JP3759009B2 - 作業車の作業装置昇降構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機体に備えられた作業装置を昇降機構により昇降駆動自在に構成した作業車の作業装置昇降構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
乗用型田植機等の作業車では、作業装置が昇降機構により昇降駆動自在に構成されており、昇降機構を作動させるもので人為的に操作される昇降レバーが備えられている。昇降レバーを上昇位置に操作すると昇降機構が上昇側に作動し、昇降レバーを中立位置に操作すると昇降機構が停止するのであり、昇降レバーを下降位置に操作すると昇降機構が下降側に作動し、昇降レバーを中立位置に操作すると昇降機構が停止する。これにより、昇降レバーを上昇位置、下降位置及び中立位置に操作することによって、作業装置を任意の高さに昇降させて停止させることができる。
【0003】
前述のような作業車では、以下のような機能を備えた人為操作具を昇降レバーとは別に備えたものや、昇降レバーを廃止して以下のような機能を備えた人為操作具を備えたものがある。例えば作業装置が下降している状態で人為操作具を上方向に操作すると、作業装置が予め設定された所定位置に上昇するように昇降機構が作動し、作業装置が上昇している状態で人為操作具を下方向に操作すると、作業装置が接地する接地位置に下降するように昇降機構が作動する。
【0004】
これにより、例えば1回の作業行程が終了し機体が作業地の端部に達して旋回する場合に、人為操作具を上方向に操作すると、作業装置が所定位置に上昇するので、この後の作業地の端部での旋回が楽に行える。次に作業地の端部での旋回が終了した場合に、人為操作具を下方向に操作すると、作業装置が接地位置に下降するのであり、次の作業行程に遅れることなく移行することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術に記載の人為操作具を上方向に操作して作業装置が所定位置に上昇した場合作業地の端部での旋回時に作業装置が作業地の端部に接触しないようにする為に、所定位置が充分に高いものに設定されている(例えば昇降機構による作業装置の昇降駆動の上限位置)。
これによって、例えば天井が比較的低い納屋に作業車を格納する場合に、人為操作具を上方向に操作して作業装置を所定位置に上昇させた状態であると、作業装置が納屋の天井に接触することがあるので、人為操作具とは別の昇降レバーを上昇及び中立位置に操作して、作業装置を所定位置よりも低い位置(接地位置よりも高い位置)に位置させる必要がある。
【0006】
例えば一つの作業地において最初の作業行程を開始する場合、作業装置を上昇させた状態で機体を後進させて、作業装置が作業地の端部に略接触するような位置で機体を停止させ、この位置から機体を前進させて最初の作業行程を開始するようなことを行うことがある。
この場合、前述のように人為操作具を上方向に操作して作業装置を所定位置に上昇させた状態であると、機体の運転者が振り返って後方を目視する際、作業装置が後方の視界の妨げになることがあるので、前述と同様に人為操作具とは別の昇降レバーを上昇及び中立位置に操作して、作業装置を所定位置よりも低い位置(接地位置よりも高い位置)に位置させる必要がある。
【0007】
本発明は作業車の作業装置昇降構造において、作業装置が予め設定された所定位置に上昇するように昇降機構を作動させたり、作業装置が接地する接地位置に下降するように昇降機構を作動させたりする人為操作具を備えた場合、所定位置及び接地位置の間の任意の位置に、作業装置を容易に位置させることができるように構成することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
[I]
請求項1(請求項2)の特徴によれば、上及び下方向に人為的に操作自在な人為操作具を備えており、人為操作具が上方向に操作されると、作業装置が予め設定された所定位置に上昇するように昇降機構を作動させ、人為操作具が下方向に操作されると、作業装置が接地する接地位置に下降するように昇降機構を作動させる昇降手段を備えている。昇降手段による作業装置の所定位置(接地位置)への上昇中(下降中)に人為操作具が上方向(下方向)に操作されると、昇降機構を停止されるように構成している。
【0009】
これにより、請求項1(請求項2)の特徴によると、人為操作具を上及び下方向に操作することにより、作業装置を所定位置に上昇、又は作業装置を接地位置に下降させることができるので、従来の技術に記載の構成と同様に、例えば作業地の端部での旋回が楽に行えるのであり、次の作業行程に遅れることなく移行することができる。
【0010】
請求項1(請求項2)の特徴によると、人為操作具を上方向に操作して、作業装置が所定位置への上昇を開始した場合、作業装置が所定位置よりも低い所望の位置に達した際に人為操作具を上方向に操作してやれば昇降機構が停止するので、作業装置を所定位置よりも低い所望の位置に位置させることができる。
請求項1(請求項2)の特徴によると、人為操作具を下方向に操作して、作業装置が接地位置への下降を開始した場合、作業装置が接地位置よりも高い所望の位置に達した際に人為操作具を下方向に操作してやれば昇降機構が停止するので、作業装置を接地位置よりも高い所望の位置に位置させることができる。
【0011】
[II]
請求項1の特徴によると、昇降手段による作業装置の所定位置への上昇中及び接地位置への下降中に、昇降機構を停止させた状態において、作業装置に動力を伝動及び伝動遮断自在な作業クラッチを伝動側に操作可能に構成し、作業装置に備えられたフロートが接地している状態において、作業クラッチを伝動側に操作可能に構成している。
請求項2の特徴によると、昇降手段による作業装置の所定位置への上昇中及び接地位置への下降中に、昇降機構を停止させた状態において、作業装置に動力を伝動及び伝動遮断自在な作業クラッチを伝動側に操作可能に構成している。
【0012】
[III]
作業車では走行用の変速装置が後進側に操作されると、作業装置が予め設定された所定位置に上昇するように昇降機構を作動させる後進上昇手段を備えたものが多くあり、作業装置を下降させた状態で機体を後進させて、作業装置を後方の障害物に当ててしまうと言う状態を回避するようにしている。
【0013】
前述のような後進上昇手段を備えた場合、請求項2の特徴によれば、人為操作具の操作により昇降機構が停止されると、後進上昇手段の作動を阻止する牽制手段を備えている。
これにより、請求項2の特徴によると、前項[I]に記載のように、人為操作具を上方向に操作し再び操作して、作業装置を所定位置よりも低い所望の位置に位置させた場合、走行用の変速装置を後進側に操作しても、作業装置は上昇しない。
【0014】
従って、請求項2の特徴によると、発明が解決しようとする課題に記載のように、例えば一つの作業地において最初の作業行程を開始する場合、作業装置を所定位置よりも低い位置に位置させた状態で機体を後進させて、作業装置が作業地の端部に略接触するような位置で機体を停止させる際に、作業装置が上昇して後方の視界の妨げになると言うような状態は生じない。
【0015】
【0016】
【0017】
[IV]
請求項3の特徴によると、請求項1又は2の場合と同様に前項[I]〜[III]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
作業車では、次の作業行程の走行指標を作業地に描く作用姿勢及び格納姿勢に操作自在な右及び左のマーカーを備えたものがあり、右又は左のマーカーを作用姿勢に操作して作業行程を行うことがある。
前述のような右及び左のマーカーを備えた場合、請求項3の特徴によれば、人為操作具が上及び下方向と交差する第1及び第2方向に操作されると、右又は左のマーカーの作用姿勢への操作を許容するマーカー制御手段を備えている。
【0018】
これにより、請求項3の特徴によると、人為操作具を下方向に操作して、作業装置を接地位置に下降させた後、人為操作具を例えば第1方向に操作すると左のマーカーの作用姿勢への操作が許容されるのであり、人為操作具を例えば第2方向に操作すると右のマーカーの作用姿勢への操作が許容されるので、右又は左のマーカーを作用姿勢に操作しての作業行程を支障なく開始することができる。
【0019】
[V]
請求項4の特徴によると、請求項1〜3のうちのいずれか一つの場合と同様に前項[I]〜[IV]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
請求項4の特徴によると、機体の操向操作を行う操縦ハンドルの近傍に、人為操作具が備えられているので、作業者が操縦ハンドルを持っている状態において人為操作具を手で操作する場合、操縦ハンドルを持つ手を少し移動させることにより、人為操作具を操作することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
[1]
図1に示すように、右及び左に操向操作自在な前輪1及び後輪2で支持された機体に、エンジン3及び運転部4が備えられ、機体の後部に平行4連式のリンク機構5を介して苗植付装置6が昇降自在に連結され、リンク機構5を昇降駆動する油圧シリンダ7が備えられて、作業車の一例である乗用型田植機が構成されている。
【0021】
図1に示すように苗植付装置6は、所定のストロークで往復横送り駆動される苗のせ台8、植付伝動ケース9、植付伝動ケース9の後部で回転駆動される回転ケース10、回転ケース10に支持された一対の植付爪11及び複数のフロート12等を備えて構成されており、回転ケース10の回転によって、植付爪11が苗のせ台8の下部から交互に苗を取り出して田面Gに植え付けるように構成されている。
【0022】
図2に示すように、左右中央のフロート12の後部が横軸芯P1周りに揺動自在に支持され、機体に備えられたポテンショメータ14とフロート12の前部とがワイヤ21を介して接続されて、苗植付装置6に対するフロート12の前部の位置をポテンショメータ14によって検出するように構成されており、ポテンショメータ14の検出値が制御装置15に入力されている。油圧シリンダ7に作動油を給排操作して上昇側及び下降側に作動させる電磁操作式の制御弁13が備えられており、制御装置15によって制御弁13が操作される。
【0023】
フロート12が田面Gに接地追従する状態で田面Gに対して苗植付装置6が上下動すると、ポテンショメータ14の検出値が変化するので、ポテンショメータ14の検出値に基づいて、制御装置15によって制御弁13が操作され油圧シリンダ7が伸縮作動して、ポテンショメータ14の検出値が設定値に維持されるように、苗植付装置6が自動的に昇降駆動される(自動昇降制御)。これにより、苗植付装置6が田面Gから設定高さに維持されて、植付爪11による苗の植付深さが設定値に維持される。
【0024】
[2]
図1及び図2に示すように、一回の植付行程での走行中に次の植付行程の指標を田面Gに形成する右及び左のマーカー26,27が、苗植付装置6の右側及び左側に備えられている。右及び左のマーカー26,27は、先端を田面Gに突入させる下向きの作用姿勢(図1参照)、及び先端を田面Gから上昇させた上向きの格納姿勢(図2参照)に亘って、横軸芯P2周りに揺動自在に支持されており、バネ28によって作用姿勢に付勢されている。
【0025】
図3(イ)及び図4に示すように、運転席19(図1参照)の下側において、横軸芯P3周りに右及び左の操作アーム29,30が揺動自在に支持され、右及び左のマーカー26,27と右及び左の操作アーム29,30とが、ワイヤ31を介して接続されている。これによって、苗植付装置6が大きく上昇駆動されると、図3(イ)から図3(ロ)に示すように、リンク機構5のアーム5aにより右及び左の操作アーム29,30が、紙面時計方向に揺動操作され、ワイヤ31が引き操作されて、右及び左のマーカー26,27が格納姿勢に操作される。
【0026】
図3(イ)及び図4に示すように、縦軸芯P4周りに保持アーム32,33が揺動自在に支持され、バネ34により右及び左の保持アーム32,33が、右及び左の操作アーム29,30への係合側に付勢されている。これにより、図3(イ)から図3(ロ)及び図4に示すように苗植付装置6が大きく上昇駆動され、リンク機構5のアーム5aにより右及び左の操作アーム29,30が揺動操作されて、右及び左のマーカー26,27が格納姿勢に操作されると、右及び左の保持アーム32,33が右及び左の操作アーム29,30に係合して、右及び左の操作アーム29,30(右及び左のマーカー26,27)が格納姿勢に保持される。
【0027】
次に苗植付装置6を田面Gまで下降駆動しても、右及び左の保持アーム32,33により右及び左のマーカー26,27は格納姿勢に保持されている。図4に示すように右及び左の保持アーム32,33に右及び左のソレノイド35,36が接続されており、右又は左のソレノイド35,36により右又は左の保持アーム32,33を右又は左の操作アーム29,30から外し操作すると、バネ28(図2参照)により右又は左のマーカー26,27が格納姿勢から作用姿勢に操作される。
【0028】
図3(イ)(ロ)及び図4に示すように、右及び左のマーカー26,27が作用姿勢であるか格納姿勢であるかを検出する右及び左のリミットスイッチ37,38が、右及び左の保持アーム32,33に対して備えられており、右及び左のリミットスイッチ37,38の信号が制御装置15に入力されている。図2に示すように、右及び左のリミットスイッチ37,38の信号に基づいて、右のマーカー26が作用姿勢であることを表示する右マーカーランプ39、及び左のマーカー27が作用姿勢であることを表示する左マーカーランプ40が、操縦パネル23(図1参照)に備えられている。
【0029】
[3]
図1及び図2に示すように、エンジン3の動力を苗植付装置6に伝動及び伝動遮断自在な植付クラッチ16が備えられて、植付クラッチ16を伝動側及び遮断側に操作するモータ17が備えられており、制御装置15によってモータ17が操作される。リンク機構5が機械的な上限位置に達したことを検出する上限センサー24が備えられており、上限センサー24の信号が制御装置15に入力される。
【0030】
図1及び図2に示すように、前輪1を右及び左に操向操作する操縦ハンドル18及び運転席19が、運転部4に備えられている。中立位置N、上方向の上昇位置U、下方向の下降位置D、前方向の左マーカー位置L及び後方向の右マーカー位置Rに操作自在な操作レバー20が、操縦ハンドル18の右下側に備えられており、操作レバー20の操作位置が制御装置15に入力されている。操作レバー20は中立位置Nに付勢されており、上昇位置U、下降位置D、右及び左マーカー位置R,Lに操作した状態で、操作レバー20から手を離すと、操作レバー20は自動的に中立位置Nに戻る。
【0031】
図1及び図2に示すように、プッシュオン・プッシュオフ型式でランプを内装したクラッチスイッチ22が、操縦ハンドル18の右下側(操作レバー20の下側)の操縦パネル23の部分に備えられており、クラッチスイッチ22の操作位置が制御装置15に入力されている。
中立位置を挟んで前進側及び後進側に無段階に変速自在な静油圧式無段変速装置(図示せず)が走行用として備えられており、静油圧式無段変速装置を中立位置、前進側及び後進側に操作自在な変速レバー25が備えられている。図1及び図2に示すように、変速レバー25が操縦ハンドル18の左横側に備えられており、変速レバー25の操作位置が制御装置15に入力されている。
【0032】
[4]
次に、操作レバー20を上昇位置Uに操作した場合について、図5及び図6に基づいて説明する。
前項[3]に記載のように、変速レバー25の操作位置が制御装置15に入力されており、後進上昇手段が制御装置15に備えられている。これにより、変速レバー25が後進側に操作されると、後進上昇手段により制御弁13が上昇側に操作され油圧シリンダ7が上昇側に作動して苗植付装置6が上昇し、リンク機構5が上限位置に達したことが上限センサー24に検出されると、制御弁13が中立位置に操作されて油圧シリンダ7が停止し苗植付装置6が上限位置で自動的に停止する。
【0033】
例えば、苗植付装置6が田面Gから設定高さに維持されるように自動的に昇降駆動された状態(自動昇降制御)(後述するステップS29)、苗植付装置6をフロート12が接地する位置よりも高い位置で停止させた状態(後述する[5]参照)、及び苗植付装置6の下降中の状態(後述する[5]参照)において、操作レバー20が上昇位置Uに操作されると(ステップS1)、自動昇降制御が作動停止して(ステップS2)、モータ17により植付クラッチ16が遮断側に操作され(ステップS3,S4)、制御弁13が上昇側に操作されて油圧シリンダ7が上昇側に作動し、苗植付装置6が上昇する(ステップS5)。
【0034】
この場合、操作レバー20が上昇位置Uに保持されていても(ステップS2〜S9)(M=1、L=1)、操作レバー20が上昇位置Uに操作されてから中立位置Nに戻されても(ステップS2〜S8,S10)(M=1、L=2)、苗植付装置6の上昇は続行される(ステップS5)。これにより、リンク機構5が上限位置に達して、これが上限センサー24によって検出されると(ステップS6)、制御弁13が中立位置に操作されて油圧シリンダ7が停止し、苗植付装置6が上限位置で自動的に停止する(ステップS12)。
このように操作レバー20を上昇位置Uに操作することにより、苗植付装置6を上限位置まで一気に上昇させることができる。これに伴って、前項[2]に記載のように、作用姿勢の右又は左のマーカー26,27が格納姿勢に操作されて保持される。
【0035】
前述ように、苗植付装置6の上昇中で苗植付装置6が上限位置に達する前に、操作レバー20が中立位置Nに操作され(ステップS8,S10)(M=1、L=2)、再び上昇位置Uに操作されると(ステップS8,S9,S11)(M=2、L=2)、制御弁13が中立位置に操作されて油圧シリンダ7が停止し、苗植付装置6が停止する(ステップS2,S3,S13〜S16)(M=2、L=2)。これにより、苗植付装置6を上限位置よりも低い位置で停止させることができる。この場合、後進上昇手段が作動停止するので(ステップS13)、苗植付装置6を上限位置よりも低い位置で停止させた状態で、変速レバー25を後進側に操作して機体を後進させても、苗植付装置6は上昇しない。
【0036】
前述のように苗植付装置6を上限位置よりも低い位置で停止させた状態で、操作レバー20が中立位置Nに操作され(ステップS15,S17)(M=2、L=1)、再び上昇位置Uに操作されると(ステップS15,S16,S18)(M=1、L=1)、ステップS2〜S9(M=1、L=1)に移行して苗植付装置6が上昇する(ステップS5)。この後、操作レバー20が中立位置Nに操作され(ステップS8,S10)(M=1、L=2)、再び上昇位置Uに操作されると(ステップS8,S9,S11)(M=2、L=2)、ステップS14に移行して、苗植付装置6が停止する。
【0037】
以上のように、苗植付装置6が上限位置に達する前において、操作レバー20を中立位置Nに操作し再び上昇位置Uに操作することにより、苗植付装置6の上昇及び停止を交互に現出させることができる。この場合、苗植付装置6が上限位置に達すると、苗植付装置6が上限位置で自動的に停止するのであり、苗植付装置6を上限位置よりも低い位置で停止させた状態では、変速レバー25を後進側に操作して機体を後進させても、苗植付装置6は上昇しない。
【0038】
[5]
次に、操作レバー20を下降位置Dに操作した場合について、図5及び図6に基づいて説明する。
前項[4]に記載のように、苗植付装置6が上限位置で停止した状態、苗植付装置6を上限位置よりも低い位置で停止させた状態、及び苗植付装置6の上昇中の状態において、
操作レバー20が下降位置Dに操作されると(ステップS1,S8,S15)、制御弁13が下降側に操作されて油圧シリンダ7が下降側に作動し、苗植付装置6が下降する(ステップS21,S22)。この場合、植付クラッチ16は伝動側に操作されずに遮断側に保持されている。
【0039】
この場合、操作レバー20が下降位置Dに保持されていても(ステップS21〜S26)(M=1、L=1)、操作レバー20が下降位置Dに操作されてから中立位置Nに戻されても(ステップS21〜S25,S27)(M=1、L=2)、苗植付装置6の下降は続行される(ステップS22)。
【0040】
苗植付装置6の下降によりフロート12が田面Gに接地すると(ステップS23)(苗植付装置6が田面Gから上昇している状態でフロート12は自重で下限まで下がっているが、フロート12が田面Gに接地すると、フロート12が下限から持ち上げられるので、この状態をポテンショメータ14によって検出してフロート12が田面Gに接地したと判断する)、自動昇降制御が開始されて苗植付装置6が田面Gから設定高さに維持されるように自動的に昇降駆動される状態となるので、フロート12が田面Gに接地する位置で苗植付装置6が停止することになる(ステップS29)。このように昇降レバー20を下降位置Dに操作することにより、苗植付装置6をフロート12が田面Gに接地する位置まで一気に下降させることができる。
このように苗植付装置6をフロート12が田面Gに接地する位置まで下降させても、格納姿勢の右及び左のマーカー26,27は格納姿勢に保持されており、作用姿勢に操作されない。
【0041】
以上の状態において、後進上昇手段は作動可能な状態となっているので(ステップS24)、変速レバー25が後進側に操作されると、後進上昇手段により制御弁13が上昇側に操作され油圧シリンダ7が上昇側に作動して苗植付装置6が上昇し、リンク機構5が上限位置に達したことが上限センサー24に検出されると、制御弁13が中立位置に操作されて油圧シリンダ7が停止し、苗植付装置6が上限位置で自動的に停止する。
【0042】
前述のように苗植付装置6の下降中でフロート12が田面Gに接地する前に、操作レバー20が中立位置Nに操作され(ステップS25,S27)(M=1、L=2)、再び下降位置Dに操作されると(ステップS25,S26,S28)(M=2、L=2)、制御弁13が中立位置に操作されて油圧シリンダ7が停止し、苗植付装置6が停止する(ステップS21,S30〜S33)(M=2、L=2)。これにより、苗植付装置6をフロート12が接地する位置よりも高い位置で停止させることができる。この場合に、後進上昇手段が作動停止するので(ステップS30)、苗植付装置6をフロート12が接地する位置よりも高い位置で停止させた状態で、変速レバー25を後進側に操作して機体を後進させても、苗植付装置6は上昇しない。
【0043】
前述のように苗植付装置6をフロート12が接地する位置よりも高い位置で停止させた状態で操作レバー20が中立位置Nに操作され(ステップS32,S34)(M=2、L=1)、再び下降位置Dに操作されると(ステップS32,S33,S35)(M=1、L=1)、ステップS21〜S26(M=1、L=1)に移行して、苗植付装置6が下降する(ステップS22)。この後、操作レバー20が中立位置Nに操作され(ステップS25,S27)(M=1、L=2)、再び下降位置Dに操作されると(ステップS25,S26,S28)(M=2、L=2)、ステップS31に移行して苗植付装置6が停止する。
【0044】
以上のように、フロート12が接地する位置に苗植付装置6が達する前において、操作レバー20を中立位置Nに操作し再び下降位置Dに操作することによって、苗植付装置6の下降及び停止を交互に現出させることができる。この場合、フロート12が接地する位置に苗植付装置6が達すると、フロート12が接地する位置で苗植付装置6が自動的に停止するのであり、苗植付装置6をフロート12が接地する位置よりも高い位置で停止させた状態では、変速レバー25を後進側に操作して機体を後進させても、苗植付装置6は上昇しない。
【0045】
[6]
前項[5]に記載のように、自動昇降制御が開始されて苗植付装置6が田面Gから設定高さに維持されるように自動的に昇降駆動される状態(フロート12が田面Gに接地する位置で苗植付装置6が停止する状態)において、クラッチスイッチ22が押し操作されると、クラッチスイッチ22に内装されたランプが点灯し、モータ17により植付クラッチ16が伝動側に操作されて、植付爪11による苗の植え付けが開始される。クラッチスイッチ22が再び押し操作されると、クラッチスイッチ22に内装されたランプが消灯し、モータ17により植付クラッチ16が遮断側に操作される。この場合、格納姿勢の右及び左のマーカー26,27は格納姿勢に保持されており、作用姿勢に操作されない。
【0046】
前項[5]に記載のように、自動昇降制御が開始されて苗植付装置6が田面Gから設定高さに維持されるように自動的に昇降駆動される状態(フロート12が田面Gに接地する位置で苗植付装置6が停止する状態)において、操作レバー20が右マーカー位置Rに操作されると、モータ17により植付クラッチ16が伝動側に操作されて、植付爪11による苗の植え付けが開始され、クラッチスイッチ22に内装されたランプが点灯する。これと同時に、前項[2]に記載のように右のソレノイド35(図4参照)により、右の保持アーム32が右の操作アーム29から外し操作されて、バネ28(図2参照)により右のマーカー26が格納姿勢から作用姿勢に操作されるのであり、右のリミットスイッチ37の信号に基づいて、右マーカーランプ39(図2参照)が点灯する。
【0047】
前項[5]に記載のように、自動昇降制御が開始されて苗植付装置6が田面Gから設定高さに維持されるように自動的に昇降駆動される状態(フロート12が田面Gに接地する位置で苗植付装置6が停止する状態)において、操作レバー20が左マーカー位置Lに操作されると、モータ17により植付クラッチ16が伝動側に操作されて、植付爪11による苗の植え付けが開始され、クラッチスイッチ22に内装されたランプが点灯する。これと同時に、前項[2]に記載のように左のソレノイド36(図4参照)により、左の保持アーム33が左の操作アーム30から外し操作されて、バネ28(図2参照)により左のマーカー27が格納姿勢から作用姿勢に操作されるのであり、左のリミットスイッチ38の信号に基づいて、左マーカーランプ40(図2参照)が点灯する。
【0048】
前述のように、操作レバー20が右又は左マーカー位置R,Lに操作された状態において、クラッチスイッチ22を押し操作すると、クラッチスイッチ22に内装されたランプが消灯し、モータ17により植付クラッチ16が遮断側に操作される。この場合に、作用姿勢の右及び左のマーカー26,27は作用姿勢に残されており、格納姿勢に操作されない。
【0049】
例えば路上において前項[4][5]に記載のように、苗植付装置6を上限位置よりも低い位置で停止させた状態、苗植付装置6をフロート12が接地する位置よりも高い位置で停止させた状態において、前述のように操作レバー20を右及び左マーカー位置R,Lに操作したり、クラッチスイッチ22を押し操作することによって、苗の植え付けを行わずに回転ケース10及び植付爪11を空転させて、植付爪11の苗の取り出し量の調節や苗植付装置6の各部の調整、右及び左のマーカー26,27が作用姿勢に操作されることの確認、右及び左マーカーランプ39,40の点灯の確認等を行うことができる。
【0050】
[発明の実施の第1別形態]
前述の[発明の実施の形態]において、図2に示す右及び左マーカー位置R,Lを廃止し、操作レバー20を中立位置N、上方向の上昇位置U及び下方向の下降位置Dに操作自在に操作して、操作レバー20を中立位置Nに付勢するように構成してもよい。この場合に、前述の[発明の実施の形態]の図5及び図6の構成を、図7及び図8に示すように構成する(図5及び図6の構成にステップS42,S43,S61,S62,S64を加えた構成)。
【0051】
図7及び図8に示すように、苗植付装置6が田面Gから設定高さに維持されるように自動的に昇降駆動された状態で(自動昇降制御)(後述するステップS63)、右又は左のマーカー26が作用姿勢に操作された状態において、操作レバー20が上昇位置Uに操作されると(ステップS41)、この後にフロート12が田面Gに接地する位置まで苗植付装置6が下降した際に、右又は左のソレノイド35,36によって右又は左のマーカー26,27が作用姿勢に操作されるかの設定切換が行われ(ステップS42)、設定切換に基づいてフロート12が田面Gに接地する位置まで苗植付装置6が下降した際に作用姿勢に操作される右又は左のマーカー26,27に対応する右又は左マーカーランプ39,40が点灯する(ステップS43)。
【0052】
例えば右のマーカー26が作用姿勢に操作されている状態(右マーカーランプ39が点灯し、左マーカーランプ40が消灯した状態)において、操作レバー20が上昇位置Uに操作されると、右及び左のマーカー26,27の設定切換(ステップS42)によって、この後にフロート12が田面Gに接地する位置まで苗植付装置6が下降した際に、左のソレノイド36によって左のマーカー27が作用姿勢に操作される状態となる。この場合、右マーカーランプ39が消灯し、左マーカーランプ40が点灯するので、作業者はこの後にフロート12が田面Gに接地する位置まで苗植付装置6が下降すると、左のソレノイド36によって左のマーカー27が作用姿勢に操作されると言うことを認識する(ステップS43)。
【0053】
例えば左のマーカー26が作用姿勢に操作されている状態(左マーカーランプ40が点灯し、右マーカーランプ39が消灯した状態)において、操作レバー20が上昇位置Uに操作されると、右及び左のマーカー26,27の設定切換(ステップS42)によって、この後にフロート12が田面Gに接地する位置まで苗植付装置6が下降した際に、右のソレノイド35によって右のマーカー26が作用姿勢に操作される状態となる。この場合、左マーカーランプ40が消灯し、右マーカーランプ39が点灯するので、作業者はこの後にフロート12が田面Gに接地する位置まで苗植付装置6が下降すると、右のソレノイド35によって右のマーカー26が作用姿勢に操作されると言うことを認識する(ステップS43)。
【0054】
前述のように操作レバー20が上昇位置Uに操作されて(ステップS41)、右及び左のマーカー26,27の設定切換(ステップS42)、及び設定切換に基づく右又は左マーカーランプ39,40の点灯(ステップS43)が行われると、図5の場合と同様に自動昇降制御が作動停止して、モータ17により植付クラッチ16が遮断側に操作され、制御弁13が上昇側に操作されて油圧シリンダ7が上昇側に作動し、苗植付装置6が上昇する(ステップS44〜S51)。
【0055】
この場合、操作レバー20が上昇位置Uに保持されていても(ステップS44〜S51)(M=1、L=1)、操作レバー20が上昇位置Uに操作されてから中立位置Nに戻されても(ステップS45〜S50,S52)(M=1、L=2)、苗植付装置6の上昇は続行される(ステップS47)。これにより、リンク機構5が上限位置に達して、これが上限センサー24によって検出されると(ステップS48)、制御弁13が中立位置に操作されて油圧シリンダ7が停止し、苗植付装置6が上限位置で自動的に停止する(ステップS54)。
このように操作レバー20を上昇位置Uに操作することにより、苗植付装置6を上限位置まで一気に上昇させることができる。これに伴って、前項[2]に記載のように、作用姿勢の右又は左のマーカー26,27が格納姿勢に操作されて保持される。
【0056】
前述のように、苗植付装置6の上昇中で苗植付装置6が上限位置に達する前に、操作レバー20が中立位置Nに操作され(ステップS50,S52)(M=1、L=2)、再び上昇位置Uに操作されると(ステップS50,S51,S53)(M=2、L=2)、ステップS61からステップS42,S43に移行し、右及び左のマーカー26,27の設定切換(ステップS42)、及び設定切換に基づく右又は左マーカーランプ39,40の点灯(ステップS43)が行われる。制御弁13が中立位置に操作されて油圧シリンダ7が停止し、苗植付装置6が停止する(ステップS44,S45,S55〜S58)(M=2、L=2)。これにより、苗植付装置6を上限位置よりも低い位置で停止させることができる。この場合、後進上昇手段が作動停止するので(ステップS55)、苗植付装置6を上限位置よりも低い位置で停止させた状態で、変速レバー25を後進側に操作して機体を後進させても、苗植付装置6は上昇しない。
【0057】
前述のように苗植付装置6を上限位置よりも低い位置で停止させた状態で、操作レバー20が中立位置Nに操作され(ステップS57,S59)(M=2、L=1)、再び上昇位置Uに操作されると(ステップS57,S58,S60)(M=1、L=1)、ステップS62からステップS42,S43に移行して、右及び左のマーカー26,27の設定切換(ステップS42)、及び設定切換に基づく右又は左マーカーランプ39,40の点灯(ステップS43)が行われる。ステップS44〜S51(M=1、L=1)に移行して、苗植付装置6が上昇する(ステップS47)。
【0058】
この後に、操作レバー20が中立位置Nに操作され(ステップS50,S52)(M=1、L=2)、再び上昇位置Uに操作されると(ステップS50,S51,S53)(M=2、L=2)、ステップS61からステップS42,S43に移行して、右及び左のマーカー26,27の設定切換(ステップS42)、及び設定切換に基づく右又は左マーカーランプ39,40の点灯(ステップS43)が行われ、ステップS56に移行して苗植付装置6が停止する。
【0059】
以上のように、苗植付装置6が上限位置に達する前において、操作レバー20を中立位置Nに操作し再び上昇位置Uに操作することにより、苗植付装置6の上昇及び停止を交互に現出させることができるのであり、操作レバー20を中立位置Nに操作し再び上昇位置Uに操作する毎に、右及び左のマーカー26,27の設定切換、及び設定切換に基づく右又は左マーカーランプ39,40の点灯が行われる。この場合、苗植付装置6が上限位置に達すると、苗植付装置6が上限位置で自動的に停止するのであり、苗植付装置6を上限位置よりも低い位置で停止させた状態では、変速レバー25を後進側に操作して機体を後進させても、苗植付装置6は上昇しない。
【0060】
次に苗植付装置6が上限位置で停止した状態、苗植付装置6が上限位置よりも低い位置で停止した状態、及び苗植付装置6の上昇中の状態において、操作レバー20が下降位置Dに操作されると、図8に示すように前述の[発明の実施の形態]の[5]及び図6と同じ操作が行われる。これにより、フロート12が接地する位置に苗植付装置6が達する前において、操作レバー20を中立位置Nに操作し再び下降位置Dに操作することによって苗植付装置6の下降及び停止を交互に現出させることができる。
【0061】
この場合、図8に示すように、フロート12が田面Gに接地すると(フロート12が下限から持ち上げられるので、この状態をポテンショメータ14によって検出してフロート12が田面Gに接地したと判断する)、自動昇降制御が開始されて苗植付装置6が田面Gから設定高さに維持されるように自動的に昇降駆動される状態となるので、フロート12が田面Gに接地する位置で苗植付装置6が停止することになる(ステップS63)。図7のステップS42によって行われた右及び左のマーカー26,27の設定切換に基づいて右又は左のソレノイド35,36により右又は左のマーカー26,27が作用姿勢に操作される(ステップS64)(ステップS43において、点灯している右又は左マーカーランプ39,40の右又は左のマーカー26,27が作用姿勢に操作される)。
苗植付装置6をフロート12が接地する位置よりも高い位置で停止させた状態では、変速レバー25を後進側に操作して機体を後進させても、苗植付装置6は上昇しない。
【0062】
[発明の実施の第2別形態]
前述の[発明の実施の形態]及び[発明の実施の第1別形態]において、図9に示すような昇降レバー41を、運転席19(図1参照)の右横側に配置してもよい。
図9に示すように、昇降レバー41は上昇位置、中立位置、下降位置、植付位置及び自動位置に操作自在に構成されており、昇降レバー41を自動位置に操作していると、図5及び図6に示す機能(又は図7及び図8に示す機能)、後進上昇手段及びクラッチスイッチ22が作動するのであり、昇降レバー41を上昇位置、中立位置、下降位置及び植付位置に操作していると、図5及び図6に示す機能(又は図7及び図8に示す機能)後進上昇手段及びクラッチスイッチ22が停止する。
【0063】
昇降レバー41を上昇位置に操作すると、植付クラッチ16が遮断側に操作された状態で制御弁13が上昇側に操作されて、油圧シリンダ7が上昇側に作動し苗植付装置6が上昇するのであり、昇降レバー41を中立位置に操作すると、植付クラッチ16が遮断側に操作された状態で制御弁13が中立位置に操作され、油圧シリンダ7が停止し苗植付装置6が停止する。昇降レバー41を下降位置に操作すると、植付クラッチ16が遮断側に操作された状態で制御弁13が下降側に操作されて、油圧シリンダ7が下降側に作動し苗植付装置6が下降するのであり、昇降レバー41を中立位置に操作すると、植付クラッチ16が遮断側に操作された状態で制御弁13が中立位置に操作されて、油圧シリンダ7が停止し苗植付装置6が停止する。
【0064】
これによって、昇降レバー41を上昇位置、中立位置及び下降位置に操作することにより、植付クラッチ16が遮断側に操作された状態で、苗植付装置6を任意の高さに上昇及び下降させて停止させることができる。昇降レバー41を上昇位置に操作した状態において、リンク機構5が上限位置に達して、これが上限センサー24によって検出されると、制御弁13が中立位置に操作されて油圧シリンダ7が停止し、苗植付装置6が上限位置で自動的に停止する。
【0065】
昇降レバー41を下降位置に操作した状態において、苗植付装置6の下降によりフロート12が田面Gに接地すると(苗植付装置6が田面Gから上昇している状態で、フロート12は自重で下限まで下がっているが、フロート12が田面Gに接地すると、フロート12が下限から持ち上げられるので、この状態をポテンショメータ14によって検出しフロート12が田面Gに接地したと判断する)、自動昇降制御が開始されて苗植付装置6が田面Gから設定高さに維持されるように自動的に昇降駆動される状態となるので、フロート12が田面Gに接地する位置で苗植付装置6が停止する。
【0066】
昇降レバー41を植付位置に操作すると、前述の自動昇降制御が作動した状態で、モータ17により植付クラッチ16が伝動側に操作されて、植付爪11による苗の植え付けが開始される。操作レバー20を右マーカー位置R(左マーカーア位置L)に操作すると、前項[2]に記載のように図4に示す右のソレノイド35(左のソレノイド36)により右の保持アーム32(左の保持アーム33)が右の操作アーム29(左の操作アーム30)から外し操作されて、バネ28(図2参照)により、右のマーカー26(左のマーカー27)が格納姿勢から作用姿勢に操作されるのであり、右のリミットスイッチ37(左のリミットスイッチ38)の信号に基づいて、右マーカーランプ39(左のマーカーランプ40)(図2参照)が点灯する。
【0067】
[発明の実施の第3別形態]
前述の[発明の実施の形態]の図5のステップS6,S12、及び[発明の実施の第1別形態]の図7のステップS48,S54において、苗植付装置6が上限位置ではなく、上限位置よりも少し下側の所定位置で自動的に停止するように構成してもよく、前述の所定位置を別の操作スイッチによって任意に変更できるように構成してもよい。
【0068】
前述の[発明の実施の形態]、[発明の実施の第1別形態]及び[発明の実施の第2別形態]において、静油圧式無段変速装置ではなく、前後進切換装置と無段変速装置(ギヤ変速式の有段式の変速装置)とを備えて、前後進切換装置が後進側に操作されると、後進上昇手段が作動するように構成してもよい。
本発明は苗植付装置6を備えた乗用型田植機ばかりではなく、直播装置を備えた乗用型直播機やロータリ耕耘装置を備えた農用トラクタ等にも適用できる。
【0069】
【発明の効果】
請求項1(請求項2)の特徴によると、作業車の作業装置昇降構造において、作業装置が予め設定された所定位置に上昇するように昇降機構を作動させたり、作業装置が接地する接地位置に下降するように昇降機構を作動させたりする人為操作具を備えた場合、人為操作具を操作し再び操作することにより、上昇中(下降中)の作業装置を停止させて、作業装置を所定位置よりも低い所望の位置(接地位置よりも高い所望の位置)に位置させることができるようになって、作業車の作業性を良いものにすることができた。
【0070】
請求項1(請求項2)の特徴によると、作業装置が予め設定された所定位置に上昇するように昇降機構を作動させたり、作業装置が接地する接地位置に下降するように昇降機構を作動させたりする人為操作具を備えており、従来の技術に記載の構成と同様に、例えば作業地の端部での旋回が楽に行えると言う利点や、作業地の端部での旋回が終了した場合に、次の作業行程に遅れることなく移行することができると言う利点をそのまま備えている。
【0071】
請求項2の特徴によると、走行用の変速装置が後進側に操作されると、作業装置が予め設定された所定位置に上昇するように昇降機構を作動させる後進上昇手段を備えた場合、人為操作具の操作により昇降機構を停止させて、作業装置を所定位置よりも低い所望の位置に位置させると、走行用の変速装置を後進側に操作しても作業装置は上昇しないので、例えば作業装置を所定位置よりも低い位置に位置させた状態で機体を後進させると言う作業が、作業装置により後方の視界が妨げられると言うようなことなく行うことができるようになって、作業車の作業性を良いものにすることができた。
【0072】
【0073】
請求項3の特徴によると、請求項1又は2の場合と同様の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
請求項3の特徴によると、右及び左のマーカーを備えた場合、人為操作具を下方向に操作して、作業装置を接地位置に下降させた後に、人為操作具により右又は左のマーカーの作用姿勢への操作が許容されるようにすることができ、右又は左のマーカーを作用姿勢に操作しての作業行程を支障なく開始することができるようになって、作業車の作業性を良いものにすることができた。
【0074】
請求項4の特徴によると、請求項1〜3のうちのいずれか一つの場合と同様に請求項1〜3の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
請求項4の特徴によると、機体の操向操作を行う操縦ハンドルの近傍に人為操作具が備えられており、作業者が操縦ハンドルを持っている状態において人為操作具を手で操作する場合、操縦ハンドルを持つ手を少し移動させることにより、人為操作具を操作することができるので、人為操作具の操作性を良いものにすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 乗用型田植機の全体側面図
【図2】 操作レバー及び変速レバー等の連係状態を示す図
【図3】 リンク機構のアーム、右及び左の操作アーム、右及び左の保持アームの付近の側面図
【図4】 右及び左の操作アーム、右及び左の保持アーム、右及び左のソレノイドの付近の平面図
【図5】 操作レバーを上昇位置に操作した場合の制御の流れを示す図
【図6】 操作レバーを下降位置に操作した場合の制御の流れを示す図
【図7】 発明の実施の第1別形態において操作レバーを上昇位置に操作した場合の制御の流れを示す図
【図8】 発明の実施の第1別形態において操作レバーを下降位置に操作した場合の制御の流れを示す図
【図9】 発明の実施の第2別形態において昇降レバーの付近の平面図
【符号の説明】
6 作業装置
7 昇降機構
16 作業クラッチ
18 操縦ハンドル
20 人為操作具
26,27 マーカー

Claims (4)

  1. 機体に備えられた作業装置を昇降駆動する昇降機構と、上及び下方向に人為的に操作自在な人為操作具とを備え、
    前記人為操作具が上方向に操作されると、前記作業装置が予め設定された所定位置に上昇するように前記昇降機構を作動させ、前記人為操作具が下方向に操作されると、前記作業装置が接地する接地位置に下降するように前記昇降機構を作動させる昇降手段を備えると共に、
    前記昇降手段による前記作業装置の所定位置への上昇中に前記人為操作具が上方向に操作されると、前記昇降機構が停止され、前記昇降手段による前記作業装置の接地位置への下降中に前記人為操作具が下方向に操作されると、前記昇降機構が停止されるように構成し、
    前記昇降手段による前記作業装置の所定位置への上昇中及び接地位置への下降中に、前記昇降機構を停止させた状態において、前記作業装置に動力を伝動及び伝動遮断自在な作業クラッチを伝動側に操作可能に構成し、
    前記作業装置に備えられたフロートが接地している状態において、前記作業クラッチを伝動側に操作可能に構成してある作業車の作業装置昇降構造。
  2. 機体に備えられた作業装置を昇降駆動する昇降機構と、上及び下方向に人為的に操作自在な人為操作具とを備え、
    前記人為操作具が上方向に操作されると、前記作業装置が予め設定された所定位置に上昇するように前記昇降機構を作動させ、前記人為操作具が下方向に操作されると、前記作業装置が接地する接地位置に下降するように前記昇降機構を作動させる昇降手段を備えると共に、
    前記昇降手段による前記作業装置の所定位置への上昇中に前記人為操作具が上方向に操作されると、前記昇降機構が停止され、前記昇降手段による前記作業装置の接地位置への下降中に前記人為操作具が下方向に操作されると、前記昇降機構が停止されるように構成し、
    前記昇降手段による前記作業装置の所定位置への上昇中及び接地位置への下降中に、前記昇降機構を停止させた状態において、前記作業装置に動力を伝動及び伝動遮断自在な作業クラッチを伝動側に操作可能に構成し、
    走行用の変速装置が後進側に操作されると、前記作業装置が予め設定された所定位置に上昇するように前記昇降機構を作動させる後進上昇手段を備え、
    前記人為操作具の操作により昇降機構が停止されると、前記後進上昇手段の作動を阻止する牽制手段を備えてある作業車の作業装置昇降構造。
  3. 前記人為操作具を上及び下方向と交差する第1及び第2方向に操作自在に構成して、次の作業行程の走行指標を作業地に描く作用姿勢及び格納姿勢に操作自在な右及び左のマーカーを備えると共に、
    前記人為操作具が第1又は第2方向に操作されると、前記右又は左のマーカーの作用姿勢への操作を許容するマーカー制御手段を備えてある請求項1又は2に記載の作業車の作業装置昇降構造。
  4. 機体の操向操作を行う操縦ハンドルの近傍に、前記人為操作具を備えてある請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載の作業車の作業装置昇降構造。
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