JP2002067131A - 延伸ブロー成形方法及びブロー金型 - Google Patents

延伸ブロー成形方法及びブロー金型

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blow
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英明 甲田
Shin Takeuchi
伸 竹内
Shin Yoshizawa
慎 吉澤
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    • B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C49/00—Blow-moulding, i.e. blowing a preform or parison to a desired shape within a mould; Apparatus therefor
    • B29C49/08—Biaxial stretching during blow-moulding
    • B29C49/10—Biaxial stretching during blow-moulding using mechanical means for prestretching
    • B29C49/12—Stretching rods
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    • B29C49/12—Stretching rods
    • B29C49/1208—Stretching rods using additional means to clamp the preform bottom while stretching the preform

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボトル底面の薄肉化を、延伸ロッドの伸長に
よる軸方向の延伸制限と、以後の延伸膨張をブローエア
のみとすることによって図る。 【解決手段】 射出成形した有底プリフォーム４の軸方
向延伸を、延伸ロッド７の伸長ストロークを短く制限し
て途中まで行う。その延伸によりプリフォーム上部の肉
厚をネック部４ａとの接続部位から薄減する。予めプリ
フォーム底面４ｂまで上昇位置させた底型８の中央の制
御コア９により、プリフォーム４をキャビティ底面まで
支えながら、プリフォーム４をブローエアのみにより延
伸膨張する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、射出成形した熱
可塑性樹脂のプリフォームを薄肉のボトル等の包装用容
器に成形する延伸ブロー成形方法とブロー金型に関する
ものである。
【０００２】
【発明が解決しようとする課題】熱可塑性樹脂による薄
肉の包装用容器としては、延伸ブロー成形によるものが
知られている。その主なるものはポリエステルやポリプ
ロピレン、ポリカーボネートなどによるもので、特にポ
リエチレンテレフタレートによる飲料用ボトルはＰＥＴ
ボトルとして一般に広く知られている。
【０００３】この延伸ブロー成形は、先ずネック部と有
底の胴部とからなるプリフォームを射出成形し、そのプ
リフォームをガラス転移温度以上の温度状態にて、ブロ
ー金型内で延伸ロッドとブローエアとにより、軸方向と
半径方向とに延伸膨張してボトル等に成形することを通
常とする。
【０００４】上記延伸ブロー成形では、保持型によりネ
ック部を掴んでプリフォームの移送や延伸ブローを行っ
ており、また延伸ブロー時にブローコアをプリフォーム
口内に挿入していることから、ネック部に接続した上部
の伝熱による熱損失が下部よりも大きく、上部の温度が
低くなって温度差が生じ易い。このような温度状態で、
キャビティ底部まで延伸ロッドを伸長してエアブローを
行うと、その温度差から上部の延伸が下部に比べて不充
分となり、上部により形成されたボトル肩部がネック部
の接続部位から厚肉に形成され、場合によってはネック
部の下側の肉厚部分がレンズ状のリングとして現れるこ
とすらある。
【０００５】このようなボトル肩部の肉厚化は、成形品
の強度に影響を与えるものではないが、包装用容器とし
ての見映えを損ない、商品イメージとして余り好ましく
ないばかりか、成形不良品として取り扱われることすら
ある。そこでボトル肩部の厚肉化を防止する成形手段と
して、ネック部との接続部位を厚肉に形成して保有熱量
を高め、或る程度の熱損失が生じても、他の部分との間
に温度差が生じないようにしたり、またはプリフォーム
の上部の延伸が先行するように延伸ロッドを段階的に操
作し、或いはエアのブロータイミングを操作するなどし
ているところもある。
【０００６】この従来手段のいずれのも、延伸ブロー成
形されたボトルについては、それなりの効果があって、
ボトル肩部の厚肉を低減することができるが、上部を伸
び易くすると、下部をキャビティ底面まで延伸する伸長
ストロークが短くなり、またエアの吹込口がネック部内
にあるので、エアブローによる膨張が上部から行われる
などのことから、こんどは下部、特に底面の中央部周囲
に肉溜りと称せられている厚肉部分が生じて、十分に延
伸されないことが多い。
【０００７】この中央部周囲の厚肉化は、軸方向の延伸
倍率を大きく設定できリットルボトルではそれほどでも
ないが、プリフォームの寸法から軸方向の延伸倍率に制
限を受ける小型のボトルほど顕著となり、容量が５００
ｍｌ程度のボトルでもそのような傾向がある。
【０００８】この発明は、上記ボトル底面の中央部周囲
の厚肉化を解決するために考えられたものであって、そ
の目的は、延伸ロッドの伸長による軸方向の延伸をプリ
フォーム上部に制限し、以後の延伸膨張はブローエアの
みとすることによって、軸方向の延伸倍率に左右される
ことなく、底面の厚肉化を防止することができる新たな
延伸ブロー成形方法とブロー金型とを提供することにあ
る。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上記目的によるこの発明
の延伸ブロー成形方法は、射出成形した有底のプリフォ
ームを、ブロー金型内にて延伸ロッドとエアとにより軸
方向と半径方向とに延伸膨張してボトル等の包装用容器
に成形するにあたり、上記延伸ロッドの伸長ストローク
を短く制限して、上記プリフォームの軸方向延伸を途中
まで行い、その延伸によりプリフォーム上部の肉厚をネ
ック部との接続部位から薄減したのち、予めプリフォー
ム底面まで上昇位置させた底型中央の制御コアにより、
プリフォームをキャビティ底面まで支えながら、該プリ
フォームをブローエアのみにより延伸膨張する、という
ものである。
【００１０】またこの発明のブロー金型は、ボトル等の
包装用容器のキャビティを形成する一対の割型による開
閉自在な型本体と、その型本体の上部と型閉してプリフ
ォームをキャビティ中央にセットするネック保持型と、
そのネック保持型を通してプリフォームの内底面まで挿
入され、かつ伸長ストロークがキャビティの途中まで制
限されたブローコア中央の延伸ロッドと、上記型本体の
下部と型閉してキャビティの底面を形成する底型とから
なり、その底型をシリンダからなる本体と、その内部の
ピストンと一体で端面がシリンダ端面と共にキャビティ
に臨む底型面に形成され、その端面が底型面からプリフ
ォーム底面まで達する長さの制御コアとから構成してな
る、というものである。
【００１１】
【発明の実施の形態】図中１はブロー金型で、図７に示
すボトル２のキャビティ３を形成する一対の開閉自在な
割型１１，１１と、その割型１１，１１の上部と型閉し
てプリフォーム４をキャビティ中央にセットする移送盤
１０側のネック保持型５と、そのネック保持型５及びネ
ック部４ａを通してプリフォーム４の内底面まで挿入さ
れ、かつ伸長ストロークがキャビティの途中まで制限さ
れたブローコア６の中央の延伸ロッド７と、割型１１，
１１の下部と型閉してキャビティ３の底面を形成する底
型８とからなる。
【００１２】上記底型８は、図５に示すように、エア又
は油圧などにより作動するシリンダによる本体８１と、
その内部のピストン８２と一体で、底型面８３からキャ
ビティ内の上記プリフォーム４の底面４ｂまで端面が達
する長さの制御コア９とからなる。この制御コア９は一
端が閉鎖された中空体からなり、その閉鎖された端面は
平坦でシリンダ端面と共にキャビティ３に臨む円錐台形
の上記底型面８３を形成している。
【００１３】図６に示す底型８は、上記制御コア９を本
体８１と共にエアシリンダにより形成し、その制御コア
９にピストン９２を下端に有するコア９１を昇降自在に
挿通して、本体８１の長さを増すことなく、制御コア９
をキャビティ内に長く設置できるようにした場合を示す
ものである。なお、９３はスプル収容孔である。
【００１４】上記延伸ロッド７は、図では省略したが、
上記ブローコア６と共にエアシリンダなどによる金型上
方の昇降装置在に設置され、その昇降装置に立設した延
伸用エアシリンダのピストンロッドに延伸ロッド７を連
結して、ブローコア６の中央に上下動自在に挿通してあ
る。この延伸ロッド７の伸長ストロークは、ピストンロ
ッドの作動ストロークによって定められ、その作動スト
ロークはストッパなどにより、延伸ロッド７が上記キャ
ビティ３の途中の設定ストロークを伸長して停止するよ
うに制限されている。
【００１５】次に上記ブロー金型１を用いたこの発明の
延伸ブロー成形を、図１〜図４に示す工程に従って詳説
する。先ず、射出成形した有底のプリフォーム４が、ネ
ック保持型５によりネック部４ａを掴まれて、型開状態
にあるブロー金型１の割型１１，１１の中央部に移送さ
れてくると、割型１１，１１がネック保持型５及び底型
８と型閉してキャビティ３を形成し、その中央に加熱状
態にあるプリフォーム２がネック部２ａを除いて位置す
る。
【００１６】図１、この型閉時又は後に底型８の上記制
御コア９が、図では省略したが、本体８１に供給したエ
アの圧力により、底型面８３から延伸前のプリフォーム
４の底面４ｂに接するところまで上昇して、その位置に
保持されている。またネック保持型５には、上方からブ
ローコア６が延伸ロッド７と共に挿入され、延伸ロッド
７はプリフォーム開口から先端面が内底面に接するとこ
ろまで挿入される。
【００１７】かかる状態で延伸ロッド７を伸長すると、
延伸ロッド７は制御コア９を押下げながらプリフォーム
４を軸方向に延伸する。しかし伸長ストロークがキャビ
ティ３の途中で停止するように制限されていることか
ら、プリフォーム４の上部がネック部４との接続部位か
ら軸方向に延伸されて薄肉に伸ばされるだけで、下部は
殆ど延伸されずに熱量を保つ。
【００１８】図２、上記延伸ロッド７の伸長停止と同時
にプリフォーム４にブローコア６からエアをブローする
と、軸方向に延伸されて下部よりも薄肉となった上部
が、先に半径方向へ膨張してボトル肩部２１が形成され
るようになる。またブロー圧力により制御コア８が押し
下げられて、プリフォーム底面が延伸ロッド７の先端面
から離れる。
【００１９】図３及び図４、このボトル肩部の成形に引
き続いてブロー圧力により下部が膨張するようになる。
また同時にプリフォーム底面を支えていた制御コア８
も、ブローエアの圧力に押圧され、その押圧力と制御コ
ア８に付与されたエア圧力との差圧から、上記本体８１
に供給されたエアをピストン８２により、絞り弁を備え
たエア回路に徐々に加圧排出しながら、膨張しつつある
プリフォーム４の底面４ａを設定圧力の下に支えて、膨
張速度を適度に制御しながら、キャビティ３の底型面８
３まで降下してゆく。
【００２０】これによりブローエアによるプリフォーム
下部の急速な延伸膨張が阻止され、また制御コア７の端
面周囲に膨張した下部周辺部により、延伸膨張時の横振
れも防止されるようになる。このため延伸ロッド７がな
くとも延伸膨張中のプリフォーム４のセンターが保た
れ、プリフォーム下部の延伸膨張をブローエアのみで行
うものであつても、芯ずれによる偏肉を来すこともな
く、エア圧力による軸方向への延伸と半径方向への膨張
が、キャビティ底面の底型面８３に達するまで均等に行
われるようになる。
【００２１】この結果、キャビティ一杯にエア膨張して
成形されたボトル２の底面２２は、底型面８３により円
錐台形に形成され、その頂面による平坦な底面の中央部
は、エアのみによる延伸膨張のために厚肉に形成される
傾向にあるが、中央部周囲から底面周縁にかけては薄肉
に形成されるようになる。
【００２２】図８は、下記実施例により成形した図７に
示すボトル２の底面肉厚Ａと、従来方法により成形した
底部形状が同一のボトルの底部肉厚Ｂとを、図７に示す
測定点にて実測した結果の対比図である。この対比図か
ら明らかなように、底型面まで延伸ロッドにより軸方向
延伸を行う従来方法では、底面２２の中央部周囲の部位
ｃ，ｅが伸びに難くなって、中央部位ｄよりも著しく厚
肉に形成され、延伸が不十分な状態で残るようになる。
【００２３】それに対し、延伸ロッドによる軸方向延伸
を途中までとし、以後はブローエアのみにより行うこの
発明では、中央部周囲の部位ｃ，ｅが中央部位ｄよりも
薄肉に成形され、また制御コア９によるプリフォーム底
部の支えと膨張制御とによって、肉厚は底面中央部から
周辺部へと偏肉を来すことなく順次薄肉に成形されてい
るようになる。
【００２４】このように肉厚に急変するところなく形成
されたボトル底面では、歪みも生じ難いので、ボトル底
部が耐熱及び耐圧性に優れたものとなり、またプリフォ
ーム上部の先行延伸によりボトル肩部の厚肉化も防止さ
れ、全体的に不要に厚肉に形成されるところもなくなる
ので、材料無駄の防止ともなる。
【００２５】なお、この発明は、射出成形したプリフォ
ームを直ちに又は温調して延伸ブロー成形するホットパ
リソン方式、または射出成形したプリフォームをストッ
クし、その後に加熱して延伸ブロー成形するコールドパ
リソン方式のいずれにも採用することができる。
【００２６】
【実施例】プリフォーム 材 質 ポリエチレンテレフタレート 長さ（ネック部を除く） ７５．６mm 胴部の肉厚 ３．７mm 底部の肉厚 １．９mm 胴部の外径（φ） ２３．８mm 胴部の温度 １０５〜１１０℃ 重量 ２９．８ｇ
【００２７】成形条件 伸長ストローク ９５mm ブローエア圧力 ２４Ｋｇｆ 制御コアの設置長さ １００mm 制御コアの付与圧力 ９Ｋｇｆ
【００２８】成形品（飲料用ボトル 容量５００ｍｌ） 高さ（ネック部を除く） １８５mm 外径（φ） ６８．８mm 胴部の肉厚（平均） ０．３４mm 胴部の外径（φ） ６８．８mm 底面の成形状態 図８（Ａ）参照
【図面の簡単な説明】
【図１】 この発明の延伸ブロー成形方法によるプリフ
ォーム延伸状態を示すブロー金型の縦断面図である。
【図２】 エアブローによるプリフォーム上部の成形状
態を示すブロー金型の縦断面図である。
【図３】 エアブローによるプリフォーム下部の成形状
態を示すブロー金型の縦断面図である。
【図４】 ボトルの成形状態を示す示すブロー金型の縦
断面図である。
【図５】 底型の縦断面図である。
【図６】 他の実施形態の底型の縦断面図である。
【図７】 この発明の延伸ブロー成形方法により成形し
たボトル及びプリフォームの輪郭とボトル底面の肉厚測
定点とを示す図である。
【図８】 この発明の延伸ブロー成形方法により成形し
たるボトルと従来法により成形したボトルとの底部肉厚
の対比図である。
【符号の説明】
１ ブロー金型 １１ 割型 ２ ボトル ２２ ボトルの底面 ３ キャビティ ４ プリフォーム ４ａ ネック部 ４ｂ プリフォームの底面 ５ ネック保持型 ６ ブローコア ７ 延伸ロッド ８ 底型 ８１ 底型の本体 ８２ ピストン ８３ 底型面 ９ 制御コア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） // Ｂ２９Ｌ 22:00 Ｂ２９Ｌ 22:00 (72)発明者 吉澤 慎 長野県埴科郡坂城町大字南条4963番地３株 式会社青木固研究所内 Ｆターム(参考） 4F202 AA11 AA24 AA28 AG07 AH55 CA15 CB01 CK52 CL01 CN01 4F208 AA11 AA24 AA28 AG07 AH55 LA02 LA03 LA05 LA07 LB01 LD05 LD09 LD16 LG01 LG03 LG28 LH03 LH06 LJ01 LJ22 LN01 LN23 LN26

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 射出成形した有底のプリフォームを、ブ
    ロー金型内にて延伸ロッドとブローエアとにより軸方向
    と半径方向とに延伸膨張してボトル等の包装用容器に成
    形するにあたり、 上記延伸ロッドの伸長ストロークを短く制限して、上記
    プリフォームの軸方向延伸を途中まで行い、その延伸に
    よりプリフォーム上部の肉厚をネック部との接続部位か
    ら薄減したのち、予めプリフォーム底面まで上昇位置さ
    せた底型中央の制御コアにより、プリフォームをキャビ
    ティ底面まで支えながら、該プリフォームをブローエア
    のみにより延伸膨張することを特徴とする延伸ブロー成
    形方法。
  2. 【請求項２】 ボトル等の包装用容器のキャビティを形
    成する一対の開閉自在な割型と、その割型の上部と型閉
    してプリフォームをキャビティ中央にセットするネック
    保持型と、そのネック保持型を通してプリフォームの内
    底面まで挿入され、かつ伸長ストロークがキャビティの
    途中まで制限されたブローコア中央の延伸ロッドと、上
    記割型の下部と型閉してキャビティの底面を形成する底
    型とからなり、 その底型をシリンダからなる本体と、その内部のピスト
    ンと一体で端面がシリンダ端面と共にキャビティに臨む
    底型面に形成され、その端面が底型面からプリフォーム
    底面まで達する長さの制御コアとから構成してなること
    を特徴とするブロー金型。
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