JP2002071628A - 積層型ガスセンサ素子及びその製造方法並びにこれを備えるガスセンサ - Google Patents

積層型ガスセンサ素子及びその製造方法並びにこれを備えるガスセンサ

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JP2002071628A
JP2002071628A JP2001102069A JP2001102069A JP2002071628A JP 2002071628 A JP2002071628 A JP 2002071628A JP 2001102069 A JP2001102069 A JP 2001102069A JP 2001102069 A JP2001102069 A JP 2001102069A JP 2002071628 A JP2002071628 A JP 2002071628A
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gas sensor
sensor element
heater
oxygen concentration
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JP2001102069A
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English (en)
Inventor
Keisuke Makino
圭祐 牧野
Toshikatsu Yasuda
年克 安田
Ryohei Aoki
良平 青木
Teppei Okawa
哲平 大川
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クラックの発生、発熱抵抗体の断線、積層型
センサ素子自体の反り等を十分に防止でき、これまでよ
りも大きな電圧及び/又は電流の負荷にも耐え得る積層
型ガスセンサ素子、及びこの積層型ガスセンサ素子を一
体に焼成して得ることのできる効率のよい製造方法並び
にこれを備えるガスセンサを提供する。 【解決手段】 ジルコニア粉末、アルミナ粉末、バイン
ダ、テオブロミンを含有するペーストを調製し、ドクタ
ーブレード法によりシート状に成形した焼成されて多孔
質部材22a及び22bとなる多孔質部材用未焼成シー
トを得る。この多孔質部材用未焼成シートにより、発熱
抵抗体21となる未焼成パターンを挟持して、酸素濃淡
電池部1及びヒータ部2となる部位を備える未焼成積層
体を一体に焼成して積層型ガスセンサ素子Aを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測定対象ガス中の
特定成分の濃度を検出するための積層型ガスセンサ素子
及びその製造方法、並びにこれを備えるガスセンサに関
する。更に詳しくは、酸素濃淡電池部とセラミックヒー
タ部とを備える積層型ガスセンサ素子であって、セラミ
ックヒータ部でのクラックや、セラミックヒータ部を構
成する発熱抵抗体の断線が生じ難く、耐久性に優れた積
層型ガスセンサ素子及びその製造方法、並びにこれを備
えるガスセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車エンジン等の内燃機関において、
その空燃比制御等において指標となる排ガス中の特定成
分(酸素、炭化水素、NOx等)の濃度を検出するため
の各種ガスセンサが開発されている。このようなガスセ
ンサに組み込まれるガスセンサ素子としては種々の形態
のものが知られているが、板状又は薄膜状の固体電解質
層の表面に一対の電極を設けた酸素濃淡電池部と、その
固体電解質層を活性化させるための加熱手段であるセラ
ミックヒータ部とを積層してなる積層型ガスセンサ素子
が実用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、排ガス規制の強
化等から、内燃機関の始動直後から早期に酸素濃淡電池
部を活性化させて特定ガスの濃度測定が行える積層型ガ
スセンサ素子が検討されている。しかし、このように早
期活性化を実現するためには、セラミックヒータ部に従
来よりも大きな電圧を負荷(供給)し、早期に所定の温
度まで加熱する必要がある。そのために、セラミックヒ
ータ部自身にクラックが生じたり、発熱抵抗体が断線す
る可能性が高くなり、十分な耐久性を維持できないおそ
れがある。とりわけ、このような耐久性の低下は、酸素
濃淡電池部とセラミックヒータ部とが一体に焼成された
形で構成される積層型ガスセンサ素子において起こり易
い。
【0004】本発明は上記問題を解決するものであり、
セラミックヒータ部におけるクラックの発生、発熱抵抗
体の断線を十分に防止することができ、従来よりも大き
な電圧の負荷にも耐え得る積層型ガスセンサ素子、並び
にこれを備えるガスセンサを提供することを目的とす
る。また、このような積層型ガスセンサ素子を効率良く
得ることができる製造方法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】従来より、セラミックヒ
ータ部は、セラミックヒータ部の面方向に形成される発
熱抵抗体と、その発熱抵抗体を埋設する絶縁性セラミッ
クからなる絶縁層と、その絶縁層を厚さ方向に挟み込む
ヒータ支持層とから構成されている。本発明者らは、こ
のような従来のセラミックヒータ部を備える積層型ガス
センサについて検討した。その結果、絶縁層が緻密化さ
れ、この絶縁層により発熱抵抗体が隙間なく覆われてい
る場合に、積層型ガスセンサ素子(セラミックヒータ
部)の耐久性が十分に得られない場合があることを見出
した。更に、この原因は主に発熱抵抗体通電時に発熱抵
抗体周辺の絶縁層が熱膨脹するためであることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0006】本第1発明の積層型ガスセンサ素子は、固
体電解質層に検知電極及び基準電極が配設された酸素濃
淡電池部と、板状のセラミックヒータ部とが積層された
積層型ガスセンサ素子であって、上記セラミックヒータ
部は、該セラミックヒータ部の面方向に形成された発熱
抵抗体と、該発熱抵抗体を埋設してなる絶縁性多孔質セ
ラミック層と、該絶縁性多孔質セラミック層を該セラミ
ックヒータ部の厚さ方向に挟むヒータ支持層とからなる
ことを特徴とする。
【0007】上記「固体電解質層」は板状(通常50μ
m以上のものをいう)であっても、薄膜状(通常50μ
m未満のものをいう)であってもよい。また、酸素イオ
ン伝導性を有すればその組成は限定されず、例えば、ジ
ルコニア(ZrO2)系焼結体や、Y23ないしCaO
を固溶させたZrO2、あるいは、それ以外のアルカリ
土類金属ないし希土類元素酸化物とZrO2との固溶体
でもよく、また、LaGaO3系焼結体、さらにはそれ
ら焼結体をベースにハフニウムを添加したもの等を使用
することができる。上記「検知電極」及び上記「基準電
極」は固体電解質層の表面に形成されておれば特に限定
されないが、通常、一面に検知電極、裏面に基準電極が
形成され、検知電極と基準電極とは固体電解質層を介し
て対向している。上記「発熱抵抗体」は、外部からの電
力供給により発熱し、固体電解質層を加熱・保温して固
体電解質層を活性化する。発熱抵抗体の組成は特に限定
されないが、白金を主成分にできる。その他、白金合金
や白金にアルミナ等を添加した組成であってもよい。
【0008】そして、セラミックヒータは、絶縁性多孔
質セラミック層(以下、単に「多孔質層」という)によ
り覆われた発熱抵抗体が、板状のヒータ支持層により挟
持された多層構造を呈する。上記「多孔質層」は、第3
発明のようにアルミナを主成分とすることが絶縁性を確
保する意味で好ましい。但し、アルミナ以外にも、ムラ
イト、マグネシア・アルミナスピネル等を主成分とする
こともできる。尚、ここでいう主成分は多孔質層全体を
100質量%とした場合に、その成分が50質量%以上
含有されることを指す。そして、このように絶縁層を多
孔質化し、この多孔質層で発熱抵抗体を覆うことによ
り、発熱抵抗体に電圧が印加され発熱する際の発熱抵抗
体周りの絶縁層(多孔質層)の熱膨脹を効果的に吸収、
緩和させることができる。従って、セラミックヒータ部
自身のクラックや発熱抵抗体の断線を防止することがで
きる。
【0009】また、多孔質層の厚さ(積層方向における
最短距離)は20〜100μmの範囲内であることが好
ましい。尚、ここでいう多孔質層の厚さとは、発熱抵抗
体を埋設した状態の全体の厚さを指す。通常、発熱抵抗
体は多孔質層の厚さ方向の略中央に位置するが、この厚
さが20μm未満であると絶縁性が低下するおそれがあ
る。一方、この厚さは大きい程絶縁性は向上するが10
0μmを超えるとセラミックヒータ部の容積が過度に大
きくなり、発熱抵抗体の発熱により酸素濃淡電池部を早
期に活性化し難くなる。また、電力によりこれを改善す
ることもできるが、省電力化の観点から好ましくない。
【0010】上記「ヒータ支持層」は、酸素イオン伝導
性を有する固体電解質(例えば、ジルコニア系焼結
体)、及び、アルミナ等の絶縁性セラミックから構成で
きる。尚、ヒータ支持層が絶縁性セラミックから形成さ
れている場合は、酸素濃淡電池部を構成する固体電解質
層にもこの絶縁性セラミックが含有されることが好まし
い。具体的には、固体電解質層を100質量%とした場
合に、絶縁性セラミックの主成分をなすセラミック成分
(例えばアルミナ)を10〜80質量%、好ましくは3
0〜70質量%、更に好ましくは40〜60質量%の範
囲内で含有させるとよい。これにより得られる積層型ガ
スセンサ素子において、酸素濃淡電池部とセラミックヒ
ータ部との熱膨脹率が合い、酸素濃淡電池部となる酸素
濃淡電池部用未焼成体とセラミックヒータ部となるセラ
ミックヒータ部用未焼成体とを一体に焼成した際にも、
反りの発生を抑えることができる。
【0011】また、この多孔質層の気孔率は、第2発明
のように5〜50%とすることが好ましい。気孔率が5
0%を超えると、多孔質層の厚み(ひいてはセラミック
ヒータ部の厚み)を均一に形成することが難しくなる。
従って、多孔質層に局部的に薄い部分が生じてしまい、
その部分が局所的に加熱され易く、セラミックヒータの
耐久性を低下させることがある。一方、気孔率が5%を
下回ると、上述した多孔質層による熱膨脹の吸収・緩和
の効果が十分に得られないことがある。
【0012】尚、ここでいう気孔率とは、多孔質層の一
部分を切り出し、この切り出した多孔質層の見掛け体積
(気孔体積を含む)Vと、空気中における質量m1と、
水中に浸漬して気孔に十分に水を含有させた含水質量m
2とを用いて、下記(1)式により算出することができ
る。得られた気孔率は多孔質層全体の気孔率であるもの
とする。 {(m2−m1)/V}×100 (1)
【0013】更に、多孔質層中の気孔の気孔径は、本第
4発明に示すように、2〜20μmの範囲内にあること
が好ましく、5〜20μmの範囲内にあることがより好
ましく、10〜20μmの範囲内にあることが更に好ま
しい。気孔径は大きい方が好ましいが、20μmを超え
ると多孔質層の厚み(ひいてはセラミックヒータの厚
み)を均一に形成することが難しくなり、また、多孔質
層中の気孔の占める体積が増すために、発熱抵抗体を支
える面が減少する結果、前記同様にセラミックヒータの
耐久性を低下させることがある。一方、気孔径が2μm
を下回ると、上述した多孔質層による熱膨脹の吸収・緩
和の効果が十分に得られないことがある。尚、ここでい
う気孔径は、平均気孔径を指し、多孔質層の一部分を切
り出し、この切り出した多孔質層の断面組織を倍率10
00〜5000倍にして撮影した電子顕微鏡写真上の気
孔の気孔径を測定し、これらの平均値を平均気孔径とす
る。そして、電子顕微鏡写真上の気孔の気孔径の測定
は、具体的には、気孔の長径を測定するものとする。こ
の気孔の長径は、図3に示すように、多孔質層の断面組
織上(電子顕微鏡上)で観察される気孔3の外形線に対
し、その外形線と接しかつ気孔内を横切らないように2
本の平行線α,βを、その気孔の位置関係を変えながら
各種引いた場合の、上記平行線α,β間の距離の最大寸
法値dとして定義する。
【0014】本第1〜4発明の積層型ガスセンサ素子を
製造するにあたっては、例えば、酸素濃淡電池部となる
酸素濃淡電池部用未焼成体と、セラミックヒータ部とな
るセラミックヒータ部用未焼成体とを、各々別々に焼成
し、次いで、得られた酸素濃淡電池部とセラミックヒー
タ部とを例えば、リン酸アルミナ系セメント等の接着剤
を介在させて積層して得ることができる。しかし、この
方法では、酸素濃淡電池部と、セラミックヒータ部とを
別々に焼成する必要がある。
【0015】これに対して、第1発明〜第4発明のいず
れかに記載の積層型ガスセンサ素子の製造するにあたっ
て好ましい方法としては第5発明のように、上記発熱抵
抗体となる発熱抵抗体未焼成パターンを、上記絶縁性多
孔質セラミック層となる絶縁性多孔質セラミック層用ペ
ースト又は絶縁性多孔質セラミック層用未焼成シートに
より挟み込んで挟持体を得、次いで、該挟持体を、板状
に形成された上記ヒータ支持層となるヒータ支持層用未
焼成シートにより挟み込んでセラミックヒータ部となる
セラミックヒータ部用未焼成体を得、その後、該セラミ
ックヒータ部用未焼成体と、上記酸素濃淡電池部となる
酸素濃淡電池部用未焼成体とを積層して未焼成組立体を
得、次いで、該未焼成組立体を一体に焼成することを特
徴とする。
【0016】上記「発熱抵抗体未焼成パターン」は、例
えば白金を主成分とし、バインダと溶媒を加えて混練し
たペーストを所定形状に印刷することにより形成でき
る。上記「絶縁性多孔質セラミック層用ペースト」(以
下、単に「多孔質層用ペースト」という)は、絶縁性セ
ラミックの粉末、バインダ及び溶剤等を混合して調合で
きる。また上記「絶縁性多孔質セラミック層用未焼成シ
ート」(以下、単に「多孔質層用未焼成シート」とい
う)は、絶縁性セラミックの粉末及びバインダ等を混合
して調合したペーストをシート状に成形することにより
得ることができる。この多孔質層用ペースト及び多孔質
層用未焼成シートはいずれも焼成されて多孔質層とな
る。
【0017】上記「挟持体」は、多孔質層用ペースト又
は多孔質層用未焼成シートにより発熱抵抗体未焼成パタ
ーンが挟持された積層体である。この挟持体を、多孔質
層用ペーストを用いて形成する場合は、スクリーン印刷
等により所定の大きさ及び厚さに多孔質層用ペーストを
印刷し、次いで、印刷、乾燥された多孔質層用ペースト
上に前記発熱抵抗体未焼成パターンをスクリーン印刷等
により形成し、更に、この印刷、乾燥された発熱抵抗体
未焼成パターンを挟み込むように多孔質層用ペーストを
スクリーン印刷等により印刷して得ることができる。一
方、この挟持体を多孔質層用未焼成シートを用いて形成
する場合は、多孔質層用未焼成シート上に発熱抵抗体未
焼成パターンをスクリーン印刷等により形成した後、こ
の印刷、乾燥された発熱抵抗体未焼成パターンを多孔質
層用未焼成シートで挟み込むように積層することにより
得ることができる。尚、同様に下層又は上層の一方のみ
多孔質層用ペーストで形成し、他方を多孔質層用未焼成
シートにより形成することもできる。
【0018】また、この多孔質層用未焼成シートは、多
孔質用ペーストを用いてドクターブレード法等により形
成することができる。多孔質層用ペーストは、厚みの薄
い(100μm以下)多孔質層を形成する場合に特に好
ましい。一方、多孔質層用未焼成シートは、必要な大き
さ(長さ及び幅)に、また、略均一な厚さで予め成形す
ることができる。このため、作業性効率がよく、焼成後
も均一な厚みの多孔質層が形成し易い。
【0019】上記「ヒータ支持層用未焼成シート」は、
絶縁性セラミックの粉末、バインダ及び溶剤等を混合し
て調合したペーストをドクターブレード法等によりシー
ト状に成形することにより得ることができる。尚、多孔
質層との熱膨張率を合わせるため、更に、密着性を向上
させるために、多孔質層用ペースト及び多孔質層用未焼
成シートと、このヒータ部支持層用未焼成シートとは、
同じ絶縁性セラミック粉末を多く含有することが好まし
い。
【0020】上記「酸素濃淡電池部用未焼成体」は、焼
成されて固体電解質特性を発揮するようなペーストを調
合し、このペーストをシート状又は板状に成形し、得ら
れたシート状物又は板状物の一面ないし表裏面に、検知
電極及び基準電極と各々なるパターンを印刷して得るこ
とができる。また、上記「未焼成組立体を一体に焼成す
る」とは、酸素濃淡電池部用未焼成体とセラミックヒー
タ部未焼成体とを積層して同時に焼成することをいう。
従って、1回の焼成により酸素濃淡電池部とセラミック
ヒータ部とが同時に得られる。即ち、積層型ガスセンサ
素子を得るための製造効率に優れる。
【0021】本第5発明の製造方法においては、第6発
明のように、絶縁性多孔質セラミック層用ペースト又は
上記絶縁性多孔質セラミック層用未焼成シートは、昇温
されるに伴い液相を経ずに昇華又は酸化気化する気孔化
剤を含有することが好ましい。とりわけ、「昇温過程に
おいて、固相の状態から液相を経ずに直接気相となる気
孔化剤」を含有している点が着目すべき点である。
【0022】ここで、「昇温過程において、固相の状態
から液相を経ずに直接気相となる気孔化剤」を、その昇
華又は酸化気化温度以下の温度域で分解する有機系バイ
ンダ(以下、単に「バインダ」ともいう)と組み合わせ
て多孔質層用ペースト又は多孔質層用未焼成シートを形
成すると、その昇温過程においてバインダの分解後に気
孔化剤が昇華又は酸化気化するので、確実に気孔(空
隙)が形成され、且つ多孔質層焼結時における焼結性の
低下もない。即ち、気孔化剤が液相を経ると仮定する
と、バインダ分解後に気孔化剤が液相になる時に、多孔
質層用シート又は多孔質層用未焼成シートが軟化するた
め、予め添加した気孔化剤の存在箇所に空隙を有効に形
成することができない。このため、気孔化剤を添加した
にも関わらず空隙の体積及び割合が小さくなってしま
う。これに対して、昇温過程において、固相の状態から
液相を経ずに直接気相となる気孔化剤を用いることによ
りこの逆が起こることとなり、空隙を確実に形成するこ
とができるため好ましい。
【0023】上記「気孔化剤」としては、(1)テオブ
ロミン、カフェイン及びテオフィリンといった昇華性キ
サンチン誘導体、(2)炭素(カーボン)粉末(このカ
ーボン粉末は真球状粉末でも、不定形状粉末でもよい。
尚、「真球状」とは一つの粒子における(最大直径)/
(最小直径)が1.2以下であることをいう。)、
(3)キサントプテリン、m−アミノ安息香酸、m−ア
セトアミド安息香酸、4,4’−ベンゾフェノンジカル
ボン酸、アセトラセンカルボン酸、α−アミノ酪酸、イ
ソニコチン酸、イソパニリン酸、イソフタル酸、5−メ
チルイソフタル酸、o−オキシ桂皮酸、3−オキシ−p
−トルイル酸、5−オキシ−1−ナフトエ酸、5−キノ
リンカルボン酸、4,5−ジオキシ−2−アントラキノ
ンカルボン酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、
3,5−ピリジンジカルボン酸、(4)ペレリン、フロ
ログルシントリメチルエーテル、フルオレセイン、ビフ
タリジリデン、テトラフェニルメタン、チミン、アリザ
リンブリー、アロキサン、イサチン、インジゴ、オキシ
インジゴ、インジルピン、カンタリジン、キノフタロ
ン、2−オキシアントラキノン、1,5−ジアミノアン
トラキノン、1,5−ジオキシアントラキノン、1,7
−ジオキシアントラキノン、アミノアントラキノン、
2,4−ジオキシキノリン、アセナフテンキノン、5−
オキシキノリン、2、2’−アゾナフタリン、アデニ
ン、p−アセトトルイド、8−アミノ−2−ナフトール
等を挙げることができる。また、これらを2種以上併用
することも可能である。
【0024】更に、このような気孔化剤を用いることに
よって、多孔質層の気孔率については気孔化剤の含有量
を調整することで、気孔径については気孔化剤の粒径及
び粒度分布を調整することで、気孔率又は/及び気孔径
を所望の値に自在に調整(制御)することができる。
【0025】本第7発明のガスセンサは、ガス流通管に
固定される主体金具の内側に、第1〜第4発明に記載の
積層型ガスセンサ素子を配置してなることを特徴とす
る。
【0026】このガスセンサの構造や取り付け方法は特
に限定されるものではなく、例えば、積層型ガスセンサ
素子を主体金具の内側に配置してなり、主体金具の外周
面に螺設される取付けねじ部をガス流通管(例えば、排
気管など)に対して素子の前方側(検知部)がそのガス
流通管内に突出するように固定し、使用に供されること
になるものを挙げることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の積層型ガスセンサ
素子、及びこの素子を組み込んだガスセンサについて実
施例により詳しく説明する。 〔1〕積層型ガスセンサ素子の構造 図1は、本発明の積層型ガスセンサ素子の一例であり、
図2に示すガスセンサBに組み込まれる素子Aの分解斜
視図である。
【0028】この積層型ガスセンサ素子Aは、酸素濃淡
電池部1とセラミックヒータ部2とが積層されて構成さ
れ、この酸素濃淡電池部1とセラミックヒータ部2は一
体に焼成されている。このうち、酸素濃淡電池部1は、
酸素イオン伝導性を有するジルコニアを主体に構成され
た固体電解質層(酸素濃淡電池部固体電解質層)11を
備え、この固体電解質層11の前方側(図2における主
体金具3より突出する側)の一表面には電極部131a
が形成されるように検知電極(外側電極)13aが、裏
面の対向する位置には電極部131bが形成されるよう
に基準電極13bが形成されている(図2における検知
部X)。この電極131a及び131bからは、後方側
に向かって電極リード部132a及び132bがそれぞ
れ延設されている。但し、これらの各電極リード部13
2a及び132bは、アルミナ等からなる酸素濃淡電池
部第1絶縁層12a及び酸素濃淡電池部第2絶縁層12
bを介して固体電解質層の表裏面に各々形成され、これ
らは固体電解質層11とは絶縁されている。
【0029】電極リード部132bの端部である信号取
出し用端子部133aは、外部回路接続用の外部端子
(図示せず)に接続されることになる。一方、電極リー
ド部132aの端部は、固体電解質層11、酸素濃淡電
池部第1絶縁層12a及び酸素濃淡電池部第2絶縁層1
2bを貫通する酸素濃淡電池部スルーホール111を介
して、信号取出し用端子14と電気的に接続され、更に
この信号取出し用端子14が、外部回路接続用の外部端
子(図示せず)に接続されることになる。
【0030】セラミックヒータ部2は、高融点金属(白
金、白金合金等)からなる発熱抵抗体21を備え、この
発熱抵抗体21は、アルミナ等の絶縁性セラミックから
なる絶縁性を有するヒータ部第1多孔質層22a及びヒ
ータ部第2多孔質層22bに挟持されている。即ち、ヒ
ータ部第1多孔質層22a及びヒータ部第2多孔質層2
2bからなる多孔質部材中に発熱抵抗体21は埋設され
ることになる。更に、これらの多孔質層に挟持された発
熱抵抗体21は、ジルコニア等からなるヒータ部第1支
持層23a及びヒータ部第2支持層23bに挟持され、
アルミナ等からなるヒータ部第1絶縁層24a及びヒー
タ部第2絶縁層24bにより挟持される多層構造を呈し
ている。尚、発熱抵抗体21は、ヒータ部第1多孔質層
22b、ヒータ部第2支持層23b及びヒータ部第1絶
縁層22bを貫通するスルーホール231及び231’
を介して、外部回路接続用の外部端子(図示せず)に接
続されるヒータ部通電端子25及び25’に電気的に接
続されることになる。
【0031】〔2〕積層型ガスセンサ素子の製造 酸素濃淡電池部となる酸素濃淡電池部未焼成体の作製 イットリアを固溶させたジルコニア粉末を、有機バイン
ダ及び溶剤と共に混練して得られる生素地を用いて、ド
クターブレード法によりシート状に成形し、焼成されて
固体電解質層となる固体電解質用未焼成シートを成形し
た。尚、このシートは素子を5個分切り出すことができ
る大きさを呈するものとした。
【0032】焼成されて固体電解質層11となるこの固
体電解質用未焼成シートの電極部131a及び131b
が形成される部位を除く表裏面に、アルミナを主体とす
る焼成されて絶縁性を発揮するペースト(以下、「絶縁
性ペースト」という)を印刷・乾燥させて、素子5個分
の酸素濃淡電池部12a及び12bとなる塗膜を形成し
た。その後、固体電解質用未焼成シートの所定位置に酸
素濃淡電池部スルーホール111となるべき5個分の貫
通孔を穿設し、その貫通孔の内壁面及び開口端縁までを
被覆するように絶縁性ペーストを再度印刷し、乾燥させ
た。
【0033】ついで、酸素濃淡電池部絶縁層12a及び
12bとなる塗膜(酸素濃淡電池部スルーホール111
となる貫通孔内に形成された絶縁性ペーストからなる塗
膜を含む)の所定領域に、白金を主成分とする焼成され
て導電性を発揮するペースト(以下、単に「導電性ペー
スト」という)を素子5個分印刷・乾燥させて、電極部
131a及び131b、電極リード部132a及び13
2b、信号取出し用端子部133a及び14となる配線
パターンに形成し、焼成されて酸素濃淡電池部1となる
5個分の酸素濃淡電池部未焼成体を得た。
【0034】多孔質層となる多孔質層用ペーストの調
製 アルミナ粉末(99.9%以上、平均粒径0.4μm)
300gと、気孔化剤としてのテオブロミン(平均粒径
6.0μm)60g(アルミナ粉末全体を100質量部
とした場合のテオブロミンの添加量は20質量部(外配
合))と、溶剤(ブチルカルビドール)、及びアセトン
に溶解したバインダ(ポリビニルブチラール)をライカ
イ材にて混練し、アセトンを十分に揮発させて多孔質層
用ペーストを得た。尚、同様にして、気孔化剤としての
テオブロミンを含有しない多孔質層用ペーストと、テオ
ブロミンの添加量が、アルミナ粉末全体を100質量部
とした場合の外配合にて10質量部、5質量部である多
孔質層用ペーストをそれぞれ別途調製した。
【0035】セラミックヒータ部となるセラミックヒ
ータ部未焼成体の作製 ついで、上記にて成形された同様の固体電解質用未焼
成シートにより、5個分のヒータ部第2支持層23bと
なる大きさの未焼成シートを準備し、発熱抵抗体21が
形成されることとなる一表面に、上記で得られた4種
の多孔質層用ペーストの内の1種を印刷・乾燥させる。
尚、このとき多孔質層用ペーストの印刷・乾燥を2回ず
つ繰り返し、ヒータ部第2多孔質層22bとなる層を形
成した。更に、裏面にはで用いた絶縁性ペーストを印
刷・乾燥させて、ヒータ部第2絶縁層24bとなるべき
層を形成した。その後、得られたこの未焼成シートの所
定位置にスルーホール231及び231’となる貫通孔
を穿設(素子5個分)をした。そして、この貫通孔の内
壁面及び開口端縁を覆うようににて用いた絶縁性ペー
ストを印刷・乾燥させた。
【0036】その後、ヒータ部第2多孔質層22bとな
る層上の所要領域(スルーホール231及び231’と
なるべき貫通孔含む)に、白金を主体とする発熱抵抗体
用ペーストを所定パターンに印刷・乾燥し、発熱抵抗体
21となる塗膜を形成した。ついで、ヒータ部第2絶縁
層24bとなる層上の所要領域に、同じく白金を主体と
する導電性ペーストを用いて、ヒータ部通電端子25及
び25’となる所定パターンを印刷・乾燥させた。
【0037】そして、上記にて成形された同様の固体
電解質用未焼成シートにより、5個分のヒータ部第1支
持層23aとなる大きさの未焼成シートを準備し、この
未焼成シートの内で、ヒータ部第2支持層23bとなる
未焼成シートの発熱抵抗体21となる導電パターンと向
かい合う一表面に、ヒータ部第1多孔質層22aとなる
未焼成層を形成するために、上記で得られた4種の多
孔質層用ペーストの内の1種を1回のみ印刷・乾燥した
後、再度印刷のみ行った(尚、このとき用いる多孔質層
用ペーストは、ヒータ部第2支持層23bに印刷させた
ものと同種類ものを用いる)。そして、この状態のヒー
タ部第1支持層23aに対してヒータ部第2支持層23
bを積層・圧着して、セラミックヒータ部2となるセラ
ミックヒータ部用未焼成体を得た。
【0038】(4)積層・脱脂、及び焼成工程 ついで、セラミックヒータ部用未焼成体にヒータ部第1
絶縁層24aとなる上記で用いた絶縁性ペーストを印
刷し、その絶縁性ペースト上に酸素濃淡電池部未焼成体
を積層・圧着して、未焼成組立体を得た。この未焼成組
立体を素子Aとなるように5つに切断し、大気雰囲気中
にて、毎時20℃で昇温して最高温度450℃で1時間
保持して脱脂(脱バインダ処理)を行い、その後150
0℃で1時間焼成して、上記の4種類の多孔質層用ペ
ーストを用いた4種類の素子Aを5個ずつ得た。尚、気
孔化剤として使用したテオブロミンは、脱脂中約350
℃を超えた時点で昇華する。また、これらの素子Aはい
ずれも発熱抵抗体21の抵抗値が常温にて8Ωとした。
【0039】〔3〕素子の評価 本発明の効果を確認するために、上述の実施例により得
られた4種類の素子A(4種類の多孔質層を有する素子
A)を用いて、以下の評価を行った。尚、各素子Aの気
孔率は、上記にて多孔質層ペーストに添加したテオブ
ロミンの添加量の違いに応じて表1に示す値となった
{各素子の気孔率は、前記(1)式に従い算出した}。
【0040】(i)過電圧負荷試験 得られた4種類の素子Aの発熱抵抗体21に18Vの電
圧を1分間印加した後、3分間通電を停止するサイクル
を1サイクルとして、これを10サイクル繰り返し行っ
た。その後、この10サイクルを経た素子Aのクラック
の有無を目視により観察し、クラックが認められるまで
電圧を1Vずつ大きくしながら、各電圧において上記と
同様に10サイクルを繰り返し行った。この試験によ
り、素子Aにクラックの発生が見られた電圧を表1に実
施例1〜3及び比較例1として併記した(尚、試験は各
素子につき3回行った)。
【0041】(ii)電圧断続印加試験 得られた4種類の素子Aの発熱抵抗体21に18Vの電
圧を1分間印加した後、3分間通電を停止するサイクル
を1サイクルとして、このサイクルを250サイクル繰
り返し行った。その後、素子Aのクラックの有無を目視
により観察し、クラックが認められるまで同じ18Vの
電圧にて同様に250サイクルずつ繰り返し行った。こ
の試験により、各素子Aにクラックの発生がみられたサ
イクル数を表1に実施例1〜3及び比較例1として併記
した(尚、試験は各素子につき3回行った)。
【0042】
【表1】
【0043】(i)過電圧負荷試験、及び(ii)電圧
断続印加試験の結果より、多孔質層を備える実験例1〜
3の素子にあっては、耐過電圧性が向上し、更にこの多
孔質層の気孔率は大きい程耐過電圧性が向上することが
分かる。更に、耐久性も多孔質層を備えない素子に比べ
てサイクル数で倍以上と大きく向上していることが分か
る。
【0044】〔4〕ガスセンサの構造 図2は、本発明の積層型ガスセンサ素子が組み込まれた
ガスセンサであり、内燃機関の排気管に取り付けられ、
排ガス中の酸素濃度の測定に使用されるλ型酸素センサ
と通称される酸素センサBの一例を示した断面図であ
る。
【0045】この酸素センサBに組み込まれる積層型の
酸素センサ素子Aは、その前方側が主体金具3の先端よ
り突出するように当該主体金具3に形成された挿通孔3
2に挿通されると共に、挿通孔32の内面と素子Aの外
面との間が、ガラス(例えば結晶化亜鉛シリカほう酸系
ガラス)を主体に構成される封着材層41により封着さ
れている。主体金具3の先端部外周には、素子Aの突出
部分を覆う金属製の二重のプロテクタ61、62がレー
ザー溶接等によって固着されている。このプロテクタ6
1、62は、キャップ状を呈するもので、その先端や周
囲に、排気管内を流れる排ガスをプロテクタ61、62
内に導く通気孔61a、62aが形成されている。一
方、主体金具3の後端部は外筒7の先端部内側に挿入さ
れ、その重なり部分においては、周方向にレーザー溶接
等の接合が施されている。尚、主体金具3の外周部に
は、酸素センサB(主体金具3)を排気管にねじ込んで
取付けるための取付ねじ部31が螺刻されている。
【0046】素子Aについては、第1コネクタ51、長
手状金属薄板52、さらに第二コネクタ部53及び絶縁
板(図示せず)(尚、これらを総称して「外部端子」と
いう)と、リード線9とを介して、図示しない外部回路
と電気的に接続されている。また、都合4本のリード線
9は、外筒7の後端側に位置するグロメット8を貫通し
て延びている。
【0047】尚、素子Aの長手方向(軸線方向)におい
て、封着材層41の少なくとも一方の側に隣接する形で
(本実施例では封着材層41の検出部Xに近い端面側に
隣接して)、多孔質無機物質(例えばタルク滑石の無機
物質粉末の圧粉成形体あるいは多孔質仮焼体)で構成さ
れた緩衝層42が形成されている。この緩衝層42は、
封着材層41から軸方向に突出する素子Aを外側から包
むように支持し、過度の曲げ応力や熱応力が素子Aに加
わるのを抑制する役割を果たす。
【0048】尚、本発明においては、上記の具体的実施
例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の
範囲内で種々変更した実施例とすることができる。例え
ば、多孔質層を形成するにあたり、上記実施例のように
多孔質層用ペーストを用いるのではなく、少なくとも絶
縁性セラミック(絶縁性セラミックの粉末)と気孔化剤
とを含有する多孔質層用未焼成シートを1枚以上用い
て、セラミックヒータ部(ひいては積層型ガスセンサ素
子)を形成することができる。また、上記実施例では酸
素濃淡電池部1となる酸素濃淡電池部未焼成体と、セラ
ミックヒータ部2となるセラミックヒータ部未焼成体と
を一体に焼成して素子Aを構成したが、この酸素濃淡電
池部未焼成体と第2組立体とを別々に焼成し、両者をリ
ン酸アルミナ系セメント等の接着材を介して接着・積層
させて積層型ガスセンサ素子を作製してもよい。更に、
酸素濃淡電池部未焼成体とセラミックヒータ部未焼成体
とは直接互いを積層して一体に焼成するものに限られ
ず、互いの未焼成体間に熱膨張差を緩和させる緩衝層と
なる未焼成セラミックシートを1ないし複数介在させて
一体に焼成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層型ガスセンサ素子の一例の分解斜
視図である。
【図2】本発明のガスセンサの一例の断面図である。
【図3】電子顕微鏡写真上の気孔の気孔径の測定の説明
図である。
【符号の説明】
A;素子、1;酸素濃淡電池部、11;酸素濃淡電池用
固体電解質層、12a;酸素濃淡電池部第1絶縁層、1
2b;酸素濃淡電池部第2絶縁層、13a;検知電極
(外側電極)、13b;基準電極、2;セラミックヒー
タ部、21;発熱抵抗体、22a;ヒータ部第1多孔質
層、22b;ヒータ部第2多孔質層、23a;ヒータ部
第1支持層、23b;ヒータ部第2支持層、24a;ヒ
ータ部第1絶縁層、24b;ヒータ部第2絶縁層、13
3a;信号取出し用端子部、14;信号取出し用端子、
25、25’;ヒータ部通電端子、3;気孔、B;ガス
センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 良平 名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特殊 陶業株式会社内 (72)発明者 大川 哲平 名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特殊 陶業株式会社内 Fターム(参考) 2G004 BB04 BJ03 BM07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体電解質層に検知電極及び基準電極が
    配設された酸素濃淡電池部と、板状のセラミックヒータ
    部とが積層された積層型ガスセンサ素子であって、上記
    セラミックヒータ部は、該セラミックヒータ部の面方向
    に形成された発熱抵抗体と、該発熱抵抗体を埋設してな
    る絶縁性多孔質セラミック層と、該絶縁性多孔質セラミ
    ック層を該セラミックヒータ部の厚さ方向に挟むヒータ
    支持層とからなることを特徴とする積層型ガスセンサ素
    子。
  2. 【請求項2】 上記絶縁性多孔質セラミック層の気孔率
    は、5〜50%の範囲内である請求項1記載の積層型ガ
    スセンサ素子。
  3. 【請求項3】 上記絶縁性多孔質セラミック層は、アル
    ミナを主成分とする請求項1又は2に記載の積層型ガス
    センサ素子。
  4. 【請求項4】 上記絶縁性多孔質セラミック層の気孔の
    気孔径は、2〜20μmの範囲内である請求項1乃至3
    のいずれか1項に記載の積層型ガスセンサ素子。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
    積層型ガスセンサ素子の製造方法であって、上記発熱抵
    抗体となる発熱抵抗体未焼成パターンを、上記絶縁性多
    孔質セラミック層となる絶縁性多孔質セラミック層用ペ
    ースト又は絶縁性多孔質セラミック層用未焼成シートに
    より挟み込んで挟持体を得、次いで、該挟持体を、板状
    に形成された上記ヒータ支持層となるヒータ支持層用未
    焼成シートにより挟み込んでセラミックヒータ部となる
    セラミックヒータ部用未焼成体を得、その後、該セラミ
    ックヒータ部用未焼成体と、上記酸素濃淡電池部となる
    酸素濃淡電池部用未焼成体とを積層して未焼成組立体を
    得、次いで、該未焼成組立体を一体に焼成することを特
    徴とする積層型ガスセンサ素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記絶縁性多孔質セラミック層用ペース
    ト又は上記絶縁性多孔質セラミック層用未焼成シート
    は、昇温されるに伴い液相を経ずに昇華又は酸化気化す
    る気孔化剤を含有する請求項5記載の積層型ガスセンサ
    素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 ガス流通管に固定される主体金具の内側
    に、請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載の積層
    型ガスセンサ素子を配置してなることを特徴とするガス
    センサ。
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