JP2002070136A - 下水管の取付管接続部の更生工法 - Google Patents
下水管の取付管接続部の更生工法Info
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- JP2002070136A JP2002070136A JP2000268700A JP2000268700A JP2002070136A JP 2002070136 A JP2002070136 A JP 2002070136A JP 2000268700 A JP2000268700 A JP 2000268700A JP 2000268700 A JP2000268700 A JP 2000268700A JP 2002070136 A JP2002070136 A JP 2002070136A
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- synthetic resin
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Abstract
(57)【要約】
【課題】老朽化した下水道管渠の更生工法に関し、可撓
性を有する合成樹脂管状体を使用して、老朽管内径の減
少を最小限としながら、老朽化した下水管本管と取付管
との接続部から浸入水の全く無い、下水管の取付管接続
部の更生工法を提供する。 【解決手段】取付管口が開口された内面更生済みの下水
管本管の取付管内に、外方より、折り曲げ縮径された可
撓性合成樹脂管状体を、挿入側端部が取付管口から下水
管本管内に突出するように挿入し、取付管口との間に弾
性体を挟持した状態で前記合成樹脂管状体を加熱して復
元、拡径させて取付管内面に密接させ、合成樹脂管状体
の下水管本管内への突出部を下水管本管内面に向けて折
り曲げ変形させ、折り曲げ変形した突出部を更生済みの
下水管本管内面に水密に接合することを特徴とする下水
管の取付管接続部の更生工法。
性を有する合成樹脂管状体を使用して、老朽管内径の減
少を最小限としながら、老朽化した下水管本管と取付管
との接続部から浸入水の全く無い、下水管の取付管接続
部の更生工法を提供する。 【解決手段】取付管口が開口された内面更生済みの下水
管本管の取付管内に、外方より、折り曲げ縮径された可
撓性合成樹脂管状体を、挿入側端部が取付管口から下水
管本管内に突出するように挿入し、取付管口との間に弾
性体を挟持した状態で前記合成樹脂管状体を加熱して復
元、拡径させて取付管内面に密接させ、合成樹脂管状体
の下水管本管内への突出部を下水管本管内面に向けて折
り曲げ変形させ、折り曲げ変形した突出部を更生済みの
下水管本管内面に水密に接合することを特徴とする下水
管の取付管接続部の更生工法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、老朽化した下水道
管渠の更生工法、特に、取付管及び取付管口の更生工法
に関するものである。
管渠の更生工法、特に、取付管及び取付管口の更生工法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】下水道として使用されている管渠には、
長年の使用または使用環境により老朽化したものが多数
存在し、ひび割れや腐食等の管路破損により、汚水の流
出による土壌汚染や地下水の流入による許容流量オーバ
ーが原因の排水不良等の問題が頻繁に発生している。特
に、敷設後数十年を経過したヒューム管の老朽化が激し
く、管渠の更新もしくは管渠の更生が急がれている。
長年の使用または使用環境により老朽化したものが多数
存在し、ひび割れや腐食等の管路破損により、汚水の流
出による土壌汚染や地下水の流入による許容流量オーバ
ーが原因の排水不良等の問題が頻繁に発生している。特
に、敷設後数十年を経過したヒューム管の老朽化が激し
く、管渠の更新もしくは管渠の更生が急がれている。
【0003】下水道管渠の更生工法としては、さまざま
な工法が実施され、同時に取付管及び取付管との接続部
の更生もさまざまな工法で行われている。例えば、特開
平2-102024号公報には、管分岐部の補修方法及びその方
法に使用するライニング材として、分岐管(本発明にお
ける取付管に相当する。以下同じ)の内周面を被覆する
ライニングホース部分と、管分岐部(本発明における取
付管接続部に相当する。以下同じ)の内周面を被覆する
環状ライニング材とが一体的に形成されている可撓性ラ
イニング材を、変形させて分岐管の外側開口から挿入し
て管分岐部に案内し、このライニング材を分岐管の外側
開口からの操作で管分岐部の内周面を覆う姿勢で装着し
た後、ライニング材の周縁部を覆う姿勢で主管内周面に
主管ライニングホースを接着剤を介して接着する管分岐
部の補修方法が開示されている。
な工法が実施され、同時に取付管及び取付管との接続部
の更生もさまざまな工法で行われている。例えば、特開
平2-102024号公報には、管分岐部の補修方法及びその方
法に使用するライニング材として、分岐管(本発明にお
ける取付管に相当する。以下同じ)の内周面を被覆する
ライニングホース部分と、管分岐部(本発明における取
付管接続部に相当する。以下同じ)の内周面を被覆する
環状ライニング材とが一体的に形成されている可撓性ラ
イニング材を、変形させて分岐管の外側開口から挿入し
て管分岐部に案内し、このライニング材を分岐管の外側
開口からの操作で管分岐部の内周面を覆う姿勢で装着し
た後、ライニング材の周縁部を覆う姿勢で主管内周面に
主管ライニングホースを接着剤を介して接着する管分岐
部の補修方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、補修の必要な
管分岐部においては、管路外部から水が流入することが
多く、上記の補修方法では、分岐管及び管分岐部の内周
面を覆う姿勢でライニング材を装着しても、外部からの
浸入水はライニング材の外側に沿って流れてきて管分岐
部から主管内に流入する。このような状態で、主管内周
面に主管ライニングホースを挿入し、管分岐部の内周面
を覆うライニング材の周縁部と、この上を覆う主管ライ
ニングホースとを接着剤を介して接着しようとしても、
接着面が浸入水で濡れているため接着しない部分が生
じ、管分岐部の内周面全周にわたって接着することが困
難であった。接着を完全に行うためには、管分岐部周辺
の防水処理を行い、接着時に浸入水がない状態とするこ
とが必要となるが、埋設管の周辺を防水処理するのは大
変な作業を伴うと共にコスト的にも不利である。
管分岐部においては、管路外部から水が流入することが
多く、上記の補修方法では、分岐管及び管分岐部の内周
面を覆う姿勢でライニング材を装着しても、外部からの
浸入水はライニング材の外側に沿って流れてきて管分岐
部から主管内に流入する。このような状態で、主管内周
面に主管ライニングホースを挿入し、管分岐部の内周面
を覆うライニング材の周縁部と、この上を覆う主管ライ
ニングホースとを接着剤を介して接着しようとしても、
接着面が浸入水で濡れているため接着しない部分が生
じ、管分岐部の内周面全周にわたって接着することが困
難であった。接着を完全に行うためには、管分岐部周辺
の防水処理を行い、接着時に浸入水がない状態とするこ
とが必要となるが、埋設管の周辺を防水処理するのは大
変な作業を伴うと共にコスト的にも不利である。
【0005】本発明は、このような従来技術における問
題点を解決しようとするものであり、その目的は、合成
樹脂管状体を使用して、老朽管内径の減少を最小限とし
ながら、老朽化した下水管本管と取付管との接続部から
浸入水の全く無い、下水管の取付管接続部の更生工法を
提供することにある。
題点を解決しようとするものであり、その目的は、合成
樹脂管状体を使用して、老朽管内径の減少を最小限とし
ながら、老朽化した下水管本管と取付管との接続部から
浸入水の全く無い、下水管の取付管接続部の更生工法を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に記載の
発明の下水管の取付管接続部の更生工法は、取付管口が
開口された内面更生済みの下水管本管の取付管内に、外
方より、折り曲げ縮径された可撓性合成樹脂管状体を、
挿入側端部が取付管口から下水管本管内に突出するよう
に挿入し、取付管口との間に弾性体を挟持した状態で前
記合成樹脂管状体を加熱して復元、拡径させて取付管内
面に密接させ、合成樹脂管状体の下水管本管内への突出
部を下水管本管内面に向けて折り曲げ変形させ、折り曲
げ変形した突出部を更生済みの下水管本管内面に水密に
接合することを特徴とする。
発明の下水管の取付管接続部の更生工法は、取付管口が
開口された内面更生済みの下水管本管の取付管内に、外
方より、折り曲げ縮径された可撓性合成樹脂管状体を、
挿入側端部が取付管口から下水管本管内に突出するよう
に挿入し、取付管口との間に弾性体を挟持した状態で前
記合成樹脂管状体を加熱して復元、拡径させて取付管内
面に密接させ、合成樹脂管状体の下水管本管内への突出
部を下水管本管内面に向けて折り曲げ変形させ、折り曲
げ変形した突出部を更生済みの下水管本管内面に水密に
接合することを特徴とする。
【0007】また、本願の請求項2に記載の発明の下水
管の取付管接続部の更生工法は、請求項1における合成
樹脂管状体の取付管への挿入と取付管口との間に弾性体
を挟持した状態とするための具体的工法であって、合成
樹脂管状体は取付管への挿入側端部が閉塞され、閉塞端
部から所定距離離れた合成樹脂管状体外周部に所定幅を
有する環状の弾性体が取着されており、この合成樹脂管
状体を閉塞端部側から弾性体が取付管口に位置するよう
に取付管内に挿入した状態で、合成樹脂管状体内に蒸気
を供給して合成樹脂管状体を断面略円形に復元させ、次
いで加圧して取付管内面に拡径密接させ、閉塞端部を切
除することを特徴とする。
管の取付管接続部の更生工法は、請求項1における合成
樹脂管状体の取付管への挿入と取付管口との間に弾性体
を挟持した状態とするための具体的工法であって、合成
樹脂管状体は取付管への挿入側端部が閉塞され、閉塞端
部から所定距離離れた合成樹脂管状体外周部に所定幅を
有する環状の弾性体が取着されており、この合成樹脂管
状体を閉塞端部側から弾性体が取付管口に位置するよう
に取付管内に挿入した状態で、合成樹脂管状体内に蒸気
を供給して合成樹脂管状体を断面略円形に復元させ、次
いで加圧して取付管内面に拡径密接させ、閉塞端部を切
除することを特徴とする。
【0008】また、本願の請求項3に記載の発明の下水
管の取付管接続部の更生工法は、請求項1または請求項
2における合成樹脂管状体の下水管本管内への突出部を
下水管本管内面に向けて折り曲げ変形させ、接合する具
体的工法であって、取付管内面に密接させた合成樹脂管
状体の下水管本管内への突出部の外周面及び下水管本管
内面の取付管口周辺部の少なくとも一方に接着剤を塗布
した後、取付管口において内周部から外方に向けて押圧
保持した状態で、この突出部を加熱して下水管本管内面
に向けて折り曲げ変形させ、折り曲げ変形した突出部を
更生済みの下水管本管内面に圧着接合することを特徴と
する。
管の取付管接続部の更生工法は、請求項1または請求項
2における合成樹脂管状体の下水管本管内への突出部を
下水管本管内面に向けて折り曲げ変形させ、接合する具
体的工法であって、取付管内面に密接させた合成樹脂管
状体の下水管本管内への突出部の外周面及び下水管本管
内面の取付管口周辺部の少なくとも一方に接着剤を塗布
した後、取付管口において内周部から外方に向けて押圧
保持した状態で、この突出部を加熱して下水管本管内面
に向けて折り曲げ変形させ、折り曲げ変形した突出部を
更生済みの下水管本管内面に圧着接合することを特徴と
する。
【0009】本発明において、下水管本管は内面が更生
済みであり、取付管口が開口されている。下水管本管は
公知の方法で更生されたものであってよいが、取付管内
面を被覆更生する可撓性合成樹脂管状体と接合可能であ
ることが必要である。
済みであり、取付管口が開口されている。下水管本管は
公知の方法で更生されたものであってよいが、取付管内
面を被覆更生する可撓性合成樹脂管状体と接合可能であ
ることが必要である。
【0010】折り曲げ縮径された可撓性合成樹脂管状体
としては、施工時に可撓性を有する合成樹脂から成形さ
れ、取付管に挿入できるように、扁平化した後、幅方向
に折り曲げて縮径され、この状態で取付管内に挿入可能
な可撓性を有しているものである。管状体の折り曲げ縮
径は、取付管の内径よりやや小径の外径を有する合成樹
脂管が扁平となされ、更に幅方向に二つ折りに折り曲げ
られた扁平な四つ折り状となされているのが好ましい。
この場合、折り曲げた部分に適当な丸みを有している
と、加熱により円形状に容易に復元するので好ましい。
このような管状体としては、ポリエチレン製、軟質塩化
ビニル樹脂製など合成樹脂製のものが使用可能である
が、塩化ビニル樹脂にエチレンビニルアセテート、エチ
レンブチルアクリレート、ニトリルブチルゴム等を適当
量配合した特殊な塩化ビニル樹脂組成物から成形された
管状体は、十分な可撓性を有し、かつ形状記憶効果を有
しているため100℃以下の比較的低温での加熱により
断面略円形に復元するので工事が容易となり、特に好ま
しいものである。
としては、施工時に可撓性を有する合成樹脂から成形さ
れ、取付管に挿入できるように、扁平化した後、幅方向
に折り曲げて縮径され、この状態で取付管内に挿入可能
な可撓性を有しているものである。管状体の折り曲げ縮
径は、取付管の内径よりやや小径の外径を有する合成樹
脂管が扁平となされ、更に幅方向に二つ折りに折り曲げ
られた扁平な四つ折り状となされているのが好ましい。
この場合、折り曲げた部分に適当な丸みを有している
と、加熱により円形状に容易に復元するので好ましい。
このような管状体としては、ポリエチレン製、軟質塩化
ビニル樹脂製など合成樹脂製のものが使用可能である
が、塩化ビニル樹脂にエチレンビニルアセテート、エチ
レンブチルアクリレート、ニトリルブチルゴム等を適当
量配合した特殊な塩化ビニル樹脂組成物から成形された
管状体は、十分な可撓性を有し、かつ形状記憶効果を有
しているため100℃以下の比較的低温での加熱により
断面略円形に復元するので工事が容易となり、特に好ま
しいものである。
【0011】そして、本発明においては、取付管口が開
口された内面更生済みの下水管本管の取付管内に、外方
より、折り曲げ縮径された可撓性合成樹脂管状体を、挿
入側端部が取付管口から下水管本管内に突出するように
挿入する。管状体を取付管内に挿入するには、管状体の
挿入側端部に固定用バンドを括り付け、取付管から下水
管本管へ通したガイドワイヤーに固定して、管状体を送
り込みながら本管側からガイドワイヤーを引っ張ればよ
い。管状体の挿入側端部には内部にゴム製のシール材を
挟んで外周を固定バンドで括ることにより、管端部を水
密に閉塞しておくと、後に、挿入した管状体内に加熱流
体を流入させて加熱したり、加圧する時に漏れがない。
口された内面更生済みの下水管本管の取付管内に、外方
より、折り曲げ縮径された可撓性合成樹脂管状体を、挿
入側端部が取付管口から下水管本管内に突出するように
挿入する。管状体を取付管内に挿入するには、管状体の
挿入側端部に固定用バンドを括り付け、取付管から下水
管本管へ通したガイドワイヤーに固定して、管状体を送
り込みながら本管側からガイドワイヤーを引っ張ればよ
い。管状体の挿入側端部には内部にゴム製のシール材を
挟んで外周を固定バンドで括ることにより、管端部を水
密に閉塞しておくと、後に、挿入した管状体内に加熱流
体を流入させて加熱したり、加圧する時に漏れがない。
【0012】次いで、取付管口との間に弾性体を挟持し
た状態で前記合成樹脂管状体を加熱して復元、拡径させ
て取付管内面に密接させる。弾性体は押圧により止水性
を有するシール材で、管状体の加熱軟化時に止水性の阻
害されないネオプレン(登録商標)、バイトン、シリコ
ンゴム製で、硬度が20〜60度のものが好ましい。
た状態で前記合成樹脂管状体を加熱して復元、拡径させ
て取付管内面に密接させる。弾性体は押圧により止水性
を有するシール材で、管状体の加熱軟化時に止水性の阻
害されないネオプレン(登録商標)、バイトン、シリコ
ンゴム製で、硬度が20〜60度のものが好ましい。
【0013】弾性体を取付管口と、復元、拡径した管状
体との間に挟持させるためには、管状体を挿入する前
に、取付管口内面に、その内径とほぼ一致する筒状の弾
性体を下水管本管内を移動するロボットを使用して、取
付管口に予め装着しておいてもよいが、管状体の挿入時
に取付管口から離脱する虞がある。そこで、請求項2に
記載の発明のように、合成樹脂管状体は取付管への挿入
側端部が閉塞され、閉塞端部から所定距離離れた合成樹
脂管状体外周部に所定幅を有する環状の弾性体が取着さ
れており、この合成樹脂管状体を閉塞端部側から弾性体
が取付管口に位置するように取付管内に挿入するように
すると、弾性体を確実に取付管口に位置させることがで
きる。弾性体を取付管口に位置させるには、取付管の長
さを測定して挿入する長さを予測し、その長さだけ挿入
してもよいが、ロボットで弾性体の位置を確認しなが
ら、管状体の送り込みを調節するのがよい。
体との間に挟持させるためには、管状体を挿入する前
に、取付管口内面に、その内径とほぼ一致する筒状の弾
性体を下水管本管内を移動するロボットを使用して、取
付管口に予め装着しておいてもよいが、管状体の挿入時
に取付管口から離脱する虞がある。そこで、請求項2に
記載の発明のように、合成樹脂管状体は取付管への挿入
側端部が閉塞され、閉塞端部から所定距離離れた合成樹
脂管状体外周部に所定幅を有する環状の弾性体が取着さ
れており、この合成樹脂管状体を閉塞端部側から弾性体
が取付管口に位置するように取付管内に挿入するように
すると、弾性体を確実に取付管口に位置させることがで
きる。弾性体を取付管口に位置させるには、取付管の長
さを測定して挿入する長さを予測し、その長さだけ挿入
してもよいが、ロボットで弾性体の位置を確認しなが
ら、管状体の送り込みを調節するのがよい。
【0014】合成樹脂管状体を加熱して復元、拡径させ
るには、管状体内に閉塞端部と反対側から加熱、加圧流
体を流入して管状体を加熱すればよい。加熱流体として
は、加熱空気、加熱液体でもよいが、蒸気を吹き込むの
が最も効率的である。加熱流体の温度及び圧力は、管状
体の材質、配合組成、肉厚等により適当に決められる
が、まず、低圧の加熱流体を流入して管状体全体を軟化
温度まで加熱した後、徐々に圧力を増して管状に復元さ
せ、その後更に圧力を増して復元した管状体を取付管内
面に密接するまで拡径膨張させるのが好ましい。
るには、管状体内に閉塞端部と反対側から加熱、加圧流
体を流入して管状体を加熱すればよい。加熱流体として
は、加熱空気、加熱液体でもよいが、蒸気を吹き込むの
が最も効率的である。加熱流体の温度及び圧力は、管状
体の材質、配合組成、肉厚等により適当に決められる
が、まず、低圧の加熱流体を流入して管状体全体を軟化
温度まで加熱した後、徐々に圧力を増して管状に復元さ
せ、その後更に圧力を増して復元した管状体を取付管内
面に密接するまで拡径膨張させるのが好ましい。
【0015】前記特殊な塩化ビニル樹脂組成物から成形
された管状体の場合には、45〜75℃の範囲のガラス
転移温度を有するものとできるので、飽和蒸気圧以下の
蒸気加熱の使用で十分である。まず、飽和蒸気圧の蒸気
を管状体の内部に吹き込むと、折り曲げ縮径された管状
体は加熱され、形状記憶効果により管状に復元する。管
状に復元したことを確認したら、蒸気配管を加圧空気配
管に切替えて管状体内を加圧し、復元した管状体を拡径
させて取付管内面に密接させることができる。100℃
以下の軟化点を有する材質から作られた管状体を使用す
ると、飽和蒸気圧の蒸気で復元させることができ、圧縮
空気に切り換えて加圧することにより拡径ができるの
で、好ましい。
された管状体の場合には、45〜75℃の範囲のガラス
転移温度を有するものとできるので、飽和蒸気圧以下の
蒸気加熱の使用で十分である。まず、飽和蒸気圧の蒸気
を管状体の内部に吹き込むと、折り曲げ縮径された管状
体は加熱され、形状記憶効果により管状に復元する。管
状に復元したことを確認したら、蒸気配管を加圧空気配
管に切替えて管状体内を加圧し、復元した管状体を拡径
させて取付管内面に密接させることができる。100℃
以下の軟化点を有する材質から作られた管状体を使用す
ると、飽和蒸気圧の蒸気で復元させることができ、圧縮
空気に切り換えて加圧することにより拡径ができるの
で、好ましい。
【0016】このようにして加熱し、加圧拡径して取付
管内面及び取付管口に密接させた管状体は、下水管本管
内面を更生した取付管口との間に弾性体が挟持された状
態となされ、取付管口において下水管本管内への外部か
らの水の浸入を完全に防止できる。
管内面及び取付管口に密接させた管状体は、下水管本管
内面を更生した取付管口との間に弾性体が挟持された状
態となされ、取付管口において下水管本管内への外部か
らの水の浸入を完全に防止できる。
【0017】また、管状体の取付管口より下水管本管内
に突出している閉塞端部も拡径された状態となされてい
る。この下水管本管内に突出している閉塞端部は、取付
管口より所定長さの拡径された部分を残して切除する。
閉塞端部の切除は下水管本管内を移動するロボットを使
用して、ロボットに装着された糸鋸等の切断具で切除す
ればよい。これにより取付管口には下水管本管内へ突出
する拡径した管状体が形成されたものとなる。
に突出している閉塞端部も拡径された状態となされてい
る。この下水管本管内に突出している閉塞端部は、取付
管口より所定長さの拡径された部分を残して切除する。
閉塞端部の切除は下水管本管内を移動するロボットを使
用して、ロボットに装着された糸鋸等の切断具で切除す
ればよい。これにより取付管口には下水管本管内へ突出
する拡径した管状体が形成されたものとなる。
【0018】次に、復元、拡径した管状体の取付管口よ
り下水管本管内に突出している突出部を下水管本管内面
に向けて折り曲げ変形させ、折り曲げ変形した突出部を
更生済みの下水管本管内面に水密に接合する。突出部を
下水管本管内面に向けて折り曲げ変形させるには、下水
管本管内を移動するロボットに装着された加熱、冷却可
能な柔軟体を使用して、まず、柔軟体を突出部の内側に
接触させた状態で柔軟体を加熱することにより突出部を
加熱軟化させ、次いで柔軟体を変形させるように下水管
本管内面に向けて押しつけることにより、突出部を径方
向に変形させればよい。突出部が鍔を形成するようにし
て下水管本管内面に向けて変形して密着する。
り下水管本管内に突出している突出部を下水管本管内面
に向けて折り曲げ変形させ、折り曲げ変形した突出部を
更生済みの下水管本管内面に水密に接合する。突出部を
下水管本管内面に向けて折り曲げ変形させるには、下水
管本管内を移動するロボットに装着された加熱、冷却可
能な柔軟体を使用して、まず、柔軟体を突出部の内側に
接触させた状態で柔軟体を加熱することにより突出部を
加熱軟化させ、次いで柔軟体を変形させるように下水管
本管内面に向けて押しつけることにより、突出部を径方
向に変形させればよい。突出部が鍔を形成するようにし
て下水管本管内面に向けて変形して密着する。
【0019】折り曲げ変形した突出部を更生済みの下水
管本管内面に水密に接合するには、下水管本管内面と折
り曲げ変形した突出部との間に予め接着剤を塗布してお
いて接着するか、両者が熱融着可能な材質の場合には熱
融着させてもよい。このような接着をする場合には、管
状体の突出部を折り曲げ変形させるに先だって、接着面
となる突出部の外周面及び下水管本管内面の取付管口周
辺部を清掃し、乾燥させておく。清掃、乾燥には、圧縮
空気を吹きつければよい。
管本管内面に水密に接合するには、下水管本管内面と折
り曲げ変形した突出部との間に予め接着剤を塗布してお
いて接着するか、両者が熱融着可能な材質の場合には熱
融着させてもよい。このような接着をする場合には、管
状体の突出部を折り曲げ変形させるに先だって、接着面
となる突出部の外周面及び下水管本管内面の取付管口周
辺部を清掃し、乾燥させておく。清掃、乾燥には、圧縮
空気を吹きつければよい。
【0020】接着剤により接着する場合には、管状体の
突出部を折り曲げ変形させるに先だって、接着面となる
突出部の外周面及び下水管本管内面の取付管口周辺部の
いずれか一方または双方にロボットを使って接着剤を塗
布するか吹きつければよい。また、突出部を下水管本管
内面に向けて折り曲げ変形させるには、突出部を管軸方
向に所定間隔毎に切れ目を設けた後、この切れ目間の突
出片を取付口の位置で折り曲げ変形させて花びら状に変
形させてもよい。
突出部を折り曲げ変形させるに先だって、接着面となる
突出部の外周面及び下水管本管内面の取付管口周辺部の
いずれか一方または双方にロボットを使って接着剤を塗
布するか吹きつければよい。また、突出部を下水管本管
内面に向けて折り曲げ変形させるには、突出部を管軸方
向に所定間隔毎に切れ目を設けた後、この切れ目間の突
出片を取付口の位置で折り曲げ変形させて花びら状に変
形させてもよい。
【0021】また、突出部を折り曲げ変形するに当たっ
ては、請求項3に記載の発明のように、取付管口内周面
に密接させた合成樹脂管状体を内周部から外方に向けて
押圧保持した状態で行うのがよい。押圧保持するには、
径方向に伸縮可能な膨張体を取付管口部分にロボットを
使って挿入し、径方向に膨張させて固定すればよい。こ
のように密接させた管状体を固定しておくと、管状体の
突出部を加熱変形させるに当たって、取付管口の内面に
弾性体を挟持して密接した管状体をその状態に維持する
ことができ、取付管口からの水の浸入を防止し、接着作
業を良好に行うことができる。
ては、請求項3に記載の発明のように、取付管口内周面
に密接させた合成樹脂管状体を内周部から外方に向けて
押圧保持した状態で行うのがよい。押圧保持するには、
径方向に伸縮可能な膨張体を取付管口部分にロボットを
使って挿入し、径方向に膨張させて固定すればよい。こ
のように密接させた管状体を固定しておくと、管状体の
突出部を加熱変形させるに当たって、取付管口の内面に
弾性体を挟持して密接した管状体をその状態に維持する
ことができ、取付管口からの水の浸入を防止し、接着作
業を良好に行うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて詳細に説明する。図2は本発明の下水管の
取付管接続部の更生工法における下水管本管を更生する
方法の一例を示す工程別の説明図で、(イ)は折り曲げ
縮径された可撓性合成樹脂管状体を下水管本管内に挿入
する状態を示す説明図、(ロ)は挿入した管状体を加熱
して復元、拡径させる状態を示す説明図、(ハ)は取付
管口を開口する状態を示す説明図である。
面に基づいて詳細に説明する。図2は本発明の下水管の
取付管接続部の更生工法における下水管本管を更生する
方法の一例を示す工程別の説明図で、(イ)は折り曲げ
縮径された可撓性合成樹脂管状体を下水管本管内に挿入
する状態を示す説明図、(ロ)は挿入した管状体を加熱
して復元、拡径させる状態を示す説明図、(ハ)は取付
管口を開口する状態を示す説明図である。
【0023】図において、1は下水管本管、11、12
はマンホール、2は取付管である。下水管本管1は、ヒ
ューム管13を埋設して構成されており、所定間隔毎に
マンホールが設けられている。下水管本管1は敷設後数
十年を経過し、ヒューム管13にひび割れが生じて地下
水が流入する状態となっている。また、取付管2もヒュ
ーム管で配管されているが、この取付管2もひび割れ
し、取付管口21も破損状態となっていて、地下水が流
入している。
はマンホール、2は取付管である。下水管本管1は、ヒ
ューム管13を埋設して構成されており、所定間隔毎に
マンホールが設けられている。下水管本管1は敷設後数
十年を経過し、ヒューム管13にひび割れが生じて地下
水が流入する状態となっている。また、取付管2もヒュ
ーム管で配管されているが、この取付管2もひび割れ
し、取付管口21も破損状態となっていて、地下水が流
入している。
【0024】内径300mmの下水管本管1を可撓性合成
樹脂管状体3を使用して更生する工法の例について説明
する。まず、更生しようとするマンホール11、12間
の下水管本管1の上流側及び下流側を膨張可能な止水栓
で止水し、下水管本管1内面及び取付管2の内面を高圧
洗浄水にて洗浄する。
樹脂管状体3を使用して更生する工法の例について説明
する。まず、更生しようとするマンホール11、12間
の下水管本管1の上流側及び下流側を膨張可能な止水栓
で止水し、下水管本管1内面及び取付管2の内面を高圧
洗浄水にて洗浄する。
【0025】次に可撓性合成樹脂管状体3を下水管本管
1内に引き込む。可撓性合成樹脂管状体3は、塩化ビニ
ル樹脂100部に、エチレンビニルアセテートと一酸化
炭素との共重合体25部、ニトリルブチルゴム10部、
安定剤、滑剤、充填剤等を配合した組成物を押出成形し
て作られた外径258mm、肉厚12.2mmの管状体で、
この管状体のガラス転移温度は約60℃である。この管
状体は成形後インラインで再加熱して扁平な四つ折り状
に折り曲げ縮径してドラムに巻き取られている。折り曲
げ縮径された管状体は、幅210mm、厚さ110mmの断
面寸法を有する。
1内に引き込む。可撓性合成樹脂管状体3は、塩化ビニ
ル樹脂100部に、エチレンビニルアセテートと一酸化
炭素との共重合体25部、ニトリルブチルゴム10部、
安定剤、滑剤、充填剤等を配合した組成物を押出成形し
て作られた外径258mm、肉厚12.2mmの管状体で、
この管状体のガラス転移温度は約60℃である。この管
状体は成形後インラインで再加熱して扁平な四つ折り状
に折り曲げ縮径してドラムに巻き取られている。折り曲
げ縮径された管状体は、幅210mm、厚さ110mmの断
面寸法を有する。
【0026】この折り曲げ縮径された可撓性合成樹脂管
状体3を、一方のマンホール11から繰入れ、もう一方
のマンホール12からウィンチでガイドワイヤーを巻き
取ることにより下水管本管1内に引き込む。マンホール
11と12の間の下水管本管1に折り曲げ縮径された管
状体3が挿通されたら、図2(ロ)に示すように管状体
3をマンホール内で切断し、切断された管状体3の両端
部に治具31、31を装着し、管状体3の外周をバンド
で締結して気密状態に保持する。
状体3を、一方のマンホール11から繰入れ、もう一方
のマンホール12からウィンチでガイドワイヤーを巻き
取ることにより下水管本管1内に引き込む。マンホール
11と12の間の下水管本管1に折り曲げ縮径された管
状体3が挿通されたら、図2(ロ)に示すように管状体
3をマンホール内で切断し、切断された管状体3の両端
部に治具31、31を装着し、管状体3の外周をバンド
で締結して気密状態に保持する。
【0027】一方の端部に取り付けられる治具31には
蒸気供給管32が設けられており、蒸気配管を接続する
ことにより管状体3の中に蒸気を供給して管状体3を加
熱できるようになっている。また、加圧空気供給管33
が設けられ、加圧空気を供給して管状体3内を加圧し管
状体3を拡径できるようになっている。また、他方の端
部に取り付けられる治具31には蒸気及び加圧空気の逃
がし弁と逃がし配管が設けられている。
蒸気供給管32が設けられており、蒸気配管を接続する
ことにより管状体3の中に蒸気を供給して管状体3を加
熱できるようになっている。また、加圧空気供給管33
が設けられ、加圧空気を供給して管状体3内を加圧し管
状体3を拡径できるようになっている。また、他方の端
部に取り付けられる治具31には蒸気及び加圧空気の逃
がし弁と逃がし配管が設けられている。
【0028】管状体3の両端部に治具31、31を装着
し、蒸気配管と加圧空気配管を接続したら、まず、飽和
蒸気を供給して管状体3を加熱する。管状体3は加熱さ
れると、形状記憶効果により折り畳まれた状態から断面
略円形に復元する。管状体3の肉厚全体にわたって軟化
温度以上に加熱されたら、加圧空気を供給して管状体3
を徐々に拡径させ、下水管本管1の内面に密着させる。
この時、取付管口21を覆う管状体3は取付管2側に膨
らんだ状態となる。この状態を維持したままで管状体3
を常温まで冷却する。下水管本管1に密着した管状体3
が常温まで冷却されたら、マンホール11及び12の下
水管本管1の取付口位置で管状体3を切除し、管端を止
水処理する。
し、蒸気配管と加圧空気配管を接続したら、まず、飽和
蒸気を供給して管状体3を加熱する。管状体3は加熱さ
れると、形状記憶効果により折り畳まれた状態から断面
略円形に復元する。管状体3の肉厚全体にわたって軟化
温度以上に加熱されたら、加圧空気を供給して管状体3
を徐々に拡径させ、下水管本管1の内面に密着させる。
この時、取付管口21を覆う管状体3は取付管2側に膨
らんだ状態となる。この状態を維持したままで管状体3
を常温まで冷却する。下水管本管1に密着した管状体3
が常温まで冷却されたら、マンホール11及び12の下
水管本管1の取付口位置で管状体3を切除し、管端を止
水処理する。
【0029】次いで、図2(ハ)に示すように、管状体
3が密着した下水管本管1内にロボットを送り込み、取
付管口21を覆っている管状体を切除する。切除はロボ
ットに装着されたエンドミル等の切削具で取付管口21
の周縁に沿って切削する。このように取付管口21にお
いて、下水管本管1内面に密着させた管状体3を切除す
ることにより、取付管口21には厚さ12mm位の合成樹
脂製の被覆層が形成されることになる。
3が密着した下水管本管1内にロボットを送り込み、取
付管口21を覆っている管状体を切除する。切除はロボ
ットに装着されたエンドミル等の切削具で取付管口21
の周縁に沿って切削する。このように取付管口21にお
いて、下水管本管1内面に密着させた管状体3を切除す
ることにより、取付管口21には厚さ12mm位の合成樹
脂製の被覆層が形成されることになる。
【0030】次に、図1により取付管2を更生する工法
を説明する。図1は取付管2を更生する工法の説明図
で、(イ)は管状体を復元、拡径した状態の説明図、
(ロ)は管状体の突出部を加熱する状態を示す説明図、
(ハ)は管状体の突出部を下水管本管内面に接合した状
態を示す説明図である。取付管2は内径150mmのヒュ
ーム管で配管されている。この取付管2及び取付管口2
1を更生する可撓性合成樹脂管状体4は管状体3と同じ
であるが、寸法が外径129mm、肉厚6mmの管状体で、
幅100mm、厚さ60mmの扁平な四つ折り状となされ、
ドラムに巻き取られたものが使用される。、
を説明する。図1は取付管2を更生する工法の説明図
で、(イ)は管状体を復元、拡径した状態の説明図、
(ロ)は管状体の突出部を加熱する状態を示す説明図、
(ハ)は管状体の突出部を下水管本管内面に接合した状
態を示す説明図である。取付管2は内径150mmのヒュ
ーム管で配管されている。この取付管2及び取付管口2
1を更生する可撓性合成樹脂管状体4は管状体3と同じ
であるが、寸法が外径129mm、肉厚6mmの管状体で、
幅100mm、厚さ60mmの扁平な四つ折り状となされ、
ドラムに巻き取られたものが使用される。、
【0031】この管状体4の端部内にゴム製のシール材
を挟んで外周をバンドで締めつけて管状体4の端部を閉
塞する。この閉塞端部から管状体4を取付管2内に挿入
し、閉塞端部を下水管本管1内に突出させたときに、取
付管口21の位置にあたる管状体4の外周面に円筒帯状
の弾性体5を接着剤で接着する。管状体4は四つ折り状
に折り曲げられているので、端部から被せて折り畳みの
間隙を押し開いて、管状体4の外周面に添わせて接着す
る。
を挟んで外周をバンドで締めつけて管状体4の端部を閉
塞する。この閉塞端部から管状体4を取付管2内に挿入
し、閉塞端部を下水管本管1内に突出させたときに、取
付管口21の位置にあたる管状体4の外周面に円筒帯状
の弾性体5を接着剤で接着する。管状体4は四つ折り状
に折り曲げられているので、端部から被せて折り畳みの
間隙を押し開いて、管状体4の外周面に添わせて接着す
る。
【0032】次いで、この閉塞側端部にガイドワイヤー
を取付け、ガイドワイヤーを地上から取付管2内を通し
て下水管本管1内まで挿通する。下水管本管1内に配置
したロボットがこのガイドワイヤーを掴み、巻き取るこ
とによりガイドワイヤーを引っ張る。ガイドワイヤーの
引き込みに合わせて地上から管状体4を送り込んでやる
と取付管2が多少屈曲していても容易に挿通することが
できる。
を取付け、ガイドワイヤーを地上から取付管2内を通し
て下水管本管1内まで挿通する。下水管本管1内に配置
したロボットがこのガイドワイヤーを掴み、巻き取るこ
とによりガイドワイヤーを引っ張る。ガイドワイヤーの
引き込みに合わせて地上から管状体4を送り込んでやる
と取付管2が多少屈曲していても容易に挿通することが
できる。
【0033】ロボットによる監視または地上よりの送り
込み長さからみて、管状体4に取り付けた弾性体5が取
付管口21に位置するまで管状体4を送り込んだら、そ
の位置で管状体4を固定して地上側で管状体4を切断す
る。その切断端部を蒸気配管と加圧空気配管を有する治
具で閉塞する。
込み長さからみて、管状体4に取り付けた弾性体5が取
付管口21に位置するまで管状体4を送り込んだら、そ
の位置で管状体4を固定して地上側で管状体4を切断す
る。その切断端部を蒸気配管と加圧空気配管を有する治
具で閉塞する。
【0034】次いで、管状体4内に飽和蒸気を供給して
四つ折り状となされている管状体4を加熱して円筒状に
復元させる。この状態で弾性体5が取付管口21の所定
の位置に位置していることを確認する。位置がずれてい
たら、復元した管状体4を押し込むか引き出すかして調
節する。弾性体5が所定の位置に調節できたことを確認
した後、管状体4内に加圧空気を供給して加圧し、管状
体4を拡径させ、取付管2の内面に密接させる。図1
(イ)はこの状態を示す説明図である。加圧状態を維持
した状態で拡径した管状体4を冷却させる。
四つ折り状となされている管状体4を加熱して円筒状に
復元させる。この状態で弾性体5が取付管口21の所定
の位置に位置していることを確認する。位置がずれてい
たら、復元した管状体4を押し込むか引き出すかして調
節する。弾性体5が所定の位置に調節できたことを確認
した後、管状体4内に加圧空気を供給して加圧し、管状
体4を拡径させ、取付管2の内面に密接させる。図1
(イ)はこの状態を示す説明図である。加圧状態を維持
した状態で拡径した管状体4を冷却させる。
【0035】弾性体5は取付管口21の下水管本管1内
面を更生した管状体3の切削面と圧接され、取付管口2
1周辺からの水の流入が止められている。拡径した管状
体4が冷却したら、ロボットに装着された糸鋸等の切断
具を操作して、取付管口21から所定の突出長さを残し
て閉塞端部を切断する。次に、取付管口21から下水管
本管1内に突出している管状体4の突出部及びその周辺
の下水管本管1内面を高圧空気を吹きつけて清掃すると
共に乾燥させる。
面を更生した管状体3の切削面と圧接され、取付管口2
1周辺からの水の流入が止められている。拡径した管状
体4が冷却したら、ロボットに装着された糸鋸等の切断
具を操作して、取付管口21から所定の突出長さを残し
て閉塞端部を切断する。次に、取付管口21から下水管
本管1内に突出している管状体4の突出部及びその周辺
の下水管本管1内面を高圧空気を吹きつけて清掃すると
共に乾燥させる。
【0036】その後、突出部の外周面及び下水管本管内
面の取付管口周辺部の双方にロボットを使って接着剤を
塗布する。次いで下水管本管1内への突出部を下水管本
管1内面に向けて折り曲げ変形させる。これに先だって
取付管口21の位置にある管状体4の内部に径方向に伸
縮可能な膨張体6を取付管口21にロボットを使って挿
入し、径方向に膨張させて固定する。この膨張体6を取
付管口21の管状体4内に装着することで、管状体4が
取付管口21に固定され、突出部を加熱しても、折り曲
げ変形させる力を加えても、その影響を受けることがな
く、取付管2内面との間に弾性体を挟持して密接した状
態を確実に維持できる。
面の取付管口周辺部の双方にロボットを使って接着剤を
塗布する。次いで下水管本管1内への突出部を下水管本
管1内面に向けて折り曲げ変形させる。これに先だって
取付管口21の位置にある管状体4の内部に径方向に伸
縮可能な膨張体6を取付管口21にロボットを使って挿
入し、径方向に膨張させて固定する。この膨張体6を取
付管口21の管状体4内に装着することで、管状体4が
取付管口21に固定され、突出部を加熱しても、折り曲
げ変形させる力を加えても、その影響を受けることがな
く、取付管2内面との間に弾性体を挟持して密接した状
態を確実に維持できる。
【0037】取付管口21に位置する管状体4内に膨張
体6を装着した状態で、管状体4の突出部を変形可能な
温度に加熱する。加熱は、加熱、冷却の可能な柔軟体7
を突出部の内部に挿入し、柔軟体7を突出部内面に接触
させてこの柔軟体7を加熱することにより行われる。柔
軟体7は一定の体積を有していて、力が加えられると形
状が変わるもので、ロボットに装着され、地上からリモ
ートコントロールで操作される。
体6を装着した状態で、管状体4の突出部を変形可能な
温度に加熱する。加熱は、加熱、冷却の可能な柔軟体7
を突出部の内部に挿入し、柔軟体7を突出部内面に接触
させてこの柔軟体7を加熱することにより行われる。柔
軟体7は一定の体積を有していて、力が加えられると形
状が変わるもので、ロボットに装着され、地上からリモ
ートコントロールで操作される。
【0038】突出部が十分に加熱され変形可能な温度に
達したら、柔軟体7を取付管口21に向けて押しつけ
る。取付管口21には膨張体6が装着されていて、柔軟
体7は取付管2の内方には変形できないので、扁平にな
り、放射状に拡張する方向に変形する。管状体4の突出
部は柔軟体7の変形に応じて放射状に変形し、鍔状に伸
長して下水管本管1内面を更生した管状体3に向けて押
圧される。突出部の外周面及び取付管口21の下水管本
管1内面周辺部の双方に接着剤が塗布されているので、
柔軟体7で突出部を変形し押圧することにより、両者は
圧着接合される。
達したら、柔軟体7を取付管口21に向けて押しつけ
る。取付管口21には膨張体6が装着されていて、柔軟
体7は取付管2の内方には変形できないので、扁平にな
り、放射状に拡張する方向に変形する。管状体4の突出
部は柔軟体7の変形に応じて放射状に変形し、鍔状に伸
長して下水管本管1内面を更生した管状体3に向けて押
圧される。突出部の外周面及び取付管口21の下水管本
管1内面周辺部の双方に接着剤が塗布されているので、
柔軟体7で突出部を変形し押圧することにより、両者は
圧着接合される。
【0039】最後に、膨張体6を取り外し、取付管2の
地上排水桝側の端部を切断し、管端を止水処理する。こ
のようにして、マンホール11と12との間の下水管本
管1と取付管2及び取付管接続部が可撓性合成樹脂管状
体により更生される。続いて次のマンホールとの間を順
次更生して行けばよい。
地上排水桝側の端部を切断し、管端を止水処理する。こ
のようにして、マンホール11と12との間の下水管本
管1と取付管2及び取付管接続部が可撓性合成樹脂管状
体により更生される。続いて次のマンホールとの間を順
次更生して行けばよい。
【0040】尚、本発明においては、マンホール間の下
水管本管の全長を更生するのではなく、取付管接続部の
近傍のみを更生するものであってもよい。この場合は、
更生する必要のある長さより多少長い可撓性合成樹脂管
状体の両端に前記したと同様の治具を取付け、下水管本
管内へ挿入し、前記と同様にして復元、拡径すればよ
い。治具の撤去及び管状体の端部処理はロボットを利用
して行えばよい。
水管本管の全長を更生するのではなく、取付管接続部の
近傍のみを更生するものであってもよい。この場合は、
更生する必要のある長さより多少長い可撓性合成樹脂管
状体の両端に前記したと同様の治具を取付け、下水管本
管内へ挿入し、前記と同様にして復元、拡径すればよ
い。治具の撤去及び管状体の端部処理はロボットを利用
して行えばよい。
【0041】
【発明の効果】請求項1記載の発明の下水管の取付管接
続部の更生工法は、取付管口が開口された内面更生済み
の下水管本管の取付管内に、外方より、折り曲げ縮径さ
れた可撓性合成樹脂管状体を、挿入側端部が取付管口か
ら下水管本管内に突出するように挿入し、取付管口との
間に弾性体を挟持した状態で前記合成樹脂管状体を加熱
して復元、拡径させて取付管内面に密接させるので、取
付管口において、弾性体により一時的にシールされ、取
付管口周辺から下水管本管内への水の流入を止めること
ができる。このように水の流入を止めた状態で、合成樹
脂管状体の下水管本管内への突出部を下水管本管内面に
向けて折り曲げ変形させ、折り曲げ変形した突出部を更
生済みの下水管本管内面に水密に接合するので、両者の
接合を取付管口周辺全周にわたって接着剤等で確実に密
着することができ、取付管口周辺から下水管本管内への
水の浸入の全く無い下水管の更生ができる。
続部の更生工法は、取付管口が開口された内面更生済み
の下水管本管の取付管内に、外方より、折り曲げ縮径さ
れた可撓性合成樹脂管状体を、挿入側端部が取付管口か
ら下水管本管内に突出するように挿入し、取付管口との
間に弾性体を挟持した状態で前記合成樹脂管状体を加熱
して復元、拡径させて取付管内面に密接させるので、取
付管口において、弾性体により一時的にシールされ、取
付管口周辺から下水管本管内への水の流入を止めること
ができる。このように水の流入を止めた状態で、合成樹
脂管状体の下水管本管内への突出部を下水管本管内面に
向けて折り曲げ変形させ、折り曲げ変形した突出部を更
生済みの下水管本管内面に水密に接合するので、両者の
接合を取付管口周辺全周にわたって接着剤等で確実に密
着することができ、取付管口周辺から下水管本管内への
水の浸入の全く無い下水管の更生ができる。
【0042】また、請求項2記載の発明の下水管の取付
管接続部の更生工法は、合成樹脂管状体の取付管への挿
入側端部が閉塞され、閉塞端部から所定距離離れた合成
樹脂管状体外周部に所定幅を有する環状の弾性体が取着
されており、この合成樹脂管状体を閉塞端部側から弾性
体が取付管口に位置するように取付管内に挿入するよう
にしたので、弾性体を取付管口に確実に位置させること
ができる。また、下水管本管が小口径で作業員が入るこ
とのできない場合でも実施可能である。
管接続部の更生工法は、合成樹脂管状体の取付管への挿
入側端部が閉塞され、閉塞端部から所定距離離れた合成
樹脂管状体外周部に所定幅を有する環状の弾性体が取着
されており、この合成樹脂管状体を閉塞端部側から弾性
体が取付管口に位置するように取付管内に挿入するよう
にしたので、弾性体を取付管口に確実に位置させること
ができる。また、下水管本管が小口径で作業員が入るこ
とのできない場合でも実施可能である。
【0043】また、請求項3記載の発明の下水管の取付
管接続部の更生工法は、取付管内面に密接させた合成樹
脂管状体の下水管本管内への突出部の外周面及び下水管
本管内面の取付管口周辺部の少なくとも一方に接着剤を
塗布した後、取付管口において内周部から外方に向けて
押圧保持した状態で、この突出部を加熱して下水管本管
内面に向けて折り曲げ変形させ、折り曲げ変形した突出
部を更生済みの下水管本管内面に圧着接合するので、取
付管口において、取付管内面に密接した管状体を強固に
固定でき、弾性体による取付管口のシールを一層確実に
できる。また、突出部を加熱しても、折り曲げ変形させ
る力を加えても、その影響を受けることがなく、取付管
内面との間に弾性体を挟持して密接した状態を維持で
き、取付管内面に密接した管状体を変形して下水管本管
内面に強固に圧着接合できる。
管接続部の更生工法は、取付管内面に密接させた合成樹
脂管状体の下水管本管内への突出部の外周面及び下水管
本管内面の取付管口周辺部の少なくとも一方に接着剤を
塗布した後、取付管口において内周部から外方に向けて
押圧保持した状態で、この突出部を加熱して下水管本管
内面に向けて折り曲げ変形させ、折り曲げ変形した突出
部を更生済みの下水管本管内面に圧着接合するので、取
付管口において、取付管内面に密接した管状体を強固に
固定でき、弾性体による取付管口のシールを一層確実に
できる。また、突出部を加熱しても、折り曲げ変形させ
る力を加えても、その影響を受けることがなく、取付管
内面との間に弾性体を挟持して密接した状態を維持で
き、取付管内面に密接した管状体を変形して下水管本管
内面に強固に圧着接合できる。
【図1】本発明の下水管の取付管接続部の更生工法の説
明図で、(イ)は管状体を復元、拡径した状態の説明
図、(ロ)は管状体の突出部を加熱する状態を示す説明
図、(ハ)は管状体の突出部を下水管本管内面に接合し
た状態を示す説明図である。
明図で、(イ)は管状体を復元、拡径した状態の説明
図、(ロ)は管状体の突出部を加熱する状態を示す説明
図、(ハ)は管状体の突出部を下水管本管内面に接合し
た状態を示す説明図である。
【図2】本発明の下水管の取付管接続部の更生工法にお
ける下水管本管を更生する方法の一例を示す工程別の説
明図で、(イ)は折り曲げ縮径された可撓性合成樹脂管
状体を下水管本管内に挿入する状態を示す説明図、
(ロ)は挿入した管状体を加熱して復元、拡径させる状
態を示す説明図、(ハ)は取付管口を開口する状態を示
す説明図である。
ける下水管本管を更生する方法の一例を示す工程別の説
明図で、(イ)は折り曲げ縮径された可撓性合成樹脂管
状体を下水管本管内に挿入する状態を示す説明図、
(ロ)は挿入した管状体を加熱して復元、拡径させる状
態を示す説明図、(ハ)は取付管口を開口する状態を示
す説明図である。
1 下水管本管 11、12 マンホール 13 ヒューム管 2 取付管 21 取付管口 3、4 管状体 31 治具 32 蒸気供給管 33 加圧空気供給管 5 弾性体 6 膨張体 7 柔軟体
Claims (3)
- 【請求項1】 取付管口が開口された内面更生済みの下
水管本管の取付管内に、外方より、折り曲げ縮径された
可撓性合成樹脂管状体を、挿入側端部が取付管口から下
水管本管内に突出するように挿入し、取付管口との間に
弾性体を挟持した状態で前記合成樹脂管状体を加熱して
復元、拡径させて取付管内面に密接させ、合成樹脂管状
体の下水管本管内への突出部を下水管本管内面に向けて
折り曲げ変形させ、折り曲げ変形した突出部を更生済み
の下水管本管内面に水密に接合することを特徴とする下
水管の取付管接続部の更生工法 - 【請求項2】 請求項1における合成樹脂管状体は取付
管への挿入側端部が閉塞され、閉塞端部から所定距離離
れた合成樹脂管状体外周部に所定幅を有する環状の弾性
体が取着されており、この合成樹脂管状体を閉塞端部側
から弾性体が取付管口に位置するように取付管内に挿入
した状態で、合成樹脂管状体内に蒸気を供給して合成樹
脂管状体を断面略円形に復元させ、次いで加圧して取付
管内面に拡径密接させ、閉塞端部を切除する請求項1記
載の下水管の取付管接続部の更生工法。 - 【請求項3】 取付管内面に密接させた合成樹脂管状体
の下水管本管内への突出部の外周面及び下水管本管内面
の取付管口周辺部の少なくとも一方に接着剤を塗布した
後、取付管口において内周部から外方に向けて押圧保持
した状態で、この突出部を加熱して下水管本管内面に向
けて折り曲げ変形させ、折り曲げ変形した突出部を更生
済みの下水管本管内面に圧着接合する請求項1または請
求項2記載の下水管の取付管接続部の更生工法
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006046591A (ja) * | 2004-08-06 | 2006-02-16 | Sekisui Chem Co Ltd | 取付管口の止水方法及びその方法に使用される拡径部材 |
JP2013076461A (ja) * | 2011-09-12 | 2013-04-25 | Kanaflex Corporation | 支管接続方法 |
CN113187982A (zh) * | 2021-05-21 | 2021-07-30 | 中能聚科(重庆)非开挖技术工程有限公司 | 加热式管道用非开挖局部修补装置 |
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-
2000
- 2000-09-05 JP JP2000268700A patent/JP4625165B2/ja not_active Expired - Fee Related
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