JP3659859B2 - 水田作業機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行機体の後部に、油圧シリンダの作動で昇降揺動するリンク機構を介して作業装置を昇降自在に連結した水田作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記のような水田作業機においては、例えば、特開平11−187716号公報で開示されているように、作業装置を任意の高さ位置まで手動昇降させる手動昇降操作用の操作具である昇降レバーと、作業装置を所定の上限位置まで自動上昇させる又は所定の作業高さ位置まで自動下降させる自動昇降操作用の操作具である強制昇降レバーとが装備され、強制昇降レバーは、昇降レバーを自動位置に操作した場合にのみ機能するように構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術によると、手動昇降操作用と自動昇降操作用のそれぞれ専用の操作具を装備することから、昇降操作構造が複雑化するとともに製造コストが嵩む不都合を招くようになっていた。
【0004】
又、強制昇降レバーを機能させるためには先に昇降レバーを自動位置まで操作する必要があることから、操作性の面で改善の余地があった。
【0005】
本発明の目的は、昇降操作構造の簡素化並びに製造コストの削減を図りながらも、作業装置を任意の高さ位置まで手動昇降させる手動昇降操作と、所定の上限位置まで自動上昇させる自動上昇操作と、所定の作業高さ位置まで自動させる自動下降操作とを行えるようにするとともに、操作性の向上を図れるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕
上記目的を達成するため、本発明のうちの請求項1記載の発明では、走行機体の後部に、油圧シリンダの作動で昇降揺動するリンク機構を介して作業装置を昇降自在に連結した水田作業機において、
前記走行機体の搭乗運転部に中立復帰型の操作具を装備し、該操作具を一方の第1操作位置に操作すると、その操作位置に前記操作具が維持されている間は前記作業装置が上昇し、前記操作具を、中立位置から前記一方の第1操作位置への操作方向に沿う直線上での異なる位置に設定された第2操作位置に操作すると前記作業装置が所定の上限位置まで自動上昇し、
前記操作具を他方の第1操作位置に操作すると、その操作位置に前記操作具が維持されている間は前記作業装置が下降し、前記操作具を、中立位置から前記他方の第1操作位置への操作方向に沿う直線上での異なる位置に設定された第2操作位置に操作すると前記作業装置が所定の作業高さ位置まで自動下降し、
前記作業装置を下降させる方向での操作具の操作位置のうち、所定の作業高さ位置まで自動下降させる第2操作位置は、前記操作具が維持されている間だけ作業装置を下降させる第1操作位置よりも中立位置から離れた位置に設定されており、
前記操作具を前記他方の第2操作位置に操作した次にその操作位置への2回目の操作が行われると、前記作業装置が作動状態に切り換わるように構成してあるとともに、作動状態に切り換えられた後における作業装置を上昇させる前記一方側への操作具の操作位置のうち、操作具が中立位置に近い側の操作位置に操作されると作業装置が非作動状態に切り換わるように構成してある。
【0007】
〔作用〕
上記請求項1記載の発明によると、操作具を一方の第1操作位置に操作することで作業装置を任意の高さ位置まで手動上昇させることができ、操作具を一方の第2操作位置に操作することで作業装置を所定の上限位置まで自動上昇させることができ、操作具を他方の第1操作位置に操作することで作業装置を任意の高さ位置まで手動下降させることができ、操作具を他方の第2操作位置に操作することで作業装置を所定の作業高さ位置まで自動下降させることができるようになる。
【0008】
つまり、単一の操作具を装備し、その操作具を昇降駆動系に連係させるだけの簡単な構造でありながら、作業装置を任意の高さ位置まで手動昇降させる手動昇降操作と、所定の上限位置まで自動上昇させる自動上昇操作と、所定の作業高さ位置まで自動下降させる自動下降操作とを行えるようになる。
【0009】
又、それらの操作を単一の操作具で行えることから、手動昇降操作用の操作具と自動昇降操作用の操作具とを装備した前述の従来技術のように、自動昇降操作用の操作具を機能させるために手動昇降操作用の操作具を操作する、といった煩わしい操作を行う必要がない。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
また、操作具を他方の第2操作位置に操作して作業装置を所定の作業高さ位置まで自動下降させた後の次の操作して、その他方の第2操作位置に操作具を再び操作することで、作業装置を作業状態に切り換えることができるようになる。
【0018】
つまり、作業装置の作業状態への切り換え操作をも単一の操作具で行えることから、操作性の面で更に有利にすることができるようになる。
【0019】
又、操作具を他方の第2操作位置に操作して作業装置を所定の作業高さ位置まで自動下降させた後の次の操作しては通常行われない、その他方の第2操作位置への操作具の操作を作業装置の作業状態への切り換え用として有効利用していることから、作業装置を作業状態に切り換えるための専用の操作位置を設ける場合に比較して、操作構造の簡素化や製造コストの削減を図れるようになる。
【0020】
〔効果〕
従って、昇降操作構造の簡素化並びに製造コストの削減を図りながらも、前述した手動昇降操作と自動上昇操作と自動下降操作とを行える上に、操作性の面で有利にすることができるようになった。
また、操作構造の簡素化、製造コストの削減、及び操作性の向上を、より効果的に図れるようになった。
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【発明の実施の形態】
図1には水田作業機の一例である乗用型田植機の全体側面が示されており、この乗用型田植機は、乗用型の走行機体1の後部に、油圧シリンダ2の作動で昇降揺動するリンク機構3を介して作業装置の一例である苗植付装置4を連結し、かつ、施肥装置5を搭載することによってミッドマウント施肥仕様に構成されている。
【0032】
走行機体1は、エンジン6からの動力を、伝動軸7、静油圧式無段変速装置8、及びギヤ式伝動装置9、などを介して、左右の前輪10及び後輪11に走行用動力として伝達する四輪駆動形式に構成され、その中央部には、左右の前輪10を操向操作するステアリングホイール12や運転座席13などを備えた搭乗運転部14が形成されている。
【0033】
苗植付装置4は、機体の走行に伴って整地フロート15が苗植え付け箇所を前もって整地する一方で、ギヤ式伝動装置9からの作業用動力がフィードケース16に伝達され、そのフィードケース16からの分配動力で、苗載台17が左右方向に一定ストロークで往復駆動されるとともに、複数のロータリ式の植付機構18が、苗載台17の下端から苗を所定量ずつ取り出して圃場に植え付ける植え付け作動を行うように構成されている。
【0034】
施肥装置5は、機体の走行に伴って整地フロート15に装備された作溝器19が施肥溝を形成する一方で、ギヤ式伝動装置9からの作業用動力で複数の繰出機構20が肥料ホッパ21内の肥料を所定量ずつ繰り出し、電動ファン22の作動で各繰出機構20にて繰り出された肥料を案内ホース23を介して対応する作溝器19に向けて圧送することで、圃場における植え付け苗の横側方箇所に肥料を埋没させるように構成されている。
【0035】
図1及び図2に示すように、苗植付装置4において、各整地フロート15は、左右向きのフロート支点軸24から後下方に向けて延設された複数の支持アーム25のうちの対応するものに横向きの軸芯P1周りに上下揺動可能に支持されている。
【0036】
又、走行機体1には、左右一対の線引きマーカ26が、その先端が圃場に突入して次回の走行基準線を形成する作用姿勢と、その先端が圃場から離間して走行機体1に近接する格納姿勢とに、前後向きの軸芯P2周りに姿勢切り換え可能に装備されている。
【0037】
左右の線引きマーカ26は、苗植付装置4の所定の上限位置への上昇に連動してそれぞれに連係された操作ワイヤ27が引き込み操作されることで、バネ28の付勢に抗して格納姿勢に切り換えられ、格納姿勢においては、対応する操作ワイヤ27に連係された左右の保持機構29の作用で、苗植付装置4の下降操作にかかわらず格納姿勢で保持されるようになっている。又、各保持機構29に対応する電磁シリンダ30の作動で各保持機構29による格納姿勢での保持が選択的に解除されることによって作用姿勢への姿勢切り換えが許容され、その解除状態で苗植付装置4を所定の作業高さ位置である植え付け位置まで下降させる下降操作が行われる、もしくは、苗植付装置4を植え付け位置まで下降させる際にその解除状態が選択的に現出されることによって、選択解除された側の線引きマーカ26がバネ28の付勢で作用姿勢に切り換えられるようになっている。
【0038】
苗植付装置4の昇降は、ステアリングホイール12の右下方に配備された中立復帰型の操作具の一例である十字揺動式の操作レバー31の操作に基づいて、走行機体1に搭載されたマイクロプロセッサなどからなる制御装置32が、油圧シリンダ2に対する作動油の流動状態を切り換える電磁切換弁33の作動を制御することで行えるようになっている。
【0039】
図2に示すように、操作レバー31は、その上方の第1操作位置U1への操作が第1スイッチS1によって検出され、その上方の第2操作位置U2への操作が第2スイッチS2によって検出され、その下方の第1操作位置D1への操作が第3スイッチS3によって検出され、その下方の第2操作位置D2への操作が第4スイッチS4によって検出され、その前方の操作位置Fへの操作が第5スイッチS5によって検出され、その後方の操作位置Rへの操作が第6スイッチS6によって検出され、各スイッチS1〜S6は、それぞれの検出情報を制御装置32に出力するようになっている。
【0040】
又、制御装置32には、左右中央に位置する整地フロート(以下センサフロートと略称する)15に、その軸芯P1周りでの上下揺動角を検出するように装備された回転式のポテンショメータからなるフロートセンサ34や、苗植付装置4の所定の上限位置への到達を検出する上限スイッチSuなどからの検出情報も入力され、制御装置32は、それらの検出情報に基づいて、各保持機構29に対する電磁シリンダ30や、苗植付装置4及び施肥装置5への伝動を断続可能な植付クラッチ35を切り換え操作するクラッチモータ36などの作動をも制御するように構成されている。
【0041】
図3に基づいて制御装置32の制御作動について説明すると、制御装置32は、操作レバー31の上方の第1操作位置U1への操作が第1スイッチS1にて検出されると、電磁切換弁33を油圧シリンダ2に作動油を供給する供給状態に切り換えて油圧シリンダ2を短縮させることで苗植付装置4を上昇させ、その操作位置U1に操作レバー31が維持されて第1スイッチS1による検出が継続されている間は、電磁切換弁33を供給状態に維持することで苗植付装置4の上昇を継続させ、その操作が解除されて第1スイッチS1にて操作レバー31が検出されなくなると、電磁切換弁33を油圧シリンダ2に対する作動油の流動を停止させる停止状態に切り換えて油圧シリンダ2を停止させることで苗植付装置4を任意の上昇位置に停止させるようになっている。
【0042】
又、操作レバー31の上方の第2操作位置U2への操作が第2スイッチS2にて検出されると、電磁切換弁33を供給状態に切り換えて油圧シリンダ2を短縮させることで苗植付装置4を上昇させ、その操作が解除されて第2スイッチS2にて操作レバー31が検出されなくなっても、電磁切換弁33を供給状態に維持することで苗植付装置4の上昇を継続させ、上限スイッチSuにて苗植付装置4の所定の上限位置への到達が検出されると、電磁切換弁33を停止状態に切り換えて油圧シリンダ2を停止させることで苗植付装置4を上限位置に停止させるようになっている。
【0043】
逆に、操作レバー31の下方の第1操作位置D1への操作が第3スイッチS3にて検出されると、電磁切換弁33を油圧シリンダ2から作動油を排出させる排出状態に切り換えて油圧シリンダ2を伸長させることで苗植付装置4を下降させ、その操作位置D1に操作レバー31が維持されて第3スイッチS3による検出が継続されている間は、電磁切換弁33を排出状態に維持することで苗植付装置4の下降を継続させ、その操作が解除されて第3スイッチS3にて操作レバー31が検出されなくなると、電磁切換弁33を停止状態に切り換えて油圧シリンダ2を停止させることで苗植付装置4を任意の下降位置に停止させるようになっている。
【0044】
又、操作レバー31の下方の第2操作位置D2への操作が第4スイッチS4にて検出されると、電磁切換弁33を排出状態に切り換えて油圧シリンダ2を伸長させることで苗植付装置4を下降させ、その操作が解除されて第3スイッチS3にて操作レバー31が検出されなくなっても、電磁切換弁33を排出状態に維持することで苗植付装置4の下降を継続させ、フロートセンサ34にてセンサフロート15が基準姿勢に復帰する苗植付装置4の植え付け位置への到達が検出されると、電磁切換弁33を停止状態に切り換えて油圧シリンダ2を停止させることで苗植付装置4を植え付け位置に停止させるようになっている。尚、この状態において、機体の走行に伴ってセンサフロート15が上下揺動して基準姿勢から外れると、そのときのフロートセンサ34からの検出情報に基づいて電磁切換弁33の作動を制御することで、センサフロート15が基準姿勢に復帰するように苗植付装置4を昇降させるようになっており、これによって、圃場泥面の起伏の変化にかかわらず苗植付装置4を植え付け位置に維持できるようになっている。
【0045】
そして、その次の検出として、第1スイッチS1、第2スイッチS2、第3スイッチS3による操作レバー31の検出ではなく、苗植付装置4を植え付け位置まで下降させるための操作レバー31の下方の第2操作位置D2への操作が第4スイッチS4にて再び検出されると、クラッチモータ36を作動させて植付クラッチ35を伝動切り状態から伝動入り状態に切り換えて、苗植付装置4による苗の植え付けと施肥装置5による施肥とを開始させて作業状態を現出するようになっている。尚、この作業状態においても、制御装置32は、フロートセンサ34からの検出情報に基づく苗植付装置4の昇降制御を行うことから、圃場泥面の起伏の変化にかかわらず苗植付装置4を植え付け位置に維持することができ、もって、予め設定された植え付け深さでの苗の植え付けを安定して行えるようになっている。
【0046】
又、この作業状態において、操作レバー31の上方の第1操作位置U1又は第2操作位置U2への操作が第1スイッチS1又は第2スイッチS2にて検出されると、それぞれの検出に基づいた苗植付装置4の上昇操作状態を現出するとともに、クラッチモータ36を作動させて植付クラッチ35を伝動入り状態から伝動切り状態に切り換えて、苗植付装置4による苗の植え付けと施肥装置5による施肥とを停止させる非作業状態を現出するようになっている。
【0047】
一方、操作レバー31の前方の操作位置Fへの操作が第5スイッチS5にて検出されると、左側の線引きマーカ26を格納姿勢で保持する保持機構29に対する電磁シリンダ30を作動させて、左側の線引きマーカ26の作用姿勢への切り換えを許容するようになり、苗植付装置4が植え付け位置に下降している、又は、植え付け位置に下降すると、左側の線引きマーカ26が作用姿勢に切り換わるようになっている。
【0048】
逆に、操作レバー31の後方の操作位置Rへの操作が第6スイッチS6にて検出されると、右側の線引きマーカ26を格納姿勢で保持する保持機構29に対する電磁シリンダ30を作動させて、右側の線引きマーカ26の作用姿勢への切り換えを許容するようになり、苗植付装置4が植え付け位置に下降している、又は、植え付け位置に下降すると、右側の線引きマーカ26が作用姿勢に切り換わるようになっている。
【0049】
つまり、単一の操作レバー31を装備するものでありながら、その操作レバー31を上方の第1操作位置U1に操作することで、その操作の継続時間に応じた任意の高さ位置まで苗植付装置4を手動上昇させる手動上昇操作を行うことができ、逆に、操作レバー31を下方の第1操作位置D1に操作することで、その操作の継続時間に応じた任意の高さ位置まで苗植付装置4を手動下降させる手動下降操作を行うことができ、又、操作レバー31を上方の第2操作位置U2に操作することで、その操作の解除にかかわらず所定の上限位置まで苗植付装置4を自動上昇させる自動上昇操作を行うことができ、逆に、操作レバー31を下方の第2操作位置D2に操作することで、その操作の解除にかかわらず植え付け位置まで苗植付装置4を自動下降させる自動下降操作を行うことができ、その次に再び操作レバー31を下方の第2操作位置D2に操作することで、苗植付装置4及び施肥装置5を作動状態に切り換えることができ、その後の上方の第1操作位置U1又は第2操作位置U2への操作レバー31の操作で苗植付装置4を上昇させることで、苗植付装置4及び施肥装置5を非作動状態に切り換えることができ、更に、操作レバー31を前方の操作位置Fに操作することで、左側の線引きマーカ26の作用姿勢への切り換えを可能にすることができ、逆に、操作レバー31を後方の操作位置Rに操作することで、右側の線引きマーカ26の作用姿勢への切り換えを可能にすることができるようになっている。
【0050】
〔別実施形態〕 以下、本発明の別実施形態を列記する。
(1) 図4に示すように、操作レバー31を上方の第2操作位置U2に操作することで、その操作の継続時間に応じた任意の高さ位置まで苗植付装置4を手動上昇させる手動上昇操作を行うことができ、逆に、操作レバー31を下方の第2操作位置D2に操作することで、その操作の継続時間に応じた任意の高さ位置まで苗植付装置4を手動下降させる手動下降操作を行うことができ、又、操作レバー31を上方の第1操作位置U1に操作することで、その操作の解除にかかわらず所定の上限位置まで苗植付装置4を自動上昇させる自動上昇操作を行うことができ、逆に、操作レバー31を下方の第1操作位置D1に操作することで、その操作の解除にかかわらず植え付け位置まで苗植付装置4を自動下降させる自動下降操作を行うことができ、その次に再び操作レバー31を下方の第1操作位置D1に操作することで、苗植付装置4及び施肥装置5を作動状態に切り換えることができ、その後の上方の第1操作位置U1又は第2操作位置U2への操作レバー31の操作で苗植付装置4を上昇させることで、苗植付装置4及び施肥装置5を非作動状態に切り換えることができ、更に、操作レバー31を前方の操作位置Fに操作することで、左側の線引きマーカ26の作用姿勢への切り換えを可能にすることができ、逆に、操作レバー31を後方の操作位置Rに操作することで、右側の線引きマーカ26の作用姿勢への切り換えを可能にすることができるように構成してもよい。
(2) 図5及び図6に示すように、操作レバー31を上方の操作位置Uに操作することで、その操作の解除にかかわらず所定の上限位置まで苗植付装置4を自動上昇させる自動上昇操作を行うことができ、逆に、操作レバー31を下方の第1操作位置D1に操作することで、その操作の解除にかかわらず植え付け位置まで苗植付装置4を自動下降させる自動下降操作を行うことができ、操作レバー31を下方の第2操作位置D2に操作することで、苗植付装置4及び施肥装置5を作動状態に切り換えることができ、その後の上方の操作位置Uへの操作レバー31の操作で苗植付装置4を上昇させることで、苗植付装置4及び施肥装置5を非作動状態に切り換えることができ、更に、操作レバー31を前方の操作位置Fに操作することで、左側の線引きマーカ26の作用姿勢への切り換えを可能にすることができ、逆に、操作レバー31を後方の操作位置Rに操作することで、右側の線引きマーカ26の作用姿勢への切り換えを可能にすることができるように構成してもよい。
(3) 操作具31の前後の各操作位置F,Rへの操作で苗植付装置4及び施肥装置5を作動状態に切り換えるように構成してもよい。
(4) 操作具31の配設位置としては種々の変更が可能であり、例えば運転座席13の横側方に配設するようにしてもよい。
(5) 水田作業機としては直播機や除草機などであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 乗用型田植機の全体側面図
【図2】 制御構成を示すブロック図
【図3】 操作位置と作動状態の関係を示す図
【図4】 第1別実施形態での操作位置と作動状態の関係を示す図
【図5】 第2別実施形態での制御構成を示すブロック図
【図6】 第2別実施形態での操作位置と作動状態の関係を示す図
【符号の説明】
1 走行機体
2 油圧シリンダ
3 リンク機構
4 作業装置
14 搭乗運転部
31 操作具
D1 他方の第1操作位置
D2 他方の第2操作位置
U 一方の操作位置
U1 一方の第1操作位置
U2 一方の第2操作位置

Claims (1)

  1. 走行機体の後部に、油圧シリンダの作動で昇降揺動するリンク機構を介して作業装置を昇降自在に連結した水田作業機であって、
    前記走行機体の搭乗運転部に中立復帰型の操作具を装備し、該操作具を一方の第1操作位置に操作すると、その操作位置に前記操作具が維持されている間は前記作業装置が上昇し、前記操作具を、中立位置から前記一方の第1操作位置への操作方向に沿う直線上での異なる位置に設定された第2操作位置に操作すると前記作業装置が所定の上限位置まで自動上昇し、
    前記操作具を他方の第1操作位置に操作すると、その操作位置に前記操作具が維持されている間は前記作業装置が下降し、前記操作具を、中立位置から前記他方の第1操作位置への操作方向に沿う直線上での異なる位置に設定された第2操作位置に操作すると前記作業装置が所定の作業高さ位置まで自動下降し、
    前記作業装置を下降させる方向での操作具の操作位置のうち、所定の作業高さ位置まで自動下降させる第2操作位置は、前記操作具が維持されている間だけ作業装置を下降させる第1操作位置よりも中立位置から離れた位置に設定されており、
    前記操作具を前記他方の第2操作位置に操作した次にその操作位置への2回目の操作が行われると、前記作業装置が作動状態に切り換わるように構成してあるとともに、作動状態に切り換えられた後における作業装置を上昇させる前記一方側への操作具の操作位置のうち、操作具が中立位置に近い側の操作位置に操作されると作業装置が非作動状態に切り換わるように構成してある水田作業機。
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