JP2002069305A - 光学材料及びその製造方法 - Google Patents

光学材料及びその製造方法

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JP2002069305A JP2000255988A JP2000255988A JP2002069305A JP 2002069305 A JP2002069305 A JP 2002069305A JP 2000255988 A JP2000255988 A JP 2000255988A JP 2000255988 A JP2000255988 A JP 2000255988A JP 2002069305 A JP2002069305 A JP 2002069305A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 銅イオン等の金属イオンに特有な分光特性の
発現性を向上でき、且つ、樹脂との相溶性に優れ、これ
らによって十分な光学特性を有する樹脂製光学部材を得
ることが可能な光学材料を提供する。 【解決手段】 本発明による光学材料は、ジ(2−エチ
ルヘキシル)ホスフィン酸等のリン含有化合物と、3−
メトキシブチルホスホン酸等のホスホン酸化合物と、銅
イオン等の金属イオンとを含有して成るものであり、こ
れらが溶媒又は樹脂中に含有されて成るものでもよい。
ホスホン酸化合物は、一般に、モノマー等の溶媒に溶解
し難い傾向にあるものの、上述の如く他のリン含有化合
物との併存により、モノマーへの溶解性が改善されるの
みならず、得られる光学材料の可視光透過性及び近赤外
光吸収性を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学材料及びその
製造方法に関し、詳しくは、金属イオンに特有な特定波
長の光(特定波長光)に対する吸収特性又は発光特性を
有する光学材料、及び、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属イオンが発現する特定波長光
の吸収特性又は発光特性を利用した光学材料としては、
例えば; (1)本出願人による特開平6−118228号公報等
に記載されているリン酸エステル化合物と銅イオン等の
金属イオンとを含有して成るもの、(2)本出願人によ
る国際公開WO9926952号明細書等に記載されて
いるリン酸エステル化合物と銅イオン等の金属イオンと
を含有して成るもの、(3)本出願人による特開平9−
208775号公報等に記載されているホスホン酸モノ
エステル化合物と銅イオン等の金属イオンとを含有して
成るもの、(4)特開2000−98130号公報等に
記載されているホスフィン酸化合物と銅イオンとを含有
して成るもの、(5)特開2000−7687号公報等
に記載されているホスホン酸化合物と銅イオンとを含有
して成るもの、等が挙げられる。
【0003】これらの光学材料は、金属イオンとして例
えば銅イオンを含む場合に、銅イオンに特有な近赤外光
に対する吸光特性及び可視光に対する透過特性を発現す
るものであり、近赤外光吸収性を有する光学部材の材料
として使用できるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近赤外性吸
収性を有する光学材料は、近年、その用途がますます広
がりつつあり、用途によっては、近赤外光吸収性のみな
らず、可視領域における透過波長領域の拡大及び透光性
の更なる向上が切望されている。本発明者らは、このよ
うな観点から上記従来の光学材料について詳細な検討を
行ったところ、従来の光学材料は、可視光の透光性及び
近赤外光の吸収性の更なる改善が望ましいことを見出し
た。また、銅イオン以外の金属イオンを含む従来の光学
材料についても、その金属イオンに特有な分光特性の発
現性が必ずしも十分ではなく、更なる向上が望ましいと
の結論に至った。
【0005】また、光学部材としては、加工性、取扱
性、汎用性、透光性等を考慮して樹脂製部材が有用な場
合があるが、一般に、ホスホン酸化合物と銅イオンとを
含有して成る光学材料は、樹脂を構成するモノマーへ十
分に溶解しない傾向にあった。こうなると、重合後の成
形体に金属イオン特有の光学特性を十分に付与できない
おそれがあった。
【0006】そこで、本発明はこのような事情に鑑みて
なされたものであり、金属イオンに特有な分光特性の発
現性を向上でき、且つ、樹脂との相溶性に優れ、これら
により、十分な光学特性を有する樹脂製光学部材を得る
ことが可能な光学材料を提供することを目的とする。ま
た、そのような光学材料を有効に製造できる光学材料の
製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者らは、金属イオンの配位子として機能する
化合物に関して多角的に研究を重ねた結果、異種のリン
含有化合物を特定の組み合わせで用いることにより、銅
イオンの近赤外光吸収性及び他の金属イオンの分光特性
がこれまで以上に有効に発現されることを更に見出し、
本発明を完成するに到った。
【0008】すなわち、本発明による光学材料は、
(A)式(1)で表されるホスホン酸モノエステル化合
物、式(2)で表されるホスフィン酸化合物、式(3)
で表されるリン酸ジエステル化合物、及び、式(4)で
表されるリン酸モノエステル化合物のうち少なくともい
ずれか一種の化合物と、(B)式(5)で表されるホス
ホン酸化合物と、(C)金属イオンと、を含有して成る
ことを特徴とする。
【0009】ここで、金属イオンとしては特に限定され
ず、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、又
は、希土類金属のイオンであると好ましく、本発明によ
る光学材料は、これらの金属イオンのうち、遷移金属又
は希土類金属を含むものであると好ましい。なお、本発
明において「遷移金属」とは、原子番号が21(スカン
ジウム)〜30(亜鉛)、39(イットリウム)〜48
(カドミウム)、72(ハフニウム)〜80(水銀)で
ある金属を示す。
【0010】これらの金属(イオン)は、原子構造に特
有な吸光特性又は発光特性を発現し、これらを用いると
種々の光学特性を有する光学材料が得られる。特に、遷
移金属や希土類金属は、d軌道又はf軌道の電子遷移に
よると考えられる近赤外光吸収特性、叉は、特定波長の
可視光吸収又は発光特性を発現するので、機能性に優れ
た光学材料を形成できる。
【0011】さらに、これらの金属のなかでも、ナトリ
ウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄、マン
ガン、ニッケル、コバルト、クロム、銅、ネオジム、プ
ラセオジム、ユーロピウム、ツリウム、エルビウム、テ
ルビウム、ジスプロシウム、サマリウム、ランタン、ガ
ドリニウム、ホルミウム等が有用な金属であり、それら
のなかでも、本発明の光学材料としては、金属イオン
が、鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、クロム、銅、
ネオジム、プラセオジム、ユーロピウム、ツリウム、エ
ルビウム、テルビウム、ジスプロシウム、サマリウム、
ランタン、ガドリニウム及びホルミウムのうちの少なく
とも一つの金属のイオンであると好適である。
【0012】特に、銅は、ホスホン酸モノエステル化合
物に配位又は結合して極めて優れた近赤外光吸収特性及
び可視光透過特性を良好に発現できる。また、ネオジ
ム、プラセオジム、ユーロピウム、ツリウム又はエルビ
ウムは、吸収波長の吸収ピークが大きく且つ急峻であ
り、波長成分の選択性に優れると共に、蛍光等の発光効
率が高い傾向にある。
【0013】そして、式(1)で表されるホスホン酸モ
ノエステル化合物、式(2)で表されるホスフィン酸化
合物、式(3)で表されるリン酸ジエステル化合物、及
び、式(4)で表されるリン酸モノエステル化合物のう
ち少なくともいずれか一種の化合物及び銅イオンの他
に、単独ではモノマーへの溶解性ひいては樹脂との相溶
性が十分ではない式(5)で表されるホスホン酸化合物
を混合したところ、予想に反してモノマーへの十分な溶
解性及び樹脂との相溶性が奏されることが確認された。
また、この光学材料の分光スペクトルを測定した結果、
従来の銅イオンを含む光学材料に比して、近赤外領域の
吸収極大波長が長波長側へシフトし、且つ、可視光の透
過波長領域(幅)が拡大叉は増大されることが判明し
た。
【0014】さらに、本発明の光学材料は、溶剤叉は樹
脂に含有されたものであっても好ましい。この場合、用
いる溶媒や樹脂に応じた特性及び性質が光学材料及び/
又はその材料を用いて製造される光学部材に付与され
る。したがって、これらの溶媒や樹脂を適宜選択するこ
とによって、各種の用途に好適な光学材料が得られる。
【0015】また、本発明による光学材料の製造方法
は、本発明の光学材料を有効に製造するための方法であ
って、上記式(1)で表されるホスホン酸モノエステル
化合物、上記式(2)で表されるホスフィン酸化合物、
上記式(3)で表されるリン酸ジエステル化合物、及
び、上記式(4)で表されるリン酸モノエステル化合物
のうち少なくともいずれか一種の化合物と金属イオンと
を混合等して反応させ、この反応で生じた反応生成物
を、例えば有機溶剤等の適宜の溶媒に溶解叉は分散させ
た溶液に上記式(5)で表されるホスホン酸化合物を添
加することを特徴とする。
【0016】このような光学材料の製造方法では、式
(1)〜(4)で表されるリン含有化合物のうち少なく
とも一種の化合物に金属イオンが配位等により結合した
金属化合物が生成される。この金属化合物を、例えば溶
媒(溶剤)に溶解叉は分散させた後、この溶液に式
(5)で表されるホスホン酸化合物を添加すると、この
ホスホン酸化合物が遊離したりその塩が析出することな
く、十分に混合溶解され、本発明の光学材料が得られ
る。このとき、溶媒として樹脂を構成するモノマーを用
いると、溶液状を成す本発明の光学材料が調製され、こ
れを重合することにより、樹脂製光学材料叉は光学部材
を容易に得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明による光学材料の好
適な実施形態、この光学材料を用いた光学部材、及び、
それらの製造方法等について説明する。
【0018】〈金属イオン〉本発明の光学材料を構成す
る金属イオンとしては、金属の種類に特に制限はない
が、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、若し
くは、希土類金属のイオンが好ましく用いられる。これ
らの金属イオンは、各金属原子の電子構造に特有な吸光
特性又は発光特性を有しており、種々の光学特性が発現
される光学材料が得られる。特に、遷移金属及び希土類
金属は、それぞれd軌道及びf軌道の電子遷移によると
考えられる近赤外光吸収特性、叉は、特定波長の可視光
吸収又は発光特性を発現するので、機能性に優れた光学
材料を形成できる。
【0019】このような金属イオンとして具体的には、
リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウ
ム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロン
チウム、バリウム、スカンジウム、チタン、バナジウ
ム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、
亜鉛、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデ
ン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、カドミウ
ム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プ
ロメチウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウ
ム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビ
ウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム、ハフニ
ウム、タンタル、タングステン、レニウム、オスミウ
ム、イリジウム、白金、金、水銀等のイオンが挙げられ
る。
【0020】これらの金属イオン源としては、かかる金
属を含有するものであれば特に限定されるものではない
が、これらの金属と、例えば、酢酸、蟻酸、ステアリン
酸、安息香酸、エチルアセト酢酸、シュウ酸、ピロリン
酸、ナフテン酸、クエン酸等の有機酸、又は、硫酸、塩
酸、硝酸、フッ酸等の無機酸との塩、塩基性炭酸塩、水
酸化物、酸化物、それらの無水物又は水和物若しくは水
化物等が例示される。
【0021】さらに、これらの金属イオンのなかでも、
ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、
鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、クロム、銅、ネオ
ジム、プラセオジム、ユーロピウム、ツリウム、エルビ
ウム、テルビウム、ジスプロシウム、サマリウム、ラン
タン、ガドリニウム、ホルミウム等のイオンがより好ま
しく、特に、鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、クロ
ム、銅、ネオジム、プラセオジム、ユーロピウム、ツリ
ウム、エルビウム、テルビウム、ジスプロシウム、サマ
リウム、ランタン、ガドリニウム及びホルミウムのうち
の少なくとも一つの金属のイオンであると一層好まし
い。
【0022】特に、銅は、近赤外領域の光(近赤外光)
に対する良好な吸収特性と可視光透過特性とを有してお
り、より具体的には、銅イオンのd軌道の電子遷移によ
って近赤外光が選択的に吸収され、優れた近赤外光吸収
特性が発現される。これにより、視感度補正、測光、近
赤外光及び赤外光カット、熱線吸収、輝度調整等の各種
用途に好適な光学材料を得ることができる。
【0023】また、ネオジム、プラセオジム、ユーロピ
ウム、ツリウム又はエルビウムは、それぞれのイオンに
特有な波長光の吸収特性及び選択性に優れている。具体
的には、吸収ピークが大きくかつ急峻である。例えば、
3価のネオジムイオンは、波長580nm近傍の光をシ
ャープに吸収する特性を有し、また、エルビウムイオン
は波長520nm近傍の光をシャープに吸収する特性を
有している。
【0024】このような希土類金属イオンを含有する光
学材料は、可視光の防眩性に優れた光学部材を形成で
き、また、医療用或いは加工用レーザーで用いられるレ
ーザー光(波長約520nm)からの眼の防護性に優れ
た光学部材を形成できる。さらに、これら希土類金属の
イオンは、希土類金属イオンのなかでも、蛍光を高効率
で発光したり、レーザ発光したりするので、これら希土
類金属のイオンを用いることにより、優れた光増幅機能
を発現できる光学材料を形成できる。
【0025】これらの金属イオンは、単独で又は二種以
上混合して用いられる。このとき、金属イオンの使用量
としては、光学材料中における含有割合が、好ましくは
0.01〜60質量%、より好ましくは0.1〜30質
量%、特に好ましくは0.1〜25質量%となるように
調整される。この金属イオンの含有割合が0.01質量
%未満であると、用途及び光学材料の厚さによっては特
定波長光に対する十分な吸収特性が得られ難い傾向にあ
る。一方、この含有割合が60質量%を超えると、金属
イオンの種類にもよるが、金属イオンを光学材料中に均
一に溶解又は分散させ難い傾向にある。
【0026】また、光学材料中の銅イオン及び/又は希
土類金属イオンの含量が、例えば、全金属イオン量の5
0質量%以上、好ましくは70質量%以上であると好適
である。こうすることにより、銅イオン及び/又は希土
類金属イオンに特有な光学特性を有する光学材料を確実
に得ることができる。
【0027】〈リン含有化合物〉本発明の光学材料は、
上述した金属イオンの他に、リン含有化合物として下記
式(1)で表されるホスホン酸モノエステル化合物、下
記式(2)で表されるホスフィン酸化合物、下記式
(3)で表されるリン酸ジエステル化合物、及び、下記
式(4)で表されるリン酸モノエステル化合物のうち少
なくともいずれか一種の化合物と、下記式(5)で表さ
れるホスホン酸化合物とを含むものである。
【化2】
【0028】ここで、式中、R1〜R8は、炭素数が1〜
30である分岐状、直鎖状又は環状のアルキル基、アル
ケニル基、アルキニル基、アリール基又はアリル基を示
し、少なくとも一つの水素原子が、ハロゲン原子、オキ
シアルキル基、ポリオキシアルキル基、オキシアリール
基、ポリオキシアリール基、アシル基、アルデヒド基、
カルボキシル基、ヒドロキシル基、(メタ)アクリロイ
ル基、(メタ)アクリロイルオキシアルキル基、(メ
タ)アクリロイルポリオキシアルキル基、不飽和結合を
有する基、エステル結合を有する基、又は、芳香環を有
する基で置換されていても、置換されていなくてもよ
く、互いに同一であっても異なっていてもよい。
【0029】式(1)で表されるホスホン酸モノエステ
ル化合物の例としては、下記式(6)−a,b、下記式
(7)−a〜cで表される化合物等が挙げられる。
【0030】
【化3】
【0031】また、式(2)で表されるホスフィン酸化
合物の例としては、下記式(8)〜(11)及び下記式
(12)−a及びbで表される化合物等が挙げられる。
【0032】
【化4】
【0033】さらに、式(3)で表されるリン酸ジエス
テル化合物の例としては、下記式(13)で表される化
合物等が挙げられる。
【0034】
【化5】
【0035】また、式(1)で表されるホスホン酸モノ
エステル化合物、式(2)で表されるホスフィン酸化合
物、式(3)叉は式(4)で表されるリン酸エステル化
合物の他の例としては、式中における基R1〜R7が、下
記式(14)〜式(21)で表されるものを列挙でき
る。
【0036】
【化6】
【0037】ここで、式中、R11〜R17は炭素数が1〜
20のアルキル基、炭素数が6〜20のアリール基又は
アラルキル基を示し(ただし、芳香環を構成する炭素原
子に結合した水素原子が、炭素数1〜6のアルキル基又
はハロゲンによって少なくともひとつ置換されていても
よい)、R21〜R25は水素原子又は炭素数が1〜4のア
ルキル基を示し(ただし、R23、R24、R25が全て水素
原子の場合を除く)、R31及びR32は炭素数が1〜6の
アルキレン基を示し、R41は炭素数が1〜10のアルキ
レン基を示し、R51及びR52は炭素数が1〜20のアル
キル基を示し、R61は水素原子又はメチル基を示し、R
71は、炭素数が1〜20のアルキル基、アラルキル基、
アルケニル基、アリール基、叉は、アリル基を示し、m
は1〜6の整数を示し、kは0〜5の整数を示し、rは
1〜4の整数を示す。
【0038】具体的には、このような式(14)〜式
(21)で表される基を含むリン酸エステル化合物とし
ては、下記式(22)−a及び式(22)−b、下記式
(23)−a〜x、式(24)−a〜x、式(25)−
a〜v、並びに、式(26)−a〜nで表されるものを
例示できる。
【0039】
【化7】
【0040】
【化8】
【0041】
【化9】
【0042】
【化10】
【0043】
【化11】
【0044】
【化12】
【0045】
【化13】
【0046】
【化14】
【0047】
【化15】
【0048】
【化16】
【0049】
【化17】
【0050】
【化18】
【0051】
【化19】
【0052】
【化20】
【0053】また、式(5)で表されるホスホン酸化合
物としては、下記式(27)〜式(39)で表される化
合物等が挙げられ、さらに、式(5)中における基R8
が上記式(14)〜式(21)で表されるものであって
もよい。
【0054】
【化21】
【0055】
【化22】
【0056】ここで、式(1)〜式(5)で表される各
化合物における基R1〜基R8の炭素数が30を超える
と、これらの化合物を後述する樹脂中に含有させたとき
に、樹脂との十分な相溶性が得られ難いおそれがある。
こうなると、樹脂中に金属イオンを良好に分散させ難く
なる傾向にある。
【0057】〈光学材料〉本発明による光学材料は、式
(1)で表されるホスホン酸モノエステル化合物、式
(2)で表されるホスフィン酸化合物、式(3)で表さ
れるリン酸ジエステル化合物、及び、式(4)で表され
るリン酸モノエステル化合物のうち少なくともいずれか
一種の化合物と、式(5)で表されるホスホン酸化合物
と、先述した金属イオンとを含むものであり、例えば、
以下に示す第1〜第4の実施形態が挙げられる。
【0058】〈第1実施形態〉本実施形態の光学材料
は、式(1)〜式(4)で表される各化合物のうち少な
くともいずれか一種の化合物と、式(5)で表されるホ
スホン酸化合物と、金属イオン源となる上述の金属塩と
を、適宜の条件下で接触させて反応させることにより製
造される。言わば、本形態の光学材料は、それらの反応
により得られるリン含有金属化合物(以下、便宜上「特
定のリン含有金属化合物」という)を含むものである。
具体的には、以下の第1の方法、第2の方法等を用いる
ことができる。
【0059】〔第1の方法〕:式(1)〜式(4)で表
される各化合物のうち少なくともいずれか一種の化合物
と、式(5)で表されるホスホン酸化合物と、金属塩と
を混合してそれらを反応させる方法。 〔第2の方法〕:まず、式(1)〜式(4)で表される
各化合物のうち少なくともいずれか一種の化合物と金属
塩とを混合して両者を反応させ、この反応生成物と式
(5)で表されるホスホン酸化合物を混合して両者を反
応させる方法。
【0060】第1の方法においては、適宜の溶媒(溶
剤)中で三者を混合して反応させてもよい。また、第2
の方法においては、式(1)〜式(4)で表される各化
合物のうち少なくともいずれか一種の化合物と金属塩と
の反応生成物を溶媒(溶剤)に溶解叉は分散させた溶液
に、式(5)で表されるホスホン酸化合物を添加すると
好適である。
【0061】第1の方法による場合、用いるホスホン酸
化合物によっては、溶媒、特に溶媒として樹脂を構成す
るモノマーを使用したときの溶解性が十分ではなく、金
属イオンとの配位叉は結合が十分に行われないことがあ
る。これに対し、第2の方法を用いると、ホスホン酸化
合物が遊離したりその塩が析出することなく、十分に混
合溶解され、本形態の光学材料を確実に得ることができ
る。
【0062】このように、式(1)〜式(4)で表され
る各化合物のうち少なくともいずれか一種の化合物と金
属塩との反応生成物を先ず生成せしめ、この後に式
(5)で表されるホスホン酸化合物を添加すると、単独
ではモノマー等へ溶解し難いホスホン酸化合物が十分に
溶解し、後述の如く、光学材料の光学特性が向上される
といった作用は、予期し難いものであり、その機構の詳
細は未だ十分に解明されてはいない。
【0063】また、第2の方法において用いられる有機
溶剤としては、使用される式(1)〜式(5)で表され
る化合物(以下、「特定のリン含有化合物」という)を
溶解又は分散し得るものであれば、特に限定されず、例
えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族化合
物、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール等のアルコール類、メチルセロソルブ、エ
チルセロソルブ等のグリコールエーテル類、ジエチルエ
ーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル等
のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン類、酢酸エチル等のエステル類、ヘキサン、ケロシ
ン、石油エーテル等が挙げられる。また、(メタ)アク
リレート等の(メタ)アクリル酸エステル類、スチレ
ン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物等の重
合性を有する有機溶剤も用いられる。
【0064】〈第2実施形態〉本実施形態の光学材料
は、特定のリン含有金属化合物が溶媒(溶剤)中に含有
されて成る液状の組成物である。この液状組成物として
は、溶媒を蒸発させて生成される薄膜や薄層が、金属イ
オンの吸収波長以外の波長光に対して透明なものである
と好ましく、液状組成物自体は、透明なもの、半透明な
もの、又は、不透明なものであってもよい。
【0065】溶媒としては、水又は有機溶媒を用いるこ
とができ、有機溶媒としては、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコ
ール等のアルコール類、メチルセルソルブ、エチルセル
ソルブ等のグリコールエーテル類、ジエチルエーテル、
ジイソプロピルエーテル等のエーテル類、アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸イソプロピ
ル、酢酸ブチル、酢酸ブチルセルソルブ等のエステル
類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族化合物、
ヘキサン、ケロシン、石油エーテル等が用いられる。ま
た、他の溶媒として、例えば、(メタ)アクリレート等
の(メタ)アクリル酸エステル類、スチレン、α−メチ
ルスチレン等の芳香族ビニル化合物等の有機溶媒を用い
ることもできる。
【0066】なお、上記及びこれまでに述べた( )括
弧で囲まれた「メタ」の意味は、アクリル酸若しくはそ
の誘導体、及び、メタクリル酸若しくはその誘導体の両
方を記載する必要があるときに、記載を簡潔にするため
便宜上使用されている記載方法であり、本明細書におい
ても採用したものである(以下同様)。
【0067】この液状組成物は、溶媒として有機溶媒を
用いる場合、例えば、適宜の有機溶媒中において、上述
の第1実施形態で説明した第1叉は第2の方法により製
造できる。
【0068】有機溶媒としては、特定のリン含有化合物
を溶解又は分散し得るものであれば、特に限定されず、
例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族化合
物、テトラヒドロフラン等のフラン類又はフラン誘導
体、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール等のアルコール類、メチルセロソルブ、エ
チルセロソルブ等のグリコールエーテル類、ジエチルエ
ーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル等
のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン類、酢酸エチル等のエステル類、ヘキサン、ケロシ
ン、石油エーテル等が挙げられる。また、(メタ)アク
リレート等の(メタ)アクリル酸エステル類、スチレ
ン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物等の重
合性を有する有機溶媒も用いられる。
【0069】また、別の製造方法として、特定のリン含
有金属化合物を、適宜の溶媒中に溶解又は分散させるこ
とによっても調製可能である。なお、これらの方法にお
いて、金属イオン源の特定のリン含有化合物又は溶媒へ
の溶解を促進するために、溶解助剤を加えてもよい。
【0070】この液状組成物に含まれる特定のリン含有
金属化合物の含有割合は、使用される溶媒の種類、光学
材料の用途又はその使用目的等によって異なるが、調合
後の粘度の観点から、通常、溶媒100質量部に対し
て、0.1〜1900質量部、好ましくは1〜900質
量部、特に好ましくは5〜400質量部となる範囲で調
整される。
【0071】〈第3実施形態〉本実施形態の光学材料
は、特定のリン含有化合物と金属イオン、叉は、特定の
リン含有金属化合物が樹脂中に含有されて成る組成物で
ある。この樹脂としては、特定のリンリン含有化合物及
び/又は特定のリン含有金属化合物との相溶性又は分散
性に優れる樹脂であれば特に限定されない。このような
樹脂として、例えば、以下に示すアクリル系樹脂等の樹
脂を好ましく用いることができる。
【0072】アクリル系樹脂としては、(メタ)アクリ
ル酸エステル系単量体又はそれから得られる重合体が好
ましく用いられる。(メタ)アクリル酸エステル系単量
体のうち単官能基のものの具体例としては、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−
プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)ア
クリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ターシ
ャリーブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メ
タ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート
等のアルキル(メタ)アクリレート類、グリシジル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロシキエチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロシキプロピル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、イソボル
ニル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレン(メ
タ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレート等
の変性(メタ)アクリレート類、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシ−1,3−ジ(メタ)アクリレー
ト、2,2−ビス〔4−(メタ)アクリロキシエトキシ
フェニル〕プロパン、2−ヒドロキシ−1−(メタ)ア
クリロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロパン、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリトリットトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリト
リットテトラ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)
アクリレート類等が挙げられる。
【0073】また、別の樹脂としては、上記の(メタ)
アクリル酸エステル系モノマー(単量体)と、この(メ
タ)アクリル酸エステル系モノマーとの共重合が可能な
他の共重合性モノマー用いられる。このような共重合性
単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸、2−
(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メ
タ)アクリロイルオキシエチルフタル酸等の不飽和カル
ボン酸、N,N−ジメチルアクリルアミド等のアクリル
アミド類、スチレン、α−メチルスチレン、クロルスチ
レン、ジブロムスチレン、メトキシスチレン、ビニル安
息香酸、ヒドロキシメチルスチレン等の芳香族ビニル化
合物等が挙げられる。
【0074】さらに、ポリマー(樹脂重合体)として
は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、各種のポリ炭
酸エステル(ポリカーボネイト)類、各種のポリウレタ
ン類、各種のエポキシ樹脂等、更には、スチレン、α−
メチルスチレン、クロルスチレン、ジブロムスチレン、
メトキシスチレン、ビニル安息香酸、ヒドロキシメチル
スチレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物の
ポリマーが挙げられる。
【0075】ここで、樹脂を構成するモノマーとして単
官能性のもののみを用いる場合には、重合した成形体と
して熱可塑性のものが得られ、モノマーの一部又は全部
として多官能性のものを用いる場合には、熱硬化性の成
形体が得られる。よって、これらの樹脂を適宜選択する
ことにより、使用目的、用途及び成形加工方法等に応じ
た光学材料の成形体叉は光学材料を得ることが可能とな
る。これらのうち、熱可塑性のものを用いれば、重合後
の再成形が容易となるので、成形加工性が向上される。
【0076】この樹脂組成物を調製するための具体的な
方法は、特に限定されるものではないが、以下の2つの
方法等によると好適である。
【0077】〔第1の調製方法〕:この方法は、モノマ
ー中に、特定のリン含有化合物及び金属イオン源、或い
は、特定のリン含有金属化合物を含有させることにより
単量体組成物を調製する方法である。このとき、先に言
及したように、式(1)〜式(4)で表される化合物の
うち少なくともいずれか一種の化合物と金属イオン源と
の反応生成物をモノマー中に溶解させ、これに式(5)
のホスホン酸化合物を混合して溶解せしめると有効であ
る。この単量体組成物は、重合せずにそのまま光学材料
として用いることができ、或いは、この単量体組成物を
ラジカル重合処理して光学材料としてもよい。
【0078】この方法において、単量体組成物のラジカ
ル重合処理の具体的な方法としては、通常のラジカル重
合開始剤を用いるラジカル重合法、例えば、塊状(キャ
スト)重合法、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法等
の公知の方法を利用することができる。ただし、重合処
理方法は、これらに限定されるものではない。また、単
量体組成物の重合によって得られる光学材料の成形体に
おける耐候性や耐熱性を向上させる観点からは、この単
量体組成物に、紫外線吸収剤や光安定剤等の各種の高分
子用添加剤を添加すると好適である。また、光学材料の
色調を整えるために、各種着色剤を添加しても構わな
い。
【0079】このような紫外線吸収剤としては、例え
ば、p−tert−ブチルフェニルサリシレート等のサ
リシレート系、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベン
ゾフェノン系、2−(2’−ヒドロキシ−3’−ter
t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−オク
チルフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾ
ール系、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアク
リレート等のシアノアクリレート系等の紫外線吸収剤が
挙げられる。
【0080】また、光安定剤としては、例えば、ビス
(1,2,2,6,6ペンタメチル−4−ピペリジル)
セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)セバケート、ジ(1,2,2,6,6−
ペンタメチル−4−ピペリジル)−ブチル(3’,5’
−ジtert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロ
ネート、1−(2−(3−(3,5−ジtert−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ)エ
チル)−4−(3−(3,5−ジtert−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ)−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン、ポリ{(6−
{1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ}−
1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル)(1,6−
{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル}
アミノヘキサメチレン)}、ポリ{{6−(モルフォリ
ノ)−S−トリアジン−2,4−ジイル}{1,6−
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ア
ミノ}ヘキサメチレン}、4−ヒドロキシ−2,2,
6,6−テトラメチル−1−ピペリジネタノールとのジ
メチルサクシネートポリマー等の各種ヒンダードアミン
系の光安定剤を用いることができる。
【0081】さらに、ラジカル重合開始剤としては、通
常の有機過酸化物系重合開始剤を用いることができ、t
ert−ブチルパーオキシネオデカノエート、tert
−ブチルパーオキシデカネート、tert−ブチルパー
オキシピバレート、tert−ブチルパーオキシベンゾ
エート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキ
サノエート、tert−ブチルパーオキシラウレート、
tert−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチ
ルヘキサノエート等のパーオキシエステル、ラウロイル
パーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイル
パーオキサイド等のジアシルパーオキサイド、1,1−
ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,5,5−ト
リメチルシクロヘキサン等のパーオキシケタール等が好
ましく用いられる。
【0082】或いは、2,2−アゾビス(イソブチロニ
トリル)や2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−
2−カルボニトリル)等のアゾ系ラジカル重合開始剤も
好ましく用いられる。
【0083】〔第2の調製方法〕:この方法は、樹脂中
に、特定のリン含有化合物及び金属イオン源、或いは、
特定のリン含有金属化合物を加えて混合する方法であ
る。この方法は、樹脂として熱可塑性樹脂を用いるとき
に利用すると有効である。具体的には、以下の二つの方
法が例示される。
【0084】すなわち; (1)溶融させた樹脂中に、特定のリン含有化合物及び
金属イオン源、或いは、特定のリン含有金属化合物を加
えて混練する方法、(2)樹脂を適宜の有機溶媒に溶
解、分散又は膨潤させ、この溶液に特定のリン含有化合
物及び金属イオン源、或いは、特定のリン含有金属化合
物を加えて混合した後、この溶液から有機溶媒を除去す
る方法、がある。また、これらのいずれの方法において
も、金属イオン源の溶解性を高めるために、各種溶解助
剤を添加すると効果的な場合があるので、このような処
理は好ましい。
【0085】上記二つの調製方法のうち、前者の方法
((1)の方法)における混練手段としては、熱可塑性
樹脂の溶融混練法として一般に用いられている手段、例
えば、ミキシングロールによって溶融混練する手段、ヘ
ンシェルミキサー等によって予備混合した後、押出機に
よって溶融混練する手段が挙げられる。
【0086】一方、後者の方法((2)の方法)で用い
られる有機溶媒としては、樹脂を溶解、分散又は膨潤し
得るものであれば、特に限定されるものではなく、その
具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール等のアルコール類、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン類、ベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン等
の塩素系炭化水素類、ジメチルアクリルアミド、ジメチ
ルフォルムアミド等のアミド化合物等が挙げられる。
【0087】ここで、本実施形態の光学材料、つまり樹
脂組成物における特定のリン含有金属化合物の含有割合
は、光学材料の用途、その使用目的等によって異なるも
のの、成形性の観点から、通常、樹脂100質量部に対
して、0.1〜400質量部、好ましくは0.3〜20
0質量部、特に好ましくは1〜100質量部となる範囲
で調整される。また、樹脂組成物における金属イオンの
含有割合は、樹脂組成物全体に対して、前述したように
好ましくは0.01〜60質量%となるように調整され
る。
【0088】〈第4実施形態〉本実施形態の光学材料
は、樹脂組成物の一形態であって、特定のリン含有金属
化合物が、粘着性を有する樹脂(以下、「粘着性樹脂」
という)に含有されて成る組成物である。このような粘
着性樹脂としては、例えば、粘着性を有するアクリル系
樹脂、ポリビニルブチラール、エチレン−酢酸ビニル共
重合体又はその部分鹸化物等が挙げられる。本実施形態
の粘着性組成物は、これらの粘着性樹脂に、式(1)で
表されるホスホン酸モノエステル化合物及び金属イオン
源、或いは、特定のリン含有金属化合物を混合すること
により得られる。
【0089】また、この粘着性組成物には、ベンゾトリ
アゾール系、ベンゾフェノン系又はサリチル酸系の紫外
線吸収剤、その他の抗酸化剤、安定剤等を更に含有させ
ることができる。さらに、種々の可塑剤を含有させるこ
ともできる。このような可塑剤としては、リン酸トリク
レジル、リン酸トリフェニル等のリン酸エステル系可塑
剤、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート等のフ
タル酸系可塑剤、ジブチルセバケート、ブチルリシノレ
ート、メチルアセチルリシノレート、ブチルサクシネー
ト等の脂肪酸系可塑剤、ブチルフタリルブチルグリコレ
ート、トリエチレングリコールジブチレート、トリエチ
レングリコールジ−2−エチルブチラート、ポリエチレ
ングリコール等のグリコール系可塑剤等が挙げられる。
【0090】以上説明した本発明の光学材料において
は、特定のリン含有化合物の水酸基由来の酸素原子が配
位結合及び/又はイオン結合により金属イオンに結合し
ている。よって、金属イオンは、リン含有基に囲まれた
状態で組成物中に溶解又は分散されているので、用いら
れる金属(イオン)の原子構造に特有な吸光特性又は発
光特性が良好に発現される。したがって、その金属イオ
ンの吸光特性、透光特性又は発光特性に応じた光学特性
を有する光学材料を得ることができる。
【0091】また、本発明による光学材料は、単独では
樹脂を構成するモノマーへの溶解性ひいては樹脂との相
溶性が十分ではない式(5)で表されるホスホン酸化合
物を含んでいるにも拘わらず、モノマーへの溶解性に優
れており、その結果、樹脂との相溶性も顕著に向上され
る。さらに、それだけではなく、金属イオンとして例え
ば銅イオンを含む場合に、光学材料の分光スペクトルに
おける近赤外領域の吸収極大波長が長波長側へ有意にシ
フトし、同時に、可視光の透過波長領域(幅)いわゆる
‘可視透過窓’を有意に拡大叉は増大できる利点があ
る。
【0092】また、本発明による光学材料を製造するの
に、式(1)〜(4)で表される化合物のうち少なくと
も一種の化合物と金属イオンとの反応生成物を得た後、
これを例えば溶媒に溶解叉は分散せしめ、この溶液に式
(5)で表されるホスホン酸化合物を添加するといった
方法を用いると、そのホスホン酸化合物が遊離したりそ
の塩が析出することなく、十分に混合溶解される。よっ
て、このような方法を用いると、本発明の光学材料を好
適に且つ確実に製造することが可能となる。なお、上記
の反応生成物から製造を開始するときは、その反応生成
物を製造する工程は必要ない。
【0093】このように一般にはモノマー等への溶解性
が低い傾向にある式(5)で表されるホスホン酸化合物
を敢えて用いることにより、それを含む光学材料の光学
特性が向上される詳細な機構については現在のところ不
明な点が多い。ただし、上述の如く、製造過程におい
て、特定のリン含有化合物と金属イオン源とを全て混合
して反応させるよりも、式(5)で表されるホスホン酸
化合物を後から添加する方が有利な傾向にあることを勘
案すると、光学材料の成分系において、金属イオンと各
リン含有化合物との配位状態、或いは、モノマー中若し
くはポリマー中の溶媒和叉はイオン分散状態の変化等が
一因である可能性が考えられる。ただし、作用機構はこ
れらに限定されるものではない。
【0094】また、上述した金属イオンの中でも、ナト
リウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄、マ
ンガン、ニッケル、コバルト、銅、ネオジム、プラセオ
ジム、ユーロピウム、ツリウム、エルビウム、テルビウ
ム、ジスプロシウム、サマリウム、ホルミウム等のイオ
ンを用いると、光学的な機能により優れた光学材料を得
ることが可能である。特に、銅は、ホスホン酸モノエス
テル化合物に配位又は結合されて極めて優れた近赤外光
吸収特性及び可視光透過性を発現でき、視感度補正、測
光、近赤外光及び赤外光カット、熱線吸収、輝度調整等
の各種用途に好適な光学材料とすることができる。
【0095】さらに、ネオジム、プラセオジム、ユーロ
ピウム、ツリウム、エルビウム、テルビウム、ジスプロ
シウム、サマリウム及びホルミウムは、吸収波長の吸収
ピークが大きく且つ急峻である。しかも、波長成分の選
択性に優れると共に、蛍光の発光効率が高い傾向にあ
り、或いは、レーザ発光する。よって、これらのことか
ら、視感度補正、光増幅、防護遮蔽等の各種用途に好適
な光学材料を形成可能である。
【0096】またさらに、本発明の光学材料を上述した
ような液状組成物叉は樹脂組成物の形態とすれば、溶媒
や樹脂に応じた特性及び性質を光学材料又はその光学材
料から得られる光学部材に付与できる。よって、これら
の溶媒や樹脂を適宜選択することによって、各種の用途
に好適且つ高機能な光学材料を簡易に且つ確実に製造で
きる。
【0097】さらにまた、光学材料を各種形態(特定の
リン含有金属化合物そのもの、液状組成物、樹脂組成
物、粘着性組成物等)とできるので、それらの各形態に
応じた優れた特性、例えば、成形加工性、熱可塑性、熱
硬化性、透明性、耐候性、軽量性、粘着性、易取扱性、
塗布容易性、乾燥性等を光学材料及びその光学材料から
得られる光学部材に付与できる。したがって、各種用途
に適用可能な汎用性に富む光学材料が得られる。
【0098】〈光学部材〉本発明による光学材料を用い
ると、種々の用途に適応した光学部材を形成できる。光
学部材の形態としては、例えば、光学材料自体、透光性
材料等と組み合わせたもの、成形加工したもの等が挙げ
られ、具体的には、粉体状、液状、粘着状、塗料状、フ
ィルム状、板状、筒状、レンズ状等の種々の形態とする
ことができる。
【0099】このような光学部材は、その優れた耐久
性、耐候性、光学特性、汎用性、経済性、成形加工性等
により、例えば、CCD用、CMOS用又は他の受光素
子用の視感度補正部材、測光用部材、熱線吸収用部材、
複合光学フィルタ、レンズ部材(眼鏡、サングラス、ゴ
ーグル、光学系、光導波系)、ファイバ部材(光ファイ
バ)、ノイズカット用部材、プラズマディスプレイ前面
板等のディスプレイカバー又はディスプレイフィルタ、
プロジェクタ前面板、光源熱線カット部材、色調補正部
材、照明輝度調節部材、光学素子(光増幅素子、波長変
換素子等)、ファラデー素子、アイソレータ等の光通信
機能デバイス、光ディスク用素子等を構成するものとし
て好適である。
【0100】
【実施例】以下、本発明に係る具体的な実施例について
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0101】〈比較例1〉メチルメタクリレート(以
下、「MMA」という)98.0gに、上述の式(8)
で表されるジ(2−エチルヘキシル)ホスフィン酸0.
92gを溶解させた。これに、酢酸銅一水和物0.31
4gを加え、内温を80℃に上昇し、2時間攪拌した。
均一に溶解させた後、溶媒及び副生する酢酸を留去して
固形物を得た。この固形物を40℃で一晩真空乾燥して
銅錯体を作成した。
【0102】〈比較例2〉ジ(2−エチルヘキシル)ホ
スフィン酸の代りに、上述の式(9)で表されるジ
(1,1,3,3,−テトラメチルブチル)ホスフィン
酸(日本化学社製;ホスター)0.914gを使用した
こと以外は、比較例1と同様にして銅錯体を得た。
【0103】〈比較例3〉MMAを96.0g、酢酸銅
一水和物を1.00g、ジ(2−エチルヘキシル)ホス
フィン酸の代りに上述の式(6)−bで表される2−エ
チルヘキシルホスホン酸2−エチルヘキシル(大八化学
社製;PC−88A)を2.97g使用したこと以外
は、比較例1と同様にして銅錯体を得た。
【0104】〈比較例4〉2−エチルヘキシルホスホン
酸2−エチルヘキシルの代りに上述の式(6)−aで表
される3−メトキシブチルホスホン酸モノエチルを1.
98g使用したこと以外は、比較例3と同様にして銅錯
体を得た。
【0105】〈比較例5〉MMAを95.55g、酢酸
銅一水和物を1.00g、ジ(2−エチルヘキシル)ホ
スフィン酸の代りに上述の式(13)で表される(2−
エチルヘキシル)リン酸を3.55g使用したこと以外
は、比較例1と同様にして銅錯体を得た。
【0106】〈実施例1〉比較例1で得た銅錯体を2.
00g秤量し、MMA197.32gに溶解した。この
溶液に上述の式(27)で表される3−メトキシブチル
ホスホン酸0.67gを添加し、銅イオン濃度が0.1
wt%であるモノマー溶液を得た。
【0107】〈実施例2〉比較例1で得た銅錯体の代り
に、比較例2で得た銅錯体を同量使用したこと以外は、
実施例1と同様にしてモノマー溶液を得た。
【0108】〈実施例3〉比較例1で得た銅錯体の代り
に、比較例3で得た銅錯体を2.11g、MMAを19
7.22g使用したこと以外は、実施例1と同様にして
モノマー溶液を得た。
【0109】〈実施例4〉比較例1で得た銅錯体の代り
に、比較例4で得た銅錯体を1.43g、MMAを19
7.89g使用したこと以外は、実施例1と同様にして
モノマー溶液を得た。
【0110】〈実施例5〉比較例1で得た銅錯体の代り
に、比較例5で得た銅錯体を2.15g、MMAを19
7.18g使用したこと以外は、実施例1と同様にして
モノマー溶液を得た。
【0111】〈実施例6〜12〉比較例4で得た銅錯体
をMMAに溶解した。この溶液に式(27)で表される
3−メトキシブチルホスホン酸を添加し、3−メトキシ
ブチルホスホン酸モノエチルと3−メトキシブチルホス
ホン酸との混合比が異なる種々のモノマー溶液を調製し
た。実施例6〜12について、銅錯体、MMA及び3−
メトキシブチルホスホン酸の混合処方、並びに、3−メ
トキシブチルホスホン酸モノエチルと3−メトキシブチ
ルホスホン酸との混合比を表1に示す。なお、参考とし
て、表1には、後述する〈分光特性評価試験1〉で用い
た比較例4の銅錯体のモノマー溶液についても併せて示
した。また、各モノマー溶液中の銅イオン濃度は全て
0.1wt%とした。
【0112】
【表1】
【0113】〈分光特性評価試験1〉実施例1〜12で
得たモノマー溶液について、分光光度計「U−400
0」((株)日立製作所製)を用い、波長250〜12
00nmにおける分光吸光度を測定した。また、比較例
1〜5で得た銅錯体を銅イオン濃度が0.1wt%(実
施例のモノマー溶液中の銅イオン濃度と同じ)となるよ
うにMMAに溶解し、これらの溶液に対しても同様に分
光吸光度を測定した。比較例の各銅錯体とMMAとの混
合処方は以下の通りである。 ・比較例1の銅錯体1.01g、MMA98.99g ・比較例2の銅錯体1.01g、MMA98.99g ・比較例3の銅錯体1.06g、MMA98.94g ・比較例4の銅錯体0.71g、MMA99.29g
【0114】図1〜5は、それぞれ、実施例1及び比較
例1、実施例2及び比較例2、実施例3及び比較例3、
実施例4及び比較例4、並びに、実施例5及び比較例5
の銅錯体のモノマー溶液に対する分光吸光スペクトルを
示すグラフである。図中の曲線L1〜L5は、それぞれ
実施例1〜5に対する結果を示し、曲線L10,L2
0,L30,L40,L50は、それぞれ比較例1〜5
に対する結果を示す。
【0115】実施例と比較例とを対比すると、図1〜5
に示す結果は略同様な傾向を示すことが判明した。すな
わち、本発明によるホスホン酸化合物を含む光学材料で
ある実施例の銅錯体は、モノマーであるMMAに溶解さ
れた状態において、従来の光学材料である比較例の銅錯
体に比して、近赤外領域の吸収ピーク波長が長波長側へ
シフトし、可視光の透過波長領域が極めて拡大され、し
かも、近赤外光吸収性が格別に向上されることが確認さ
れた。
【0116】図6は、比較例4及び実施例6〜12の銅
錯体のモノマー溶液に対する分光吸光スペクトルを示す
グラフである。図中の曲線L4及びL41〜L47は、
それぞれ比較例4及び実施例6〜12に対する結果を示
す。また、各曲線における近赤外領域の極大ピーク波長
λmax(nm)を表1に示す。これらの結果から、本発
明は、ホスホン酸化合物の含量割合によらず、可視領域
の透光性及び近赤外光領域の吸収性の両特性が向上され
ることが確認された。
【0117】また、曲線L42〜L45に示す実施例7
〜10の銅錯体は、近赤外領域の吸光度が極めて大き
く、表1に示すλmaxの傾向等より可視光の透光性領域
幅が十分に広い点で好ましいことが判明した。
【0118】〈比較例6〉比較例4で得た銅錯体8.2
1gを、MMA91.79g、及び、α−メチルスチレ
ン0.20gと混合し、更にラジカル開始剤としてt−
ブチルペルオキシデカネートを1.00g添加し、45
℃で16時間、60℃で8時間、100℃で3時間と順
次異なる温度に昇温して重合し、厚さ3mmの樹脂成形
体を得た。
【0119】〈実施例13〉比較例6で得た(調製し
た)モノマー溶液に3−メトキシブチルホスホン酸を
0.70g添加し、比較例6と同様に昇温して重合し、
厚さ3mmの樹脂成形体を得た。 〈実施例14〉比較例6で得た(調製した)モノマー溶
液に3−メトキシブチルホスホン酸を1.41g添加
し、比較例6と同様に昇温して重合し、厚さ3mmの樹
脂成形体を得た。これらの実施例13及び14の樹脂成
形体は、本発明による光学材料であって、光学部材とし
てもそのまま使用できるものである。
【0120】〈分光特性評価試験2〉比較例6並びに実
施例13及び14で得た樹脂成形体について、分光光度
計「U−4000」((株)日立製作所製)を用い、波
長250〜1200nmにおける分光透過度を測定し
た。図7は、比較例6並びに実施例13及び14の樹脂
成形体に対する分光透過スペクトルを示すグラフであ
る。図中の曲線L51〜L53は、それぞれ比較例6並
びに実施例13及び14の樹脂成形体に対する結果を示
す。これらの結果より、本発明による実施例の樹脂成形
体は、比較例に比して可視領域の透光性が格段に向上さ
れ、且つ、可視光の透過波長領域(幅)が極めて増大さ
れることが確認された。
【0121】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の光学材料に
よれば、銅イオン等の金属イオンに特有な分光特性の発
現性を向上でき、且つ、樹脂との相溶性に優れ、これら
により、十分な光学特性を有する樹脂製光学部材を得る
ことが可能となる。また、本発明による光学材料の製造
方法を用いると、上記の如く優れた光学特性を奏する本
発明の光学材料を有効に且つ確実に製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1及び比較例1の銅錯体のモノマー溶液
に対する分光吸光スペクトルを示すグラフである。
【図2】実施例2及び比較例2の銅錯体のモノマー溶液
に対する分光吸光スペクトルを示すグラフである。
【図3】実施例3及び比較例3の銅錯体のモノマー溶液
に対する分光吸光スペクトルを示すグラフである。
【図4】実施例4及び比較例4の銅錯体のモノマー溶液
に対する分光吸光スペクトルを示すグラフである。
【図5】実施例5及び比較例5の銅錯体のモノマー溶液
に対する分光吸光スペクトルを示すグラフである。
【図6】比較例4及び実施例6〜12の銅錯体のモノマ
ー溶液に対する分光吸光スペクトルを示すグラフであ
る。
【図7】比較例6並びに実施例13及び14の樹脂成形
体に対する分光透過スペクトルを示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/5313 C08K 5/5313 5/5333 5/5333 C09K 3/00 105 C09K 3/00 105 G02B 1/04 G02B 1/04 5/22 5/22 (72)発明者 小泉 智義 福島県いわき市錦町落合16 呉羽化学工業 株式会社錦工場内 (72)発明者 町田 克一 福島県いわき市錦町落合16 呉羽化学工業 株式会社錦工場内 Fターム(参考) 2H048 CA04 CA05 CA09 CA14 CA18 CA19 CA20 4J002 BB031 BB121 BC011 BC031 BC091 BC111 BC121 BD041 BG041 BG051 BG061 BG071 BQ001 CD001 CD191 CF061 CG001 CK001 CP00 DD037 DD057 DD067 DD077 DF037 DG047 DG057 EG027 EG037 EG047 EG057 EG077 EW046 EW126 EW136 4J011 PA29 PA46 PB25 PB40 PC02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)で表されるホスホン酸モノ
    エステル化合物、下記式(2)で表されるホスフィン酸
    化合物、下記式(3)で表されるリン酸ジエステル化合
    物、及び、下記式(4)で表されるリン酸モノエステル
    化合物のうち少なくともいずれか一種の化合物と、 下記式(5)で表されるホスホン酸化合物と、 金属イオンと、を含有して成ることを特徴とする光学材
    料。 【化1】 (式中、R1〜R8は、炭素数が1〜30である分岐状、
    直鎖状又は環状のアルキル基、アルケニル基、アルキニ
    ル基、アリール基又はアリル基を示し、少なくとも一つ
    の水素原子が、ハロゲン原子、オキシアルキル基、ポリ
    オキシアルキル基、オキシアリール基、ポリオキシアリ
    ール基、アシル基、アルデヒド基、カルボキシル基、ヒ
    ドロキシル基、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アク
    リロイルオキシアルキル基、(メタ)アクリロイルポリ
    オキシアルキル基、不飽和結合を有する基、エステル結
    合を有する基、又は、芳香環を有する基で置換されてい
    ても、置換されていなくてもよく、互いに同一であって
    も異なっていてもよい。)
  2. 【請求項2】 前記金属イオンは、鉄、マンガン、ニッ
    ケル、コバルト、クロム、銅、ネオジム、プラセオジ
    ム、ユーロピウム、ツリウム、エルビウム、テルビウ
    ム、ジスプロシウム、サマリウム、ランタン、ガドリニ
    ウム及びホルミウムのうちの少なくとも一つの金属のイ
    オンである、ことを特徴とする請求項1記載の光学材
    料。
  3. 【請求項3】 溶剤叉は樹脂を更に含有して成るもので
    ある、ことを特徴とする請求項1叉は2に記載の光学材
    料。
  4. 【請求項4】 上記式(1)で表されるホスホン酸モノ
    エステル化合物、上記式(2)で表されるホスフィン酸
    化合物、上記式(3)で表されるリン酸ジエステル化合
    物、及び、上記式(4)で表されるリン酸モノエステル
    化合物のうち少なくともいずれか一種の化合物と金属イ
    オンとを反応させ、 前記反応で生じた反応生成物に上記式(5)で表される
    ホスホン酸化合物を添加する、ことを特徴とする光学材
    料の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記溶媒として樹脂を構成するモノマー
    を用いる請求項4記載の光学材料の製造方法。
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