JP2002068066A5 - - Google Patents
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Description
【発明の名称】車両のスイングアーム式懸架装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】車体側に設けたピボット軸にスイングアームの一端をスイング可能に取付け、このスイングアームの他端に車輪を回転可能に取付け、このようなスイングアームにクッションユニットの上端を取付け、このクッションユニットの下端を前記ピボット軸より下位置にて車体側に連結したことを特徴とする車両のスイングアーム式懸架装置。
【請求項2】車体側に設けたピボット軸にスイングアームの一端をスイング可能に取付け、このスイングアームの他端に車輪を回転可能に取付け、このようなスイングアームにクッションユニットの一端を取付け、このクッションユニットの他端をスイングアームに連結した第1リンク部材に取付けるとともに、この第1リンク部材を車体側に連結した第2リンク部材に取付けたことを特徴とする車両のスイングアーム式懸架装置。
【請求項3】前記クッションユニットは、シリンダ部と、このシリンダ部に移動自在に収納したピストンに取付けたピストンロッドと、このピストンロッドの端部に設けた下端取付部と、これらのシリンダ部及び下端取付部のそれぞれの間に介在させた懸架スプリングとからなることを特徴とする請求項1記載の車両のスイングアーム式懸架装置。
【請求項4】前記クッションユニットの上端を前記スイングアームにスイング可能に取付ける上部スイング軸は、前記ピボット軸よりも後上方に配置したものであり、スイングアームの上部に設けたことを特徴とする請求項1又は請求項3記載の車両のスイングアーム式懸架装置。
【請求項5】前記車両は、前記車体側を構成するメインフレームの下部にエンジン及び変速機からなるパワーユニットを備え、前記クッションユニットを前記パワーユニットの後方に配置するとともにパワーユニット側に連結したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の車両のスイングアーム式懸架装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の運動性能を高めるとともに生産性を向上させ、更に車両の小型化を図り、車体フレームの設計自由度を増すのに好適な車両のスイングアーム式懸架装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9は従来のスイングアーム式懸架装置を備えた車両の説明図であり、車両100の車体フレーム101の下部にエンジン及び変速機からなるパワーユニット102を取付け、これらの車体フレーム101及びパワーユニット102の後部にスイングアーム式懸架装置103を配置した状態を示す。
スイングアーム式懸架装置103は、パワーユニット102の後部にスイングアーム104をスイング可能に取付け、スイングアーム104の後端に後輪105を取付け、車体フレーム101の後部にクッションユニット106の一端を取付け、クッションユニット106の他端に、スイングアーム104に取付けた第1リンク部材107を連結し、第1リンク部材107に、パワーユニット102に取付けた第2リンク部材108を連結したものである。なお、111は車体フレーム101の前端に取付けたヘッドパイプ、112はヘッドパイプ111に回転可能に取付けたフロントフォーク、113は前輪である。
【0003】
図10は従来の車体フレームの平面図であり、車体フレーム101は、ヘッドパイプ111が左右一対のメインフレーム115,115を後方へ延ばし、これらのメインフレーム115,115の各後端にクロスビーム116を渡し、このクロスビーム116にクッションユニット106(図9参照)の上端を取付ける取付部117を設けたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記技術では、クロスビーム116の位置は車体中心近くのスペースにあり、バッテリや各種電装品等の備品を配置するには好適な場所であるため、クロスビーム116を設けることで、上記備品は他の場所に分散させて配置しなければならず、重量が分散してしまう。また、備品が分散すれば、備品を車両100へ組付ける際に移動しながら作業を行わなければならず、生産性が低下する。更に、車両100が大型になったり、車体フレーム101の形状が限定されることにもなる。
【0005】
また更に、生産ラインで車両100を組立る場合、車体フレーム101の後部にクッションユニット106の一端を取付け、クッションユニット106の他端を第1・第2リンク部材107,108を介してスイングアーム104及びパワーユニット102に連結した車両100では、サブラインで、予めスイングアーム104にクッションユニット106、第1・第2リンク部材107,108及び後輪105を組付けたサブアセンブリに小組みし、このサブアセンブリをメインラインで車体側である車体フレーム101及びパワーユニット102に組付ける。この場合、サブアセンブリのスイングアーム104、クッションユニット106及び第2リンク部材108のそれぞれの端部を車体フレーム101及びパワーユニット102に取付けることになるが、スイングアーム104に対してクッションユニット106及び第2リンク部材108の端部が位置決めされず、サブアセンブリは、搬送が容易でなく、しかもパワーユニット102への組付時には扱いにくいものとなり、組付けに手間取る。
【0006】
そこで、本発明の目的は、車体中心部に備品を集中させるようにして、車両の運動性能を高めるとともに、生産性を向上させ、しかも車両の小型化を図り、車体フレームの設計自由度を増すことができ、更には、生産ラインで小組みしたサブアセンブリの搬送が容易で、サブアセンブリを車体側に簡単に組付けることができる車両のスイングアーム式懸架装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、車体側に設けたピボット軸にスイングアームの一端をスイング可能に取付け、このスイングアームの他端に車輪を回転可能に取付け、このようなスイングアームにクッションユニットの上端を取付け、このクッションユニットの下端をピボット軸より下位置にて車体側に連結したことを特徴とする。
【0008】
従来は、シートフレーム等の車体フレームに、クッションユニットの上端を取付けていた。これに対して、請求項1ではクッションユニットの上端をスイングアームに取付けるようにした。この結果、車体フレームにクロスパイプを設けたり、クッションユニットの上端を取付けるための取付部材を設ける必要がなく、車体フレームに、電装品等の備品を集中して配置することができるようになり、オフロード仕様やレース仕様の車両の運動性能を高めることができるとともに車両の生産性を向上させることができる。また、備品の集中化によって車両の小型化を図ることができ、更に、車体フレームの設計自由度を増すことができる。
【0009】
請求項2は、車体側に設けたピボット軸にスイングアームの一端をスイング可能に取付け、このスイングアームの他端に車輪を回転可能に取付け、このようなスイングアームにクッションユニットの一端を取付け、このクッションユニットの他端をスイングアームに連結した第1リンク部材に取付けるとともに、この第1リンク部材を車体側に連結した第2リンク部材に取付けたことを特徴とする。
【0010】
生産ラインで車両を組立る場合、サブラインで、スイングアームに、クッションユニット、第1・第2リンク部材及び後輪を取付けてサブアセンブリとして小組みすると、クッションユニットの両端をスイングアームに対して位置決めすることができ、メインラインで車体側にサブアセンブリを組付ける場合に、スイングアーム及び第2リンク部材の端部を車体側に取付けるだけなので、従来のスイングアーム式懸架装置に比べて、サブアセンブリは搬送時や組付時に取扱い易くなり、サブアセンブリの搬送が容易で、組付けを簡単に行うことができる。
【0011】
請求項3は、クッションユニットを、シリンダ部と、このシリンダ部に移動自在に収納したピストンに取付けたピストンロッドと、このピストンロッドの端部 に設けた下端取付部と、これらのシリンダ部及び下端取付部のそれぞれの間に介在させた懸架スプリングとから構成したことを特徴とする。
シリンダ部の下部からピストンロッドが出入りする構造であるため、シリンダ部内部へ雨水等をより浸入し難くすることができる。
【0012】
請求項4は、クッションユニットの上端をスイングアームにスイング可能に取付ける上部スイング軸を、ピボット軸よりも後上方に配置し、スイングアームの上部に設けたことを特徴とする。
上部スイング軸をピボット軸よりも後上方に配置することで、スイング軸の上端と、ピボット軸より下位置にて車体側に連結したクッションユニットの下端との距離、即ちクッションユニットの全長を大きくすることができ、クッションユニットのストロークを大きくすることができる。
【0013】
請求項5は、車両の車体側を構成するメインフレームの下部にエンジン及び変速機からなるパワーユニットを備え、クッションユニットをパワーユニットの後方に配置するとともにパワーユニット側に連結したことを特徴とする。
クッションユニットをパワーユニットの後方に配置したことで、例えば、走行中にクッションユニット内へ雨水等をより一層浸入し難くすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第1の実施の形態)を備えた車両の側面図であり、自動二輪車10は、メインフレーム11と、このメインフレーム11の前端部に設けたヘッドパイプ12にフロントフォーク13及び前輪14を操舵自在に取付け、フロントフォーク13の上部にハンドル15を取付け、メインフレーム11の下部にエンジン及び変速機からなる車体側としてのパワーユニット16を取付け、このパワーユニット16の後部に本発明のスイングアーム式懸架装置30を取付け、メインフレーム11の上部に燃料タンク17を取付け、この燃料タンク17の後方にシート18,21を配置した車両である。なお、22はカウリング、23,24はメインフレーム11の後部から後方斜め上方に延ばしたシートフレーム及びサブフレーム、25は後輪車軸である。
【0015】
スイングアーム式懸架装置30は、パワーユニット16の後部にピボット軸31を設け、このピボット軸31にスイングアーム32の前端をスイング可能に取付け、このスイングアーム32の後端に車輪としての後輪33を取付け、スイングアーム32のピボット軸31近傍に、後輪33及びスイングアーム32を介して車体に衝撃が伝わらないように衝撃を吸収するクッションユニット34の上端を取付け、クッションユニット34の下端をパワーユニット32の下部にリンク機構(後で詳述する。)を介して取付けたものである。
【0016】
図2は本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第1の実施の形態)の要部を示す側面図であり、スイングアーム32は、上部にクッションユニット34を取付けるための上部ブラケット36を設け、下部にリンク機構37を取付けるための下部ブラケット38を設けたものである。
【0017】
クッションユニット34は、シリンダ部41と、このシリンダ部41に移動自在に収納した図示せぬピストンに取付けたピストンロッド42と、このピストンロッド42の端部に設けた下端取付部43と、シリンダ部41及び下端取付部43のそれぞれの間に介在させた懸架スプリング44とからなり、シリンダ部41の端部に設けた上端取付部46をスイングアーム32の上部ブラケット36にスイング可能に取付け、下端取付部43をリンク機構37に取付けたものである。なお、47は上部スイング軸である。
【0018】
リンク機構37は、スイングアーム32の下部ブラケット38にスイング可能に取付けた側面視三角状の第1リンク51と、この第1リンク51に一端をスイング可能に取付けるとともに、パワーユニット32の下部に設けたリンク取付部52にスイング可能に取付けた第2リンク53とからなる。なお、55はパワーユニット側スイング軸である。
【0019】
第1リンク51は、スイングアーム32の下部ブラケット38と第1軸56で連結し、第2リンク52と第2軸57で連結し、クッションユニット34の下端取付部43と第3軸58でそれぞれスイング可能に連結したものである。
パワーユニットスイング軸55は、ピボット軸31よりも下方に位置する軸である。
【0020】
以上に述べたスイングアーム式懸架装置30の作用を次に説明する。
図3は本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第1の実施の形態)の作用を説明する第1作用図である。
図1において、例えば、自動二輪車10が路面の凸部を乗り越え、車体側(メインフレーム11やパワーユニット16)に対して後輪33が上方に移動した場合、図3において、スイングアーム32は想像線で示す位置から実線で示す位置までピボット軸31を中心に矢印▲1▼のように上方にスイングし、これに伴って、第1リンク51が第1軸56を中心に矢印▲2▼のように時計回りにスイングし、これによって、第3軸58に取付けた下端取付部43が矢印▲3▼のように上昇する。従って、クッションユニット34は縮みながら減衰力を発生し、衝撃を吸収する。
【0021】
図4は本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第1の実施の形態)の作用を説明する第2作用図であり、スイングアーム32の後輪車軸25の上下方向の移動量と、クッションユニット34のストローク量との関係を説明する図である。なお、図中、大きな◎印は後輪車軸25、小さな◎印は上部スイング軸47及び第3軸58を示す。
後輪車軸25が◎印で示した位置、即ち運転者が自動二輪車に乗車した状態で、且つ停車して(車体に加減速時の力を作用させずに)直立させたときの位置(「乗車1G状態位置」とも言う。この位置を、以下「乗車中立位置」と記す。これは、スイングアーム32、後輪33(図1参照)の乗車中立位置でもある。)にある場合に、リンク機構37(図2参照)とクッションユニット34(図2参照)との連結軸となる第3軸58は、◎印で示した位置にある。
【0022】
この時のクッションユニット34の全長(上部スイング軸47の軸心47aと第3軸58の軸心58aとの距離。以下同様。)をLaとし、クッションユニット34を最大に伸ばした時の全長をLeとすると、乗車中立位置でのクッションユニット34のストローク量はSaとなる。(即ち、Sa=Le−La)
【0023】
まず、スイングアーム32が乗車中立位置からクッションユニット34(図2参照)の伸び側にスイング(下方へスイング)した場合には、スイングアーム32、スイングアーム32の上部ブラケット36、クッションユニット34の下端取付部43、第3軸58、後輪車軸25は、実線で示した位置になり、この時の後輪車軸25におけるクッションユニット34の伸び側への移動量(後輪車軸25の軸心25aの移動量)をDaとする。この時、クッションユニット34の全長をLb、ストローク量をSbとする。(即ち、Sb=Le−Lb)
【0024】
また、スイングアーム32が乗車中立位置からクッションユニット34の縮み側へ(上方へスイング)スイングした場合には、スイングアーム32、スイングアーム32の上部ブラケット36、クッションユニット34の下端取付部43、第3軸58、後輪車軸25は、一点鎖線で示した位置になり、この時の後輪車軸25のクッションユニット43の縮み側への移動量を上記した移動量と同じDaとする。この時、クッションユニット34の全長をLc、ストローク量をScとする。(即ち、Sc=Le−Lc)
【0025】
本発明のスイングアーム式懸架装置30(図2参照)では、リンク機構37(図2参照)を用いることにより、(Sc−Sa)>(Sa−Sb)となる。
即ち、後輪車軸25がクッションユニット34の縮み側へストロークするにつれて、クッションユニット34のストローク量の変化が大きくなる。
これにより、クッションユニット34のピストンの移動速度が上昇し、クッションユニット34で発生する減衰力が大きくなる。
【0026】
図5は本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第1の実施の形態)における後輪車軸の変位量とクッションユニットのストローク量との関係を示すグラフであり、縦軸はクッションユニットのストローク量、横軸は後輪車軸の上下方向の変位量を表す。(符号は図2及び図3参照)
後輪車軸25の上下方向の変位量が、クッションユニット34の最大伸び位置である点Aから乗車中立位置である点Bまでの範囲では、クッションユニット34のストローク量は、後輪車軸25の上下方向の変位量の増加に伴ってほぼ直線的に増加する。
【0027】
また、後輪車軸25の上下方向の変位量が、乗車中立位置の点Bからクッションユニット34の最大縮み位置である点Cまでの範囲では、後輪車軸25の上下方向の変位量の増加に対してクッションユニット34のストローク量の増加の割合が次第に大きくなる。
【0028】
このように、リンク機構37により、後輪車軸25を乗車中立位置からクッションユニット34の縮み側へ変位させたときに、クッションユニット34のストローク量を次第に大きくする、即ち、クッションユニット34のストローク速度を大きくすることで、クッションユニット34の最大縮み位置近くでは、クッションユニット34で発生する減衰力を大きくしてクッションユニット34の底付きを防止し、乗車中立位置付近では、クッションユニット34で発生する減衰力を小さくして乗り心地を良くすることができる。
【0029】
以上の図1及び図2で説明したように、本発明は、パワーユニット16に設けたピボット軸31にスイングアーム32の一端をスイング可能に取付け、このスイングアーム32の他端に後輪33を回転可能に取付け、このようなスイングアーム32にクッションユニット34の上端を取付け、このクッションユニット34の下端をリンク機構37を介してピボット軸31より下位置であるパワーユニットスイング軸55にてパワーユニット16に連結したことを特徴とする。
【0030】
従来は、シートフレーム等の車体フレームに、クッションユニットの上端を取付けていた。これに対して、請求項1ではクッションユニット34の上端をスイングアーム32に取付けるようにした。この結果、車体フレームにクロスパイプを設けたり、クッションユニットの上端を取付けるための取付部材を設ける必要がなく、メインフレーム11、シートフレーム23、サブフレーム24の内側に、電装品(バッテリやコントロールユニット)、ツールボックス等の備品を集中して配置することができるようになり、オフロード仕様やレース仕様の車両の運動性能を高めることができるとともに自動二輪車10の生産性を向上させることができる。また、備品の集中化によって自動二輪車10の小型化を図ることができ、更に、メインフレーム11、シートフレーム23、サブフレーム24等の車体フレームの設計自由度を増すことができる。
【0031】
また、本発明は、パワーユニット16に設けたピボット軸31にスイングアーム32の一端をスイング可能に取付け、このスイングアーム32の他端に後輪33を回転可能に取付け、このようなスイングアーム32にクッションユニット34の一端を取付け、このクッションユニット34の他端をスイングアーム32に連結した第1リンク部材としての第1リンク51に取付けるとともに、この第1リンク51をパワーユニット16に連結した第2リンク部材としての第2リンク53に取付けたことを特徴とする。
【0032】
生産ラインで自動二輪車10を組立る場合、サブラインで、スイングアーム32に、クッションユニット34、第1・第2リンク51,53及び後輪33を取付けてサブアセンブリとして小組みすると、クッションユニット34の両端をスイングアーム32に対して位置決めすることができ、メインラインでパワーユニット16にサブアセンブリを組付ける場合に、スイングアーム32及び第2リンク53の端部をパワーユニット16に取付けるだけなので、従来のスイングアーム式懸架装置に比べて、サブアセンブリは搬送時や組付時に取扱い易くなり、サブアセンブリの搬送が容易で、組付けを簡単に行うことができる。
【0033】
図6は本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第2の実施の形態)の要部側面図であり、図2に示した第1の実施の形態と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
スイングアーム式懸架装置60は、ピボット軸31と、スイングアーム32と、クッションユニット34と、リンク機構61とからなり、クッションユニット34の上端をスイングアーム32の上部ブラケット36にスイング可能に取付け、クッションユニット34の下端をリンク機構61にスイング可能に取付けたものである。
【0034】
リンク機構61は、スイングアーム32の下部ブラケット38に一端をスイング可能に取付けた第1リンク62と、パワーユニット16のリンク取付部52に一端をスイング可能に取付けるとともに、他端をクッションユニット34の下端取付部43にスイング可能に取付け、更に第1リンク62の他端を中間部にスイング可能に取付けた第2リンク63とからなる。なお、65は第1軸、66は第2軸、67は第3軸、68はパワーユニットスイング軸である。
【0035】
図7は本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第3の実施の形態)の要部側面図であり、第1・第2の実施の形態と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
スイングアーム式懸架装置70は、パワーユニット16にスイングアーム71をスイング可能に取付け、このスイングアーム71の上部に上部ブラケット72を取付け、このブラケット72に第1リンク73をスイング可能に取付け、この第1リンク73の端部にクッションユニット34の一端をスイング可能に取付けるとともに、第1リンク73の中間部に第2リンク74の一端をスイング可能に取付け、クッションユニット34の下端をスイングアーム71の下部に設けた下部ブラケット75にスイング可能に取付け、第2リンク74の端部をパワーユニット16にスイング可能に取付けたものである。なお、76は第1軸、77は第2軸、78は第3軸、79は第4軸である。
【0036】
図8は本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第4の実施の形態)の要部側面図であり、第1〜第3の実施の形態と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
スイングアーム式懸架装置80は、車体側であるパワーユニット16に設けたピボット軸31にスイングアーム32の一端をスイング可能に取付け、このスイングアーム32の他端に後輪33(図1参照)を回転可能に取付け、このようなスイングアーム32にクッションユニット34の一端をスイング可能に取付け、このクッションユニット34の他端をパワーユニット16に連結した第1リンク81にスイング可能に取付けるとともに、この第1リンク81に、スイングアーム32にスイング可能に連結した第2リンク82をスイング可能に取付けたものである。なお、84は第2軸、85は第3軸である。
【0037】
尚、本発明のリンク機構、例えば、図2に示したリンク機構37は、2個のリンク51,53で構成したものであるが、これに限らず、1個又は3個以上のリンクで構成してもよい。
【0038】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1のスイングアーム式懸架装置は、車体側に設けたピボット軸にスイングアームの一端をスイング可能に取付け、このスイングアームの他端に車輪を回転可能に取付け、このようなスイングアームにクッションユニットの上端を取付け、このクッションユニットの下端をピボット軸より下位置にて車体側に連結したので、車体フレームにクロスパイプを設けたり、クッションユニットの上端を取付けるための取付部材を設けたりする必要がなく、車体フレームに、電装品等の備品を集中して配置することができるようになり、オフロード仕様やレース仕様の車両の運動性能を高めることができるとともに車両の生産性を向上させることができる。また、備品の集中化によって車両の小型化を図ることができ、更に、車体フレームの設計自由度を増すことができる。
【0039】
請求項2のスイングアーム式懸架装置は、車体側に設けたピボット軸にスイングアームの一端をスイング可能に取付け、このスイングアームの他端に車輪を回転可能に取付け、このようなスイングアームにクッションユニットの一端を取付け、このクッションユニットの他端をスイングアームに連結した第1リンク部材に取付けるとともに、この第1リンク部材を車体側に連結した第2リンク部材に取付けたので、生産ラインで車両を組立る場合、サブラインで、スイングアームに、クッションユニット、第1・第2リンク部材及び後輪を取付けてサブアセンブリとして小組みすると、クッションユニットの両端をスイングアームに対して位置決めすることができ、メインラインで車体側にサブアセンブリを組付ける場合に、スイングアーム及び第2リンク部材の端部を車体側に取付けるだけなので、従来のスイングアーム式懸架装置に比べて、サブアセンブリは搬送時や組付時に取扱い易くなり、サブアセンブリの搬送、組付けを簡単に行うことができる。
【0040】
請求項3のスイングアーム式懸架装置は、クッションユニットを、シリンダ部と、このシリンダ部に移動自在に収納したピストンに取付けたピストンロッドと、このピストンロッドの端部に設けた下端取付部と、これらのシリンダ部及び下端取付部のそれぞれの間に介在させた懸架スプリングとから構成したので、シリンダ部の下部からピストンロッドが出入りする構造であるために、シリンダ部内部へ雨水等を浸入し難くすることができる。
【0041】
請求項4のスイングアーム式懸架装置は、クッションユニットの上端をスイングアームにスイング可能に取付ける上部スイング軸を、ピボット軸よりも後上方に配置し、スイングアームの上部に設けたので、スイング軸の上端と、ピボット軸より下位置にて車体側に連結したクッションユニットの下端との距離、即ちクッションユニットの全長を大きくすることができ、クッションユニットのストロークを大きくすることができる。
【0042】
請求項5のスイングアーム式懸架装置は、車両の車体側を構成するメインフレームの下部にエンジン及び変速機からなるパワーユニットを備え、クッションユニットをパワーユニットの後方に配置するとともにパワーユニット側に連結したので、例えば、走行中にクッションユニット内へ雨水等をより一層浸入し難くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第1の実施の形態)を備えた車両の側面図
【図2】本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第1の実施の形態)の要部を示す側面図
【図3】本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第1の実施の形態)の作用を説明する第1作用図
【図4】本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第1の実施の形態)の作用を説明する第2作用図
【図5】本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第1の実施の形態)における後輪車軸の変位量とクッションユニットのストローク量との関係を示すグラフ
【図6】本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第2の実施の形態)の要部側面図
【図7】本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第3の実施の形態)の要部側面図
【図8】本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第4の実施の形態)の要部側面図
【図9】従来のスイングアーム式懸架装置を備えた車両の説明図
【図10】従来の車体フレームの平面図
【符号の説明】
10…車両(自動二輪車)、16…車体側(パワーユニット)、30,60,70,80…スイングアーム式懸架装置、31…ピボット軸、32…スイングアーム、33…車輪(後輪)、34…クッションユニット、51,62,73…第1リンク部材(第1リンク)、53,63,74…第2リンク部材(第2リンク)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】車体側に設けたピボット軸にスイングアームの一端をスイング可能に取付け、このスイングアームの他端に車輪を回転可能に取付け、このようなスイングアームにクッションユニットの上端を取付け、このクッションユニットの下端を前記ピボット軸より下位置にて車体側に連結したことを特徴とする車両のスイングアーム式懸架装置。
【請求項2】車体側に設けたピボット軸にスイングアームの一端をスイング可能に取付け、このスイングアームの他端に車輪を回転可能に取付け、このようなスイングアームにクッションユニットの一端を取付け、このクッションユニットの他端をスイングアームに連結した第1リンク部材に取付けるとともに、この第1リンク部材を車体側に連結した第2リンク部材に取付けたことを特徴とする車両のスイングアーム式懸架装置。
【請求項3】前記クッションユニットは、シリンダ部と、このシリンダ部に移動自在に収納したピストンに取付けたピストンロッドと、このピストンロッドの端部に設けた下端取付部と、これらのシリンダ部及び下端取付部のそれぞれの間に介在させた懸架スプリングとからなることを特徴とする請求項1記載の車両のスイングアーム式懸架装置。
【請求項4】前記クッションユニットの上端を前記スイングアームにスイング可能に取付ける上部スイング軸は、前記ピボット軸よりも後上方に配置したものであり、スイングアームの上部に設けたことを特徴とする請求項1又は請求項3記載の車両のスイングアーム式懸架装置。
【請求項5】前記車両は、前記車体側を構成するメインフレームの下部にエンジン及び変速機からなるパワーユニットを備え、前記クッションユニットを前記パワーユニットの後方に配置するとともにパワーユニット側に連結したことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の車両のスイングアーム式懸架装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の運動性能を高めるとともに生産性を向上させ、更に車両の小型化を図り、車体フレームの設計自由度を増すのに好適な車両のスイングアーム式懸架装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9は従来のスイングアーム式懸架装置を備えた車両の説明図であり、車両100の車体フレーム101の下部にエンジン及び変速機からなるパワーユニット102を取付け、これらの車体フレーム101及びパワーユニット102の後部にスイングアーム式懸架装置103を配置した状態を示す。
スイングアーム式懸架装置103は、パワーユニット102の後部にスイングアーム104をスイング可能に取付け、スイングアーム104の後端に後輪105を取付け、車体フレーム101の後部にクッションユニット106の一端を取付け、クッションユニット106の他端に、スイングアーム104に取付けた第1リンク部材107を連結し、第1リンク部材107に、パワーユニット102に取付けた第2リンク部材108を連結したものである。なお、111は車体フレーム101の前端に取付けたヘッドパイプ、112はヘッドパイプ111に回転可能に取付けたフロントフォーク、113は前輪である。
【0003】
図10は従来の車体フレームの平面図であり、車体フレーム101は、ヘッドパイプ111が左右一対のメインフレーム115,115を後方へ延ばし、これらのメインフレーム115,115の各後端にクロスビーム116を渡し、このクロスビーム116にクッションユニット106(図9参照)の上端を取付ける取付部117を設けたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記技術では、クロスビーム116の位置は車体中心近くのスペースにあり、バッテリや各種電装品等の備品を配置するには好適な場所であるため、クロスビーム116を設けることで、上記備品は他の場所に分散させて配置しなければならず、重量が分散してしまう。また、備品が分散すれば、備品を車両100へ組付ける際に移動しながら作業を行わなければならず、生産性が低下する。更に、車両100が大型になったり、車体フレーム101の形状が限定されることにもなる。
【0005】
また更に、生産ラインで車両100を組立る場合、車体フレーム101の後部にクッションユニット106の一端を取付け、クッションユニット106の他端を第1・第2リンク部材107,108を介してスイングアーム104及びパワーユニット102に連結した車両100では、サブラインで、予めスイングアーム104にクッションユニット106、第1・第2リンク部材107,108及び後輪105を組付けたサブアセンブリに小組みし、このサブアセンブリをメインラインで車体側である車体フレーム101及びパワーユニット102に組付ける。この場合、サブアセンブリのスイングアーム104、クッションユニット106及び第2リンク部材108のそれぞれの端部を車体フレーム101及びパワーユニット102に取付けることになるが、スイングアーム104に対してクッションユニット106及び第2リンク部材108の端部が位置決めされず、サブアセンブリは、搬送が容易でなく、しかもパワーユニット102への組付時には扱いにくいものとなり、組付けに手間取る。
【0006】
そこで、本発明の目的は、車体中心部に備品を集中させるようにして、車両の運動性能を高めるとともに、生産性を向上させ、しかも車両の小型化を図り、車体フレームの設計自由度を増すことができ、更には、生産ラインで小組みしたサブアセンブリの搬送が容易で、サブアセンブリを車体側に簡単に組付けることができる車両のスイングアーム式懸架装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1は、車体側に設けたピボット軸にスイングアームの一端をスイング可能に取付け、このスイングアームの他端に車輪を回転可能に取付け、このようなスイングアームにクッションユニットの上端を取付け、このクッションユニットの下端をピボット軸より下位置にて車体側に連結したことを特徴とする。
【0008】
従来は、シートフレーム等の車体フレームに、クッションユニットの上端を取付けていた。これに対して、請求項1ではクッションユニットの上端をスイングアームに取付けるようにした。この結果、車体フレームにクロスパイプを設けたり、クッションユニットの上端を取付けるための取付部材を設ける必要がなく、車体フレームに、電装品等の備品を集中して配置することができるようになり、オフロード仕様やレース仕様の車両の運動性能を高めることができるとともに車両の生産性を向上させることができる。また、備品の集中化によって車両の小型化を図ることができ、更に、車体フレームの設計自由度を増すことができる。
【0009】
請求項2は、車体側に設けたピボット軸にスイングアームの一端をスイング可能に取付け、このスイングアームの他端に車輪を回転可能に取付け、このようなスイングアームにクッションユニットの一端を取付け、このクッションユニットの他端をスイングアームに連結した第1リンク部材に取付けるとともに、この第1リンク部材を車体側に連結した第2リンク部材に取付けたことを特徴とする。
【0010】
生産ラインで車両を組立る場合、サブラインで、スイングアームに、クッションユニット、第1・第2リンク部材及び後輪を取付けてサブアセンブリとして小組みすると、クッションユニットの両端をスイングアームに対して位置決めすることができ、メインラインで車体側にサブアセンブリを組付ける場合に、スイングアーム及び第2リンク部材の端部を車体側に取付けるだけなので、従来のスイングアーム式懸架装置に比べて、サブアセンブリは搬送時や組付時に取扱い易くなり、サブアセンブリの搬送が容易で、組付けを簡単に行うことができる。
【0011】
請求項3は、クッションユニットを、シリンダ部と、このシリンダ部に移動自在に収納したピストンに取付けたピストンロッドと、このピストンロッドの端部 に設けた下端取付部と、これらのシリンダ部及び下端取付部のそれぞれの間に介在させた懸架スプリングとから構成したことを特徴とする。
シリンダ部の下部からピストンロッドが出入りする構造であるため、シリンダ部内部へ雨水等をより浸入し難くすることができる。
【0012】
請求項4は、クッションユニットの上端をスイングアームにスイング可能に取付ける上部スイング軸を、ピボット軸よりも後上方に配置し、スイングアームの上部に設けたことを特徴とする。
上部スイング軸をピボット軸よりも後上方に配置することで、スイング軸の上端と、ピボット軸より下位置にて車体側に連結したクッションユニットの下端との距離、即ちクッションユニットの全長を大きくすることができ、クッションユニットのストロークを大きくすることができる。
【0013】
請求項5は、車両の車体側を構成するメインフレームの下部にエンジン及び変速機からなるパワーユニットを備え、クッションユニットをパワーユニットの後方に配置するとともにパワーユニット側に連結したことを特徴とする。
クッションユニットをパワーユニットの後方に配置したことで、例えば、走行中にクッションユニット内へ雨水等をより一層浸入し難くすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第1の実施の形態)を備えた車両の側面図であり、自動二輪車10は、メインフレーム11と、このメインフレーム11の前端部に設けたヘッドパイプ12にフロントフォーク13及び前輪14を操舵自在に取付け、フロントフォーク13の上部にハンドル15を取付け、メインフレーム11の下部にエンジン及び変速機からなる車体側としてのパワーユニット16を取付け、このパワーユニット16の後部に本発明のスイングアーム式懸架装置30を取付け、メインフレーム11の上部に燃料タンク17を取付け、この燃料タンク17の後方にシート18,21を配置した車両である。なお、22はカウリング、23,24はメインフレーム11の後部から後方斜め上方に延ばしたシートフレーム及びサブフレーム、25は後輪車軸である。
【0015】
スイングアーム式懸架装置30は、パワーユニット16の後部にピボット軸31を設け、このピボット軸31にスイングアーム32の前端をスイング可能に取付け、このスイングアーム32の後端に車輪としての後輪33を取付け、スイングアーム32のピボット軸31近傍に、後輪33及びスイングアーム32を介して車体に衝撃が伝わらないように衝撃を吸収するクッションユニット34の上端を取付け、クッションユニット34の下端をパワーユニット32の下部にリンク機構(後で詳述する。)を介して取付けたものである。
【0016】
図2は本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第1の実施の形態)の要部を示す側面図であり、スイングアーム32は、上部にクッションユニット34を取付けるための上部ブラケット36を設け、下部にリンク機構37を取付けるための下部ブラケット38を設けたものである。
【0017】
クッションユニット34は、シリンダ部41と、このシリンダ部41に移動自在に収納した図示せぬピストンに取付けたピストンロッド42と、このピストンロッド42の端部に設けた下端取付部43と、シリンダ部41及び下端取付部43のそれぞれの間に介在させた懸架スプリング44とからなり、シリンダ部41の端部に設けた上端取付部46をスイングアーム32の上部ブラケット36にスイング可能に取付け、下端取付部43をリンク機構37に取付けたものである。なお、47は上部スイング軸である。
【0018】
リンク機構37は、スイングアーム32の下部ブラケット38にスイング可能に取付けた側面視三角状の第1リンク51と、この第1リンク51に一端をスイング可能に取付けるとともに、パワーユニット32の下部に設けたリンク取付部52にスイング可能に取付けた第2リンク53とからなる。なお、55はパワーユニット側スイング軸である。
【0019】
第1リンク51は、スイングアーム32の下部ブラケット38と第1軸56で連結し、第2リンク52と第2軸57で連結し、クッションユニット34の下端取付部43と第3軸58でそれぞれスイング可能に連結したものである。
パワーユニットスイング軸55は、ピボット軸31よりも下方に位置する軸である。
【0020】
以上に述べたスイングアーム式懸架装置30の作用を次に説明する。
図3は本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第1の実施の形態)の作用を説明する第1作用図である。
図1において、例えば、自動二輪車10が路面の凸部を乗り越え、車体側(メインフレーム11やパワーユニット16)に対して後輪33が上方に移動した場合、図3において、スイングアーム32は想像線で示す位置から実線で示す位置までピボット軸31を中心に矢印▲1▼のように上方にスイングし、これに伴って、第1リンク51が第1軸56を中心に矢印▲2▼のように時計回りにスイングし、これによって、第3軸58に取付けた下端取付部43が矢印▲3▼のように上昇する。従って、クッションユニット34は縮みながら減衰力を発生し、衝撃を吸収する。
【0021】
図4は本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第1の実施の形態)の作用を説明する第2作用図であり、スイングアーム32の後輪車軸25の上下方向の移動量と、クッションユニット34のストローク量との関係を説明する図である。なお、図中、大きな◎印は後輪車軸25、小さな◎印は上部スイング軸47及び第3軸58を示す。
後輪車軸25が◎印で示した位置、即ち運転者が自動二輪車に乗車した状態で、且つ停車して(車体に加減速時の力を作用させずに)直立させたときの位置(「乗車1G状態位置」とも言う。この位置を、以下「乗車中立位置」と記す。これは、スイングアーム32、後輪33(図1参照)の乗車中立位置でもある。)にある場合に、リンク機構37(図2参照)とクッションユニット34(図2参照)との連結軸となる第3軸58は、◎印で示した位置にある。
【0022】
この時のクッションユニット34の全長(上部スイング軸47の軸心47aと第3軸58の軸心58aとの距離。以下同様。)をLaとし、クッションユニット34を最大に伸ばした時の全長をLeとすると、乗車中立位置でのクッションユニット34のストローク量はSaとなる。(即ち、Sa=Le−La)
【0023】
まず、スイングアーム32が乗車中立位置からクッションユニット34(図2参照)の伸び側にスイング(下方へスイング)した場合には、スイングアーム32、スイングアーム32の上部ブラケット36、クッションユニット34の下端取付部43、第3軸58、後輪車軸25は、実線で示した位置になり、この時の後輪車軸25におけるクッションユニット34の伸び側への移動量(後輪車軸25の軸心25aの移動量)をDaとする。この時、クッションユニット34の全長をLb、ストローク量をSbとする。(即ち、Sb=Le−Lb)
【0024】
また、スイングアーム32が乗車中立位置からクッションユニット34の縮み側へ(上方へスイング)スイングした場合には、スイングアーム32、スイングアーム32の上部ブラケット36、クッションユニット34の下端取付部43、第3軸58、後輪車軸25は、一点鎖線で示した位置になり、この時の後輪車軸25のクッションユニット43の縮み側への移動量を上記した移動量と同じDaとする。この時、クッションユニット34の全長をLc、ストローク量をScとする。(即ち、Sc=Le−Lc)
【0025】
本発明のスイングアーム式懸架装置30(図2参照)では、リンク機構37(図2参照)を用いることにより、(Sc−Sa)>(Sa−Sb)となる。
即ち、後輪車軸25がクッションユニット34の縮み側へストロークするにつれて、クッションユニット34のストローク量の変化が大きくなる。
これにより、クッションユニット34のピストンの移動速度が上昇し、クッションユニット34で発生する減衰力が大きくなる。
【0026】
図5は本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第1の実施の形態)における後輪車軸の変位量とクッションユニットのストローク量との関係を示すグラフであり、縦軸はクッションユニットのストローク量、横軸は後輪車軸の上下方向の変位量を表す。(符号は図2及び図3参照)
後輪車軸25の上下方向の変位量が、クッションユニット34の最大伸び位置である点Aから乗車中立位置である点Bまでの範囲では、クッションユニット34のストローク量は、後輪車軸25の上下方向の変位量の増加に伴ってほぼ直線的に増加する。
【0027】
また、後輪車軸25の上下方向の変位量が、乗車中立位置の点Bからクッションユニット34の最大縮み位置である点Cまでの範囲では、後輪車軸25の上下方向の変位量の増加に対してクッションユニット34のストローク量の増加の割合が次第に大きくなる。
【0028】
このように、リンク機構37により、後輪車軸25を乗車中立位置からクッションユニット34の縮み側へ変位させたときに、クッションユニット34のストローク量を次第に大きくする、即ち、クッションユニット34のストローク速度を大きくすることで、クッションユニット34の最大縮み位置近くでは、クッションユニット34で発生する減衰力を大きくしてクッションユニット34の底付きを防止し、乗車中立位置付近では、クッションユニット34で発生する減衰力を小さくして乗り心地を良くすることができる。
【0029】
以上の図1及び図2で説明したように、本発明は、パワーユニット16に設けたピボット軸31にスイングアーム32の一端をスイング可能に取付け、このスイングアーム32の他端に後輪33を回転可能に取付け、このようなスイングアーム32にクッションユニット34の上端を取付け、このクッションユニット34の下端をリンク機構37を介してピボット軸31より下位置であるパワーユニットスイング軸55にてパワーユニット16に連結したことを特徴とする。
【0030】
従来は、シートフレーム等の車体フレームに、クッションユニットの上端を取付けていた。これに対して、請求項1ではクッションユニット34の上端をスイングアーム32に取付けるようにした。この結果、車体フレームにクロスパイプを設けたり、クッションユニットの上端を取付けるための取付部材を設ける必要がなく、メインフレーム11、シートフレーム23、サブフレーム24の内側に、電装品(バッテリやコントロールユニット)、ツールボックス等の備品を集中して配置することができるようになり、オフロード仕様やレース仕様の車両の運動性能を高めることができるとともに自動二輪車10の生産性を向上させることができる。また、備品の集中化によって自動二輪車10の小型化を図ることができ、更に、メインフレーム11、シートフレーム23、サブフレーム24等の車体フレームの設計自由度を増すことができる。
【0031】
また、本発明は、パワーユニット16に設けたピボット軸31にスイングアーム32の一端をスイング可能に取付け、このスイングアーム32の他端に後輪33を回転可能に取付け、このようなスイングアーム32にクッションユニット34の一端を取付け、このクッションユニット34の他端をスイングアーム32に連結した第1リンク部材としての第1リンク51に取付けるとともに、この第1リンク51をパワーユニット16に連結した第2リンク部材としての第2リンク53に取付けたことを特徴とする。
【0032】
生産ラインで自動二輪車10を組立る場合、サブラインで、スイングアーム32に、クッションユニット34、第1・第2リンク51,53及び後輪33を取付けてサブアセンブリとして小組みすると、クッションユニット34の両端をスイングアーム32に対して位置決めすることができ、メインラインでパワーユニット16にサブアセンブリを組付ける場合に、スイングアーム32及び第2リンク53の端部をパワーユニット16に取付けるだけなので、従来のスイングアーム式懸架装置に比べて、サブアセンブリは搬送時や組付時に取扱い易くなり、サブアセンブリの搬送が容易で、組付けを簡単に行うことができる。
【0033】
図6は本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第2の実施の形態)の要部側面図であり、図2に示した第1の実施の形態と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
スイングアーム式懸架装置60は、ピボット軸31と、スイングアーム32と、クッションユニット34と、リンク機構61とからなり、クッションユニット34の上端をスイングアーム32の上部ブラケット36にスイング可能に取付け、クッションユニット34の下端をリンク機構61にスイング可能に取付けたものである。
【0034】
リンク機構61は、スイングアーム32の下部ブラケット38に一端をスイング可能に取付けた第1リンク62と、パワーユニット16のリンク取付部52に一端をスイング可能に取付けるとともに、他端をクッションユニット34の下端取付部43にスイング可能に取付け、更に第1リンク62の他端を中間部にスイング可能に取付けた第2リンク63とからなる。なお、65は第1軸、66は第2軸、67は第3軸、68はパワーユニットスイング軸である。
【0035】
図7は本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第3の実施の形態)の要部側面図であり、第1・第2の実施の形態と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
スイングアーム式懸架装置70は、パワーユニット16にスイングアーム71をスイング可能に取付け、このスイングアーム71の上部に上部ブラケット72を取付け、このブラケット72に第1リンク73をスイング可能に取付け、この第1リンク73の端部にクッションユニット34の一端をスイング可能に取付けるとともに、第1リンク73の中間部に第2リンク74の一端をスイング可能に取付け、クッションユニット34の下端をスイングアーム71の下部に設けた下部ブラケット75にスイング可能に取付け、第2リンク74の端部をパワーユニット16にスイング可能に取付けたものである。なお、76は第1軸、77は第2軸、78は第3軸、79は第4軸である。
【0036】
図8は本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第4の実施の形態)の要部側面図であり、第1〜第3の実施の形態と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
スイングアーム式懸架装置80は、車体側であるパワーユニット16に設けたピボット軸31にスイングアーム32の一端をスイング可能に取付け、このスイングアーム32の他端に後輪33(図1参照)を回転可能に取付け、このようなスイングアーム32にクッションユニット34の一端をスイング可能に取付け、このクッションユニット34の他端をパワーユニット16に連結した第1リンク81にスイング可能に取付けるとともに、この第1リンク81に、スイングアーム32にスイング可能に連結した第2リンク82をスイング可能に取付けたものである。なお、84は第2軸、85は第3軸である。
【0037】
尚、本発明のリンク機構、例えば、図2に示したリンク機構37は、2個のリンク51,53で構成したものであるが、これに限らず、1個又は3個以上のリンクで構成してもよい。
【0038】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1のスイングアーム式懸架装置は、車体側に設けたピボット軸にスイングアームの一端をスイング可能に取付け、このスイングアームの他端に車輪を回転可能に取付け、このようなスイングアームにクッションユニットの上端を取付け、このクッションユニットの下端をピボット軸より下位置にて車体側に連結したので、車体フレームにクロスパイプを設けたり、クッションユニットの上端を取付けるための取付部材を設けたりする必要がなく、車体フレームに、電装品等の備品を集中して配置することができるようになり、オフロード仕様やレース仕様の車両の運動性能を高めることができるとともに車両の生産性を向上させることができる。また、備品の集中化によって車両の小型化を図ることができ、更に、車体フレームの設計自由度を増すことができる。
【0039】
請求項2のスイングアーム式懸架装置は、車体側に設けたピボット軸にスイングアームの一端をスイング可能に取付け、このスイングアームの他端に車輪を回転可能に取付け、このようなスイングアームにクッションユニットの一端を取付け、このクッションユニットの他端をスイングアームに連結した第1リンク部材に取付けるとともに、この第1リンク部材を車体側に連結した第2リンク部材に取付けたので、生産ラインで車両を組立る場合、サブラインで、スイングアームに、クッションユニット、第1・第2リンク部材及び後輪を取付けてサブアセンブリとして小組みすると、クッションユニットの両端をスイングアームに対して位置決めすることができ、メインラインで車体側にサブアセンブリを組付ける場合に、スイングアーム及び第2リンク部材の端部を車体側に取付けるだけなので、従来のスイングアーム式懸架装置に比べて、サブアセンブリは搬送時や組付時に取扱い易くなり、サブアセンブリの搬送、組付けを簡単に行うことができる。
【0040】
請求項3のスイングアーム式懸架装置は、クッションユニットを、シリンダ部と、このシリンダ部に移動自在に収納したピストンに取付けたピストンロッドと、このピストンロッドの端部に設けた下端取付部と、これらのシリンダ部及び下端取付部のそれぞれの間に介在させた懸架スプリングとから構成したので、シリンダ部の下部からピストンロッドが出入りする構造であるために、シリンダ部内部へ雨水等を浸入し難くすることができる。
【0041】
請求項4のスイングアーム式懸架装置は、クッションユニットの上端をスイングアームにスイング可能に取付ける上部スイング軸を、ピボット軸よりも後上方に配置し、スイングアームの上部に設けたので、スイング軸の上端と、ピボット軸より下位置にて車体側に連結したクッションユニットの下端との距離、即ちクッションユニットの全長を大きくすることができ、クッションユニットのストロークを大きくすることができる。
【0042】
請求項5のスイングアーム式懸架装置は、車両の車体側を構成するメインフレームの下部にエンジン及び変速機からなるパワーユニットを備え、クッションユニットをパワーユニットの後方に配置するとともにパワーユニット側に連結したので、例えば、走行中にクッションユニット内へ雨水等をより一層浸入し難くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第1の実施の形態)を備えた車両の側面図
【図2】本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第1の実施の形態)の要部を示す側面図
【図3】本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第1の実施の形態)の作用を説明する第1作用図
【図4】本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第1の実施の形態)の作用を説明する第2作用図
【図5】本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第1の実施の形態)における後輪車軸の変位量とクッションユニットのストローク量との関係を示すグラフ
【図6】本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第2の実施の形態)の要部側面図
【図7】本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第3の実施の形態)の要部側面図
【図8】本発明に係るスイングアーム式懸架装置(第4の実施の形態)の要部側面図
【図9】従来のスイングアーム式懸架装置を備えた車両の説明図
【図10】従来の車体フレームの平面図
【符号の説明】
10…車両(自動二輪車)、16…車体側(パワーユニット)、30,60,70,80…スイングアーム式懸架装置、31…ピボット軸、32…スイングアーム、33…車輪(後輪)、34…クッションユニット、51,62,73…第1リンク部材(第1リンク)、53,63,74…第2リンク部材(第2リンク)。
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