JP2002061170A - 構造物の地下外壁およびその構築方法 - Google Patents
構造物の地下外壁およびその構築方法Info
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Abstract
力を有する構造物の地下外壁を提供することである。 【解決手段】 構造物の地下外壁1が、地山2a側の芯
材4と構造物の外壁3とが一体的に形成され、これらの
境界部に、連続壁2における芯材4の前端部が位置し、
該前端部に設けた形鋼コネクタ6が外壁3内に埋設され
てなる。
Description
よびその構築方法に関するものである。
(以下、連続壁という)は仮設用の山留壁や止水壁とし
て構築され、その中に埋め込まれた芯材は本体構造物で
ある地下外壁の構築後に、地盤内に埋め殺しされるのが
一般的であった。しかし近年においては、図10に示す
ように、芯材20を本体構造物の一部として有効利用す
るために、スタッドボルト21により外壁22との一体
化が進められている。
スタッドボルトによる連続壁と外壁との一体化には、以
下のような問題がある。 スタッドボルトを溶接するための下地処理が必要に
なる。 スタッドボルトの現場溶接は天候に左右されること
や、横向きに施工することから品質の確保が難しい。そ
のため工期および工費が、通常の施工に比べ割高とな
る。 スタッドボルトの数が、外壁と芯材との間に作用す
るせん断力と引張力とにより決定される。 連続壁内を浸透した地下水が外壁の表面に広く滞留
した場合に、スタッドボルトの腐食を早める。
たものであり、その目的は、連続壁と外壁との一体化が
合理的で高品質にできる構造物の地下外壁およびその構
築方法を提供することである。
めの手段は、請求項1の発明の構造物の地下外壁が、地
山側の連続壁と構造物の外壁とが一体的に形成され、こ
れらの境界部に、連続壁における芯材の前端部が位置
し、該前端部に設けた形鋼コネクタが外壁内に埋設され
たことを特徴とし、また請求項2の発明の構造物の地下
外壁が、請求項1において、形鋼コネクタは溝形鋼また
は山形鋼であることを特徴とし、また請求項3の発明の
構造物の地下外壁が、請求項1または2において、形鋼
コネクタには外壁用型枠を固定するセパレータが接合さ
れたことを特徴とし、また請求項4の発明の構造物の地
下外壁の構築方法が、連続壁の前部をはつって芯材の一
部を露出させ、該露出した芯材の前面にタッピングビス
を適宜間隔ごとに設け、該タッピングビスにセパレータ
をねじ込んで外壁用型枠を固定し、この型枠内にコンク
リートを打設することを特徴とする。
内に埋設されるため、連続壁と外壁との合成度が大きく
なる。タッピングビスがシアコネクタとセパレータの受
け金物を兼用するので、施工の合理化を図ることができ
る。
単に地下外壁という)およびその構築方法の実施の形態
を図面に基づいて詳細に説明する。はじめに地下外壁の
2つの実施の形態について説明し、その後にこの構築方
法について説明するが、各実施の形態において同じ構成
は同じ符号で説明し、異なる構成は異なった符号を付し
て説明する。
り、地山2a側のソイルセメントの芯材4と鉄筋コンク
リート製の外壁3とが一体的に接合された構成になって
いる。
れ、該H形鋼のフランジ5の一部が外壁3との境界部に
位置し、前記フランジ5に設けた形鋼コネクタ6が外壁
3内に埋設されている。形鋼コネクタ6は溝形鋼が使用
され、フランジに予め取り付けたナット8にボルト7を
ねじ込んで固定されている。このように形鋼コネクタ6
はボルト7で簡単に取り付けられるので天候の影響を受
けず、かつ品質管理も締め付けトルク管理で行うため
に、検査が容易になる。また形鋼コネクタ6はボルトで
固定されるため、耐食性に優れている。
するためのセパレータ10を、形鋼コネクタ6に接合し
たものであり、このセパレータ10によって堰板9が保
持・固定できるとともに、芯材4と外壁3とのシアコネ
クタやセパレータ受け金物として利用することにより、
合理的な施工とコストの低減とを図ることができる。ま
たセパレータ10は、芯材4の建て入れ精度が悪い場合
でも、形鋼コネクタ6のフランジ5の幅だけ長さ調整が
できるので、堰板9の保持・固定が容易になる。
下外壁11を示し、形鋼コネクタ6が等辺山形鋼になっ
た以外は、第1の実施の形態の地下外壁1と同じ構成で
ある。この等辺山形鋼もフランジ5にボルト7で固定さ
れ、上面にセパレータ10を接合することで、芯材4と
外壁3とのシアコネクタ、あるいはセパレータ受け金物
として利用されている。
構築方法を図7に基づいて説明する。まず、(1)に示
すように、掘削孔12に貧配合のソイルセメント13を
充填し、ここに芯材4であるH形鋼を適宜間隔ごとに挿
入する。このとき各H形鋼の前面側のフランジ5に、ソ
イルセメント13の付着を防ぐ硬質プラスチック製のカ
バー14を被覆しておく。そしてソイルセメント13の
硬化後、内側地盤(図示せず)を根切りするとともに、
連続壁2の前部をはつって前面側のフランジ5を露出さ
せ、これに被覆されたカバー14を引き剥がす。このフ
ランジ5のはつり出しは、貧配合のソイルセメント13
であるため簡単にできる。
たフランジ5に形鋼コネクタ6をボルト7で固定する。
そして、外壁の横筋3aおよび縦筋3bを配筋するとと
もに外壁用型枠を組み立てて、その堰板9をセパレータ
10で保持・固定する。そして、この型枠内にコンクリ
ート15を打設すると、芯材4と外壁3とが一体となっ
た地下外壁1が構築される(図1参照)。なお第2の実
施の形態の地下外壁11もこれと同じ方法で構築する。
法の他の実施の形態の示したものである。はじめに、
(1)に示すように、掘削孔12に貧配合のソイルセメ
ント13を充填し、これに芯材4であるH形鋼を適宜間
隔ごとに挿入する。このとき、各H形鋼の前面側におけ
るフランジ5に、ソイルセメント13の付着を防ぐ硬質
プラスチック製のカバー14を被覆しておく。そして、
ソイルセメント13の硬化後に、内側地盤(図示せず)
を根切りするとともに、連続壁2の前部をはつって前面
側のフランジ5を露出させ、これに被覆されたカバー1
4を引き剥がす。このフランジ5のはつり出しは、貧配
合のソイルセメント13であるため簡単にできる。
たフランジ5にタッピングビス16を適宜間隔ごとに溶
接する。このタッピングビス16は頭部17に雌ねじ部
18が形成され、ここにセパレータ10がねじ込まれる
ようになっている。次に、外壁の横筋3aおよび縦筋3
bを配筋するとともに、タッピングビス16の雌ねじ部
18にセパレータ10をねじ込んで外壁用型枠の堰板9
を保持・固定する。次に、この型枠内にコンクリート1
5を打設すると、芯材4と外壁3とが一体になった地下
外壁19が構築される。このように、上記のタッピング
ビス16はシアコネクタとセパレータの受け金物とを兼
用する。
設されるため、連続壁と外壁との合成度が大きくなる。
地下外壁の耐力を大きくすることができた。
きくなる。
材を簡単にはつり出せるとともに、はつり出し作業の安
全性を高めることができる。
タの受け金物を兼用するので、施工の合理化を図ること
ができる。
る。
る。
である。
壁の断面図である。
る。
面図、(2)および(3)は芯材に形鋼コネクタを取り
付けた断面図である。
す断面図である。
す断面図である。
(2)はタッピングビスの断面図、(3)は(2)のA
−A線断面図である。
図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 地山側の連続壁と構造物の外壁とが一体
的に形成され、これらの境界部に、連続壁における芯材
の前端部が位置し、該前端部に設けた形鋼コネクタが外
壁内に埋設されたことを特徴とする構造物の地下外壁。 - 【請求項2】 形鋼コネクタは溝形鋼または山形鋼であ
ることを特徴とする請求項1に記載の構造物の地下外
壁。 - 【請求項3】 形鋼コネクタには外壁用型枠を固定する
セパレータが接合されたことを特徴とする請求項1また
は2に記載の構造物の地下外壁。 - 【請求項4】 連続壁の前部をはつって芯材の一部を露
出させ、該露出した芯材の前面にタッピングビスを適宜
間隔ごとに設け、該タッピングビスにセパレータをねじ
込んで外壁用型枠を固定し、この型枠内にコンクリート
を打設することを特徴とする構造物の地下外壁の構築方
法。
Priority Applications (1)
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