また単結晶でもよい。
【0029】前記半導体層には、水素濃度0.5atm
%以上50atm%以下の水素が含まれる。前記半導体
層に含まれる水素が0.5atm%未満では、結晶粒界
での結合欠陥、あるいは非晶質相内部での結合欠陥や未
結合手を、水素との結合によって無くし、バンド内に形
成する欠陥準位を不活性化するのに不十分であり、結合
欠陥や構造欠陥が増大し、暗抵抗が低下し光感度がなく
なるため実用的な光導電体として機能することができな
い。
【0030】これに対し、前記半導体層中の水素が50
atm%を超えると、水素がIIIA族元素及び窒素に2
つ以上結合する確率が増え、これらの元素が3次元構造
を保たず、2次元および鎖状のネットワークを形成する
ようになり、特に結晶粒界でボイドを多量に発生するた
め、結果としてバンド内に新たな準位を形成し、電気的
な特性が劣化すると共に、硬度などの機械的性質が低下
する。さらに半導体層が酸化されやすくなり、結果とし
て半導体層中に不純物欠陥が多量に発生することとにな
り、良好な光電気特性が得られなくなる。
【0031】また、前記半導体層中の水素が50atm
%を超えると、電気的特性を制御するためにドープする
ドーパントを水素が不活性化するようになるため、結果
として電気的に活性な非晶質あるいは微結晶からなる光
半導体層が得られない。なお、前記半導体層中の水素量
の上限としては、30atm%以下とすることが望まし
い。
【0032】水素量についてはハイドジェンフォワード
スキャタリング(HFS)により絶対値を測定すること
ができる。また加熱による水素放出量の測定あるいはI
Rスペクトルの測定によっても推定することができる。
また、これらの水素結合状態は赤外吸収スペクトルによ
って容易に測定することできる。なお、上記水素原料と
共に、一配位のハロゲン元素(F,Cl,Br,I)が
含まれていてもよい。
【0033】前記半導体層において、IIIA族元素の原
子数mと、チッ素の原子数nとの関係としては、下記関
係式Iを満たすことが望ましい。 0.5:1.0≦m:n≦1.0:0.5 関係式I この範囲を外れると、IIIA族元素とV族元素との結合
において四面体型結合を取る部分が少なく、欠陥が多く
なり、良好な半導体として機能しなくなる場合がある。
【0034】前記半導体層の光学ギャップは、IIIA族
元素の混合比によって任意に変えることができる。Ga
N:Hを基準にすると3.2〜3.5eVより大きくす
る場合には、Alを加えることによって300nmから
330nmより短波長のみの吸収が可能なバンドギャッ
プ程度から、250nm以下の吸収のみ可能なバンドギ
ャップ(6.0〜6.5eV程度)まで、変化させるこ
とができる。また、AlとInを加えることによっても
バンドギヤップを調整することができる
【0035】前記半導体層中の各元素組成は、X線光電
子分光(XPS)、エレクトロンマイクロプローブ、ラ
ザフォードバックスキャタリング(RBS)、二次イオ
ン質量分析計等の方法で測定することが出来る。
【0036】前記半導体層は、次のように製造すること
ができる。しかし、本発明はこれに限定されるものでは
ない。なお、以下の製造方法においては、IIIA族元素
として、Al,Ga,Inよりなる群から選ばれる少な
くとも一つ以上の元素を用いた例で説明する。
【0037】図1は、本発明における半導体受光素子を
製造するための、半導体層の形成装置の概略構成図であ
り、プラズマを活性化手段とするものである。図1中、
1は排気して真空にしうる容器、2は排気口、3は基板
ホルダー、4は基板加熱用のヒーター、5および6は容
器1に接続された石英管であり、それぞれガス導入管
9,10に連通している。また、石英管5にはガス導入
管11に接続され、石英管6にはガス導入管12が接続
されている。
【0038】この装置においては、チッ素源として、例
えば、N2を用い、ガス導入管9から石英管5に導入す
る。例えば、マグネトロンを用いたマイクロ波発振器
(図示せず)に接続されたマイクロ波導波管8に2.4
5GHzのマイクロ波が供給され、石英管5内に放電す
る。別のガス導入管10から、例えばH2を石英管6に
導入する。高周波発振器(図示せず)から高周波コイル
7に13.56MHzの高周波を供給し、石英管6内に
放電を発生させる。放電空間の下流側に配されたガス導
入管12より、例えばトリメチルガリウムを導入するこ
とによって、基板ホルダー3にセットされた導電性基板
(以下、単に「基板」という場合がある。)上に、非晶
質、微結晶あるいは単結晶のチッ化ガリウム光半導体を
成膜することができる。
【0039】非晶質、微結晶、高度に配向した柱状成長
した多結晶、および、単結晶のいずれになるかは、基板
の種類、基板温度、ガスの流量圧力、放電条件に依存す
る。基板温度は100℃〜600℃が好ましい。基板温
度が高い場合、および/または、IIIA族元素の原料ガ
スの流量が少ない場合には、微結晶あるいは単結晶にな
りやすい。基板温度が300℃より低くIIIA族元素の
原料ガスの流量が少ない場合には、結晶性となりやす
く、基板温度が300℃より高い場合には、低温条件よ
りもIIIA族原料ガスの流量が多い場合でも結晶性とな
りやすい。また、例えばH2放電を行った場合には、行
わない場合よりも結晶化を進めることができる。トリメ
チルガリウムの代わりにインジウム、アルミニウムを含
む有機金属化合物を用いることもできるし、またこれら
を混合することもできる。また、これらの有機金属化合
物は、ガス導入管11から別々に導入してもよい。
【0040】また、C,Si,Ge,Snから選ばれた
少なくとも一つ以上の元素を含むガス、あるいはBe,
Mg,Ca,Zn,Srから選ばれた少なくとも1つ以
上の元素を含むガスを放電空間の下流側(ガス導入管1
1又はガス導入管12)から導入することによってn
型、p型等任意の伝導型の非晶質、微結晶あるいは単結
晶のチッ化物半導体を得ることができる。Cの場合には
条件によっては有機金属化合物の炭素を使用してもよ
い。
【0041】上述のような装置において放電エネルギー
により形成される活性チッ素あるいは活性水素を独立に
制御してもよいし、NH3のようなチッ素と水素原子を
同時に含むガスを用いてもよい。さらにH2を加えても
よい。また、有機金属化合物から活性水素が遊離生成す
る条件を用いることもできる。このようにすることによ
って、基板上には活性化されたIIIA族原子・チッ素原
子が、制御された状態で存在し、かつ水素原子がメチル
基やエチル基をメタンやエタン等の不活性分子にするた
め、低温にも拘わらず、炭素がほとんど入らないか、全
く入らない、膜欠陥が抑えられた非晶質あるいは結晶性
の膜を形成することができる。尚、水素化アモルファス
シリコン膜、微結晶性シリコン膜あるいは結晶シリコン
膜を得ようとする場合には、チッ素ガスの代わりに水素
を用いシラン、ジシラン、トリシラン等のガスを有機金
属ガスの代わりに用いればよい。またプラズマCVD装
置を用いてもよい。
【0042】上述の装置において、活性化手段として
は、高周波放電、マイクロ波放電の他、エレクトロンサ
イクロトロン共鳴方式やヘリコンプラズマ方式であって
もよいし、これらを一つ用いてもよいし、二つ以上を用
いてもよい。また、図1においては高周波放電とマイク
ロ波放電とを用いたが、2つともマイクロ波放電、或い
は共高周波放電であってもよい。さらに2つともエレク
トロンサイクロトロン共鳴方式やヘリコンプラズマ方式
であってもよい。高周波放電により放電する場合、高周
波発振器としては、誘導型でも容量型でもよい。このと
きの周波数としては、50kHzから100MHzが好
ましい。
【0043】異なる活性化手段(励起手段)を用いる場
合には、同じ圧力で同時に放電が生起できるようにする
必要があり、放電領域内と成膜部(容器1内)に圧力差
を設けても良い。また同一圧力で行う場合、異なる活性
化手段(励起手段)、例えば、マイクロ波と高周波放電
を用いると、励起種の励起エネルギーを大きく変えるこ
とができ、膜質制御に有効である。
【0044】本発明における、以上説明した前記半導体
層の形成方法は、一般の光半導体の形成に比べ、基板温
度を低く抑えることができるため、耐熱性の十分でない
基板や導電性層(電極)形成用の材料、例えば、ガラス
上に設けた酸化インジウムスズ(ITO)等を、導電性
基板や、後述の透光性導電性層の形成用の材料として用
いることができる。前記半導体層は、反応性蒸着法やイ
オンプレーイング、リアクティブスパッターなど、少な
くとも水素が活性化された雰囲気で形成することも可能
である。
【0045】(電極)本発明における半導体受光素子
は、前記半導体層の上に電極が設けられる。該電極とし
ては、当該電極側から光入射を行う場合には、透光性電
極が用いられ、例えば、ITO、酸化亜鉛、酸化錫、酸
化鉛、酸化インジウム、ヨウ化銅等の透明導電性材料を
用い、蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング等
の方法により形成したもの、又はアルミニウム、ニッケ
ル、クロム、金、銀、銅、白金、パラジウム等の金属あ
るいはそれらの合金を蒸着やスパッタリングにより半透
明になる程度に薄く形成したものが用いられる。透光性
電極としては、300nm以下の紫外線を効率良く透過
するものが望ましい。透明導電性基板側から光入射を行
う場合には、勿論、電極は透明である必要はない。これ
らの電極は、半導体層の上に直接設けてもよく、また、
電極が一定の隙間を挟んで設置された一対の電極であっ
てもよい。
【0046】(フィルター)本発明における半導体受光
素子には、測定したい紫外光の波長のみを測定するため
に、測定したい紫外光以外の波長をカットし得るフィル
ター(バンドパスフィルター)を組み合わせて設けても
よい。この場合、バンドパスフィルターは長波長部に透
過する領域があるものが多く、この長波長部分の透過も
カットする場合にはフィルター構造は複雑になり、フィ
ルターも厚く、紫外部の透過率も低下する。本発明にお
ける半導体受光素子の場合には、長波長に吸収が無いも
のが多く、結果として高感度でかつ低コストな紫外線光
量測定装置を提供することが可能となる。
【0047】<紫外線光量測定装置の構成>図面を用い
て、本発明の紫外線光量測定装置の構成を、具体的に説
明する。図2に、本発明の紫外線光量測定装置の一例を
示す。図2(a)は、本発明の紫外線光量測定装置の一
例を示す概略平面図であり、図2(b)は、図2(a)
におけるA−A断面図である。
【0048】図2に示す紫外線光量測定装置は、絶縁性
の透光性支持体21の片面に透光性電極22が形成され
た導電性基板23上に、前記半導体層である半導体層2
4が形成され、その上に電極25が配置されている。導
電性基板23としては、それ自体導電性を有する材料を
用いれば、本例のような2層構成にする必要はない。
【0049】さらに、透光性電極22には端子部分26
が形成されており、電極25は端子部分27と接続する
ように配線されている。透光性電極22および電極25
からの電流は、導電性接着剤やハンダ、ワイヤーボンデ
ング等を用いることにより、圧着や圧接で電極配線とし
て取り出せばよい。
【0050】図2に示す構成の紫外線光量測定装置にお
いては、導電性基板23側(矢印X方向)から光入射を
行う構成となっている。勿論、電極25を透明な材料で
形成することで、電極25側(矢印Y方向)から光入射
を行う構成とすることも可能であり、その場合導電性基
板23は透明である必要はない。図2に示す構成の紫外
線光量測定装置において、端子部分26−端子部分27
間から直接光起電流を、あるいはこれらの間に電圧を印
加することによって光電流を、取り出すことができ、か
かる光起電流あるいは光電流の大きさを既存の電流計等
により測定することで、紫外線光源の光量測定を行うこ
とができる。
【0051】図3に、本発明の紫外線光量測定装置の他
の一例を示す。ただし、当該図面においては、断面図の
みが示されている。従って、図2における端子部分26
および端子部分27は省略されているが、図2と基本的
に同一の構成である。図3に示す紫外線光量測定装置
は、絶縁性の支持体31の片面に電極32が形成された
導電性基板33上に、前記半導体層である半導体層34
が形成され、その上に透明電極35が配置され、さらに
その上にフィルター38が設けられている。導電性基板
33としては、それ自体導電性を有する材料を用いれ
ば、本例のような2層構成にする必要はない。
【0052】図3に示す構成の紫外線光量測定装置にお
いては、透明電極35側(矢印Y’方向)から光入射を
行う構成となっている。勿論、導電性基板33を透明な
材料で形成することで、導電性基板33側(矢印Y方
向)から光入射を行う構成とすることも可能であり、そ
の場合透明電極35は透明である必要はなく、また、フ
ィルター38は、導電性基板33の半導体層34が設け
られた側の裏面に設けられる。
【0053】図3に示す構成の紫外線光量測定装置とす
ることで、測定したい紫外光の波長のみを光量測定する
ことができる。例えば可視光にも感度を有する半導体を
用いた半導体層34である場合、可視光の波長をカット
し得るフィルターをフィルター38として用いればよ
い。また、300nmより長波長(あるいは短波長)の
紫外線の光量測定を行うには、同様に300nmより短
波長(あるいは長波長)の紫外線をカットし得るフィル
ターをフィルター38として用いればよい。特に、本発
明で用いる前記半導体は、可視光に感度を有さないもの
が多いため、上記のようなフィルターと組み合わせて
も、当該フィルターの長波長領域における透過波長に対
して感度を有さず、フィルター構成を単純化することが
できる。
【0054】[紫外線光量測定方法]以上説明した紫外
線光量測定装置を用いて、紫外線光源からの紫外線光量
を測定する、本発明の紫外線光量測定方法としては、紫
外線光量測定装置における半導体受光素子と、紫外線光
源とを離間させて、前記紫外線光源の光量の測定を行う
方法と、両者を密着させて、前記紫外線光源の光量の測
定を行う方法との2種類が挙げられる。前者の場合、紫
外線光源からの熱の影響を抑制できるメリットがある。
一方、後者は空気を伝播しにくい200nm以下の波長
の紫外線の強度をも測定することができるというメリッ
トがある。また、本発明の紫外線光量測定装置は、耐熱
性が高いことから、後者の測定方法により本発明のメリ
ットを存分に享受することができる。勿論、前者の測定
方法によれば、より一層耐久性の高いものとなる。
【0055】紫外線光量測定装置を紫外線光源に密着す
る場合には、金属の部材などにより機械的に表面に固定
してもよいし、設置耐熱性の接着剤で半導体受光素子の
受光部以外の部分を固定してもよいし、ポリイミドのよ
うな耐熱テープで固定してもよい。この場合、接着剤や
テープは紫外線で劣化しやすいため、金属の部材などに
より機械的に表面に固定することが望ましい。
【0056】[紫外線光源制御装置]本発明の紫外線光
源制御装置は、既述の本発明の紫外線光量測定装置と、
該紫外線光量測定装置からの出力により紫外線光源の光
量を制御する紫外線光量制御手段と、ことを特徴とす
る。図4は、本発明の紫外線光源制御装置の構成を表す
ブロック図である。41は、紫外線光源としての水銀灯
であり、42は、水銀灯41とは離間して配置された本
発明の紫外線光量測定装置である。勿論、既述の如く、
水銀灯41と紫外線光量測定装置42とは、密着させて
配置してもよい。
【0057】さらに、コンピューター等による演算部4
4と紫外線光量測定装置42とが接続され、かつ、水銀
灯41と、それに電圧を供給する電源装置46と、の間
に抵抗調整装置45が介在するように、演算部44およ
び抵抗調整装置45からなる紫外線光量制御手段が配さ
れている。また、演算部44は表示部43とも接続され
ている。水銀灯41には、電源装置46からの電圧が、
所定の発光量になるような電圧に抵抗調整装置45によ
り調整した上で、印加される。すると水銀灯41は、所
定の発光量で紫外光を発する。
【0058】水銀灯41から発せられた紫外光は紫外線
光量測定装置42の受光部に照射され、紫外線光量測定
装置42の電極端子からは光起電流が生ずる。この光起
電流は信号として演算部44に送られ、その電流値から
紫外線光量が演算される。得られた紫外線光量は、表示
部43に送られモニターできるようになっている。な
お、本発明の紫外線光源制御装置において表示部43は
必須の構成ではない。その場合、演算部44では紫外線
光量の具体的な値を測定することなく、得られた電流値
から以下に示す演算を直接行う構成としてもよい。
【0059】演算部44ではさらに、前記得られた紫外
線光量が設定された紫外線光量(水銀灯41の所定の発
光量と、水銀灯41−紫外線光量測定装置42の受光部
間の距離と、から求められる、基準となる紫外線光量)
に対してどの程度隔たりがあるか、また、当該隔たりを
解消するために抵抗調整装置45の抵抗をどのように修
正すればよいかが演算される。そして演算部44からの
信号が抵抗調整装置45に伝えられ、水銀灯41が所定
の発光量となるように抵抗調整装置45において抵抗が
調整される。以上のようにして、紫外線光源の光量が制
御される。
【0060】
【実施例】以下に実施例をあげて説明をする。 <実施例1>本発明の紫外線光量測定装置における半導
体受光素子を、前述の図1の装置を用いて作製し、図2
に示す構成の紫外線光量測定装置を製造した。洗浄した
硼珪酸ガラス基板(透光性支持体21)に酸化インジウ
ムスズ(ITO)を1000オングストロームスパッタ
して透光性電極22を形成した導電性基板3を、透光性
電極側が上になるように基板ホルダー3に載せた。排気
口2を介して容器1内を真空排気後、ヒーター4により
導電性基板を350℃に加熱した。
【0061】ガス導入管9より直径25mmの石英管5
内にN2ガスを1000sccm導入し、マイクロ波導
波管8を介して2.45GHzのマイクロ波を出力25
0Wにセットし、チューナでマッチングを取り放電を行
った。この時の反射波は0Wであった。H2ガスはガス
導入管10より直径30mmの石英管6内に500sc
cm導入した。13.56MHzの高周波の出力を10
0Wにセットした。反射波は0Wであった。
【0062】この状態でガス導入管12より0℃で保持
されたトリメチルガリウム(TMGa)の蒸気を、水素
をキャリアガスとして用い、106Pa圧でバブリング
しながらマスフローコントローラーを通して0.5sc
cm導入した。さらに、ガス導入管12より20℃に保
持したシクロペンタジエニルマグネシウムにH2ガスを
圧力65000Paで導入し、マスフローコントローラ
ーを通して1sccm反応領域に導入した。この時バラ
トロン真空計で測定した反応圧力は66.5Pa(0.
5Torr)であった。成膜を30分行い0.1μmの
MgドープGaN:H膜(半導体層24)を形成した。
【0063】得られた半導体層24中に含まれる水素量
は7原子%であった。水素はIRスペクトル測定によっ
てGa−H,N−HとしてこのGaN膜中に含まれてい
ることが確認された。電子線回折スペクトルではスポッ
ト的なリングパターンが見られ、結晶性の膜であること
を示していた。膜は透明であった。
【0064】導電性基板3の透光性電極22上に成膜さ
れた半導体層24の上に、直径3mm、厚さ0.01μ
mのAu膜でできた半透明の電極25を真空蒸着で形成
した。さらに透光性電極22および電極25に、導電性
ペーストで0.1mmの銀線の一端を接着し、他端をそ
れぞれ端子部分26および端子部分27に接続した。ま
た、端子部分26および端子部分27は、シリコンシー
ラントによって保護した。以上のようにして、図2に示
す構成の紫外線光量測定装置を製造した。
【0065】得られた紫外線光量測定装置について、導
電性基板23側(矢印X方向)および電極25側(矢印
Y方向)から、それぞれ予め種々の強度の紫外光を照射
し、端子部分26−端子部分27間から得られる光起電
流と、紫外線光量との相関について、その検量線を求め
ておいた。
【0066】次に、得られた紫外線光量測定装置を、1
00W高圧水銀灯から1cm離して、導電性基板23側
(矢印X方向)から光が入射するように設置し、また紫
外線光量測定装置に温度計を設置した。用いた高圧水銀
灯は、主に波長365nmの紫外線を発光するものであ
る。そして紫外線光量測定装置の温度と、端子部分26
−端子部分27間から得られる光起電流の出力を記録し
た。
【0067】100W高圧水銀灯の電源を入れると、紫
外線光量測定装置の温度は、100秒で150℃に上昇
し、その温度で安定した。光起電流の出力は、5×10
-3Aであり、前記検量線から紫外線光量が1.5W/c
2であることが求められた。光起電流の出力と暗電流
は安定しており100時間以上連続で使用することがで
きた。
【0068】なお、本実施例において、紫外線光量測定
装置は導電性基板23側(矢印X方向)から光が入射す
るように設置したが、電極25側(矢印Y方向)から光
が入射するように設置して同様の操作を行ったところ、
十分に紫外線光量を測定することができた。
【0069】さらに、上記紫外線光量測定装置を用い
て、図4に示す構成になるように、紫外線光量測定装置
42、演算部44、表示部43、抵抗調整装置45、電
源装置46、および高圧水銀灯41を組んだところ、紫
外線光量測定装置42からの光起電流の出力の変動に合
わせ、水銀灯に印加する電圧を変化させ、電流を変化さ
せることにより、高圧水銀灯41の光量を制御すること
ができた。
【0070】<実施例2>実施例1において得られた紫
外線光量測定装置を用い、これを10Wの低圧水銀灯か
ら4cm離して、電極25側(矢印Y方向)から光が入
射するように設置し、また紫外線光量測定装置に温度計
を設置した。用いた低圧水銀灯は、主に185nmと2
54nmの紫外線を発光するものであるが、185nm
の紫外線は、空気により吸収されてしまうので、紫外線
光量測定装置では254nmの紫外線のみが検出され
る。
【0071】電極25側(矢印Y方向)から光が入射す
るように設置したのは、透光性支持体21である硼珪酸
ガラス基板が、300nm以下の光を透過しないためで
ある。そして紫外線光量測定装置の温度と、端子部分2
6−端子部分27間から得られる光起電流の出力を記録
した。
【0072】10Wの低圧水銀灯の電源を入れると、紫
外線光量測定装置の温度は、60秒で60℃上昇し、そ
の温度で安定した。光起電流の出力は、3×10-5Aで
あり、前記検量線から紫外線光量が0.01W/cm2
であることが求められた。光起電流の出力と暗電流は安
定しており100時間以上連続で使用することができ
た。
【0073】さらに、実施例1と同じように、紫外線光
量測定装置42、演算部44、表示部43、抵抗調整装
置45、電源装置46、および低圧水銀灯41を組んだ
ところ、紫外線光量測定装置42からの光起電流の出力
の変動に合わせ、水銀灯に印加する電圧を変化させ、電
流を変化させることにより、低圧水銀灯41の光量を制
御することができた。このため、低圧水銀灯は、外気温
度に左右されることなく安定な出力を得ることができ
た。
【0074】<実施例3>実施例1において得られた紫
外線光量測定装置を用い、これを10Wの低圧水銀灯に
密着するように金属の部材で固定させて設置し、また紫
外線光量測定装置に温度計を設置した。用いた低圧水銀
灯は、主に185nmと254nmの紫外線を発光する
ものであり、紫外線光量測定装置は低圧水銀灯に密着し
ているため空気により吸収されることなく、両波長の紫
外線強度が検出される。
【0075】電極25側(矢印Y方向)から光が入射す
るように設置したのは、透光性支持体21である硼珪酸
ガラス基板が、300nm以下の光を透過しないためで
ある。そして紫外線光量測定装置の温度と、端子部分2
6−端子部分27間から得られる光起電流の出力を記録
した。
【0076】10Wの低圧水銀灯の電源を入れると、紫
外線光量測定装置の温度は、60秒で80℃上昇し、そ
の温度で安定した。光起電流の出力は、5×10-5Aで
あり、前記検量線から紫外線光量が0.016W/cm
2であることが求められた。光起電流の出力と暗電流は
安定しており100時間以上連続で使用することができ
た。
【0077】さらに、紫外線光量測定装置42を低圧水
銀灯41に密着させたことを除き、実施例2と同じよう
に、紫外線光量測定装置42、演算部44、表示部4
3、抵抗調整装置45、電源装置46、および低圧水銀
灯41を組んだところ、紫外線光量測定装置42からの
光起電流の出力の変動に合わせ、水銀灯に印加する電圧
を変化させ、電流を変化させることにより、低圧水銀灯
41の光量を制御することができた。このため、低圧水
銀灯は、外気温度に左右されることなく安定な出力を得
ることができた。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
長時間安定的に紫外線光量を測定することが可能で、か
つ安価な紫外線光量測定装置および紫外線光量測定方法
を提供することができる。また本発明によれば、高温状
態でも使用できる紫外線光量測定装置および紫外線光量
測定方法を提供することができる。さらに、本発明によ
れば、上記優れた特性を有する本発明の紫外線光量測定
装置を用いた紫外線光源制御装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における半導体受光素子を製造するた
めの、半導体層の形成装置の概略構成図である。
【図2】 本発明の紫外線光量測定装置の一例を示し、
図2(a)は、本発明の紫外線光量測定装置の一例を示
す概略平面図であり、図2(b)は、図2(a)におけ
るA−A断面図である。。
【図3】 本発明の紫外線光量測定装置の他の一例を示
す断面図である。
【図4】 本発明の紫外線光源制御装置の構成を表すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1 容器 2 排気口 3 基板ホルダー 3 導電性基板 4 ヒーター 5 石英管 6 石英管 7 高周波コイル 8 マイクロ波導波管 9 ガス導入管 10 ガス導入管 11 ガス導入管 12 ガス導入管 21 透光性支持体 22 透光性電極 23 導電性基板 24 半導体層 25 電極 26 端子部分 27 端子部分 31 支持体 32 電極 33 導電性基板 34 半導体層 35 透明電極 38 フィルター 41 水銀灯 42 紫外線光量測定装置 43 表示部 44 演算部 45 抵抗調整装置 46 電源装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01S 5/0683 H01L 31/08 L (72)発明者 岩永 剛 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2G065 AA04 AB05 AB27 BA09 CA23 DA05 5F045 AA08 AA09 AA10 AB09 AB14 AC02 AC08 AC09 AC12 AC19 AD05 AD06 AD07 AD08 AD09 CA13 DA65 5F049 MA03 MA05 MB07 MB12 NA18 NB10 PA04 SE04 SE05 SS01 TA06 TA13 WA05 5F073 BA09 EA05 EA15 GA12 5F088 AA11 AB07 AB17 BB06 BB10 CA02 CB04 FA04 FA05 JA10 JA13 LA05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基板表面に、少なくとも、0.5
    原子%から50原子%の水素、IIIA族元素の内の少な
    くとも1以上の元素、および、チッ素を含む半導体層、
    並びに電極を形成してなる半導体受光素子を含み、紫外
    線光源の光量測定を行う目的に用いられることを特徴と
    する紫外線光量測定装置。
  2. 【請求項2】 300nmより長波長の紫外線を放射す
    る紫外線光源の光量測定を行う目的に用いられることを
    特徴とする請求項1に記載の紫外線光量測定装置。
  3. 【請求項3】 300nmより短波長の紫外線を放射す
    る紫外線光源の光量測定を行う目的に用いられることを
    特徴とする請求項1に記載の紫外線光量測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1に記載の紫外
    線光量測定装置を用いて、紫外線光源の光量の測定を行
    うことを特徴とする紫外線光量測定方法。
  5. 【請求項5】 紫外線光量測定装置における半導体受光
    素子と、紫外線光源とを離間させて、前記紫外線光源の
    光量の測定を行うことを特徴とする請求項4に記載の紫
    外線光量測定方法。
  6. 【請求項6】 紫外線光量測定装置における半導体受光
    素子と、紫外線光源とを密着させて、前記紫外線光源の
    光量の測定を行うことを特徴とする請求項4に記載の紫
    外線光量測定方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜3のいずれか1に記載の紫外
    線光量測定装置と、該紫外線光量測定装置からの出力に
    より紫外線光源の光量を制御する紫外線光量制御手段
    と、を有することを特徴とする紫外線光源制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015099866A (ja) * 2013-11-20 2015-05-28 国立大学法人名古屋大学 Iii族窒化物半導体装置の製造装置および製造方法ならびに半導体ウエハの製造方法
KR20190083056A (ko) * 2018-01-03 2019-07-11 강릉원주대학교산학협력단 봉합사용 도구 매듭장치

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