JP2002082461A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2002082461A JP2000269957A JP2000269957A JP2002082461A JP 2002082461 A JP2002082461 A JP 2002082461A JP 2000269957 A JP2000269957 A JP 2000269957A JP 2000269957 A JP2000269957 A JP 2000269957A JP 2002082461 A JP2002082461 A JP 2002082461A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 近赤外光に対し高感度で電気特性に優れ、繰
返し使用による感度低下が起こり難く、帯電電位が安定
で耐磨耗性に優れた電子写真感光体を提供する。 【解決手段】 電子写真感光体の導電性支持体1上に形
成される感光層4が、特定の結晶型のオキソチタニルフ
タロシアニンを電荷発生物質2として含有し、ベンゾフ
ラン、ベンゾチオフェンまたはインドール環を有するア
ミン化合物を電荷移動物質3として含有する。また感光
層4は、バインダポリマとして、特定のポリカーボネー
ト樹脂と特定のポリエステル樹脂とを一定量含有する。
さらに酸化防止剤としてα−トコフェロールまたは2,
6−ジ−t−ブチル−4−メチル−フェノール、および
レベリング剤としてジメチルポリシロキサンを含有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オキソチタニルフ
タロシアニン化合物を電荷発生物質とし、アミン化合物
を電荷移動物質として用いる電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、実用化されている電子写真感光体
(以下、単に「感光体」とも称す)は、無機系材料を用
いた無機感光体と、有機系材料を用いた有機感光体とに
分類される。
【0003】従来から、電子写真感光体には、感度およ
び耐久性の両面から無機系材料が主として用いられてき
た。代表的な無機感光体としては、アモルファスセレン
(a−Se)およびアモルファスセレンひ素(a−As
Se)などから成るセレン系の感光体、色素増感した酸
化亜鉛(ZnO)または硫化カドミウム(CdS)をバ
インダポリマ中に分散した感光体、ならびにアモルファ
スシリコン(a−Si)を使用した感光体などがある。
【0004】前記セレン系の感光体およびCdSを使用
した感光体は、耐熱性および保存安定性に問題があり、
毒性を有するので、その廃棄は公害をもたらす原因とな
る。またZnO樹脂分散系感光体は、低感度であり、か
つ耐久性が低いという点から、現在はほとんど使用され
ていない。またa−Si感光体は、無公害性の無機感光
体として注目され、高感度および高耐久性などの長所を
有する。しかしa−Si感光体は、プラズマCVD(Ch
emical Vapor Deposition)法を用いる製造プロセスに
起因する画像欠陥などの欠点、および生産性の低さに起
因するコストアップという欠点を有している。このよう
に無機系材料には様々な欠点がある。
【0005】有機系材料は、有機材料自体が多種存在す
るので、適宜選択することによって、保存安定性がよ
く、毒性のないものを製造することができる。また有機
系材料は、塗工による薄膜形成が容易であるので、低原
価にて感光体を製造し得るという利点がある。さらに有
機感光体は、近年、急激に感度および耐久性の向上が図
られてきている。
【0006】以上のことから現在では、電子写真感光体
には、特別な場合を除いて有機系材料が使用されるよう
になってきている。
【0007】また近年、従来の白色光に代わりレーザ光
を光源とし、高速化、高画質、ノンインパクト化をメリ
ットとしたレーザビームプリンタなどが広く普及するに
至り、その要求に耐え得る感光体の開発が望まれてい
る。特にレーザ光の中でも近年進展の著しい半導体レー
ザを光源とする方式が種々試みられ、該光源の波長は8
00nm前後であることから、800nm前後の長波長
光に対し高感度な特性を有する感光体が強く望まれてい
る。
【0008】その要求を満たす有機系材料として従来か
ら、スクアリン酸メチン系色素、インドリン系色素、シ
アニン系色素、ピリリウム系色素、ポリアゾ系色素、フ
タロシアニン系色素およびナフトキノン系色素などが知
られているがスクアリック酸メチン系色素、インドリン
系色素、シアニン系色素およびピリリウム系色素は、長
波長化が可能であるが実用的安定性としての繰返し特性
に欠ける。ポリアゾ系色素は長波長化が難しく、製造的
にも不利で、ナフトキノン系は感度的に難があるのが現
状である。
【0009】フタロシアニン系色素のうち、金属フタロ
シアニン化合物を用いた感光体は、米国特許第3357
989号明細書、特開昭49−11136号公報、米国
特許第4214907号明細書および英国特許第126
8422号明細書などから明らかなように、感度ピーク
はその中心金属によって変動するが、いずれも700〜
750nmと比較的長波長側にある。
【0010】また、特開昭59−49544号公報に
は、オキソチタニルフタロシアニン類を基板上に蒸着し
て電荷発生層を作製し、その上に2,6−ジメトキシ−
9,10−ジヒドロキシアントラセンを主成分とする電
荷移動層を設けた電子写真感光体が記載されている。該
感光体は、残留電位が高く使用方法にやや制約を受け、
蒸着法による膜厚の不均一性から諸電気特性の再現性面
が不利で、感光体の工業的規模での大量生産上制約を受
けざるを得ない。
【0011】近年、それらのフタロシアニン類の中でも
高感度を示すオキソチタニルフタロシアニンの研究が精
力的に行われている。オキソチタニルフタロシアニンだ
けでも、電子写真学会誌、第32巻、第3号、282頁
に記載のとおり、X線回析スペクトルの回析角の違いか
ら数多くの結晶型に分類されている。具体的に、特徴的
な結晶型を示すと、特開昭61−217050号公報お
よび特開昭61−239248号公報にはα型、特開昭
62−67094号公報にはA型、特開昭63−366
号公報および特開昭63−198067号公報にはC
型、特開昭63−20365号公報、特開平2−825
6号公報および特開平1−17066号公報にはY型、
特開平3−54265号公報にはM型、特開平3−54
264号公報にはM−α型、特開平3−128973号
公報にはI型結晶が記載されている。特開昭62−67
094号公報には、IおよびII型結晶が記載されてい
る。
【0012】オキソチタニルフタロシアニンの結晶にお
いて、構造解析から格子定数が判っているものは、C
型、PhaseI型およびPhaseII型である。P
haseII型は三斜晶系、PhaseI型およびC型
は単斜晶系に属する。これらの公知の結晶格子定数か
ら、前記公報に記載された結晶型を解析すると、A型お
よびI型はPhaseI型に属し、α型およびB型はP
haseII型に属し、M型はC型に属する。同様の解
析が、文献(J.of Imaging Science andTechnology. Vo
l.37,No.6, 1993,p605−6 09)において説明されて
いる。
【0013】感光体そのものの問題として、露光に使用
されるレーザ光の基板反射が主原因と考えられる干渉縞
の発生などが起こり、その解決方法として幾つかの技術
が公知である。その1つの手段として電荷発生層の膜厚
を厚くし、露光したレーザ光を吸収させて基板からの反
射をなくす手法が知られているが、従来の蒸着法で形成
できる膜厚には制限があり、その制御も難しい。これに
対して、バインダポリマ分散液を塗布して電荷発生層を
形成する方法は、任意の厚さで、再現性よく、コントロ
ールも容易で、蒸着時の高真空度装置が不要で、加熱に
よる熱分解および熱変性を避けることができる。またバ
インダポリマ分散液塗布法は、蒸着法のように、蒸着
後、種々の方法で蒸着品の結晶化しなければならないと
いうような工業的生産上での煩わしさもないので有利で
ある。
【0014】特公平5−55860号公報には、オキソ
チタニルフタロシアニン化合物とバインダポリマを含む
電荷発生層上に、ヒドラゾン化合物とバインダポリマを
含む電荷移動層を積層した電子写真感光体が記載され、
800nm前後に感度を有する電子写真感光体を提供し
ている。該感光体では、現在の高画質化および高速化に
要求される感度には及ばない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、近赤
外光に対し高感度で電気特性に優れ、繰返し使用による
感度低下が起こり難く、帯電電位が安定で耐磨耗性に優
れた電子写真感光体を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、導電性支持体
上に形成される感光層が、電荷発生物質として、X線回
析スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)
7.3°、9.4°、9.6°、11.6°、13.3
°、17.9°、24.1°および27.2°に主要な
回析ピークを示し、そのうち9.4°と9.6°との重
なったピーク束が最大回析ピークを示し、かつ27.2
°のピークが2番目に大きなピークを示す結晶型オキソ
チタニルフタロシアニンを含有し、電荷移動物質とし
て、下記一般式(I)で表されるベンゾフラン、ベンゾ
チオフェンまたはインドール環を有するアミン化合物を
含有することを特徴とする電子写真感光体である。
【0017】
【化4】
【0018】(式中、Ar1は置換基を含んでもよいア
リール基、置換基を含んでもよい複素環基、置換基を含
んでもよいアラルキル基、置換基を含んでもよい炭素数
1〜5のアルキル基、置換基を含んでもよい炭素数1〜
5のフルオロアルキル基、置換基を含んでもよい炭素数
1〜5のパーフルオロアルキル基を示す。R1は置換基
を含んでもよい炭素数1〜3のアルキル基、置換基を含
んでもよい炭素数1〜5のフルオロアルキル基、置換基
を含んでもよい炭素数1〜5のパーフルオロアルキル
基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜3のジア
ルキルアミノ基または水素原子を示す。Xは酸素、硫黄
原子またはN−R2を示し、R2は置換基を含んでもよい
炭素数1〜3のアルキル基、置換基を含んでもよい炭素
数1〜5のフルオロアルキル基、置換基を含んでもよい
炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基を示す。aは置
換基を含んでもよい炭素数1〜3のアルキル基、置換基
を含んでもよい炭素数1〜5のフルオロアルキル基、置
換基を含んでもよい炭素数1〜5のパーフルオロアルキ
ル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜3のジ
アルキルアミノ基、ハロゲン原子または水素原子を示
し、mは1〜4の整数を示す。ただしmが2以上のと
き、aの各々は同一でも異なってもよく、互いに環を形
成してもよい。nは1または2の整数を示す。)
【0019】本発明に従えば、800nm前後に強い感
度を有し、結晶型が安定で、溶剤および熱に対する結晶
安定性に優れる特定の結晶型のオキソチタニルフタロシ
アニンと、ベンゾフラン、ベンゾチオフェンあるいはイ
ンドール環を有し、帯電性に優れるアミン化合物とを併
用することによって、帯電性良好で残留電位も極めて低
く、良好な耐久性を有するとともに、800nm前後に
強い感度を有する電子写真感光体を提供することができ
る。
【0020】また本発明は、前記感光層が、前記電荷発
生物質を含有する電荷発生層と、前記電荷移動物質を含
有する電荷移動層とから成る積層構造を有することを特
徴とする。
【0021】本発明に従えば、前記オキソチタニルフタ
ロシアニンを電荷発生層に含有し、前記アミン化合物を
電荷移動層に含有することによって、帯電性良好で残留
電位も極めて低く、良好な耐久性を有するとともに、8
00nm前後に強い感度を有する積層型の電子写真感光
体を提供することができる。
【0022】また本発明は、前記感光層が、前記電荷発
生物質と前記電荷移動物質とを含有する単一層から成る
ことを特徴とする。
【0023】本発明に従えば、前記オキソチタニルフタ
ロシアニンと、前記アミン化合物とをバインダポリマ中
に分散させることによって、帯電性良好で残留電位も極
めて低く、良好な耐久性を有するとともに、800nm
前後に強い感度を有する単層型の電子写真感光体を提供
することができる。
【0024】また本発明は、導電性支持体と感光層との
間に、中間層を設けたことを特徴とする。
【0025】本発明に従えば、導電性支持体と感光層と
の間に中間層を設けることによってレーザ光の基板反射
が主原因と考えられる干渉縞の発生などを防止すること
ができる。
【0026】また本発明は、前記積層構造を有する感光
層の電荷移動層および前記単一層構造を有する感光層の
バインダ樹脂が、ビニル化合物の重合体もしくはその共
重合体、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレ
ート、ポリスルホン、ポリビニルブチラール、フェノキ
シ樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン樹脂およびエポキ
シ樹脂からなる群から選択される1種または2種以上の
樹脂を含有することを特徴とする。
【0027】本発明に従えば、前記積層構造を有する感
光層の電荷移動層および前記単一層構造を有する感光層
のバインダ樹脂として、ビニル化合物の重合体もしくは
その共重合体、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ
アリレート、ポリスルホン、ポリビニルブチラール、フ
ェノキシ樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン樹脂および
エポキシ樹脂からなる群から選択される1種または2種
以上の樹脂を使用することによって、耐磨耗性に優れた
電子写真感光体を提供することができる。
【0028】また本発明は、前記バインダポリマが、下
記一般式(II)で表されるポリカーボネート樹脂を含
有することを特徴とする。
【0029】
【化5】
【0030】(式中、R1およびR2は各々置換基を有し
てもよい炭素数1〜5のアルキル基、置換基を有しても
よい炭素数6〜12のアリール基、置換基を有してもよ
い炭素数7〜17のアラルキル基、炭素数2〜5のアル
ケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、ハロゲン原子
または水素原子を表す。Xは直接結合しているか、置換
基を有してもよい炭素数1〜10のアルキレン基、置換
基を有してもよい炭素数1〜10の環状アルキリデン
基、置換基を有してもよい炭素数6〜12のアリレン
基、スルホニル基、またはカルボニル基を表す。Zは置
換基を有してもよい炭素数1〜5のアルキレン基、炭素
数6〜12のアリレン基、炭素数7〜17のアリレンア
ルキル基を表す。Wは置換基を有してもよい炭素数1〜
5のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数2〜5の
アルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、置換基を
有してもよい炭素数1〜5のアルキルエステル基、置換
基を有してもよい炭素数6〜12のアリールエステル
基、カルボキシル基、アルデヒド基、水酸基、ハロゲン
原子または水素原子を表す。bおよびdは1〜4の整
数、uは10〜200の整数を表す。)
【0031】本発明に従えば、特定のポリカーボネート
樹脂を感光層のバインダポリマとして用いることによっ
て、耐磨耗性に優れる電子写真感光体を提供することが
できる。
【0032】また本発明は、前記バインダポリマが、下
記一般式(III)で表されるポリエステル樹脂を、バ
インダポリマ全量の5重量%以上50重量%以下で含有
していることを特徴とする。
【0033】
【化6】
【0034】(式中、g,hおよびiは各々1〜10の
整数を表し、v,w,xおよびyは各々10〜1000
の整数を表す。)
【0035】本発明に従えば、一定量の特定のポリエス
テル樹脂を、特定のポリカーボネート樹脂とともに、感
光層のバインダポリマとして用いることによって、5重
量%未満で混合効果の発現が弱い傾向になったり、50
重量%を超えて塗液としての粘度低下などの不具合を招
くおそれもなく、耐磨耗性に優れる電子写真感光体を提
供することができる。
【0036】また本発明は、前記ポリカーボネート樹脂
/前記ポリエステル樹脂の重量比が、9/1〜7/3の
範囲であることを特徴とする。
【0037】本発明に従えば、さらに耐磨耗性に優れる
電子写真感光体を提供することができる。
【0038】また本発明は、感光層が、酸化防止物質と
してα−トコフェロールを含有し、酸化防止物質/電荷
移動物質の重量比が0.1/100以上5/100以下
であることを特徴とする。
【0039】本発明に従えば、α−トコフェロールを酸
化防止物質として、電荷移動物質に対して一定量含有す
ることによって、電荷移動層用の塗液の安定性を高める
ことができるとともに、電位特性の優れた電子写真感光
体を提供することができる。
【0040】また本発明は、感光層が、酸化防止物質と
して2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル−フェノール
を含有し、酸化防止物質/電荷移動物質の重量比が0.
1/100以上50/100以下であることを特徴とす
る。
【0041】本発明に従えば、2,6−ジ−t−ブチル
−4−メチル−フェノールを酸化防止物質として、電荷
移動物質に対して一定量含有することによって、電荷移
動層用の塗液の安定性を高めることができるとともに、
電位特性の優れた電子写真感光体を提供することができ
る。
【0042】また本発明は、表面層が、ジメチルポリシ
ロキサンを、ジメチルポリシロキサン/バインダポリマ
の重量比が0.001/100以上5/100以下で含
有することを特徴とする。
【0043】本発明に従えば、表面性に優れた感光体を
得ることができ、電位特性を向上することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態による電子写
真感光体は、導電性支持体上に、電荷発生物質としての
特定のオキソチタニルフタロシアニン化合物と、電荷移
動物質としての特定のアミン化合物と、特定のバインダ
ーポリマとを含有する感光層を有することを特徴とす
る。
【0045】電荷発生物質として用いる特定のオキソチ
タニルフタロシアニン化合物は、X線回析スペクトルに
おいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)7.3°,9.
4°,9.6°,11.6°,13.3°,17.9
°,24.1°および27.2°に主要な回析ピークを
示し、そのうち9.4°と9.6°と重なったピーク束
が最大回析ピークを示し、かつ27.2°のピークが2
番目に大きなピークを示すことを特徴とする結晶型オキ
ソチタニルフタロシアニンである。
【0046】オキソチタニルフタロシアニンの合成方法
は、モーザーおよびトーマスの「フタロシアニン化合
物」(MOSER and THOMAS.“Phthalocianine Compound
s”)に記載されている公知の方法など、いずれによっ
てもよい。たとえば、o−フタロニトリルと四塩化チタ
ンとを加熱融解またはα−クロロナフタレンなどの有機
溶媒の存在下で加熱する方法などによって、ジクロロチ
タニウムフタロシアニンを収率良く得ることができる。
得られたジクロロチタニウムフタロシアニンを塩基また
は水で加水分解することによって、オキソチタニルフタ
ロシアニンが得られる。また1,3−ジイミノイソイン
ドリンとテトラブトキシチタンとをN−メチルピロリド
ンなどの有機溶媒中で加熱する方法などによって、オキ
ソチタニルフタロシアニンが得られる。得られたオキソ
チタニルフタロシアニンには、ベンゼン環の水素原子が
塩素、フッ素、ニトロ基、シアノ基またはスルホン基等
の置換基で置換されたフタロシアニン誘導体が含有され
ていてもよい。
【0047】このようなオキソチタニルフタロシアニン
組成物を水の存在下で、ジクロロエタンなどの水に非混
和性の有機溶媒で処理することによって、本発明におけ
る特定の結晶型を得る。オキソチタニルフタロシアニン
を水の存在下で水に非混和性の有機溶媒で処理する方法
としては、オキソチタニルフタロシアニンを水で膨潤さ
せ有機溶媒で処理する方法、および膨潤処理を行わず
に、水を有機溶媒中に添加し、その中にオキソチタニル
フタロシアニン粉末を投入する方法などが挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0048】オキソチタニルフタロシアニンを水で膨潤
させる方法としては、たとえばオキソチタニルフタロシ
アニンを硫酸に溶解させ、水中で析出させてウエットペ
ースト状にする方法が挙げられる。またホモミキサ、ペ
イントミキサ、ボールミルおよびサンドミルなどの攪拌
・分散装置を用いて、オキソチタニルフタロシアニンを
水で膨潤させ、ウエットペースト状にする方法なども挙
げられるが、これらの方法に限られるものではない。ま
た、加水分解で得られたオキソチタニルフタロシアニン
組成物を、溶液中またはバインダポリマを溶解させた溶
液中で充分な時間、攪拌処理または機械的な歪力をもっ
てミリング処理することによって、本発明における特定
の結晶型を得る。
【0049】この処理に用いられる装置としては、一般
的な攪拌装置の他に、ホモミキサ、ペイントミキサ、デ
ィスパーサ、アジター、ボールミル、サンドミル、ペイ
ントシェーカ、ダイノミル、アトライタおよび超音波分
散装置などを用いることもできる。処理後、ろ過し、メ
タノール、エタノールおよび水などを用いて洗浄し単離
してもよいし、処理後バインダポリマを加えてそのまま
塗液として使用してもよい。処理の際に予めバインダポ
リマを加えていたものは、そのまま塗液として使用でき
る。
【0050】既知の結晶型のオキソチタニルフタロシア
ニン中で、比較的光感度特性のよい結晶型にY型および
M−α型がある。他にI型およびM型があるが、これら
は電子写真学会誌 第32巻、第3号、282頁に記載
のとおり、M−α型を処理して得られた結晶であり、結
晶系および特性が類似しているので、M−α型に含め
る。本発明の実施の形態における前述の新規結晶型は、
Y型およびM−α型のどちらとも一致しないだけでな
く、より良好な特性を示す。
【0051】本実施の形態における結晶型は、主なピー
ク位置について、M−α型がブラッグ角(2θ±0.2
°)7.2°,14.2°,24.0°および27.1
°であるのに対して、7.3°,9.4°,9.6°,
11.6°,13.3°,17.9°,24.1°およ
び27.2°であり、M−α型とは全く別の結晶系であ
ることは明白である。Y型に関しては、その主ピーク位
置が9.6°,11.7°,15.0°,24.1°,
27.1°であり、本発明における結晶型のピーク位置
と似ているが、2つのスペクトルはその相対強度の関係
が大きく異なっている。すなわち最大ピーク位置は、ブ
ラッグ角(2θ±0.2°)で、本実施の形態における
結晶型が9.4°と9.6°との重なったピーク束であ
るのに対して、Y型が27.3°である。ちなみにM−
α型は27.3°である。相対強度は結晶型によって決
定されるので、2つのスペクトルのピーク強度が著しく
相違していることは、双方の結晶系が異なることが原因
に他ならない。
【0052】またY型のスペクトルでは、特開平7−2
71073号公報に示されているように、ブラッグ角1
8°付近と24°付近とに各々2つの明瞭なピークが見
られることに対して、本実施の形態における結晶型では
ブラッグ角(2θ±0.2°)17.9°および24.
1°には、1つのピークしか見られない点でも大きく異
なっている。さらに光感度特性、繰返し使用特性および
溶剤安定性に対しても、本実施の形態における結晶型の
オキソチタニルフタロシアニンの方が優っている。
【0053】特開平8−209023号公報には、ブラ
ッグ角(2θ±0.2°)9.6°に最大ピークを持つ
オキソチタニルフタロシアニンが記載されている。電子
写真学会誌 第32巻、第3号、282頁に報告のない
新規結晶型である。該結晶型は、本発明の発明者らによ
るどのような合成法でも製造することができず、本発明
の実施の形態における結晶型と、光感度特性などの特性
を比較することはできなかった。ただし前記結晶型で
は、主要ピークがブラッグ角(2θ±0.2°)7.2
2°,9.60°,11.60°,13.40°,1
4.88°,18.34°,23.62°,24.14
°および27.32°であるという公報の記述に対し、
本実施の形態における結晶型では、18.34°±0.
2°と23.62°±0.2°にはピークは存在しな
い。そのため本発明の実施の形態における新規結晶型
は、前記結晶型とも異なる。
【0054】なお本発明の実施の形態における特定のフ
タロシアニン組成物は、前述の製造方法によって製造さ
れたもののみに限定されるものではなく、いかなる製造
方法によって製造されても、特定のピークを示す限り包
含される。このようにして得られたオキソチタニルフタ
ロシアニンは、電子写真感光体の電荷発生物質として優
れた特性を発揮する。本発明の実施の形態においては、
前記オキソチタニルフタロシアニン以外の電荷発生物質
を併用してもよい。併用する電荷発生物質としては、本
発明における特定のオキソチタニルフタロシアニンと結
晶型において異なるα型、β型、Y型およびアモルファ
スのオキソチタニルフタロシアニン、他のフタロシアニ
ン類、ならびにアゾ顔料、アントラキノン顔料、ペリレ
ン顔料、多環キノン顔料およびスクエアリウム顔料など
が挙げられる。
【0055】電荷移動物質として用いる特定のアミン化
合物は、ベンゾフラン、ベンゾチオフェンあるいはイン
ドール環を有し、下記一般式(I)で表されるアミン化
合物が好適である。
【0056】
【化7】
【0057】一般式(I)中、Ar1は置換基を含んで
もよいアリール基、置換基を含んでもよい複素環基、置
換基を含んでもよいアラルキル基、置換基を含んでもよ
い炭素数1〜5のアルキル基、置換基を含んでもよい炭
素数1〜5のフルオロアルキル基、置換基を含んでもよ
い炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基を示す。
【0058】Ar1の具体例としては、フェニル、トリ
ル、アニシル、ナフチル、ピレニルおよびビフェニルな
どのアリール基、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベ
ンゾオキサゾリルおよびN−エチルカルバゾリルなどの
複素環基、ベンジル基、トリフェニルメチル基、ならび
にイソプロピルおよびt−ブチルなどのアルキル基が挙
げられる。
【0059】一般式(I)中、R1は置換基を含んでも
よい炭素数1〜3のアルキル基、置換基を含んでもよい
炭素数1〜5のフルオロアルキル基、置換基を含んでも
よい炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基、炭素数1
〜3のアルコキシ基、炭素数1〜3のジアルキルアミノ
基または水素原子を示す。
【0060】R1の具体例としては、水素原子や、メチ
ル、エチル、n−プロピルおよびイソプロピルなどのア
ルキル基、メトキシおよびエトキシなどのアルコキシ
基、ジメチルアミノおよびジエチルアミノなどのジアル
キルアミノ基などが挙げられる。
【0061】一般式(I)中、aは置換基を含んでもよ
い炭素数1〜3のアルキル基、置換基を含んでもよい炭
素数1〜5のフルオロアルキル基、置換基を含んでもよ
い炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基、炭素数1〜
3のアルコキシ基、炭素数1〜3のジアルキルアミノ
基、ハロゲン原子または水素原子を示し、mは1〜4の
整数を示す。ただしmが2以上のとき、aの各々は同一
でも異なってもよく、互いに環を形成してもよい。
【0062】aの具体例としては、メチル、エチル、n
−プロピルおよびイソプロピルなどのアルキル基、メト
キシ、エトキシ、n−プロポキシおよびイソプロポキシ
などのアルコキシ基、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ
およびジイソプロピルアミノなどのジアルキルアミノ
基、フッ素、塩素および臭素などのハロゲン原子などが
挙げられる。一般的に電子供与性の置換基が好ましい。
【0063】一般式(I)中、Xは酸素、硫黄原子また
はN−R2を示し、R2は置換基を含んでもよい炭素数1
〜3のアルキル基、置換基を含んでもよい炭素数1〜5
のフルオロアルキル基、置換基を含んでもよい炭素数1
〜5のパーフルオロアルキル基を示す。nは1または2
の整数を示す。
【0064】Xの具体例としては、酸素、硫黄原子、N
−メチル基およびN−エチル基などが挙げられる。
【0065】一般式(I)中、nは1または2を示す。
特に、一般式(I)で表されるアミン化合物のうち、電
子写真特性、原価および製造などの観点から優れた化合
物としては、Ar1は、フェニル基、p−トリル基、p
−アニシル基、ビフェニル基またはナフチル基、R1
よびaは水素原子、Xは酸素または硫黄原子、nが2で
あるものが挙げられる。
【0066】次に前記一般式(I)で示されるアミン化
合物の具体例を、以下の表1〜3に示すが、これによっ
て本発明のアミン化合物が限定されるものではない。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
【表3】
【0070】前記一般式(I)で示されるアミン化合物
を、電荷移動物質として含有することによって、帯電特
性に優れる電子写真感光体を提供することができる。
【0071】前記特定のバインダポリマとしては、たと
えばポリメチルメタクリレート、ポリスチレンおよびポ
リ塩化ビニルなどのビニル重合体、その共重合体、ポリ
カーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルカ
ーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、フェノキシ樹脂、
エポキシ樹脂およびシリコーン樹脂などが挙げられる。
これらは単独または2種類以上混合して使用してもよ
く、また部分的に架橋した熱硬化性樹脂も使用すること
ができる。特に下記一般式(II)のポリカーボネート
樹脂、および下記一般式(II)のポリカーボネート樹
脂と下記一般式(III)のポリエステル樹脂との混合
樹脂が、バインダポリマとして好適である。これによっ
て感光体の耐磨耗性がさらに優れる。
【0072】
【化8】
【0073】一般式(II)中、R1およびR2は各々置
換基を有してもよい炭素数1〜5のアルキル基、置換基
を有してもよい炭素数6〜12のアリール基、置換基を
有してもよい炭素数7〜17のアラルキル基、炭素数2
〜5のアルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、ハ
ロゲン原子または水素原子を表す。Xは単結合、置換基
を有してもよい炭素数1〜10のアルキレン基、置換基
を有してもよい炭素数1〜10の環状アルキリデン基、
置換基を有してもよい炭素数6〜12のアリレーン基、
スルホニル基、またはカルボニル基を表す。Zは置換基
を有してもよい炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数6
〜12のアリレーン基、炭素数7〜17のアリレーンア
ルキル基を表す。Wは置換基を有してもよい炭素数1〜
5のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数2〜5の
アルケニル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、置換基を
有してもよい炭素数1〜5のアルキルエステル基、置換
基を有してもよい炭素数6〜12のアリールエステル
基、カルボキシル基、アルデヒド基、水酸基、ハロゲン
原子または水素原子を表す。bおよびdは1〜4の整
数、uは10〜200の整数を表す。
【0074】次に前記一般式(II)で示されるポリカ
ーボネート樹脂の具体例として、例えば以下の表4に示
す構造を有するものが挙げられるが、これに限定される
ものではない。
【0075】
【表4】
【0076】
【化9】
【0077】一般式(III)中、g,hおよびiは1
〜10の整数、v,w,xおよびyは10〜1000の
整数を表す。
【0078】一般式(III)のポリエステル樹脂は、
バインダポリマ全体に対して、好ましくは5重量%以上
50重量%以下、より好ましくは10重量%以上30重
量%以下で使用される。5重量%未満では混合効果の発
現が弱い傾向にあり、50重量%を超えると塗液として
の粘度低下などの不具合を招く恐れがあるからである。
【0079】前記一般式(I)で示されるアミン化合物
は、バインダポリマ1重量部に対して、好ましくは0.
2重量部以上1.5重量部以下、より好ましくは0.3
重量部以上1.2重量部以下で使用される。
【0080】図1は、積層型感光層を有する電子写真感
光体の一例を模式的に示す断面図である。図2は、分散
型感光層を有する電子写真感光体の一例を模式的に示す
断面図である。図3は、図1の電子写真感光体において
中間層7を有する例を示す断面図である。図4は、図2
の電子写真感光体において中間層7を有する例を示す断
面図である。図1の電子写真感光体は、導電性支持体1
上に、電荷発生物質2を含む電荷発生層5と、電荷移動
物質3を含む電荷移動層6との2層から構成される積層
型感光層4を有する積層型感光体である。図2の電子写
真感光体は、導電性支持体1上に、電荷移動層に電荷発
生物質2を分散することによって、電荷発生物質2と電
荷移動物質3とを含有して構成される分散型の感光層1
4を有する単層型感光体である。図3および図4におい
て、中間層7は、導電性支持体1と感光層4または14
との間に、通常使用されている公知の中間層として設け
られる。中間層を設けることによって、導電性支持体と
感光層との接着性を高めることができるので、感度の安
定した電子写真感光体を提供することができる。
【0081】本発明の実施の形態による電子写真感光体
の構成としては、図1のような積層型、図2のような単
層型、または図3および図4のような中間層7が設けら
れた積層型または単層型とすることができる。なおバイ
ンダポリマは、積層型における電荷発生層5および電荷
移動層6、ならびに分散型の感光層14にそれぞれ含有
される。
【0082】以下、本実施の形態による電子写真感光体
において、積層型感光体の場合と単層型感光体の場合と
に分けて説明する。
【0083】積層型感光体の場合、電荷発生層5中の電
荷発生物質2に、前述の結晶型のオキソチタニルフタロ
シアニンが用いられ、また前述の他の電荷発生物質2が
含まれていてもよい。電荷移動層6には、前記アミン化
合物を電荷移動物質3として含有し、必要に応じてレベ
リング剤、酸化防止剤および増感剤などの各種添加剤を
含んでもよい。特に酸化防止剤としては、α−トコフェ
ロールおよび2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル−フ
ェノールが好適である。α−トコフェロールは電荷移動
物質3に対して0.1重量%以上5重量%以下含まれる
ことが好ましく、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチル
−フェノールは電荷移動物質3に対して0.1重量%以
上10重量%以下含まれることが好ましい。これによっ
て電位特性が優れ、また塗液としての安定性も高まる。
【0084】各層の形成方法としては、層に含有させる
物質を溶剤に溶解または分散させて得られた塗布液を順
次塗布するなどの公知の方法が適用できる。
【0085】電荷発生層5の形成方法としては、真空蒸
着法、スパッタリング、CVD(Chemical Vapor Depos
ition)などの気相堆積法、および塗布法などが挙げら
れる。塗布法では、溶剤に電荷発生物質2を溶解、また
はボールミル、サンドグラインダ、ペイントシェイカお
よび超音波分散機などによって粉砕して分散し、必要に
応じてバインダポリマと溶剤とを加え、シートの場合に
はベーカアプリケータ、バーコータ、キャスティングお
よびスピンコートなど、ドラムの場合にはスプレイ法、
垂直型リング法および侵漬塗工法などによって、電荷発
生層5が形成される。
【0086】特に分散液を塗布する方法は、塗布層を任
意の厚さとして、露光したレーザ光を吸収させて基盤か
らの反射をなくすことができ、再現性よく、制御も容易
である。また分散液を塗布する方法は、蒸着法と比較し
て、蒸着時の高真空度装置も不要で、加熱による熱分解
および熱変性を避けることができ、蒸着後の蒸着品の結
晶化などの工業的生産上での煩わしさもないので有利で
ある。
【0087】溶剤としては、アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトンおよびシクロヘキサノン
などのケトン類、酢酸エチルおよび酢酸ブチルなどのエ
ステル類、テトラヒドロフランおよびジオキサンなどの
エーテル類、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの
芳香族炭化水素類、ならびにN,N−ジメチルホルムア
ミドおよびジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極
性溶媒などを単独または2種類以上の混合にて用いるこ
とができる。
【0088】電荷発生層の膜厚としては、0.05〜5
μmが好ましく、より好ましくは0.08〜1μmであ
る。
【0089】電荷移動層6の形成方法としては、電荷移
動物質3を溶剤に溶解し、バインダポリマを加え、シー
トの場合にはベーカアプリケータ、バーコータ、キャス
ティングおよびスピンコートなど、ドラムの場合にはス
プレイ法、垂直型リング法および侵漬塗工法などによっ
て塗布して、電荷移動層6が形成される。
【0090】バインダポリマとしては、ポリメチルメタ
クリレート、ポリスチレンおよびポリ塩化ビニルなどの
ビニル重合体、およびその共重合体、ポリカーボネート
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルカーボネート樹
脂、ポリスルホン樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹
脂、ならびにシリコーン樹脂などが挙げられる。これら
は単独または2種類以上混合して使用してもよく、また
それらの樹脂を構成するために必要なモノマの共重合体
などや、部分的に架橋した熱硬化性樹脂も使用できる。
【0091】溶剤としては、アセトン、メチルエチルケ
トンおよびシクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エチ
ルおよび酢酸ブチルなどのエステル類、テトラヒドロフ
ラン、およびジオキサンなどのエーテル類、ベンゼン、
トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭化水素類、N,
N−ジメチルホルムアミドおよびジメチルスルホキシド
などの非プロトン性極性溶媒などを用いることができ
る。
【0092】電荷移動層6の膜厚は、5〜60μmが好
ましく、より好ましくは10〜40μmである。
【0093】通常は電荷発生層5の上に電荷移動層6を
形成するが、その逆も可能である。また最表面層とし
て、たとえば熱可塑性または熱硬化性ポリマを主体とす
る従来公知のオーバーコート層を設けてもよい。
【0094】単層型感光層の場合には、積層型感光体に
おける電荷移動層6と同様の配合比の電荷移動層中に、
前述の結晶型のオキソチタニルフタロシアニンが分散さ
れる。該オキソチタニルフタロシアニンの粒径は、充分
小さいことが必要で、1μm以下で使用されることが好
適である。感光層14内に分散される電荷発生物質2の
量は、過少では感度不足、過多では帯電性低下および感
度低下を誘発するなどの弊害があり、0.5〜50重量
%が好ましく、より好ましくは10〜20重量%で使用
される。感光層14の膜厚は、5〜50μmが好まし
く、より好ましくは10〜40μmで使用される。
【0095】単層型感光体における感光層14にも、成
膜性、可撓性および機械的強度などを改善するための従
来公知の可塑剤、残留電位を抑制するための添加剤、分
散安定性向上のための分散補助剤、塗布性を改善するた
めのレベリング剤、界面活性剤、シリコーンオイル、フ
ッ素系オイル、およびその他の添加剤が加えられてもよ
い。特にレベリング剤としては、ジメチルポリシロキサ
ンが好適で、バインダポリマに対して、0.001重量
%以上5重量%以下含まれることが好ましい。これによ
って表面性の優れた感光体を得ることができ、電位特性
を向上することができる。
【0096】本発明の実施の形態において用いられる導
電性支持体1としては、基体自体が導電性を持つもの、
たとえばアルミニウム、アルミニウム合金、銅、亜鉛、
ステンレス、ニッケルおよびチタンなどを用いることが
できる。その他にアルミニウム、金、銀、銅、亜鉛、ニ
ッケル、チタン、酸化インジウムおよび酸化錫などを蒸
着したプラスチックおよび紙、導電性粒子を含有したプ
ラスチックおよび紙、ならびに導電性ポリマを含有する
プラスチックなどを用いることができる。それらの形状
としては、ドラム状、シート状およびシームレスベルト
状のものなどが使用できる。
【0097】導電性支持体1と感光層4または14との
間に設ける中間層7には、アルミニウム陽極酸化膜、酸
化アルミニウム、水酸化アルミニウムおよび酸化チタン
などの無機層のほか、ポリビニルアルコール、ポリビニ
ルブチラール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル
酸、セルロース類、ゼラチン、でんぷん、ポリウレタ
ン、ポリイミド、ポリアミド、カゼイン、ならびにN−
メトキシメチル化ナイロンなどが用いられる。さらに、
これらに酸化チタン、酸化スズおよび酸化アルミニウム
などの粒子を分散させてもよい。
【0098】前述のようにして得られた本発明の実施の
形態による電子写真感光体の特徴は、該感光体に用いる
オキソチタニルフタロシアニンが長波長域でも大きな感
度を示すので、長波長域の光、特に半導体レーザおよび
LED(Light EmittingDiode)に最適な感光波長域を
有することである。また前記感光体に用いるオキソチタ
ニルフタロシアニンは、結晶型が安定で、溶剤およい熱
に対する結晶安定性に優れ、感光体としての光感度特性
および繰返し使用特性に優れるという特徴を有する。こ
れらの特徴は、前述のオキソチタニルフタロシアニンの
製造時の性質のみならず、電子写真感光体を製造すると
きや、その使用上でも大きな長所となるものである。
【0099】以下、前述の材料を用いた感光体の作製方
法および電位特性について、実施例に基づいて具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実
施例に限定されるものではない。
【0100】(製造例1)o−フタロジニトリル40
g、4塩化チタン18g、α−クロロナフタレン500
mlを窒素雰囲気下200〜250℃で3時間加熱攪拌
して反応させ、100〜130℃まで放冷後、熱時濾過
し、100℃に加熱したα−クロロナフタレン200m
lで洗浄してジクロロチタニウムフタロシアニン粗生成
物を得る。この粗生成物を室温にてα−クロロナフタレ
ン200ml、次いでメタノール200mlで洗浄後、
さらにメタノール500ml中で1時間熱懸洗を行っ
た。濾過後、得られた粗生成物を水500ml中で、p
Hが6〜7になるまで熱懸洗を繰返した後、乾燥してオ
キソチタニルフタロシアニン中間結晶を得た。
【0101】得られたオキソチタニルフタロシアニン中
間結晶について、以下の条件でX線回析スペクトルを測
定した。なお後述する製造例1〜3で得られるオキソチ
タニルフタロシアニンについても、同様の条件で測定し
た。 X線源 CuKα=1.54050A 電圧 40kV 電流 50mA スタート角度 5.0deg. ストップ角度 30.0deg. ステップ角度 0.02deg. 測定時間 0.5deg./sec 測定方法 θ/2θ スキャン方法
【0102】図5は、本発明の製造例1の製造途中で得
られたオキソチタニルフタロシアニン中間結晶のX線回
折スペクトルを示す図である。この中間結晶は、ブラッ
グ角(2θ±0.2°)27.3°に最大回析ピークを
示し、かつ7.4°,9.6°および27.3°に回析
ピークを有する特開平2−8256号公報および特開平
7−271073号公報に記載のY型と呼ばれる結晶型
オキソチタニルフタロシアニンであることが判る。
【0103】この中間結晶1.0gをメチルエチルケト
ン30gと混合し、ペイントコンディショナ装置(レッ
ドレベル社製)によって直径2mmのガラスビーズとと
もにミリング処理し、メタノールで洗浄した後、乾燥し
てオキソチタニルフタロシアニンの結晶を得た。
【0104】図6は、本発明の製造例1で得られたオキ
ソチタニルフタロシアニンのX線回折スペクトルを示す
図である。この結晶は、ブラッグ角(2θ±0.2°)
9.4°と9.6°との重なったピーク束に最大回析ピ
ークを示し、かつ7.3°,9.4°,9.6°,1
1.6°,13.3°,17.9°,24.1°および
27.2°に回析ピークを有する本発明における特定の
結晶型のオキソチタニルフタロシアニンであることが判
る。
【0105】(製造例2)製造例1の中間で得られたオ
キソチタニルフタロシアニン中間結晶1.0gとポリブ
チラール(エスレックBL−1:積水化学工業社製)
0.6gとをメチルエチルケトン40gに混合し、ビー
ズミル装置によって直径2mmのガラスビーズとともに
ミリング処理し、オキソチタニルフタロシアニンの結晶
を得た。
【0106】図7は、本発明の製造例2で得られたオキ
ソチタニルフタロシアニンのX線回析スペクトルを示す
図である。この結晶は、ブラッグ角(2θ±0.2°)
9.4°と9.6°との重なったピーク束に最大回析ピ
ークを示し、かつ7.3°,9.4°,9.6°,1
1.6°,13.3°,17.9°,24.1°および
27.2°に回析ピークを有し、さらに14.1°〜1
4.9°において、強度が同程度の回析ピークを複数本
有することで台形状を示すピーク分離困難なピークの集
合体を示し、本発明における特定の結晶型のオキソチタ
ニルフタロシアニンであることが判る。
【0107】(製造例3)製造例1の中間で得られたオ
キソチタニルフタロシアニン中間結晶1.0gとポリブ
チラール(エスレックBL−1:積水化学工業社製)
0.4gと塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂(エスレッ
クM−1:積水化学工業社製)0.2gとをメチルエチ
ルケトン40gに混合し、ペイントコンディショナ装置
によって直径2mmのガラスビーズとともにミリング処
理し、オキソチタニルフタロシアニンの結晶を得た。
【0108】図8は、本発明の製造例3で得られたオキ
ソチタニルフタロシアニンのX線回折スペクトルを示す
図である。この結晶は、ブラッグ角(2θ±0.2°)
9.4°と9.6°との重なったピーク束に最大回析ピ
ークを示し、かつ7.3°,9.4°,9.6°,1
1.6°,13.3°,17.9°,24.1°および
27.2°に回析ピークを有し、14.1°〜14.9
°において、強度が同程度の回析ピークを複数本有する
ことで台形状を示すピーク分離困難なピークの集合体を
示し、9.0°位置に9.4°と9.6°との重なった
ピーク束の半分程の強度のピークが、該ピーク束のショ
ルダーピークとして存在し、本発明における特定の結晶
型のオキソチタニルフタロシアニンであることが判る。
【0109】(製造例4)例示化合物No.2に示した
アミン化合物を製造した。
【0110】ベンゾフラン59.02g(3.3当量)
にヨウ素42.0g(1.0当量)を加えてよく攪拌し
た溶液に、硝酸28.0ml(3.0当量)/水28.
0ml溶液を、氷冷下激しく攪拌しながら滴下した。滴
下後、30分環流して反応を完結させ、放冷した反応混
合物にクロロホルム200mlを加えて、有機層を抽出
した。その有機層を希NaOH水溶液でよく洗浄した
後、塩化カルシウムで乾燥した。溶媒を留去した後、減
圧蒸留して中間体である2−ヨードベンゾフランを得
た。収率は60%であった。
【0111】次に、得られた2−ヨードベンゾフラン1
0.25g(2.1当量)、p−メチルアニリン2.1
5g(1.0当量)、18−クラウン−6−エーテル
1.06g(0.2当量)、銅粉末5.1g(4.0当
量)および無水炭酸カリウム22.1g(8.0当量)
を、o−ジクロロベンゼン150mlに混合し、30時
間、激しく加熱、攪拌、還流させる。反応終了後、熱時
セライト濾過して濾液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマト(n−ヘキサン/塩化メチレン=3/7から
塩化メチレンのみで溶出)によって精製して、白色粉末
状の目的とする例示化合物No.2のアミン化合物5.
0gを得た。収率は74%であった。得られた例示化合
物No.2のアミン化合物の1H−NMRスペクトル
は、2.29ppm(s,3H,Me)、6.8−7.
7ppm(m,14H,ベンゼンおよびベンゾフラン)
を示した。
【0112】(実施例1)アルミニウム蒸着のポリエス
テルフィルムを導電性支持体として、この支持体上に酸
化チタン2.1gと共重合ナイロン3.9g(CM80
00:東レ社製)とをメチルアルコール32.9gとジ
クロロエタン61.1gとの混合溶剤に加え、ペイント
シェーカを用いて12時間分散した溶液を塗布、乾燥し
て、膜厚1μmの中間層を形成した。
【0113】製造例1において得られた結晶型のオキソ
チタニルフタロシアニン1重量部と、ポリブチラール
(エスレックBL−1:積水化学工業社製)1重量部と
をメチルエチルケトン70重量部に混合し、ペイントコ
ンディショナ装置(レッドレベル社製)によって直径2
mmのガラスビーズとともに分離処理して調製した。調
製した溶液を前記中間層上に塗布、乾燥して、膜厚0.
4μmの電荷発生層を形成した。
【0114】電荷移動物質として例示化合物No.2の
アミン化合物10重量部、バインダポリマとして、表4
の構造式(II−1)のポリカーボネート樹脂8重量部
および前記一般式(III)のポリエステル樹脂2重量
部、酸化防止物質としてα−トコフェロール0.2重量
部、ならびにレベリング剤としてポリジメチルシロキサ
ン0.0002重量部を混合し、テトラヒドロフランを
溶剤として15重量%の溶液を調製した。調製した溶液
を形成した電荷発生層上に塗布し、乾燥膜厚20μmの
電荷移動層を形成した。
【0115】以上のようにして、電荷発生層および電荷
移動層から構成される積層型電子写真感光体試料1を得
た。
【0116】(実施例2)アルミニウム蒸着のポリエス
テルフィルムを導電性支持体として、この支持体上に直
接、実施例1の分散処理によって得られた電荷発生層用
溶液を塗布、乾燥して、膜厚0.4μmの電荷発生層を
形成した。
【0117】電荷移動物質として例示化合物No.3の
アミン化合物10重量部、バインダポリマとして表4の
構造式(II−1)のポリカーボネート樹脂7重量部お
よび前記一般式(III)のポリエステル樹脂3重量
部、ならびに酸化防止物質として2,6−ジ−t−ブチ
ル−4−メチル−フェノール0.5重量部を混合し、テ
トラヒドロフランを溶剤とし15重量%の溶液を調製し
た。調製した溶液を形成した電荷発生層上に塗布し、乾
燥膜厚20μmの電荷移動層を形成し、機能分離型感光
体試料2を得た。
【0118】(実施例3)電荷発生層の樹脂として、塩
化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂(エスレックBM−1:
積水化学工業製)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て電荷発生層を形成した。
【0119】電荷移動物質として例示化合物No.8の
アミン化合物10重量部、バインダポリマとして表4の
構造式(II−1)のポリカーボネート樹脂9重量部お
よび前記一般式(III)のポリエステル樹脂1重量
部、酸化防止物質としてα−トコフェロール0.2重量
部、ならびにレベリング剤としてポリジメチルシロキサ
ン0.0002重量部を混合し、テトラヒドロフランを
溶剤として15重量%の溶液を調製した。調製した溶液
を形成した電荷発生層上に塗布し、乾燥膜厚20μmの
電荷移動層を形成し、機能分離型感光体試料3を得た。
【0120】(実施例4)アルミニウム蒸着のポリエス
テルフィルムを導電性支持体として、この支持体上に酸
化チタン2.1gと共重合ナイロン(CM8000:東
レ社製)3.9gとを、メチルアルコール32.9gと
ジクロロエタン61.1gとの混合溶剤に加え、ペイン
トシェーカを用いて12時間分散した溶液を塗布、乾燥
して、膜厚1μmの中間層を形成した。
【0121】電荷発生物質として、製造例2において得
られた結晶型のオキソチタニルフタロシアニンを用いた
以外は、実施例1と同様にして前記中間層上に膜厚0.
4μmの電荷発生層を形成した。
【0122】電荷移動物質として例示化合物No.2の
アミン化合物を10重量部、バインダポリマとして表4
の構造式(II−1)のポリカーボネート樹脂8重量部
および前記一般式(II)のポリエステル樹脂2重量
部、酸化防止物質として2,6−ジ−t−ブチル−4−
メチル−フェノール0.5重量部、ならびにレベリング
剤としてポリジメチルシロキサン0.0002重量部を
混合し、テトラヒドロフランを溶剤として15重量%の
溶液を調製した。調製した溶液を形成した電荷発生層上
に塗布し、乾燥膜厚25μmの電荷移動層を作成した。
【0123】以上のようにして、電荷発生層および電荷
移動層から構成される機能分離型感光体試料4を得た。
【0124】(実施例5)電荷移動物質として、例示化
合物No.17のアミン化合物を用いた以外は、実施例
4と同様にして機能分離型感光体試料5を得た。
【0125】(実施例6)アルミニウム蒸着のポリエス
テルフィルムを導電性支持体として、この支持体上に酸
化チタン2.1gと共重合ナイロン(CM8000:東
レ社製)3.9gとをメチルアルコール32.9gとジ
クロロエタン61.1gとの混合溶剤に加え、ペイント
シェーカを用いて12時間分散した溶液を塗布、乾燥し
て、膜厚1μmの中間層を形成した。
【0126】電荷発生物質として、製造例3において得
られた結晶型のオキソチタニルフタロシアニンを用いた
以外は、実施例1と同様にして前記中間層上に膜厚0.
4μmの電荷発生層を形成した。
【0127】電荷移動物質として例示化合物No.2の
アミン化合物を10重量部、バインダポリマとして表4
の構造式(II−1)のポリカーボネート樹脂8重量部
および前記一般式(III)のポリエステル樹脂2重量
部、酸化防止物質として2,6−ジ−t−ブチル−4−
メチル−フェノール0.5重量部、ならびにレベリング
剤としてポリジメチルシロキサン0.0002重量部を
混合し、テトラヒドロフランを溶剤として15重量%の
溶液を調製した。調製した溶液を形成した電荷発生層上
に塗布し、乾燥膜厚25μmの電荷移動層を作成した。
【0128】以上のようにして、電荷発生層および電荷
移動層から構成される機能分離型感光体試料6を得た。
【0129】(実施例7)電荷移動物質として、例示化
合物No.23のアミン化合物を用いた以外は、実施例
6と同様にして機能分離型感光体試料7を得た。
【0130】(実施例8)アルミニウム蒸着のポリエス
テルフィルムを導電性支持体として、この支持体上に酸
化チタン2.1gと共重合ナイロン(CM8000:東
レ社製)3.9gとをメチルアルコール32.9gとジ
クロロエタン61.1gとの混合溶剤に加え、ペイント
シェーカを用いて12時間分散した溶液を塗布、乾燥し
て、膜厚1μmの中間層を形成した。
【0131】製造例1において得られた結晶型のオキソ
チタニルフタロシアニン1重量部、例示化合物No.1
3のアミン化合物10重量部、バインダポリマとして表
4の構造式(II−1)のポリカーボネート樹脂8重量
部および前記一般式(III)のポリエステル樹脂2重
量部、ならびに酸化防止物質として2,6−ジ−t−ブ
チル−4−メチル−フェノール0.5重量部を混合し、
テトラヒドロフランを溶剤として15重量%の溶液を調
製した。調製した溶液をペイントコンディショナ装置
(レッドレベル社製)によって、直径2mmのガラスビ
ーズとともに分散した。この分散で得られた溶液を前記
中間層上に塗布し、乾燥膜厚25μmの感光体層を形成
した。
【0132】以上のようにして、電荷移動層に電荷発生
物質を分散した単層型感光体試料8を得た。
【0133】(実施例9)電荷移動層にα−トコフェロ
ールを加えなかったこと以外は、実施例2と同様にして
積層型感光体試料9を得た。
【0134】(実施例10)電荷移動層に2,6−ジ−
t−ブチル−4−メチル−フェノールを加えなかったこ
と以外は、実施例1と同様にして積層型感光体試料10
を得た。
【0135】(実施例11)電荷移動層にポリジメチル
シロキサンを加えなかったこと以外は、実施例1と同様
にして積層型感光体試料11を作製したが、感光体表面
に凹凸が生じ均一な塗膜は得られなかった。
【0136】(実施例12)電荷移動層のバインダポリ
マとして、ビスフェノールAをモノマ成分とするポリカ
ーボネート樹脂を用いた以外は、実施例1と同様にして
積層型感光体試料12を得た。
【0137】(実施例13)電荷移動層のバインダポリ
マとして、表4の構造式(II−1)のポリカーボネー
ト樹脂4重量部および前記一般式(III)のポリエス
テル樹脂6重量部を用いた以外は、実施例1と同様にし
て積層型感光体試料13を得た。
【0138】(実施例14)酸化防止剤として2,6−
ジ−t−ブチル−4−メチル−フェノールを加えなかっ
たこと以外は、実施例8と同様にして単層型感光体試料
14を得た。
【0139】(比較例1)電荷発生物質として、製造例
1の中間において得られた図5のX線回折パターンを有
するオキソチタニルフタロシアニンの中間結晶を用いた
以外は、実施例1と同様にして機能分離型感光体試料1
5を得た。
【0140】(比較例2)電荷発生物質として、製造例
1の中間において得られた図5のX線回析パターンを有
するオキソチタニルフタロシアニンの結晶を用いた以外
は、実施例2と同様にして機能分離型感光体試料16を
得た。
【0141】(比較例3)電荷移動物質として、従来公
知の電荷移動物質である4−(ジエチルアミノ)−ベン
ズアルデヒド−N,N,−ジフェニルヒドラゾン化合物
を用いた以外は、実施例1と同様にして積層型感光体試
料17を得た。
【0142】(比較例4)電荷発生物質として、製造例
1の中間において得られた図5のX線回析パターンを有
するオキソチタニルフタロシアニンの中間結晶を用いた
以外は、実施例8と同様にして単層型電子写真感光体試
料18を得た。
【0143】(比較例5)電荷移動物質として、従来公
知の電荷移動物質である4−(ジエチルアミノ)−ベン
ズアルデヒド−N,N,−ジフェニルヒドラゾン化合物
を用いた以外は、実施例8と同様にして単層型感光体試
料19を得た。
【0144】(比較例6)電荷発生物質として製造例1
の中間において得られた図5のX線回析パターンを有す
るオキソチタニルフタロシアニンの中間結晶を用い、電
荷移動物質として従来公知の電荷移動物質である4−
(ジエチルアミノ)−ベンズアルデヒド−N,N,−ジ
フェニルヒドラゾン化合物を用い、電荷発生層にα−ト
コフェロールを加えなかったこと以外は、実施例2と同
様にして積層型感光体試料20を得た。
【0145】(比較例7)電荷発生物質として製造例1
の中間において得られた図5のX線回析パターンを有す
るオキソチタニルフタロシアニンの中間結晶を用い、電
荷移動物質として従来公知の電荷移動物質である4−
(ジエチルアミノ)−ベンズアルデヒド−N,N,−ジ
フェニルヒドラゾン化合物を用いた以外は、実施例11
と同様にして積層型感光体試料21を得たが、感光体表
面に凹凸が生じて均一な塗膜は得られなかった。
【0146】(比較例8)電荷発生物質として製造例1
の中間において得られた図5のX線回析パターンを有す
るオキソチタニルフタロシアニンの中間結晶を用い、電
荷移動物質として従来公知の電荷移動物質である4−
(ジエチルアミノ)−ベンズアルデヒド−N,N,−ジ
フェニルヒドラゾン化合物を用い、バインダポリマの配
合比を、表4の構造式(II−1)のポリカーボネート
樹脂6重量部と、前記一般式(III)のポリエステル
樹脂4重量部とし、酸化防止物質およびレベリング剤を
加えなかったこと以外は、実施例1と同様にして積層型
感光体試料22を得た。
【0147】以上の実施例1〜14および比較例1〜8
で作製した試料1〜22の構成を表5に示す。
【0148】
【表5】
【0149】(評価)前述のようにして作製した電子写
真感光体は、静電記録紙試験装置(EPA−8200:
川口電機社製)によって電子写真特性を評価した。積層
型電子写真感光体については、加電圧:−6kVおよび
スタティック:No.3の測定条件で、干渉フィルタで
分光した780nmの単色光(照射光:2μW/c
2)によって−500Vから−250Vに減衰させる
ために要する露光量E1/2(μJ/cm2)および初
期電位V0(−ボルト)を測定した。単層型電子写真感
光体については、加電圧:+6kVおよびスタティッ
ク:No.3の測定条件で、干渉フィルタで分光した7
80nmの単色光(照射光:10μW/cm2)によっ
て+500Vから+250Vに減衰させるために要する
露光量E1/2(μJ/cm2)および初期電位V0
(+ボルト)を測定した。
【0150】また市販のデジタル複写機(AR513
0:シャープ社製)を改造し、ドラム部に表5の感光体
を使用し、トナーを消費することなく露光だけを行う連
続空実写(Non Copy Aging)を3万回行い、その前後に
おいて、帯電電位および前記静電記録紙試験装置を用い
てE1/2を測定した。また高温高湿度環境下(35
℃、85%)での連続空コピー(Non Copy Aging)を3
万回行い、その前後において残留電位を測定した。さら
に感光体膜厚の減少具合を磨耗試験機(スガ試験機社
製)を用いて評価した。その測定条件は、研磨剤:酸化
アルミニウム#2000、荷重:200g・fおよび摩
擦回数:10,000回とした。
【0151】評価結果を表6に示す。また感光体表面膜
の均一さについて、目視によって観察した結果を表7に
示す。
【0152】
【表6】
【0153】
【表7】
【0154】表6に示すとおり、実施例1〜8は、いず
れの試料も帯電電位の耐久試験(3万回)後の電位劣化
は、従来の試料である比較例1〜5と比べて、充分小さ
く、かつ初期感度(半減露光量)においても比較例に比
べて充分高い上に、耐久試験後でも感度劣化が小さいと
いう特徴が判る。また実施例1〜8についての高温高湿
度下での耐久試験(3万回)後の残留電位上昇は、従来
の試料と比べて、充分小さいという特徴も判る。
【0155】また表7に示すとおり、レベリング剤とし
てポリジメチルシロキサンを加えなかった実施例11、
比較例7および8は、いずれにおいても表面全体に柚子
肌状の欠陥が発生していることが判る。
【0156】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、特定の
結晶型オキソチタニルフタロシアニンを電荷発生物質と
し、ベンゾフラン、ベンゾチオフェンまたはインドール
環を有するアミン化合物を電荷移動物質として用いるこ
とによって、長波長域での感度が著しく高く、かつ耐久
性の高い電子写真感光体を提供することができる。した
がって本発明による電子写真感光体は、昨今開発の進展
著しい半導体レーザ光を光源としたレーザプリンタおよ
びデジタル複写機などの感光体として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】積層型感光層を有する電子写真感光体の一例を
模式的に示す断面図である。
【図2】分散型感光層を有する電子写真感光体の一例を
模式的に示す断面図である。
【図3】図1の電子写真感光体において中間層7を有す
る例を示す断面図である。
【図4】図2の電子写真感光体において中間層7を有す
る例を示す断面図である。
【図5】本発明の製造例1の製造途中で得られたオキソ
チタニルフタロシアニン中間結晶のX線スペクトルを示
す図である。
【図6】本発明の製造例1で得られたオキソチタニルフ
タロシアニンのX線スペクトルを示す。
【図7】本発明の製造例2で得られたオキソチタニルフ
タロシアニンのX線スペクトルを示す。
【図8】本発明の製造例3で得られたオキソチタニルフ
タロシアニンのX線スペクトルを示す。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 電荷発生物質 3 電荷移動物質 4,14 感光層 5 電荷発生層 6 電荷移動層 7 中間層
フロントページの続き Fターム(参考) 2H068 AA13 AA14 AA16 AA19 AA20 AA31 AA33 AA41 BA12 BA16 BA39 BB16 BB23 BB26 BB27 BB29 BB30 BB33 BB35 BB40 BB54 BB69 FA03

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に形成される感光層が、
    電荷発生物質として、X線回析スペクトルにおいて、ブ
    ラッグ角(2θ±0.2°)7.3°、9.4°、9.
    6°、11.6°、13.3°、17.9°、24.1
    °および27.2°に主要な回析ピークを示し、そのう
    ち9.4°と9.6°との重なったピーク束が最大回析
    ピークを示し、かつ27.2°のピークが2番目に大き
    なピークを示す結晶型オキソチタニルフタロシアニンを
    含有し、 電荷移動物質として、下記一般式(I)で表されるベン
    ゾフラン、ベンゾチオフェンまたはインドール環を有す
    るアミン化合物を含有することを特徴とする電子写真感
    光体。 【化1】 (式中、Ar1は置換基を含んでもよいアリール基、置
    換基を含んでもよい複素環基、置換基を含んでもよいア
    ラルキル基、置換基を含んでもよい炭素数1〜5のアル
    キル基、置換基を含んでもよい炭素数1〜5のフルオロ
    アルキル基、置換基を含んでもよい炭素数1〜5のパー
    フルオロアルキル基を示す。R1は置換基を含んでもよ
    い炭素数1〜3のアルキル基、置換基を含んでもよい炭
    素数1〜5のフルオロアルキル基、置換基を含んでもよ
    い炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基、炭素数1〜
    3のアルコキシ基、炭素数1〜3のジアルキルアミノ基
    または水素原子を示す。Xは酸素、硫黄原子またはN−
    2を示し、R2は置換基を含んでもよい炭素数1〜3の
    アルキル基、置換基を含んでもよい炭素数1〜5のフル
    オロアルキル基、置換基を含んでもよい炭素数1〜5の
    パーフルオロアルキル基を示す。aは置換基を含んでも
    よい炭素数1〜3のアルキル基、置換基を含んでもよい
    炭素数1〜5のフルオロアルキル基、置換基を含んでも
    よい炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基、炭素数1
    〜3のアルコキシ基、炭素数1〜3のジアルキルアミノ
    基、ハロゲン原子または水素原子を示し、mは1〜4の
    整数を示す。ただしmが2以上のとき、aの各々は同一
    でも異なってもよく、互いに環を形成してもよい。nは
    1または2の整数を示す。)
  2. 【請求項2】 前記感光層が、前記電荷発生物質を含有
    する電荷発生層と、前記電荷移動物質を含有する電荷移
    動層とから成る積層構造を有することを特徴とする請求
    項1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記感光層が、前記電荷発生物質と前記
    電荷移動物質とを含有する単一層から成ることを特徴と
    する請求項1記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 導電性支持体と感光層との間に、中間層
    を設けたことを特徴とする請求項1記載の電子写真感光
    体。
  5. 【請求項5】 前記電荷移動層は、バインダポリマとし
    て、ビニル化合物の重合体およびその共重合体、ポリエ
    ステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹
    脂、ポリスルホン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、フ
    ェノキシ樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン樹脂、なら
    びにエポキシ樹脂から成る群から選ばれる少なくとも1
    種を含有することを特徴とする請求項2記載の電子写真
    感光体。
  6. 【請求項6】 前記感光層は、バインダポリマとして、
    ビニル化合物の重合体およびその共重合体、ポリエステ
    ル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、
    ポリスルホン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、フェノ
    キシ樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン樹脂、ならびに
    エポキシ樹脂から成る群から選ばれる少なくとも1種を
    含有することを特徴とする請求項3記載の電子写真感光
    体。
  7. 【請求項7】 前記バインダポリマが、下記一般式(I
    I)で表されるポリカーボネート樹脂を含有することを
    特徴とする請求項5または6記載の電子写真感光体。 【化2】 (式中、R1およびR2は各々置換基を有してもよい炭素
    数1〜5のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数6
    〜12のアリール基、置換基を有してもよい炭素数7〜
    17のアラルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、炭
    素数1〜5のアルコキシ基、ハロゲン原子または水素原
    子を表す。Xは単結合、置換基を有してもよい炭素数1
    〜10のアルキレン基、置換基を有してもよい炭素数1
    〜10の環状アルキリデン基、置換基を有してもよい炭
    素数6〜12のアリレン基、スルホニル基、またはカル
    ボニル基を表す。Zは置換基を有してもよい炭素数1〜
    5のアルキレン基、炭素数6〜12のアリレン基、炭素
    数7〜17のアリレンアルキル基を表す。Wは置換基を
    有してもよい炭素数1〜5のアルキル基、置換基を有し
    てもよい炭素数2〜5のアルケニル基、炭素数1〜5の
    アルコキシ基、置換基を有してもよい炭素数1〜5のア
    ルキルエステル基、置換基を有してもよい炭素数6〜1
    2のアリールエステル基、カルボキシル基、アルデヒド
    基、水酸基、ハロゲン原子または水素原子を表す。bお
    よびdは1〜4の整数、uは10〜200の整数を表
    す。)
  8. 【請求項8】 前記ポリエステル樹脂が、下記一般式
    (III)で表され、バインダポリマ全量の5重量%以
    上50重量%以下で含まれていることを特徴とする請求
    項7の電子写真感光体。 【化3】 (式中、g,hおよびiは各々1〜10の整数を表し、
    v,w,xおよびyは各々10〜1000の整数を表
    す。)
  9. 【請求項9】 前記ポリカーボネート樹脂/前記ポリエ
    ステル樹脂の重量比が、9/1〜7/3の範囲であるこ
    とを特徴とする請求項8記載の電子写真感光体。
  10. 【請求項10】 感光層が、酸化防止物質としてα−ト
    コフェロールを含有し、酸化防止物質/電荷移動物質の
    重量比が0.1/100以上5/100以下であること
    を特徴とする請求項1〜8のうちのいずれか1記載の電
    子写真感光体。
  11. 【請求項11】 感光層が、酸化防止物質として2,6
    −ジ−t−ブチル−4−メチル−フェノールを含有し、
    酸化防止物質/電荷移動物質の重量比が0.1/100
    以上50/100以下であることを特徴とする請求項1
    〜8のうちのいずれか1記載の電子写真感光体。
  12. 【請求項12】 表面層が、ジメチルポリシロキサン
    を、ジメチルポリシロキサン/バインダポリマの重量比
    が0.001/100以上5/100以下で含有するこ
    とを特徴とする請求項1〜8のうちのいずれか1記載の
    電子写真感光体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020220611A1 (zh) * 2019-04-29 2020-11-05 武汉华星光电半导体显示技术有限公司 热活化延迟荧光分子材料及其合成方法、有机电致发光器件
US11613530B2 (en) 2019-04-29 2023-03-28 Wuhan China Star Optoelectronics Semiconductor Display Technology Co., Ltd. Thermally activated delayed fluorescent molecular material, method for synthesizing the same, and organic electroluminescent device

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