JP2002075883A - プラズマcvd装置 - Google Patents

プラズマcvd装置

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JP2002075883A
JP2002075883A JP2000268479A JP2000268479A JP2002075883A JP 2002075883 A JP2002075883 A JP 2002075883A JP 2000268479 A JP2000268479 A JP 2000268479A JP 2000268479 A JP2000268479 A JP 2000268479A JP 2002075883 A JP2002075883 A JP 2002075883A
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electrode
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plasma cvd
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gas
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JP2000268479A
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Keiji Okamoto
圭史 岡本
Masashi Yoshimi
雅士 吉見
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大幅な反応ガス圧の変更に対応し得るプラズ
マCVD装置を提供する。 【解決手段】 プラズマCVD装置は、反応室1内にお
いて成膜用基板2を支持する基板支持電極3と、その基
板2に対面すべき対向電極4と、基板支持電極3および
対向電極4に高周波電力を印加する高周波電源6とを備
え、対向電極4は中空であって基板2に向けて反応ガス
5を吹出すための複数の開口を含むガス吹出面4aを有
するとともに、ガス吹出面4aと基板2との間に1枚以
上のメッシュ状電極4bを含み、反応室1内のガス圧変
化に応じてガス吹出面4aとメッシュ状電極4bのうち
でいずれか1つのみに高周波電力を印加するように選択
するスイッチング手段7をさらに備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラズマCVD装置
に関し、特に、大面積の結晶質薄膜太陽電池の製造に好
ましく用いられ得るプラズマCVD装置の改善に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】今日、プラズマCVD装置は、複写機の
感光ドラム上の感光層、液晶表示パネル用の透明基板上
に形成されるTFT(薄膜トランジスタ)アレイ、半導
体薄膜太陽電池などにおける種々の薄膜半導体層の形成
のために利用されている。
【0003】ところで、近年では薄膜太陽電池も多様化
し、従来の非晶質薄膜太陽電池の他に結晶質薄膜太陽電
池も開発され、これらを積層したハイブリッド薄膜太陽
電池も実用化されつつある。
【0004】半導体薄膜太陽電池は、一般に、少なくと
も表面が絶縁性の基板上に順に積層された第1電極、1
以上の半導体薄膜光電変換ユニット、および第2電極を
含んでいる。そして、1つの光電変換ユニットはp型層
とn型層でサンドイッチされたi型層を含んでいる。
【0005】光電変換ユニットの厚さの大部分を占める
i型層は実質的に真性の半導体層であって、光電変換作
用は主としてのこのi型層内で生じる。したがって、i
型光電変換層は光吸収のためには厚い方が好ましいが、
必要以上に厚くすればその堆積のためのコストと時間が
増大することになる。
【0006】他方、p型やn型の導電型層は光電変換ユ
ニット内に拡散電位を生じさせる役目を果たし、この拡
散電位の大きさによって薄膜太陽電池の重要な特性の1
つである開放端電圧の値が左右される。しかし、これら
の導電型層は光電変換に直接寄与しない不活性な層であ
り、導電型層にドープされた不純物によって吸収される
光は発電に寄与しない損失となる。したがって、p型と
n型の導電型層は、十分な拡散電位を生じさせ得る範囲
内であれば、できるだけ小さな厚さを有することが好ま
しい。
【0007】このようなことから、光電変換ユニットま
たは薄膜太陽電池は、それに含まれるp型とn型の導電
型層が非晶質か結晶質かにかかわらず、その主要部を占
めるi型の光電変換層が非晶質のものは非晶質ユニット
または非晶質薄膜太陽電池と称され、i型層が結晶質の
ものは結晶質ユニットまたは結晶質薄膜太陽電池と称さ
れる。
【0008】ところで、薄膜太陽電池の変換効率を向上
させる方法として、2以上の光電変換ユニットを積層し
てタンデム型にする方法がある。この方法においては、
薄膜太陽電池の光入射側に大きなバンドギャップを有す
る光電変換層を含む前方ユニットを配置し、その後に順
に小さなバンドギャップを有する(たとえばSi−Ge
合金などの)光電変換層を含む後方ユニットを配置する
ことにより、入射光の広い波長範囲にわたって光電変換
を可能にし、これによって太陽電池全体としての変換光
率の向上が図られる。このようなタンデム型薄膜太陽電
池の中でも、非晶質光電変換ユニットと結晶質光電変換
ユニットを積層したものはハイブリッド薄膜太陽電池と
称される。
【0009】たとえば、i型非晶質シリコンが光電変換
し得る光の波長は長波長側において800nm程度まで
であるが、i型結晶質シリコンはそれより長い約110
0nm程度の波長の光までを光電変換することができ
る。ここで、光吸収係数の大きな非晶質シリコン光電変
換層は光吸収のためには0.3μm以下の厚さでも十分
であるが、光吸収係数の小さな結晶質シリコン光電変換
層は長波長の光をも十分に吸収するためには2〜3μm
程度以上の厚さを有することが好ましい。すなわち、結
晶質光電変換層は、通常は、非晶質光電変換層に比べて
10倍程度以上の大きな厚さを有することが望まれる。
【0010】特開平11−330520は、従来から比
較的薄い非晶質i型光電変換層の堆積の場合に用いられ
ていた133Pa(1Torr)以下のプラズマ反応室
内圧力の代わりに、667Pa(5Torr)以上の高
い反応室内圧力を利用することによって、高品質の厚い
結晶質i型光電変換層を高速度で堆積し得ることを開示
している。他方、p型層とn型層は厚さ約10nm程度
の非常に薄い膜なので、均一な厚さに成膜されることが
重要である。そのためには、p型層とn型層は通常40
0Pa(3Torr)以下の低いプラズマ反応室内圧力
の下で低速度で成膜されることが望ましい。
【0011】ところで、平行平板型高周波プラズマCV
D装置において、プラズマ放電を発生させて維持するた
めには、一般に、プラズマ反応室内のガス圧と平行平板
電極間距離とは逆の関係にある。すなわち、ガス圧が小
さいときには電極間距離を比較的大きくしなければなら
ず、逆にガス圧が大きいときには電極間距離を小さくし
なければならない。そこで、特開平11−330520
は、電極間距離を変えることができる可動式の平行平板
電極を備えたプラズマCVD装置を開示している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】薄膜太陽電池は、より
大きな発電能力と生産効率の向上のために大面積化が求
められている。このような状況の下において、可動式平
行平板電極を有するプラズマCVD装置を利用して大き
な基板上に形成された薄膜太陽電池においては、その光
電変換特性が基板上の局所的な平面的位置に依存して変
動する傾向が高くなるという事実があることを本発明者
は見出した。そして、この傾向は667Pa以上の高い
プラズマ反応ガス圧の下で堆積された結晶質光電変換層
を含む結晶質薄膜太陽電池またはハイブリッド薄膜太陽
電池において、それに用いられる矩形の基板の少なくと
も1辺が90cmを超えるように大きな場合に顕著にな
る。
【0013】本発明者が見出したこのような先行技術に
おける課題に鑑み、本発明は、大きな基板上の平面的位
置に依存することなく、均一で優れた光電変換特性を発
揮し得る大面積の結晶質薄膜太陽電池、またはハイブリ
ッド薄膜太陽電池の製造のために好ましく用いられ得る
プラズマCVD装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明によるプラズマC
VD装置は、プラズマCVD反応室と、その反応室内に
おいて成膜用基板を支持するための基板支持電極と、そ
の基板に対面すべき対向電極と、基板支持電極と対向電
極とに高周波電力を印加するための高周波電源とを備
え、対向電極は中空であって基板に向けて反応ガスを吹
出すための複数の開口を含むガス吹出面を有するととも
に、ガス吹出面と基板との間において1枚以上のメッシ
ュ状電極を含み、反応室内のガス圧変化に応じてガス吹
出面とメッシュ状電極とのうちでいずれか1つのみに高
周波電力を印加するように選択するためのスイッチング
手段をさらに備えていることを特徴としている。
【0015】スイッチング手段によって選択されなかっ
たガス吹出面またはメッシュ状電極は、電気的にフロー
ティング状態にされることが好ましい。
【0016】メッシュ状電極は金属薄板を打抜きもしく
はエッチングすることによって形成されるか、または金
属ワイヤの編上げによって形成されてもよい。
【0017】スイッチング手段は、反応室内のガス圧が
667Pa未満のときにガス吹出面を選択し、667P
a以上のときにメッシュ状電極を選択するように用いら
れる。
【0018】ガス吹出面およびメッシュ状電極の相互の
間隔は1cm以内であることが好ましい。
【0019】薄膜太陽電池を作製する場合には、スイッ
チング手段は、基板上にp型またはn型の半導体層を堆
積するときにはガス吹出面を選択し、結晶質i型光電変
換層を堆積するときにはメッシュ状電極を選択するよう
に用いられる。
【0020】
【発明の実施の形態】まず、本発明者は、可動式平行平
板電極を有するプラズマCVD装置を利用して製造され
た大面積の結晶質薄膜太陽電池において、その基板上の
平面的位置に依存して光電変換特性が変動する原因につ
いて検討した。
【0021】前述の反応ガス圧と電極間距離との関係か
らわかるように、従来のように非晶質光電変換層が13
3Pa以下の低い反応ガス圧の下でプラズマCVDによ
って堆積される場合では、基板表面と対向電極との間に
プラズマ放電を発生かつ維持させるためには、それらの
間隔を2〜2.5cmの比較的広い間隔に設定すること
ができる。しかし、結晶質光電変換層を高速度で堆積す
るために反応ガス圧を667Pa以上に高く設定した場
合には、基板と対向電極との間にプラズマ放電を適切に
発生かつ維持させるためには、それらの間隔を約1.5
cm以下で好ましくは約1cm以下の狭い範囲に設定し
なければならない。
【0022】ところで、たとえば矩形の基板の1辺が9
0cmを超えるような大きな寸法の場合、可動式電極の
一方に支持された基板の表面と他方の対向電極の表面と
を完全に平行に設定することが困難である。これは、可
動式電極の動きの精度に限界があるからである。特に、
基板表面と対向電極表面との間の平行性からのずれ角が
小さな場合であっても、その基板の1辺の大きさが大き
くなれば両端部において基板と対向電極との間の不均一
な距離の差が大きくなる。
【0023】また、反応ガス圧を高く設定することに伴
って、基板表面と対向電極表面との間のプラズマ放電を
適切に維持するためにそれらの間隔を10mm以下に設
定する場合、基板の両端部における対向電極との距離の
差が1mmであっても、その電極間距離の変動率は10
%にもなる。他方、従来のように133Pa以下の反応
ガス圧の下でプラズマCVDを行なう場合には、基板表
面と対向電極表面との間隔はそれらの間にプラズマ放電
を維持するために20〜25mmの範囲内にあればよい
ので、基板の両端部において対向電極までの距離が1m
mの変動が生じたとしても、その誤差は5%以下にな
る。
【0024】したがって、上述のような事情の下におい
て、可動電極を用いて比較的高い反応ガス圧の下で大面
積の基板上に結晶質薄膜太陽電池を形成した場合に、そ
の基板上の局所的な平面的位置に依存して光電変換特性
の変動が大きくなるものと考えられた。
【0025】このような本発明者の知見に基づいてなさ
れた本発明による実施の形態の一例としてのプラズマC
VD装置が、以下において図1を参照しつつ説明され
る。
【0026】図1においては、大面積の薄膜太陽電池の
製造に適した縦型のプラズマCVD装置が模式的な断面
図で図解されている。なお、この図において、長さ、
幅、厚さ、間隔などの寸法関係は図面の明瞭化と簡略化
のために適宜変更されており、実際の寸法関係を表わし
てはいない。
【0027】この縦型プラズマCVD装置は、真空ポン
プ(図示せず)によって減圧可能なプラズマ反応室1内
において、基板2を支持するための基板支持電極3を備
えている。また、反応室1内において、基板支持電極3
に対面して配置された対向電極(ガス吹出電極)4も設
けられている。
【0028】対向電極4は、基板2に向けてプラズマC
VD反応ガスを吹出すための複数の開口を含むガス吹出
面4aを有している。対向電極4はまた、ガス吹出面4
aと基板2の表面との間に配置されるメッシュ状電極4
bを含んでいる。このメッシュ状電極4bとガス吹出面
4aとの間は、絶縁材のスペーサ4cによって電気的に
絶縁されている。メッシュ状電極4bとしては、金属薄
板の打抜き加工もしくはエッチング加工によって形成さ
れたもの、または金属ワイヤの編上げによって形成され
たものなどが用いられ得る。なお、図1においてはただ
1枚のメッシュ状電極4bが示されているが、望まれる
場合には互いに隔てられた複数枚のメッシュ状電極が用
いられてもよい。
【0029】プラズマCVD反応を生じさせるときに
は、基板支持電極3と対向電極4との間に、高周波電源
6によって高周波電力が印加される。その時、対向電極
4においては、スイッチング手段7によってガス吹出面
4aとメッシュ状電極4bとのいずれかが選択されて高
周波電源6に接続される。このとき、選択されなかった
ガス吹出面4aまたはメッシュ状電極4bは電気的にフ
ローティング状態にされる。これは、メッシュ状電極4
bとガス吹出面4aとの間にプラズマ放電が生じること
を防止するためである。
【0030】なお、フローティング状態にされた電極で
あっても一定の静電容量を有しているので、メッシュ状
電極4bとガス吹出面4aとの間隔に依存して、それら
の間にプラズマ放電を生じることもあり得る。したがっ
て、メッシュ状電極4bとガス吹出面4aとの間隔はプ
ラズマ放電発生限界より小さいことが好ましく、たとえ
ば、667Pa以上のガス圧の下では1cm以下であ
り、1333Pa以上のガス圧の下では5mm以下であ
ることが好ましい。
【0031】以下において、図1に示されているように
メッシュ状電極4bを含む縦型プラズマCVD装置を用
いてガラス基板上にp型シリコン層と結晶質i型シリコ
ン層を積層した実施例が、そのようなメッシュ状電極を
含まない従来の縦型プラズマCVD装置を用いた比較例
とともに説明される。
【0032】(比較例)まず、比較例としては、910
mm×910mmの面積と4mmの厚さを有するガラス
基板上に、p型シリコン層と結晶質i型シリコン層が順
次に堆積された。そのとき、図1に示されているような
メッシュ状電極4bを含まない従来の縦型プラズマCV
D装置が用いられた。
【0033】p型シリコン層と結晶質i型シリコン層の
いずれの堆積時においても、基板表面と対向電極のガス
吹出面との間隔は12mmに固定された値を有してい
た。この場合に、p型シリコン層と結晶質i型シリコン
層の両方を一定のガス圧で堆積するためには、最適な圧
力値が1333Paであった。
【0034】p型シリコン層は、1000sccmの流
量率のSiH4、40SLMの流量率のH2、微量のボロ
ンドーパントガス、および400mW/cm2の高周波
放電パワー密度の条件の下で11秒間だけ成膜された。
このような成膜条件におけるp型シリコン層の成膜速度
は、約1.3nm/secであった。そして、基板上で
得られたp型シリコン層の厚さは、その基板上の平面的
位置に依存して、12.0〜16.5nmの範囲内にあ
り、±18%の大きな厚みむらがあった。
【0035】他方、結晶質i型シリコン層の堆積におい
ては、H2の流量率が70SLMに増大されかつドーパ
ントガスが添加されなかったことのみにおいてp型シリ
コン層の堆積の場合と異なっていた。ただし、結晶質i
型シリコン層は平均で1.7μmの大きな厚さまで堆積
され、その厚みむらは±4.5%であった。なお、H 2
の流量率が増大されてもシリコン層の堆積速度は実質的
にSiH4の流量率によって定まるので、結晶質i型シ
リコン層の成膜速度も、実質的にp型シリコン層の場合
と同様に約1.3nm/secであった。
【0036】(実施例)実施例においては、図1に示さ
れているような新規な縦型プラズマCVD装置を用い
て、比較例の場合と同様にガラス基板2上にp型シリコ
ン層と結晶質i型シリコン層が順次に堆積された。この
場合に、メッシュ状電極4bとして、80メッシュの開
口を有するステンレス製薄板メッシュが用いられた。基
板2の表面とメッシュ状電極4bとの間隔は12mmに
設定され、基板2の表面とガス吹出面4aとの間隔は1
7mmに設定されていた。
【0037】このようなプラズマCVD装置を用いて、
p型シリコン層の堆積時には、スイッチング手段7を介
してガス吹出面4aに高周波電力が印加されるととも
に、メッシュ状電極4bは電気的にフローティング状態
にされた。他方、反応室1内の圧力は133Paに下げ
られたが、他の成膜条件は比較例の場合と同じに設定さ
れ、150秒間だけ成膜された。このような成膜条件の
下でのp型シリコン層の成膜速度は約0.1nm/se
cであった。そして、基板上で得られたp型シリコン層
の厚さは、その基板上の平面的位置に依存して14.5
〜16.0nmの範囲内にあり、±9.5%の厚みむら
があった。
【0038】他方、結晶質i型シリコン層の堆積時に
は、スイッチング手段7を介してメッシュ状電極4bに
高周波電力が印加されるとともに、ガス吹出面4aは電
気的にフローティング状態にされた。これ以外の条件を
比較例の場合と同様に設定した状態で結晶質i型シリコ
ン層が平均で1.7μmの厚さに堆積されたが、その厚
みむらは比較例の場合と同様に約±4.5%であった。
【0039】以上の比較例と実施例との比較から明らか
なように、本発明によるプラズマCVD装置を用いて低
い反応ガス圧の下でp型シリコン層を堆積するととも
に、高い反応ガス圧の下で結晶質i型シリコン層を堆積
することによって、その非常に薄いp型層を均一な膜厚
で形成することができるとともに、結晶質i型層を高速
度で形成できることがわかる。なお、結晶質i型シリコ
ン層上にn型シリコン層をさらに堆積する場合には、p
型シリコン層の堆積の場合と同様の条件の下で堆積すれ
ばよいことは言うまでもない。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、大きな
基板上の平面的位置に依存することなく均一で優れた光
電変換特性を発揮し得る大面積の結晶質薄膜太陽電池ま
たはハイブリッド薄膜太陽電池の製造のために好ましく
用いられ得るプラズマCVD装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の一例による縦型プラズ
マCVD装置を図解する模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 プラズマCVD反応室、2 成膜用基板、3 基板
支持電極、4 対向電極、4a プラズマ反応ガス吹出
面、4b メッシュ状電極、4c 絶縁材料のスペー
サ、5 プラズマCVD反応ガス、6 高周波電源、7
スイッチング手段。
フロントページの続き Fターム(参考) 4K030 AA06 AA17 AA20 BA29 CA06 EA05 FA03 JA09 KA15 KA17 KA18 5F045 AA08 AB04 AC01 AC19 AE21 AE23 BB09 CA13 DA57 DP03 EF05 EH05 EH06 EH07 EH13 EH19 EM10 5F051 AA03 AA04 AA05 CA16 CA23 CA34 DA04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマCVD反応室と、 前記反応室内において成膜用基板を支持するための基板
    支持電極と、 前記基板に対面すべき対向電極と、 前記基板支持電極と前記対向電極とに高周波電力を印加
    するための高周波電源とを備え、 前記対向電極は中空であって、前記基板に向けて反応ガ
    スを吹出すための複数の開口を含むガス吹出面を有する
    とともに、前記ガス吹出面と前記基板との間において1
    枚以上のメッシュ状電極を含み、 前記反応室内のガス圧変化に応じて前記ガス吹出面と前
    記メッシュ状電極とのうちでいずれか1つのみに、前記
    高周波電力を印加するように選択するためのスイッチン
    グ手段をさらに備えていることを特徴とするプラズマC
    VD装置。
  2. 【請求項2】 前記スイッチング手段によって選択され
    なかった前記ガス吹出面またはメッシュ状電極は電気的
    にフローティング状態にされることを特徴とする請求項
    1に記載のプラズマCVD装置。
  3. 【請求項3】 前記メッシュ状電極は薄板を打抜きもし
    くはエッチングすることによって形成されているか、ま
    たはワイヤの編上げによって形成されていることを特徴
    とする請求項1または2に記載のプラズマCVD装置。
  4. 【請求項4】 前記スイッチング手段は前記反応室内の
    ガス圧が667Pa未満のときに前記ガス吹出面を選択
    し、667Pa以上のときに前記メッシュ状電極を選択
    することを特徴とする請求項1から3のいずれかの項に
    記載のプラズマCVD装置。
  5. 【請求項5】 前記ガス吹出面および前記メッシュ状電
    極の相互の間隔は1cm以内であることを特徴とする請
    求項1から4のいずれかの項に記載のプラズマCVD装
    置。
  6. 【請求項6】 薄膜太陽電池を製造する場合に、前記ス
    イッチング手段は、前記基板上にp型またはn型の半導
    体層を堆積するときには前記ガス吹出面を選択し、結晶
    質i型光電変換層を堆積するときには前記メッシュ状電
    極を選択することを特徴とする請求項1から5のいずれ
    かの項に記載のプラズマCVD装置。
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