JP2002067692A - 車両用ドアロック制御装置 - Google Patents

車両用ドアロック制御装置

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JP2002067692A
JP2002067692A JP2000260497A JP2000260497A JP2002067692A JP 2002067692 A JP2002067692 A JP 2002067692A JP 2000260497 A JP2000260497 A JP 2000260497A JP 2000260497 A JP2000260497 A JP 2000260497A JP 2002067692 A JP2002067692 A JP 2002067692A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両内に乗員がいる間だけ、確実にドアロッ
ク状態の強制解除を行うことができる車両用ドアロック
制御装置を提供する。 【解決手段】 強制解除停止手段101a−3が、イグ
ニッションオフ後、検出されたドアの開閉状態に基づい
たタイミングで、以降のドアロック強制解除手段による
駆動源の動作を停止させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両用ドアロッ
ク制御装置に係わり、特に、衝突時に強制的にドアロッ
ク状態を解除する車両用ドアロック制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車等の車両において、車
両事故時に迅速に車外へ脱出できるように、衝突を検出
したときに、ドアロック状態を強制的に解除する車両用
ドアロック制御装置が提案されている。かかる車両用ド
アロック制御装置は、一般的に、イグニッションスイッ
チがオンの間だけ上述したドアロック状態の強制解除が
行えるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の車両用ドアロック制御装置では、イグニッシ
ョンスイッチがオンの間だけ強制解除が行えるような構
成になっている。従って、イグニッションスイッチオフ
後も車両内に乗員が乗車している場合は、車内に乗員が
いるにも拘わらず、衝突時にドアロック強制解除が行え
ないという問題が生じる。
【0004】そこで、イグニッションスイッチのオンオ
フとは無関係に、常時強制解除が行えるようにしておく
ことも考えられるが、これでは、乗員のいない駐車中
に、故意に衝突された場合でも強制解除が働いてしま
い、盗難防止という観点から好ましくない。
【0005】また、イグニッションスイッチがオフして
から、所定時間経過後以降、ドアロック状態の解除を行
えないようにすることも考えられている。しかしなが
ら、イグニッションスイッチをオフしてから、所定時間
経過後も車内に乗員が乗車している場合も考えられる。
従って、この場合も車内に乗員がいるにも拘わらず、衝
突時にドアロックの解除が行えないという問題が依然生
じる。
【0006】そこで、本発明は、上記のような問題点に
着目し、車両内に乗員がいる間だけ、確実にドアロック
状態の強制解除を行うことができる車両用ドアロック制
御装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた請求項1記載の発明は、図1の基本構成図に
示すように、供給される信号に基づいて車両内のドアに
設けられている駆動源を動作させ、前記ドアのドアロッ
ク機構をロック状態またはアンロック状態に制御するド
アロック制御手段101a−1と、車両の衝突を検出す
る衝突検出手段101a−2と、前記車両の衝突を検出
したとき、前記駆動源を動作させ、前記ドアロック機構
を強制的にアンロック状態に制御するドアロック強制解
除手段とを備えた車両用ドアロック制御装置において、
前記ドアの開閉状態を検出する開閉検出手段105と、
イグニッションオフ後、前記検出した前記ドアの開閉状
態に基づいたタイミングで、以降の前記ドアロック強制
解除手段による前記駆動源の動作を停止させる強制解除
停止手段101a−3とをさらに備えた車両用ドアロッ
ク制御装置に存する。
【0008】請求項1記載の発明によれば、ドアロック
制御手段101a−1が、供給される信号に基づいて車
両内のドアに設けられている駆動源を動作させ、ドアの
ドアロック機構をロック状態またはドアアンロック状態
に制御する。衝突検出手段101a−2が、車両の衝突
を検出する。ドアロック強制解除手段が、車両の衝突を
検出したとき、駆動源を動作させ、ドアロック機構を強
制的にアンロック状態に制御する。強制解除停止手段1
01a−3が、イグニッションオフ後、検出されたドア
の開閉状態に基づいたタイミングで、以降のドアロック
強制解除手段による駆動源の動作を停止させる。
【0009】従って、乗車員が車両を降りる際には、必
ずイグニッションオフ後に、ドアの開閉が行われること
に着目し、強制解除停止手段101a−3が、イグニッ
ションオフ後のドアの開閉状態に基づいたタイミングで
乗員がいなくなったと判断し、以降のドアロック強制解
除手段による駆動源の動作を停止させて、強制解除を停
止させている。このため、車両内に乗員が確実にいなく
なった後に、ドアロックの強制解除を停止することがで
きる。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の車
両用ドアロック制御装置において、前記強制解除停止手
段は、イグニッションオフ後、車両内の何れか1つの前
記ドアが閉状態から開状態となり、再び閉状態となった
タイミングで、前記ドアロック強制解除手段による前記
駆動源の動作を停止することを特徴とする車両用ドアロ
ック制御装置に存する。
【0011】請求項2記載の発明によれば、強制解除停
止手段101a−3が、イグニッションオフ後、車両内
の何れか1つのドアが閉状態から開状態となり、再び閉
状態となったタイミングで、ドアロック強制解除手段に
よる駆動源の動作を停止する。
【0012】従って、乗車員が車両を降りる際には、必
ずイグニッションオフ後に、閉状態のドアを開いて車外
に出てた後、ドアを閉めることに着目し、強制解除停止
手段101a−3が、イグニッションオフ後、車両内の
何れか1つのドアが閉状態から開状態となり、再び閉状
態となったタイミングで、強制解除を停止させている。
このため、車両内に乗員がより一層確実にいなくなった
後に、ドアロックの強制解除を停止することができる。
【0013】請求項3記載の発明は、図1の基本構成図
に示すように、請求項1記載の車両用ドアロック制御装
置において、車両内のシートベルトの着脱状態を検出す
る着脱検出手段104とを更に備え、前記強制解除停止
手段は、前記ドアの開閉状態に加え、前記検出した前記
シートベルトの着脱状態にも基づいてたタイミングで、
前記ドアロック強制解除手段による前記駆動源の動作を
停止することを特徴とする車両用ドアロック制御装置に
存する。
【0014】請求項3記載の発明によれば、強制解除停
止手段101a−3が、ドアの開閉状態に加え、シート
ベルトの着脱状態にも基づいたタイミングで、ドアロッ
ク強制解除手段による駆動源の動作を停止する。
【0015】従って、シートベルトが着状態であるとき
は、必ず車両内に乗員がいることに着目し、強制解除停
止手段101a−3が、イグニッションオフ後、ドアの
開閉状態及び、シートベルトの着脱状態に基づいたタイ
ミングで乗員がいなくなったと判断し、以降の強制解除
を停止させている。このため、車両内に乗員がより一層
確実にいなくなった後に、ドアロックの強制解除を停止
することができる。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項3記載の車
両用ドアロック制御装置において、前記強制解除停止手
段は、イグニッションオフ後、車両内の全シートベルト
の脱状態を検出した後、車両内の何れか1つの前記ドア
が閉状態から開状態となり、再び閉状態となったタイミ
ングで、前記ドアロック強制解除手段による前記駆動源
の動作を停止することを特徴とする車両用ドアロック制
御装置に存する。
【0017】請求項4記載の発明によれば、強制解除停
止手段101a−3が、イグニッションオフ後、車両内
の全シートベルトの脱状態を検出した後、車両内の何れ
か1つのドアが閉状態から開状態となり、再び閉状態と
なったタイミングで、ドアロック強制解除手段による駆
動源の動作を停止する。
【0018】従って、乗車員が車両を降りる際には、必
ずイグニッションオフ後に、閉状態のドアを開いて車外
に出てた後、ドアを閉める、また何れか1つでもシート
ベルトが着状態であるということは、必ず車両内に乗員
がいることに着目し、強制解除停止手段101a−3
が、イグニッションオフ後、車両内の全シートベルトの
脱状態を検出した後、車両内の何れか1つのドアが閉状
態から開状態となり、再び閉状態となったタイミング
で、強制解除を停止させている。このため、車両内に乗
員がより一層確実にいなくなった後に、ドアロックの強
制解除を停止することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態を
図面を参照して説明する。図2は、本発明の車両用ロッ
ク制御装置を組み込んだ車両用ドアロック装置の一実施
の形態を示す回路図である。同図において、車両用ドア
ロック装置は、モータ部1を備えている。このモータ部
1は、運転席側のドア、助手席側のドア、後部座席側の
ドア(2枚)に各々設けられたドアロック機構を、ロッ
ク状態またはアンロック状態に駆動する駆動源としての
モータM1〜M4から構成されている。
【0020】上記各モータM1〜M4は、一端がリレー
R1に、他端がリレーR2に接続されている。常時は開
放状態のリレーR1及び、R2の接点は、車載バッテリ
B、アースとの間を切り替える。従って、リレーR1の
接点が車載バッテリB側に、リレーR2の接点がアース
に各々接続されると、モータM1〜M4には図中矢印で
示す方向の駆動電流I1が流れる。そして、この駆動電
流I1の通電により各モータM1〜M4は、ドアロック
機構をロック状態に駆動する。
【0021】一方、リレーR1の接点がアースに、リレ
ーR2の接点が車載バッテリBに各々接続されると、モ
ータM1〜M4には図中矢印で示す方向の駆動電流I2
が流れる。この駆動電流I2の通電により各モータM1
〜M4は、ドアロック機構をアンロック状態に駆動す
る。上述したリレーR1及び、R2は、車両用ドアロッ
ク制御装置100内に備えられたマイクロコンピュータ
101(以下、μCOM101)により、その切替制御
が行われる。
【0022】上記μCOM101には、ドアのロック・
アンロックの操作を行うために設けられたドアロック・
アンロックスイッチ102(以下、R/URスイッチ1
02)が接続されている。このR/URスイッチ102
は、運転席側に設けられ、車両内に備えた全ドアのロッ
ク・アンロック操作を行うために設けられている。
【0023】そして、乗車員が、R/URスイッチ10
2のロック操作を行うと、Lレベルのロック信号S1が
μCOM101に供給され、アンロック操作を行うとL
レベルのアンロック信号S2がμCOM101に供給さ
れる。
【0024】μCOM101にはまた、車両の速度に応
じた速度パルスPを出力する速度センサ103と、着脱
検出手段としての複数のシートベルトバックルスイッチ
SW1〜SW4(以下、SBスイッチSW1〜SW4)
を備えたシートベルトバックルスイッチ部104が接続
されている。SBスイッチSW1〜SW4は、例えば運
転席、助手席、後部座席に備えられたシートベルトに各
々設けられ、シートベルトが着状態でオンし、脱状態で
オフするスイッチである。
【0025】そして、これらSBスイッチSW1〜SW
4は、各々が並列接続され、並列回路を構成している。
そして、その並列回路の一端がアースに接続され、他端
がμCOM101に接続されている。従って、SBスイ
ッチSW1〜SW4の何れか1つでもオン状態であった
とき(すなわち、車両内に備えられたシートベルトのう
ち何れか1つでも着状態であるとき)、Lレベルの着信
号S3がμCOM101に供給される。
【0026】μCOM101にはまた、開閉検出手段と
しての複数のカーテシスイッチSW5〜SW8を備えた
カーテシスイッチ部105が接続されている。カーテシ
スイッチSW5〜SW8は、車両内の各ドアに設けられ
ている。そして、カーテシスイッチSW5〜SW8は、
各々ドアが開くとオンしてLレベルの開信号S41〜S
44を出力し、ドアが閉じるとオフしてLレベルの開信
号S41〜S44の出力を停止する。
【0027】μCOM101にはさらに、車両衝突を検
出したときHレベルの衝突検出信号S5を出力する衝突
検出手段としての衝突センサと、イグニッションスイッ
チSW9(以下、IGスイッチ9)とが接続されてい
る。
【0028】また、上述したμCOM101は、プログ
ラムに従って各種の処理を行う中央演算ユニット(CP
U)101aと、CPU101aが行う処理プログラム
などを格納した読み出し専用メモリであるROM101
bと、CPU101aでの各種の処理過程で利用するワ
ークエリア、各種データを格納するデータ格納エリアな
どを有する読み出し書き込み自在のメモリであるRAM
101cなどを内蔵し、これらが図示しないバスライン
によって相互接続されている。
【0029】上述した構成の車両用ドアロック制御装置
を組み込んだ車両用ドアロック装置の動作をCPU10
1aの処理手順を示す図3〜図7のフローチャートを参
照して以下説明する。CPU101aは、図3〜図7に
示す4つのドアロック制御処理、オートロック制御処
理、衝突検出処理及び、強制解除停止処理を時分割して
並列に行っている。CPU101aは、例えばIGスイ
ッチSW9のオンによってμCOM101内のRAM1
01cに形成した各種のフラグなどの初期設定を行って
からこれら3つの処理を並列に行う。
【0030】まず、図3に示すCPU101aのドアロ
ック制御処理の手順について説明する。このドアロック
制御処理において、CPU101aは、ドアロック制御
手段として働く。乗車員がR/URスイッチ102のロ
ック操作を行うと、μCOM101に対してLレベルの
ロック信号S1が出力される。CPU101aは、この
ロック信号S1の出力に応じて(ステップS10で
Y)、後述するドアロック禁止フラグF1がオンである
か否かを判断する(ステップS11)。
【0031】ドアロック禁止フラグF1がオフ状態であ
れば(ステップS11でN)、リレーR1及び、R2に
対して一定時間、ロック駆動信号を出力する(ステップ
S12)。このロック駆動信号に応じて、開放状態のリ
レーR1の接点が車載バッテリB側に、リレーR2の接
点がアースに各々接続され、駆動電流I1が流れる。そ
して、この駆動電流I1の通電により各モータM1〜M
4は、ドアロック機構をロック状態に駆動する。以上の
動作により、乗車員がR/URスイッチ102のロック
操作を行うと、ドアロック機構がロック状態になる。
【0032】その後、CPU101aは、ドアロック機
構がロック状態である旨を示すため、ドアロックフラグ
F2をオンにした後(ステップS13)、IGスイッチ
SW9がオフであれば処理を停止し(ステップS14で
Y)、IGスイッチSW9がオンであれば(ステップS
14でN)、ステップS10へ戻る。一方、ドアロック
禁止フラグF1がオン状態であれば(ステップS11で
Y)、直ちにステップS14へ進む。
【0033】また、乗車員がR/URスイッチ102の
アンロック操作を行うと、μCOM101に対してLレ
ベルのアンロック信号S2が出力される。CPU101
aは、このアンロック信号S2の出力に応じて(ステッ
プS10でN、かつステップS15でY)、一定時間、
アンロック駆動信号をリレーR1及び、R2に対して出
力する(ステップS16)。
【0034】このアンロック駆動信号に応じて、開放状
態のリレーR1の接点がアース側に、リレーR2の接点
が車載バッテリBに各々接続され、駆動電流I2が流れ
る。そして、この駆動電流I2の通電により各モータM
1〜M4は、ドアロック機構をアンロック状態に駆動す
る。以上の動作により、乗車員がR/URスイッチ10
2のアンロック操作を行うと、ドアロック機構がアンロ
ック状態になる。その後、CPU101aは、ドアロッ
ク機構がアンロック状態である旨を示すため、ドアロッ
クフラグF2をオフにして(ステップS17)、ステッ
プS14へ進む。
【0035】次に、図4に示すCPU101aのオート
ロック制御処理の手順について説明する。まず、CPU
101aは、速度センサ103から出力される速度パル
スPに基づき、車速を求める。求めた車速が20km/
h以上であれば(ステップS20でY)、CPU101
aは、すでにドアロック機構がロック状態に制御されて
いるか否かを判断する。
【0036】車速が20km/hより小さかったり(ス
テップS20でN)、ドアロックフラグF2がオン状態
であり(ステップS21でY)、ドアロック機構がすで
にロック状態に制御されているときは、直ちにステップ
S24へ進む。
【0037】ステップS24においてCPU101a
は、IGスイッチSW9がオフしていれば(ステップS
24でY)、オートロック制御処理を終了し、IGスイ
ッチSW9がオンしていれば(ステップS24でN)、
ステップS20へ戻る。
【0038】一方、ドアロックフラグF2がオフ状態で
あり(ステップS21でN)、まだドアロック機構がロ
ック状態に制御されていなければ、リレーR1及び、R
2に対して一定時間、ロック駆動信号を出力して(ステ
ップS22)、ドアロック機構をロック状態に制御す
る。その後、CPU101aは、ドアロック機構がロッ
ク状態である旨を伝えるため、ドアロックフラグF2を
オンした後(ステップS23)、ステップS24に進
む。
【0039】以上のオートロック制御処理により、車速
が20km/h以上となると、自動的に全ドアに設けら
れたドアロック機構がロック状態に制御される。このた
め、子供などがいたずらでドアを開けようとしても、ド
アが開くことがないので、安全性をより一層高めること
ができる。
【0040】次に、図5に示すCPU101aの衝突検
出処理の手順について説明する。この衝突検出処理にお
いて、CPU101aは、ドアロック強制解除手段とし
て働く。車両衝突を検出すると、衝突センサ106はH
レベルの衝突検出信号S5を出力する。後述する強制解
除停止フラグF3がオンでない間に(ステップS30で
Y)、この衝突検出信号S5が出力されると(ステップ
S31でY)、CPU101aは、ドアロック禁止フラ
グF1をオンにする(ステップS32)。
【0041】ドアロック禁止フラグF1は、ドアロック
機構のロック状態への制御を禁止するフラグである。す
なわち、このドアロック禁止フラグF1のオンにより、
以降上述した図3のドアロック制御処理において、ロッ
ク信号S1が出力されても、ステップS11の判定がY
となり、ロック駆動信号の出力が行われなくなる。
【0042】ドアロック禁止フラグF1をオンした後、
CPU101aは、ドアロック機構をアンロック状態に
制御するアンロック駆動信号を一定時間、リレーR1及
び、R2に対して出力すると共に(ステップS33)、
ドアロックフラグF2をオフしてドアロック機構がアン
ロック状態にある旨を示した後(ステップS34)、衝
突検出処理を終了する。CPU101aはまた、強制解
除停止フラグF3がオンすると(ステップS30で
N)、直ちに衝突検出処理を停止する。
【0043】以上の動作により、上記オートロック制御
処理や、U/RUスイッチ102のロック操作などによ
って、車両内のドアに設けられたドアロック機構がロッ
ク状態であっても、車両衝突時には、自動的にドアロッ
ク機構がアンロック状態に制御され、ドアロックが強制
解除されるため、車外への脱出を迅速に行うことができ
る。
【0044】次に、図6及び、図7に示す強制解除停止
処理について説明する。この強制解除停止処理におい
て、CPU101aは、強制解除停止手段として働く。
まず、CPU101aは、イグニッションスイッチがオ
ンの間は、カーテシフラグオンオフ処理を行う(ステッ
プS40)。カーテシフラグオンオフ処理とは、各ドア
に設けられたカーテシスイッチSW5〜SW8のオンオ
フを示すカーテシフラグF51〜F81の状態を制御す
る処理である。
【0045】CPU101aは、具体的には、カーテシ
スイッチSW5〜SW8がオンすれば、対応するカーテ
シフラグF51〜F81をオンし、カーテシスイッチS
W5〜SW8がオフすれば、対応するカーテシフラグF
51〜F81をオフする。従って、カーテシフラグF5
1〜F81の状態によって、カーテシスイッチSW5〜
SW8のオンオフ状態、すなわち各ドアの開閉状態がわ
かる。
【0046】その後、IGスイッチSW9のオフ状態に
応じて(ステップS41でY)、Lレベルの着信号S3
が出力中であるか否かを判断する(ステップS42)。
着信号S3が出力中であれば(ステップS42でY)、
車両内のシートベルトの少なくとも1つが着状態であ
り、車両内に乗車員がまだいると判断して、後述する閉
開フラグF52〜82をリセットした後(ステップS4
3)、ステップS40へ戻る。
【0047】一方、着信号S3の出力がなければ(ステ
ップS42でN)、車両内のシートベルトが全て脱状態
となったと判断して、図7のステップS44へ進む。ス
テップS44において、CPU101aは、カーテシス
イッチSW5のオンオフ状態に変化があるか否かを判断
する。変化があれば(ステップS44でY)、その変化
がオフ状態からオン状態への変化であるか否かを判断す
る(ステップS45)。
【0048】オフ状態からオン状態への変化であれば
(ステップS45でY)、CPU101aは、カーテシ
スイッチSW5が備えられたドアが閉状態から開状態と
なったと判断し、その旨を示す閉開フラグF52をオン
する(ステップS46)。同時に、CPU101aは、
カーテシフラグF51をオンして、カーテシスイッチS
W5がオン状態である旨を示す(ステップS46)。
【0049】一方、カーテシスイッチSW5の変化がオ
ン状態からオフ状態への変化であれば(ステップS45
でN)、CPU101aはステップS47へ進む。ステ
ップS47において、CPU101aは、このカーテシ
スイッチSW5のオフ状態への変化が、着信号S3停止
後、ドアが閉状態から開状態となった後の閉状態への変
化に伴うものであるか否かを判断する。
【0050】具体的には、閉開フラグF52がオンであ
れば(ステップS47でY)、ドアが閉状態から開状態
となった後の閉状態であると判断する。その後、CPU
101aは、車両内に乗車員がいないと判断して、強制
解除停止フラグF3をオンにした後(ステップS6
4)、強制解除停止処理を終了する。
【0051】この強制解除停止フラグF3のオンによ
り、上述した衝突検出処理が終了するため(ステップS
30でN)、アンロック駆動信号が出力されることがな
い。このため、駐車時など車両内に乗車員がいない間に
車両が衝突されても、ドアロック機構がアンロック制御
されないため、盗難防止を図ることができる。
【0052】一方、開閉フラグF52がオフであれば
(ステップS47でN)、着信号S3の出力中に開した
ドアが、着信号の出力停止後に閉された、すなわち、ま
だ車両内に乗車員がいると判断する。車両内に乗務員が
いると判断できるとき、CPU101aは、カーテシフ
ラグF51をオフにして(ステップS48)、次のステ
ップに進む。
【0053】その後、CPU101aは、カーテシスイ
ッチSW6〜SW8についても同様に、各カーテシスイ
ッチSW6〜SW8にオン状態からオフ状態への変化が
あれば(ステップS49、54又は、59でYかつ、ス
テップS50、55又は60でY)、変化したカーテシ
スイッチSW6〜SW8が備えられたドアが閉状態から
開状態となったと判断し、その旨を示す閉開フラグF6
2〜82をオンする(ステップS51、56又は6
1)。同時に、カーテシフラグF61〜81をオンし
て、カーテシスイッチSW6〜8がオン状態である旨を
示す(ステップS51、56又は61)。
【0054】一方、カーテシスイッチSW6〜8の変化
がオン状態からオフ状態への変化であれば(ステップS
50、55又は60でN)、CPU101aは閉開フラ
グ62〜82のオン状態であるか否かを判断する(ステ
ップS52、57又は、62)。閉開フラグF62〜8
2がオンであれば(ステップS52、57又は、62で
Y)、ドアが閉状態から開状態となった後の閉状態であ
ると判断する。その後、CPU101aは、車両内に乗
車員がいないと判断して、強制解除停止フラグF3をオ
ンにした後(ステップS64)、強制解除停止処理を終
了する。
【0055】一方、開閉フラグF62〜72がオフであ
れば(ステップS52、57又は、62でN)、車両内
に乗務員がいると判断して、CPU101aは、カーテ
シフラグF61〜82をオフにする(ステップS53、
58又は63)。また、カーテシスイッチSW5〜SW
8の何れもオンオフ変化がなかったり、ステップS61
又は、63の処理終了後は、図6のステップS42へ戻
る。
【0056】本発明の車両用ロック制御装置は、乗車員
が車両を降りる際には、必ずイグニッションオフ後に、
閉状態のドアを開いて車外に出てた後、ドアを閉める、
また何れか1つでもシートベルトが着状態であるという
ことは、必ず車両内に乗員がいることに着目している。
すなわち、以上の強制解除停止処理により、イグニッシ
ョンオフ後、車両内の全シートベルトの脱状態を検出し
た後、車両内の何れか1つのドアが閉状態から開状態と
なり、再び閉状態となったタイミングで、強制解除を停
止させている。このため、車両内に乗員が確実にいなく
なった後に、ドアロックの強制解除を停止することがで
き、車両内に乗員がいる間だけ、確実にドアロック状態
の強制解除を行うことができる。
【0057】なお、上述した実施例では、ドアの開閉状
態と、シートベルトの着脱状態との両者に基づいて強制
解除を停止させていた。しかしながら、コスト的にSB
スイッチSW1〜SW4を備えることができない場合
は、ドアの開閉状態のみに基づいて強制解除を停止させ
てもよい。すなわち、イグニッションオフ後、ドアが閉
状態から開状態になった後、再び閉状態になったとき
に、強制解除を停止させるようにしてもよい。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、乗車員が車両を降りる際には、必ずイグニ
ッションオフ後に、ドアの開閉が行われることに着目
し、強制解除停止手段が、イグニッションオフ後のドア
の開閉状態に基づいたタイミングで乗員がいなくなった
と判断し、以降のドアロック強制解除手段による駆動源
の動作を停止させて、強制解除を停止させている。この
ため、車両内に乗員が確実にいなくなった後に、ドアロ
ックの強制解除を停止することができるので、車両内に
乗員がいる間だけ、確実にドアロック状態の強制解除を
行うことができる車両用ドアロック制御装置を得ること
ができる。
【0059】請求項2記載の発明によれば、乗車員が車
両を降りる際には、必ずイグニッションオフ後に、閉状
態のドアを開いて車外に出てた後、ドアを閉めることに
着目し、強制解除停止手段が、イグニッションオフ後、
車両内の何れか1つのドアが閉状態から開状態となり、
再び閉状態となったタイミングで、強制解除を停止させ
ている。このため、車両内に乗員がより一層確実にいな
くなった後に、ドアロックの強制解除を停止することが
できるので、車両内に乗員がいる間だけ、より一層確実
にドアロック状態の強制解除を行うことができる車両用
ドアロック制御装置を得ることができる。
【0060】請求項3記載の発明によれば、シートベル
トが着状態であるときは、必ず車両内に乗員がいること
に着目し、強制解除停止手段が、イグニッションオフ
後、ドアの開閉状態及び、シートベルトの着脱状態に基
づいたタイミングで乗員がいなくなったと判断し、以降
の強制解除を停止させている。このため、車両内に乗員
がより一層確実にいなくなった後に、ドアロックの強制
解除を停止することができるので、車両内に乗員がいる
間だけ、より一層確実にドアロック状態の強制解除を行
うことができる車両用ドアロック制御装置を得ることが
できる。
【0061】請求項4記載の発明によれば、乗車員が車
両を降りる際には、必ずイグニッションオフ後に、閉状
態のドアを開いて車外に出てた後、ドアを閉める、また
何れか1つでもシートベルトが着状態であるということ
は、必ず車両内に乗員がいることに着目し、強制解除停
止手段が、イグニッションオフ後、車両内の全シートベ
ルトの脱状態を検出した後、車両内の何れか1つのドア
が閉状態から開状態となり、再び閉状態となったタイミ
ングで、強制解除を停止させている。このため、車両内
に乗員がより一層確実にいなくなった後に、ドアロック
の強制解除を停止することができるので、車両内に乗員
がいる間だけ、より一層確実にドアロック状態の強制解
除を行うことができる車両用ドアロック制御装置を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用ドアロック制御装置の基本構成
図である。
【図2】本発明の車両用ドアロック制御装置を組み込ん
だ車両用ドアロック装置の一実施の形態を示すブロック
図である。
【図3】図2に示す車両用ドアロック制御装置を組み込
んだ車両用ドアロック装置を構成するCPUのドアロッ
ク制御処理手順を示すフローチャートである。
【図4】図2に示す車両用ドアロック制御装置を組み込
んだ車両用ドアロック装置を構成するCPUのオートロ
ック制御処理手順を示すフローチャートである。
【図5】図2に示す車両用ドアロック制御装置を組み込
んだ車両用ドアロック装置を構成するCPUの衝突検出
処理手順を示すフローチャートである。
【図6】図2に示す車両用ドアロック制御装置を組み込
んだ車両用ドアロック装置を構成するCPUの強制解除
停止処理手順を示すフローチャートである。
【図7】図2に示す車両用ドアロック制御装置を組み込
んだ車両用ドアロック装置を構成するCPUの強制解除
停止処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 駆動源(モータ部) 101a−1 ドアロック制御手段(CPU) 101a−2 ドアロック強制解除手段(CPU) 101a−3 強制解除停止手段(CPU) 104 着脱検出手段(シートベルトバックルス
イッチ部) 105 開閉検出手段(カーテシスイッチ部) 106 衝突検出手段(衝突センサ)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給される信号に基づいて車両内のドア
    に設けられている駆動源を動作させ、前記ドアのドアロ
    ック機構をロック状態またはアンロック状態に制御する
    ドアロック制御手段と、車両の衝突を検出する衝突検出
    手段と、前記車両の衝突を検出したとき、前記駆動源を
    動作させ、前記ドアロック機構を強制的にアンロック状
    態に制御するドアロック強制解除手段とを備えた車両用
    ドアロック制御装置において、 前記ドアの開閉状態を検出する開閉検出手段と、 イグニッションオフ後、前記検出した前記ドアの開閉状
    態に基づいたタイミングで、以降の前記ドアロック強制
    解除手段による前記駆動源の動作を停止させる強制解除
    停止手段とをさらに備えたことを特徴とする車両用ドア
    ロック制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両用ドアロック制御装
    置において、 前記強制解除停止手段は、イグニッションオフ後、車両
    内の何れか1つの前記ドアが閉状態から開状態となり、
    再び閉状態となったタイミングで、前記ドアロック強制
    解除手段による前記駆動源の動作を停止することを特徴
    とする車両用ドアロック制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の車両用ドアロック制御装
    置において、 車両内のシートベルトの着脱状態を検出する着脱検出手
    段とを更に備え、 前記強制解除停止手段は、前記ドアの開閉状態に加え、
    前記検出した前記シートベルトの着脱状態にも基づいて
    たタイミングで、前記ドアロック強制解除手段による前
    記駆動源の動作を停止することを特徴とする車両用ドア
    ロック制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の車両用ドアロック制御装
    置において、 前記強制解除停止手段は、イグニッションオフ後、車両
    内の全シートベルトの脱状態を検出した後、車両内の何
    れか1つの前記ドアが閉状態から開状態となり、再び閉
    状態となったタイミングで、前記ドアロック強制解除手
    段による前記駆動源の動作を停止することを特徴とする
    車両用ドアロック制御装置。
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