WO2006009211A1 - 近赤外光吸収材料及び積層体 - Google Patents

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Abstract

 本発明は、合わせガラスの近赤外光吸収層に適用でき、しかも、従来以上に優れた近赤外光遮断特性を付与することが可能な近赤外光吸収材料を提供することを目的とする。本発明の合わせガラス10(積層体)は、一対の透光性基板1と、この一対の透光性基板1に挟持された中間膜2(近赤外光吸収層)とを備えるものである。この中間膜2は、近赤外光吸収材料から構成され、この近赤外光吸収材料は、ポリビニルアセタール、銅イオン、及び、希土類金属イオンを含有するものである。

Description

明 細 書
近赤外光吸収材料及び積層体
技術分野
[0001] 本発明は、近赤外光吸収材料及び積層体に関する。
背景技術
[0002] 窓材等に用いるための光学部材としては、ガラス等力 なる一対の透光性基板の 間に、榭脂からなる中間膜を挟んだ構造の合わせガラスが知られている。このような 合わせガラスは、高強度、高耐久性等の優れた特性を有していることから頻繁に用い られている。
[0003] 近年、これらの合わせガラスには、赤外線又はその近傍領域の波長の光線 (以下、 「近赤外光」 ヽぅ)を遮断し得る特性が求められて ヽる。かかる特性を有する合わせ ガラスを窓材ゃ壁材等に適用すれば、例えば太陽光における上記領域の波長を有 する光線、すなわち熱線の室内への侵入を抑制することができる。これにより、室内 が過度に高温となることを抑制して室内環境を快適に保つことができるようになり、し 力も冷房等に力かるコストを低減することも可能となる。
[0004] このように近赤外光を遮断できる合わせガラスとしては、中間膜として、近赤外光を 吸収する特性を有する材料からなる層(近赤外光吸収層)を備えるものが知られてい る。このような合わせガラスとして、例えば、近赤外光吸収層が、銅イオン、ポリビニル ブチラール及び 2—ェチルへキシルホスフェートを含有する材料によって構成された ものが開示されている (例えば、特許文献 1参照)。
特許文献 1:特開平 9 211220号公報 (第 7頁)
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0005] 上述した合わせガラスは、十分に近赤外光を遮断することができるものであった力 近年、合わせガラスに対して、今まで以上に近赤外光を遮断する特性に優れることが 求められている。
[0006] そこで、本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、合わせガラスの近赤 外光吸収層に適用でき、し力も、従来以上に優れた近赤外光遮断特性を付与するこ とが可能な近赤外光吸収材料を提供することを目的とする。本発明はまた、かかる近 赤外光吸収材料力 なる近赤外光吸収層を備える積層体を提供することを目的とす る。
課題を解決するための手段
[0007] 上記目的を達成するために、本発明の近赤外光吸収材料は、ポリビニルァセター ル、銅イオン、及び、希土類金属イオンを含有することを特徴とする。
[0008] 上記従来技術の合わせガラスのように、所定の榭脂中の銅イオンは、近赤外光吸 収性を有することが知られている。本発明者らが、力かる銅イオンの特性について詳 細な検討を行ったところ、近赤外光吸収材料中における銅イオンの含有量を多くす るほど、より優れた近赤外光吸収特性が得られるようになることが判明した。しかしな がら、近赤外光吸収材料において、このように銅イオンの含有量を増加させると、優 れた近赤外光吸収特性が得られるようになる反面、力かる材料力 なる近赤外光吸 収層の安定性が低下する傾向にあることが判明した。このため、このような近赤外光 吸収層を備える合わせガラス等は、長期使用によって当該層に濁りが生じて可視光 透過性が低下するといつた新たな問題が発生することを見出した。
[0009] そこで、本発明者らは、近赤外光吸収材料に含有させる金属イオンにっ 、て更に 検討を行った結果、銅イオンと希土類金属イオンとを組み合わせて含有させることに よって、銅イオンの含有量を増加させなくとも近赤外光吸収特性を高め得るという新 たな知見を得た。
[0010] ここで、上述の如ぐ所定の榭脂中において、銅イオンは、近赤外光吸収特性を有 することが知られている。一方、希土類金属(例えば、ネオジムイオン)は、人の目が 眩しさを感じる波長領域 (例えば 580nm付近)の光を吸収する特性を有しており、こ れにより眩しさを抑える特性 (防眩性)を付与し得ることが知られている。本発明の近 赤外光吸収材料は、上述した特性を発揮し得る 2種の金属イオンを組み合わせて含 有しているため、力かる材料力 なる近赤外光吸収層は、優れた近赤外光吸収特性 を有するばかりでなく、優れた防眩性をも有するものとなる。
[0011] また、本発明の近赤外光吸収材料は、榭脂成分としてポリビニルァセタールを含有 するものである。従来、近赤外光吸収材料に適用し得る榭脂成分としては、ポリビニ ルァセタールのほかにアクリル系樹脂が知られている。し力しながら、本発明者らの 検討によると、銅イオン及び希土類イオンを含む近赤外光吸収材料において、榭脂 成分としてアクリル系榭脂を適用すると、可視光領域の光をも吸収してしまう場合があ ることが判明した。このため、力かる材料力 構成される近赤外光吸収層を備える合 わせガラス等には、可視光の透過性が低いものもあり、高い可視光透過率が必要とさ れる窓材等に対しては適用が困難である場合があることが判明した。これに対し、榭 脂成分としてポリビニルァセタールを用いた本発明の近赤外光吸収材料によれば、 近赤外領域の光を選択的に吸収することが可能であり、十分な可視光透過性を維持 しつつ優れた近赤外光吸収特性が得られるようになる。
[0012] 上記本発明の近赤外光吸収材料は、上述した成分に加え、ホスフィン酸化合物、 ホスホン酸ィ匕合物、ホスホン酸モノエステルイ匕合物、リン酸モノエステルイ匕合物及びリ ン酸ジエステルイ匕合物力 なる群より選ばれる少なくとも一種のリンィ匕合物を更に含 有するものであると好ましい。このようなリンィ匕合物を含有することにより、より優れた 近赤外光吸収特性が得られるようになるほか、力かる材料力もなる近赤外光吸収層 の安定性を更に向上させることができる。
[0013] また、上記希土類金属イオンとしては、ネオジムイオン及び Z又はプラセオジムィォ ンが好ましい。希土類金属イオンとしてこれらのものを含有すると、近赤外光吸収特 性が向上するば力りでなぐより優れた防眩性が得られるようになる。
[0014] さらに、上記本発明の近赤外光吸収材料は、銅イオンを 0. 1〜5質量%含有し、且 つ、希土類金属イオンを 0. 5〜 10質量%含有していることが好ましい。これらの範囲 の銅イオン及び希土類金属イオンを含有することにより、優れた近赤外光吸収特性 及び防眩性が得られるようになる。
[0015] より具体的には、上記リン化合物としては、下記一般式(1)で表されるリン酸エステ ル化合物が好ましい。なお、下記一般式(1)で表されるリン酸エステルイ匕合物として は、下記の官能基を有するものを単独で用いてもよぐ複数種を混合して用いてもよ い。
[化 1]
Figure imgf000006_0001
[式中、 nは 1又は 2であり、 R1は、アルキル基、シクロアルキル基、ァルケ-ル基、了 ルキニル基、ァリール基、ァリル基、ォキシアルキル基、ポリオキシアルキル基、ォキ シァリール基、ポリオキシァリール基、(メタ)アタリロイルォキシアルキル基又は (メタ) アタリロイルポリオキシアルキル基を示し、これらの基の炭素数は、それぞれ 1〜30で ある。なお、これらの基は、当該基における少なくとも一つの水素原子が、ハロゲン原 子、ォキシアルキル基、ポリオキシアルキル基、ォキシァリール基、ポリオキシァリー ル基、ァシル基、アルデヒド基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、(メタ)アタリロイル 基、(メタ)アタリロイルォキシアルキル基、(メタ)アタリロイルポリオキシアルキル基又 はエステル基で置換されていてもよい。 ]
[0016] 本発明はまた、透光性基板と、この透光性基板上に設けられた、上記本発明の近 赤外光吸収材料カゝらなる近赤外光吸収層とを備える積層体を提供する。かかる積層 体は、上記本発明の近赤外光吸収性組成物からなる近赤外光吸収層を備えて 、る ことから、近赤外光を遮断する特性に優れるのみならず、防眩性にも優れるという特 性を有している。また、この積層体を、一対の透光性基板で近赤外光吸収層を挟む 構成とすれば、近赤外光遮断特性及び防眩性の両方に優れる合わせガラスを得るこ とがでさる。
発明の効果
[0017] 本発明によれば、合わせガラスの近赤外光吸収層に適用でき、十分な可視光透過 性を維持しつつ、従来以上に優れた近赤外光遮断特性を付与することが可能であり 、しカゝも、合わせガラスに対して優れた防眩性をも付与できる近赤外光吸収材料を提 供することが可能となる。また、かかる近赤外光吸収材料からなる近赤外光吸収層を 備える積層体を提供することが可能となる。
図面の簡単な説明
[0018] [図 1]実施形態の合わせガラスの断面構造の一例を模式的に示す図である。 [図 2]反射層を有する合わせガラスの断面構造の一例を模式的に示す図である。
[図 3]透光性基板間に設けられた複数の層間に反射層を有する合わせガラスの断面 構造の一例を模式的に示す図である。
[図 4]実施例 1〜3、比較例 1、 2及び 7、並びに、参考例 1及び 2の特性評価用サンプ ルで得られた分光スペクトルを示す図である。
符号の説明
[0019] 1…透光性基板、 2…中間膜、 10…合わせガラス、 20…合わせガラス、 21…透光 性基板、 22· ··近赤外光吸収層、 23· ··反射層、 30· ··合わせガラス、 31· ··透光性基 板、 32· ··近赤外光吸収層、 33· ··反射層、 34…榭脂層。
発明を実施するための最良の形態
[0020] 以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
(近赤外光吸収材料)
[0021] 実施形態の近赤外光吸収材料は、ポリビニルァセタール、銅イオン及び希土類金 属イオンを含むものである。
[0022] まず、近赤外光吸収材料中のポリビュルァセタールとしてはポリビュルブチラール( PVB)が好ましい。ポリビュルァセタールは、後述する積層体における透光性基板に 対する接着性に優れるほか、柔軟であり、しかも温度に依存して変形し難いという特 性を有している。このため、積層体を製造する際の成形加工を容易化することができ る。また、ポリビュルァセタールは、銅イオンや希土類金属イオン等の他の成分を良 好に溶解及び Z又は分散し易 ヽと ヽぅ特性を有して ヽるため、優れた可視光透過性 を有する近赤外光吸収層を形成し得る。なお、榭脂成分としては、ポリビニルァセタ ールを主成分として含む限り、例えば、エチレン 酢酸ビュル系共重合体やアクリル 系榭脂等を組み合わせて含有していてもよい。特に、ポリビニルァセタールのなかで も、ポリビニルブチラールは、中間膜とした場合に、透明性及び耐侯性に優れるほか 、ガラスに対する接着性も優れるものとなる。
[0023] なお、上記ポリビュルァセタールは、必要な物性に応じて、適当な組み合わせでブ レンドされたものであってもよぐまた、ァセタール化時に複数種のアルデヒドを組み 合わせてァセタール化することにより得られたものであってもよい。ポリビュルァセタ ールの分子量、分子量分布及びァセタールイ匕度は特に限定されないが、好適なァ セタール化度は 40〜85%であり、より好ましい下限は 60%、上限は 75%である。
[0024] 上記ポリビュルァセタールは、ポリビュルアルコールをアルデヒドによりァセタール 化することにより好適に得ることができる。この反応に用いるポリビュルアルコールは、 一般にポリ酢酸ビュルを酸ィ匕することにより得られるものであり、酸ィ匕度が 80〜99. 8 モル%であるポリビュルアルコールが好適である。また、アルデヒドとしては特に限定 されず、例えば、炭素数が 1〜: LOのアルデヒド等が挙げられ、より具体的には、例え ば、 n—ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、 n—バレルアルデヒド、 2—ェチル ブチルアルテヒド、 n—へキシルアルデヒド、 n—ォクチルアルデヒド、 n—ノ-ルアル デヒド、 n—デシルアルデヒド、ホルムアルデヒド、ァセトアルデヒド、ベンズアルデヒド 等が挙げられる。なかでも、 n—ブチルアルデヒド、 n—へキシルアルデヒド、 n—バレ ルアルデヒド等が好ましい。より好ましくは、炭素数力 のブチルアルデヒドである。
[0025] 銅イオンは、 2価の銅イオンである。この銅イオンは、銅塩の形態で近赤外光吸収 材料中に供給することができる。銅塩の具体例としては、酢酸銅、蟻酸銅、ステアリン 酸銅、安息香酸銅、ェチルァセト酢酸銅、ピロリン酸銅、ナフテン酸銅、クェン酸銅等 の有機酸の銅塩無水物、水和物若しくは水化物、或いは、酸化銅、塩化銅、硫酸銅 、硝酸銅、塩基性炭酸銅等の無機酸の銅塩の無水物、水和物若しくは水化物、又は 、水酸化銅が挙げられる。これらのなかでは、酢酸銅、酢酸銅一水和物、安息香酸 銅、水酸化銅、塩基性炭酸銅が好ましく用いられる。なお、銅イオン源であるこれらの 銅塩は、単独で用いてもよぐ複数組み合わせて用いてもよい。
[0026] 希土類金属イオンとしては、ランタノイド系、すなわち、ランタン、セリウム、ブラセォ ジム、ネオジム、エルビウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジス プロシゥム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム等の金属ィ オンが挙げられる。なかでも、プラセオジム、ネオジム、エルビウム、ホルミウム、ユー 口ピウムは、ポリビニルァセタールへの溶解性に優れること力も好ましぐプラセオジム 又はネオジムが特に好ましい。プラセオジム又はネオジムは、銅イオンと組み合わせ て近赤外光吸収材料に含有させた場合に、特に優れた近赤外光吸収性及び防眩 性を付与できる傾向にある。 [0027] このような希土類金属イオンは、希土類金属化合物の形態で近赤外光吸収材料中 に供給することができる。希土類金属化合物としては、上述した希土類金属と、酢酸 、安息香酸、シユウ酸等の有機酸、若しくは、硫酸、塩酸、硝酸、フッ素酸等の無機 酸とから構成される金属塩の無水物又は水和物や、希土類金属の酸化物や水酸化 物等が挙げられる。
[0028] 近赤外光吸収材料は、上述した各成分に加えて、所定のリン化合物を更に含有し ていると好ましい。リン化合物としては、下記一般式(1)で表されるリン酸エステルイ匕 合物、下記一般式(2)で表されるホスフィン酸ィヒ合物、下記一般式(3)で表されるホ スホン酸ィ匕合物、並びに、下記一般式 (4)で表されるホスホン酸モノエステルイ匕合物 力もなる群より選ばれる少なくとも一種のリンィ匕合物が挙げられる。
[化 2]
Figure imgf000009_0001
[0029] 上記式中、 nは 1又は 2であり、 R1, R2\ R22、 R3、 R41及び R42は、それぞれ独立に 、アルキル基、シクロアルキル基、ァルケ-ル基、アルキ-ル基、ァリール基、ァリル 基、ォキシアルキル基、ポリオキシアルキル基、ォキシァリール基、ポリオキシァリー ル基、(メタ)アタリロイルォキシアルキル基又は (メタ)アタリロイルポリオキシアルキル 基を示し、これらの基の炭素数は、それぞれ 1〜30である。なお、これらの基は、当 該基における少なくとも一つの水素原子が、ハロゲン原子、ォキシアルキル基、ポリ ォキシアルキル基、ォキシァリール基、ポリオキシァリール基、ァシル基、アルデヒド 基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、(メタ)アタリロイル基、(メタ)アタリロイルォキシ アルキル基、(メタ)アタリロイルポリオキシアルキル基又はエステル基で置換されて 、 てもよい。なお、上記式(1)〜 (4)で表されるリンィ匕合物は、それぞれについて、上述 した官能基を有するものを単独で用いてもよぐ 2種以上を混合して用いてもよい。
[0030] なかでも、リンィ匕合物としては、上記一般式(1)で表されるリン酸エステルイ匕合物(リ ン酸モノエステルイ匕合物及び Z又はリン酸ジエステルイ匕合物)が好ましい。上記一般 式(1)で表されるリン酸エステル化合物において、 R1で表される基としては、アルキ ル基、アルケニル基又は下記一般式 (5)で表される重合性官能基が挙げられる。な お、下記一般式(5)中、 Xは、水素原子又はメチル基を示し、 pは 2〜6の整数であり 、 mは 0〜5の整数である。
[化 3]
… )
Figure imgf000010_0001
[0031] R1で表される官能基として上述したもののうち、アルキル基としては、炭素数 1〜30 のアルキル基が好ましぐ炭素数 1〜18のアルキル基がより好ましい。このようなアル キル基としては、 n—ブチル基、 n—へキシル基、 n—ォクチル基、 2—ェチルへキシ ル基、 n—デシル基、 n—ドデシル基等が挙げられ、なかでも、 2—ェチルへキシル基 が好ましい。また、ァルケ-ル基としては、ォレイル基が好ましい。
[0032] 実施形態の近赤外光吸収材料がこのようにリン化合物を含有する場合、近赤外光 吸収材料においては、銅イオン、希土類金属イオン及びリンィ匕合物の各成分は、単 に混合物として存在していてもよぐまた、銅イオン及び希土類金属イオンがそれぞ れリン化合物と反応して、リン含有銅化合物及びリン含有希土類金属化合物 (以下、 これらをまとめて「リン含有金属化合物」 、う)を形成した状態で存在して ヽてもよ ヽ
[0033] 後者の場合、リン含有金属化合物は、リンィ匕合物におけるリン含有基 (例えば、リン 酸エステルにおけるリン酸基)と各金属イオンとが、イオン結合及び Z又は配位結合 することにより生じたものであると好ましい。このようなリン含有金属化合物は、例えば 、銅イオン及び希土類金属イオンの原料とリンィ匕合物とを混合してこれらを反応させ るか、または、まず銅イオンとリンィ匕合物、及び、希土類金属イオンとリンィ匕合物をそ れぞれ反応させて各金属イオンに対応するリン含有金属化合物を得た後、これらを 混合すること〖こよって調製することができる。
[0034] さらに、銅イオン及び希土類金属イオンの合計量と、リン化合物の含有量の割合は 、これらのリン化合物が水酸基又は水酸基由来の酸素原子を有している場合、(水酸 基又は酸素原子の合計量) / (銅イオン及び希土類金属イオンの合計量)が、モル 比で、 1〜12であると好ましぐ 1〜8であるとより好ましぐ 1. 5〜4となる量であると更 に好ましい。この比率が 1未満となる場合、近赤外光吸収性や可視光透過性が低下 する傾向にある。一方、 12を超える場合、銅イオン又は希土類金属イオンとの配位 結合又はイオン結合に関与しない水酸基の量が過大となり、吸湿性が大きくなり過ぎ る傾向にある。
[0035] 上述した各成分を含有する近赤外光吸収材料は、例えば、ポリビニルァセタール 中に、上述した銅イオン及び希土類金属の原料やリン化合物を溶解及び Z又は分 散させることにより調製することができる。より具体的には、ポリビュルァセタールや金 属イオンの原料等を加熱溶融して混練する方法や、ポリビニルァセタールを溶媒に 溶解及び Z又は分散させ、この溶液中に金属イオンの原料等を添カ卩 ·混合した後、 溶媒を除去する方法が例示できる。
[0036] 実施形態の近赤外光吸収材料は、上述した各成分のほか、ポリビュルァセタール との相溶性に優れる可塑剤を更に含有して ヽると好ま ヽ。このように可塑剤を含有 して 、ると、金属イオン等のポリビニルァセタールに対する溶解及び Z又は分散性が 更に高められる傾向にあり、近赤外光吸収性や可視光透過性を一層向上させること ができる。このような可塑剤としては、一塩基性有機酸エステル、多塩基性有機酸ェ ステル等の有機系可塑剤や、有機リン酸系、有機亜リン酸系等のリン酸系可塑剤等 が好適に用いられる。より具体的には、リン酸エステル系可塑剤、フタル酸系可塑剤 、脂肪酸系可塑剤、グリコール系可塑剤等が挙げられる。
[0037] 一塩基性有機酸エステルとしては、例えば、トリエチレングリコール、テトラエチレン グリコール又はトリプロピレングリコール等のダリコールと、酪酸、イソ酪酸、カプロン酸
、 2—ェチル酪酸、ヘプタン酸、 n—オクタン酸、 2—ェチルへキサン酸、ペラルゴン 酸 (n—ノ-ル酸)又はデシル酸等の一塩基性有機酸との反応によって得られるダリ コール系エステル等が挙げられる。より具体的には、トリエチレングリコールジ— 2— ェチルへキサノエート(3GO)、トリエチレングリコールジー 2—ェチルブチレート(3G H)、ジへキシルアジペート(DHA)、テトラエチレングリコールジヘプタノエート(4G7 )、テトラエチレングリコールジー 2—ェチルへキサノエート(4GO)、トリエチレングリコ ールジヘプタノエート(3G7)等が例示でき、なかでも、 3GO、 3GH又は 3G7が好ま しい。
[0038] また、多塩基性有機酸エステルとしては特に限定されず、例えば、アジピン酸、セ バシン酸又はァゼライン酸等の多塩基性有機酸と、炭素数 4〜8の直鎖状又は分枝 状アルコールとの反応によって得られるエステル等が挙げられる。例えば、ジブチル セバシン酸エステル、ジォクチルァゼライン酸エステル、ジブチルカルビトールアジピ ン酸エステル等が好適に用いられる。さらに、有機リン酸系可塑剤としては、例えば、 トリブトキシェチルホスフェート、イソデシルフエ-ルホスフェート、トリイソプロピルホス フェート等が挙げられる。
[0039] さらに近赤外光吸収材料は、その他の添加剤を含有していてもよい。このような添 加剤としては、例えば、色調を調整するための成分、物性を調整するための成分、近 赤外光吸収材料を安定化させる成分、後述する積層体を形成する際の透光性基板 との密着性を調整するための成分等が挙げられる。その他、近赤外光吸収材料には 、必要に応じて、中間膜等を形成する際の押出機中での熱による変質を防止するた めの酸化防止剤、界面活性剤、難燃剤、帯電防止剤、或いは、耐湿剤等の添加剤 が更に添加されていてもよい。以下、これらの添加剤の一部についてより具体的に説 明する。
[0040] まず、上記色調を調整するための成分としては、染料、顔料、金属化合物等が挙げ られる。また、近赤外光吸収材料を安定化するための成分としては、紫外線吸収剤、 光安定剤、熱安定剤、抗酸化剤等が挙げられる。
[0041] より具体的には、上記紫外線吸収剤としては、ベンゾエート系化合物、サリシレート 系化合物、ベンゾフエノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、シァノアクリレート 系化合物、シユウ酸ァニリド系化合物、トリアジン系化合物等が挙げられる。なかでも 、ベンゾエート系化合物としては、 2, 4—ジ— t—ブチルフエ-ルー 3,, 5,—ジ— t— ブチルー 4'ーヒドロキシベンゾエートが挙げられ、サリシレート系化合物としては、フ ェ -ルサリシレートや p— t ブチルフエ-ルサリシレートが挙げられる。
[0042] また、ベンゾフエノン系化合物としては、 2, 4—ジ一ヒドロキシベンゾフエノン、 2 ヒ ドロキシ 4ーメトキシベンゾフエノン、 2 ヒドロキシ 4ーメトキシベンゾフエノン 5 ースルホン酸、 2 ヒドロキシ 4—n—ォクチルォキシベンゾフエノン、 2 ヒドロキシ — 4— n—ドデシルォキシベンゾフエノン、 2, 2' , 4, 4'—テトラヒドロべンゾフエノン、 ビス(5 ベンゾィル 4 ヒドロキシ一 2—メトキシフエニル)メタン、 2, 2'—ジヒドロキ シー 4, 4'ージメトキシベンゾフエノン、 2, 2'ージヒドロキシー 4, 4'ージメトキシベン ゾフエノン一 5, 5,一ジスルホン酸ナトリウム、 2, 2'—ジヒドロキシ一 5—メトキシベン ゾフエノン、 2 ヒドロキシ 4ーメタクリロイルォキシェチルベンゾフエノン、 4一べンゾ ィルォキシ 2 ヒドロキシベンゾフエノン、 2, 2' , 4, 4'ーテトラヒドロキシベンゾフエ ノン等が挙げられる。
[0043] さらに、ベンゾトリアゾール系化合物としては、 2— (2'—ヒドロキシ一 5 '—メチルフ 工 -ル)ベンゾトリァゾール、 2— (2'ーヒドロキシ—3 '—t—ブチルー 5 ' メチルフエ ニル) 5 クロ口べンゾトリァゾール、 2— (2,一ヒドロキシ一 3,, 5,一ジ一 t—ブチル フエ-ル) 5 クロ口べンゾトリァゾール、 2— (2,一ヒドロキシ一 3,, 5,一ジ一 t—ブ チルフエ-ル)ベンゾトリァゾール、 2—(2,ーヒドロキシ 5—t—ォクチルフエ-ル) ベンゾトリァゾール、 2—(2,ーヒドロキシー5— t—ブチルフエ-ル)ベンゾトリァゾー ル、 2— [2,一ヒドロキシ一 3,一(3,,, 4" , 5 " , 6,,一テトラヒドロフタリミドメチル) —5,一メチルフエ-ル]ベンゾトリァゾール、 2— (2,一ヒドロキシ一 3,, 5,一ジ一 t— ァミルフエ-ル)ベンゾトリァゾール、 2— (2,—ヒドロキシ— 5— t—ォクチルフエ-ル) ベンゾトリァゾール、 2— [2,一ヒドロキシ一 3,, 5,一ビス( α , a—ジメトキシベンゾィ ル)フエ-ル]ベンゾトリァゾール、 2, 2'—メチレンビス [4— (1, 1, 3, 3—テトラメチ ルブチル)ー6—(2N べンゾトリァゾールー 2 ィル)フエノール]、 2—(2,ーヒドロ キシ一 5 '—メタクリロイルォキシェチルフエ-ル) 2H ベンゾトリァゾール、 2- (2' —ヒドロキシ一 3 '—ドデシルー 5 '—メチルフエニル)ベンゾトリァゾール、メチル 3 — [3— t ブチル 5— (2H ベンゾトリアゾール 2—ィル) 4 ヒドロキシフエ- ル]プロピオネートとポリエチレングリコールとの縮合物等が挙げられる。
[0044] さらにまた、シァノアクリレート系化合物としては、ェチル 2 シァノ 3, 3 ジフ ェ-ルアタリレートゃォクチルー 2 シァノー 3, 3 ジフエ-ルアタリレートが挙げられ る。また、シユウ酸ァ-リド系化合物としては、 2—エトキシ— 2'—ェチルォキサリック 酸ビスァ-リドゃ 2 エトキシ 5 t ブチル 2,一ェチルォキサリック酸ビスァ-リ ドが挙げられる。さらに、トリアジン系化合物としては、 2— (4, 6 ジフエ-ル一 1, 3, 5 トリアジン一 2—ィル) 5— [ (へキシル)ォキシ]—フエノールが挙げられる。
[0045] また、上記光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤 (HALS)や、 Ni系化合 物が適用可能である。これらの光安定剤と添加することで、光に対する安定性を更に 向上させることができる。特に、上述した紫外光吸収剤とこの光安定剤を併用すると、 光に対する安定性が極めて良好となる傾向にある。
[0046] より具体的には、上記 HALSとしては、ビス(2, 2, 6, 6—テトラメチルー 4ーピペリ ジル)セバケート、ビス(1, 2, 2, 6, 6 ペンタメチルー 4ーピペリジル)セバケード、 1
[2— [3— (3, 5—t—ブチルー 4ーヒドロキシフエ-ル)プロピオ-ルォキシ]ェチ ル]一 4一 [3一(3, 5—ジ一 tーブチルー 4ーヒドロキシフエ-ル)プロピオ-ルォキシ ]—2, 2, 6, 6—テトラメチルピペリジン、 4 ベンゾィルォキシ—2, 2, 6, 6—テトラ メチノレビペリジン、 8 ァセチノレ一 3 ドデシノレ一 7, 7, 9, 9—テトラメチノレー 1, 3, 8 —トリァザスピロ [4, 5]デカン一 2, 4 ジオン、ビス一(1, 2, 2, 6, 6 ペンタメチル —4 ピペリジル) - 2- (3, 5 ジ— t—ブチル—4 ヒドロキシベンジル) 2— n— ブチルマロネート、テトラキス(1, 2, 2, 6, 6 ペンタメチル一 4 ピペリジル) 1, 2 , 3, 4 ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(2, 2, 6, 6—テトラメチルー 4ーピ ペリジル) 1, 2, 3, 4 ブタンテトラカルボキシレート、(Mixed 1, 2, 2, 6, 6 ぺ ンタメチル一 4 ピペリジル/トリデシル)一 1, 2, 3, 4 ブタンテトラカルボキシレー ト、 Mixed { 1, 2, 2, 6, 6 ペンタメチノレー 4 ピベリジノレ Z j8 , β , β ' , β テト ラメチルー 3, 9- [2, 4, 8, 10—テトラオキサスピロ(5, 5)ゥンデカン]ジェチル} 1, 2, 3, 4 ブタンテトラカルボキシレート、(Mixed 2, 2, 6, 6—テトラメチル— 4 —ピペリジル Zトリデシル)— 1, 2, 3, 4 ブタンテトラカルボキシレート、 Mixed {2 , 2, 6, 6—テトラメチノレー 4 ピベリジノレ Z J8 , J8 , β ' , j8 ,一テトラメチノレー 3, 9— [ 2, 4, 8, 10—テトラオキサスピロ(5, 5)ゥンデカン]ジェチル} 1, 2, 3, 4 ブタン テトラカルボキシレート、 2, 2, 6, 6—テトラメチルー 4ーピペリジルメタタリレート、 1, 2, 2, 6, 6 ペンタメチル— 4 ピペリジルメタクリレー卜、ポリ [ (6— (1, 1, 3, 3—テ トラメチルブチル)ィミノ一 1, 3, 5 トリァジン一 2, 4 ジィル)] [ (2, 2, 6, 6—テトラ メチル 4 ピペリジル)ィミノ]へキサメチレン [ (2, 2, 6, 6—テトラメチル一 4 ピぺ リジル)イミノール]、ジメチルサシネートポリマ一 with— 4 ヒドロキシ一 2, 2, 6, 6— テトラメチル一 1—ピぺリジンエタノール、 N, N,, N,,, N,,,一テトラキス一(4, 6- ビス (ブチルー(N—メチルー 2, 2, 6, 6—テトラメチルピペリジンー4 ィル)ァミノ )—トリァジン— 2—ィル)—4, 7 ジァザデカン— 1, 10 ジァミン、ジブチルァミン - 1, 3, 5 トリアジン一 N, N,一ビス(2, 2, 6, 6—テトラメチル一 4 ピペリジル一 1, 6 へキサメチレンジァミンと N—(2, 2, 6, 6—テトラメチルピペリジル)ブチルアミ ンの重縮合物、デカン二酸ビス(2, 2, 6, 6—テトラメチル一 1— (ォクチルォキシ)一 4ーピベリジ-ル)エステル等が挙げられる。
[0047] 一方、 Ni系の光安定剤としては、 [2, 2,ーチオービス(4— tーォクチルフエノレート ) ]一 2—ェチルへキシルァミン—ニッケル(II)、ニッケルジブチルジチォカーボネート 、 [2, 2,ーチオービス(4— tーォクチルフエノレート)]ーブチルァミン一ニッケル(Π) 等が挙げられる。
[0048] さらに、透光性基板との密着性を調整するための成分としては、例えば、透光性基 板としてガラス基板を用いる場合、シランィ匕合物、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属 塩等が例示できる。より具体的には、例えば、有機酸又は無機酸のアルカリ金属塩 又はアルカリ土類金属塩や、変成シリコーンオイル等が挙げられる。有機酸としては 、例えば、オクタン酸、へキサン酸、酪酸、酢酸、蟻酸等のカルボン酸等が挙げられ る。また、無機酸としては、例えば、塩酸、硝酸等が挙げられる。さらに、アルカリ金属 塩及びアルカリ土類金属塩としては、例えば、カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグ ネシゥム等の塩が挙げられる。
[0049] 有機酸又は無機酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩としては、炭素 2〜1 6の有機酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩が好ましぐ炭素数 2〜16の力 ルボン酸のカリウム塩又はマグネシウム塩がより好ましい。炭素数 2〜16のカルボン 酸のカリウム塩及びマグネシウム塩としては、例えば、酢酸マグネシウム、酢酸力リウ ム、プロピオン酸マグネシウム、プロピオン酸カリウム、 2—ェチルブタン酸マグネシゥ ム、 2—ェチルブタン酸カリウム、 2—ェチルへキサン酸マグネシウム、 2—ェチルへ キサン酸カリウム等が好適である。これらは単独で用いられてもよぐ 2種以上が供用 されてちょい。
[0050] 有機酸又は無機酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩の配合量の好まし!/ヽ 下限は、榭脂 100重量部に対して 0. 001重量部であり、上限は 0. 5重量部である。 この配合量が 0. 001重量部未満であると、高湿度雰囲気下で周辺部の接着力が低 下するおそれがある。一方、 0. 5重量部を超えると、中間膜等を形成した場合に透明 性が低くなる場合がある。これらの不都合を低減する観点から、上記配合量のより好 ましい下限は 0. 01重量部であり、上限は 0. 2重量部である。
[0051] また、変成シリコーンオイルとしては、例えば、エポキシ変成シリコーンオイル、エー テル変性シリコーンオイル、エステル変性シリコーンオイル、ァミン変性シリコーンオイ ル、カルボキシル変性シリコーンオイル等が挙げられる。これらは、単独で用いられて もよぐ 2種以上が併用されてもよい。なお、これらの変性シリコーンオイルは、一般に ポリシロキサンに、変性させるべき化合物を反応させることにより得られる。
[0052] この変性シリコーンオイルの分子量の好ましい下限は 800であり、上限は 5000であ る。この分子量が 800未満であると、表面への局在化が不充分なことがある。一方 50 00を超えると、榭脂との相溶性が低下し、膜表面にブリードアウトしてガラスとの接着 力が低下することがある。より好ましい下限は 1500であり、上限は 4000である。
[0053] また、変性シリコーンオイルの配合量の好ま 、下限は、榭脂 100重量部に対して 0. 01重量部であり、上限は 0. 2重量部である。この配合量の下限値が 0. 01重量部 未満であると、中間膜を形成した場合に吸湿による白化を防止する効果が充分に得 られなくなる場合がある。一方、 0. 2重量部を超えると、榭脂との相溶性が低下し、得 られる中間膜表面に変性シリコーンオイルがブリードアウトして、榭脂とガラスとの間 の接着力の低下を招くおそれがある。力かる不都合を低減する観点から、変性シリコ ーンオイルの配合量のより好ましい下限は 0. 03重量部であり、上限は 0. 1重量部で ある。
[0054] 本実施形態の近赤外光吸収材料は、上述した各成分を含むものであるが、当該材 料中における各成分は、以下に示す割合で配合されていると好ましい。すなわち、銅 イオンは、近赤外光吸収材料の全質量中、 0. 1〜5質量%含まれていると好ましぐ 0. 1〜3. 5質量%含まれているとより好ましい。また、希土類金属イオンは、近赤外 光吸収材料の全質量中、 0. 5〜10質量%含まれていると好ましぐ 0. 5〜8質量% 含まれているとより好ましい。さらに、ポリビュルァセタールは、近赤外光吸収材料の 全質量中、 30〜96質量%含まれていると好ましぐ 40〜96質量%含まれているとよ り好ましい。なお、上述したように可塑剤が更に含まれる場合には、ポリビニルァセタ ールと可塑剤の合計量力 上述したポリビュルァセタールの含有量を満たすことが好 ましい。
[0055] (光学部材)
次に、好適な実施形態の光学部材について説明する。上述した近赤外光吸収材 料を用いることにより、近赤外光を遮断する特性に優れる光学部材を得ることができ る。このような光学部材としては、以下に示す第 1及び第 2の形態が挙げられる。 第 1の形態:近赤外光吸収性組成物を加工して得られるシート状成形物。
第 2の形態:透光性基板と、この透光性基板に隣接して設けられた近赤外光吸収材 料力 なる近赤外光吸収層とを有する積層体。
[0056] まず、第 1の形態について説明する。第 1の形態の光学部材は、上述した近赤外光 吸収材料からなるシート状の成形物であり、具体的には、シートやフィルムが挙げら れる。ここで、シートとは、 250 /z mを超える厚さを有する薄板状のものである。また、 フィルムとは、厚さ 5〜250 /ζ πιの薄い膜状のものである。これらのシート又はフィルム は、公知のシート又はフィルム形成方法を用いて作製可能である。かかるシート又は フィルム形成方法としては、溶融押出成形法、延伸成形法、カレンダー成形法、プレ ス成形法、溶液キャスト法等が挙げられる。
[0057] 次に、第 2の形態について説明する。第 2の形態の光学部材は、透光性基板と、こ の透光性基板に隣接して設けられた、近赤外光吸収材料からなる近赤外光吸収層と を有する積層体である。
[0058] 透光性基板を構成する材料は、可視光透過性を有する透光性材料であれば特に 限定されず、光学部材の用途に応じて適宜選択可能である。良好な硬度、耐熱性、 耐薬品性、耐久性等を得る観点力もは、ガラスやプラスチックが好適に使用される。 ガラスとしては、無機ガラス、有機ガラス等が挙げられる。プラスチックとしては、例え ば、ポリカーボネート、アクリロニトリル スチレン共重合体、ポリメチルメタタリレート、 塩化ビュル榭脂、ポリスチレン、ポリエステル、ポリオレフイン、ノルボルネン榭脂等が 例示できる。なお、透光性基板が複数存在する場合には、各基板は、同じ種類の材 料で構成されたものであってもよく、異なる材料で構成されたものであってもよ 、。
[0059] このような積層体は、例えば、上述した第 1の形態の光学部材と同様のシートゃフィ ルムを形成した後、このシート等と透光性基板とを張り合わせることによって製造する ことができる。これらを張り合わせる方法としては、プレス法、マルチロール法、減圧法 等の加圧又は減圧により接着する手段、オートクレープ等を用いて加熱することによ り接着する手段、又は、これらを組み合わせた手段を用いることができる。
[0060] また、積層体の製造方法としては、予め形成したシートを張り合わせる方法以外に 、透光性基材上に、近赤外光吸収層を直接形成する方法も適用できる。かかる方法 としては、例えば、上述した近赤外光吸収材料を適宜の溶媒に溶解及び Z又は分 散させてコーティング剤とし、この溶液を透光性基板に塗布した後、溶媒を蒸発する こと〖こよって、透光性基材上に、近赤外光吸収材料からなる薄膜、被覆物又は薄層 を形成する方法が例示できる。こうして形成された薄膜等は、コーティングと呼ばれる 。このような方法を用いて近赤外光吸収層を形成する場合には、当該層の平坦性を 高める目的で、レべリング剤、消泡剤といった各種の界面活性剤等の溶解補助剤を 、上述したコーティング剤中に添加してもよい。
[0061] 第 2の形態の光学部材、すなわち積層体は、上述したような透光性基板と近赤外光 吸収層とを一層ずつ備えるものに限定されず、これらの層を複数備えるものであって もよい。具体的には、一対の透光性基板と、この透光性基板間に配置された上記近 赤外光吸収材料からなる中間膜 (近赤外光吸収層)とを備えるものが挙げられる。こ のような積層体は、 、わゆる合わせガラスと呼ばれるものである。
[0062] ここで、図 1を参照して、好適な実施形態の合わせガラスについて説明する。
[0063] 図 1は、実施形態の合わせガラスの断面構造の一例を模式的に示す図である。図 1 に示される合わせガラス 10は、一対の透光性基板 1と、この一対の透光性基板 1に 挟持された中間膜 2 (近赤外光吸収層)とを備えるものである。中間膜 2は、上記近赤 外光吸収材料力もなるものであり、透光性基板 1としては、上述した透光性基板と同 様のものが適用できる。
[0064] 力かる構造の合わせガラス 10は、例えば、一組の透光性基板の間に、上述した近 赤外光吸収性組成物からなるシート状成形物を挟み、これを予備圧着して各層間に 残存した空気を除去した後、本圧着してこれらを密着させる方法によって製造するこ とがでさる。
[0065] なお、このような製造方法により合わせガラス 10を製造する場合、中間膜 2に、その 保管時においてシート同士が合着して塊状となる、いわゆるブロッキング現象が生じ ていないことや、予備圧着における脱気性が良好であることが要求される。これらの 要求を満たしている場合、透光性基材 1とシートとを重ね合わせる際の作業性が良好 となるほか、例えば脱気が不十分であるために生じた気泡等による透光性の低下を 防ぐことができる。
[0066] このような合わせガラス 10には、近赤外光を遮断する特性のほか、可視光透過性、 すなわち可視光領域の光を透過する特性に優れることも求められる。このように優れ た可視光透過性を得るためには、上述したように、透光性基板 1と中間膜 2との間に 極力気泡を有して ヽな 、ことが好ま 、。
[0067] この気泡を低減する手段の一つとして、表面にエンボスと呼ばれる多数の微小な凹 凸を有して 、る中間膜 2を用いる方法が知られて 、る。エンボスが施された中間膜 2 によれば、上述した予備圧着工程等における脱気性が極めて良好となる。その結果 、合わせガラス 10は、気泡による透光性の低下が少ないものとなる。
[0068] エンボスの形態としては、例えば、多数の凸部とこれらの凸部に対する多数の凹部 とからなる各種凸凹模様、多数の凸条とこれらの凸条に対する多数の凹溝とからなる 各種の凸凹模様、粗さ、配置、大きさ等の種々の形状因子に関し多様な値を有する エンボス形状がある。
[0069] これらのエンボスとしては、例えば、特開平 6— 198809号公報に記載された、凸部 の大きさを変え、その大きさや配置を規定したもの、特開平 9— 40444号公報に記載 された、表面の粗さを 20〜50 /ζ πιとしたもの、特開平 9— 295839号公報に記載さ れた、凸条が交差するように配置されたもの、或いは、特開 2003— 48762号公報に 記載された、主凸部の上に更に小さな凸部を形成されたもの等が挙げられる。
[0070] また、近年、合わせガラス 10に求められる他の特性としては、遮音性がある。遮音 性が優れる合わせガラスによれば、例えば、窓材に用いた場合に、周囲の騒音等の 影響を低減できるようになり、更に室内環境を向上させ得る。一般に、遮音性能は、 周波数の変化に応じた透過損失量として示され、その透過損失量は、 JISA 4708で は、 500Hz以上にぉ 、て遮音等級に応じてそれぞれ一定値で規定されて!、る。
[0071] ところが、合わせガラスの透光性基板として一般的に用いられるガラス板の遮音性 能は、 2000Hzを中心とする周波数領域ではコインシデンス効果により著しく低下す る傾向にある。ここで、コインシデンス効果とは、ガラス板に音波が入射した時、ガラス 板の剛性と慣性によって、ガラス板状を横波が伝播してこの横波と入射音とが共鳴し 、その結果、音の透過が起こる現象をいう。よって、一般的な合わせガラスでは、 200 0Hzを中心とする周波数領域において、力かるコインシデンス効果による遮音性能 の低下を避け難ぐこの点の改善が求められている。
[0072] これに関し、人間の聴覚は、等ラウドネス曲線から、 1000〜6000Hzの範囲では他 の周波数領域に比べ非常に良い感度を示すことが知られている。従って、コインシデ ンス効果による上記遮音性能の落ち込みを解消することは、防音性能を高める上で 重要となる。このような観点から、合わせガラス 10の遮音性能を高めるには、上記コィ ンシデンス効果による遮音性能の低下を緩和し、コインシデンス効果によって生じる 透過損失の極小部の低下を防ぐ必要がある。
[0073] 合わせガラス 10に遮音性を付与する方法としては、合わせガラス 10の質量を増大 させる方法、透光性基板 1となるべきガラスを複合ィ匕する方法、このガラス面積を細分 化する方法、ガラス板支持手段を改善する方法などがある。また、遮音性能は、中間 膜 2の動的粘弾性により左右され、特に貯蔵弾性率と損失弾性率との比である損失 正接に影響されることがあることから、この値を制御することによつても合わせガラス 1 0の遮音性能を高めることができる。
[0074] 後者のように損失正接の値を制御する手段としては、例えば、特定の重合度を有す る榭脂膜を用いる方法、特開平 4— 2317443号公報に記載されるような榭脂の構造 を規定する方法、特開 2001— 220183号公報に記載されるような榭脂中の可塑剤 量を規定する方法等が挙げられる。また、異なる 2種以上の榭脂を組み合わせて中 間膜を形成することによつても、広い温度範囲にわたって合わせガラス 10の遮音性 能を高め得ることが知られている。例えば、特開 2001— 206742号公報に記載され た、複数種の榭脂をブレンドする方法、特開 2001— 206741号公報ゃ特開 2001— 226152号公報に記載された、複数種の榭脂を積層する方法、特開 2001 - 19224 3号公報に記載された、中間膜中の可塑剤量に偏向を持たせる方法等が挙げられる 。これらの技術を採用し、榭脂構造の改質、可塑剤の添加、 2種以上の榭脂の組み 合わせ等といった手段を適宜組み合わせて実施することで、中間膜 2を形成すべき 榭脂材料の損失正接の値、すなわち遮音性を制御することが可能となる。
[0075] さらに、合わせガラス 10は、上述したような近赤外光を遮断すること以外による遮熱 性を更に有して 、ると好ま 、。このように合わせガラス 10の遮熱性を高める方法とし ては、中間膜 2中に、遮熱機能を有する金属、金属酸化物微粒子、金属ホウ化物微 粒子等を更に含有させる方法や、これらを含有する層を合わせガラス 10の積層構造 に導入する方法が挙げられる。このような方法としては、例えば、特開 2001— 2067 43号公報、特開 2001— 261383号公報、特開 2001— 302289号公報、特開 200 4 - 244613号公報、国際公開 WO02Z060988号パンフレット等に記載された方 法を適用できる。
[0076] 遮熱性を高め得る金属酸化物微粒子としては、錫ドープ酸化インジウム (ITO)、ァ ンチモンドープ酸化錫 (ATO)、アルミニウムドープ酸ィ匕亜鉛 (AZO)等が挙げられる 。また、ホウ化物微粒子としては、 YB、 LaB、 CeB、 PrB、 NdB、 SmB、 EuB、
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GdB、 TbB、 DyB、 HoB、 ErB、 TmB、 YbB、 LuB、 ZrB、 BaB、 SrB、 Ca
6 6 6 6 6 6 6 6 6 6 6
B等の 6ホウ化物微粒子が挙げられる。なお、上記のように金属酸ィ匕物微粒子等が
6
含有された中間膜 2は、透光性が低下しやすい傾向にある。そこで、透光性の低下 が生じないように酸ィ匕物微粒子の粒径を規定したり(特許 271589号公報、特開 200 2— 293583号公報)、酸ィ匕物微粒子の分散性を高めたり等の、透光性を良好に維 持するための方法を適用してもよい。後者のように酸ィ匕物微粒子の分散性を高める ための方法としては、当該微粒子を機械的に分散させることや、分散剤を用いること 等の公知の微粒子分散技術が適用できる。 [0077] なお、合わせガラスの遮熱性を高める方法としては、上述した酸化物微粒子を含有 させる方法以外に、例えば、有機系の遮熱機能を有する染料'顔料を含有させる方 法や、これらが含有された遮熱性能を有するガラスを合わせガラス 10の透光性基板 1として用いる方法も挙げられる。前者の有機系の遮熱機能を有する染料を含有させ る方法としては、特開平 7— 157344号公報、特許第 319271号公報に記載された 有機系の遮熱機能を有する染料'顔料を用いる方法が挙げられる。このような有機系 の染料'顔料としては、フタロシアニン系、アントラキノン系、ナフトキノン系、シァニン 系、ナフタロシア-ン系、ピロール系、ィモ -ゥム系、ジチオール系、メルカプトナフト ール系等が挙げられる。
[0078] また、後者のような遮熱性能を有するガラスとしては、例えば、特開 2001— 15153 9号公報に記載されて 、るような Fe等の遷移金属含有ガラス (例えば、グリーンガラス 等)、特開 2001— 261384号公報、特開 2001— 226148号公報に記載されている ような金属、金属酸ィ匕物を多層コーティング (積層)したガラス板が挙げられる。
[0079] このように、上述した実施形態の合わせガラスは、中間膜に含まれる近赤外光吸収 材料が近赤外光領域の光線を吸収することによって、熱線である近赤外光を遮断す る特性を発揮するものであるが、本発明の合わせガラス (積層体)は、更なる近赤外 光遮断特性の向上を目的として、近赤外光を吸収する層に加えて、近赤外光を反射 する特性を有する層(反射層)を更に有していてもよい。このような反射層は、合わせ ガラスを構成する積層構造の任意の位置に導入することができる。
[0080] 図 2は、反射層を有する合わせガラスの断面構造の一例を模式的に示す図である 。合わせガラス 20は、透光性基板 21、近赤外光吸収層 22、反射層 23及び透光性 基板 21をこの順に備える構造を有している。透光性基板 21及び近赤外光吸収層 22 は、上述した合わせガラス 10における透光性基板 1及び中間膜 2と同様のものが適 用できる。
[0081] 反射層 23としては、金属や金属酸化物から構成される層が挙げられ、具体的には 、例えば、金、銀、銅、錫、アルミニウム、ニッケル、パラジウム、ケィ素、クロム、チタン 、インジウム、アンチモン等の金属単体、合金、混合物又は酸ィ匕物力 なる層が例示 できる。かかる層は、例えば、当該層を形成させるべき対象物の上に、上記金属や金 属酸化物を蒸着することにより形成することができる。
[0082] このような反射層 23を有する合わせガラス 20は、例えば、以下のようにして製造す ることができる。すなわち、まず、透光性基板 21の一面に反射層 23を設けたものを準 備する。ここで、透光性基板 21上に反射層 23を形成する方法としては、金属や金属 酸化物を透光性基板 21上に蒸着する方法等が挙げられる。次に、近赤外光吸収層 22となるべきシートの一方の面側に、反射層 23が形成された透光性基板 21をその 反射層 23が接するように配置するとともに、他方の面側に透光性基板 21のみを配置 する。そして、これらを圧着すること〖こよって、合わせガラス 20を得ることができる。
[0083] ところで、上記のように合わせガラスに積層構造中に反射層を導入すると、この反 射層とその両側にある層との接着性が低下し、これらの剥離が生じ易くなる場合があ る。例えば、透光性基板 21と近赤外光吸収層 22との間に反射層 23を形成すると、 反射層 23と近赤外光吸収層 22との接着性が低下してしまう場合がある。こうなると、 例えば合わせガラス 20が破損した場合に透光性基板 21が剥離 '飛散し易くなり、安 全性の点で問題が生じることとなる。力かる問題を避ける観点力もは、例えば、反射 層とこれに隣接する層との間の接着力を調整する手段を適宜採用することが好まし い。上記の例で言えば、近赤外光吸収層 22と反射層 23との間に、両者の接着力を 向上させ得る層を更に設けることが挙げられる。こうすることで、反射層 23と近赤外光 吸収層 22との接着性を改善することが可能となる。
[0084] このように接着力を向上させる手段としては、例えば、合わせガラス 20のように近赤 外光吸収層 22と反射層 23とが隣り合つている場合には、両層の間に、近赤外光吸 収層 22よりも高いァセタール度を有するポリビュルァセタール力もなる層(特開平 7 187726号公報、特開平 8— 337446号公報)を設ける方法が挙げられる。また、 反射層とこれと隣接する層との間に、所定の割合のァセトキシ基を有する PVB力 な る層(特開平 8— 337445号公報)や、所定のシリコーンオイル力もなる層(特開平 7 — 314609号広報)等を形成する方法も採用できる。
[0085] なお、反射層は、合わせガラスにぉ 、て、必ずしも上述した例のように透光性基板 と近赤外光吸収層との間に設けられている必要はなぐ例えば、透光性基板の間に 複数の榭脂からなる層が形成されている場合は、これらの層の間に設けられた形態 であってもよい。
[0086] 図 3は、透光性基板間に設けられた複数の層間に反射層を有する合わせガラスの 断面構造の一例を模式的に示す図である。合わせガラス 30は、透光性基板 31、近 赤外光吸収層 32、反射層 33、榭脂層 34、近赤外光吸収層 32、透光性基板 31をこ の順に備える構造を有している。力かる合わせガラス 30において、透光性基板 31、 近赤外光吸収層 32及び反射層 33としては、上述した合わせガラス 20と同様のもの が適用できる。また、榭脂層 34としては、公知の榭脂材料力もなるものが適用でき、こ のような榭脂材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリカーボネート等 が挙げられる。なお、このような構造の合わせガラス 30においては、近赤外光吸収層 32は少なくとも一層設けられていればよいため、例えば、上述した近赤外光吸収層 3 2のうちの一層は、近赤外光吸収特性を有しない榭脂材料力 なる層であってもよい
[0087] このように、近赤外光吸収層(中間膜)〖こ加えて更に反射層を設けることで、両層の 効果によって、合わせガラスに対して更に優れた近赤外光遮断特性を付与すること ができる。また、上述したような、反射層と近赤外光吸収層との接着性を改善する方 法を採用すれば、このような近赤外光遮断特性に加え、優れた強度を有する合わせ ガラスを得ることも可會となる。
[0088] なお、上述した赤外光を反射する反射層としては、特表平 09— 506837号公報、 特表 2000— 506082号公報、特表 2000— 506084号公報、特表 2004— 525403 号公報、特表 2003— 515754号公報、特開 2002— 231038号公報、特表 2004— 503402号公報等で示されるような、光の干渉を利用して特定波長を反射する高分 子多層フィルムを用いてもよい。また、上記図 1〜図 3に示した構造を有する合わせ ガラス等には、上記構成に加え、太陽光が入射する側(例えば最外層)に、上述した 紫外線吸収剤を含有する層や、紫外線吸収剤と光安定剤とを含有する層を更に設 けてもよい。
[0089] 上述した構成を有する合わせガラス等の積層体においては、太陽光等の熱線成分 を含む光が入射すると、中間膜である近赤外光吸収層が発現する近赤外光吸収特 性によって、近赤外光領域 (波長 700〜1200nm程度)の熱線が遮断される。一般 に、この波長領域の光線は、肌が焼きつくようなジリジリとした刺激的な暑さを感じさ せる傾向にあるが、上述した積層体を透過する光線は、このような近赤外光が遮断さ れているため主として可視光線となる。よって、かかる積層体を窓材等に用いれば、 可視光を効率良く取り込みつつ、室内や屋内の温度上昇を抑えることができる。
[0090] また、この積層体における近赤外光吸収層は、銅イオンに加えて希土類金属イオン をも含有するものである。希土類金属イオンは、上述の如ぐ近赤外光吸収層に含有 されると、人の目が眩しさを感じる波長領域 (例えば 580nm付近)の光を吸収する特 性を有するようになり、これにより、積層体に防眩性を付与することができる。よって、 実施形態の積層体によれば、可視光を効率良く取り込みつつ、眩しさを低減すること も可能となる。
[0091] このように、本発明の積層体 (合わせガラス)は、優れた近赤外光遮断性能及び防 眩性を有していることから、太陽光等の自然光その他の外光を取り入れるための建材 (建築物の部材に限定されない)、例えば、自動車、船舶、航空機又は電車 (鉄道) 車両の窓材、アーケード等の通路の天蓋材、カーテン、カーポートやガレージの天蓋 、サンルームの窓又は壁材、ショーウィンドウやショーケースの窓材、テント又はその 窓材、ブラインド、定置住宅や仮設住宅等の屋根材ゃ天窓その他窓材、道路標識等 の塗装面の被覆材、パラソル等の日除け具材、その他熱線の遮断が必要とされる種 々の部材に好適に用いることができる。
実施例
[0092] 以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限 定されるものではない。
[リン含有金属化合物の調製]
[0093] (調製例 1)
酢酸ネオジム '一水和物 5gと、リン酸モノエステル成分とリン酸ジエステル成分との 割合がモル比で 50: 50の 2—ェチルへキシルリン酸エステル化合物(東京化成製) 6 . 95gと、をトルエン 10gにカ卩えて、透明な溶液を得た。この溶液を用いて脱酢酸還 流を行った後、トルエンを留去して、リン含有金属化合物である 2—ェチルへキシルリ ン酸ネオジム化合物(以下、「2EHPNd」 t\、う) 12gを得た。 [0094] (調製例 2)
リン化合物として、リン酸 2—ェチルへキシル(モノエステル体及びジエステル体 の等モル混合物、東京化成社製)を用い、その 5gをトルエン 10gに溶解した。得られ た溶液に酢酸銅 1水和物 2. 37gを加え、この溶液を還流しながら酢酸を除去した。 その後、反応溶液からトルエンを留去して、リン含有金属化合物である 2—ェチルへ キシルリン酸銅化合物(以下、「2EHPCu」という) 6. 04gを得た。
[0095] (調製例 3)
酢酸マンガン'四水和物 3gと、リン酸モノエステル成分とリン酸ジエステル成分との 割合がモル比で 50: 50の 2 ェチルへキシルリン酸エステル化合物(東京化成製) 4 . 35gと、をトルエン 10gにカ卩えて、透明な溶液を得た。この溶液を用いて脱酢酸還 流を行った後、トルエンを留去して、リン含有金属化合物である 2—ェチルへキシルリ ン酸マンガン化合物(以下、「2EHPMn」という) 7. 35gを得た。
[0096] (調製例 4)
酢酸カリウム 3gと、リン酸モノエステル成分とリン酸ジエステル成分との割合がモル 比で 50 : 50の 2 ェチルへキシルリン酸エステル化合物(東京化成製) 5. 43gと、を トルエン 10gに加えて、透明な溶液を得た。この溶液を用いて脱酢酸還流を行った後 、トルエンを留去して、リン含有金属化合物である 2—ェチルへキシルリン酸カリウム 化合物(以下、「2EHPK」という) 8. 43gを得た。
[特性評価用サンプルの作製]
[0097] (実施例 1〜3、比較例 1〜6、参考例 1及び 2)
<近赤外光吸収材料の調製 >
ポリビュルブチラール (PVB、エスレック BM— 1 (重合度 750)、積水化学 (株)製) 、可塑剤(3GO (トリエチレングリコールジー 2 ェチルへキサネート)、ァクロス社製) 、調製例 1〜4のいずれかで得られたリン含有化合物を、表 1に示す組成にしたがつ て配合し、実施例 1〜3、比較例 1〜6、参考例 1及び 2の近赤外光吸収材料を調製 した。なお、 PVBと 3GOの比率は、質量比で?¥8 : 300 = 7 : 2となるょぅにした。ま た、表 1中、近赤外光吸収材料に含まれる金属イオンの含有率 (金属含有率、単位: 質量%)も併せて示した。 配合量(g) 金属イオン含有量(質量%) 近赤外光 PVB + 2EHPCu 2EHPNd 2EHPMn 2EHPK Cuイオン Ndイオン Mnイオン κイオン 吸収材料 3G0
実施例 1 8 1 1 0 ― 1. 5 2. 1 0 0 実施例 2 7 1 2 0 ― 1. 5 4. 3 0 0 実施例 3 6 1 3 0 ― 1. 5 6. 4 0 0 比較例 1 9 1 0 0 1. 5 0 0 0 比較例 2 8 2 0 0 3. 1 0 0 0 比較例 3 8 1 0 1 0 1. 5 0 1. 3 0 比較例 4 6 1 0 3 0 1. 5 0 4. 0 0 比較例 5 8 1 0 0 1 1. 5 0 0 1. 8 比較例 6 6 1 0 0 3 1. 5 0 0 5. 4 参考例 1 10 0 0 0 0 0 0 0 0 参考例 2 9 0 1 0 0 0 2. 1 0 0
¾009 [0099] <合わせガラスの作製 >
得られた各近赤外光吸収材料を、プレス機 (WF— 50、神藤金属工業社製)により 、 85°Cで数回プレスした後、更に 120°Cで数回プレスして、厚さ 0. 8mmのシート状 成形体を得た。このシート状成形体を、縦 26mm、横 76mm、厚さ lmmの一対のス ライドガラスで挟み、積層体を得た。そして、この積層体を、オートクレープ中で温度 1 30°C、圧力 1. 2MPaの条件で圧着することにより、スライドガラス力 なる一対の透 光性基材間にシート状成形体からなる中間膜を備える構造の合わせガラス (特性評 価用サンプル)を得た。
[0100] (比較例 7)
まず、リン酸メタクリロイルォキシェチル(モノ:ジ = 50 : 50) (以下、「P— 2M」という) 1. 3g、 1, 6 へキサンジオールジメタタリレート 1. 2g、メチルメタタリレート(以下、「 MMA」という) 2. 8g、フエノキシェチルメタタリレート 0. 6gを混合した。この混合物に 、無水安息香酸を添加し、 80°Cで攪拌混合して十分に溶解させ、無水安息香酸銅 が上記混合物中に溶解されてなる単量体混合物を得た。
[0101] また、これと並行して、 P— 2Mの 4. 3g、ポリメチルメタタリレート 4. 8g、 MMAの 0.
9gを混合した。この混合物に、酢酸ネオジム 1水和物 4. Ogを添加し、 80°Cで攪拌混 合して十分に溶解させ、酢酸ネオジム 1水和物が上記混合物中に溶解されてなる単 量体混合物を得た。
[0102] 以上のように調製された 2種類の単量体混合物を全量混ぜ合わせ、これに t プチ ノレパーォキシ(2 ェチノレへキサノエート)の 0. 32gを添加し、これをガラスモーノレド に注入し、 55°Cで 16時間、 70°Cで 8時間、及び、 100°Cで 2時間の順に加熱して注 型重合を行い、銅塩とネオジム塩が含有された共重合体力 なる厚さ 1. 6mmのシ ート状成形物 (特性評価用サンプル)を得た。
[特性評価]
[0103] (光線透過率の測定)
実施例 1〜3、比較例 1、 2及び 7、並びに、参考例 1及び 2で得られた特性評価用 サンプルについて、分光光度計 (U 4000、(株)日立製作所製)を用いて、分光測 定を行った。図 4は、実施例 1〜3、比較例 1、 2及び 7、並びに、参考例 1及び 2の特 性評価用サンプルで得られた分光スペクトルを示す図である。なお、図 4中、 E1〜E 3はそれぞれ実施例 1〜3で得られた分光スペクトル、 Cl、 C2及び C7はそれぞれ比 較例 1、 2及び 7で得られた分光スペクトル、 R1及び R2はそれぞれ参考例 1及び 2で 得られた分光スペクトルを示す。
[0104] (初期ヘーズの測定)
実施例 1及び 3、並びに比較例 2〜6で得られた特性評価用サンプルの作製直後 のヘーズ (初期ヘーズ)を測定した。なお、ヘーズの測定は、 JIS K 7136に準拠す る方法により実施した。得られた結果をまとめて表 2に示す。
[表 2]
Figure imgf000029_0001
[0105] (安定性の評価)
実施例 1及び比較例 2の合わせガラスについて、作製直後と、作製して力も 1ヶ月経 過した後のヘーズをそれぞれ測定した。なお、ヘーズの測定は、 JISK 7136に準拠 する方法により実施した。得られたヘーズの値と、 1ヶ月経過後のヘーズの値から作 製直後のヘーズの値を引 、た値 ( Δヘーズ)をまとめて表 3に示す。
[表 3]
Figure imgf000029_0002
4より、 PVB、銅イオン及びネオジムイオンの全てを含む近赤外光吸収材料を用 V、て得られた実施例 1〜3の合わせガラスは、近赤外光吸収性及び可視光透過性に 優れ、且つ、防眩性を付与するのに良好な領域(535nm付近及び 580nm付近)の 光を遮断する特性にも優れることが確認された。
[0107] また、実施例 1の合わせガラスによる近赤外光領域の透過率(図 4中、 E1のスぺタト ル)は、銅イオンのみを用いた比較例 1の合わせガラスによる透過率(図 4中、 C1のス ベクトル)に、ネオジムイオンのみを用いた参考例 2の合わせガラスによる透過率(図 4中、 R2のスペクトル)をカ卩えた場合よりも小さかった。このこと力ら、銅イオンとネオジ ムイオンとを組み合わせて含有すると、個々の単独の特性から予想されるよりも大き な近赤外光吸収性を発現し得ることが確認された。
[0108] さらに、榭脂成分としてアクリル系の榭脂を用いた比較例 7のシート状成形物 (特性 評価用サンプル)は、可視光領域の光(380nmから 500nm、 600nm力ら 780nm付 近)を多く遮断してしまうことが確認された。
[0109] さらにまた、表 2より、銅イオンに加えて、希土類金属イオン以外の金属イオン (Mn イオン又は Kイオン)を含む近赤外光吸収材料を用いた比較例 3〜6の合わせガラス は、初期ヘーズが不都合なほどに低ぐ可視光透過性に劣ることから、合わせガラス 等の光学材料としての適用が困難であることが判明した。
[0110] さらに、表 3より、 PVB及びネオジムイオンを含み、且つ、 2EHPCuを lg配合した 近赤外光吸収材料を用いた実施例 1の合わせガラスは、ネオジムイオンを含まず、且 つ 2EHPCuを 2g配合した近赤外光吸収材料を用いた比較例 2の合わせガラスと比 較して、所定期間経過後のヘーズの変化が少な力つたことから、安定性の点で著しく 優れて 、ることが確認された。

Claims

請求の範囲
[1] ポリビニルァセタール、銅イオン、及び、希土類金属イオンを含有することを特徴とす る近赤外光吸収材料。
[2] ホスフィン酸化合物、ホスホン酸化合物、ホスホン酸モノエステル化合物、リン酸モノ エステルイ匕合物及びリン酸ジエステルイ匕合物力 なる群より選ばれる少なくとも一種 のリン化合物を更に含有することを特徴とする請求項 1記載の近赤外光吸収材料。
[3] 前記希土類金属イオンとして、ネオジムイオン及び Z又はプラセオジムイオンを含む ことを特徴とする請求項 1又は 2記載の近赤外光吸収材料。
[4] 前記銅イオンを、 0. 1〜5質量%含有し、且つ、前記希土類金属イオンを、 0. 5〜1 0質量%含有していることを特徴とする請求項 1〜3のいずれか一項に記載の近赤外 光吸収材料。
[5] 前記リン化合物は、下記一般式(1)で表されるリン酸エステルイ匕合物であることを特 徴とする請求項 2〜4のいずれか一項に記載の近赤外光吸収材料。
[化 1]
Figure imgf000031_0001
[式中、 nは 1又は 2であり、 R1は、アルキル基、シクロアルキル基、ァルケ-ル基、ァ ルキニル基、ァリール基、ァリル基、ォキシアルキル基、ポリオキシアルキル基、ォキ シァリール基、ポリオキシァリール基、(メタ)アタリロイルォキシアルキル基又は (メタ) アタリロイルポリオキシアルキル基を示し、これらの基の炭素数は、それぞれ 1〜30で ある。なお、これらの基は、当該基における少なくとも一つの水素原子が、ハロゲン原 子、ォキシアルキル基、ポリオキシアルキル基、ォキシァリール基、ポリオキシァリー ル基、ァシル基、アルデヒド基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、(メタ)アタリロイル 基、(メタ)アタリロイルォキシアルキル基、(メタ)アタリロイルポリオキシアルキル基又 はエステル基で置換されていてもよい。 ]
透光性基板と、 前記透光性基板上に設けられた、請求項 1〜5のいずれか一項に記載の近赤外光 吸収材料からなる近赤外光吸収層と、
を備えることを特徴とする積層体。
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