JPH10212373A - ディスプレイ前面板 - Google Patents

ディスプレイ前面板

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JPH10212373A
JPH10212373A JP9303981A JP30398197A JPH10212373A JP H10212373 A JPH10212373 A JP H10212373A JP 9303981 A JP9303981 A JP 9303981A JP 30398197 A JP30398197 A JP 30398197A JP H10212373 A JPH10212373 A JP H10212373A
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JP
Japan
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meth
display front
layer
group
transparent substrate
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Application number
JP9303981A
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English (en)
Inventor
Satoshi Honda
聡 本多
Kayoko Ueda
佳代子 上田
Yukio Yasunori
幸雄 康乗
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた近赤外線吸収能を有し、機械的強度、
耐湿性も高いディスプレイ前面板を提供する。 【解決手段】 次の成分(a)〜(c)を含有する樹脂
組成物を成形して得られる透明基板からなるディスプレ
イ前面板。 (a)不飽和二重結合を有する単量体および/またはそ
れを重合してなる樹脂 (b)一般式 (RO)3-n −P(O)−(OH)n (式中、Rは炭素数1〜18のアルキル基、アリール
基、アラルキル基もしくはアルケニル基を、またはRO
は炭素数4〜100のポリオキシアルキル基、(メタ)
アクリロイルオキシアルキル基もしくは(メタ)アクリ
ロイルポリオキシアルキル基を、nは1又は2を表す)
で示されるリン原子含有化合物 (c)水酸化銅

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラズマディスプレ
イ、ELディスプレイ、液晶ディスプレイなどのディス
プレイ装置の全面に設置する近赤外線吸収能、更には電
磁波遮蔽能を有する透光性前面板に関する。
【0002】
【従来の技術】ディスプレイ装置の前面板としては、照
明光の反射や背景が映ることによる画像の不鮮明さを防
止する目的や、ディスプレイ表面の保護、ディスプレイ
表面の汚れ防止などの目的で、反射防止性、対擦傷性、
防汚性が付与された種々のものが提案されている。プラ
ズマディスプレイ、ELディスプレイ、液晶ディスプレ
イ装置の中には可視光のみならず、波長800〜110
0nmのいわゆる近赤外領域の光線を発するものがあ
る。特にプラズマディスプレイでは、近赤外領域の発光
強度が強い。
【0003】一方、特開平2−309508号公報に示
されているように、家庭用の蛍光灯、TV、VTR等の
リモートコントロールシステムには、波長950nm付
近の近赤外領域の光線が利用されている。更に、近年コ
ンピューター間でのデータ通信にも同領域の光線が利用
されている。上記のディスプレイ装置の周辺では、ディ
スプレイ装置から発せされる近赤外領域の光線によるも
のと考えられるが、これらの機器のリモートコントロー
ルシステムやデータ通信に障害を及ぼすことがあった。
ディスプレイ装置の中には、近赤外領域の光線のみなら
ず、電磁波を発生するものもあり、電磁波による周辺機
器の誤動作の問題が指摘されている。
【0004】特開平6−118228号公報には、特定
構造のリン酸基含有単量体およびこれと共重合可能な単
量体からなる単量体混合物を共重合して得られる共重合
体と安息香酸銅、酢酸銅などの銅塩を主成分とする金属
塩とを含有してなる、カメラの側光用フィルターや視感
度補正用フィルターに好適な光学フィルターが提案され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来提
案されている反射防止性、耐擦傷性、防汚性が付与され
たディスプレイ前面板では、このリモートコントロール
システムやデータ通信に与える障害、更には電磁波によ
る周辺機器への影響を防止することはできない。また、
特開平6−118228号公報に記載の光学フィルター
では、機械的強度、耐湿性が充分でなく、高湿度の場所
で長期間使用すると白化することがあり、ディスプレイ
前面板としては必ずしも満足できるものではない。そこ
で本発明者は、近赤外線吸収能に優れ、機械的強度、耐
湿性の高いディスプレイ前面板について鋭意検討した結
果、不飽和二重結合を有する単量体および/またはそれ
を重合してなる樹脂、特定構造のリン原子含有化合物お
よび水酸化銅を含有する樹脂組成物を成形して得られる
透明基板からなるディスプレイ前面板が、優れた近赤外
線吸収能を有し、機械的強度、耐湿性も高いこと、更に
はこの透明基板に電磁波遮蔽層を設けることによって電
磁波による障害をも防止できることを見いだし、本発明
に至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は次の
とりである。 (1)次の成分(a)〜(c)を含有する樹脂組成物を
成形して得られる透明基板からなるディスプレイ前面
板。 (a)不飽和二重結合を有する単量体および/またはそ
れを重合してなる樹脂 (b)下記一般式 化3
【化3】(RO)3-n −P(O)−(OH)n (式中、Rは炭素数1〜18のアルキル基、アリール
基、アラルキル基もしくはアルケニル基を、またはRO
は炭素数4〜100のポリオキシアルキル基、(メタ)
アクリロイルオキシアルキル基もしくは(メタ)アクリ
ロイルポリオキシアルキル基を、nは1又は2を表す)
で示されるリン原子含有化合物 (c)水酸化銅
【0007】(2)上記の成分(a)〜(c)を含有す
る樹脂組成物からなる層を透明板に形成した透明基板か
らなるディスプレイ前面板。 (3)上記の透明基板に電磁波遮蔽層を設けてなる前記
(1)項または(2)項記載のディスプレイ前面板。以
下、本発明を詳細に説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の前面板はプラズマディス
プレイ、ELディスプレイ、液晶ディスプレイなどのデ
ィスプレイ装置の前面に設置するものであって、フィル
ムまたはシート状物である。前面板の大きさはディスプ
レイ装置の画面サイズに合わせ任意に選択することがで
きる。また、厚みも任意に選択できるが、概ね0.01
〜10mm程度である。
【0009】本発明における透明基板は、透明基板その
ものが上記の成分(a)〜(c)を含有する樹脂組成物
から形成されたものでも良いし、近赤外線吸収能のない
透明板(シートまたはフィルム)に上記樹脂組成物から
なる層を形成させたものでも良い。
【0010】近赤外線吸収能のない透明板は、透明樹
脂、ガラスなどから形成することができる。その形状と
してはフィルムまたはシート状物である。なかでも透明
樹脂板が耐衝撃性に優れ、好ましい。透明樹脂として
は、例えば、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、ポリエステル系樹脂、トリアセチルセルロース、ジ
アセチルセルロースなどのセルロース系樹脂、スチレン
系樹脂などが挙げられる。中でも光透過性、耐候性など
の点からアクリル系樹脂が適している。また、偏光特性
を付与した光学フィルムまたはシートも同様に挙げられ
る。
【0011】なお、本発明における透明基板や近赤外線
吸収能のない透明板には、必要に応じて光拡散剤、着色
剤、離型剤、安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電
防止剤、難燃化剤などを加えたシートまたはフィルムを
用いても良い。また、透明基板や近赤外線吸収能のない
透明板は単層でも良いし、複数の樹脂を積層したもので
あっても良い。
【0012】本発明における成分(a)の不飽和二重結
合を有する単量体とは、ラジカル重合可能な不飽和二重
結合を分子中に少なくとも1個有する単官能または多官
能の単量体であり、それを重合して得られる樹脂が、可
視光領域で透明なものであれば特に限定されるものでは
ない。
【0013】単官能単量体としては、例えば、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)ア
クリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブ
チル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、
n−ラウリル(メタ)アクリレート、n−ステアリル
(メタ)アクリレートなどの直鎖または分岐アルキル基
を有する(メタ)アクリル酸エステル類;ボルニル(メ
タ)アクリレート、フェンチル(メタ)アクリレート、
1−メンチル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メ
タ)アクリレート、ジメチルアダマンチル(メタ)アク
リレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソ
ボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.
1.02,6 ]デカ−8−イル=(メタ)アクリレート、
ジシクロペンテニル(メタ)アクリレートなどの脂環式
炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;ア
リル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレ
ート、ナフチル(メタ)アクリレートなどのアルケニル
基、アラルキル基、アリール基を有する(メタ)アクリ
ル酸エステル類;スチレン、α−メチルスチレン、ビニ
ルトルエンクロルスチレン、ブロムスチレンなどのスチ
レン系単量体;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタ
コン酸などの不飽和カルボン酸;無水マレイン酸、無水
イタコン酸などの酸無水物;2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレ
ート、モノグリセロール(メタ)アクリレートなどのヒ
ドロキシル基含有単量体;アクリルアミド、メタクリル
アミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ジア
セトンアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリ
レートなどの窒素含有単量体;アリルグリジシルエーテ
ル、グリジシル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基
含有単量体;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、ポリエチレングリコールモノアリルエーテル
などのアルキレンオキサイド基含有単量体;酢酸ビニ
ル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、弗化ビニリデン、エ
チレンなどのその他の単量体などが挙げられるが特にこ
れらに限定されるものでは無い。
【0014】多官能単量体としては、例えば、エチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジ
オールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジ(メタ)アクリレートのようなアルキルジオールジ
(メタ)アクリレート類;テトラエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ
アクリレートのようなアルキレングリコールジ(メタ)
アクリレート類;ジビニルベンゼン、ジアリルフタレー
トのような芳香族多官能化合物;ペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレートのような多価アルコールの
(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられるが、特に
これらに限定されるものではない。上記記載の(メタ)
アクリレートとはアクリレートまたはメタクリレートで
あることを示している。上記の単量体のなかでも入手の
し易さや得られる樹脂の透明性などから(メタ)アクリ
ル酸エステル類が好ましい。なお、上記の単官能単量体
および/または多官能単量体は2種以上を併用すること
ができる。成分(a)の樹脂は、周知の重合方法、例え
ば、塊状重合、懸濁重合、乳化重合などによって容易に
得られる。また、この樹脂には性能を低下させない範囲
で種々の添加物等を含んでいてもよい。
【0015】本発明における成分(b)のリン原子含有
化合物は上記一般式 化3で示されるものであるが、一
般式 化3中のROが下記の一般式 化4
【化4】CH2 =C(X)COO(Y)m − (式中、Xは水素原子またはメチル基、Yは炭素数2〜
4のオキシアルキレン基、mは数平均で1〜20を表
す)で示される(メタ)アクリロイルオキシアルキル基
または(メタ)アクリロイルポリオキシアルキル基であ
るリン原子含有化合物が、成分(a)との共重合体を形
成することができ、樹脂組成物を成形して得られる透明
基板の強度を大きくすることができるので好ましい。
【0016】リン原子含有化合物としては、例えば、モ
ノエチルフォスフェート、ジエチルフォスフェート、モ
ノブチルフォスフェート、ジブチルフォスフェート、モ
ノヘキシルフォスフェート、ジヘキシルフォスフェー
ト、モノヘプチルフォスフェート、ジヘプチルフォスフ
ェート、モノオクチルフォスフェート、ジオクチルフォ
スフェート、モノラウリルフォスフェート、ジラウリル
フォスフェート、モノステアリルフォスフェート、ジス
テアリルフォスフェート、モノ−2−エチルヘキシルフ
ォスフェート、ジ−2−エチルヘキシルフォスフェー
ト、なとのアルキルフォスフェート;モノフェニルフォ
スフェート、ジフェニルフォスフェートなどのアリール
フォスフェート;モノ(ノニルフェニル)フォスフェー
ト、ビス(ノニルフェニル)フォスフェートなどのアラ
ルキルフォスフェート;モノアリルフォスフェート、ジ
アリルフォスフェートなどのアルケニルフォスフェー
ト;ポリエチレングリコールフォスフェートなどのポリ
オキシアルキルフォスフェート類;(メタ)アクリロイ
ルオキシエチルフォスフェート、ビス[(メタ)アクリ
ロイルオキシエチル]フォスフェート、(メタ)アクリ
ロイルオキシプロピルフォスフェート、ビス[(メタ)
アクリロイルオキシプロピル]フォスフェートなどの
(メタ)アクリロイルオキシアルキルフォスフェート;
(メタ)アクリロイルポリオキシエチルフォスフェー
ト、(メタ)アクリロイルポリオキシプロピルフォスフ
ェートなどの(メタ)アクリロイルポリオキシアルキル
フォスフェートなどが挙げられる。なお、上記リン原子
含有化合物は、2種以上併用することができる。
【0017】リン原子含有化合物の使用量は、成分
(a)の単量体および/またはそれを重合してなる樹脂
100重量部に対し、0.1〜50重量部、好ましくは
0.5〜30重量部である。リン原子含有化合物の使用
量が0.1重量部より少ないと良好な近赤外線吸収能を
得ることができない。また50重量部より多いと樹脂組
成物を成形して得られる透明基板の強度が低下し、好ま
しくない。
【0018】本発明における成分(c)の水酸化銅の使
用量は、成分(a)の単量体および/またはそれを重合
してなる樹脂100重量部に対し、0.01〜30重量
部、好ましくは0.1〜20重量部である。水酸化銅の
使用量が0.01重量部より少ないと良好な近赤外線吸
収能を得ることができない。また30重量部より多くな
ると得られる透明基板の可視光領域の光線透過率が低下
するので、好ましくない。なおこの量は、水酸化銅1モ
ルに対し、リン原子含有単量体がほぼ0.05〜10モ
ルに相当する。水酸化銅の代わりに、安息香酸銅、酢酸
銅などの銅の有機化合物を用いた場合には、水酸化銅を
用いて得られる透明基板に比べて耐湿性が劣る。
【0019】本発明の樹脂組成物は、上記の成分
(a)、(b)及び(c)が均一に混じり合ったもので
ある。均一に混合する方法として次の方法などが挙げら
れる。 (1)成分(a)の単量体と成分(b)のリン原子含
有化合物との混合物、または単量体とそれを重合して
なる樹脂との混合物(シロップ)とリン原子含有化合物
との混合物に、水酸化銅を均一に混合し、塊状重合、例
えば、セルや鋳型内で重合硬化させて所定の形状に賦形
する方法。なお、この際の重合は、周知のラジカル重合
開始剤の存在下、またはラジカル重合開始剤と促進剤よ
りなる、いわゆるレドックス系開始剤の存在下に行う方
法、紫外線または放射線を照射する方法など、周知の方
法によって行うことができる。 (2)周知の重合方法、例えば、塊状重合、懸濁重合、
乳化重合などすることによって得られた粉粒状の成分
(a)の樹脂に、成分(b)のリン原子含有化合物と成
分(c)の水酸化銅を、周知の溶融混練方法によって均
一に混合する方法 (3)成分(a)の単量体と成分(b)の(メタ)アク
リロイルオキシエチルフォスフェートなどとの共重合体
に、成分(c)の水酸化銅を周知の溶融混練方法によっ
て均一に混合する方法。
【0020】上記の樹脂組成物から透明基板を得る方法
として次の方法が挙げられる。 (1)上記の樹脂組成物を押出成形法などで板状にする
方法。 (2)上記の樹脂組成物を注型重合する方法。
【0021】また、近赤外線吸収能のない透明板に成分
(a)〜(b)を含有する樹脂組成物からなる層を形成
させる方法として次の方法が挙げられる。 (1)透明板の表面に、樹脂組成物をコーティングする
ことによって樹脂組成物の層を形成させる方法。 (2)透明板の表面に、樹脂組成物からなるフィルムを
貼合する方法。 (3)透明板と樹脂組成物分を積層する方法。
【0022】本発明における透明基板の波長450nm
から650nmの範囲の平均光線透過率は50%以上、
好ましくは60%以上である。50%より低くなると、
しだいにディスプレイ装置の映像が見え難くなり、好ま
しくない。また、波長800nmから1000nmの範
囲の平均光線透過率は30%以下、好ましくは20%以
下である。30%より高くなると、しだいにディスプレ
イ装置からの近赤外線を吸収することができなくなり、
周囲のリモートコントロール機器などに悪影響を及ぼす
ようになる。
【0023】本発明の前面板として、上記の近赤外線吸
収能を有する透明基板に電磁波遮蔽層を形成させて、電
磁波遮蔽能を持たせることができる。電磁波遮蔽層とし
ては、表示面の明るさを損なわないという観点から、導
電性を有する透明板を用いることが望ましい。電磁波遮
蔽層の導電性は、表示装置前面より放射される電磁波量
に応じて設定すればよいが、十分な電磁波遮蔽性を得る
ためには表面抵抗率が100Ω/□以下であることが好
ましく、さらに好ましくは20Ω/□以下である。表面
抵抗率が100Ω/□より高いと十分な電磁波遮蔽性が
得られない場合がある。
【0024】電磁波遮蔽層としては、表面抵抗率が上述
の条件を満たし、かつ光学的に透明であれば特に限定さ
れないが、透明板表面に導電性薄膜を形成したものが好
ましい。透明板としては、プラスチックフィルム若しく
はシート又はガラス板が挙げられるが、取り扱いの容易
さからプラスチックフィルムが好ましい。プラスチック
フィルムとしては、ポリカーボネート、ポリエステル、
ポリエチレンテレフタレート及びトリアセチルセルロー
スなどが例示される。
【0025】透明板表面に導電性薄膜を形成する方法と
しては、透明板表面に白金、金、銀、銅およびパラジウ
ム等の金属、酸化スズ、酸化インジウム等の導電性金属
酸化物をメッキ、蒸着、スパッタリング等の方法で積層
する方法、透明板表面を導電塗料でコーティングする方
法、導電性高分子よりなる層を透明板表面に形成する方
法等、種々の公知の方法を用いることができる。製膜性
および膜質の観点から、真空蒸着法やスパッタリング法
が好ましく、金属層を金属酸化物、金属硫化物および金
属窒化物などの高屈折率誘電体層を交互に積層した構造
の薄膜、および導電性金属酸化物を含む構造の薄膜が、
導電性および光学特性の面から好ましい。また、2枚の
透明板間に導電性繊維よりなるメッシュを挟んだもの、
更に透明板樹脂中に金属粉、金属繊維などの導電性樹脂
剤を充填したものを用いることもできる。
【0026】近赤外線吸収能を有する透明基板に電磁波
遮蔽層を形成する方法としては、特に限定されるもので
はなく、公知の方法が用いられるが、粘着剤を介して貼
合する方法が一般的である。なお、透明基板に、直接、
蒸着、スパッタリング、コーティングなどの方法で電磁
波遮蔽層を形成することもできる。
【0027】本発明の前面板には、その表面に、ハード
コート層、反射防止層または汚染防止層などを形成し
て、機能を向上させることもできる。
【0028】ハードコート層は透明基板の表面に直接、
または電磁波遮蔽層表面に付与することができる。ハー
ドコート層としては、この用途に用いられる公知のもの
で良い。例えば、多官能性モノマーを主成分として重合
硬化させることによって得られる硬化膜を挙げることが
できる。具体的には、ウレタン(メタ)アクリレート、
ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリロイル基を2個以
上含んだ多官能重合性化合物を紫外線、電子線等の活性
化エネルギー線によって重合硬化させた層;およびシリ
コン系、メラミン系、エポキシ系の架橋性樹脂原料を熱
によって架橋硬化させたものなどを挙げることができ
る。なかでも、耐久性や取り扱いの容易さの点でウレタ
ンアクリレート系の樹脂原料を紫外線または電子線によ
って硬化させた層、シリコン系の樹脂原料を熱によって
硬化させた層が優れている。
【0029】また、ハードコート層に表面の光沢を減少
させるために表面に凹凸を形成させる目的で、ハードコ
ート原料液中に無機化合物粒子を添加しても良い。用い
られる無機化合物としては、例えば、二酸化ケイ素、酸
化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化スズ、一酸化
ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化チタンなどの無機酸化
物を挙げることができる。
【0030】ハードコート層を形成させる方法として
は、まず、原料を通常のコーティング作業で用いられる
方法で、つまりスピン塗装、浸漬塗装、ロールコート塗
装、グラビアコート塗装、カーテンフロー塗装、バーコ
ート塗装などで透明基板に塗布する。続いて用いた原料
に応じた方法により、硬化させる。この際、塗膜を密着
しやすくするために、あるいは塗膜の膜厚を調整するた
めにハードコート原料液を種々の溶剤により希釈しても
良い。
【0031】ハードコート層の厚さは特に限定されるも
のではないが、1〜30μmが好ましい。1μmより薄
くなると光の干渉模様が現れ、外観上好ましくない。ま
た30μmより厚くなると塗膜にひびが入るなど、膜の
強度上好ましくない。
【0032】反射防止層は透明基板の表面に直接、また
は電磁波遮蔽層、ハードコート層の表面に付与すること
ができる。反射防止膜としては特に限定されるものでは
なく、公知のものが上げられるが、例えば、特開平4−
338901号公報、特開昭64−86101号公報、
特開昭56−113101号公報に記載の、無機酸化
物、無機ハロゲン化物の単層または多層の薄膜からなる
もので、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッ
タリング法などの公知の方法により形成されるもの、ま
たは特開平7−151904号公報に記載の含フッ素重
合体からなる薄層などが挙げられる。
【0033】汚染防止層は透明基板の表面に直接、また
は電磁波遮蔽層、ハードコート層、反射防止層の表面に
付与することができる。汚染防止層としては特に限定さ
れるものではなく、公知のものが挙げられるが、例え
ば、特開平3−266801号公報、特公平6−293
32号公報、特開平6−256756号公報に記載のフ
ッ素、シロキサン含有化合物からなる汚染防止層が挙げ
られる。
【0034】電磁波遮蔽層、ハードコート層、反射防止
層または汚染防止層は、必要とされる機能に応じて設け
られるが、透明基板の表面に直接形成しても構わない
し、それらの層が形成されたシートまたはフィルムを透
明基板表面に積層または貼合しても良い。また、これら
の層は透明基板の両面または片面に必要に応じて形成さ
れ、その形成される順序も付与する機能の大小などに応
じて、適宜選択される。
【0035】ディスプレイ前面板としては、上記のとお
り近赤外線吸収能を有する透明基板、または電磁波遮蔽
層などを設けた透明基板をそのままで用いることができ
るが、通常、さらに外周部に外枠を、ディスプレイ装置
への取付け具、アース線などを設けて用いられる。
【0036】
【発明の効果】本発明のディスプレイ前面板は、耐湿性
に優れ、可視領域で透明かつ近赤外領域の光線の吸収性
能を有し、プラズマディスプレイ、ELディスプレイ、
液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置の前面に装着す
ることによって、近赤外線によるディスプレイ装置周辺
の機器のリモートコントロールシステムやデータ通信に
障害を及ぼすことを防止できる。さらに、電磁波遮蔽層
を設けることによって電磁波による周辺機器への影響を
防止することも可能である。また、反射防止性、耐擦傷
性、防汚性を付加し、より優れた性能を有するディスプ
レイ前面板を提供するものである。
【0037】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例によってなんら制限さ
れるものではない。なお、評価は下記方法で行った。 (1)光線透過率:得られたサンプルの450〜100
0nmの範囲の分光透過率を日立製作所製自記分光光度
計U3410型を使用して測定した。 (2)視認性:プラズマディスプレイ装置の前面に得ら
れた前面板を取り付けて透視し、取り付ける前の画像の
色、輪郭との差を確認した。 (3)曲げ強度:JIS K 6718に準じて曲げ強
度を測定した。 (4)耐湿性試験:得られた板状の近赤外吸収材料のサ
ンプルを沸騰水中に1時間浸漬した後の状態を肉眼で観
察した。 (5)リモートコントロール試験:家庭用TVの斜め前
方15度、距離10mの位置に、前面板を設置した富士
通ゼネラル社製プラズマディスプレイ装置PDS100
0型を置き、画像を表示させた。家庭用TVの反対側斜
め前方15度、距離3mの場所から家庭用TVにリモー
トコントロール信号(信号波長950nm)を送って、
正常な反応をするか確認し、プラズマディスプレイ装置
を家庭用TVに近づけていき、正常な反応をしなくなる
距離を測定した。ディスプレイ装置から発生される近赤
外線が遮蔽できていない場合は、リモートコントロール
に障害をきたし、反応しないか誤動作を起こす。正常な
反応をしなくなる距離が短いほどリモートコントロール
障害防止機能が優れている。 (6)電磁波遮蔽性:アドバンテスト(株)製プラスチ
ックシールド材評価装置TR17301Aを用いて測定
し、各周波数での遮蔽性を下式 数1で表した。
【0038】
【数1】 電磁波遮蔽性(dB)=20Log10(X0 /X) (式中、X0 はサンプルを入れない場合の電磁波強度、
Xはサンプルを入れた場合の電磁波強度を表す。) 電磁波遮蔽性が全く無い場合、この値は0dBになり、
遮蔽性が良くなるほど大きい値を示す。
【0039】実施例1 メチルメタクリレート78重量%、メタクリル酸4重量
%、下記の化学式 化5で示されるリン原子含有化合物
を8重量%、化学式 化6で示されるリン原子含有化合
物を10重量%からなる単量体混合物100重量部に、
水酸化銅1.2重量部、ラジカル重合開始剤としてt−
ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.3重
量部を溶解した。この溶液を厚さ3mmのポリ塩化ビニ
ル製ガスケットと大きさ620×420mm、厚さ10
mmの2枚のガラス板からなる重合用セルに注入し、6
5℃で10時間、100℃で1時間加熱重合して大きさ
600×400mm、厚さ3mmの近赤外線吸収能を有
する透明基板を得た。同様にして得た透明基板のサンプ
ルについての耐湿性試験の結果、変化は見られなかっ
た。得られた透明基板をそのままプラズマディスプレイ
前面板として使用した。視認性は良好であった。その他
の評価結果を表1、2に示す。
【0040】
【化5】CH2=C(CH3)COO[CH2CH(CH3)O]5.5 −P(O)(OH)2
【0041】
【化6】 {CH2 =C(CH3)COO[CH2CH(CH3)O]5.5 2 −P(O)OH
【0042】実施例2 単量体混合物として、メチルメタクリレート88重量
%、下記の化学式 化7で示されるリン原子含有化合物
を6重量%、化学式 化8で示されるリン原子含有化合
物を6重量%からなる単量体混合物100重量部を用い
た以外は実施例1と同様に行って、大きさ600×40
0mm、厚さ3mmの板状の近赤外線吸収能を有する透
明基板を得た。得られた透明基板をそのままプラズマデ
ィスプレイ前面板として使用した。視認性は良好であっ
た。その他の評価結果を表1、2に示す。
【0043】
【化7】CH2=C(CH3)COOCH2CH(CH3)O−P(O)(OH)2
【0044】
【化8】[CH2=C(CH3)COOCH2CH(CH3)O]2−P(O)OH
【0045】実施例3 片面にマスクフィルムを装着した大きさ600×400
mm、厚さ0.25mmの耐衝撃アクリルフィルム(テ
クノロイ:住友化学工業(株)製)をウレタンアクリレ
ート系ハードコート剤(ユニディック17−806:大
日本インキ化学工業(株)製、固形分がトルエン中に3
0%含有)中に浸漬し、45cm/分の速さで引き上げ
て塗布した。溶剤を揮散させた後にマスクフィルムを取
り除き、120Wのメタルハライドランプ(アイグラフ
ィックス社製UB0451)を20cmの距離から10
秒間照射することにより、ハードコート層をアクリルフ
ィルムに形成させた。ハードコート層を形成させていな
い面には再び、マスクフィルムを装着した。
【0046】このハードコート層を付与したアクリルフ
ィルムを真空蒸着装置の真空蒸着槽にいれ、真空度を2
×10-5Torrにした後、二酸化珪素、二酸化チタン
二酸化珪素、二酸化チタン、二酸化珪素の順序で電子線
により、各層の厚みが順に15、15、30、110、
90nmとなるように蒸着して、反射防止膜を付与し
た。次に、下式 化9
【0047】
【化9】 で示される含フッ素シラン化合物(ダイキン工業(株)
製、数平均分子量が約5000、ビニルトリクロルシラ
ン単位の平均重合度が2)をテトラデカフルオロヘキサ
ンで希釈した0.1重量%溶液に、上記のハードコート
層、反射防止層を付与したアクリルフィルムを浸漬し、
15cm/分の速さで引き上げて塗布した。塗布後は室
温下で一昼夜放置して溶剤を揮散させて汚染防止層を反
射防止層の表面に形成させた。
【0048】このアクリルフィルムを、マスクフィルム
を取り除き、実施例1と同様の方法で得られた近赤外線
吸収能を有する透明基板の両面に、アクリル系粘着剤を
用いて貼合し、ハードコート層、反射防止層、汚染防止
層を有する透明基板を得た。この透明基板をプラズマデ
ィスプレイ前面板として使用した。実施例1の前面板に
比べ、背景の写り込みが少なく、視認性は良好であっ
た。その他の評価結果を表1、2に示す。
【0049】実施例4 固形分が30%となるようにトルエンで希釈したウレタ
ンアクリレート系ハードコート剤(ユニディック17−
806:大日本インキ化学工業(株)製)にシリカ微粒
子(サイロイド244:富士デヴィソン化学製)をハー
ドコート固形分100重量部に対して6重量部添加し、
撹拌機で5分間撹拌し分散させた。
【0050】この分散液中に、片面にマスクフィルムを
装着した大きさ600×400mm、厚さ0.25mm
の耐衝撃アクリルフィルム(テクノロイ:住友化学工業
(株)製)を浸漬し、30cm/分の速さで引き上げて
塗布した。溶剤を揮散させた後にマスクフィルムを取り
除き、120Wのメタルハライドランプ(アイグラフィ
ックス社製UB0451)を20cmの距離から10秒
間照射することにより、防眩層をアクリルフィルムの片
面に形成させた。防眩層を形成させていない表面には再
びマスクフィルムを装着した。
【0051】得られた防眩層付きアクリルフィルムをコ
ロナ処理機(3005DW−SLR:ソフタル日本社
製)で400W・分/m2のエネルギーで防眩層の表面
をコロナ処理した。次に、コロナ処理した防眩層付きア
クリルフィルムに実施例3と同様にして防眩層上に含フ
ッ素シラン化合物の汚染防止層を付与した。
【0052】このアクリルフィルムを、マスクフィルム
を取り除き、実施例1と同様の方法で得られた近赤外線
吸収能を有する透明基板の両面に、アクリル系粘着剤を
用いて貼合し、汚染防止層を付与された防眩層を有する
透明基板を得た。この透明基板をプラズマディスプレイ
前面板として使用した。実施例1の前面板に比べ、背景
の写り込みが少なく、視認性は良好であった。その他の
評価結果を表1、2に示す。
【0053】実施例5 実施例1と同様の方法で得られた近赤外線吸収能を有す
る透明基板の片面に、実施例4と同様の汚染防止層の付
与された防眩性アクリルフィルムをアクリル系粘着剤を
用いて貼合し、もう片面に実施例3と同様の汚染防止層
の付与された反射防止層付きアクリルフィルムをアクリ
ル系粘着剤を用いて貼合し、片面に汚染防止処理された
防眩層を有し、片面にハードコート層、反射防止層、汚
染防止層を有する透明基板を得た。この透明基板をプラ
ズマディスプレイ前面板として、反射防止層を外側にし
てディスプレイ装置に取り付けた。実施例1の前面板に
比べ、背景の写り込みが少なく、視認性は良好であっ
た。その他の評価結果を表1、2に示す。
【0054】実施例6 実施例3において、アクリルフィルムの代わりに、実施
例1と同様の近赤外線吸収能を有する透明基板を用い
て、透明基板に直接ハードコート層、反射防止層、汚染
防止層を形成し、透明基板を得た。この透明基板をプラ
ズマディスプレイ前面板として使用した。実施例1の前
面板に比べ、背景の写り込みが少なく、視認性は良好で
あった。その他の評価結果を表1、2に示す。
【0055】実施例7 透明板として市販のハードコートペット(東洋紡製)を
用い、この表面に二酸化セリウム/銀/二酸化セリウム
の層構造を有する導電性薄膜を真空蒸着法にて形成し、
導電性フィルムを作製した。水晶振動子法による膜厚
は、透明板から二酸化セリウム(403Å)/銀(15
0Å)/二酸化セリウム(407Å)であった。二酸化
セリウムは電子線加熱で、銀は抵抗加熱にて蒸着した。
得られた導電性フィルムの表面抵抗率は6.0Ω/□で
あった。この導電性フィルムを実施例1と同様にして得
た近赤外線吸収能を有する透明基板に粘着剤を介して積
層した。得られた透明基板の電磁波遮蔽性を表3に示し
た。
【0056】実施例8 実施例7と同じ導電性フィルムを実施例2と同様にして
得た近赤外線吸収能を有する透明基板に粘着剤を介して
積層した。得られた透明基板の電磁波遮蔽性を表3に示
した。
【0057】比較例1 市販の厚み3mmのアクリル板(住友化学工業(株)
製)スミペックス000)をそのままプラズマディスプ
レイ前面板として用いた。背景の写り込みは合ったが視
認性は良好であった。その他の評価結果を表1、2に示
す。
【0058】比較例2 市販の反射防止層を有するディスプレイフィルターl
(住友化学工業(株)製エスクリーンFD)をプラズマ
ディスプレイ前面板として用いた。背景の写り込みは少
なく、視認性は良好であった。その他の評価結果を表
1、2に示す。
【0059】比較例3 メチルメタクリレート88重量%、下記の化学式 化10
で示されるリン原子含有化合物を6重量%、化学式 化
11で示されるリン原子含有化合物を6重量%からなる単
量体混合物100重量部に、無水安息香酸銅5重量部、
ラジカル重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ−2−
エチルヘキサノエート0.3重量部を溶解した。この溶
液を用いた以外は実施例1と同様に行って大きさ600
×400mm、厚さ3mmの板状の近赤外線吸収能を有
する透明基板を得た。得られた透明基板をそのままプラ
ズマディスプレイ前面板として使用した。視認性は良好
であった。耐湿性試験を行ったところ、白化が見られ
た。その他の評価結果を表1、2に示す。
【0060】
【化10】CH2=C(CH3)COOCH2CH2O−P(O)(OH)2
【0061】
【化11】[CH2=C(CH3)COOCH2CH2O]2−P(O)OH
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02B 5/22 G02F 1/1335 G02F 1/1335 G09F 9/00 314Z G09F 9/00 314 H01J 11/02 E H01J 11/02 H04N 5/72 A H04N 5/72 C08F 2/44 Z // C08F 2/44 F21V 9/04 F21V 9/04 G02B 1/10 Z (C08K 13/02 3:22 5:521)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(a)〜(c)を含有する樹脂
    組成物を成形して得られる透明基板からなるディスプレ
    イ前面板。 (a)不飽和二重結合を有する単量体および/またはそ
    れを重合してなる樹脂 (b)下記一般式 化1 【化1】(RO)3-n −P(O)−(OH)n (式中、Rは炭素数1〜18のアルキル基、アリール
    基、アラルキル基もしくはアルケニル基を、またはRO
    は炭素数4〜100のポリオキシアルキル基、(メタ)
    アクリロイルオキシアルキル基もしくは(メタ)アクリ
    ロイルポリオキシアルキル基を、nは1又は2を表す)
    で示されるリン原子含有化合物 (c)水酸化銅
  2. 【請求項2】 透明基板が請求項1に記載の樹脂組成物
    からなる層を透明板に形成してなるディスプレイ前面
    板。
  3. 【請求項3】 透明基板の平均光線透過率が、波長が4
    50nmから650nmの範囲では50%以上、波長が
    800nmから1000nmの範囲では30%以下であ
    る請求項1または請求項2記載のディスプレイ前面板。
  4. 【請求項4】 リン原子含有化合物のROが一般式 化
    2 【化2】CH2 =C(X)COO(Y)m − (式中、Xは水素原子またはメチル基、Yは炭素数2〜
    4のオキシアルキレン基、mは数平均で1〜20を表
    す)で示される(メタ)アクリロイルオキシアルキル基
    または(メタ)アクリロイルポリオキシアルキル基であ
    る請求項1記載のディスプレイ前面板
  5. 【請求項5】 樹脂組成物の組成割合が、成分(a)不
    飽和二重結合を有する単量体および/またはそれを重合
    してなる樹脂100重量部に対して、成分(b)リン原
    子含有化合物を0.1〜50重量部、成分(c)水酸化
    銅を0.01〜30重量部である請求項1記載のディス
    プレイ前面板。
  6. 【請求項6】 透明基板に電磁波遮蔽層を形成してなる
    請求項1または請求項2記載のディスプレイ前面板。
  7. 【請求項7】 電磁波遮蔽層が導電性を有する透明板で
    ある請求項6記載のディスプレイ前面板。
  8. 【請求項8】 導電性を有する透明板が、表面に導電性
    薄膜を有するプラスチックフィルムもしくはシートまた
    はガラス板である請求項7記載のディスプレイ前面板。
  9. 【請求項9】 導電性薄膜が、金属層を誘電体層を交互
    に挟んで積層してなる請求項8記載のディスプレイ前面
    板。
  10. 【請求項10】 表面にハードコート層を有する請求項
    1、請求項2または請求項6記載のディスプレイ前面
    板。
  11. 【請求項11】 表面に反射防止層を有する請求項1、請
    求項2または請求項6記載のディスプレイ前面板。
  12. 【請求項12】 表面に汚染防止層を有する請求項1、請
    求項2または請求項6記載のディスプレイ前面板。
  13. 【請求項13】 ディスプレイがプラズマディスプレイで
    ある請求項1、請求項2または請求項6記載のディスプ
    レイ前面板。
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