JP2002261312A - ハイブリッド型薄膜光電変換装置の製造方法 - Google Patents

ハイブリッド型薄膜光電変換装置の製造方法

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JP2002261312A JP2001058840A JP2001058840A JP2002261312A JP 2002261312 A JP2002261312 A JP 2002261312A JP 2001058840 A JP2001058840 A JP 2001058840A JP 2001058840 A JP2001058840 A JP 2001058840A JP 2002261312 A JP2002261312 A JP 2002261312A
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Masashi Yoshimi
雅士 吉見
Yasushi Suezaki
恭 末崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い光電変換効率を有するハイブリッド型薄
膜光電変換装置を低コストでかつ高い生産効率で提供す
る。 【解決手段】 ガラス基板1上において、p型層3p、
非晶質i型光電変換層3iおよびn型層3nを含む非晶
質光電変換ユニット3と、その上に形成されたp型層4
p、結晶質i型光電変換層4iおよびn型層4nを含む
結晶質光電変換ユニット4とを含むハイブリッド型薄膜
光電変換装置の製造方法において、結晶質i型光電変換
層4iをプラズマCVDで堆積する条件として、実基板
温度が230℃以下であり、プラズマ反応室内に導入さ
れる反応ガスがシラン系ガスと水素ガスを含み、かつシ
ラン系ガスに対する水素ガスの流量比が100倍以上で
あり、プラズマ反応室内の圧力が1333Pa以上に設
定され、堆積速度が30nm/分以上になる電力密度で
プラズマ励起用高周波電力が印可される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体薄膜光電変換
装置の製造方法に関し、特に、非晶質光電変換ユニット
と結晶質光電変換ユニットの両方を含むハイブリッド型
薄膜光電変換装置の製造方法の改善に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年では、半導体薄膜光電変換装置の典
型例である薄膜太陽電池も多様化し、従来の非晶質薄膜
太陽電池の他に結晶質薄膜太陽電池も開発され、これら
を積層したハイブリッド型薄膜太陽電池も実用化されつ
つある。
【0003】一般に、半導体薄膜太陽電池は、少なくと
も表面が絶縁性の基板上に順に積層された第1電極、1
以上の半導体薄膜光電変換ユニット、および第2電極を
含んでいる。そして、1つの光電変換ユニットは、p型
層とn型層でサンドイッチされたi型層を含んでいる。
【0004】光電変換ユニットの厚さの大部分を占める
i型層は実質的に真性の半導体層であって、光電変換作
用は主としてこのi型層内で生じる。したがって、i型
光電変換層は光吸収のためには厚い方が好ましいが、必
要以上に厚くすればその堆積のためのコストと時間が増
大することになる。
【0005】他方、p型やn型の導電型層は光電変換ユ
ニット内に拡散電位を生じさせる役割を果たし、この拡
散電位の大きさによって薄膜太陽電池の重要な特性の1
つである開放端電圧の値が左右される。しかし、これら
の導電型層は光電変換に直接寄与しない不活性な層であ
り、導電型層にドープされた不純物によって吸収される
光は発電に寄与しない損失となる。したがって、p型と
n型の導電型層は、十分な拡散電位を生じさせる範囲内
で、できるだけ小さな厚さを有することが好ましい。
【0006】このようなことから、光電変換ユニットま
たは薄膜太陽電池は、それに含まれるp型とn型の導電
型層が非晶質か結晶質かにかかわらず、その主要部を占
めるi型の光電変換層が非晶質のものは非晶質ユニット
または非晶質薄膜太陽電池と称され、i型層が結晶質の
ものは結晶質ユニットまたは結晶質薄膜太陽電池と称さ
れる。
【0007】ところで、薄膜太陽電池の変換効率を向上
させる方法として、2以上の光電変換ユニットを積層し
てタンデム型にする方法がある。この方法においては、
薄膜太陽電池の光入射側に大きなバンドギャップを有す
る光電変換層を含む前方ユニットを配置し、その後ろに
順に小さなバンドギャップを有する(たとえばSi−G
e合金などの)光電変換層を含む後方ユニットを配置す
ることにより、入射光の広い波長範囲にわたって光電変
換を可能にし、これによって太陽電池全体としての光電
変換効率の向上が図られる。このようなタンデム型薄膜
太陽電池の中でも、非晶質光電変換ユニットと結晶質光
電変換ユニットの両方を含むものは、特にハイブリッド
型薄膜太陽電池と称されることもある。
【0008】たとえば、非晶質i型シリコンが光電変換
し得る光の波長は長波長側において800nm程度まで
であるが、結晶質i型シリコンはそれより長い約110
0nm程度の波長の光までを光電変換することができ
る。ここで、光吸収係数の大きな非晶質シリコン光電変
換層は光吸収のためには単層でも0.3μm以下の厚さ
で十分であるが、光吸収係数の小さな結晶質シリコン光
電変換層は長波長の光をも十分に吸収するためには単層
では2〜3μm程度以上の厚さを有することが好まし
い。すなわち、結晶質光電変換層は、通常は、非晶質光
電変換層に比べて10倍程度に大きな厚さを有すること
が望まれる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の非晶質薄膜太陽
電池(タンデム型をも含む)では、その透明絶縁基板と
して、安価なソーダライム系ガラス基板が用いられてき
た。この場合、ソーダライム系ガラス基板は比較的軟化
点が低くて350℃以下で用いられることが望まれる
が、非晶質光電変換ユニットは200℃以下の基板温度
におけるプラズマCVDによって形成することが可能で
あるので、ソーダライム系ガラス基板を問題なく用いる
ことができるのである。
【0010】ところで、かつての一般的なプラズマCV
D法によれば、多結晶シリコン薄膜を形成するために
は、基板温度を600℃以上にしなければならなかっ
た。しかし、このように高い基板温度を要する場合に
は、安価なソーダライム系ガラス基板を用いることがで
きない。他方、薄膜太陽電池の普及のためには、そのコ
ストの低減が不可欠であり、結晶質光電変換層を含むハ
イブリッド型薄膜太陽電池においても、高価な石英ガラ
ス基板などではなくて安価なソーダライム系ガラス基板
などを用いることが望まれている。
【0011】さらに、前述のように結晶質光電変換層は
非晶質光電変換層に比べて遥かに大きな厚さを有するこ
とが必要であり、結晶質光電変換層の堆積速度を高める
ことも望まれている。
【0012】そこで、本発明では、ハイブリッド型薄膜
光電変換装置の製造方法において、比較的低い耐熱温度
を有する安価な基板を用いながら簡便かつ低コストで良
質の結晶質光電変換層を迅速に得ることを可能ならし
め、ひいては高い光電変換効率を有するハイブリッド型
薄膜光電変換装置を低コストでかつ高い生産効率で提供
することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、透明絶
縁基板上において第1導電型半導体層、実質的に真性半
導体の非晶質光電変換層および逆導電型半導体層を含む
少なくとも1の非晶質光電変換ユニットと、この非晶質
光電変換ユニット層上に形成された1導電型層、実質的
に真性半導体の結晶質光電変換層および逆導電型半導体
層を含む少なくとも1の結晶質光電変換ユニットとを含
むハイブリッド型薄膜光電変換装置の製造方法は、その
結晶質光電変換層をプラズマCVDで堆積する条件とし
て、実基板温度が230℃以下であり、プラズマ反応室
内に導入される反応ガスの主成分としてシラン系ガスと
水素ガスを含み、かつシラン系ガスに対する水素ガスの
流量比が100倍以上であり、プラズマ反応室内の圧力
が1333Pa以上に設定され,堆積速度が30nm/
分以上になる電力密度でプラズマ励起用高周波電力が印
加されることを特徴としている。
【0014】なお、非晶質ユニットと結晶質ユニットの
いずれにおいても、透明基板側からp型層、i型光電変
換層およびn型層の順にプラズマCVDで堆積されるこ
とが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下において、図1を参照しつ
つ、本発明の種々の実施例が、種々の比較例とともに説
明される。なお、図1において、種々の層の厚さの比率
は図面の明瞭化と簡略化のために適宜に変更されてお
り、実際の厚さの比率を表わしてはいない。
【0016】(実施例1)実施例1として、図1に示さ
れているようなハイブリッド型薄膜太陽電池が作製され
た。まず、0.83m2の大きな主面を有するソーダラ
イム系ガラス基板1上に、透明導電性酸化物(TCO)
である酸化錫からなる透明電極層2が熱CVDで形成さ
れた。このような透明電極層2は、光散乱のために好ま
しい微細な凹凸表面を有していた。その後、基板1はプ
ラズマCVD装置内に導入された。このプラズマCVD
装置は、p型層、i型層およびn型層のそれぞれを堆積
するために複数の反応室を含んでいた。これらの反応室
の各々は、1.36m2の大きな対向面を有しかつ1
3.56MHzの高周波電力が印加される平行平板型電
極を含み、基板と対向電極との間(E/S間)の間隔は
24mmに設定された。また、基板温度は、成膜開始段
階で175℃に加熱されるように設定された。
【0017】非晶質光電変換ユニット3に含まれる非晶
質p型シリコンカーバイド層3pの堆積に際しては、シ
ラン、メタン、ジボランおよび水素の混合ガスがプラズ
マ反応室内に導入された。反応室内ガス圧は133Pa
に設定され、高周波放電パワー密度は0.017W/c
2に設定された。このような条件下で、7nmの厚さ
まで(堆積時間1分10秒)成膜した後に、混合ガス中
のメタンとジボランの濃度を徐々に減少させながらさら
に10nmの厚さだけ(堆積時間1分40秒)成膜し
た。
【0018】ノンドープの非晶質i型シリコン光電変換
層3iの堆積に際しては、シランガスがプラズマ反応室
内に導入された。そして、反応室内ガス圧が40Paで
放電パワー密度が0.018W/cm2の条件の下で、
230nmの厚さ(成膜時間19分10秒)まで成膜さ
れた。
【0019】その後、n型層3nの一部を構成するn型
シリコン部分層3n1を堆積するために、シラン、ホス
フィンおよび水素の混合ガスがプラズマ反応室内に導入
された。そして、反応室内ガス圧が133Paで放電パ
ワー密度が0.11W/cm 2の条件の下で、厚さ15
nmまで(堆積時間3分)成膜された。
【0020】この後に、非晶質光電変換ユニット3が形
成された基板1がプラズマCVD装置から大気中に取出
され、異なる第2のプラズマCVD装置内に導入され
た。この第2のプラズマCVD装置も複数の反応室を含
み、各反応室は1.36m2の対向面を有しかつ13.
56MHzの高周波の電力が印加される平行平板型電極
を含み、そして基板温度は成膜開始段階で130℃に加
熱されるように設定された。
【0021】このような第2のプラズマCVD装置内に
おいて、まず、一旦表面が大気に晒されたn型シリコン
部分層3n1の表面をリフレッシュさせるように、プラ
ズマ反応室内に水素ガスのみが導入されて水素プラズマ
処理が行なわれた。このときの反応室内圧力は800P
aに設定され、水素ガス流量は20SLMであった。ま
た、E/S間隔は12mmに設定され、0.11W/c
2の放電パワー密度で30秒間の水素プラズマ処理が
行なわれた。
【0022】その後、n型層3nに含まれる第2のn型
シリコン部分層3n2を形成するために、シラン、ホス
フィンおよび水素の混合ガスがプラズマ反応室内に導入
された。このとき、シランガス流量は250SCCM、
1%濃度になるように水素で希釈されたホスフィンガス
流量が500SCCM、そして水素ガス流量が20SL
Mに設定された。すなわち、シラン:ホスフィン:水素
の混合比は、1:0.02:80.4であった。また、
反応室内ガス圧は800Pa、E/S間隔は12mm、
そして放電パワー密度は0.11W/cm2に設定され
た。このような条件下で、12nm/分の成膜速度で厚
さ15nm(堆積時間1分15秒)まで成膜された。
【0023】このように、水素プラズマ処理を行なって
さらに第2のn型シリコン部分層3n2を追加成膜する
ことによって、異なるプラズマCVD装置間を移動させ
るときに大気に晒されて汚染された第1のn型シリコン
部分層3n1の表面を清浄化して大気暴露の影響を低減
させることができ、真空中で連続成膜する場合とほぼ同
等の品質のn型層3nを得ることができる。
【0024】次に、結晶質光電変換ユニット4に含まれ
るp型シリコン層4pを形成するために、プラズマ反応
室内にシラン、ジボランおよび水素の混合ガスがプラズ
マ反応室内に導入された。このとき、シランガスの流量
が150SCCM、0.2%の濃度になるように水素で
希釈されたジボランガスの流量が75SCCM、そして
水素ガスの流量が20SLMに設定された。すなわち、
シラン:ホスフィン:水素の混合比は、1:0.00
1:134であった。また、反応室内のガス圧は800
Pa、E/S間隔は12mm、そして放電パワー密度は
0.11W/cm 2に設定された。このような条件の下
で、6nm/分の成膜速度で膜厚20nm(堆積時間3
分20秒)まで成膜された。なお、水素プラズマ処理か
らこのp型シリコン層4pの形成までの工程は、同一の
反応室内で行なわれた。
【0025】結晶質i型シリコン光電変換層4iの堆積
に際しては、シランと水素の混合ガスがプラズマ反応室
内に導入された。このとき、シラン:水素の混合比は、
1:100に設定された。また、反応室内ガス圧は10
00Pa、E/S間隔は10mm、そして放電パワー密
度は0.36W/cm2に設定された。このような条件
の下で、40nm/分の成膜速度で厚さ1400nm
(堆積時間35分)まで成膜された。
【0026】ここで、上述のように第二のプラズマCV
D装置では基板温度が成膜開始段階で130℃の加熱温
度に設定されたが、結晶質i型シリコン光電変換層4i
を堆積するときに0.3W/cm2以上である0.36
W/cm2のように大きな放電パワーを印加したとき
に、それによって励起された強いプラズマの影響によっ
て基板温度が設定温度の130℃を超えて上昇し、実基
板温度は156℃に達した。なお、プラズマCVD中に
おける実基板温度の測定は、基板1の裏面に温度測定用
ステッカ(WAHL INSTRUENTS製の商品名
「TEMP−PLATE」の101−4Vシリーズ)を
貼ることによって行なわれた。
【0027】n型シリコン層4nの堆積に際しては、シ
ラン、ホスフィンおよび水素の混合ガスがプラズマ反応
室内に導入された。このとき、シランガス流量は100
SCCM、1%濃度まで水素で希釈されたホスフィンガ
スの流量が200SCCM、そして水素ガス流量が10
SLMに設定された。すなわち、シラン:ホスフィン:
水素の混合比は、1:0.02:100であった。ま
た、反応室内ガス圧は133Pa、E/S間隔は24m
m、そして放電パワー密度は0.11W/cm2に設定
された。このような条件の下で、5nm/分の成膜速度
で厚さ15nm(堆積時間3分)まで成膜された。
【0028】結晶質光電変換ユニット4が形成された後
には、裏面電極層5として、厚さ90nmのTCOであ
る酸化亜鉛膜5aと厚さ240nmの銀膜5bとがスパ
ッタリングによって順次に堆積された。
【0029】以上のようにして、100枚の基板の各々
の上に図1に示されているようなハイブリッド型薄膜太
陽電池を作製したところ、80W以上の出力を有するも
のが93枚得られ、大面積で十分な出力特性を有するハ
イブリッド型薄膜太陽電池を安定して製造し得ることが
確認された。
【0030】(比較例1)比較例1によるハイブリッド
型薄膜太陽電池の製造においは、結晶質光電変換ユニッ
ト4の形成の際に基板温度が成膜開始段階で190℃に
加熱されるように設定されたことのみにおいて、その製
造条件が実施例1と異なっていた。この場合、結晶質i
型シリコン光電変換層4iが40nm/分の速度で堆積
される間に、実基板温度が230℃を超えて237℃ま
で上昇した。そして、100枚の基板の各々上に形成さ
れた比較例1のハイブリッド型薄膜太陽電池の内で、8
0W以上の出力を有するものは39枚しか得られなかっ
た。また、比較例1において結晶質光電変換ユニット4
の形成の際に、基板の昇温と降温に要する時間として、
実施例1の場合に比較して約1.5倍の時間を必要とし
た。
【0031】(比較例2)比較例2によるハイブリッド
型薄膜太陽電池の製造においは、結晶質i型シリコン光
電変換層4iが0.11W/cm2の小さな高周波パワ
ー密度のもとで18nm/分の速度で堆積された(この
間、実基板温度は132℃になった)ことのみにおい
て、その製造条件が実施例1と異なっていた。そして、
100枚の基板の各々上に形成された比較例2のハイブ
リッド型薄膜太陽電池の内で80W以上の出力を有する
ものは94枚得られたが、比較例2における結晶質i型
シリコン光電変換層4iの堆積速度が実施例1の場合に
比べて半分以下であるので、その光電変換層4iを形成
するのに多くの時間を要した。
【0032】(実施例2)実施例2によるハイブリッド
型薄膜太陽電池の製造においは、結晶質光電変換ユニッ
ト4の形成の際に基板温度は成膜開始段階で設定温度が
100℃に下げられたが、0.56W/cm2に増大さ
れた高周波パワー密度のもとで結晶質i型シリコン光電
変換層4iが66nm/分の速度で堆積された(この
間、実基板温度は165℃になった)ことのみにおい
て、その製造条件が実施例1と異なっていた。そして、
100枚の基板の各々上に形成された実施例2のハイブ
リッド型薄膜太陽電池の内で、80W以上の出力を有す
るものが90%以上である90枚得られ、大面積で十分
な出力特性を有するハイブリッド型薄膜太陽電池を安定
して製造し得ることが確認された。
【0033】(実施例3〜10)実施例3〜10による
ハイブリッド型薄膜太陽電池の製造おいては、実施例1
に比べて、成膜開始段階における基板の設定温度が変え
られるとともに高周波パワー密度を変えて結晶質シリコ
ン光電変換層4iの堆積速度が変えられた(それに伴っ
て、実基板温度も変化した)ことのみにおいて製造条件
が異なっていた。これらの実施例3〜10における成膜
開始前の設定基板温度、実基板温度、および結晶質シリ
コン光電変換層4iの成膜速度が、実施例1および比較
例1と2の場合を含めて表1にまとめられている。
【0034】
【表1】
【0035】これらの実施例3〜10のいずれにおいて
も、100枚の基板の各々上に形成されたハイブリッド
型薄膜太陽電池の内で、80W以上の出力を有するもの
が90%以上の割合で得られ、大面積で十分な出力特性
を有するハイブリッド型薄膜太陽電池を安定して製造し
得ることが確認された。
【0036】以上のような種々の実施例と比較例から、
ハイブリッド型薄膜太陽電池に含まれる結晶質シリコン
光電変換層4iのプラズマCVD時に基板温度が230
℃より高くなる比較例1の場合に光電変換効率が低下す
ることがわかる。この理由としては、ハイブリッド型薄
膜太陽電池においては、結晶質光電変換ユニット4の堆
積時に基板温度が230℃を越えて上昇すれば既に形成
されている非晶質光電変換ユニット3に対して熱劣化作
用を及ぼすと考えられ、それによっても光電変換効率が
低下するものと考えられる。
【0037】なお、上述の実施例によるハイブリッド型
薄膜光電変換装置においては単一の非晶質光電変換ユニ
ットと単一の結晶質光電変換ユニットのみが含まれてい
たが、複数の非晶質ユニットと複数の結晶質ユニットを
含むハイブリッド型薄膜光電変換装置に対しても本発明
が適用され得ることはいうまでもない。
【0038】また、上述の実施例では透明基板側からp
型層、i型光電変換層およびn型層が順に形成された薄
膜光電変換装置について説明されたが、それらのp型層
とn型層の形成順序が逆にされてもよいこともいうまで
もない。さらに、上述のモノシランの代わりに他のシラ
ン系ガスが用いられてもよい。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、比較的
低い耐熱温度を有する安価な基板を用いながら簡便かつ
低コストで良質の結晶質光電変換層を迅速に得ることが
可能になり、ひいては、高い光電変換効率を有するハイ
ブリッド型薄膜光電変換装置を低コストでかつ高い生産
効率で提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態によるハイブリッド型薄
膜太陽電池の積層構造を示す模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板、2 透明電極、3 非晶質光電変換ユ
ニット、3p p型層、3i 非晶質i型光電変換層、
3n n型層、4 結晶質光電変換ユニット、4p p
型層、4i 結晶質i型光電変換層、4n n型層、5
裏面電極層、5a 酸化亜鉛膜、5b 銀膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K030 AA06 AA17 BA29 BA37 BB03 BB05 CA06 FA03 JA06 JA09 JA10 JA12 JA16 LA16 5F045 AA08 AB03 AB06 AC01 AC19 AD05 AE21 AF07 BB16 CA13 DA65 EH20 5F051 AA03 AA04 AA05 BA14 CA07 CA08 CA09 CA16 CB29 DA04 DA16 FA03 GA03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明絶縁基板上において、1導電型半導
    体層、実質的に真性半導体の非晶質光電変換層および逆
    導電型半導体層を含む少なくとも1の非晶質光電変換ユ
    ニットと、前記非晶質光電変換ユニット上に形成された
    1導電型層、実質的に真性半導体の結晶質光電変換層お
    よび逆導電型半導体層を含む少なくとも1の結晶質光電
    変換ユニットとを含むハイブリッド型薄膜光電変換装置
    の製造方法であって、 前記結晶質光電変換層をプラズマCVDで堆積する条件
    として、 実基板温度が230℃以下であり、 プラズマ反応室内に導入される反応ガスの主成分として
    シラン系ガスと水素ガスを含み、かつシラン系ガスに対
    する水素ガスの流量比が100倍以上であり、 前記プラズマ反応室内の圧力が1333Pa以上に設定
    され、 堆積速度が30nm/分以上になる電力密度でプラズマ
    励起用高周波電力が印加されることを特徴とする製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記非晶質ユニットと前記結晶質ユニッ
    トのいずれにおいても、前記透明基板側からp型層、i
    型光電変換層およびn型層の順にプラズマCVDで堆積
    されることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
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