JP2002060413A - エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の製造方法 - Google Patents

エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(E
VOH)のチップの洗浄工程を改善し、フィルムなどの
成形体の外観不良が抑制されたEVOHを効率的かつ安
全に製造する。 【解決手段】 塔型洗浄器10の塔上部1からメタノー
ルを含有する状態でEVOHチップを導入し、塔型洗浄
器の塔下部3から水を導入し、塔上部の溶液におけるメ
タノールの濃度を25〜45重量%に保ってチップを塔
上部から沈降させながら、塔上部2から不純物、メタノ
ールおよび水を導出し、塔底部4からチップを塔上部に
おける濃度よりも低濃度のメタノールを含む水とともに
導出する。塔上部1から、メタノールを含む調整液を導
入してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物(以下、「EVOH」と略称す
る)の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】EVOHの製造において、チップ(ペレ
ットと称することもある)に残存または付着している不
純物は、フィルムなどへの成形加工時に着色やフィッシ
ュアイの発生の原因となるので取り除く必要がある。ま
た、製造において使用されるメタノールなどの溶媒は、
経済的および衛生的観点からできる限り回収する必要が
ある。
【0003】チップから不純物およびメタノールを除去
するために、従来は、チップを水と接触させて洗浄し、
その後、水を遠心脱水する工程を繰り返す方法が採用さ
れてきた。しかし、この洗浄方法には、大量の水を必要
とし、処理時間が長いという問題がある。
【0004】特開昭50−4188号公報には、塔式の
洗浄器の上部からEVOHのチップを含む混合液を導入
し、下部から酢酸エステルを含む洗浄液を導入して両者
を向流接触させて連続的に洗浄する方法が提案されてい
る。この方法は、洗浄効率の点では優れている。しか
し、洗浄液として酢酸エステルを使用しているため、安
全性およびコストの点で問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、E
VOHチップの洗浄工程を改善し、フィルムなどの成形
体の外観不良が抑制されたEVOHを効率的かつ安全に
製造する方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のEVOHの製造方法は、EVOHのチップ
を洗浄することにより前記チップから不純物を除去する
工程を含むEVOHの製造方法であって、塔型洗浄器の
塔上部からメタノールを含有する状態で前記チップを導
入し、前記塔型洗浄器の塔下部から水を導入し、前記塔
上部の溶液におけるメタノールの濃度を25重量%以上
45重量%以下に保って前記チップを前記塔上部から沈
降させながら、前記塔上部から前記不純物、メタノール
および水を導出し、前記塔下部から前記チップを前記塔
上部の溶液における濃度よりも低濃度のメタノールを含
む水とともに導出することを特徴とする。上記製造方法
によれば、EVOHのチップを連続的かつ安全に洗浄で
きる。
【0007】上記製造方法では、塔型洗浄器の塔上部か
らメタノールを含む調整液をさらに導入することとして
もよい。
【0008】EVOH成形体の外観不良を抑制するため
に、EVOHのチップから特に除去すべき不純物として
は、酢酸ナトリウムが挙げられる。したがって、上記製
造方法では、塔下部から導出するチップにおける酢酸ナ
トリウムの含有量が200ppm(ppmは重量基準;
以下同様)以下となるようにEVOHのチップを洗浄す
ることが好ましい。
【0009】また、塔下部から導出するチップにおける
メタノールの含有量は、10000ppm以下が好まし
い。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について説明する。EVOHチップの洗浄液としては、
洗浄能力、安全性、コストなどの観点から水が適してい
る。また、洗浄の効率を考慮すると、塔型洗浄器を用い
たチップと洗浄液との向流接触が適している。しかし、
洗浄の対象とするEVOHチップは、比重が水より小さ
いメタノールを大量に含有するので、その比重は、メタ
ノール含有量、含水量および製造条件などにもよるが、
概ね、水の比重と同程度か、それよりも小さい値を有す
る。EVOHが水中を沈降しにくい現象は、従来の洗浄
工程において確認されていた。しかも、向流洗浄では、
水の上昇流に逆らってチップを沈降させる必要がある。
このため、水との向流接触によるEVOHチップの洗浄
は、従来、試みられてこなかった。
【0011】メタノールは、その比重が水の比重よりも
小さく、EVOHの製造工程において使用される溶媒で
もある。そこで、塔型洗浄器の塔上部の溶液におけるメ
タノールの濃度を調整しながらこの溶液にEVOHのチ
ップを供給したところ、チップが連続的に沈降すること
が確認された。こうして、EVOHの水による連続的な
洗浄が実現可能であることが見出された。
【0012】塔上部の溶液におけるメタノール濃度の適
切な範囲は、25〜45重量%である。メタノールの濃
度が低すぎるとチップが塔上部に滞留することがあり、
逆に高すぎると洗浄のために塔を高くする必要が生じ、
コスト的に不利になることがある。かかる観点から、洗
浄の対象とするチップの状態にもよるが、メタノールの
さらに好ましい濃度は27重量%以上であり、より好ま
しい濃度は40重量%以下である。
【0013】通常の製造工程を適用して得たEVOHチ
ップには、メタノールが含まれている。この場合、塔上
部の溶液のメタノールの少なくとも一部は、EVOHチ
ップ自体から供給される。EVOHチップのメタノール
含有量は、製造条件、特にケン化後のペーストの濃縮条
件、ペーストを凝固させる浴の温度および液組成などに
左右されるが、通常、洗浄の対象とするチップの13〜
24重量%程度を占める。このメタノールは、チップか
ら洗い出された後に水とともに塔内を上昇して塔上部の
溶液の一部を構成する。一方、EVOHチップは、チッ
プ内のメタノールが水によって置換されながら、塔内を
沈降していく。塔内の液組成は、下に行くほどメタノー
ルの濃度が小さく比重が大きくなる。したがって、下に
行くほどチップの浮力が大きくなる。一方、沈降中のチ
ップは、下に行くほどメタノールの含有量が少なく含水
量が多くなり、比重が大きくなる。したがって、下に行
くほどチップの重力も大きくなる。これらは互いに打ち
消し合い、その結果、チップは滞留することなく塔下部
に到達する。
【0014】塔上部の溶液におけるメタノール濃度は、
塔下部から供給される水の流量を制御することにより調
整できる。しかし、水の流量には、EVOHチップを沈
降させながらチップを洗浄するための適切な範囲が存在
する。このため、水の流量のみによるメタノール濃度の
制御には限界が生じる場合がある。また、特に洗浄の初
期段階では、メタノールの濃度が安定しない場合もあ
る。このような場合には、洗浄のための水とは別に、塔
上部に調整液を導入するとよい。
【0015】調整液は、メタノールを含んでいれば特に
制限されず、メタノールのみを供給してもよいが、メタ
ノールと水の混合液を用いることが好ましい。調整液の
流量および成分(比)は、EVOH洗浄を行いながら適
宜変更しても構わない。
【0016】製造条件などにもよるが、洗浄前のEVO
Hチップには、一般に、5000〜15000ppm程
度の酢酸ナトリウムが含まれている。酢酸ナトリウム
は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVAc)のケン
化の副生物であり、フィルムなどへの成形加工時に着色
やフィッシュアイを引き起こす。酢酸ナトリウムの濃度
は、水との向流接触により、200ppm以下、特に5
0ppm以下にまで低減することが好ましい。
【0017】チップに含まれた状態で塔内に供給された
メタノールは、調整液として供給されたメタノールとと
もに、その大部分を塔型洗浄器の塔上部から導出して回
収することができる。しかし、チップとともに塔下部か
ら導出する溶液にも、通常、少量のメタノールが含まれ
ている。このメタノールの濃度は、塔上部の溶液におけ
る濃度よりも低く、例えば1重量%以下、好ましくは
0.2重量%以下である。このため、塔下部から取り出
されたチップにも、微量のメタノールが含まれている。
このメタノールは、次の乾燥工程において大気中に放出
されるので、経済的および衛生的観点からできる限り少
なくする必要がある。チップ中のメタノールの含有量
は、10000ppm以下、さらに5000ppm以
下、特に2000ppm以下であることが好ましい。
【0018】なお、塔内の温度に特に制限はないが、チ
ップの洗浄を効果的に行うためには15〜60℃が好適
である。また、塔下部から供給する洗浄液である水に
は、本発明の目的が阻害されない限り、他の少量成分が
含まれていても構わない。
【0019】EVOHチップの連続的洗浄の一形態を、
図1を参照してさらに説明する。塔型洗浄器10の塔上
部1からは、洗浄の対象とするチップを連続して導入
し、必要に応じてメタノール−水混合液を導入する。一
方、塔下部3からは水を連続して導入する。EVOHの
チップが、水と向流接触しながら塔内を下方へと滞留す
ることなく沈降するに伴い、チップ内の不純物含有量お
よびメタノール含有量が低下していく。こうして、洗浄
されたEVOHチップは、塔底部4から連続的に取り出
される。塔上部のメタノールと水との混合溶液における
メタノール濃度は、上記所定の濃度範囲に調整されてい
る。このメタノール濃度は、塔上部2から塔外へと導出
される溶液の濃度を測定して管理すればよい。
【0020】なお、水は、図1に例示した位置に限ら
ず、EVOHチップの洗浄を連続的に実施できる位置か
ら供給すればよく、2以上の位置から塔内に供給しても
構わない。他の供給位置、導出位置についても、図示し
た位置は例示である。
【0021】処理の対象とするEVOHチップは、従来
から実施されてきた方法に従って製造すればよい。EV
OHチップは、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA
c)をケン化し、凝固浴(水またはメタノール−水混合
液)中への押し出しおよび切断を経て、得ることができ
る。なお、洗浄の対象とするEVOHチップの大きさ
は、特に制限はないが、見かけ上の体積が10〜100
mm3程度が好適である。
【0022】EVOHにおけるエチレン含有量は、20
モル%以上70モル%以下が好ましく、ケン化度は90
モル%以上であることが好ましい。エチレン含有量が低
すぎるとEVOHの耐水性が低下し、逆に高すぎると酸
素遮蔽性などガスバリア性が低下するからである。ケン
化が十分に行われない場合にも、ガスバリア性について
十分な効果が得られなくなる。これらの観点から、エチ
レン含有量は25〜60モル%が、ケン化度は95モル
%以上、特に99モル%以上がそれぞれさらに好適であ
る。
【0023】なお、EVOHのメルトインデックス(M
I)は、0.1〜200g/10分が好ましい。ここで
は、MIとして、190℃、2160g荷重下での測定
値を採用する。ただし、融点が190℃付近または19
0℃を超えるものは、上記荷重下、融点以上の温度にお
ける複数の測定値を、絶対温度の逆数を横軸、MIを縦
軸(対数目盛)とする片対数グラフとしてプロットし、
190℃に外挿した値を用いることとする。
【0024】洗浄されたEVOHチップは、溶融成形に
より、フィルム、シート、容器、パイプ、繊維など各種
形状へと成形される。溶融成形としては、押出成形、イ
ンフレーション成形、ブロー成形、溶融紡糸、射出成形
などを適用できる。溶融温度は、150〜270℃が好
適である。重合度、エチレン含有量、ケン化度などが相
違する2種以上のEVOHをブレンドして溶融成形して
もよい。また、予め、EVOHに、可塑剤、安定剤、界
面活性剤、架橋剤、金属塩、充填剤、各種繊維などの補
強剤を添加しても構わない。
【0025】EVOHには、EVOH以外の熱可塑性樹
脂を配合してもよい。熱可塑性樹脂としては、ポリオレ
フィン(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテ
ン、ポリ4−メチル−1ペンテン、エチレン−プロピレ
ン共重合体、エチレンと炭素数が4以上のα−オレフィ
ンとの共重合体、ポリオレフィンと無水マレイン酸との
共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
アクリル酸エステル共重合体、これらを不飽和カルボン
酸またはその誘導体でグラフト変性した変性ポリオレフ
ィンなど)、各種ナイロン(ナイロン6、ナイロン6
6、ナイロン6/66共重合体など)、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリスチレ
ン、ポリアクリロニトリル、ポリウレタン、ポリアセタ
ール、変性ポリビニルアルコール樹脂などが挙げられ
る。
【0026】また、EVOHと上記に例示したような熱
可塑性樹脂とを、例えば共押出しすることにより、積層
体として成形してもよい。さらに、EVOHは、紙、プ
ラスチックフィルム、金属箔などの基材フィルムとの積
層体としてもよく、共押出コート、溶液コートなどによ
り、これら基材フィルムの表面にコーティングしても構
わない。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではな
い。なお、水はすべて純水を使用した。
【0028】(実施例)塔径0.85m、段数20段の
泡鐘塔の搭上部より、EVAc(エチレン含有量:32
モル%)のメタノール溶液(EVAc濃度:35重量
%)を1.3t/時、水酸化ナトリウムのメタノール溶
液(水酸化ナトリウム濃度:15重量%)を50kg/
時で供給した。また、塔下部から115℃のメタノール
蒸気を1.1t/時で塔内へ吹き込み、副生した酢酸メ
チルをメタノールの一部と共に塔上部から留出させた。
このとき、塔内の温度は110〜115℃、圧力は5.
5kg/cm2、原料の塔内滞留時間は30分であっ
た。このようにして、塔下部よりケン化度99.5モル
%のEVOHのメタノール溶液を得た。
【0029】この溶液に、さらにメタノールと水との混
合蒸気を吹き込み、メタノールと水との混合蒸気を留出
させて、EVOHのメタノール−水混合溶媒(メタノー
ル/水=65/35、重量比)の溶液(EVOH濃度:
40重量%)を得た。この溶液を、2mm径の孔を有す
るダイスより5℃のメタノール−水混合溶媒(メタノー
ル/水=10/90、重量比)からなる凝固浴中に吐出
してストランド状に凝固させた。得られたストランドを
カッターで切断して2.5〜3.5mmの長さのチップ
状にした後、遠心脱液して含水チップを得た。このチッ
プの含水量は19重量%、メタノール含有量は19重量
%、酢酸ナトリウム含有量は10000ppmであっ
た。
【0030】塔径0.5m、高さ8mの塔型洗浄器の塔
上部より上記チップを、メタノール−水混合溶媒(メタ
ノール/水=30/70、重量比)とともに、150k
g/時で導入し、塔下部より30℃の水(洗浄水)を2
00L/時で導入した。塔上部から洗浄水を溢れさせて
導出し、同時に塔底部からチップと少量のメタノールを
含む洗浄水を導出しながら連続的にチップの向流洗浄を
行った。24時間の連続運転中、チップは滞留・還流す
ることなく、常に塔下部に向かって沈降した。塔中段の
内部の温度は30℃であった。
【0031】塔上部から溢れた洗浄水のメタノール濃度
は30重量%であった。また、塔下部から回収されたチ
ップのメタノール含有量は100ppm、酢酸ナトリウ
ムの含有量は30ppmであった。
【0032】(比較例1)塔下部から導入する洗浄水の
流量を100L/時に変更した点を除いては、上記実施
例と同様にしてチップの向流洗浄を行った。24時間の
連続運転中、チップは滞留・還流することなく、常に塔
下部に向かって沈降した。塔上部から溢れた洗浄水のメ
タノール濃度は50重量%、塔下部から回収されたチッ
プのメタノール含有量は15000ppm、酢酸ナトリ
ウムの含有量は1000ppmであった。
【0033】(比較例2)塔下部から導入する洗浄水の
流量を400L/時に変更した点を除いては、上記実施
例と同様にしてチップの向流洗浄を行った。連続運転時
間が3時間に達したところで、チップが塔上部に滞留し
たので、運転を打ち切った。塔上部から溢れた洗浄水の
メタノール濃度は20重量%、塔下部から回収されたチ
ップのメタノール含有量は100ppm、酢酸ナトリウ
ムの含有量は30ppmであった。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
EVOHチップの洗浄工程を改善することにより、フィ
ルムなどの成形体の外観不良が抑制されたEVOHを効
率的かつ安全に製造できる。メタノールが水よりも比重
が小さい点を利用してチップの連続洗浄を実現した本発
明は、EVOHの製造効率および安全性を大きく向上さ
せるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法を実施するための塔型洗浄器の
例を示す図である。
【符号の説明】
1 (チップ、調整液を導入する)塔上部 2 (液を導出する)塔上部 3 (洗浄液として水を導入する)塔下部 4 (チップを導出する)塔底部 10 塔型洗浄器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
    のチップを洗浄することにより前記チップから不純物を
    除去する工程を含むエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン
    化物の製造方法であって、塔型洗浄器の塔上部からメタ
    ノールを含有する状態で前記チップを導入し、前記塔型
    洗浄器の塔下部から水を導入し、前記塔上部の溶液にお
    けるメタノールの濃度を25重量%以上45重量%以下
    に保って前記チップを前記塔上部から沈降させながら、
    前記塔上部から前記不純物、メタノールおよび水を導出
    し、前記塔下部から前記チップを前記塔上部の溶液にお
    ける濃度よりも低濃度のメタノールを含む水とともに導
    出することを特徴とするエチレン−酢酸ビニル共重合体
    ケン化物の製造方法。
  2. 【請求項2】 塔型洗浄器の塔上部からメタノールを含
    む調整液をさらに導入する請求項1に記載のエチレン−
    酢酸ビニル共重合体ケン化物の製造方法。
  3. 【請求項3】 不純物が酢酸ナトリウムを含む請求項1
    または2に記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化
    物の製造方法。
  4. 【請求項4】 塔下部から導出するチップにおける酢酸
    ナトリウムの含有量を200ppm以下とする請求項3
    に記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 塔下部から導出するチップにおけるメタ
    ノールの含有量を10000ppm以下とする請求項1
    〜4のいずれかに記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体
    ケン化物の製造方法。
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