JP2002084831A - 農作業機 - Google Patents

農作業機

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JP2002084831A
JP2002084831A JP2000284029A JP2000284029A JP2002084831A JP 2002084831 A JP2002084831 A JP 2002084831A JP 2000284029 A JP2000284029 A JP 2000284029A JP 2000284029 A JP2000284029 A JP 2000284029A JP 2002084831 A JP2002084831 A JP 2002084831A
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JP
Japan
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spool
electric actuator
switching valve
lowering
state
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JP2000284029A
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English (en)
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Hiroto Kimura
木村  浩人
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コストの削減及び信頼性の向上を図りな
がら、任意昇降操作、強制昇降操作、作業状態切り換え
操作、及び自動昇降操作を行えるようにする。 【解決手段】 作業装置4を昇降させる油圧シリンダ2
に対する作動油の流動状態を切り換える機械操作式の切
換弁40を操作する第1電動アクチュエータ43と、作
業装置4への伝動を断続する作業クラッチ41,42を
操作する第2電動アクチュエータ43と、搭乗運転部1
4の操作具31,36の操作を検出する検出手段32〜
35,37からの検出情報に基づいて各電動アクチュエ
ータ43の作動を制御する制御装置39とを装備し、切
換弁40のスプール40Aを、接地体15の基準位置で
は中立位置に位置し、接地体15が基準位置よりも上方
に位置する状態では上昇位置に位置し、接地体15が基
準位置よりも下方に位置する状態では下降位置に位置す
るように接地体15に機械的に連係した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体に、油圧
シリンダの作動で昇降揺動するリンク機構を介して作業
装置を昇降可能に連結するとともに、前記作業装置への
伝動を断続する作業クラッチを装備してある農作業機に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような農作業機において
は、例えば特開平11ー83954号公報で開示されて
いるように、運転座席の横側方に配備された植付クラッ
チレバーの操作を検出するレバーセンサ、ステアリング
ホイールの下方に配備された操作レバーの操作を検出す
る複数のスイッチ、整地フロートの上下揺動角を検出す
るフロートセンサ、作業装置昇降用の油圧シリンダに対
する作動油の流動状態を切り換える電磁弁、作業装置へ
の伝動を断続する作業クラッチを切り換え操作するクラ
ッチモータ、及び、それらのセンサやスイッチからの検
出に基づいて電磁弁やクラッチモータの作動を制御する
制御装置などを装備して、植付クラッチレバーの操作に
基づいて作業装置を所望の高さ位置まで上昇又は下降さ
せる任意昇降操作、操作レバーの操作に基づいて作業装
置を所定の上限位置又は所定の作業高さ位置まで自動上
昇又は自動下降させる強制昇降操作、植付クラッチレバ
ー又は操作レバーの操作に基づいて作業装置の作動状態
を切り換える作業状態切り換え操作、及び、フロートセ
ンサからの検出に基づいて作業装置が所定の作業高さ位
置に維持されるように作業装置を自動昇降させる自動昇
降操作を行えるようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術による
と、電気的な連係で任意昇降操作、強制昇降操作、作業
状態切り換え操作、及び、自動昇降操作を行えるように
していることから製造コストが嵩む不都合を招くように
なり、又、電磁弁はゴミなどが噛み込むと動かなくなる
可能性の高いものであり、その可能性を低くするために
は作動油としてきれいな油を使用する必要があることか
ら、ゴミなどの噛み込みに起因した作動停止を招き難い
信頼性の高いものにする上でもコストが嵩むようになっ
ていた。
【0004】本発明の目的は、製造コストの削減及び信
頼性の向上を図りながら、任意昇降操作、強制昇降操
作、作業状態切り換え操作、及び、自動昇降操作を行え
るようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】〔構成〕上記目的を達成
するため、本発明のうちの請求項1記載の発明では、走
行機体に、油圧シリンダの作動で昇降揺動するリンク機
構を介して作業装置を昇降可能に連結するとともに、前
記作業装置への伝動を断続する作業クラッチを装備して
ある農作業機において、前記油圧シリンダに対する作動
油の流動状態を切り換える切換弁として機械操作式のも
のを採用し、該切換弁を切り換え操作する第1電動アク
チュエータと、前記作業クラッチを切り換え操作する第
2電動アクチュエータと、搭乗運転部に装備された操作
具の操作を検出する検出手段からの検出情報に基づいて
前記第1電動アクチュエータの作動と前記第2電動アク
チュエータの作動とを制御する制御装置とを装備し、前
記切換弁のスプールを、走行に伴う圃場泥面レベルの変
化に応じて上下動する接地体に、該接地体の基準位置で
は前記スプールが前記作業装置の昇降を停止させる中立
位置に位置し、前記接地体が前記基準位置よりも上方に
位置する状態では前記スプールが前記作業装置を上昇さ
せる上昇位置に位置し、前記接地体が前記基準位置より
も下方に位置する状態では前記スプールが前記作業装置
を下降させる下降位置に位置するように機械的に連係し
た。
【0006】〔作用〕上記請求項1記載の発明による
と、例えば、作業装置を上昇させるための操作位置への
操作具の操作が検出手段により検出されると、制御装置
が、その検出が継続されている間だけ切換弁のスプール
が上昇位置に切り換わるように第1電動アクチュエータ
の作動を制御する構成とすれば、作業装置を所望の高さ
位置まで上昇させることができるようになり、又、作業
装置を上昇させるための操作位置への操作具の操作が検
出手段により検出されると、制御装置が、その検出に伴
って切換弁のスプールが上昇位置に切り換わるように第
1電動アクチュエータの作動を制御する構成とすれば、
作業装置を所定の上限位置まで自動上昇させることがで
きるようになる。
【0007】逆に、作業装置を下降させるための操作位
置への操作具の操作が検出手段により検出されると、制
御装置が、その検出が継続されている間だけ切換弁のス
プールが下降位置に切り換わるように第1電動アクチュ
エータの作動を制御する構成とすれば、作業装置を所望
の高さ位置まで下降させることができるようになり、
又、作業装置を下降させるための操作位置への操作具の
操作が検出手段により検出されると、制御装置が、その
検出に伴って切換弁のスプールが下降位置に切り換わる
ように第1電動アクチュエータの作動を制御する構成と
すれば、作業装置を、接地体が基準位置で接地する所定
の作業高さ位置まで自動下降させることができるように
なる。
【0008】更に、作業装置を作動させるための操作位
置への操作が検出手段により検出されると、制御手段
が、その検出に伴って作業クラッチが伝動状態に切り換
わるように第2電動アクチュエータの作動を制御する構
成とすれば、作業装置を作動状態に切り換えることがで
きるようになり、又、作業装置を作動停止させるための
操作位置への操作が検出手段により検出されると、制御
手段が、その検出に伴って作業クラッチが遮断状態に切
り換わるように第2電動アクチュエータの作動を制御す
る構成とすれば、作業装置を作動停止状態に切り換える
ことができるようになる。
【0009】一方、接地体が基準位置よりも上方に位置
する状態では、接地体が基準位置に位置するまで切換弁
のスプールが上昇位置に位置して作業装置を自動上昇さ
せるようになり、又、接地体が基準位置よりも下方に位
置する状態では、接地体が基準位置に位置するまで切換
弁のスプールが下降位置に位置して作業装置を自動下降
させるようになる。
【0010】つまり、操作具の操作を検出手段が検出
し、その検出に基づいて制御装置が第1電動アクチュエ
ータ又は第2電動アクチュエータの作動を制御し、その
作動制御に基づいて第1電動アクチュエータが切換弁を
切り換え操作する、又は第2電動アクチュエータが作業
クラッチを切り換え操作することによって、操作レバー
の操作に基づいて作業装置を所望の高さ位置まで上昇又
は下降させる任意昇降操作、操作レバーの操作に基づい
て作業装置を所定の上限位置又は所定の作業高さ位置ま
で自動上昇又は自動下降させる強制昇降操作、及び、操
作レバーの操作に基づいて作業装置の作動状態を切り換
える作業状態切り換え操作を行えるようになり、又、走
行に伴う圃場泥面レベルの変化に応じた接地体の上下動
に連動して切換弁のスプールが操作されることによっ
て、作業装置が所定の作業高さ位置に維持されるように
接地体の上下動に基づいて作業装置を自動昇降させる自
動昇降操作を行えるようになる。
【0011】〔効果〕要するに、電気的な連係と機械的
な連係との組み合わせで任意昇降操作、強制昇降操作、
作業状態切り換え操作、及び、自動昇降操作を行えるよ
うにしていることから、それらを電気的な連係のみで行
えるようにする場合に比較して製造コストの削減を図れ
るようになり、又、それらを機械的な連係のみで行える
ようにする場合に比較して連係構造の簡素化を図れるよ
うになり、更に、ゴミなどが噛み込むと動かなくなる可
能性の高い電磁弁を採用する必要がなく、ゴミなどの噛
み込みに起因した作動停止を招き難くすることができる
のであり、結果、製造コストの削減及び信頼性の向上を
図りながら、任意昇降操作、強制昇降操作、作業状態切
り換え操作、及び、自動昇降操作を行えるようになっ
た。
【0012】〔構成〕本発明のうちの請求項2記載の発
明では、上記請求項1記載の発明において、前記第1電
動アクチュエータを、前記作業クラッチに連係して前記
第2電動アクチュエータとして機能するように構成し
た。
【0013】〔作用〕上記請求項2記載の発明による
と、作業クラッチを切り換え操作するための専用の電動
アクチュエータを設ける必要がないことから、製造コス
トの削減を図れるようになる。
【0014】〔効果〕従って、製造コストの削減をより
効果的に図りながら、任意昇降操作、強制昇降操作、作
業状態切り換え操作、及び、自動昇降操作を行えるよう
になった。
【0015】〔構成〕本発明のうちの請求項3記載の発
明では、上記請求項1又は2記載の発明において、前記
切換弁に、そのスプールを前記下降位置に向けて付勢す
る付勢手段を装備するとともに、前記第1電動アクチュ
エータに、前記付勢手段の付勢に抗して前記スプールを
前記上昇位置側に押圧操作する片当たり式の押圧具を装
備した。
【0016】〔作用〕上記請求項3記載の発明による
と、第1電動アクチュエータが押圧具を切換弁のスプー
ルに押し付ける方向に操作することによって、押圧具の
押圧作用で切換弁のスプールが下降位置から中立位置あ
るいは中立位置から上昇位置に切り換えられるようにな
り、逆に、第1電動アクチュエータが押圧具を切換弁の
スプールから引き離す方向に操作することによって、付
勢手段の付勢で切換弁のスプールを上昇位置から中立位
置あるいは中立位置から下降位置に切り換えられるよう
になる。
【0017】これによって、作業装置を作業高さ位置に
位置させた場合には、第1電動アクチュエータが、切換
弁のスプールを下降位置に位置させる操作位置に押圧具
を保持するように構成すれば、作業装置が作業高さ位置
に位置するのに伴って、自動的に、接地体の上下動に連
動して切換弁のスプールが操作される状態に切り換える
ことができ、接地体の上下動に基づいて作業装置を所定
の作業高さ位置に維持する自動昇降操作を行えるように
なる。
【0018】〔効果〕従って、専用の操作具を設けるこ
となく、又、専用の切り換え操作を行うことなく、操作
レバーの操作に基づく任意昇降操作や強制昇降操作が可
能な状態と、接地体の上下動に基づく自動昇降操作が可
能な状態とに切り換えることができるので、製造コスト
の削減をより一層効果的に図りながら操作性の向上を図
れるようになった。
【0019】〔構成〕本発明のうちの請求項4記載の発
明では、上記請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明
において、前記切換弁のスプールと前記接地体とを、ア
ウタワイヤの一端が第3電動アクチュエータに位置調節
可能に連係された操作ワイヤで連係し、前記制御装置
が、前記搭乗運転部に配備された調節具の操作に基づい
て前記第3電動アクチュエータの作動を制御するように
構成した。
【0020】〔作用〕上記請求項4記載の発明による
と、調節具を操作すると、その操作に基づいて制御装置
が第3電動アクチュエータの作動を制御することで、切
換弁のスプールと接地体とを連係する操作ワイヤにおけ
るアウタワイヤの一端の位置が変更されるようになり、
これによって、接地体の基準位置を無段階で変更するこ
とができるようになる。
【0021】そして、接地体は圃場からの跳ね上がりを
防止するために接地付勢されているものであり、そのた
め、自動昇降操作の際には、接地体の基準位置を高くす
るほど、その基準位置に接地体が位置するまで作業装置
が下降するようになって、接地体に対する接地付勢力が
大きくなることから、接地体を圃場泥面レベルの変化に
応じて上下動し難くなる鈍感状態にすることができるよ
うになり、逆に、接地体の基準位置を低くするほど、そ
の基準位置に接地体が位置する程度までしか作業装置が
下降しなくなって、接地体に対する接地付勢力が小さく
なることから、接地体を圃場泥面レベルの変化に応じて
上下動し易くなる敏感状態にすることができるようにな
る。
【0022】これによって、圃場の泥土が硬い場合に
は、接地体の基準位置を高く設定することで、硬い泥土
によって接地体が跳ね上げられることに起因した不必要
な作業装置の上昇を効果的に防止することができ、逆
に、圃場の泥土が軟らかい場合には、接地体の基準位置
を低く設定することで、軟らかい泥土によって接地体が
沈下することに起因した不必要な作業装置の下降を効果
的に防止することができるようになり、圃場の泥土硬さ
にかかわらず作業装置を所定の作業高さ位置に維持でき
るようになる。
【0023】又、操作具の操作に基づく制御装置の制御
作動で接地体の感度調節を行うことから、機械的な連係
のみで接地体の感度調節を行う場合に比較して、操作具
の配置の自由度を高めることができて操作性の向上を図
れるようになる。
【0024】更に、圃場の泥土硬さを検出する泥土硬さ
検出手段を装備し、その検出情報に基づいて制御装置が
第3電動アクチュエータの作動を制御するように構成す
れば、圃場の泥土硬さに応じた接地体の感度調節を自動
的に行えるようになる。
【0025】〔効果〕従って、切換弁のスプールを接地
体に機械的に連係するものでありながら、接地体の感度
調節によって作業装置を圃場の泥土硬さにかかわらず所
定の作業高さ位置に維持することができるとともに、接
地体の感度を調節する際の操作性の向上を図れるように
なり、更に、接地体の感度調節操作の自動化を図ること
も可能になった。
【0026】
【発明の実施の形態】図1には水田作業機の一例である
乗用田植機の全体側面が示されており、この田植機は、
走行機体1の後部に、油圧シリンダ2の作動で昇降揺動
するリンク機構3を介して作業装置の一例である苗植付
装置4を昇降可能に連結し、かつ、施肥装置5を搭載す
ることによってミッドマウント施肥仕様に構成されてい
る。
【0027】走行機体1は、その前部に搭載されたエン
ジン6からの動力を、ベルト式伝動機構7、静油圧式無
段変速装置8、及びギヤ式変速装置9、などを介して左
右の前輪10及び後輪11に走行用動力として伝達する
四輪駆動形式に構成され、その中央部には、左右の前輪
10に操向操作可能に連係されたステアリングホイール
12や運転座席13などを備えた搭乗運転部14が形成
されている。
【0028】苗植付装置4は、接地体の一例である複数
の整地フロート15が苗植え付け箇所を前もって整地す
る一方で、ギヤ式変速装置9からの作業用動力がフィー
ドケース16に伝達され、そのフィードケース16から
の分配動力で、苗載台17が左右方向に一定ストローク
で往復駆動されるとともに、複数のロータリ式の植付機
構18が、苗載台17の下端から苗を所定量ずつ取り出
して圃場に植え付ける植え付け作動を行うように構成さ
れている。
【0029】施肥装置5は、機体の走行に伴って各整地
フロート15に装備された複数の作溝器19が施肥溝を
形成する一方で、ギヤ式変速装置9からの作業用動力で
複数の繰出機構20が肥料ホッパ21内の肥料を所定量
ずつ繰り出し、電動ファン22の作動で各繰出機構20
にて繰り出された肥料を案内ホース23を介して対応す
る作溝器19に向けて圧送することで、圃場における植
え付け苗の横側方箇所に肥料を埋没させるように構成さ
れている。
【0030】図1及び図2に示すように、苗植付装置4
において、各整地フロート15は、左右向きのフロート
支点軸24から後下方に向けて延設された複数の支持ア
ーム25のうちの対応するものに横向きの軸心P1周り
に上下揺動可能に支持されており、機体の走行に伴う圃
場泥面レベルの変化に応じて軸心P1周りに上下揺動す
るようになっている。
【0031】図1及び図3に示すように、走行機体1の
前部には、左右一対の線引きマーカ26が、機体の横側
に沿った格納位置と機体の横外側方に張り出した使用位
置とに縦軸心P2周りに位置変更操作可能で、かつ、そ
の使用位置では、その先端が圃場に突入して次回の走行
基準線を形成する作用姿勢と、その先端が圃場から離間
して走行機体1に近接する非作用姿勢とに、前後向きの
軸心P3周りに姿勢切り換え可能な状態で装備されてい
る。
【0032】左右の線引きマーカ26は、苗植付装置4
の所定の上限位置への上昇に連動してそれぞれに連係さ
れた操作ワイヤ27が引き込み操作されることで、バネ
28の付勢に抗して非作用姿勢に切り換えられ、非作用
姿勢においては、対応する操作ワイヤ27に連係された
左右の保持機構29の作用で、苗植付装置4の下降操作
にかかわらず非作用姿勢で保持されるようになってい
る。又、各保持機構29に対応する電磁シリンダ30の
作動で各保持機構29による格納姿勢での保持が選択的
に解除されることで作用姿勢への姿勢切り換えが許容さ
れるようになっており、その解除状態で苗植付装置4を
所定の作業高さ位置である所定の植え付け位置まで下降
させる下降操作が行われる、もしくは、苗植付装置4を
所定の植え付け位置まで下降させる下降操作が行われた
後にその解除状態が選択的に現出されることによって、
選択解除された側の線引きマーカ26がバネ28の付勢
で作用姿勢に切り換えられるようになっている。
【0033】ステアリングホイール12の右下方には、
操作具の一例である十字揺動式で中立復帰形の操作レバ
ー31が配備されており、操作レバー31は、その下方
の操作位置への操作が検出手段の一例である第1スイッ
チ32によって検出され、上方の操作位置への操作が検
出手段の一例である第2スイッチ33によって検出さ
れ、前方の操作位置への操作が第3スイッチ34によっ
て検出され、後方の操作位置への操作が第4スイッチ3
5によって検出されるようになっている。又、搭乗運転
部14には、静油圧式無段変速装置8に連係された操作
具の一例である変速レバー36が配備されており、変速
レバー36は、その前進操作領域Fから後進操作領域R
への操作が検出手段の一例である後進スイッチ37によ
って検出されるようになっている。
【0034】図3に示すように、走行機体1の後部に
は、リンク機構3により押圧操作されることで苗植付装
置4の所定の上限位置への到達を検出する上限スイッチ
38が装備されており、この上限スイッチ38及び前述
した各スイッチ32〜35,37は、それぞれの検出情
報を、走行機体1に搭載されたマイクロプロセッサなど
からなる制御装置39に出力するようになっている。
【0035】制御装置39は、各検出情報に基づいて、
油圧シリンダ2に対する作動油の流動状態を切り換える
機械操作式で3位置切り換え形の切換弁40を切り換え
操作する第1電動アクチュエータとして機能し、かつ、
苗植付装置4への伝動を断続する作業クラッチの一例で
ある植付クラッチ41と施肥装置5への伝動を断続する
施肥クラッチ42とを切り換え操作する第2電動アクチ
ュエータとしても機能するように構成された第1電動モ
ータ43、及び保持機構29を解除操作する電磁シリン
ダ30、などの作動を制御するように構成されている。
【0036】図4及び図5に示すように、第1電動モー
タ43は、その回動軸43Aに一体回動可能に連結装備
された押圧具44、左右向きの軸芯P4周りに揺動可能
な第1天秤アーム45、連係ロッド46、及び縦向きの
軸芯P5周りに揺動可能な第2天秤アーム47を介し
て、切換弁40のスプール40Aに連係され、かつ、そ
の回動軸43Aに一体回動可能に連結された連係アーム
48、操作ロッド49、左右向きの軸芯P6周りに揺動
可能な第1揺動部材50、及び第1連係ロッド51を介
して施肥クラッチ42に連係されるとともに、第1揺動
部材50と軸芯P6周りに一体揺動する第2揺動部材5
2、第2連係ロッド53、及び縦向きの軸芯P7周りに
揺動可能なクランクアーム54を介して植付クラッチ4
1に連係されている。植付クラッチ41及び施肥クラッ
チ42は、対応するバネ55,56によって遮断状態に
復帰付勢されている。又、第1電動モータ43の回動軸
43Aには、その回動角を検出して制御装置39にフィ
ードバックするポテンショメータからなる回転センサ5
7が連結されている。
【0037】切換弁40には、そのスプール40Aを下
降位置に向けて付勢する付勢手段としてのバネ58が内
装されている。押圧具44は、第1天秤アーム45に対
する片当たり式に構成されており、第1電動モータ43
の逆転作動によって、第1天秤アーム45、連係ロッド
46、及び第2天秤アーム47を介して、切換弁40の
スプール40Aをバネ58の付勢に抗して上昇位置側に
押圧操作するようになっている。連係アーム48と操作
ロッド49とは、切換弁40のスプール40Aを下降位
置に位置させた状態から更に第1電動モータ43を正転
作動させた場合にのみ連係アーム48が操作ロッド49
を押し込み操作するように長孔48Aを介して連係され
ている。
【0038】図2及び図4に示すように、第1天秤アー
ム45は、操作ワイヤ59と連係部材60とを介して左
右中央に配置された整地フロート(以下、センタフロー
トと略称する)15の前端部に連係されている。操作ワ
イヤ59は、そのアウタワイヤ59Aのフロート側端部
が連係部材60を介してセンタフロート15に連結さ
れ、インナワイヤ59Bのフロート側端部が、連係部材
60に形成された長孔60Aに挿通される連係ピン6
1、苗植付装置4の支持フレーム62に左右向きの軸芯
P8周りに揺動可能に支持された状態で連係ピン61を
支持する天秤部材63、及び、天秤部材63の後部に連
結されるロッド64を介して植付深さ調節レバー65に
連結されており、これによって、植付深さ調節レバー6
5により各植付機構18に対する各整地フロート15の
高さ位置を左右向きの軸芯P9周りに一体的に変更する
植え付け深さ調節にかかわらず、センタフロート15の
姿勢とアウタワイヤ59Aに対するインナワイヤ59B
の突出量との関係を一定にすることができるようになっ
ている。そして、連係部材60と連係ピン61とに亘っ
て、センタフロート15を軸芯P1周りに接地付勢する
バネ66が架設されている。
【0039】切換弁40は、そのスプール40Aが中立
位置に位置する状態では、油圧シリンダ2に対する作動
油の流動を停止して油圧シリンダ2を作動停止させるこ
とで苗植付装置4を昇降停止させ、スプール40Aが下
降位置に位置する状態では、油圧シリンダ2から作動油
を排出して油圧シリンダ2を伸長作動させることで苗植
付装置4を下降させ、スプール40Aが上昇位置に位置
する状態では、油圧シリンダ2に作動油を供給して油圧
シリンダ2を短縮作動させることで苗植付装置4を上昇
させるようになっている。
【0040】図6及び図7のフローチャートに基づいて
制御装置39の制御作動について説明すると、制御装置
39は、第1スイッチ32により操作レバー31の下方
の操作位置への操作が検出されると、押圧具44が予め
設定された下降位置に到達するまで第1電動モータ43
を正転作動させるとともに、その検出時間が所定時間以
内であるか否かを判別し、その検出時間が所定時間以内
である場合には、押圧具44の下降位置への到達に伴っ
て第1電動モータ43を作動停止させて押圧具44を下
降位置に維持し、その検出時間が所定時間を超える場合
には、押圧具44の下降位置への到達に伴って第1電動
モータ43を作動停止させて押圧具44を下降位置に維
持した後、その検出がなくなるのに伴って、押圧具44
が予め設定された中立位置に到達するまで第1電動モー
タ43を逆転作動させるとともに、押圧具44の中立位
置への到達に伴って第1電動モータ43を作動停止させ
て押圧具44を中立位置に維持するようになっている。
【0041】押圧具44が下降位置に維持されている状
態において、操作レバー31の下方の操作位置への操作
が第1スイッチ32により再び検出されると、下降位置
の押圧具44が予め設定された植付位置に到達するまで
第1電動モータ43を正転作動させるとともに、押圧具
44の植付位置への到達に伴って第1電動モータ43を
作動停止させて押圧具44を植付位置に維持するように
なっている。
【0042】第2スイッチ33により操作レバー31の
上方の操作位置への操作が検出されると、押圧具44が
予め設定された上昇位置に到達するまで第1電動モータ
43を逆転作動させるとともに、その検出時間が所定時
間以内であるか否かを判別し、その検出時間が所定時間
以内である場合には、押圧具44の上昇位置への到達に
伴って第1電動モータ43を作動停止させて押圧具44
を上昇位置に維持し、その検出時間が所定時間を超える
場合には、押圧具44の上昇位置への到達に伴って第1
電動モータ43を作動停止させて押圧具44を上昇位置
に維持した後、その検出がなくなるのに伴って、押圧具
44が予め設定された中立位置に到達するまで第1電動
モータ43を正転作動させるとともに、押圧具44の中
立位置への到達に伴って第1電動モータ43を作動停止
させて押圧具44を中立位置に維持するようになってい
る。
【0043】押圧具44が下降位置又は植付位置に維持
されている状態において、第3スイッチ34により操作
レバー31の前方の操作位置への操作が検出されると、
左側の保持機構29を解除操作する左側の電磁シリンダ
30を作動させて左側の線引きマーカ26の作用姿勢へ
の切り換えを許容し、逆に、第4スイッチ35により操
作レバー31の後方の操作位置への操作が検出される
と、右側の保持機構29を解除操作する右側の電磁シリ
ンダ30を作動させて右側の線引きマーカ26の作用姿
勢への切り換えを許容するようになっている。
【0044】押圧具44が下降位置又は植付位置に維持
されている状態において、後進スイッチ37により変速
レバー36の前進操作領域Fから後進操作領域Rへの操
作が検出されると、押圧具44が上昇位置に到達するま
で第1電動モータ43を逆転作動させるとともに、押圧
具44の上昇位置への到達に伴って第1電動モータ43
を作動停止させて押圧具44を上昇位置に維持するよう
になっている。
【0045】押圧具44を上昇位置に位置させている状
態において、上限スイッチ38により苗植付装置4の所
定の上限位置への到達が検出されると、押圧具44が中
立位置に到達するまで第1電動モータ43を正転作動さ
せるとともに、押圧具44の中立位置への到達に伴って
第1電動モータ43を作動停止させて押圧具44を中立
位置に維持するようになっている。
【0046】図2及び図4に示すように、押圧具44が
中立位置に操作された状態では、第1天秤アーム45に
対する押圧具44の押圧作用によって、切換弁40のス
プール40Aがバネ58の付勢に抗して中立位置に位置
するようになり、又、この状態では、操作ロッド49に
対する連係アーム48の押し込み作用が得られないこと
から、各バネ55,56の付勢によって植付クラッチ4
1及び施肥クラッチ42の遮断状態が現出されるように
なる。
【0047】押圧具44が下降位置に操作された状態で
は、第1天秤アーム45に対する押圧具44の押圧作用
が得られなくなることから、バネ58の付勢によって切
換弁40のスプール40Aが下降位置に位置するように
なり、又、この状態においても、操作ロッド49に対す
る連係アーム48の押し込み作用が得られないことか
ら、各バネ55,56の付勢によって植付クラッチ41
及び施肥クラッチ42の遮断状態が現出されるようにな
る。
【0048】押圧具44が植付位置に操作された状態で
は、第1天秤アーム45に対する押圧具44の押圧作用
が得られないことから、バネ58の付勢によって切換弁
40のスプール40Aが下降位置に位置するようにな
り、又、この状態では、操作ロッド49に対する連係ア
ーム48の押し込み作用が得られるようになることか
ら、各バネ55,56の付勢に抗して植付クラッチ41
及び施肥クラッチ42の伝動状態が現出されるようにな
る。
【0049】押圧具44が上昇位置に操作された状態で
は、第1天秤アーム45に対する押圧具44の押圧作用
によって、切換弁40のスプール40Aがバネ58の付
勢に抗して上昇位置に位置するようになり、又、この状
態では、操作ロッド49に対する連係アーム48の押し
込み作用が得られないことから、各バネ55,56の付
勢によって植付クラッチ41及び施肥クラッチ42の遮
断状態が現出されるようになる。
【0050】押圧具44が下降位置又は植付位置に操作
された状態では、第1天秤アーム45が押圧具44の押
圧作用を受けないことから、切換弁40のスプール40
Aは、第2天秤アーム47、連係ロッド46、第1天秤
アーム45、操作ワイヤ59、及び連係部材60を介し
て機械的に連係されたセンタフロート15の上下揺動に
連動し、センタフロート15の先端が予め設定された基
準位置に位置する状態では中立位置に位置し、センタフ
ロート15の先端が基準位置よりも上方に位置する状態
では上昇位置に位置し、センタフロート15の先端が基
準位置よりも下方に位置する状態では下降位置に位置に
切り換えられるようになっている。
【0051】以上の構成から、操作レバー31を下方の
操作位置に所定時間を超えるように操作すると、操作レ
バー31を下方の操作位置に操作している間だけ切換弁
40のスプール40Aを下降位置に位置させることがで
きるので、苗植付装置4を所望の高さ位置まで下降させ
ることができ、逆に、操作レバー31を上方の操作位置
に所定時間を超えるように操作すると、操作レバー31
を上方の操作位置に操作している間だけ切換弁40のス
プール40Aを上昇位置に位置させることができるの
で、苗植付装置4を所望の高さ位置まで上昇させること
ができるようになる。つまり、苗植付装置4を所望の高
さ位置まで上昇又は下降させる任意昇降操作を行えるよ
うになる。
【0052】又、操作レバー31を下方の操作位置に所
定時間以内の間だけ操作すると、センタフロート15が
接地してその先端が基準位置に位置するまで切換弁40
のスプール40Aを下降位置に位置させることができる
ので、苗植付装置4を所定の植え付け位置まで自動下降
させることができ、逆に、操作レバー31を上方の操作
位置に所定時間以内の間だけ操作すると、リンク機構3
により上限スイッチ38が押圧操作されるまで切換弁4
0のスプール40Aを上昇位置に位置させることができ
るので、苗植付装置4を所定の上限位置まで自動上昇さ
せることができるようになる。つまり、苗植付装置4を
所定の植え付け位置又は所定の上限位置まで自動下降又
は自動上昇させる強制昇降操作を行えるようになる。
【0053】苗植付装置4を所定の植え付け位置に位置
させた状態では、機体の走行に伴う圃場泥面レベルの変
化に応じて上下揺動するセンタフロート15に連動して
切換弁40のスプール40Aを適切な操作位置に切り換
えることができ、センタフロート15の先端を基準位置
に維持する状態に苗植付装置4を自動昇降させることが
できるようになる。つまり、圃場の起伏にかかわらず苗
植付装置4を所定の植え付け位置に維持する自動昇降操
作を行えるようになる。
【0054】苗植付装置4を所定の植え付け位置に位置
させた状態において、操作レバー31を下方の操作位置
に再び操作すると、左右の線引きマーカ26を非作用姿
勢に保持したまま植付クラッチ41及び施肥クラッチ4
2を伝動状態に切り換えることができるので、線引きマ
ーカ26による次回の走行基準線の形成を行わずに植え
付け作業を行う、といった、作業終了間際の畦に沿った
回り植え作業状態を容易に現出することができるように
なる。
【0055】又、苗植付装置4を所定の植え付け位置に
位置させた状態において、操作レバー31を前後いずれ
かの操作位置に操作すると、植付クラッチ41及び施肥
クラッチ42を遮断状態に維持したまま、その操作位置
に対応する左右いずれかの線引きマーカ26を非作用姿
勢から作用姿勢に切り換えることができるので、植え付
け作業を行わずに一方の線引きマーカ26により次回の
走行基準線を圃場に形成する、といった、植え付け作業
開始前の段階で畦際に作業終了間際に行う回り植え作業
経路を確保するのに適した準備作業状態を容易に現出す
ることができるようになる。
【0056】更に、苗植付装置4を所定の植え付け位置
に位置させた状態において、操作レバー31を下方の操
作位置と前後いずれかの操作位置とに操作すると、植付
クラッチ41及び施肥クラッチ42を伝動状態に切り換
えることができるとともに、その操作位置に対応する左
右いずれかの線引きマーカ26を非作用姿勢から作用姿
勢に切り換えることができるので、植え付け作業を行い
ながら一方の線引きマーカ26により次回の走行基準線
を圃場に形成する、といった、通常の植え付け作業を行
うのに適した直進植え作業状態を容易に現出することが
できるようになる。
【0057】そして、これらの作業状態においても、機
体の走行に伴う圃場泥面レベルの変化に応じて上下揺動
するセンタフロート15に連動して切換弁40のスプー
ル40Aを適切な操作位置に切り換えることができるの
で、圃場の起伏にかかわらず苗植付装置4を所定の植え
付け位置に維持する自動昇降操作を行うことができ、も
って、予め設定した植え付け深さでの苗の植え付けを安
定して行えるようになる。
【0058】又、これらの作業状態において、操作レバ
ー31を上方の操作位置に所定時間以内の間だけ操作す
る、もしくは、変速レバー36を前進操作領域Fから後
進操作領域Rに操作すると、苗植付装置4を所定の上限
位置まで自動上昇させることができるとともに、植付ク
ラッチ41及び施肥クラッチ42が伝動状態に切り換え
られている場合にはそれらを遮断状態に切り換えること
ができ、一方の線引きマーカ26が作用姿勢に切り換え
られている場合にはその線引きマーカ26を非作用姿勢
に切り換えることができるので、前述した植え付け作業
や走行基準線形成作業を中断して苗植付装置4を所定の
上限位置に位置させる、といった、作業走行途中で枕地
旋回や後進走行などを行うのに適した非作業状態を容易
に現出することができるようになる。
【0059】つまり、搭乗運転部14に装備した単一の
操作レバー31を操作することで、苗植付装置4を所望
の高さ位置まで上昇又は下降させる任意昇降操作、作業
装置4を所定の上限位置又は所定の植え付け位置まで自
動上昇又は自動下降させる強制昇降操作、前述した準備
作業状態、直進作業状態、回り植え作業状態、及び非作
業状態を容易に現出することができるとともに、圃場の
起伏にかかわらず苗植付装置4を所定の植え付け位置に
維持する自動昇降操作を行えるようになっている。
【0060】尚、第2揺動部材52には、植付クラッチ
41の伝動状態への切り換え操作が、施肥クラッチ42
の伝動状態への切り換え操作よりも遅れて行われるよう
にするための長孔52Aが形成されており、これによっ
て、苗の植え付け位置から離れた位置に装備されている
施肥装置5の各繰出機構20から繰り出された肥料を、
苗植付装置4の各植付機構18による圃場への苗植え付
けタイミングに遅れることなく圃場に埋没させることが
できるようになっている。
【0061】図3及び図4に示すように、センタフロー
ト15と第1天秤アーム45とを連係する操作ワイヤ5
9において、そのアウタワイヤ59Aの第1天秤アーム
側端部は左右向きの軸芯P10周りに揺動可能な揺動ア
ーム67の遊端に連結され、その揺動アーム67は、第
3電動アクチュエータである第2電動モータ68の作動
で揺動操作されるようになっている。第2電動モータ6
8の作動は、搭乗運転部14に配備されたダイヤル式の
調節具69の操作に基づく制御装置39の制御作動で制
御されるようになっている。
【0062】つまり、調節具69を操作すると、その操
作に基づいて制御装置39が第2電動モータ68の作動
を制御することで、操作ワイヤ59のアウタワイヤ59
Aにおける一端の位置が変更されるようになり、これに
よって、苗植付装置4を所定の植え付け位置まで下降さ
せた際にセンタフロート15の先端を位置させる基準位
置を無段階で変更することができるようになっている。
【0063】例えば、センタフロート15の基準位置を
高くするほど、その基準位置にセンタフロート15の先
端が位置するまで苗植付装置4が下降するようになっ
て、センタフロート15に対する接地付勢力が大きくな
ることから、センタフロート15を圃場泥面レベルの変
化に応じて上下動し難くなる鈍感状態にすることができ
るようになり、逆に、センタフロート15の基準位置を
低くするほど、その基準位置にセンタフロート15の先
端が位置する程度までしか苗植付装置4が下降しなくな
って、センタフロート15に対する接地付勢力が小さく
なることから、センタフロート15を圃場泥面レベルの
変化に応じて上下動し易くなる敏感状態にすることがで
きるようになっている。
【0064】これによって、圃場の泥土が硬い場合に
は、センタフロート15の基準位置を高く設定すること
で、硬い泥土によるセンタフロート15の跳ね上げを防
止することができて、その跳ね上げに起因した苗植付装
置4の不必要な上昇を阻止することができるので、浅植
えによる浮き苗の発生を防止することができるようにな
り、逆に、圃場の泥土が軟らかい場合には、センタフロ
ート15の基準位置を低く設定することで、軟らかい泥
土によるセンタフロート15の不必要な沈下を防止する
ことができて、その沈下に起因した苗植付装置4の不必
要な下降を阻止することができるので、各整地フロート
15の強い泥押しによる苗倒れの発生を防止することが
できるようになり、結果、圃場の泥土硬さにかかわらず
苗植付装置4を所定の作業高さ位置に好適に維持するこ
とができて、植え付け精度の向上を図れるようになって
いる。
【0065】〔別実施形態〕以下、本発明の別実施形態
を列記する。 (1)農作業機としては、走行機体1の後部に作業装置
4の一例である直播装置を昇降可能に連結して構成され
た直播機などであってもよく、又、作業装置4に施肥装
置5を装備したリヤマウント施肥仕様に構成されたもの
であってもよく、更に、トラクタの後部に作業装置4の
一例である耕耘装置を昇降可能に連結したものであって
もよい。
【0066】(2)ステアリングホイール12を操作具
の一例とし、ステアリングホイール12の所定角以上の
操作(枕地旋回を現出する際の操作)を検出する検出手
段としてポテンショメータや近接スイッチなどを装備
し、押圧具44が下降位置又は植付位置に維持されてい
る状態において、検出手段によりステアリングホイール
12の所定角以上の操作が検出されると、押圧具44が
上昇位置に到達するまで第1電動モータ43を逆転作動
させるとともに、押圧具44の上昇位置への到達に伴っ
て第1電動モータ43を作動停止させて押圧具44を上
昇位置に維持するように構成して、ステアリングホイー
ル12の所定角以上の操作で非作業状態を現出できるよ
うにしてもよい。
【0067】(3)操作レバー31を上下両方向に2つ
ずつの操作位置を有する2段操作式に構成するととも
に、それぞれの操作位置への操作を検出する検出手段を
装備し、操作レバー31を上方の2つの操作位置のいず
れか一方の操作位置に操作すると作業装置4を所望の高
さ位置まで上昇させる任意上昇操作を行うことができ、
他方の操作位置に操作すると作業装置4を所定の上限位
置まで自動上昇させる自動上昇操作を行うことができ、
逆に、操作レバー31を下方の2つの操作位置のいずれ
か一方の操作位置に操作すると作業装置4を所望の高さ
位置まで下降させる任意下降操作を行うことができ、他
方の操作位置に操作すると作業装置4を所定の作業高さ
位置まで自動下降させる自動下降操作を行えるように構
成してもよい。
【0068】(4)作業装置4を所望の高さ位置まで昇
降させる任意昇降操作専用の操作具を設けるようにして
もよく、又、操作具としてダイヤル式のものを採用する
ようにしてもよい。
【0069】(5)切換弁40を切り換え操作する専用
の第1電動アクチュエータ43と、植付クラッチ41及
び施肥クラッチ42を切り換え操作する専用の第2電動
アクチュエータ43とを設けるようにしてもよく、又、
第2電動アクチュエータ43として、植付クラッチ41
を切り換え操作する専用のものと、施肥クラッチ42を
切り換え操作する専用のものとを装備するようにしても
よい。
【0070】(6)第1電動アクチュエータ43、第2
電動アクチュエータ43、及び第3電動アクチュエータ
68として、電磁シリンダなどを採用するようにしても
よい。
【0071】(7)接地体15として、機体の走行に伴
う圃場泥面レベルの変化に応じて上下揺動又は上下摺動
する専用のものを装備するようにしてもよく、又、圃場
の泥土硬さを検出する検出手段を装備し、その検出手段
からの検出情報に基づいて制御装置39が第3電動アク
チュエータ68の作動を制御して、接地体15の感度を
調節するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用田植機の全体側面図
【図2】センタフロートの構成を示す要部の縦断側面図
【図3】制御構成を示すブロック図
【図4】昇降操作構造を示す展開図
【図5】昇降操作構造の一部を示す縦断背面図
【図6】制御装置の制御作動を示すフローチャート
【図7】制御装置の制御作動を示すフローチャート
【符号の説明】
1 走行機体 2 油圧シリンダ 3 リンク機構 4 作業装置 41 作業クラッチ 42 作業クラッチ 40 切換弁 43 第1電動アクチュエータ 43 第2電動アクチュエータ 14 搭乗運転部 31 操作具 36 操作具 32 検出手段 33 検出手段 34 検出手段 35 検出手段 37 検出手段 39 制御装置 40A スプール 15 接地体 58 付勢手段 44 押圧具 59A アウタワイヤ 68 第3電動アクチュエータ 59 操作ワイヤ 69 調節具

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体に、油圧シリンダの作動で昇降
    揺動するリンク機構を介して作業装置を昇降可能に連結
    するとともに、前記作業装置への伝動を断続する作業ク
    ラッチを装備してある農作業機であって、 前記油圧シリンダに対する作動油の流動状態を切り換え
    る切換弁として機械操作式のものを採用し、該切換弁を
    切り換え操作する第1電動アクチュエータと、前記作業
    クラッチを切り換え操作する第2電動アクチュエータ
    と、搭乗運転部に装備された操作具の操作を検出する検
    出手段からの検出情報に基づいて前記第1電動アクチュ
    エータの作動と前記第2電動アクチュエータの作動とを
    制御する制御装置とを装備し、前記切換弁のスプール
    を、走行に伴う圃場泥面レベルの変化に応じて上下動す
    る接地体に、該接地体の基準位置では前記スプールが前
    記作業装置の昇降を停止させる中立位置に位置し、前記
    接地体が前記基準位置よりも上方に位置する状態では前
    記スプールが前記作業装置を上昇させる上昇位置に位置
    し、前記接地体が前記基準位置よりも下方に位置する状
    態では前記スプールが前記作業装置を下降させる下降位
    置に位置するように機械的に連係してある農作業機。
  2. 【請求項2】 前記第1電動アクチュエータを、前記作
    業クラッチに連係して前記第2電動アクチュエータとし
    て機能するように構成してある請求項1記載の農作業
    機。
  3. 【請求項3】 前記切換弁に、そのスプールを前記下降
    位置に向けて付勢する付勢手段を装備するとともに、前
    記第1電動アクチュエータに、前記付勢手段の付勢に抗
    して前記スプールを前記上昇位置側に押圧操作する片当
    たり式の押圧具を装備してある請求項1又は2記載の農
    作業機。
  4. 【請求項4】 前記切換弁のスプールと前記接地体と
    を、アウタワイヤの一端が第3電動アクチュエータに位
    置調節可能に連係された操作ワイヤで連係し、前記制御
    装置が、前記搭乗運転部に配備された調節具の操作に基
    づいて前記第3電動アクチュエータの作動を制御するよ
    うに構成してある請求項1〜3のいずれか一つに記載の
    農作業機。
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