JP2004073029A - 水田作業機の昇降装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】水田作業装置を駆動昇降する単動型の油圧シリンダを電磁制御弁で作動制御するよう構成した水田作業機の昇降装置を、油圧回路構造が簡単で低コストなものとして提供する。
【解決手段】油圧シリンダ6に連通された圧油給排用油路bにパイロット式逆止弁29を介在し、主スプール23が中立位置の時、圧油供給油路aと圧油給排用油路bが遮断されるとともに、パイロット式逆止弁29の開路用のパイロット油路dが主スプール23を介してタンクに連通され、圧油供給油路aは、バネ32によって閉じ付勢された圧力補償弁33を介してタンクに連通され、この圧力補償弁33の開路用パイロット油路fは圧油供給油路aに接続され、圧力補償弁33の閉路用パイロット油路eは圧油給排用油路bとパイロット式逆止弁29の前記パイロット油路dとにシャトル弁31を介して連通接続されている。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行機体の後部に連結した苗植付け装置などの水田作業装置を単動型の油圧シリンダで駆動昇降するとともに、この油圧シリンダを電磁制御弁で作動制御するよう構成した水田作業機の昇降装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
(1)請求項1に係る発明について: 代表的な水田作業機である田植機の昇降装置としては、例えば、▲1▼特許第3242535号公報に示されるように、昇降用の油圧シリンダに接続された昇降切換弁を電磁比例減圧弁からのパイロット圧によって正または逆に切換え変位させて油圧シリンダを伸縮作動させるように構成するとともに、上昇作動時における流量を安定化させるために昇降切換弁の一次側に圧力補償弁を接続した構造のものが知られている。
【0003】
(2)請求項2に係る発明について: 田植機の昇降装置としては、走行機体の後部に作業装置を駆動昇降可能に連結し、中立復帰型の操作具を前記中立位置から自動上昇操作位置に操作すると、前記作業装置が所定の上限位置まで自動上昇し、前記操作具を前記中立位置から自動下降操作位置に操作すると、前記作業装置が所定の作業高さ位置まで自動下降するように構成したものがあり、従来、例えば、▲2▼特開2001−275415号公報で開示されているように、中立位置と自動上昇操作位置との間に手動上昇操作位置を、また、中立位置と自動下降操作位置との間に手動下降操作位置を設けて、操作具を手動上昇操作位置に操作している間だけ作業装置が上昇する手動上昇操作と、操作具を手動下降操作位置に操作している間だけ作業装置が下降する手動下降操作とを行えるように構成したものや、例えば、▲3▼特開平9−294426号公報で開示されているように、操作具の自動上昇操作位置及び自動下降操作位置のいずれかへの到達に伴って報知音を発生させる報知装置を装備したものがあった。尚、上記の従来技術においては、操作具を中立位置から自動下降操作位置に操作した次にその操作位置への2回目の操作が行われると、作業装置が作動状態に切り換わるように構成されている。
【0004】
(3)請求項3に係る発明について: 田植機の昇降装置としては、例えば、▲4▼特開平11−89341号公報に開示されているように、制御手段によって苗植付け装置の昇降作動を制御すべく構成するとともに、走行変速装置が後進位置に操作されると苗植付け装置を強制上昇作動させるバックアップ制御手段を備えたものも知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
(1)請求項1に係る発明について:
上記従来技術▲1▼においては、中立にある時、一次側と二次側とが連通されるとともに、一次側に供給された圧油の全量が昇降切換弁を通してタンク側に排出される仕様に昇降切換弁が構成されており、昇降切換弁の主スプールの中立位置に、一次側と二次側を連通し、かつ、一次側の圧油供給油路と排出ポートとを連通するような油路を加工形成する必要があり、スプール加工コストが高くつくものであった。
【0006】
請求項1に係る発明の目的は、水田作業装置を駆動昇降する単動型の油圧シリンダを電磁制御弁で作動制御するよう構成した水田作業機の昇降装置を、油圧回路構造が簡単で低コストなものとして提供することにある。
【0007】
(2)請求項2に係る発明について:
上記従来技術のうちの前者▲2▼によると、操作具の操作によって、作業装置を所定の上限位置もしくは所定の作業高さ位置まで自動昇降させる自動昇降操作に加えて、作業装置を任意の高さ位置まで手動昇降させる手動昇降操作を行える利点を有するものの、操作具を中立位置から手動上昇操作位置又は手動下降操作位置に操作して、作業装置を任意の高さ位置まで昇降させる手動昇降操作を行うつもりが、誤って操作具を自動上昇操作位置又は自動下降操作位置まで操作してしまうと、作業装置が所定の上限位置又は所定の作業高さ位置まで自動昇降するようになり、これによって、その自動昇降操作が完了するまで作業装置の手動昇降操作が行えないようになることから、昇降操作性の向上を図る上において改善の余地があった。
【0008】
一方、上記従来技術のうちの後者▲3▼によると、運転者に操作具が自動上昇操作位置又は自動下降操作位置まで確実に操作されたか否かを把握させることができるものの、操作具の自動下降操作位置への到達に伴って報知装置から発生する報知音が、作業装置を所定の作業高さ位置まで自動下降させるための操作具の自動下降操作位置への1回目の操作と、作業装置を作動状態に切り換えるための操作具の自動下降操作位置への2回目の操作とにかかわらず同じであることから、その操作音からは、操作具の自動下降操作位置への1回目の操作か2回目の操作かを把握できないようになっており、これによって、作業装置を所定の作業高さ位置まで自動下降させただけのつもりが作業装置が作動状態に切り換わって作業が開始されてしまう、あるいは、作業装置を作動状態に切り換えて作業を開始したつもりが作業装置が所定の作業高さ位置まで自動下降するだけで作業が開始されない、といった不都合を招く虞があり、この不都合を解消するためには、操作具の自動下降操作位置への到達に伴って報知音が報知装置から発生するように構成しているにもかかわらず、操作具を自動下降操作位置に操作するたびに振り返って後方の作業装置の状態を視認する、といった煩わしい動作を行う必要があった。
【0009】
請求項2に係る発明の目的は、合理的な操作で作業装置の自動昇降操作を中止できるようにして昇降操作性の向上を図れるようにすることにある。
【0010】
(3)請求項3に係る発明について:
田植機では、畦際において苗植付け装置を田面に近接させた状態で条合わせを行うことがあり、このような場合に、苗植付け装置を田面に近接させた状態を維持したままで前後進を繰り返し行う必要がある。その場合に上記従来例▲4▼では、後進時には必ずバックアップ制御手段が働く為に、その都度作業装置を下降させて条合わせ作業をやり直す必要があり、条合わせ作業が能率よく行えなかった。
【0011】
請求項3に係る発明の目的は、バックアップ制御機能を備えた田植機において、バックアップ制御を必要な場合にのみ作動させることができるようにして作業性を向上することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1に係る発明の構成、作用、および効果〕
【0013】
請求項1に係る発明は、走行機体の後部に連結した水田作業装置を単動型の油圧シリンダで駆動昇降するとともに、この油圧シリンダを電磁制御弁で作動制御するよう構成した水田作業機の昇降装置であって、
前記電磁制御弁に、圧油給排用油路を介して前記油圧シリンダに連通接続された主スプールと、電磁駆動される上昇用デューティ弁および下降用デューティ弁を備え、上昇用デューティ弁および下降用デューティ弁を、主スプールの両端に配備された一対の制御油室にそれぞれ連通接続し、一方の制御油室に印加されたパイロット圧の大きさに応じた開度で主スプールを中立位置から上昇側あるいは下降側に変位させるよう構成し、前記圧油給排用油路には、主スプールから送出される圧油のシリンダ側への流動を許容し、シリンダ側からの圧油流出を阻止するパイロット式逆止弁を介在し、前記主スプールが中立位置にある時には、ポンプに接続された圧油供給油路と前記圧油給排用油路がそれぞれ閉塞遮断されるとともに、前記パイロット式逆止弁の開路用のパイロット油路が主スプールを介してタンクに連通され、前記主スプールが上昇位置にある時には、前記圧油供給油路と前記圧油給排用油路が主スプールを介して連通され、前記主スプールが下降位置にある時には、前記圧油供給油路が主スプールを介して前記パイロット式逆止弁の開路用のパイロット油路に連通されるように構成し、前記圧油供給油路は、バネによって閉じ付勢された圧力補償弁を介してタンクに連通され、この圧力補償弁の開路用パイロット油路は圧油供給油路に接続されるとともに、圧力補償弁の閉路用パイロット油路は、前記圧油給排用油路とパイロット式逆止弁の前記パイロット油路とにシャトル弁を介して連通接続されていることを特徴とする。
【0014】
上記構成によると、図2に示すように、上昇用デューティ弁25および下降用デューティ弁27が共に作動されない中立時には、圧油流入油路aおよび給排油用油路bはそれぞれ主スプール23によって閉じられるとともに、パイロット式逆止弁29のパイロット回路dが開放される。この状態では圧力補償弁33の閉路用パイロット油路eには圧が立っていないので、圧油流入油路aに連通した開路用パイロット油路fの圧によって圧力補償弁33はバネ32に抗して開かれ、圧油流入油路aに供給された圧油の全量が圧力補償弁33を経てタンク側に排出される。また、パイロット式逆止弁29の自閉作用によって油圧シリンダ6からの作動油の流出が阻止され、油圧シリンダ6は現状の位置に維持される。ここで、圧油流入油路aにはバネ32の閉じ付勢力に打ち勝つ圧が立つことになるが、バネ32の閉じ付勢力は小さく、中立作動中の圧力補償弁33を介しての排油による圧力ロスは小さいものである。
【0015】
上昇用デューティ弁25が間欠駆動されて制御油室24に上昇作動用のパイロット圧が供給されると、主スプール23がパイロット圧の大きさに応じて上昇側に変位し、パイロット圧の大きさに応じた開度で圧油流入油路aと給排油用油路bとが連通される。これによってパイロット式逆止弁29が圧油流入油路aの圧によって強制開放され、油圧シリンダ6は圧油供給を受けて上昇側に駆動される。
この場合、給排油用油路bの圧がシャトル弁31を介して圧力補償弁33の閉路用パイロット油路eに作用することになり、圧油流入油路aの圧が給排油用油路bの圧よりバネ32による付勢圧だけ大きくなるように、つまり、主スプール23の前後差圧がバネ32による付勢圧と等しくなるように、給排油用油路bの圧(油圧シリンダ6の負荷圧)に応じて圧力補償弁33が開閉作動する。これによって、主スプール23の開度が同一であれば、負荷にかかわら主スプール23を通過する油量が安定維持され、油圧シリンダ6の作動速度が一定に補償されるのである。
【0016】
下降用デューティ弁27が間欠駆動されて制御油室26にパイロット圧が供給されると、そのパイロット圧の大きさに応じて主スプール23が下降側に変位する。この場合、圧油流入油路aがパイロット油路dに連通してパイロット式逆止弁29が開かれ、シリンダポートCが給排油用油路bおよび主スプール23を介してタンク側に連通し、油圧シリンダ6内の作動油が流出して苗植付け装置5が自重下降する。この時、圧力補償弁33の両パイロット油路e,fにはそれぞれ同一の圧が作用するので、圧力補償弁33はバネ32によって閉じられ、ポンプ22からの圧油はパイロット油路dに送り込まれ、パイロット式逆止弁29を開放する。
【0017】
従って、請求項1の発明によると、上昇作動時の流量安定化のための圧力補償弁を、中立時における供給圧油の全量を主スプールを通すことなく流出させるアンロード弁として利用することで、中立時に供給圧油の全量をタンク側流出させるための油路、および、圧油給排用油路をタンク側に連通させるための油路を主スプールに形成する必要がなくなり、スプール加工が簡単となり、油圧回路構造が簡単で低コストに製作できるものとなる。
【0018】
〔請求項2に係る発明の構成、作用、および効果〕
【0019】
請求項2に係る発明は、走行機体の後部に連結した水田作業装置を単動型の油圧シリンダで駆動昇降するとともに、この油圧シリンダを電磁制御弁で作動制御するよう構成した水田作業機の昇降装置であって
中立復帰型の操作具を中立位置から手動上昇操作位置に操作すると、その操作位置に前記操作具が維持されている間は前記水田作業装置が上昇制御され、前記操作具を前記中立位置から前記手動上昇操作位置を越えた自動上昇操作位置に操作すると、前記水田作業装置が所定の上限位置まで自動上昇制御され、前記操作具を前記中立位置から手動下降操作位置に操作すると、その操作位置に前記操作具が維持されている間は前記水田作業装置が下降制御され、前記操作具を前記中立位置から前記手動下降操作位置を越えた自動下降操作位置に操作すると、前記水田作業装置が所定の作業高さ位置まで自動下降制御され、前記操作具の前記自動上昇操作位置への操作に基づく前記水田作業装置の自動上昇途中で前記操作具を前記中立位置から前記手動下降操作位置に操作すると、前記水田作業装置がそのときの上昇途中位置で上昇を停止し、前記操作具の前記自動下降操作位置への操作に基づく前記水田作業装置の自動下降途中で前記操作具を前記中立位置から前記手動上昇操作位置に操作すると、前記水田作業装置がそのときの下降途中位置で下降を停止するように、前記操作具を前記電磁制御弁に連係してあることを特徴とする。
【0020】
上記構成によると、操作具の自動上昇操作位置への誤操作によって作業装置を所定の上限位置まで自動上昇させる自動上昇操作が不測に開始された場合には、操作具を手動下降操作位置に操作することで、その誤操作に基づく作業装置の自動上昇操作を直ちに中止させることができ、逆に、操作具の自動下降操作位置への誤操作によって作業装置を所定の作業高さ位置まで自動下降させる自動下降操作が不測に開始された場合には、操作具を手動上昇操作位置に操作することで、その誤操作に基づく作業装置の自動上昇操作を直ちに中止させることができるようになる。
【0021】
つまり、操作具を中立位置から手動上昇操作位置又は手動下降操作位置に操作して作業装置を任意の高さ位置まで昇降させる手動昇降操作を行うつもりが、誤って、それらの操作位置を越えた自動上昇操作位置又は自動下降操作位置まで操作具を操作してしまった場合であっても、その誤操作に基づく作業装置の自動昇降操作を直ちに中止させて、操作具の手動上昇操作位置又は手動下降操作位置への操作に基づく作業装置の手動昇降操作に切り換えることができるようになる。
【0022】
しかも、操作具の誤操作に基づく作業装置の自動昇降操作を中止させるための操作位置が、その誤操作による作業装置の移動方向と逆方向に作業装置を移動させるための操作位置であり、又、中立位置から近い操作位置であることから、作業装置の自動昇降中止操作を本能的に戸惑いなく迅速に行えるようになる。
【0023】
従って、請求項2の発明によると、操作具の誤操作による作業装置の自動昇降操作を合理的な操作で容易かつ即座に中止することができ、その後の適切な作業装置の昇降操作を迅速に行える昇降操作性に優れたものにすることができるとともに、その誤操作による作業能率の低下を回避できるようになった。
【0024】
〔請求項3に係る発明の構成、作用、および効果〕
【0025】
請求項3に係る発明は、走行機体の後部に連結した水田作業装置を単動型の油圧シリンダで駆動昇降するとともに、この油圧シリンダを電磁制御弁で作動制御するよう構成した水田作業機の昇降装置であって
前記走行機体の走行変速装置が後進位置に設定されたことを検出する後進検出手段と前記水田作業装置に備えた整地フロートの接地状態を検出する接地状態検出手段とを設け、前記後進検出手段の後進状態検出結果を受けて前記水田作業装置を強制上昇作動させるバックアップ制御手段を備えるとともに、前記後進検出手段の後進状態検出結果にもかかわらず、接地状態検出手段が接地状態を検出していない場合には、前記バックアップ制御作動を阻止するように前記制御手段を制御作動させるべく、前記電磁制御弁と後進検出手段および接地状態検出手段とを連係してあることを特徴とする。
【0026】
上記構成によると、水田作業装置が作業高さにまで下降している整地フロートが接地している状態で後進状態になった時にのみ、バックアップ制御が実行されて水田作業装置は自動的に上昇されることになり、整地フロートが接地していない場合には、後進状態になっても水田作業装置は上昇されない。
【0027】
従って、請求項3の発明によると、整地フロートが接地しない高さまで水田作業装置を下降させた状態で前後進操作を行う条合わせ時等の場合のように、バックアップ制御を必要としない場合においては、自動的にバックアップ制御の作動を牽制阻止することができ、作業性を向上することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明に係る水田作業機としての乗用型田植機が示されている。この田植機は、前輪1および後輪2を備えた四輪駆動型の走行機体3の後部に、油圧駆動されるリンク機構4を介して水田作業装置としての苗植付け装置5が昇降可能に連結されるとともに、走行機体3の後部に施肥装置7が装備された構造となっており、リンク機構4が単動型の油圧シリンダ6によって駆動昇降されるようになっている。
【0029】
前記走行機体1の前部にはエンジン8が搭載され、このエンジン8からの動力が、正転および逆転での無段変速が可能な油圧式の無段変速装置9で変速され、その変速動力がミッションケース10に入力されて走行系と作業系に分岐伝達される。分岐された走行系の動力は、ケース内で図示しないギヤ式の副変速機構で複数段に変速され、その変速動力が、ミッションケース10に軸支した左右の前輪1に伝達されるとともに、変速動力の一部が伝動軸11および後部伝動ケース12を介して左右の後輪2にも伝達されるようになっている。また、ケース内で分岐された作業系の動力は、その正転動力のみがケース後部から取り出されて苗植付け装置5に軸伝達され、苗植付け装置5が走行速度と同調した速度で駆動されるようになっている。
【0030】
苗植付け装置5には、苗を載置して一定ストロークで往復横移動する苗のせ台14、この苗のせ台14の下端から苗を1株分づつ切出して田面に植付けてゆく8条あるいは10条分の回転式の植付け機構15、田面の植え付け箇所を均平化する複数の整地フロート16、等が備えられており、並列配備された整地フロート16群のうち、中央の整地フロート16は、後述のように、苗植付け装置5の田面に対する高さを検知するためのセンサフロートSFとして利用される。
【0031】
施肥装置7には、粉粒状の肥料を貯留するホッパ17、このホッパ17から図示しされていない繰出し機構によって定量づつ繰り出された肥料を風力搬送する電動ブロワ、各整地フロート16に取付けた各植付け条ごとの作溝器19、風力搬送される肥料を各作溝器19まで案内する供給ホース20、等が備えられており、機体前進に伴って苗植付け位置の横側近くに各作溝器19で施肥溝が形成され、この施肥溝に肥料が供給されて埋設されるようになっている。
【0032】
前記油圧シリンダ6は電磁制御弁Vによって作動制御されるようになっており、図2に、この油圧シリンダ6を駆動するための油圧回路図が示されている。なお、この田植機では、走行用ミッションケース10に貯留された潤滑油がこの油圧回路における作動油としても利用されている。
【0033】
図2に示すように、電磁制御弁Vのバルブボディ21には、エンジン動力によって駆動されるポンプ22からの圧油供給を受けるポンプポートP、油圧シリンダ6に配管接続されるシリンダポートC、および、排油をミッションケース10に還元するタンクポートTが設けられるとともに、パイロット圧の供給を受けて正または逆に作動する中立復帰型の主スプール23、主スプール23の一端に備えられた制御油室24に上昇用のパイロット圧油を供給する上昇用デューティ弁25、主スプール23の他端に備えられた制御油室26に下降用のパイロット圧油を供給する下降用デューティ弁27、両デューティ弁25,27の一次側に所定圧の圧油を供給するための減圧弁28、主スプール23とシリンダポートCとをつなぐ給排油用油路bの途中に介在されたパイロット式逆止弁29と下降阻止用の手動開閉弁30、と給排油用油路bとパイロット式逆止弁29の開路用のパイロット油路dとの間に設けられて両油路b,dの圧の内の高い方の圧を取り出すシャトル弁31、バネ32で閉じ方向に付勢された圧力補償弁33、リリーフ弁34、圧油流入油路a中のラインフィルタ35、などが組込まれており、シャトル弁31から取り出された圧はパイロット油路eを介して圧力補償弁33に印加されるようになっている。
【0034】
次に、前記油圧回路を用いての昇降作動について説明する。
【0035】
〔中立〕
図2は、主スプール23の制御油室24,26のいずれにもパイロット圧が供給されていない中立「N」にある状態を示し、この時、圧油流入油路aおよび給排油用油路bはそれぞれ主スプール23によって閉じられるとともに、パイロット式逆止弁29のパイロット回路dが開放される。この状態では圧力補償弁33の閉路用パイロット油路eには圧が立っていないので、圧油流入油路aに接続されている開路用パイロット油路fの圧によって圧力補償弁33はバネ32に抗して開かれ、圧油流入油路aに供給された圧油の全量が圧力補償弁33を経てタンクポートTから排出される。また、シリンダポートCには苗植付け装置5の重量を受ける油圧シリンダ6の負荷圧が作用しているが、パイロット式逆止弁29の自閉作用によって流出が阻止され、苗植付け装置5は現状の高さ位置に維持される。ここで、圧油流入油路aにはバネ32の閉じ付勢力に打ち勝つ圧が立つことになるが、バネ32の閉じ付勢力は小さく、中立作動中の圧力補償弁33を介しての排油による圧力ロスは小さいものである。
【0036】
〔上昇作動〕
上昇用デューティ弁25が間欠駆動されて制御油室24に上昇作動用のパイロット圧が供給されると、主スプール23がパイロット圧の大きさに応じて上昇「U」側に変位し、パイロット圧の大きさに応じた開度で圧油流入油路aと給排油用油路bとが連通される。これによってパイロット式逆止弁29が圧油流入油路aの圧によって強制開放され、油圧シリンダ6は圧油供給を受けて短縮駆動され、苗植付け装置5が上昇作動する。
この場合、給排油用油路bの圧がシャトル弁31を介して圧力補償弁33の閉路用パイロット油路eに作用することになり、圧油流入油路aの圧が給排油用油路bの圧よりバネ32による付勢圧だけ大きくなるように、つまり、主スプール23の前後差圧がバネ32による付勢圧と等しくなるように、給排油用油路bの圧(油圧シリンダ6の負荷圧)に応じて圧力補償弁33が開閉作動する。これによって、主スプール23の開度が同一であれば、負荷圧にかかわら主スプール23を通過する油量が安定維持され、油圧シリンダ6の作動速度が一定に補償されるのである。
【0037】
〔下降作動〕
下降用デューティ弁27が間欠駆動されて制御油室26にパイロット圧が供給されると、そのパイロット圧の大きさに応じて主スプール23が下降「D」側に変位する。この場合、圧油流入油路aがパイロット油路dに連通してパイロット式逆止弁29が開かれ、シリンダポートCが給排油用油路bおよび主スプール23を介してタンク側に連通し、油圧シリンダ6内の作動油が流出して苗植付け装置5が自重下降する。この時、圧力補償弁33の両パイロット油路e,fにはそれぞれ同一の圧が作用するので、圧力補償弁33はバネ32によって閉じられ、ポンプ22からの圧油はパイロット油路dに送り込まれ、パイロット式逆止弁29を開放する圧を維持しながらドレン油路gから排出される。なお、圧油流入油路aの圧が設定圧にまで高まるとリリーフ弁34が作動して油圧回路全体が保護される。
【0038】
図3の制御ブロック図に示されているように、前記電磁制御弁Vはマイクロプロセッサを利用した制御装置40に接続されており、センサフロート等を利用して得られた検出情報に基づいて自動制御されるとともに、人為指令によっても操作できるようになっており、以下それに関連する構成について説明する。
【0039】
走行機体3に備えられた運転座席36の右横脇には植付けレバー41が前後揺動自在に配備されている。この植付けレバー41の操作経路には、前方から後方に向けて、「植付け」、「下降」、「中立」、および、「上昇」の4つの操作位置がこの順に設定されるとともに、これらの更に後方に「自動」位置が設けられており、植付けレバー41の操作位置がポテンショメータ42で検出されて制御装置40に入力されている。
【0040】
苗植付け装置5に装備された各整地フロート16は、横向きのフロート支点軸43から後向き片持ち状に延設された複数の支持アーム44の後端に、支点x周りに上下揺動可能に支持されるとともに、左右中央に位置するセンサフロートSFの支点x周りの上下揺動がポテンショメータ45で検出され、このポテンショメータからの出力が、田面に対する苗植付け装置5の高さ位置情報として制御装置40に入力されている。
【0041】
運転部前方に設けられたステアリングハンドル37の左脇には、前記無段変速装置9を操作する主変速レバー46が前後揺動可能に設けられている。この主変速レバー46は、前方の前進変速域Fに操作することで前進での無段変速を行うことができ、後方の後進変速域Rに操作することで後進での無段変速を行うことができ、両変速域の中間の中立Nに操作することで走行を停止することができるように、無段変速装置9に機械式に連係されている。そして、この主変速レバー46の操作径路脇には、後進変速域Rに操作された主変速レバー46によって接当揺動される検知レバー47と、この検知レバー47の揺動によって押圧操作される後進スイッチ48が備えられており、この後進スイッチ48の検出結果が制御装置40に入力されて、主変速レバー46が後進変速域Rに操作されているか否かの判別がなされるようになっている。
【0042】
ステアリングハンドル37の右脇には、優先的な昇降指令を人為的に出すための操作具として十字揺動式の操作レバー50が配備されている。この操作レバー50は、上下左右に揺動可能、かつ、中立位置Nに復帰付勢されており、中立位置Nより上方の手動上昇操作位置U1、この手動上昇操作位置U1より更に上方の自動上昇操作位置U2、中立位置Nより下方の手動下降操作位置D1、この手動下降操作位置D1より更に下方の自動下降操作位置D2、中立位置Nより前方の左マーカ操作位置M(L)、および、中立位置Nより後方の右マーカ操作位置M(R)への操作が可能となっている。そして、これらの操作位置U1,U2,M(L),M(R)への操作が多接点スイッチ51によって検出され、その検出結果が制御装置40に入力されるようになっている。
【0043】
走行機体3には、一行程の植付け走行時に、次行程の走行基準線田面に引っ掻き形成する左右一対の線引きマーカ52が、その先端が圃場に突入する倒伏作用姿勢と、その先端が田面から離れた起立姿勢(図2に示す姿勢)とに姿勢切り換え可能に支点y周りに揺動自在に装備されている。これら左右の線引きマーカ52には操作ワイヤ53が連係されており、苗植付け装置5が上限位置へ上昇されるのに連動して操作ワイヤ53が引き込み操作されることで、バネ54の付勢力に抗して起立姿勢に切り換えられるようになっている。そして、この起立姿勢においては、対応する操作ワイヤ53に連係された左右の保持機構55が自動的に作用し、苗植付け装置5が下降されても操作ワイヤ引き込み状態が保持されて線引きマーカ52が起立姿勢で保持されるようになっている。
【0044】
そして、左右の各保持機構55は電磁ソレノイド56の通電作動によってその保持機能が解除されるようになっており、前記操作レバー50が左マーカ操作位置M(L)に操作されたことが多接点スイッチ51で検知されると、左がわの保持機構55の保持機能が解除され、操作レバー50が右マーカ操作位置M(R)に操作されたことが多接点スイッチ51で検知されると、右がわの保持機構55の保持機能が解除されるようになっている。従って、苗植付け装置5が植付け作業高さ位置に下降している、または、植付け作業高さ位置に下降すると、保持機能が解除された側の線引きマーカ52がバネ付勢力で倒伏姿勢に切り換えられることになる。
【0045】
また、前記制御装置40には、苗植付け装置5が所定の上限位置まで上昇されたことをリンク機構4の高さ位置として検知する上限スイッチ57、苗植付け装置5および施肥装置7への動力伝達を断続する作業クラッチ58を入り切り操作する電動モータ59、植付け深さを安定維持するために苗植付け装置5を自動昇降制御する際の制御感度を調節する制御感度調節器60が接続されている。
【0046】
この田植機においては、植付けレバー41を操作して苗植付け装置5を任意に昇降させる形態と、植付け深さを安定化させるために苗植付け装置5を自動昇降制御する形態を選択することができるようになっており、各昇降形態の作動を以下に説明する。
【0047】
[手動による昇降]
植付けレバー41を「上昇」位置に操作すると電磁制御弁Vが上昇状態に切換えられ、苗植付け装置5は上限スイッチ57が検知作動するまで上昇作動し、上限まで上昇した時点で電磁制御弁Vが中立状態に切換わり、苗植付け装置5は上限位置で保持される。また、植付けレバー41を「上昇」位置に操作し、苗植付け装置5が上限に到達するまでに植付けレバー41を「中立」位置に戻すことで、苗植付け装置5を任意の高さまで上昇させて停止することができる。なお、「上昇」位置および「中立」位置では作業クラッチ58が電動モータ59によってクラッチ切り状態に切換えられる。
【0048】
苗植付け装置5が空中にある状態で、植付けレバー41を「下降」位置に操作すると、「自動植付け深さ制御」モードに切換わる。この制御モードは、後述するように、センサフロートSFの姿勢検出情報に基づいて苗植付け装置5を所定の植付け作業高さに維持するものであるために、空中にある苗植付け装置5はセンサフロートSFが接地して所定の基準姿勢になるまで下降制御される。また、植付けレバー41を「下降」位置に操作し、センサフロートSFが接地するまでに「中立」位置に戻すことで、苗植付け装置5を任意の高さまで下降させて停止することもできる。なお、この「下降」位置でも作業クラッチ58が電動モータ59によってクラッチ切り状態に切換えられる。
【0049】
[自動植付け深さ制御]
植付けレバー41を「植付け」位置に操作すると、「自動植付け深さ制御」モードに切換わるとともに、センサフロートSFの接地がポテンショメータ45かの情報に基づいて検知されて作業クラッチ58が電動モータ59によってクラッチ入り状態に切換えられる。この制御モードでは、センサフロートSFの上下揺動角度を目標基準角に維持するようポテンショメー45からの検出情報に基づいて電磁制御弁Vが作動制御される。つまり、ポテンショメー45により検出されたセンサフロートSFの上下揺動角の移動平均値(以下、単に検出角と略称する)が算出されるとともに、その検出角と予制御装置40に入力設定されている目標基準角とが比較され、目標基準角と検出角との偏差に基づいて電磁制御弁Vが作動制御される。
【0050】
つまり、目標基準角に対して検出角が大きい(センサフロートSFが目標基準角よりも前上がり方向にある)と判断されると苗植付け装置5が上昇制御され、逆に、基準目標角に対して検出角が小さい(センサフローSFが目標基準角よりも前下がり方向にある)と判断されると苗植付け装置5が下降制御され、もって、センサフロートSFの上下揺動角が目標基準角の不感帯幅内に納められる。これによって、圃場における耕盤の深さ変化などによって走行機体3が上下動したり前後に傾斜しても、苗植付け装置5の田面に対する高さを安定維持して、所定の深さでの植付けを行うことができる。
【0051】
この場合、下降制御においては、油圧シリンダ6から排出される油量が、そのときの前記偏差のn次関数(例えば4次関数)で演算された流量となり、上昇制御においては、油圧シリンダ6に供給される油量が、そのときの偏差のm(m<n)次関数(例えば3次関数)の流量となるように制御ゲインが設定されている。これによると、苗植付け装置5の昇降によるセンサフロートSFの所定の基準姿勢への復帰を迅速に行えるようにしながらも、苗植付け装置5の上昇速度が下降速度よりも速くなることを防止でき、各整地フロート16が田面から浮き上がることに起因した浮き苗の発生を抑制できる。
【0052】
また、この自動植付け深さ制御における前記目標基準角は、前記制御感度調節器60によって「1」〜「7」の7段階に調節設定することができるものであり、ダイヤル値を小さく設定するほど目標基準角にある(制御中立状態にある)センサフロートSFの姿勢が前下がり方向に変更され、ダイヤル値を大きく設定するほど目標基準角にある(制御中立状態にある)センサフロートSFの姿勢が前上がり方向に変更されるようになっている。そして、制御装置40に予め入力設定されている目標基準角が、制御感度調節器60におけるダイヤル値「4」に相当しており、この時のセンサーフロートSFの姿勢が前後方向に略水平となっている。
【0053】
これによると、ダイヤル値を小さく設定して目標基準角にあるセンサフロートSFの姿勢を前下がり方向に変更するほど、センサフロートSFが接地圧を受けやすくなり、小さい接地圧変動でもセンサフロートSFが上下揺動し、敏感な昇降制御が行われることになる。逆に、ダイヤル値を大きく設定して目標基準角にあるセンサフロートSFの姿勢を前上がり方向に変更するほど、センサフロートSFが接地反力を受けにくくなり、接地圧が大きく変動しないとセンサフロートSFが上下揺動しなくなり鈍感な昇降制御が行われることになる。
【0054】
従って、水が多くて柔らかい水田では小さいダイヤル値に設定して制御感度を敏感にすることで、センサフロートSFを不当に大きく沈下させてしまうことなく昇降制御を行うことができ、逆に、硬い水田では大きいダイヤル値に設定して制御感度を鈍感にすることで、田面の凹凸などに不当に感応することなく安定した昇降制御を行うことができるのである。
【0055】
植付けレバー41を「自動」位置に操作すると、上記した「自動植付け深さ制御」モードが設定されるとともに「優先昇降制御」と「バックアップ制御」が実行可能となるものであり、以下にこれら制御の作動について説明する。
【0056】
[優先昇降制御]
【0057】
この優先昇降制御は前記操作レバー50の上げ下げ操作に対応して実行されるものであり、図4,図5に、この優先昇降制御のフローチャートが示されている。
【0058】
フローチャートから明らかなように、操作レバー50が手動上昇操作位置U1へ押し上げ操作されると、これが多接点スイッチ51によって検出され、その検出が継続されている間は電磁制御弁Vが上記した上昇作動状態に切換えられ、苗植付け装置5が上昇し続ける。そして、この検出が途絶えると、電磁制御弁Vが上記した中立状態に切換えられて、苗植付け装置5がそのときの上昇位置で停止される。
【0059】
また、操作レバー50が自動上昇操作位置U2へ操作されると、これが多接点スイッチ51によって検出され、報知装置61が作動して報知音が1回だけ発生されるとともに、上限スイッチ54が検知作動するまで苗植付け装置5が上昇制御され、上限への到達検知に基づいて電磁制御弁Vが中立状態に切換えられて上昇制御が停止する。
【0060】
逆に、操作レバー50が手動下降操作位置D1へ操作されたことが多接点スイッチ52によって検出されると、その検出が継続されている間は、電磁制御弁Vが上記した下降作動状態に切換えられて苗植付け装置5は自重下降し、その検出が途絶えると、電磁制御弁Vが中立状態に切換えられて苗植付け装置5はそのときの下降位置で停止される。
【0061】
そして、苗植付け装置5が所定の植付け作業高さ位置に安定維持された状態において、操作レバー50が手動上昇操作位置U1または自動上昇操作位置U2へ操作されたことが多接点スイッチ51によって検出されると、自動植付け深さ制御が終了されて、優先的に苗植付け装置5が上昇されるとともに、電動モータ59を介して作業クラッチ55がクラッチ切り状態に切り換えられる。
【0062】
また、操作レバー50が自動下降操作位置D2へ操作されたことが多接点スイッチ51よって検出されると、報知装置61が作動されて報知音が1回だけ発生されるとともに、上記した植付けレバー41を「下降」位置に操作した状態と同じ状態がもたらされ、苗植付け装置5は、センサフロートSFが目標基準角で接地する状態になるまで下降される。
【0063】
また、多接点スイッチ52により操作レバー50が自動下降操作位置D2へ操作されたことが検出された次の検出として、その自動下降操作位置D2へ操作レバー50が2回目に操作されたことが多接点スイッチ52によって検出されると、報知装置57によって報知音が2回連続して発生されるとともに、電動モータ59が作動されて作業クラッチ58がクラッチ切り状態から入り状態に切り換えられ、苗植付け装置5による植付け作動と施肥装置7による施肥作動とが開始される。そして、この作業状態に移行した後は、上記した自動植付け深さ制御が行われる。
【0064】
また、操作レバー50が自動上昇操作位置U2へ操作されたことが多接点スイッチ51により検知された後の次の検出が、上限スイッチ57による上限位置への到達検出ではなく、多接点スイッチ51による操作レバー50の手動下降操作位置D1へ操作されたことの検出であると、電磁制御弁Vは中立状態に切り換えられて苗植付け装置5はそのときの上昇途中位置で停止される。
【0065】
また、操作レバー50が自動下降操作位置D2へ操作されたことが多接点スイッチ52により検出された次の検出が、ポテンショメータ45による苗植付け装置5の植付け作業高さ位置への到達検出ではなく、多接点スイッチ34による操作レバー50の手動上昇操作位置U1へ操作されたことの検出であると、電磁制御弁Vは中立状態に切り換えられて苗植付け装置5はそのときの下降途中位置で停止させる。
【0066】
つまり、単一の操作レバー50を装備するだけの簡単な構成でありながら、その操作レバー50を中立位置Nから上方の手動上昇操作位置U1に操作すると、その操作位置U1に操作レバー50を維持している間だけ苗植付け装置5を上昇させて任意の高さ位置で上昇停止させる手動上昇操作を行えるようになり、逆に、操作レバー50を中立位置Nから下方の手動下降操作位置D1に操作すると、その操作位置D1に操作レバー50を維持している間だけ苗植付け装置5を下降させて任意の高さ位置で下降停止させる手動下降操作を行えるようになり、また、操作レバー50を中立位置Nから上方の手動上昇操作位置U1を越えた自動上昇操作位置U2に操作すると、上限位置まで苗植付け装置5を自動上昇させる自動上昇操作を行えるようになり、逆に、操作レバー50を中立位置Nから下方の手動下降操作位置D1を越えた自動下降操作位置D2に操作すると、所定の植付け作業高さ位置まで苗植付け装置5を自動下降させる自動下降操作を行えるようになり、その自動下降操作位置D2への操作が行われた操作レバー50の次の操作として、その操作位置D2への2回目の操作を行うと、苗植付け装置5及び施肥装置7を作動状態に切り換えることができ、その自動下降操作位置D2への2回目の操作が行われた操作レバー50の次の操作として、中立位置Nから上方の手動上昇操作位置U1又は自動上昇操作位置U2への操作を行うと、苗植付け装置5及び施肥装置7を非作動状態に切り換えることができるとともに、その操作位置U1,U2に応じた苗植付け装置5の手動上昇操作または自動上昇操作を行えるようになり、更に、操作レバー50を左マーカ操作位置M(L)あるいは右マーカ操作位置M(R)に操作することで、線引きに使用する線引きマーカ52を選択することができるのである。
【0067】
また、操作レバー50の自動上昇操作位置U2への操作に基づく苗植付け装置5の自動上昇操作途中で操作レバー50を中立位置Nから手動下降操作位置D1に操作すると、苗植付け装置5をそのときの上昇途中位置にて上昇停止させることができ、逆に、操作レバー50の自動下降操作位置D2への操作に基づく苗植付け装置5の自動下降操作途中で操作レバー50を中立位置Nから手動上昇操作位置U1に操作すると、苗植付け装置5をそのときの下降途中位置にて下降停止させることができ、これによって、操作レバー50を中立位置Nから上方の手動上昇操作位置U1に操作して苗植付け装置5を任意の高さ位置まで上昇させる手動上昇操作を行うつもりが、誤って、その手動上昇操作位置U1を越えた自動上昇操作位置U2まで操作レバー50を操作してしまった場合には、その誤操作方向とは逆方向である下方の手動下降操作位置D1に操作レバー50を操作すれば、その誤操作に基づく苗植付け装置5の自動上昇操作を直ちに中止させることができ、その後、操作レバー50を手動上昇操作位置U1に操作することで、苗植付け装置5を任意の高さ位置まで手動上昇させることができ、逆に、操作レバー50を中立位置Nから下方の手動下降操作位置D1に操作して苗植付け装置5を任意の高さ位置まで下降させる手動下降操作を行うつもりが、誤って、その手動下降操作位置D1を越えた自動下降操作位置D2まで操作レバー50を操作してしまった場合には、その誤操作方向とは逆方向である上方の手動上昇操作位置U1に操作レバー50を操作すれば、その誤操作に基づく苗植付け装置5の自動下降操作を直ちに中止させることができ、その後、操作レバー50を手動下降操作位置D1に操作することで、苗植付け装置5を任意の高さ位置まで手動下降させることができるのである。
【0068】
しかも、報知装置61からの報知音によって、報知音がなければ、そのときの操作レバー50の操作が、自動上昇操作位置U2または自動下降操作位置D2まで操作されていない手動上昇操作位置U1又は手動下降操作位置D1への操作であり、その操作に応じた苗植付け装置5の手動昇降操作が行われることを運転者に把握させることができ、また、報知装置61からの報知音が1回であれば、そのときの操作レバー50の操作が、手動上昇操作位置U1又は手動下降操作位置D1を越えた自動上昇操作位置U2又は自動下降操作位置D2への操作であり、その操作に応じた苗植付け装置5の自動昇降操作が行われることを運転者に把握させることができ、更に、報知装置61からの報知音が2回であれば、そのときの操作レバー50の操作が、手動下降操作位置D1を越えた自動下降操作位置D2への2回目の操作であり、苗植付け装置5及び施肥装置7が作動状態に切り換えられることを運転者に把握させることができ、これによって、運転者は、そのときの操作レバー50の操作が適正であったか否かを容易に判断することができ、そのときの操作レバー50の操作が不適正である場合には、その誤操作に対する操作レバー50による適正な処置を速やかに行えるのである。
【0069】
[バックアップ制御]
【0070】
バックアップ制御は、苗植付け装置5を作業高さに下降した状態のままで後進した際に、苗植付け装置5の後端が畦などに衝突するのを未然に回避するための手段であり、植付けレバー41が「自動」位置に操作されている状態でのみ機能する。そして、このバックアップ制御は、苗植付け装置5が下降整地フロート16が接地している状態、および、主変速レバー46が後進位置に変速された状態を、バックアップ制御の起動条件としている。
【0071】
ここで、整地フロート16が接地しているか否か判断は、センサフロートSFの姿勢を検出するポテンショメータ45からの出力によってなされる。つまり、苗植付け装置5が田面から浮上していると、センサフロートSFは前下がり姿勢に垂れ下り、苗植付け装置5が下動してセンサフロートSFが接地すると、センサフロートSFの持ち上げ揺動に伴ってポテンショメータ45の検出値が変化するので、その検出値の変化を捉えることで整地フロート16が接地したことを認識することができるのである。
【0072】
図6に、このバックアップ制御のフローチャートが示されている。このフローチャートから明らかなように、植付けレバー41の操作位置が「自動」位置にある状態で、ポテンショメータ45からの情報によりセンサフロートSFが接地していることが検知されるとともに、主変速レバー46が後進位置に操作されていることが後進スイッチ48によってで検知されると、バックアップ制御の起動条件が成立し、電動モータ59によって作業クラッチ58が自動的に切り操作されるとともに、電磁制御弁Vが「上昇」に切換えられて苗植付け装置5が上昇される。そして、苗植付け装置5が上限に到達したことが上限スイッチ57で検知されると、電磁制御弁Vは「中立」の戻され、苗植付け装置5の上昇が停止される。なお、このバックアップ制御が実行されると自動植付け深さ制御は停止される。
【0073】
また、苗植付け装置5の上昇が開始されてから所定時間(例えば2秒間)経過しても上限に到達したことが検知されなければ上昇作動はは停止される。つまり、バックアップ制御により上昇作動が開始されると、少なくとも所定時間(例えば2秒間)だけは上昇作動が実行されるのである。
【0074】
なお、バックアップ制御により上昇された苗植付け装置5は、前記操作レバー50の上記した下方操作によって下降することができる。
【0075】
〔別実施形態〕
本発明は、以下のような形態で実施することもできる。
【0076】
(1)水田作業機としては、走行機体の後部に水田作業装置として水田直播装置を昇降可能に連結して構成された乗用型直播機であってもよい。また、苗植付け装置や水田直播装置などの水田作業装置に施肥装置を装備した仕様に構成して実施することもできる。
【0077】
(2)操作レバー50の自動上昇操作位置U2への操作に基づく苗植付け装置5の自動上昇操作途中において、操作レバー50を中立位置Nから手動下降操作位置D1を越えて自動下降操作位置D2に操作した場合であっても、苗植付け装置5がそのときの上昇途中位置で上昇停止し、逆に、操作レバー50の自動下降操作位置D2への操作に基づく苗植付け装置5の自動下降操作途中において、操作レバー50を中立位置Nから手動上昇操作位置U1を越えて自動上昇操作位置U2に操作した場合であっても、苗植付け装置5がそのときの下降途中位置で下降停止するように構成してもよい。
【0078】
(3)報知装置61として、電子アラームや音声発生器などを採用するようにしてもよい。
【0079】
(4)操作レバー50の自動上昇操作位置U2又は自動下降操作位置D2への到達が多接点スイッチ51により検出された場合と、多接点スイッチ51により操作レバー50の自動下降操作位置D2への到達が検出された次の検出として、その自動下降操作位置D2への操作レバー50の2回目の到達が多接点スイッチ51により検出された場合とで、報知装置61が発生させる報知音の長さを変えるようにしてもよく、又、音色を変えるようにしてもよい。
【0080】
(5)操作レバー50の手動上昇操作位置U1又は手動下降操作位置D1への到達が多接点スイッチ52により検出された場合においても、報知装置61が報知音を発生させるように構成してもよい。この構成においては、例えば、操作レバー50の手動上昇操作位置U1又は手動下降操作位置D1への到達が多接点スイッチ51により検出されると、その検出が継続されている間は報知装61が報知音を発生させ、操作レバー50の自動上昇操作位置U2又は自動下降操作位置D2への到達が多接点スイッチ51により検出されると、報知装置61が報知音を2回続けて発生させ、多接点スイッチ51により操作レバー50の自動下降操作位置D2への到達が検出された次の検出として、その自動下降操作位置D2への操作レバー50の2回目の到達が多接点スイッチ51により検出されると、報知装置61が報知音を3回続けて発生させるようにしてもよい。
【0081】
(6)多接点スイッチ51により操作レバー50の手動上昇操作位置U1への到達が検出された場合と、手動下降操作位置D1への到達が検出された場合とで、報知装置61が発生させる報知音の回数や音色などを変えるようにしてもよく、又、多接点スイッチ51により操作レバー50の自動上昇操作位置U2への到達が検出された場合と、自動下降操作位置D2への到達が検出された場合とで、報知装置61が発生させる報知音の回数や音色などを変えるようにしてもよい。
【0082】
(7)バックアップ制御の起動条件を判別するための後進検出手段としては、前後進の切換えが可能な前記主変速レバー46の操作位置をポテンショメータで検出するように構成し、このポテンショメータの検出結果を利用するものであってもよい。
【0083】
(8)バックアップ制御に基づく上昇作動を維持する最低限の所定時間としては、線引きマーカ52が倒伏姿勢から起立姿勢に切換るに要する時間に設定してもよい。
【0084】
(9)走行変速装置として前進域から後進域に亘って一連に変速操作可能な油圧式の無段変速装置を利用しているが、ギヤ式変速装置であってもよい。
【0085】
(10)整地フロート16の接地状態を検出する接地状態検出手段として、センサフロートSFの姿勢検出用のポテンショメータ45とは別に専用の接地センサを設けてもよい。専用の接地センサとしては、圧電素子等を利用した圧力センサや、接地圧によって上下に揺動する橇状の接地体を利用したものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】田植機の全体側面図
【図2】苗植付け装置昇降用の油圧回路図
【図3】制御ブロック図
【図4】優先昇降制御のフローチャート
【図5】優先昇降制御のフローチャート
【図6】バックアップ制御のフローチャート
【符号の説明】
3        走行機体
5        水田作業装置(苗植付け装置)
6        油圧シリンダ
9        走行変速装置(油圧式無段変速装置)
16       整地フロート(センサフロートSF)
22       ポンプ
23       主スプール
24       制御油室
25       上昇用デューティ弁
26       制御油室
27       下降用デューティ弁
29       パイロット式逆止弁
31       シャトル弁
32       バネ
33       圧力補償弁
50       操作具(操作レバー
N        中立位置
U1       手動上昇操作位置
U2       自動上昇操作位置
D1       手動下降操作位置
D2       自動下降操作位置
V        電磁制御弁
a        圧油供給油路
b        圧油給排用油路
d        パイロット油路
e        閉路用パイロット油路
f        開路用パイロット油路

Claims (3)

  1. 走行機体の後部に連結した水田作業装置を単動型の油圧シリンダで駆動昇降するとともに、この油圧シリンダを電磁制御弁で作動制御するよう構成した水田作業機の昇降装置であって、
    前記電磁制御弁に、圧油給排用油路を介して前記油圧シリンダに連通接続された主スプールと、電磁駆動される上昇用デューティ弁および下降用デューティ弁を備え、
    上昇用デューティ弁および下降用デューティ弁を、主スプールの両端に配備された一対の制御油室にそれぞれ連通接続し、一方の制御油室に印加されたパイロット圧の大きさに応じた開度で主スプールを中立位置から上昇側あるいは下降側に変位させるよう構成し、
    前記圧油給排用油路には、主スプールから送出される圧油のシリンダ側への流動を許容し、シリンダ側からの圧油流出を阻止するパイロット式逆止弁を介在し、
    前記主スプールが中立位置にある時には、ポンプに接続された圧油供給油路と前記圧油給排用油路がそれぞれ閉塞遮断されるとともに、前記パイロット式逆止弁の開路用のパイロット油路が主スプールを介してタンクに連通され、
    前記主スプールが上昇位置にある時には、前記圧油供給油路と前記圧油給排用油路が主スプールを介して連通され、
    前記主スプールが下降位置にある時には、前記圧油供給油路が主スプールを介して前記パイロット式逆止弁の開路用のパイロット油路に連通されるように構成し、
    前記圧油供給油路は、バネによって閉じ付勢された圧力補償弁を介してタンクに連通され、この圧力補償弁の開路用パイロット油路は圧油供給油路に接続されるとともに、圧力補償弁の閉路用パイロット油路は、前記圧油給排用油路とパイロット式逆止弁の前記パイロット油路とにシャトル弁を介して連通接続されていることを特徴とする水田作業機の昇降装置。
  2. 走行機体の後部に連結した水田作業装置を単動型の油圧シリンダで駆動昇降するとともに、この油圧シリンダを電磁制御弁で作動制御するよう構成した水田作業機の昇降装置であって
    中立復帰型の操作具を中立位置から手動上昇操作位置に操作すると、その操作位置に前記操作具が維持されている間は前記水田作業装置が上昇制御され、前記操作具を前記中立位置から前記手動上昇操作位置を越えた自動上昇操作位置に操作すると、前記水田作業装置が所定の上限位置まで自動上昇制御され、前記操作具を前記中立位置から手動下降操作位置に操作すると、その操作位置に前記操作具が維持されている間は前記水田作業装置が下降制御され、前記操作具を前記中立位置から前記手動下降操作位置を越えた自動下降操作位置に操作すると、前記水田作業装置が所定の作業高さ位置まで自動下降制御され、前記操作具の前記自動上昇操作位置への操作に基づく前記水田作業装置の自動上昇途中で前記操作具を前記中立位置から前記手動下降操作位置に操作すると、前記水田作業装置がそのときの上昇途中位置で上昇を停止し、前記操作具の前記自動下降操作位置への操作に基づく前記水田作業装置の自動下降途中で前記操作具を前記中立位置から前記手動上昇操作位置に操作すると、前記水田作業装置がそのときの下降途中位置で下降を停止するように、前記操作具を前記電磁制御弁に連係してあることを特徴とする水田作業機の昇降装置。
  3. 走行機体の後部に連結した水田作業装置を単動型の油圧シリンダで駆動昇降するとともに、この油圧シリンダを電磁制御弁で作動制御するよう構成した水田作業機の昇降装置であって
    前記走行機体の走行変速装置が後進位置に設定されたことを検出する後進検出手段と前記水田作業装置に備えた整地フロートの接地状態を検出する接地状態検出手段とを設け、前記後進検出手段の後進状態検出結果を受けて前記水田作業装置を強制上昇作動させるバックアップ制御手段を備えるとともに、前記後進検出手段の後進状態検出結果にもかかわらず、接地状態検出手段が接地状態を検出していない場合には、前記バックアップ制御作動を阻止するように前記制御手段を制御作動させるべく、前記電磁制御弁と後進検出手段および接地状態検出手段とを連係してあることを特徴とする水田作業機の昇降装置。
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