JP2002082460A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2002082460A
JP2002082460A JP2000269095A JP2000269095A JP2002082460A JP 2002082460 A JP2002082460 A JP 2002082460A JP 2000269095 A JP2000269095 A JP 2000269095A JP 2000269095 A JP2000269095 A JP 2000269095A JP 2002082460 A JP2002082460 A JP 2002082460A
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Yuko Komai
夕子 駒井
Michihiko Nanba
通彦 南場
Tomoyuki Shimada
知幸 島田
Masayuki Shiyoji
正幸 所司
Kaoru Tadokoro
薫 田所
Chiaki Tanaka
千秋 田中
Masaomi Sasaki
正臣 佐々木
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い感度を有し、且つ繰り返し使用時の
耐摩耗性に優れた電子写真感光体を提供する。 【解決手段】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
真感光体において、前記感光層中に、下記一般式
(1)、及び一般式(2)を同時に含有するテトラアザ
ポルフィリン誘導体混合物の少なくとも1種と、高分子
電荷輸送物質の少なくとも1種とを含有することを特徴
とする電子写真感光体。 【化1】 (式(1)、(2)中、R101は水素原子、置換または
無置換の低級アルキル基、置換または無置換のアルコキ
シ基、置換または無置換のアリール基、R102〜R105
独立に水素原子、ハロゲン原子、置換または無置換のア
ルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または
無置換のシクロアルキル基、ニトロ基、シアノ基を表わ
し、R102〜R105は互いに環を形成していても良い。n
は1または2を表わす。Mは、金属、金属酸化物、金属
水酸化物、金属ハロゲン化物、水素原子が2個付加した
形を表わす。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テトラアザポルフ
ィリン誘導体混合物と高分子電荷輸送物質とを用いる電
子写真感光体並びにそれを用いた電子写真方法、電子写
真装置および電子写真装置用プロセスカートリッジに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式において使用される
感光体の光導電体としては大きく分けて種々の無機及び
有機光導電体が知られている。ここにいう「電子写真方
式」とは、一般に光導電性の感光体をまず暗所で、例え
ばコロナ放電によって帯電させ、次いで像露光し、露光
部のみの電荷を選択的に逸散させて静電潜像を得、この
潜像部を染料、顔料などの着色剤と高分子材料などで構
成されるトナーで現像し、可視化して画像を形成するよ
うにした、いわゆるカールソンプロセスとよばれる画像
形成プロセスである。有機の光導電体を用いた感光体
は、無機光導電体に比べ感光波長域の自由度、成膜性、
可撓性、膜の透明性、量産性、毒性やコスト面等におい
て利点を持つため、現在ではほとんどの感光体には有機
光導電体が用いられている。また、この電子写真方式お
よび類似プロセスにおいて繰り返し使用される感光体に
は、感度、受容電位、電位保持性、電位安定性、残留電
位、分光感度特性に代表される静電特性が優れているこ
とが要求される。
【0003】近年ではこの電子写真方式を用いた情報処
理システム機の発展は目覚ましいものがある。特に情報
をデジタル信号に変換して光によって情報記録を行うデ
ジタル記録方式を用いたプリンターは、そのプリント品
質、信頼性において向上が著しい。また、このデジタル
記録方式はプリンターのみならず通常の複写機にも応用
され、所謂デジタル複写機が開発されている。さらに、
このデジタル複写機は、種々様々な情報処理機能が付加
されるため今後その需要性が益々高まっていくと予想さ
れる。
【0004】このようなデジタル記録方式に対応させる
感光体には従来からあるアナログ方式とは異なった特性
が要求されている。例えば、光源としては現在のところ
小型で、安価な信頼性の高い半導体レーザー(LD)や
発光ダイオード(LED)が多く使われている。現在よ
く使われているLDの発光波長域は近赤外光領域にあ
り、LEDの発光波長は650nmより長波長である。
このため上記デジタル記録方式における感光体への要求
事項に加え、可視光領域から近赤外光領域に高い感度を
有することが感光体に望まれる。
【0005】この観点から、スクエアリリウム染料(特
開昭49−105536号公報、及び同58−2141
6号公報)、トリフェニルアミン系トリスアゾ顔料(特
開昭61−151659号公報)、フタロシアニン顔料
(特開昭48−34189号公報、及び同57−148
74号公報)等が、デジタル記録用の光導電体として提
案されている。特にテトラアザポルフィリン誘導体であ
るフタロシアニン顔料は、長波長域まで感光波長域を持
つと共に高い光感度を有し、また中心金属や結晶形の種
類によって様々な特性のバリエーションが得られること
からデジタル記録用の光導電体として盛んに研究が行わ
れている。これまで知られている良好な感度を示すフタ
ロシアニン顔料としては、ε型銅フタロシアニン、X型
無金属フタロシアニン、τ型無金属フタロシアニン、バ
ナジルフタロシアニン、チタニルフタロシアニン等が挙
げられる。中でも特開昭64―17066号公報、特開
平3−128973号公報、特開平5−98182号公
報によって高感度のチタニルフタロシアニン顔料が提案
されている。これらのチタニルフタロシアニン顔料の分
光波長域は700〜860nmに最大吸収を示してお
り、半導体レーザー光に対して極めて高感度を示すもの
である。しかしながら、上述の特許公報に示されるチタ
ニルフタロシアニン顔料を電子写真感光体に用いた場
合、感度的には充分であるものの、繰り返し疲労による
帯電性の低下や、感度特性においては温度、湿度依存性
が大きいなど、実用上多くの問題を残している[Y. Fuj
imaki, Proc. IS&T's 7th International Congress on
Advances in Non-Impact PrintingTechnologies, 1, 26
9 (1991);K. Daimon, et al. : J. Imaging Sci. Tech
nol., 40, 249 (1996)]。
【0006】また、チタニルフタロシアニンをトリハロ
酢酸で処理する方法については、特公平8−6050号
公報、特開平8−283599号公報、特開平2−26
9776号公報に開示されており、特開平2−3916
0号公報,、特開平3−27111号公報,、特開平4−
283581号公報,、特開平4−113361号公報
にはフタロシアニンとフタロシアニン窒素同構体、フタ
ロシアニンイオウ同構体顔料の混合物が光導電体として
有用であることが開示されている。
【0007】しかしながら、これらを用いた電子写真感
光体は可視域、近赤外域における感度、帯電特性、繰返
し使用への耐久性等の点で前記感光体の要求事項を充分
満足するものではなかった。
【0008】一方、電子写真感光体に用いる電荷輸送物
質についても数多くの開発がなされてきた。電荷輸送物
質の多くは低分子化合物として開発されているが、低分
子化合物は単独では成膜性がないため、通常不活性高分
子に分散・混合して用いられる。しかしながら、電荷発
生物質と電荷輸送物質と組み合わせて用いる機能分離型
の電子写真感光体においては、低分子電荷輸送物質と不
活性高分子からなる電荷輸送層は一般に柔らかく、カー
ルソンプロセスにおいては、繰り返し使用による膜削れ
が生じやすいという欠点がある。また、この構成の電荷
輸送層は電荷移動度に限界があり、カールソンプロセス
の高速化あるいは小型化の障害となっていた。これは、
通常、低分子電荷輸送物質が電荷輸送層において50重
量%以下の含有量で使用されることに起因している。す
なわち、低分子電荷輸送物質の含有量を増すことにより
電荷移動度をある程度上げることは可能であるが、低分
子電荷輸送物質の含有量が増えることで成膜性が劣化
し、繰り返し使用による膜削れが大きくなるためであ
る。
【0009】このような欠点を改良するために高分子型
の電荷輸送物質が注目され、例えば、特開昭50−82
056号公報、特開昭51−73888号公報、特開昭
54−8527号公報、特開昭54−11737号公
報、特開昭56−150749号公報、特開昭57−7
8402号公報、特開昭63−285552号公報、特
開平1−1728号公報、特開平1−19049号公
報、特開平3−50555号公報、特開平4−1753
37号公報、特開平4−225014号公報、特開平4
−230767号公報、特開平5−232727号公
報、特開平5−310904号公報などに高分子電荷輸
送物質が開示されている。
【0010】これらの高分子電荷輸送物質を用いた場合
には、電荷輸送層を高分子化合物だけで構成することが
できるため、成膜性が良好で機械的強度が強く耐摩耗性
に優れた電荷輸送層を得ることができ、繰り返し使用に
よる膜削れを防止することができる。
【0011】しかしながら、電荷発生物質と高分子電荷
輸送物質とを組み合わせて用いる機能分離型の電子写真
感光体は、低分子電荷輸送物質を用いた場合に比べて光
感度が劣っているという欠点があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上記
のような問題点を解決し、高い感度を有し、且つ繰り返
し使用時の耐摩耗性に優れた電子写真感光体を提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、導電性
支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、前
記感光層中に、下記一般式(1)及び一般式(2)を同
時に含有するテトラアザポルフィリン誘導体混合物の少
なくとも1種と、高分子電荷輸送物質の少なくとも1種
とを含有することを特徴とする電子写真感光体が提供さ
れる。さらに、前記高分子電荷輸送物質がポリカーボネ
ート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテルの少
なくとも1つであることを特徴とする電子写真感光体、
前記高分子電荷輸送物質がトリアリールアミン構造を有
する高分子化合物であることを特徴とする電子写真感光
体、前記高分子電荷輸送物質がトリアリールアミン構造
を有するポリカーボネートであることを特徴とする電子
写真感光体、前記高分子電荷輸送物質が下記一般式(1
D)〜(10D)で表されるトリアリールアミン構造を
有するポリカーボネートの少なくとも1つであることを
特徴とする電子写真感光体が提供される。
【0014】一般式(1)及び一般式(2)を同時に含
有するテトラアザポルフィリン誘導体混合物を用いるこ
とにより、可視域、近赤外域における高い感度、良好な
帯電特性、繰り返し使用時の耐久性に優れた電子写真感
光体を得ることができる。一般式(1)及び一般式
(2)のテトラアザポルフィリン誘導体混合物において
は、一般式(1)のテトラアザポルフィリン誘導体が非
常に有効に作用していると思われる。また、電荷輸送物
質としてポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステ
ル、ポリエーテルの高分子電荷輸送物質、特に一般式
(1D)〜(10D)で表されるトリアリールアミン構
造を有する高分子電荷輸送物質を用いることにより、感
光層の成膜性が良好であり繰り返し使用時の耐摩耗性に
優れた、且つオゾンやNOxガスによる帯電特性や感度
などの劣化が少ない耐ガス性に優れた電子写真感光体を
得ることができる。
【0015】以下に本発明の電子写真感光体に用いられ
る一般式(1)及び一般式(2)を同時に含有するテト
ラアザポルフィリン誘導体混合物について説明する。
【0016】
【化32】 ((1)、(2)式中、R101は水素原子、置換または
無置換の低級アルキル基、置換または無置換のアルコキ
シ基、置換または無置換のアリール基、R102〜R105
独立に水素原子、ハロゲン原子、置換または無置換のア
ルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または
無置換のシクロアルキル基、ニトロ基、シアノ基を表わ
し、R102〜R105は互いに環を形成していても良い。n
は1または2を表わす。Mは、金属、金属酸化物、金属
水酸化物、金属ハロゲン化物、水素原子が2個付加した
形を表わす。)
【0017】一般式(1)に示すテトラアザポルフィリ
ン誘導体混合物は、例えば下記一般式(3)で示される
ニトリル誘導体、下記一般式(4)で表されるフタロニ
トリル誘導体、下記一般式(5)で表される1、3−ジ
イミノイソインドリン誘導体を、必要に応じて金属また
は金属を有する化合物と共に、無溶媒か、α−クロロナ
フタレン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等の
ハロゲン系溶剤、ペンタノール、オクタノール等のアル
コ−ル系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メ
チルピロリドン等のアミン系溶剤、ベンゼン、トルエ
ン、ニトロベンゼン等の芳香族系溶媒の存在下で反応さ
せる事により得ることができる。金属としては、具体的
には、例えばMg、Li、Na、また金属を有する化合
物として、例えばTiCl4、CoCl2、CuCl2
CuCl、InCl3、InBr3、AlCl3、GaC
2、VCl3等の金属ハロゲン化物、Ti(OB
u)4、Mg(OEt)2等のアルコキシ金属等が挙げら
れる。
【0018】本発明に使用されるテトラアザポルフィリ
ン混合物を得るためには、まず下式に従い、相当するニ
トリル誘導体(3)を合成する。反応は通常無溶媒か、
エタノール、ブタノ−ル等のアルコ−ル系溶媒、ベンゼ
ン、トルエン、ニトロベンゼン等の芳香族系溶媒、ジク
ロロベンゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン系溶
剤、酢酸等の酸性溶媒の存在下で加熱する事により得る
ことができる。反応収率、原料の溶解性向上の目的で、
酢酸、硫酸、塩酸等の酸性触媒の存在下で反応させるこ
とが好ましい。反応温度は通常室温〜300℃で行い、
特に40℃〜200℃で行うことが、反応収率の点から
好ましい。
【0019】
【化33】 (R101は水素原子、置換または無置換の低級アルキル
基、置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置
換のアリール基を表わし、nは1または2を表わす。)
【0020】また、フタロニトリル誘導体(4)、1,
3−ジイミノイソインドリン誘導体(5)は、「フタロ
シアニン−化学と機能−」(白井・小林著)に示される
公知の手法により得られるが、一部市販されている化合
物もある。
【0021】
【化34】 (R102〜R105は独立に水素原子、ハロゲン原子、置換
または無置換のアルキル基、置換または無置換のアリー
ル基、置換または無置換のシクロアルキル基、ニトロ
基、シアノ基を表わし、R102〜R105は互いに環を形成
していても良い。)
【0022】また、該反応は必要に応じて尿素、ホルム
アミド、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−7−
ウンデセン(DBU)等のアミン系触媒の存在下反応を
行っても良い。ここで一般式(3)と(4)、または
(3)と(5)の混合割合(モル比)は、0.001:
99.999〜99.999:0.001、好適には
0.1:99.9〜99.9:0.1(モル比)とする
ことが好ましい。(3)の混合割合が前述の混合割合よ
り少なく、(4)または(5)の混合割合が前述の混合
割合より多い場合、電子写真特性において残留電位の増
加、帯電性の低下を来す恐れがある。逆に、(3)の混
合割合が前述の混合割合より多く、(4)または(5)
の混合割合が前述の混合割合より少ない場合、電子写真
特性において帯電性の低下を来す恐れがある。反応温度
は通常室温〜300℃で行い、特に100℃〜180℃
で行うことが反応収率の点から好ましい。
【0023】また、一般式(1)、一般式(2)に示さ
れるテトラアザポルフィリン誘導体混合物のうち、M=
Mg、Li、Naであるテトラアザポルフィリン誘導体
混合物を酸性溶媒中で処理する事により、Mに水素原子
が2個付加した形をとるテトラアザポルフィリン誘導体
混合物を高収率で得ることが可能である。ここでいう酸
性溶媒とはトリフルオロ酢酸、硫酸などを示す。
【0024】本発明に使用するテトラアザポルフィリン
誘導体混合物は、原料(出発物質)として異種のニトリ
ル化合物を混合して合成するため、合成方法、反応条件
により、置換基の位置が異なる異性体が同時に合成され
る場合がある。更に、請求項1に示す一般式(1)、
(2)だけでなく多量体が同時に合成される場合がある
が、本発明に使用するテトラアザポルフィリン誘導体混
合物は、これらの異性体、多量体の有無、種類、数は限
定されるものではなく、これらを単離することなく、テ
トラアザポルフィリン誘導体混合物として使用すること
が可能である。
【0025】表1に一般式(1)、(2)の例示化合物
を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0026】
【表1】
【0027】一般式(1)、一般式(2)におけるR
101は水素原子、置換または無置換の低級アルキル基、
置換または無置換のアルコキシ基、置換または無置換の
アリール基が挙げられる。具体的には置換または無置換
の低級アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、iso−プロピル基、tert−ブチル基、sec−
ブチル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、トリフルオ
ロメチル基等が挙げられ、置換または無置換のアルコキ
シ基としてはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ
基が挙げられ、置換または無置換のアリール基としては
フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基が挙げられ
る。置換基R102〜R105としては、各々独立に水素原
子、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子や置換または無
置換のアルキル基、アリール基等が挙げられる。具体的
にハロゲン原子としてヨウ素原子、臭素原子、塩素原
子、フッ素原子が挙げられ、置換または無置換のアルキ
ル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、is
o−プロピル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−
ブチル基、iso−ブチル基、トリフルオロメチル基、2
−シアノエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル
基、4−メチルベンジル基等が挙げられる。また、置換
または無置換のアリール基としてはフェニル基、ナフチ
ル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ピレニル
基、フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレ
ニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニ
ル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5
H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル
基、チェニル基、ベンゾチェニル基、フリル基、ベンゾ
フラニル基、カルバゾリル基、ピリジル基、ピリジニル
基、ピロリジル基、オキサゾリル基等が挙げられ、これ
らアリール基は上述したアルキル基、アルコキシ基、及
びハロゲン原子を有していても良い。また、本発明に使
用するテトラアザポルフィリン誘導体混合物は、置換基
の位置の異なる異性体が混合されても良い。更に、R
102〜R105は互いに環を形成しても良い。
【0028】また、本発明において使用するテトラアザ
ポルフィリン誘導体混合物は、合成する際に使用する金
属種に応じて中心金属Mの異なるテトラアザポルフィリ
ン誘導体混合物を合成することが可能である。一般式
(1)、(2)においてMは、金属、例えばCu、M
g、Co、Pb、Fe、Zn、Ge、Sn、Ni、A
l、Ga、Mo、In等の金属原子、TiO、VO等の
金属酸化物、金属水酸化物、金属ハロゲン化物、水素原
子が2個付加した形を表わすが、本発明に使用するテト
ラアザポルフィリン誘導体混合物は、Mが異なるテトラ
アザポルフィリン誘導体混合物を、複数混合して使用す
ることも可能である。
【0029】本発明において使用するテトラアザポルフ
ィリン誘導体混合物は、結晶変換処理を行ってから用い
てもよい。結晶変換処理方法としては、酸性溶媒中で溶
解、または、スラリ−化させた後、得られた溶液または
スラリ−を例えば、単独の有機溶媒または水、あるいは
2種以上の有機溶媒を混合した混合溶媒、あるいは有機
溶媒と水を混合した混合溶媒中に滴下する、あるいは、
得られた溶液またはスラリ−中に、単独の有機溶媒また
は水、あるいは2種以上の有機溶媒を混合した混合溶
媒、あるいは有機溶媒と水を混合した混合溶媒を滴下す
る等の方法が好ましい。
【0030】また、該テトラアザポルフィリン誘導体混
合物は、他の方法により結晶変換処理を行っても良い。
他の結晶変換処理方法としては、例えば酸処理、溶媒処
理、機械的処理、加熱処理等がある。酸処理とは、硫
酸、トリクロロ酢酸などの酸中に0℃〜室温で顔料を溶
解させた後、これを氷、水もしくは難溶な有機溶媒に滴
下して顔料の結晶を析出させ、濾過等の手段により結晶
を得ることを示す。溶媒処理とは、室温下あるいは加熱
下での、溶媒中における顔料の懸濁攪拌処理を示し、ミ
リング処理とは、例えばガラスビーズ、スチールビー
ズ、アルミナボール等を用いてサンドミル、ボールミル
等のミリング装置を用いて、常温もしくは加熱下行う処
理を示す。ミリング処理においては上記ミリングメディ
アとともに溶媒を添加した系でおこなっても良い。これ
らの処理に使用する溶媒としては、例えばベンゼン、ト
ルエン、ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、メタノー
ル、エタノール、ベンジルアルコール、アセトン、シク
ロヘキサノン、メチルエチルケトン、n−ブチルエーテ
ル、エチレングリコール、テトラヒドロフラン、N,N
−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、キノ
リン、ピリジン、ジメチルスルホキシド、水等があり、
またこれらの溶媒を混合しておこなっても良い。
【0031】本発明において使用するテトラアザポルフ
ィリン誘導体混合物は、CuKαのX線回折においてブ
ラッグ角2θ±0.2゜=9.1°、10.4°、1
2.1°、12.9°、14.9°、15.4°、1
5.8°、20.5°、23.1°、26.1°、2
6.9°に強い回折ピ−クを有するテトラアザポルフィ
リン誘導体混合物、ブラッグ角2θ±0.2゜=7.4
゜、10.1°、12.4°、16.1°、22.4
゜、24.12゜、25.2゜、28.5゜に強い回折
ピ−クを有するテトラアザポルフィリン誘導体混合物、
ブラッグ角2θ±0.2゜=7.4°、9.6°、1
4.9°、24.1°、27.1゜に強い回折ピ−クを
有するテトラアザポルフィリン誘導体混合物、ブラッグ
角2θ±0.2゜=27.2゜に強い回折ピ−クを有
し、かつブラッグ角2θ±0.2゜=4゜〜10゜の範
囲に回折ピ−クが全く存在しないテトラアザポルフィリ
ン誘導体混合物が好適に使用されるが、これらに限定さ
れるものではない。その中でも、特に、CuKαのX線
回折においてブラッグ角2θ±0.2゜=27.2゜に
強い回折ピ−クを有し、かつブラッグ角2θ±0.2゜
=4゜〜10゜の範囲に回折ピ−クが全く存在しないテ
トラアザポルフィリン誘導体混合物は良好な電子写真特
性を示し、高感度な電子写真感光体が提供されるため好
適に使用される。ブラッグ角2θ±0.2゜=4゜〜1
0゜の範囲に回折ピ−クが全く存在しないとは、該ブラ
ッグ角範囲において、結晶に起因するピ−クはもちろ
ん、微結晶の存在に起因する強度が弱く半値幅の広いピ
−ク、及び一般にガラス状態にある場合に見られる明確
なピ−クではない強度の弱いハロ−が検出されないこと
を意味する。ブラッグ角2θ±0.2゜=4゜〜10゜
の範囲に、微弱であっても結晶や微結晶に起因するピ−
ク、ガラス状態に起因する強度の弱いハロ−が存在する
場合、結晶変換処理中、感光体作製過程において、また
は時間の経過に伴って他の結晶型に変換され、電子写真
特性に悪影響を及ぼす場合がある。原因は明確になって
いないが、ブラッグ角2θ±0.2゜=4゜〜10゜の
範囲にピ−ク、ハロ−を検出させる原因となっている結
晶、もしくは微結晶が種となり、他の結晶型への結晶変
換が進行するものと推測される。しかし、ここで使用す
るブラッグ角2θ±0.2゜=4゜〜10゜の範囲に回
折ピ−クが全く存在しないテトラアザポルフィリン誘導
体混合物は、特に結晶型の安定性に優れ、有機溶媒中に
おける保存によっても安定に結晶型を保持する。一方、
電子写真感光体の感光層を設ける際、テトラアザポルフ
ィリン誘導体混合物を適当な溶媒と、もしくは必要に応
じてバインダー樹脂を加え、例えば、ボールミル、超音
波、ホモミキサー等を用いて分散もしくは溶解せしめ、
感光層塗布液とし、これを塗布し乾燥させることにより
設けることができる。本発明で使用するテトラアザポル
フィリン誘導体混合物は結晶型の安定性に優れるため、
分散処理によっても結晶型が変化することがない。その
ため、信頼性に優れる高感度な電子写真感光体の提供が
可能となり、また、感光層塗布液の長期保存が可能であ
ることから、生産コストの低減が可能となった。
【0032】次に、本発明の電子写真感光体に用いられ
る一般式(1D)〜(10D)で表される高分子電荷輸
送物質について説明する。一般式(1D)で表される高
分子電荷輸送物質を示す。
【0033】
【化35】 {式中、R′1、R′2、R′3は、それぞれ独立して置
換もしくは無置換のアルキル基またはハロゲン原子を表
わし、R′4は水素原子または置換もしくは無置換のア
ルキル基を表わす。R1、R2は置換もしくは無置換のア
リール基を表わす。o、p、qは、それぞれ独立して0
〜4の整数を表わす。k、jは組成を表わし、0.1≦
k≦1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を
表わし、5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価
基、環状脂肪族の2価基、または下記一般式(A)で表
される2価基を表わす。
【0034】
【化36】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
表わし、l、mは0〜4の整数を表わす。Yは単結合、
炭素数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキ
レン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C
O−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の
2価基を表わす)または下記一般式(B)
【0035】
【化37】 (式中、aは1〜20の整数を表わし、bは1〜200
0の整数を表わす。R26、R27は置換または無置換のア
ルキル基またはアリール基を表わす。)を表わす。R24
とR25、R26とR27はそれぞれ同一でも異なっていても
よい。〕}
【0036】R′1、R′2、R′3のアルキル基は、好
ましくは、炭素数1〜12とりわけ炭素数1〜8、さら
に好ましくは炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖のアルキ
ル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素原子、
水酸基、シアノ基、炭素数1〜4のアルコキシ基、フェ
ニル基、またはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル
基もしくは炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されたフ
ェニル基を含有しても良い。具体的には、メチル基、エ
チル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル
基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリ
フルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シア
ノエチル基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチ
ル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチル
ベンジル基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベ
ンジル基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ
素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ
る。R′4の置換もしくは無置換のアルキル基として
は、上記のR′1、R′2、R′3と同様のものが挙げら
れる。R1、R2のアリール基としては、フェニル基など
の芳香族炭化水素基、ナフチル基、ピレニル基、2−フ
ルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル
基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル
基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H
−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル基
などの縮合多環基、ビフェニリル基、ターフェニリル基
などの非縮合多環基、チェニル基、ベンゾチェニル基、
フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などの複
素環基などが挙げられる。
【0037】上述のアリール基は以下に示す基を置換基
として有していてもよい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ
基、ニトロ基。 (2)アルキル基:上記のR′1、R′2、R′3のアル
キル基として示したものと同様のものが挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR41):R41は上記(2)で
示したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、
エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t
−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−
ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエ
トキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキ
シ基、トリフルオロメトキシ基などが挙げられる。 (4)アリールオキシ基:アリール基としてフェニル
基、ナフチル基が挙げられる。これらは、炭素数1〜4
のアルコキシ基、炭素数1〜4のアルキル基またはハロ
ゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的には、
フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオ
キシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノ
キシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナ
フチルオキシ基などが挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基:
具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ
基、p−メチルフェニルチオ基などが挙げられる。 (6)アルキル置換アミノ基:アルキル基は上記(2)
で示したアルキル基を表わす。具体的にはジメチルアミ
ノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルア
ミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基などが挙げられ
る。 (7)アシル基:具体的にはアセチル基、プロピオニル
基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基などが挙げ
られる。
【0038】Xは下記一般式(1D′)のトリアリール
アミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステ
ル交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)の
ジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、またはブロック共重合体となる。また、
Xは下記一般式(1D′)のトリアリールアミノ基を有
するジオール化合物と下記一般式(C)から誘導される
ビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し
単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボ
ネートは交互共重合体となる。
【0039】
【化38】 (式中、R′1、R′2、R′3、R′4、R1、R2、o、
p、q、およびXは前記定義と同一である。)
【0040】一般式(C)のジオール化合物の具体例と
しては以下のものが挙げられる。1,3−プロパンジオ
ール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−へキサンジオール、1,8−オクタンジ
オール、1,10−デカンジオール、2−メチル−1,
3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プ
ロパンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテル
グリコール等の脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキサ
ンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、シクロ
ヘキサン−1,4‐ジメタノール等の環状脂肪族ジオー
ルなどが挙げられる。また、芳香環を有するジオールと
しては、4,4′−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)エタン、1,1ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−
メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、
2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジ
メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−
ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、
4,4′‐ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,
4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3′−
ジメチル−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィ
ド、4,4′−ジヒドロキシジフェニルオキシド、2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプ
ロパン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フル
オレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)キサ
ンテン、エチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベ
ンゾエート)、ジエチレングリコール−ビス(4−ヒド
ロキシベンゾエート)、トリエチレングリコール−ビス
(4−ヒドロキシベンゾエート)、1,3−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)−テトラメチルジシロキサン、フ
ェノール変性シリコーンオイルなどが挙げられる。
【0041】次に、一般式(2D)で表される高分子電
荷輸送物質を示す。
【0042】
【化39】 〔式中、R3、R4は置換もしくは無置換のアリール基を
表わし、Ar1、Ar2、Ar3は同一または異なるアリ
レン基を表わす。k、jは組成を表わし、0.1≦k≦
1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表わ
し、5〜5000の整数である。Xは前記一般式(1
D)に記載されたものと同様の基を表わす。〕
【0043】R3、R4のアリール基としては、フェニル
基などの芳香族炭化水素基、ナフチル基、ピレニル基、
2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレ
ニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニ
ル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5
H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル
基などの縮合多環基、チェニル基、ベンゾチェニル基、
フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などの複
素環基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、または下
記一般式(イ)で示される非縮合多環基などが挙げられ
る。
【0044】
【化40】 〔式中、Wは、−O−、−S−、−SO−、−SO
2−、−CO−および下記一般式(ロ)、(ハ)、
(ニ)、(ホ)で示す2価基を表わす。
【0045】
【化41】 (式中、cは1〜12の整数を表わし、d、e、fは1
〜3の整数を表わす。)〕
【0046】また、Ar1、Ar2、Ar3のアリレン基
としては、R3、R4で示したアリール基の2価の基が挙
げられる。R3、R4のアリール基、Ar1、Ar2、Ar
3のアリレン基は以下に示す基を置換基として有しても
よい。また、これらの置換基は上記一般式(イ)、
(ニ)、(ホ)におけるR31、R32、R33の具体例でも
ある。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ
基、ニトロ基。 (2)アルキル基:好ましくは、炭素数1〜12とりわ
け炭素数1〜8、さらに好ましくは炭素数1〜4の直鎖
または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基
はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、炭素数1〜4
のアルコキシ基、フェニル基、またはハロゲン原子、炭
素数1〜4のアルキル基もしくは炭素数1〜4のアルコ
キシ基で置換されたフェニル基を含有しても良い。具体
的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プ
ロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル
基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロ
キシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチ
ル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロ
ベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベン
ジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR41):R41は上記(2)で
示したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、
エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t
−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−
ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエ
トキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキ
シ基、トリフルオロメトキシ基などが挙げられる。 (4)アリールオキシ基:アリール基としてフェニル
基、ナフチル基が挙げられる。これらは、炭素数1〜4
のアルコキシ基、炭素数1〜4のアルキル基またはハロ
ゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的には、
フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオ
キシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノ
キシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナ
フチルオキシ基などが挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基:
具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ
基、p−メチルフェニルチオ基などが挙げられる。 (6)一般式 −N(R42)(R43) で表される置換アミ
ノ基。式中、R42及びR43は各々独立に上記(2)で示
したアルキル基、または上記R3、R4で示したアリール
基を表わし、好ましいアリール基としては、例えばフェ
ニル基、ビフェニル基またはナフチル基が挙げられ、こ
れらは炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のア
ルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有しても
良い。またアリール基上の炭素原子と共同で環を形成し
ても良い。具体的には、ジエチルアミノ基、N−メチル
−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ
基、N、N−ジ(p−トリル)アミノ基、ジベンジルア
ミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ユロリジル基な
どが挙げられる。 (7)メチレンジオキシ基、またはメチレンジチオ基等
のアルキレンジオキシ基またはアルキレンジチオ基な
ど。
【0047】Xは下記一般式(2D′)のトリアリール
アミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステ
ル交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)の
ジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、またはブロック共重合体となる。また、
Xは下記一般式(2D′)のトリアリールアミノ基を有
するジオール化合物と下記一般式(C)から誘導される
ビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し
単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボ
ネートは交互共重合体となる。
【0048】
【化42】 (式中、R3、R4、Ar1、Ar2、Ar3、およびXは
前記定義と同一である。) 一般式(C)のジオール化合物の具体例としては、前記
一般式(1D)の説明において例示したものを挙げるこ
とができる。
【0049】次に、一般式(3D)で表される高分子電
荷輸送物質を示す。
【0050】
【化43】 〔式中、R5、R6は置換もしくは無置換のアリール基を
表わし、Ar4、Ar5、Ar6は同一または異なるアリ
レン基を表わす。k、jは組成を表わし、0.1≦k≦
1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表わ
し、5〜5000の整数である。Xは前記一般式(1
D)に記載されたものと同様の基を表わす。〕
【0051】R5、R6のアリール基としては、フェニル
基などの芳香族炭化水素基、ナフチル基、ピレニル基、
2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレ
ニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニ
ル基、クリセニル基、フルオレニリデンフェニル基、5
H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリデンフェニル
基などの縮合多環基、ビフェニリル基、ターフェニリル
基などの非縮合多環基、チェニル基、ベンゾチェニル
基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基など
の複素環基などが挙げられる。
【0052】また、Ar4、Ar5、Ar6のアリレン基
としては、R5、R6で示したアリール基の2価の基が挙
げられる。R5、R6のアリール基、Ar4、Ar5、Ar
6のアリレン基は以下に示す基を置換基として有しても
よい。 (1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ
基、ニトロ基。 (2)アルキル基:好ましくは、炭素数1〜12とりわ
け炭素数1〜8、さらに好ましくは炭素数1〜4の直鎖
または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基
はさらにフッ素原子、水酸基、シアノ基、炭素数1〜4
のアルコキシ基、フェニル基、またはハロゲン原子、炭
素数1〜4のアルキル基もしくは炭素数1〜4のアルコ
キシ基で置換されたフェニル基を含有しても良い。具体
的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プ
ロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル
基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロ
キシエチル基、2−シアノエチル基、2−エトキシエチ
ル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロ
ベンジル基、4−メチルベンジル基、4−メトキシベン
ジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。 (3)アルコキシ基(−OR41):R41は上記(2)で
示したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、
エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t
−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−
ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエ
トキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキ
シ基、トリフルオロメトキシ基などが挙げられる。 (4)アリールオキシ基:アリール基としてフェニル
基、ナフチル基が挙げられる。これらは、炭素数1〜4
のアルコキシ基、炭素数1〜4のアルキル基またはハロ
ゲン原子を置換基として含有しても良い。具体的には、
フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオ
キシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノ
キシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナ
フチルオキシ基などが挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基:
具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ
基、p−メチルフェニルチオ基などが挙げられる。 (6)アルキル置換アミノ基:アルキル基は上記(2)
で示したアルキル基を表わす。具体的にはジメチルアミ
ノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルア
ミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基などが挙げられ
る。 (7)アシル基:具体的にはアセチル基、プロピオニル
基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基などが挙げ
られる。
【0053】Xは下記一般式(3D′)のトリアリール
アミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステ
ル交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)の
ジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、またはブロック共重合体となる。また、
Xは下記一般式(3D′)のトリアリールアミノ基を有
するジオール化合物と下記一般式(C)から誘導される
ビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し
単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボ
ネートは交互共重合体となる。
【0054】
【化44】 (式中、R5、R6、Ar4、Ar5、Ar6、およびXは
前記定義と同一である。) 一般式(C)のジオール化合物の具体例としては、前記
一般式(1D)の説明において例示したものを挙げるこ
とができる。
【0055】次に、一般式(4D)で表される高分子電
荷輸送物質を示す。
【0056】
【化45】 〔式中、R7、R8は置換もしくは無置換のアリール基を
表わし、Ar7、Ar8、Ar9は同一または異なるアリ
レン基を表わす。k、jは組成を表わし、0.1≦k≦
1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表わ
し、5〜5000の整数である。rは1〜5の整数を表
わす。Xは前記一般式(1D)に記載されたものと同様
の基を表わす。〕
【0057】R7、R8のアリール基の具体例としては、
一般式(3D)の説明においてR5、R6のアリール基の
具体例として例示したものを挙げることができ、A
7、Ar8、Ar9のアリレン基の具体例としては、そ
れらアリール基の2価の基を挙げることができる。ま
た、これらアリール基またはアリレン基における置換基
の具体例としては、一般式(3D)の説明においてアリ
ール基またはアリレン基における置換基として例示した
ものを挙げることができる。
【0058】Xは下記一般式(4D′)のトリアリール
アミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステ
ル交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)の
ジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、またはブロック共重合体となる。また、
Xは下記一般式(4D′)のトリアリールアミノ基を有
するジオール化合物と下記一般式(C)から誘導される
ビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し
単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボ
ネートは交互共重合体となる。
【0059】
【化46】 (式中、R7、R8、Ar7、Ar8、Ar9、およびXは
前記定義と同一である。) 一般式(C)のジオール化合物の具体例としては、前記
一般式(1D)の説明において例示したものを挙げるこ
とができる。
【0060】次に、一般式(5D)で表される高分子電
荷輸送物質を示す。
【0061】
【化47】 〔式中、R9、R10は置換もしくは無置換のアリール基
を表わし、Ar10、Ar1 1、Ar12は同一または異なる
アリレン基を表わす。X1、X2は置換もしくは無置換の
エチレン基または置換もしくは無置換のビニレン基を表
わす。k、jは組成を表わし、0.1≦k≦1、0≦j
≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表わし、5〜5
000の整数である。Xは前記一般式(1D)に記載さ
れたものと同様の基を表わす。〕
【0062】R9、R10のアリール基の具体例として
は、一般式(3D)の説明においてR5、R6のアリール
基の具体例として例示したものを挙げることができ、A
10、Ar11、Ar12のアリレン基の具体例としては、
それらアリール基の2価の基を挙げることができる。ま
た、これらアリール基またはアリレン基における置換基
の具体例としては、一般式(3D)の説明においてアリ
ール基またはアリレン基における置換基として例示した
ものを挙げることができる。X1、X2のエチレン基また
はビニレン基における置換基としては、シアノ基、ハロ
ゲン原子、ニトロ基、一般式(3D)の説明においてR
5、R6のアリール基の具体例として例示したアリール
基、あるいは一般式(3D)の説明においてアリール基
またはアリレン基における置換基として例示したアルキ
ル基などが挙げられる。
【0063】Xは下記一般式(5D′)のトリアリール
アミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステ
ル交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)の
ジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、またはブロック共重合体となる。また、
Xは下記一般式(5D′)のトリアリールアミノ基を有
するジオール化合物と下記一般式(C)から誘導される
ビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し
単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボ
ネートは交互共重合体となる。
【0064】
【化48】 (式中、R9、R10、Ar10、Ar11、Ar12、X1、X
2、およびXは前記定義と同一である。) 一般式(C)のジオール化合物の具体例としては、前記
一般式(1D)の説明において例示したものを挙げるこ
とができる。
【0065】次に、一般式(6D)で表される高分子電
荷輸送物質を示す。
【0066】
【化49】 〔式中、R11、R12、R13、R14は置換もしくは無置換
のアリール基を表わし、Ar13、Ar14、Ar15、Ar
16は同一または異なるアリレン基を表わす。Y1、Y2
3は単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置
換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは
無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子ま
たはビニレン基を表わし、同一であっても異なっていて
もよい。k、jは組成を表わし、0.1≦k≦1、0≦
j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表わし、5〜
5000の整数である。Xは前記一般式(1D)に記載
されたものと同様の基を表わす。〕
【0067】R11、R12、R13、R14のアリール基の具
体例としては、一般式(3D)の説明においてR5、R6
のアリール基の具体例として例示したものを挙げること
ができ、Ar13、Ar14、Ar15、Ar16のアリレン基
の具体例としては、それらアリール基の2価の基を挙げ
ることができる。また、これらアリール基またはアリレ
ン基における置換基の具体例としては、一般式(3D)
の説明においてアリール基またはアリレン基における置
換基として例示したものを挙げることができる。
【0068】Y1、Y2、Y3のアルキレン基としては、
一般式(3D)の説明においてアリール基またはアリレ
ン基における置換基として例示したアルキル基より誘導
される2価の基が挙げられる。具体的には、メチレン
基、エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチ
レン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、ジフルオ
ロメチレン基、ヒドロキシエチレン基、シアノエチレン
基、メトキシエチレン基、フェニルメチレン基、4−メ
チルフェニルメチレン基、2,2−プロピレン基、2,
2−ブチレン基、ジフェニルメチレン基などを挙げるこ
とができる。シクロアルキレン基としては、1,1−シ
クロペンチレン基、1,1−シクロヘキシレン基、1,
1−シクロオクチレン基などを挙げることができる。ま
た、アルキレンエーテル基としては、ジメチレンエーテ
ル基、ジエチレンエーテル基、エチレンメチレンエーテ
ル基、ビス(トリエチレン)エーテル基、ポリテトラメ
チレンエーテル基などが挙げられる。
【0069】Xは下記一般式(6D′)のトリアリール
アミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステ
ル交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)の
ジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、またはブロック共重合体となる。また、
Xは下記一般式(6D′)のトリアリールアミノ基を有
するジオール化合物と下記一般式(C)から誘導される
ビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し
単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボ
ネートは交互共重合体となる。
【0070】
【化50】 (式中、R11、R12、R13、R14、Ar13、Ar14、A
15、Ar16、Y1、Y2、Y3、およびXは前記定義と
同一である。) 一般式(C)のジオール化合物の具体例としては、前記
一般式(1D)の説明において例示したものを挙げるこ
とができる。
【0071】次に、一般式(7D)で表される高分子電
荷輸送物質を示す。
【0072】
【化51】 〔式中、R15、R16は水素原子、置換もしくは無置換の
アリール基を表わし、R 15とR16は環を形成していても
よい。Ar17、Ar18、Ar19は同一または異なるアリ
レン基を表わす。k、jは組成を表わし、0.1≦k≦
1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表わ
し、5〜5000の整数である。Xは前記一般式(1
D)に記載されたものと同様の基を表わす。〕
【0073】R15、R16のアリール基の具体例として
は、一般式(3D)の説明においてR 5、R6のアリール
基の具体例として例示したものを挙げることができ、ま
たR15とR16が環を形成する場合としては、9−フルオ
リニデン、5H−ジベンゾ[a,d]シクロヘプテニリ
デンなどを挙げることができる。Ar17、Ar18、Ar
19のアリレン基の具体例としては、それらアリール基の
2価の基を挙げることができる。また、これらアリール
基またはアリレン基における置換基の具体例としては、
一般式(3D)の説明においてアリール基またはアリレ
ン基における置換基として例示したものを挙げることが
できる。
【0074】Xは下記一般式(7D′)のトリアリール
アミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステ
ル交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)の
ジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、またはブロック共重合体となる。また、
Xは下記一般式(7D′)のトリアリールアミノ基を有
するジオール化合物と下記一般式(C)から誘導される
ビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し
単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボ
ネートは交互共重合体となる。
【0075】
【化52】 (式中、R15、R16、Ar17、Ar18、Ar19、および
Xは前記定義と同一である。) 一般式(C)のジオール化合物の具体例としては、前記
一般式(1D)の説明において例示したものを挙げるこ
とができる。
【0076】次に、一般式(8D)で表される高分子電
荷輸送物質を示す。
【0077】
【化53】 〔式中、R17は置換もしくは無置換のアリール基を表わ
し、Ar20、Ar21、Ar22、Ar23は同一または異な
るアリレン基を表わす。k、jは組成を表わし、0.1
≦k≦1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数
を表わし、5〜5000の整数である。Xは前記一般式
(1D)に記載されたものと同様の基を表わす。〕
【0078】R17のアリール基の具体例としては、一般
式(3D)の説明においてR5、R6のアリール基の具体
例として例示したものを挙げることができ、Ar20、A
21、Ar22、Ar23のアリレン基の具体例としては、
それらアリール基の2価の基を挙げることができる。ま
た、これらアリール基またはアリレン基における置換基
の具体例としては、一般式(3D)の説明においてアリ
ール基またはアリレン基における置換基として例示した
ものを挙げることができる。
【0079】Xは下記一般式(8D′)のトリアリール
アミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステ
ル交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)の
ジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、またはブロック共重合体となる。また、
Xは下記一般式(8D′)のトリアリールアミノ基を有
するジオール化合物と下記一般式(C)から誘導される
ビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し
単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボ
ネートは交互共重合体となる。
【0080】
【化54】 (式中、R17、Ar20、Ar21、Ar22、Ar23、およ
びXは前記定義と同一である。) 一般式(C)のジオール化合物の具体例としては、前記
一般式(1D)の説明において例示したものを挙げるこ
とができる。
【0081】次に、一般式(9D)で表される高分子電
荷輸送物質を示す。
【0082】
【化55】 〔式中、R18、R19、R20、R21は置換もしくは無置換
のアリール基を表わし、Ar24、Ar25、Ar26、Ar
27、Ar28は同一または異なるアリレン基を表わす。
k、jは組成を表わし、0.1≦k≦1、0≦j≦0.
9であり、nは繰り返し単位数を表わし、5〜5000
の整数である。Xは前記一般式(1D)に記載されたも
のと同様の基を表わす。〕
【0083】R18、R19、R20、R21のアリール基の具
体例としては、一般式(3D)の説明においてR5、R6
のアリール基の具体例として例示したものを挙げること
ができ、Ar24、Ar25、Ar26、Ar27、Ar28のア
リレン基の具体例としては、それらアリール基の2価の
基を挙げることができる。また、これらアリール基また
はアリレン基における置換基の具体例としては、一般式
(3D)の説明においてアリール基またはアリレン基に
おける置換基として例示したものを挙げることができ
る。
【0084】Xは下記一般式(9D′)のトリアリール
アミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エステ
ル交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)の
ジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入され
る。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラン
ダム共重合体、またはブロック共重合体となる。また、
Xは下記一般式(9D′)のトリアリールアミノ基を有
するジオール化合物と下記一般式(C)から誘導される
ビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰り返し
単位中に導入される。この場合、製造されるポリカーボ
ネートは交互共重合体となる。
【0085】
【化56】 (式中、R18、R19、R20、R21、Ar24、Ar25、A
26、Ar27、Ar28、およびXは前記定義と同一であ
る。) 一般式(C)のジオール化合物の具体例としては、前記
一般式(1D)の説明において例示したものを挙げるこ
とができる。
【0086】次に、一般式(10D)でで表される高分
子電荷輸送物質を示す。
【0087】
【化57】 〔式中、R22、R23は置換もしくは無置換のアリール基
を表わし、Ar29、Ar 30、Ar31は同一または異なる
アリレン基を表わす。k、jは組成を表わし、0.1≦
k≦1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を
表わし、5〜5000の整数である。Xは前記一般式
(1D)に記載されたものと同様の基を表わす。〕
【0088】R22、R23のアリール基の具体例として
は、一般式(3D)の説明においてR 5、R6のアリール
基の具体例として例示したものを挙げることができ、A
29、Ar30、Ar31のアリレン基の具体例としては、
それらアリール基の2価の基を挙げることができる。ま
た、これらアリール基またはアリレン基における置換基
の具体例としては、一般式(3D)の説明においてアリ
ール基またはアリレン基における置換基として例示した
ものを挙げることができる。
【0089】Xは下記一般式(10D′)のトリアリー
ルアミノ基を有するジオール化合物をホスゲン法、エス
テル交換法等を用い重合するときに、下記一般式(C)
のジオール化合物を併用することにより主鎖中に導入さ
れる。この場合、製造されるポリカーボネート樹脂はラ
ンダム共重合体、またはブロック共重合体となる。ま
た、Xは下記一般式(10D′)のトリアリールアミノ
基を有するジオール化合物と下記一般式(C)から誘導
されるビスクロロホーメートとの重合反応によっても繰
り返し単位中に導入される。この場合、製造されるポリ
カーボネートは交互共重合体となる。
【0090】
【化58】 (式中、R22、R23、Ar29、Ar30、Ar31、および
は前記定義と同一である。) 一般式(C)のジオール化合物の具体例としては、前記
一般式(1D)の説明において例示したものを挙げるこ
とができる。
【0091】一般式(1D)〜(10D)の例示化合物
を下記に示すが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。(下記式中、nは重合数である。)
【0092】
【化59】
【0093】
【化60】
【0094】
【化61】
【0095】
【化62】
【0096】
【化63】
【0097】
【化64】
【0098】
【化65】
【0099】
【化66】
【0100】
【化67】
【0101】
【化68】
【0102】
【化69】
【0103】
【化70】
【0104】
【化71】
【0105】
【化72】
【0106】
【化73】
【0107】
【化74】
【0108】
【化75】
【0109】本発明で使用するテトラアザポルフィリン
誘導体混合物は、電荷輸送物質と組み合わせて単層型も
しくは積層型(機能分離型)の電子写真用感光体として
使用することができる。層構成としては単層型の場合、
導電性基体の上に、結着剤中にテトラアザポルフィリン
誘導体混合物と、高分子電荷輸送物質を組み合わせて分
散させた感光層を設ける。機能分離型の場合は、基体上
にテトラアザポルフィリン誘導体混合物よりなる電荷発
生層、その上に高分子電荷輸送物質よりなる電荷輸送層
を形成するものであるが、電荷発生層、電荷輸送層を逆
に積層しても良い。
【0110】また、接着性、電荷ブロッキング性を向上
させるために、感光層と基体との間に中間層を設けても
良い。さらに、耐摩擦性など、機械的耐久性を向上させ
るために、感光層上に保護層を設けても良い。
【0111】電荷発生層は、テトラアザポルフィリン誘
導体混合物を、適当な溶媒に、必要に応じてバインダー
樹脂を加え溶解もしくは分散せしめ、塗布し乾燥させる
ことにより設けることができる。
【0112】テトラアザポルフィリン誘導体混合物の分
散方法としては、例えば、ボールミル、超音波、ホモミ
キサー等が挙げられ、また塗布手段としては、ディッピ
ング塗工法、ブレード塗工法、スプレー塗工法等が挙げ
られる。
【0113】テトラアザポルフィリン誘導体混合物を分
散せしめて感光層を形成する場合、層中への分散性を良
くするために、そのテトラアザポルフィリン誘導体混合
物は2μm以下、好ましくは1μm以下の平均粒径のも
のが好ましい。ただし、上記の粒径があまりに小さいと
かえって凝集しやすく、層の抵抗が上昇したり、結晶欠
陥が増えて感度及び繰り返し特性が低下したり、或いは
微細化する上で限界があるから、平均粒径の下限を0.
01μmとするのが好ましい。
【0114】感光層の分散液或いは溶液を調製する際に
使用する溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホル
ムアミド、トルエン、キシレン、モノクロルベンゼン、
1、2−ジクロルエタン、1、1、1−トリクロルエタ
ン、ジクロルメタン、1、1、2−トリクロルエタン、
トリクロルエチレン、テトラヒドロフラン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジオキサン等を挙げるこ
とができる。
【0115】感光層形成時に用いる結着剤としては、絶
縁性がよい従来から知られている電子写真感光体用結着
剤であれば何でも使用でき、特に限定はない。例えば、
ポリエチレン、ポリビニルブチラール、ポリビニルホル
マール、ポリスチレン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリプロ
ピレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹
脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹
脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、シリコン
樹脂、メラミン樹脂等の付加重合型樹脂、重付加型樹
脂、重縮合型樹脂、ならびにこれらの樹脂の繰り返し単
位のうち2つ以上を含む共重合体樹脂、例えば塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル共重合
体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体
樹脂等の絶縁性樹脂などが挙げられる。これらのバイン
ダー樹脂は単独または2種類以上の混合物として用いる
ことが出来る。また、電荷発生層のバインダー樹脂とし
て上述のバインダー樹脂の他に、高分子電荷輸送物質を
用いることができる。高分子電荷輸送物質としては、前
記一般式(1D)乃至(10D)で表される高分子電荷
輸送物質も良好に用いられるが、その他の高分子電荷輸
送物質として以下のものが挙げられる。
【0116】(a)主鎖および/または側鎖にカルバゾ
ール環を有する重合体、例えば、ポリ−N−ビニルカル
バゾール、特開昭50−82056号公報、特開昭54
−9632号公報、特開昭54−11737号公報、特
開平4−183719号公報、特開平6−234841
号公報に記載の化合物等が例示できる。 (b)主鎖および/または側鎖にヒドラゾン構造を有す
る重合体、例えば、特開昭57−78402号公報、特
開昭61−20953号公報、特開昭61−29635
8号公報、特開平1−134456号公報、特開平1−
179164号公報、特開平3−180851号公報、
特開平3−180852号公報、特開平3−50555
号公報、特開平5−310904号公報、特開平6−2
34840号公報に記載の化合物等が例示できる。 (c)ポリシリレン重合体、例えば、特開昭63−28
5552号公報、特開平5−19497号公報、特開平
5−70595号公報に記載の化合物等が例示できる。 (d)主鎖および/または側鎖に第3級アミン構造を有
する重合体、例えば、N,N−ビス(4−メチルフェニ
ル)−4−アミノポリスチレン、特開平1−13061
号公報、特開平1−19049号公報、特開平1−17
28号公報、特開平1−105260号公報、特開平2
−167335号公報、特開平5−66598号公報、
特開平5−40350号公報に記載の化合物等が例示で
きる。 (e)その他の重合体、例えば、ニトロピレンのホルム
アルデヒド縮重合体、特開昭51−73888号公報、
特開昭56−150749号公報、特開平6−2348
36号公報、特開平6−234837号公報に記載の化
合物等が例示できる。
【0117】さらに、上記重合体だけでなく、電子供与
性基を有する重合体として、公知の単量体の共重合体、
ブロック重合体、グラフト重合体、またはスターポリマ
ー、あるいは、例えば特開平3−109406号公報に
開示されているような電子供与性基を有する架橋重合体
等を用いることも可能である。
【0118】本発明で使用するテトラアザポルフィリン
誘導体混合物は、例えば以下に示す様な顔料と混合、分
散して使用しても良い。有機顔料としては、例えば、シ
ーアイピグメントブルー25(カラーインデックスCI 2
1180)、シーアイピグメントレッド41(CI 21200)、シー
アイアシッドレッド52(CI 45100)、シーアイベーシック
レッド3(CI 45210)、カルバゾール骨格を有するアゾ顔
料(特開昭53-95033号公報に記載)、ジスチリルベンゼ
ン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53-133445号公報)、
トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53-1
32347号公報に記載)、ジベンゾチオフェン骨格を有す
るアゾ顔料(特開昭54-21728号公報に記載)、オキサジ
アゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54-12742号公報
に記載)、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料(特開昭
54-22834号公報に記載)、ビススチルベン骨格を有する
アゾ顔料(特開昭54-17733号公報に記載)、ジスチリル
オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54-212
9号公報に記載)、ジスチリルカルバゾール骨格を有す
るアゾ顔料(特開昭54-14967号公報に記載)などのアゾ
顔料、例えば、シーアイピグメントブルー16(CI 7410
0)、チタニルフタロシアニンなどのフタロシアニン系顔
料、例えば、シーアイバットブラウン5(CI 73410)、シ
ーアイバットダイ(CI 73030)などのインジコ系顔料、ア
ルゴスカーレットB(バイエル社製)、インタンスレン
スカーレットR(バイエル社製)などのペリレン顔料な
どが挙げられる。なお、これらの有機顔料は単独あるい
は2種類以上が併用されても良い。
【0119】以上のような層構成、物質を用いて感光体
を作成する場合には、膜厚、物質の割合に好ましい範囲
がある。機能分離型(基体/電荷発生層/電荷輸送層)
の場合、電荷発生層において、必要に応じて結着剤が使
用され、その場合結着剤に対するテトラアザポルフィリ
ン誘導体混合物の割合は20重量%以上、膜厚は0.0
1〜5μmが好ましい。
【0120】次に、電荷輸送層について説明する。電荷
輸送層は前記一般式(1D)〜(10D)で表される高
分子電荷輸送物質を主成分とする層であり、電荷輸送層
を形成するには高分子電荷輸送物質を適当な溶剤に溶解
ないし分散し、これを塗布し乾燥させればよい。電荷輸
送層の膜厚は5〜100μmとするのが好ましい。ま
た、必要により適当な不活性高分子、低分子電荷輸送物
質、可塑剤またはレベリング剤などを添加することもで
きる。電荷輸送層に併用できる不活性高分子としては、
ポリカーボネート(ビスフェノールAタイプ、ビスフェ
ノールZタイプ)、ポリエステル、メタクリル樹脂、ア
クリル樹脂、ポリエチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、
ポリスチレン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウ
レタン、ポリ塩化ビニリデン、アルキッド樹脂、シリコ
ン樹脂、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルホルマール、ポリアクリレート、ポリア
クリルアミド、フェノキシ樹脂などがが挙げられる。こ
れらの不活性高分子は、単独または2種以上の混合物と
して用いることが出来る。電荷輸送層に併用できる低分
子電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とが
ある。
【0121】正孔輸送物質としては、例えば、ポリ−N
−カルバゾール及びその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリ
ルエチルグルタメート及びその誘導体、ピレン−ホルム
アルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、
ポリビニルフェナントレン、オキサゾール誘導体、イミ
ダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、及び以下
の一般式で示される化合物があり、中でも一般式(1
3)のスチルベン系化合物は電荷輸送能が高いという点
で好適に使用される。
【0122】以下に正孔輸送物質の例示化合物を示す
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 [1](特開昭55-154955号、特開昭55-156954号公報に記
載)
【0123】
【化76】 〔(6)式中、R1はメチル基、エチル基、2−ヒドロ
キシエチル基または2−クロルエチル基を表わし、R2
はメチル基、エチル基、ベンジル基またはフェニル基を
表わし、R3は水素原子、塩素原子、臭素原子、炭素数
1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ジ
アルキルアミノ基またはニトロ基を表わす。〕}
【0124】[2](特開昭55-52063号公報に記載)
【0125】
【化77】 〔(7)式中、Ar1はナフタレン環、アントラセン
環、スチリル環及びそれらの置換体あるいはピリジン
環、フラン環、チオフェン環を表わし、R4はアルキル
基またはベンジル基を表わす。〕
【0126】[3](特開昭56-81850号公報に記載)
【0127】
【化78】 〔(8)式中、R5はアルキル基、ベンジル基、フェニ
ル基またはナフチル基を表わし、 R6は水素原子、炭素
数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、
ジアルキルアミノ基、ジアラルキルアミノ基またはジア
リールアミノ基を表わし、nは1〜4の整数を表わし、
nが2以上のときはR6は同じでも異なっていても良
い。 R7は水素原子またはメトキシ基を表わす。〕
【0128】[4](特公昭51-10983号公報に記載)
【0129】
【化79】 〔(9)式中、 R8は炭素数1〜11のアルキル基、置
換もしくは無置換のフェニル基または複素環基を表わ
し、 R9、R10はそれぞれ同一でも異なっていてもよ
く、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシ
アルキル基、クロルアルキル基または置換もしくは無置
換のアラルキル基を表わし、また、 R9とR10は互いに
結合し窒素を含む複素環を形成していても良い。R11
同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜4
のアルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を表わ
す。〕
【0130】[5](特開昭51-94829号公報に記載)
【0131】
【化80】 〔(10)式中、R12は水素原子またはハロゲン原子を
表わし、Ar2は置換もしくは無置換のフェニル基、ナ
フチル基、アントリル基またはカルバゾリル基を表わ
す。〕
【0132】[6](特開昭52-128373号公報に記載)
【0133】
【化81】 〔(11)式中、 R13は水素原子、ハロゲン原子、シ
アノ基、炭素数1〜4のアルコキシ基または炭素数1〜
4のアルキル基を表わし、Ar3
【0134】
【化82】 を表わし、R14は炭素数1〜4のアルキル基を表わし、
15は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキ
ル基、炭素数1〜4のアルコキシ基またはジアルキルア
ミノ基を表わし、nは1または2であって、nが2のと
きはR15は同一でも異なっていてもよく、R16、R17
水素原子、炭素数1〜4の置換もしくは無置換のアルキ
ル基または置換もしくは無置換のベンジル基を表わ
す。〕
【0135】[7](特開昭56-29245号公報に記載)
【0136】
【化83】 〔(13)式中、R18はカルバゾリル基、ピリジル基、
チェニル基、インドリル基、フリル基あるいはそれぞれ
置換もしくは非置換のフェニル基、スチリル基、ナフチ
ル基、またはアントリル基であって、これらの置換基が
ジアルキルアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、カル
ボキシ基またはそのエステル、ハロゲン原子、シアノ
基、アラルキルアミノ基、N−アルキル−N−アラルキ
ルアミノ基、アミノ基、ニトロ基及びアセチルアミノ基
からなる群から選ばれた基を表わす。〕
【0137】[8](特開昭58-58552号公報に記載)
【0138】
【化84】 〔(14)式中、 R19は低級アルキル基、置換もしく
は無置換のフェニル基、またはベンジル基を表わし、
20は水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、
ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基あるいは低級アルキ
ル基またはベンジル基で置換されたアミノ基を表わし、
nは1または2の整数を表わす。〕
【0139】[9](特開昭57-73075号公報に記載)
【0140】
【化85】 〔(15)式中、R21は水素原子、アルキル基、アルコ
キシ基またはハロゲン原子を表わし、 R22およびR23
はアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基ある
いは置換もしくは無置換のアリール基を表わし、 R24
は水素原子、低級アルキル基または置換もしくは無置換
のフェニル基を表わし、また、Ar4は置換もしくは無
置換のフェニル基またはナフチル基を表わす。〕
【0141】[10](特開昭58-198043号公報に記載)
【0142】
【化86】 〔(16)式中、nは0または1の整数、R25は水素原
子、アルキル基または置換もしくは無置換のフェニル基
を表わし、Ar5は置換もしくは未置換のアリール基を
表わし、R26は置換アルキル基を含むアルキル基、ある
いは置換もしくは無置換のアリール基を表わし、A1
【0143】
【化87】 9−アントリル基または置換もしくは無置換のカルバゾ
リル基を表わし、ここでR27は水素原子、アルキル基、
アルコキシ基、ハロゲン原子または
【0144】
【化88】 (ただし、R28およびR29はアルキル基、置換もしくは
無置換のアラルキル基または置換もしくは無置換のアリ
ール基を示し、 R28およびR29は同じでも異なってい
てもよく、R29は環を形成しても良い)を表わし、mは
0〜3の整数を表わし、mが2以上の時はR27は同一で
も異なっても良い。また、nが0の時、AとR25は共同
で環を形成しても良い。〕
【0145】[11](特開昭49-105537号公報に記載)
【0146】
【化89】 〔(18)式中、R30、R31およびR32は水素原子、低
級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子または
ジアルキルアミノ基を表わし、nは0または1を表わ
す。〕
【0147】[12](特開昭52-139066号公報に記載)
【0148】
【化90】 〔(19)式中、 R33およびR34は置換アルキル基を
含むアルキル基、または置換もしくは未置換のアリール
基を表わし、A2は置換アミノ基、置換もしくは未置換
のアリール基を表わす。〕
【0149】[13](特開昭52-139065号公報に記載)
【0150】
【化91】 〔(20)式中、X1は水素原子、低級アルキル基また
はハロゲン原子を表わし、R35は置換アルキル基を含む
アルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基を
表わし、 A3は置換アミノ基または置換もしくは無置換
のアリール基を表わす。〕
【0151】[14](特開昭58-32372号公報に記載)
【0152】
【化92】 〔(21)式中、R36は低級アルキル基、低級アルコキ
シ基またはハロゲン原子を表わし、nは0〜4の整数を
表わし、R37、R38は同じでも異なっていてもよく、水
素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基またはハロ
ゲン原子を表わす。〕
【0153】[15](特開平2-178669号公報に記載)
【0154】
【化93】 〔(22)式中、R39、R41およびR42は水素原子、ア
ミノ基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、アリールオ
キシ基、メチレンジオキシ基、置換もしくは無置換のア
ルキル基、ハロゲン原子または置換もしくは無置換のア
リール基を、R40は水素原子、アルコキシ基、置換もし
くは無置換のアルキル基またはハロゲン原子を表わす。
ただし、R39、R40、R41およびR42はすべて水素原子
である場合は除く。また、k、l、mおよびnは1、
2、3または4の整数であり、それぞれが2、3または
4の整数の時は、前記R39、R40、R41およびR42は同
じでも異なっていても良い。〕
【0155】[16](特開平3-285960号公報に記載)
【0156】
【化94】 〔(23)式中、Ar6は炭素数18個以下の縮合多環
式炭化水素基を表わし、また、R43およびR44は水素原
子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、
アルコキシ基、置換もしくは無置換のフェニル基を表わ
し、それぞれ同じでも異なっていても良い。〕
【0157】[17](特願昭62-98394号公報に記載)
【0158】
【化95】 〔(24)式中、Ar7は置換もしくは無置換の芳香族
炭化水素基を表わし、A4
【0159】
【化96】 を表わす。ただし、Ar′は置換もしくは無置換の芳香
族炭化水素基を表わし、R45およびR46は置換もしくは
無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリ
ール基である。〕
【0160】[18](特開平4-230764号公報に記載)
【0161】
【化97】 〔(25)式中、Ar8は置換もしくは無置換の芳香族
炭化水素基を、R47は水素原子、置換もしくは無置換の
アルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基を
表わす。nは0または1、mは1または2であって、n
=0、m=1の場合、Ar8とR47は共同で環を形成し
ても良い。〕
【0162】一般式(6)で表される化合物には、例え
ば、9−エチルカルバゾール−3−アルデヒド−1−メ
チル−1−フェニルヒドラゾン、9−エチルカルバゾー
ル−3−アルデヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒド
ラゾン、9−エチルカルバゾール−3−アルデヒド−
1、1−ジフェニルヒドラゾンなどがある。
【0163】一般式(7)で表される化合物には、例え
ば、4−ジエチルアミノスチリル−β−アルデヒド−1
−メチル−1−フェニルヒドラゾン、4−メトキシナフ
タレン−1−アルデヒド−1−ベンジル−1−フェニル
ヒドラゾンなどがある。
【0164】一般式(8)で表される化合物には、例え
ば、4−メトキシベンズアルデヒド−1−メチル−1−
フェニルヒドラゾン、2、4−ジメトキシベンズアルデ
ヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾン、4−ジ
エチルアミノベンズアルデヒド−1、1−ジフェニルヒ
ドラゾン、4−メトキシベンズアルデヒド−1−(4−
メトキシ)フェニルヒドラゾン、4−ジフェニルアミノ
ベンズアルデヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラ
ゾン、4−ジベンジルアミノベンズアルデヒド−1、1
−ジフェニルヒドラゾンなどがある。
【0165】一般式(9)で表される化合物には、例え
ば、1、1−ビス(4−ジベンジルアミノフェニル)プ
ロパン、トリス(4−ジエチルアミノフェニル)メタ
ン、1、1−ビス(4−ジベンジルアミノフェニル)プ
ロパン、2,2′−ジメチル−4,4′−ビス(ジエチ
ルアミノ)−トリフェニルメタンなどがある。
【0166】一般式(10)で表される化合物には、例
えば、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセ
ン、9−ブロム−10−(4−ジエチルアミノスチリ
ル)アントラセンなどがある。
【0167】一般式(11)で表される化合物には、例
えば、9−(4−ジメチルアミノベンジリデン)フルオ
レン、3−(9−フルオレニリデン)−9−エチルカル
バゾールなどがある。
【0168】一般式(13)で表される化合物には、例
えば、1、2−ビス(4−ジエチルアミノスチリル)ベ
ンゼン、1、2−ビス(2、4−ジメトキシスチリル)
ベンゼンなどがある。
【0169】一般式(14)で表される化合物には、例
えば、3−スチリル−9−エチルカルバゾール、3−
(4−メトキシスチリル)−9−エチルカルバゾールな
どがある。
【0170】一般式(15)で表される化合物には、例
えば、4−ジフェニルアミノスチルベン、4−ジベンジ
ルアミノスチルベン、4−ジトリルアミノスチルベン、
1−(4−ジフェニルアミノスチリル)ナフタレン、1
−(4−ジエチルアミノスチリル)ナフタレンなどがあ
る。
【0171】一般式(16)で表される化合物には、例
えば、4′−ジフェニルアミノ−α−フェニルスチルベ
ン、4′−ビス(4−メチルフェニル)アミノ−α−フ
ェニルスチルベンなどがある。
【0172】一般式(18)で表される化合物には、例
えば、1−フェニル−3−(4−ジエチルアミノスチリ
ル)−5−(4−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン
などがある。
【0173】一般式(19)で表される化合物には、例
えば、2、5−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−
1,3,4−オキサジアゾール、2−N、N−ジフェニ
ルアミノ−5−(4−ジエチルアミノフェニル)−1,
3,4−オキサジアゾール、2−(4−ジメチルアミノ
フェニル)−5−(4−ジエチルアミノフェニル)−
1,3,4−オキサジアゾールなどがある。
【0174】一般式(20)で表される化合物には、例
えば、2−N、N−ジフェニルアミノ−5−(N−エチ
ルカルバゾール−3−イル)−1,3,4−オキサジア
ゾール、2−(4−ジエチルアミノフェニル)−5−
(N−エチルカルバゾール−3−イル)−1,3,4−
オキサジアゾールなどがある。
【0175】一般式(21)で表されるベンジジン化合
物には、例えば、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビ
ス(3−メチルフェニル)−[1,1′−ビフェニル]−
4,4′−ジアミン、3,3′−ジメチル−N,N,
N′,N′−テトラキス(4−メチルフェニル)−
[1,1′−ビフェニル]−4,4′−ジアミンなどがあ
る。
【0176】一般式(22)で表されるビフェニルアミ
ン化合物には、例えば、4′−メトキシ−N,N−ジフ
ェニル−[1,1′−ビフェニル]−4−アミン、4′−
メチル−N,N−ビス(4−メチルフェニル)−[1,
1′−ビフェニル]−4−アミン、4′−メトキシ−
N,N−ビス(4−メチルフェニル)−[1,1′−ビ
フェニル]−4−アミンなどがある。
【0177】一般式(23)で表されるトリアリールア
ミン化合物には、例えば、1−ジフェニルアミノピレ
ン、1−ジ(p−トリルアミノ)ピレンなどがある。
【0178】一般式(24)で表されるジオレフィン芳
香族化合物には、例えば、1、4−ビス(4−ジフェニ
ルアミノスチリル)ベンゼン、1、4−ビス[4−ジ(p
−トリル)アミノスチリル]ベンゼンなどがある。
【0179】一般式(25)で表されるスチリルピレン
化合物には、例えば、1−(4−ジフェニルアミノスチ
リル)ピレン、1−[4−ジ(p−トリル)アミノスチリ
ル]ピレンなどがある。
【0180】また、電子輸送物質としては、例えば、ク
ロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テ
トラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9
−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−
フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサント
ン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,
8−トリニトロ−インデノ4H−インデノ[1、2−b]
チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベン
ゾチオフェン−5,5−ジオキサイドなどを挙げること
ができ、さらに下記式(26)で示される(2、3−ジ
フェニル−1−インデニリデン)マロノニトリル、及び
下記式(27)、(28)に挙げる電子輸送物質を好適
に使用することができる。
【0181】
【化98】 これらの電荷輸送物質は単独または2種類以上混合して
用いられる。その使用量は、高分子電荷輸送物質100
重量部に対して0〜30重量部程度が適当である。
【0182】レベリング剤としては、ジメチルシリコー
ンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのシリ
コーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有
するポリマーあるいはオリゴマーが使用され、その使用
量は、高分子電荷輸送物質100重量部に対して0〜1
重量部程度が適当である。
【0183】単層型の感光体の場合は、その感光層中の
高分子電荷輸送物質に対するテトラアザポルフィリン誘
導体混合物の割合は5〜95重量%、膜厚は10〜10
0μmとするのが好ましい。
【0184】さらに、本発明における電子写真感光体に
は、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度の低下、残
留電位の上昇を防止する目的で、酸化防止剤を添加する
ことができる。特に、酸化防止剤を高分子電荷輸送物質
を含む層に添加することにより、感度の低下や残留電位
の上昇をより良く防止することができる。
【0185】酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ
−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシア
ニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノ
ール、ステアリールβ−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどのモノフェ
ノール系化合物、2,2′−メチレン−ビス−(4−メ
チル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレ
ン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、4,4′−チオビス−(3−メチル−6−t−ブ
チルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス−(3−
メチル−6−t−ブチルフェノール)などのビスフェノ
ール系化合物、1,1,3−トリス−(2−メチル−4
−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,
3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テ
トラキス−[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブ
チル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メ
タン、ビス[3,3′−ビス(4′−ヒドロキシ−3′
−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコー
ルエステル、トコフェロール類などの高分子フェノール
系化合物、N−フェニル−N′−イソプロピル−p−フ
ェニレンジアミン、N,N′−ジ−sec−ブチル−p
−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブ
チル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジ−イソプ
ロピル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジメチル
−N,N′−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミン
などのパラフェニレンジアミン類、2,5−ジ−t−オ
クチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキ
ノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5
−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチ
ルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−
メチルハイドロキノンなどのハイドロキノン類、ジラウ
リル−3,3′−チオジプロピオネート、ジステアリー
ル3,3′−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−
3,3′−チオジプロピオネートなどの有機硫黄化合物
類、トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)
ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、ト
リクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノ
キシ)ホスフインなどの有機燐化合物類が挙げられる。
これらの化合物は、ゴム、プラスチック、油脂類などの
酸化防止剤として知られており、市販品として容易に入
手できる。酸化防止剤の添加量としては、高分子電荷輸
送物質100重量部に対して0.1〜100重量部が好
ましく、特に2〜30重量部が好ましい。
【0186】導電性支持体としては、体積抵抗1×10
10Ωcm以下の導電性を示すもの、例えばアルミニウ
ム、ニッケル、クロム、チタン、銅、銀、金、白金など
の金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を
蒸着またはスパッタリングによりフィルム状もしくは円
筒状のプラスチックまたは紙などに被覆したもの、ある
いはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステ
ンレスなどの板およびそれらをD.I.、I.I.、押
し出し、引き抜き等の工法で素管化したのち切削、超仕
上げ、研磨等で表面処理して管などを使用することがで
きる。
【0187】また、必要に応じて導電性基体上に中間層
が設けられる。中間層は一般には樹脂を主成分とする
が、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布するこ
とを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い
樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、
ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナト
リウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチ
ル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタ
ン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラ
ミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する
硬化型樹脂等が挙げられる。また、中間層にはモアレ防
止、残留電位の低減等のために酸化チタン、シリカ、ア
ルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム
等で例示できる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよ
い。これらの中間層は前述の感光層の如く適当な溶媒、
塗工法を用いて形成することができる。更に、本発明の
中間層として、シランカップリング剤、チタンカップリ
ング剤、クロムカップリング剤等を使用することもでき
る。この他、本発明の中間層には、Al23を陽極酸化
にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等
の有機物やSiO2、SnO2、TiO2、ITO、Ce
2等の無機物を真空薄膜作成法にて設けたものも良好
に使用できる。このほかにも公知のものを用いることが
できる。中間層の膜厚は0〜5μmが適当である。
【0188】更に、保護層に使用される材料としてはA
BS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共
重合体、塩素化ポリエーテル、アリール樹脂、フェノー
ル樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミ
ド、ポリアクリレート、ポリアリールスルホン、ポリブ
チレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネー
ト、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリプ
ロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポ
リスチレン、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合
体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。保護層にはそ
の他、耐摩耗性を向上する目的でポリテトラフルオロエ
チレンのような弗素樹脂、シリコーン樹脂、及びこれら
の樹脂に酸化チタン、酸化錫、チタン酸カリウム等の無
機材料を分散したもの等を添加することができる。保護
層の形成法としては通常の塗布法が採用される。なお保
護層の厚さは0.1〜10μm程度が適当である。ま
た、以上のほかに真空薄膜作成法にて形成したa−C、
a−SiCなど公知の材料を保護層として用いることが
できる。
【0189】本発明で使用するテトラアザポルフィリン
誘導体混合物は、電子写真感光体の光導電体として有用
であるばかりでなく、太陽電池、光ディスク等のエレク
トロニクス分野で電子デバイスとして好適に使用するこ
とが可能である。
【0190】次に図面を用いて本発明の電子写真方法お
よび電子写真装置を詳しく説明する。図1は、本発明の
電子写真プロセスおよび電子写真装置を説明するための
概略図であり、下記するような変形例も本発明の範疇に
属するものである。
【0191】図1において、感光体1は本発明の感光体
であり、ドラム状の形状を示しているが、シート状、エ
ンドレスベルト状のものであっても良い。帯電チャージ
ャ3、転写前チャージャ7、転写チャージャ10、分離
チャージャ11、クリーニング前チャージャ13には、
コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ス
テート・チャージャ)、帯電ローラを始めとする公知の
手段が用いられる。
【0192】転写手段には、一般に上記の帯電器が使用
できるが、図に示されるように転写チャージャと分離チ
ャージャを併用したものが効果的である。
【0193】また、画像露光部5、除電ランプ2等の光
源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンラン
プ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LE
D)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセ
ンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。
そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャ
ープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外
カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フ
ィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルター
を用いることもできる。 かかる光源等は、図1に示さ
れる工程の他に光照射を併用した転写工程、除電工程、
クリーニング工程、あるいは前露光などの工程を設ける
ことにより、感光体に光が照射される。
【0194】さて、現像ユニット6により感光体1上に
現像されたトナーは、転写紙9に転写されるが、全部が
転写されるわけではなく、感光体1上に残存するトナー
も生ずる。このようなトナーは、ファーブラシ14およ
びブレード15により、感光体より除去される。クリー
ニングは、クリーニングブラシだけで行なわれることも
あり、クリーニングブラシにはファーブラシ、マグファ
ーブラシを始めとする公知のものが用いられる。
【0195】電子写真感光体に正(負)帯電を施し、画像
露光を行なうと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が
形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)
で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性
のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。
【0196】かかる現像手段には、公知の方法が適用さ
れるし、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
【0197】図2には、本発明による電子写真プロセス
の別の例を示す。感光体21は本発明の感光体であり、
駆動ローラ22a、22bにより駆動され、帯電器23
による帯電、光源24による像露光、現像(図示せ
ず)、帯電器25を用いる転写、光源26によるクリー
ニング前露光、ブラシ27によるクリーニング、光源2
8による除電が繰り返し行なわれる。図2においては、
感光体21(もちろんこの場合は支持体が透光性であ
る)に支持体側よりクリーニング前露光の光照射が行な
われる。
【0198】以上の電子写真プロセスは、本発明におけ
る実施形態を例示するものであって、もちろん他の実施
形態も可能である。例えば、図2において支持体側より
クリーニング前露光を行なっているが、これは感光層側
から行ってもよいし、また、像露光、除電光の照射を支
持体側から行なってもよい。
【0199】一方、光照射工程は、像露光、クリーニン
グ前露光、除電露光が図示されているが、他に転写前露
光、像露光のプレ露光、及びその他の公知の光照射工程
を設けて、感光体に光照射を行なうこともできる。
【0200】以上に示すような画像形成手段は、複写装
置、ファクシミリ、プリンター内に固定して組み込まれ
ていてもよいが、プロセスカートリッジの形でそれら装
置内に組み込まれてもよい。プロセスカートリッジと
は、感光体を内蔵し、他に帯電手段、露光手段、現像手
段、転写手段、クリーニング手段、除電手段を含んだ1
つの装置(部品)である。プロセスカートリッジの形状
等は多く挙げられるが、一般的な例として、図3に示す
ものが挙げられる。感光体16は、導電性支持体上に本
発明の感光層を有してなるものである。
【0201】
【発明の実施の形態】以下、本発明をテトラアザポルフ
ィリン誘導体混合物の合成例、合成例で得られたテトラ
アザポルフィリン誘導体混合物の結晶処理である製造
例、および実施例により説明するが、これにより本発明
の実施例の態様が限定されるものではない。
【0202】合成例1(例示化合物No.1−Bの合成
1)
【0203】
【化99】 上記中間体(35)を0.0016mol、フタロニト
リルを0.32mol、Ti(OBu)4を0.09mo
l、尿素を0.16molとオクタノ−ル200mlを
攪拌混合し、窒素気流下、徐々に150℃まで昇温し、
反応温度を150〜160℃に保ちながら、6時間加熱
攪拌した。反応終了後、放冷した後ろ過し、ついでオク
タノ−ルで充分に洗浄し、更にメタノ−ル、トルエン、
水で数回洗浄した後、乾燥し収率75%のチタニルテト
ラアザポルフィリン誘導体混合物を得た。ここで得たチ
タニルテトラアザポルフィリン誘導体混合物の質量分析
の結果、 (a)表1の例示化合物における、一般式(1)のN
o.1−Bのテトラアザポルフィリン誘導体 (b)表1の例示化合物における、一般式(2)のN
o.1−Bのテトラアザポルフィリン誘導体 である化合物の分子量に相当するピ−クが観測され、こ
れらの化合物の存在が確認され、テトラアザポルフィリ
ン誘導体混合物であることが示された。
【0204】ここで得たチタニルテトラアザポルフィリ
ン誘導体混合物20gを、濃硫酸200gを氷水浴で攪
拌冷却した中に少しずつ溶解し、約1時間攪拌後200
0mlの氷水中に注ぎ、析出した結晶をろ取し、結晶を
酸が残留しなくなるまで蒸留水で結晶を洗浄した後乾燥
し、18gのチタニルテトラアザポルフィリン誘導体混
合物を得た。
【0205】合成例2(例示化合物No.1−Bの合成
2) 前記中間体(35)を0.002mol、フタロニトリ
ルを0.084mol、Ti(OBu)4を0.024m
ol、尿素を0.043molとオクタノ−ル200m
lを攪拌混合し、窒素気流下、徐々に150℃まで昇温
し、反応温度を150〜160℃に保ちながら、6時間
加熱攪拌した。反応終了後、放冷した後ろ過し、ついで
オクタノ−ルで充分に洗浄し、更にメタノ−ル、トルエ
ン、水で数回洗浄した後、乾燥し収率75%のチタニル
テトラアザポルフィリン誘導体混合物を得た。ここで得
たチタニルテトラアザポルフィリン誘導体混合物の質量
分析の結果、 (a)表1の例示化合物における、一般式(1)のN
o.1−Bのテトラアザポルフィリン誘導体 (b)表1の例示化合物における、一般式(2)のN
o.1−Bのテトラアザポルフィリン誘導体 である化合物の分子量に相当するピ−クが観測され、こ
れらの化合物の存在が確認され、テトラアザポルフィリ
ン誘導体混合物であることが示された。
【0206】合成例3(例示化合物No.2−Bの合
成)
【0207】
【化100】 上記中間体(36)を0.0016mol、フタロニト
リルを0.32mol、Ti(OBu)4を0.09mo
l、尿素を0.16molとオクタノ−ル200mlを
攪拌混合し、窒素気流下、徐々に150℃まで昇温し、
反応温度を150〜160℃に保ちながら、6時間加熱
攪拌した。反応終了後、放冷した後ろ過し、ついでオク
タノ−ルで充分に洗浄し、更にメタノ−ル、トルエン、
水で数回洗浄した後、乾燥し収率75%のチタニルテト
ラアザポルフィリン誘導体混合物を得た。ここで得たチ
タニルテトラアザポルフィリン誘導体混合物の質量分析
の結果、 (a)表1の例示化合物における、一般式(1)のN
o.2−Bのテトラアザポルフィリン誘導体 (b)表1の例示化合物における、一般式(2)のN
o.2−Bのテトラアザポルフィリン誘導体 である化合物の分子量に相当するピ−クが観測され、こ
れらの化合物の存在が確認され、テトラアザポルフィリ
ン誘導体混合物であることが示された。
【0208】ここで得たチタニルテトラアザポルフィリ
ン誘導体混合物20gを、濃硫酸200gを氷水浴で攪
拌冷却した中に少しずつ溶解し、約1時間攪拌後200
0mlの氷水中に注ぎ、析出した結晶をろ取し、、酸が
残留しなくなるまで結晶を蒸留水で洗浄した後乾燥し、
18gのチタニルテトラアザポルフィリン誘導体混合物
を得た。
【0209】合成例4(例示化合物No.2−Aの合
成)
【0210】
【化101】 上記中間体(37)を0.0016mol、フタロニト
リルを0.32mol、Ti(OBu)4を0.09mo
l、尿素を0.16molとオクタノ−ル200mlを
攪拌混合し、窒素気流下、徐々に150℃まで昇温し、
反応温度を150〜160℃に保ちながら、6時間加熱
攪拌した。反応終了後、放冷した後ろ過し、ついでオク
タノ−ルで充分に洗浄し、更にメタノ−ル、トルエン、
水で数回洗浄した後、乾燥し収率75%のチタニルテト
ラアザポルフィリン誘導体混合物を得た。ここで得たチ
タニルテトラアザポルフィリン誘導体混合物の質量分析
の結果、 (a)表1の例示化合物における、一般式(1)のN
o.2−Aのテトラアザポルフィリン誘導体 (b)表1の例示化合物における、一般式(2)のN
o.2−Aのテトラアザポルフィリン誘導体 である化合物の分子量に相当するピ−クが観測され、こ
れらの化合物の存在が確認され、テトラアザポルフィリ
ン誘導体混合物であることが示された。
【0211】ここで得たチタニルテトラアザポルフィリ
ン誘導体混合物20gを、濃硫酸200gを氷水浴で攪
拌冷却した中に少しずつ溶解し、約1時間攪拌後200
0mlの氷水中に注ぎ、析出した結晶をろ取し、、酸が
残留しなくなるまで結晶を蒸留水で洗浄した後乾燥し、
18gのチタニルテトラアザポルフィリン誘導体混合物
を得た。
【0212】合成例5(表1の例示化合物No.1−C
の合成) 前記中間体(35)を0.0016mol、フタロニト
リルを0.32mol、(C25O)2Mgを0.08
mol、ペンタノ−ル200mlを攪拌混合し、窒素気
流下、徐々に150℃まで昇温し、反応温度を150〜
160℃の間に保ちながら6時間加熱攪拌した。反応終
了後、放冷した後ろ過し、ついでオクタノ−ルで充分に
洗浄し、更にメタノ−ル、トルエン、水で数回洗浄した
後、乾燥し収率89%のマグネシウムテトラアザポルフ
ィリン誘導体混合物を得た。
【0213】このマグネシウムテトラアザポルフィリン
誘導体混合物20gを5℃で、トリフルオロ酢酸400
ml中に少しずつ加え、約1時間、5℃以下の温度を保
ちながら攪拌した後、3000mlの氷水中に、ゆっく
り注ぎ、析出した結晶をろ過した。結晶を酸が残留しな
くなるまで蒸留水で洗浄、乾燥し収率90%で無金属テ
トラアザポルフィリン誘導体混合物を得た。ここで得た
無金属テトラアザポルフィリン誘導体混合物の質量分析
の結果、 (a)表1の例示化合物における、一般式(1)のN
o.1−Cのテトラアザポルフィリン誘導体 (b)表1の例示化合物における、一般式(2)のN
o.1−Cのテトラアザポルフィリン誘導体 である化合物の分子量に相当するピ−クが観測され、こ
れらの化合物の存在が確認され、テトラアザポルフィリ
ン誘導体混合物であることが示された。
【0214】比較合成例(チタニルフタロシアニンの合
成) フタロニトリルを0.1mol、Ti(OBu)4を0.
025mol、尿素を0.05molとオクタノ−ル2
00mlを攪拌混合し、窒素気流下、徐々に150℃ま
で昇温し、反応温度を150〜160℃に保ちながら、
6時間加熱攪拌した。反応終了後、放冷した後ろ過し、
ついでオクタノ−ルで充分に洗浄し、更にメタノ−ル、
トルエン、水で数回洗浄した後、乾燥し収率70%のチ
タニルフタロシアニンを得た。
【0215】製造例1 濃硫酸100gを氷水浴で攪拌冷却し、これに合成例2
で得られたチタニルテトラアザポルフィリン誘導体混合
物10gを少しずつ溶解し、約1時間攪拌後1000m
lの氷水中に注ぎ、析出した結晶をろ取し、酸が残留し
なくなるまで蒸留水で洗浄した後乾燥し、9gのチタニ
ルテトラアザポルフィリン誘導体混合物を得た。
【0216】製造例2(例示化合物No.1−Bの結晶
処理1) 製造例1で得られた、チタニルテトラアザポルフィリン
誘導体混合物1gを三角フラスコ中に入れ、N,N−ジ
メチルホルムアミド20mlと共に加熱攪拌下4時間環
流する。室温まで冷却し、ろ過、乾燥したところ、0.
96gのチタニルテトラアザポルフィリン誘導体混合物
を得た。
【0217】製造例3(例示化合物No.1−Bの結晶
処理2) 製造例1で得られた、チタニルテトラアザポルフィリン
誘導体混合物1gを三角フラスコ中に入れ、メチルエチ
ルケトン20mlと共に加熱攪拌下4時間環流する。室
温まで冷却し、ろ過、乾燥したところ、0.97gのチ
タニルテトラアザポルフィリン誘導体混合物を得た。
【0218】製造例4 濃硫酸50gを氷水浴で攪拌冷却し、これに合成例1で
得られたチタニルテトラアザポルフィリン誘導体混合物
5gを少しずつ溶解し、約1時間攪拌後500mlの氷
水中に注ぎ、析出した結晶をろ過し、酸が残留しなくな
るまで蒸留水で洗浄し、湿ケ−キ20gを得た(固形分
濃度20%)。
【0219】製造例5(例示化合物No.1−Bの結晶
処理3) 製造例4で得られたチタニルテトラアザポルフィリン誘
導体混合物の湿ケ−キ15gに蒸留水12g、テトラヒ
ドロフラン120gを加え、室温にて6時間攪拌した。
これをろ過、乾燥し、チタニルテトラアザポルフィリン
誘導体混合物3.5gを得た。
【0220】製造例6(例示化合物No.1−Bの結晶
処理4) 製造例4で得られたチタニルテトラアザポルフィリン誘
導体混合物の湿ケ−キ15gに蒸留水12g、トルエン
120gを加え、室温にて6時間攪拌した。これをろ
過、乾燥し、チタニルテトラアザポルフィリン誘導体混
合物3.6gを得た。
【0221】製造例7(例示化合物No.1−Bの結晶
処理5) トリフルオロ酢酸2mlとジクロロメタン8mlの混合
溶媒中に、合成例1で得られたチタニルテトラアザポル
フィリン誘導体混合物1gを溶解し、1時間攪拌した
後、この溶液を、ジクロロメタン100mlとメタノ−
ル100mlの混合溶媒中に氷浴上で攪拌しながら5分
間で滴下した。析出した結晶をろ取し、結晶を酸が残留
しなくなるまで蒸留水で洗浄、乾燥しチタニルテトラア
ザポルフィリン誘導体混合物を得た。
【0222】製造例8(例示化合物No.1−Bの結晶
処理6) トリフルオロ酢酸2mlとジクロロメタン8mlの混合
溶媒中に、合成例1で得られたチタニルテトラアザポル
フィリン誘導体混合物1gを溶解し、1時間攪拌した
後、この溶液を、ジクロロメタン100mlとメタノ−
ル100mlの混合溶媒中に氷浴上で攪拌しながら75
分間で滴下した。析出した結晶をろ取し、結晶を酸が残
留しなくなるまで蒸留水で洗浄、乾燥しチタニルテトラ
アザポルフィリン誘導体混合物を得た。
【0223】製造例9(例示化合物No.2−Bの結晶
処理) トリフルオロ酢酸2mlとジクロロメタン8mlの混合
溶媒中に、合成例3で得られたチタニルテトラアザポル
フィリン誘導体混合物1gを溶解し、1時間攪拌した
後、この溶液を、テトラヒドロフラン25mlと水25
mlの混合溶媒中に氷浴上で攪拌しながら5分間で滴下
した。更にメタノ−ル50mlを加え1時間攪拌した
後、析出した結晶をろ取し、結晶を酸が残留しなくなる
まで蒸留水で洗浄、乾燥しチタニルテトラアザポルフィ
リン誘導体混合物を得た。
【0224】製造例10(例示化合物No.2−Aの結
晶処理) トリフルオロ酢酸2mlとジクロロメタン8mlの混合
溶媒中に、合成例4で得られたチタニルテトラアザポル
フィリン誘導体混合物1gを溶解し、1時間攪拌した
後、この溶液を、テトラヒドロフラン25mlと水25
mlの混合溶媒中に氷浴上で攪拌しながら5分間で滴下
した。更にメタノ−ル50mlを加え1時間攪拌した
後、析出した結晶をろ取し、結晶を酸が残留しなくなる
まで蒸留水で洗浄、乾燥しチタニルテトラアザポルフィ
リン誘導体混合物を得た。
【0225】製造例11(例示化合物No.1−Cの結
晶処理) トリフルオロ酢酸2mlとジクロロメタン8mlの混合
溶媒中に、合成例5で得られた無金属テトラアザポルフ
ィリン誘導体混合物1gを溶解し、1時間攪拌した後、
この溶液を、テトラヒドロフラン25mlと水25ml
の混合溶媒中に氷浴上で攪拌しながら5分間で滴下し
た。更にメタノ−ル50mlを加え1時間攪拌した後、
析出した結晶をろ取し、結晶を酸が残留しなくなるまで
蒸留水で洗浄、乾燥し無金属テトラアザポルフィリン誘
導体混合物を得た。
【0226】比較製造例(チタニルフタロシアニンの結
晶処理) トリフルオロ酢酸2mlとジクロロメタン8mlの混合
溶媒中に、比較合成例で得られたチタニルフタロシアニ
ン1gを溶解し、1時間攪拌した後、この溶液を、メタ
ノ−ル100ml中に氷浴上で攪拌しながら5分間で滴
下した。析出した結晶をろ取し、結晶を酸が残留しなく
なるまで蒸留水で洗浄、乾燥しチタニルフタロシアニン
を得た。
【0227】製造例1〜11、および比較製造例で得ら
れたテトラアザポルフィリン誘導体混合物並びにチタニ
ルフタロシアニンについて、X線回折スペクトルを以下
に示す条件で測定した。結果を図4〜図15に示す。 X線管球 Cu(波長1.54Å) 電圧 50kV 電流 30mA 走査速度 1deg/min 走査範囲 4〜40deg
【0228】実施例1 製造例2で得られたチタニルテトラアザポルフィリン誘
導体混合物3部、ポリビニルブチラール樹脂1部(BM
―S:積水化学工業製)、酢酸ブチル80部からなる分
散液をボールミルポットに取り、φ2mmのPSZボー
ルを使用し、3時間ボールミリングし電荷発生層塗布液
を調製した。この塗布液をアルミ板上に塗布後100℃
で20分間乾燥し、厚さ約0.3μmの電荷発生層を形
成した。続いて、前記構造式(PD−49)で示される
高分子電荷輸送物質15部、ジクロロメタン100部の
電荷輸送層塗布液を調製し、前記電荷発生層上に塗布後
120℃で20分乾燥し、厚さ約20μmの電荷輸送層
を形成し、電子写真感光体を作製した。
【0229】実施例2〜9 実施例1におけるチタニルテトラアザポルフィリン誘導
体混合物と高分子電荷輸送物質とを表2のチタニルテト
ラアザポルフィリン誘導体混合物と高分子電荷輸送物質
にかえた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製
した。
【0230】
【表2】
【0231】比較例 比較製造例で得られたチタニルフタロシアニン3部、ポ
リビニルブチラール樹脂1部(BM―S:積水化学工業
製)、酢酸ブチル80部からなる分散液をボールミルポ
ットに取り、φ2mmのPSZボールを使用し、3時間
ボールミリングし電荷発生層塗布液を調製した。この塗
布液をアルミ板上に塗布後100℃で20分間乾燥し、
厚さ約0.3μmの電荷発生層を形成した。続いて、下
記構造式(T−1)で示される電荷輸送物質7部、ポリ
カーボネート樹脂(PCX−5:帝人化成社製)10
部、トルエン68部、シリコーンオイル(KF−50:
信越化学社製)0.0002部の電荷輸送層塗布液を調
製し、前記電荷発生層上に塗布後120℃で20分乾燥
し、厚さ約28μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感
光体を作製した。
【0232】
【化102】
【0233】上記実施例1〜9、並びに比較例で作製し
た感光体の静電特性を25℃/55%RHの環境下でE
PA−8100(川口電気製作所製)を用い、ダイナミ
ック方式にて測定した。まず、印可電圧−6KVで20
秒間帯電した後、20秒間暗減衰した時の表面電位V0
(V)を測定し、ついで780nmの単色光を感光体表
面での照度が1μW/cm2になるように照射して、感
光体の表面電位が−800Vから−400Vまでに要す
る半減露光量Em1/2(μJ/cm2)をLD光源域
(近赤外域)の感度として測定した。さらに、感光体表
面を工業規格JIS K 7204(1995)に従い、
テーバー摩耗試験(東洋精機社製)にてCS−5摩耗輪
を使用し、荷重1Kgで3000回転の摩耗試験を行
い、摩耗量を測定した。結果を表3に示す。
【0234】
【表3】
【0235】
【発明の効果】以上の結果から明らかなように、本発明
のテトラアザポルフィリン誘導体混合物ならびに高分子
電荷輸送物質を用いた電子写真感光体は、感度、耐摩耗
性に優れ、感光体として有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真プロセスおよび電子写真装置
を説明するための概略図である。
【図2】本発明による電子写真プロセスの別の例を示す
図である。
【図3】プロセスカートリッジの一般的な例を示す図で
ある。
【図4】製造例1で得られたチタニルテトラアザポルフ
ィリン誘導体混合物のX線回折パターンである。
【図5】製造例2で得られたチタニルテトラアザポルフ
ィリン誘導体混合物のX線回折パターンである。
【図6】製造例3で得られたチタニルテトラアザポルフ
ィリン誘導体混合物のX線回折パターンである。
【図7】製造例4で得られたチタニルテトラアザポルフ
ィリン誘導体混合物のX線回折パターンである。
【図8】製造例5で得られたチタニルテトラアザポルフ
ィリン誘導体混合物のX線回折パターンである。
【図9】製造例6で得られたチタニルテトラアザポルフ
ィリン誘導体混合物のX線回折パターンである。
【図10】製造例7で得られたチタニルテトラアザポル
フィリン誘導体混合物のX線回折パターンである。
【図11】製造例8で得られたチタニルテトラアザポル
フィリン誘導体混合物のX線回折パターンである。
【図12】製造例9で得られたチタニルテトラアザポル
フィリン誘導体混合物のX線回折パターンである。
【図13】製造例10で得られたチタニルテトラアザポ
ルフィリン誘導体混合物のX線回折パターンである。
【図14】製造例11で得られた無金属テトラアザポル
フィリン誘導体混合物のX線回折パターンである。
【図15】比較製造例で得られたチタニルフタロシアニ
ンのX線回折パターンである。
【符号の説明】
1 感光体 2 除電ランプ 3 帯電チャージャ 4 イレーサ 5 画像露光部 6 現像ユニット 7 転写前チャージャ 8 レジストローラ 9 転写紙 10 転写チャージャ 11 分離チャージャ 12 分離爪 13 クリーニング前チャージャ 14 ファーブラシ 15 クリーニングブラシ 16 感光体 17 帯電チャージャ 18 クリーニングチャージャ 19 画像露光部 20 現像ローラ 21 感光体 22a 駆動ローラ 22b 駆動ローラ 23 帯電チャージャ 24 像露光部 25 転写チャージャ 26 クリーニング前露光 27 クリーニングブラシ 28 除電光源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島田 知幸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 所司 正幸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 田所 薫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 田中 千秋 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 佐々木 正臣 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H068 AA13 AA19 AA20 BA12 BA38 BB23 BB25 BB29 BB32 BB40 BB49 FA03 FA13 FA27

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
    真感光体において、前記感光層中に、下記一般式
    (1)、及び一般式(2)を同時に含有するテトラアザ
    ポルフィリン誘導体混合物の少なくとも1種と、高分子
    電荷輸送物質の少なくとも1種とを含有することを特徴
    とする電子写真感光体。 【化1】 (式(1)、(2)中、R101は水素原子、置換または
    無置換の低級アルキル基、置換または無置換のアルコキ
    シ基、置換または無置換のアリール基、R102〜R105
    独立に水素原子、ハロゲン原子、置換または無置換のア
    ルキル基、置換または無置換のアリール基、置換または
    無置換のシクロアルキル基、ニトロ基、シアノ基を表わ
    し、R102〜R105は互いに環を形成していても良い。n
    は1または2を表わす。Mは、金属、金属酸化物、金属
    水酸化物、金属ハロゲン化物、水素原子が2個付加した
    形を表わす。)
  2. 【請求項2】 前記高分子電荷輸送物質がポリカーボネ
    ート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテルの少
    なくとも1つであることを特徴とする請求項1記載の電
    子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記高分子電荷輸送物質がトリアリール
    アミン構造を有する高分子化合物であることを特徴とす
    る請求項1記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記高分子電荷輸送物質がトリアリール
    アミン構造を有するポリカーボネートであることを特徴
    とする請求項1記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 前記ポリカーボネートが下記一般式(1
    D)で表されるトリアリールアミン構造を有するポリカ
    ーボネートであることを特徴とする請求項4記載の電子
    写真感光体。 【化2】 {式中、R′1、R′2、R′3は、それぞれ独立して置
    換もしくは無置換のアルキル基またはハロゲン原子を表
    わし、R′4は水素原子または置換もしくは無置換のア
    ルキル基を表わす。R1、R2は置換もしくは無置換のア
    リール基を表わす。o、p、qは、それぞれ独立して0
    〜4の整数を表わす。k、jは組成を表わし、0.1≦
    k≦1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を
    表わし、5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価
    基、環状脂肪族の2価基、または下記一般式(A)で表
    される2価基を表わす。 【化3】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表わし、l、mは0〜4の整数を表わす。Yは単結合、
    炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のア
    ルキレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
    −CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪
    族の2価基を表わす)または下記一般式(B) 【化4】 (式中、aは1〜20の整数を表わし、bは1〜200
    0の整数を表わす。R26、R27は置換または無置換のア
    ルキル基またはアリール基を表わす。)を表わす。R24
    とR25、R26とR27はそれぞれ同一でも異なっていても
    よい。〕}
  6. 【請求項6】 前記ポリカーボネートが下記一般式(2
    D)で表されるトリアリールアミン構造を有するポリカ
    ーボネートであることを特徴とする請求項4記載の電子
    写真感光体。 【化5】 {式中、R3、R4は置換もしくは無置換のアリール基を
    表わし、Ar1、Ar2、Ar3は同一または異なるアリ
    レン基を表わす。k、jは組成を表わし、0.1≦k≦
    1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表わ
    し、5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、
    環状脂肪族の2価基、または下記一般式(A)で表され
    る2価基を表わす。 【化6】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表わし、l、mは0〜4の整数を表わす。Yは単結合、
    炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のア
    ルキレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
    −CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪
    族の2価基を表わす)または下記一般式(B) 【化7】 (式中、aは1〜20の整数を表わし、bは1〜200
    0の整数を表わす。R26、R27は置換または無置換のア
    ルキル基またはアリール基を表わす。)を表わす。R24
    とR25、R26とR27はそれぞれ同一でも異なっていても
    よい。〕}
  7. 【請求項7】 前記ポリカーボネートが下記一般式(3
    D)で表されるトリアリールアミン構造を有するポリカ
    ーボネートであることを特徴とする請求項4記載の電子
    写真感光体。 【化8】 {式中、R5、R6は置換もしくは無置換のアリール基を
    表わし、Ar4、Ar5、Ar6は同一または異なるアリ
    レン基を表わす。k、jは組成を表わし、0.1≦k≦
    1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表わ
    し、5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、
    環状脂肪族の2価基、または下記一般式(A)で表され
    る2価基を表わす。 【化9】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表わし、l、mは0〜4の整数を表わす。Yは単結合、
    炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のア
    ルキレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
    −CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪
    族の2価基を表わす)または下記一般式(B) 【化10】 (式中、aは1〜20の整数を表わし、bは1〜200
    0の整数を表わす。R26、R27は置換または無置換のア
    ルキル基またはアリール基を表わす。)を表わす。R24
    とR25、R26とR27はそれぞれ同一でも異なっていても
    よい。〕}
  8. 【請求項8】 前記ポリカーボネートが下記一般式(4
    D)で表されるトリアリールアミン構造を有するポリカ
    ーボネートであることを特徴とする請求項4記載の電子
    写真感光体。 【化11】 {式中、R7、R8は置換もしくは無置換のアリール基を
    表わし、Ar7、Ar8、Ar9は同一または異なるアリ
    レン基を表わす。k、jは組成を表わし、0.1≦k≦
    1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表わ
    し、5〜5000の整数である。rは1〜5の整数を表
    わす。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、また
    は下記一般式(A)で表される2価基を表わす。 【化12】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表わし、l、mは0〜4の整数を表わす。Yは単結合、
    炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のア
    ルキレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
    −CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪
    族の2価基を表わす)または下記一般式(B) 【化13】 (式中、aは1〜20の整数を表わし、bは1〜200
    0の整数を表わす。R26、R27は置換または無置換のア
    ルキル基またはアリール基を表わす。)を表わす。R24
    とR25、R26とR27はそれぞれ同一でも異なっていても
    よい。〕}
  9. 【請求項9】 前記ポリカーボネートが下記一般式(5
    D)で表されるトリアリールアミン構造を有するポリカ
    ーボネートであることを特徴とする請求項4記載の電子
    写真感光体。 【化14】 {式中、R9、R10は置換もしくは無置換のアリール基
    を表わし、Ar10、Ar1 1、Ar12は同一または異なる
    アリレン基を表わす。X1、X2は置換もしくは無置換の
    エチレン基または置換もしくは無置換のビニレン基を表
    わす。k、jは組成を表わし、0.1≦k≦1、0≦j
    ≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表わし、5〜5
    000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族
    の2価基、または下記一般式(A)で表される2価基を
    表わす。 【化15】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表わし、l、mは0〜4の整数を表わす。Yは単結合、
    炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のア
    ルキレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
    −CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪
    族の2価基を表わす)または下記一般式(B) 【化16】 (式中、aは1〜20の整数を表わし、bは1〜200
    0の整数を表わす。R26、R27は置換または無置換のア
    ルキル基またはアリール基を表わす。)を表わす。R24
    とR25、R26とR27はそれぞれ同一でも異なっていても
    よい。〕}
  10. 【請求項10】 前記ポリカーボネートが下記一般式
    (6D)で表されるトリアリールアミン構造を有するポ
    リカーボネートであることを特徴とする請求項4記載の
    電子写真感光体。 【化17】 {式中、R11、R12、R13、R14は置換もしくは無置換
    のアリール基を表わし、Ar13、Ar14、Ar15、Ar
    16は同一または異なるアリレン基を表わす。Y1、Y2
    3は単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置
    換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは
    無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子ま
    たはビニレン基を表わし、同一であっても異なっていて
    もよい。k、jは組成を表わし、0.1≦k≦1、0≦
    j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表わし、5〜
    5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪
    族の2価基、または下記一般式(A)で表される2価基
    を表わす。 【化18】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表わし、l、mは0〜4の整数を表わす。Yは単結合、
    炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のア
    ルキレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
    −CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪
    族の2価基を表わす)または下記一般式(B) 【化19】 (式中、aは1〜20の整数を表わし、bは1〜200
    0の整数を表わす。R26、R27は置換または無置換のア
    ルキル基またはアリール基を表わす。)を表わす。R24
    とR25、R26とR27はそれぞれ同一でも異なっていても
    よい。〕}
  11. 【請求項11】 前記ポリカーボネートが下記一般式
    (7D)で表されるトリアリールアミン構造を有するポ
    リカーボネートであることを特徴とする請求項4記載の
    電子写真感光体。 【化20】 {式中、R15、R16は水素原子、置換もしくは無置換の
    アリール基を表わし、R 15とR16は環を形成していても
    よい。Ar17、Ar18、Ar19は同一または異なるアリ
    レン基を表わす。k、jは組成を表わし、0.1≦k≦
    1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を表わ
    し、5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、
    環状脂肪族の2価基、または下記一般式(A)で表され
    る2価基を表わす。 【化21】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表わし、l、mは0〜4の整数を表わす。Yは単結合、
    炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のア
    ルキレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
    −CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪
    族の2価基を表わす)または下記一般式(B) 【化22】 (式中、aは1〜20の整数を表わし、bは1〜200
    0の整数を表わす。R26、R27は置換または無置換のア
    ルキル基またはアリール基を表わす。)を表わす。R24
    とR25、R26とR27はそれぞれ同一でも異なっていても
    よい。〕}
  12. 【請求項12】 前記ポリカーボネートが下記一般式
    (8D)で表されるトリアリールアミン構造を有するポ
    リカーボネートであることを特徴とする請求項4記載の
    電子写真感光体。 【化23】 {式中、R17は置換もしくは無置換のアリール基を表わ
    し、Ar20、Ar21、Ar22、Ar23は同一または異な
    るアリレン基を表わす。k、jは組成を表わし、0.1
    ≦k≦1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数
    を表わし、5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2
    価基、環状脂肪族の2価基、または下記一般式(A)で
    表される2価基を表わす。 【化24】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表わし、l、mは0〜4の整数を表わす。Yは単結合、
    炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のア
    ルキレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
    −CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪
    族の2価基を表わす)または下記一般式(B) 【化25】 (式中、aは1〜20の整数を表わし、bは1〜200
    0の整数を表わす。R26、R27は置換または無置換のア
    ルキル基またはアリール基を表わす。)を表わす。R24
    とR25、R26とR27はそれぞれ同一でも異なっていても
    よい。〕}
  13. 【請求項13】 前記ポリカーボネートが下記一般式
    (9D)で表されるトリアリールアミン構造を有するポ
    リカーボネートであることを特徴とする請求項4記載の
    電子写真感光体。 【化26】 {式中、R18、R19、R20、R21は置換もしくは無置換
    のアリール基を表わし、Ar24、Ar25、Ar26、Ar
    27、Ar28は同一または異なるアリレン基を表わす。
    k、jは組成を表わし、0.1≦k≦1、0≦j≦0.
    9であり、nは繰り返し単位数を表わし、5〜5000
    の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価
    基、または下記一般式(A)で表される2価基を表わ
    す。 【化27】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表わし、l、mは0〜4の整数を表わす。Yは単結合、
    炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のア
    ルキレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
    −CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪
    族の2価基を表わす)または下記一般式(B) 【化28】 (式中、aは1〜20の整数を表わし、bは1〜200
    0の整数を表わす。R26、R27は置換または無置換のア
    ルキル基またはアリール基を表わす。)を表わす。R24
    とR25、R26とR27はそれぞれ同一でも異なっていても
    よい。〕}
  14. 【請求項14】 前記ポリカーボネートが下記一般式
    (10D)で表されるトリアリールアミン構造を有する
    ポリカーボネートであることを特徴とする請求項4記載
    の電子写真感光体。 【化29】 {式中、R22、R23は置換もしくは無置換のアリール基
    を表わし、Ar29、Ar 30、Ar31は同一または異なる
    アリレン基を表わす。k、jは組成を表わし、0.1≦
    k≦1、0≦j≦0.9であり、nは繰り返し単位数を
    表わし、5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価
    基、環状脂肪族の2価基、または下記一般式(A)で表
    される2価基を表わす。 【化30】 〔式中、R24、R25は、それぞれ独立して置換もしくは
    無置換のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を
    表わし、l、mは0〜4の整数を表わす。Yは単結合、
    炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のア
    ルキレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
    −CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪
    族の2価基を表わす)または下記一般式(B) 【化31】 (式中、aは1〜20の整数を表わし、bは1〜200
    0の整数を表わす。R26、R27は置換または無置換のア
    ルキル基またはアリール基を表わす。)を表わす。R24
    とR25、R26とR27はそれぞれ同一でも異なっていても
    よい。〕}
  15. 【請求項15】電子写真感光体に少なくとも帯電、画像
    露光、現像、転写、クリーニング、除電を繰り返し行な
    う電子写真方法において、該電子写真感光体が請求項1
    〜14のいずれかに記載の電子写真感光体であることを
    特徴とする電子写真方法。
  16. 【請求項16】少なくとも帯電手段、画像露光手段、現
    像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段および
    電子写真感光体を具備してなる電子写真装置であって、
    該電子写真感光体が請求項1〜14のいずれかに記載の
    電子写真感光体であることを特徴とする電子写真装置。
  17. 【請求項17】少なくとも電子写真感光体を具備してな
    る電子写真装置用プロセスカートリッジであって、該電
    子写真感光体が請求項1〜14のいずれかに記載の電子
    写真感光体であることを特徴とする電子写真装置用プロ
    セスカートリッジ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003322984A (ja) * 2002-04-30 2003-11-14 Ricoh Co Ltd 電子写真感光体、電子写真方式、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ
JP2013105126A (ja) * 2011-11-16 2013-05-30 Ricoh Co Ltd 電子写真感光体及びこれを用いた画像形成装置

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