JP2002059515A - 剥離ライナー及びそれを用いた感圧性接着テープ又はシート - Google Patents

剥離ライナー及びそれを用いた感圧性接着テープ又はシート

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JP2002059515A JP2000246086A JP2000246086A JP2002059515A JP 2002059515 A JP2002059515 A JP 2002059515A JP 2000246086 A JP2000246086 A JP 2000246086A JP 2000246086 A JP2000246086 A JP 2000246086A JP 2002059515 A JP2002059515 A JP 2002059515A
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Naoyuki Nishiyama
直幸 西山
Shinji Iguchi
伸児 井口
Takahiro Nonaka
崇弘 野中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 剥離層にシリコーン系剥離剤を用いなくても
剥離層と感圧性接着剤層とがスムーズに剥離でき、且つ
剥離時の帯電防止性をも兼ね備えた剥離ライナーを得
る。 【解決手段】 剥離ライナーは、基材フィルムの少なく
とも片側にAl、Ag、Au及びNiから選択された金
属による蒸着層が形成され、その蒸着層上にポリオレフ
ィン樹脂からなる剥離層が設けられている。例えば、感
圧性接着剤層上に上記剥離ライナーを積層することによ
り、シリコーン化合物に起因するトラブルがなく、しか
も帯電防止性に優れた感圧性接着テープを得ることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品の組み立
てなどの用途に使用される感圧性接着テープ又はシート
とこれに用いられる剥離ライナーに関する。より詳細に
は、シリコーン系以外の剥離剤からなる剥離層を有し、
且つ剥離時に静電気発生量が少ない剥離ライナーと、こ
の剥離ライナーを用いたクリーンな感圧性接着テープ又
はシートに関する。
【0002】
【従来の技術】感圧性接着テープに用いられる剥離ライ
ナーは、一般に、剥離ライナー用基材と該基材上に設け
られた剥離剤層とで構成されており、前記剥離剤層とし
て、シリコーン系の剥離処理剤を塗布し、硬化させたも
のが知られている。例えば、感圧型両面接着テープなど
では、シリコーン系剥離剤を塗布した剥離ライナー上に
アクリル系感圧性接着剤からなる接着剤層を設けたもの
がこれに該当するが、このようなシリコーン系剥離剤を
塗布した剥離ライナーでは、感圧性接着テープを使用す
る際に、接着剤層側へ剥離ライナー中のシリコーン化合
物の一部が付着するため、接着剤層を汚染し、接着性能
が著しく損なわれてしまうという問題点がある。また、
この種の感圧性接着テープをHDD(磁気記録装置)等
の電子機器の固定用途などに用いると、特に電子機器内
部に使用される場合、電子機器内部の腐食や誤動作を引
き起こすという問題がある。これは、剥離ライナー中の
シリコーン化合物に由来する接着剤層の汚染部位がシロ
キサンガスの発生源となるためである。
【0003】他方、上述のようなシリコーン剥離剤を用
いずに剥離機能を付与させた剥離ライナーとして、例え
ば、剥離ライナー用基材上に、低密度ポリエチレン樹脂
層からなる剥離層を、該層における表面の酸化を抑制し
ながら押出し積層したもの(特公昭51−20205号
公報)や、剥離ライナー基材上に、低密度ポリエチレン
と低結晶性エチレン−プロピレン共重合体または低結晶
性エチレン−ブテン−1ランダム共重合体との混合樹脂
による剥離層を押出し積層したもの(特公昭57−45
790号公報)などが知られている。これらのライナー
は、次工程で感圧性接着剤層を設け、感圧性接着シート
あるいはテープとして用いられる。
【0004】しかし、この場合では、感圧性接着テープ
から剥離ライナーを剥がす際の静電気発生量が多く、ラ
イナー剥離後の感圧性接着テープにゴミ、埃などが付着
してしまう。さらに大きな不具合として、当該テープを
HDD装置内部に使用すると、テープの保持した電荷に
よりヘッドが破損し、動作不良を起こすという問題があ
る。このような問題の解決手段として、剥離層に帯電防
止剤を含有させる方法(特開平10−86289号公
報)が提案されているが、この方法は、帯電防止剤中の
イオン性物質が装置内部の腐食を引き起こすという問題
を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、剥離層にシリコーン系剥離剤を用いなくても剥離層
と感圧性接着剤層とがスムーズに剥離でき、且つ剥離時
の帯電防止性をも兼ね備えた剥離ライナー、並びにこれ
を用いた感圧性接着テープ又はシートを提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意検討した結果、表面に特定金属
の蒸着層を有する基材フィルムと特定の剥離層との組み
合わせで構成される剥離ライナーを用いると、優れた剥
離性のみならず高い帯電防止性が得られることを見出
し、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、基材フィルムの少な
くとも片側にAl、Ag、Au及びNiから選択された
金属による蒸着層が形成され、その蒸着層上にポリオレ
フィン樹脂からなる剥離層が設けられていることを特徴
とする剥離ライナーを提供する。
【0008】本発明は、また、感圧性接着剤層と上記の
剥離ライナーとを備えている感圧性接着テープ又はシー
トを提供する。この感圧性接着テープ又はシートには、
感圧性接着剤層上に前記剥離ライナーが積層された感圧
性接着テープ又はシートが含まれる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を必要に応じて図
面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明の剥離ラ
イナーの一例を示す概略断面図であり、図2はこの剥離
ライナーを用いた本発明の感圧性接着テープ(又はシー
ト)の一例を示す概略断面図である。
【0010】図1の剥離ライナー4は、基材フィルム1
と、該基材フィルム1の少なくとも片側に形成された蒸
着層2と、該蒸着層2の上に設けられたポリオレフィン
樹脂からなる剥離層3とで構成されている。また、図2
の感圧性接着テープでは、支持基材6上に感圧性接着剤
層5が設けられ、さらにその上に前記の剥離ライナー4
が、剥離層3が感圧性接着剤層5に接するように積層さ
れている。
【0011】基材フィルム1は熱可塑性樹脂フィルムか
らなり、その材料としては、公知の熱可塑性樹脂、例え
ば高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密
度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチルペ
ンテン−1等のポリオレフィン系樹脂、ナイロン、ポリ
エチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリスチレ
ン等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどが挙げられ
るが、中でも力学的性質、耐熱性、透明性等の観点か
ら、ポリエステルが好ましく、機械的強度の点で2軸延
伸ポリエチレンテレフタレートがより好ましい。基材フ
ィルム1の厚みは、好ましくは6〜300μm、より好
ましくは12〜200μmである。
【0012】蒸着層2は、Al、Ag、Au及びNiか
ら選択された金属により形成されている。蒸着される金
属の厚さは通常0.01〜2μm、より好ましくは0.
04〜1μmである。0.01μm未満の厚さでは静電
気除去効果の安定性に欠け、2μmよりも厚くなると蒸
着層2の層間剥離が起きやすくなる。金属の蒸着は真空
蒸着法などの慣用の方法により行うことができる。
【0013】剥離層3はポリオレフィン樹脂フィルムか
らなるものであり、その材料としては、例えば高密度ポ
リエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチルペンテン−1
などが挙げられるが、感圧性接着テープの接着剤層5と
の良好な剥離性を得るものとして、低密度ポリエチレ
ン、線状低密度ポリエチレンがより好ましい。線状低密
度ポリエチレンとしては、プロピレン、ブテン−1、ヘ
キセン−1、4−メチル−ペンテン−1及びオクテン−
1からなる群から選択された少なくとも1種のコモノマ
ーとエチレンとのコポリマーが挙げられる。このような
低密度ポリエチレンや線状低密度ポリエチレンは、公知
の方法に基づき、その重合反応条件及びその後の精製、
分別条件などを適宜選択することにより容易に得ること
ができる。市販品をそのまま使用してもよい。
【0014】また、剥離層3は、必要に応じて、剥離
性、成膜性、耐溶剤性や耐熱性を損なわない範囲で、少
量の他の成分(例えば、樹脂成分や添加物)を含んでい
てもよい。剥離層3の厚みは、好ましくは5〜100μ
m、より好ましくは8〜60μmである。剥離層3の厚
みが5μmよりも薄いと、感圧性接着テープの接着剤層
5に対して良好な剥離性が得られにくく、100μmを
超えると良好な帯電防止効果が得られにくくなる。
【0015】金属蒸着層2上への剥離層3の形成方法と
しては、特に限定されず、例えば、剥離層3を適宜の成
形法、例えば、押出し成形法などにより成膜化してシー
ト形状とした後、蒸着層2の表面にドライラミネーショ
ンなどによって貼り合わせたり、剥離層3を形成する樹
脂を予めブレンドなどにより混合してマスターバッチと
した後、これを基材フィルム1上の蒸着層2の表面(片
面または両面)に、適宜の積層法(例えば、押出しラミ
ネーション、ウエットラミネーション、ホットメルトラ
ミネーションなど)により積層する方法などが採用でき
る。なお、蒸着層2上に剥離層3を設ける際、剥離層3
と基材フィルム1との接着性を高めるため、蒸着層2上
にアンカーコート層を介して剥離層3を設けてもよい。
アンカーコート層は公知乃至慣用のアンカーコート剤
(例えば、ウレタン系アンカーコート剤等)を用いて形
成できる。
【0016】前記図2の感圧性接着テープにおいて、支
持基材6としては、高密度ポリエチレン、低密度ポリエ
チレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リ−4−メチルペンテン−1等のポリオレフィン系樹
脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポ
リスチレン等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどの
熱可塑性樹脂等からなるプラスティックフィルム;アル
ミ箔、ステンレス箔などの金属箔;和紙、クラフト紙、
上質紙、クレープ紙などの紙;及びこれらの積層体など
が用いられる。前記積層体として、例えば、ポリエチレ
ンテレフタレート等からなるポリエステルフィルムとア
ルミ箔等の金属箔との積層体(ポリエステルフィルム/
金属箔、ポリエステルフィルム/金属箔/ポリエステル
フィルムなど)等が挙げられる。支持基材6の厚さは、
取扱性等を損なわない範囲で適宜選択できるが、一般に
は5〜300μm、好ましくは10〜200μmであ
る。
【0017】感圧性接着剤層5を構成する感圧性接着剤
としては、種々の感圧性接着剤を選択使用できるが、1
つの好ましい感圧性接着剤として、ポリ(メタ)アクリ
ル酸エステル系接着剤(アクリル系接着剤)が挙げられ
る。この接着剤は、溶液重合法、エマルション重合法な
どの重合法により得られるアクリル系重合体を主剤と
し、これに必要により、架橋剤、粘着付与剤、軟化剤、
老化防止剤、充填剤などの各種の添加剤を加えて調製さ
れる。上記のアクリル系重合体は、例えば、ブチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レートなどのアルキル(メタ)アクリレートを主成分と
し、これに必要により共重合可能な改質用モノマーとし
て2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メ
タ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニルなどの他のモノ
マーを加えたモノマー混合物の共重合により製造でき
る。これらのアクリル系重合体を主剤とするアクリル系
接着剤によれば、剥離性において極めて良好な結果が得
られる。
【0018】感圧性接着剤層5を構成する他の好ましい
感圧性接着剤として、脂肪族系カーボネートジオールを
必須のポリオール成分としたポリエステル系重合体を主
剤とするポリエステル系接着剤が挙げられる。
【0019】前記脂肪族系カーボネートジオールには、
下記式(1)
【化1】 (式中、Rは炭素数2〜20の直鎖状又は分岐鎖状の炭
化水素基を示す)で表される繰り返し単位を有する脂肪
族ポリカーボネート構造を持つジオールが含まれる。こ
の脂肪族系カーボネートジオールは、例えば、ブタンジ
オール等のジオール成分とエチレンカーボネートなどの
カーボネート化合物との反応により得ることができる。
【0020】前記ポリエステル系重合体を構成するポリ
オール成分としては、上記の脂肪族系ポリカーボネート
ジオールのほか、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタン
ジオール、デカンジオール、オクタデカンジオールなど
の直鎖状等のジオール成分なども使用できる。
【0021】前記ポリエステル系重合体を構成する多塩
基酸成分としては、炭素数が2〜20の脂肪族又は脂環
族の直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素基を分子骨格とする
多塩基酸が挙げられる。このような多塩基酸の代表的な
例として、マロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、アジ
ピン酸、セバシン酸、1,12−ドデカン二酸、1,1
4−テトラデカン二酸、n−ヘキシルアジピン酸、テト
ラヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル
酸などが挙げられ、前記ポリオール成分との反応(重合
反応)には、前記多塩基酸のほか、これらの酸無水物や
エステルなどの誘導体が用いられる。
【0022】ポリエステル系重合体の重量平均分子量
は、1万以上、好ましくは3万以上(通常30万まで)
である。前記ポリエステル系接着剤は、上記のポリエス
テル系重合体に、必要により、架橋剤、粘着付与剤、軟
化剤、老化防止剤、充填剤などの各種の添加剤を加える
ことにより調製できる。
【0023】上記感圧性接着剤の形態は特に限定されな
いが、取扱性等の面で、溶剤系、エマルション系、ホッ
トメルト系(無溶剤系)などの形態が一般的である。ま
た、前記アクリル系、ポリエステル系の各感圧性接着剤
は、接着剤としての性能を損なわない範囲であれば、単
独で用いるほか、2種以上の接着剤を従来公知の方法を
用いて混合、攪拌したブレンド品を使用してもよい。例
えば、前記アクリル系重合体とポリエステル系重合体と
を共に含む接着剤を使用できる。この場合、アクリル系
重合体とポリエステル系重合体との比率は、所望する粘
着特性等に応じて、例えば、前者/後者=1/99〜9
9/1、好ましくは5/95〜90/10、さらに好ま
しくは10/90〜50/50程度の範囲で適宜選択で
きる。
【0024】感圧性接着剤層5は、溶剤系、エマルショ
ン系又はホットメルト系などの接着剤を剥離層6上に塗
布し、乾燥することにより形成できる。感圧性接着剤層
5の厚さは1〜130μm程度、好ましくは10〜10
0μm程度である。
【0025】本発明の感圧性接着テープ又はシートは、
上記の形態に限らず、種々の形態を採りうる。図3は本
発明の感圧性接着テープ(又はシート)の他の例を示す
概略断面図である。この例では、支持基材6の両側に感
圧性接着剤層5が設けられ、さらに2つの感圧性接着剤
層5上に前記の剥離ライナー4が、剥離層3が感圧性接
着剤層5に接するように積層されている。この感圧性接
着テープは両面接着テープとして使用される。
【0026】図4は本発明の感圧性接着テープ(又はシ
ート)のさらに他の例を示す概略断面図である。この例
では、前記剥離ライナー4の基材フィルム1上に支持基
材6を積層し、さらにこの支持基材6の上に感圧性接着
剤層5が設けられている。この感圧性接着テープは自背
面との剥離性に優れるという特徴を有する。この場合、
基材フィルム1が支持基材6を兼ねていてもよく、基材
フィルム1上に感圧性接着剤層5を設けることもでき
る。
【0027】本発明の感圧性接着テープ又はシートは、
例えば電子材料分野、特にコンピュータのハードディス
ク装置用のシリコーンフリー粘着テープ又はシートとし
て有用である。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を記載して、より具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限
定されるものではない。なお、以下において、部とある
のは重量部を意味する。
【0029】実施例1 厚さ75μmのAl蒸着ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(東洋メタライジング(株)製、商品名「メタル
ミーTS#75」)の蒸着面上に、ウレタン系のアンカ
ーコート剤を乾燥後の塗布厚さが0.1μmとなるよう
にグラビアコーターにて塗布し、80℃で乾燥させた。
このアンカーコート層上に、低密度ポリエチレン樹脂
(旭化成工業(株)製、商品名「サンテックL−185
0A」、密度0.918[g/cm3]、MFR5.0[g/1
0min、190℃])、オクテンコモノマータイプ線状低密
度ポリエチレン樹脂(出光石油化学(株)製、商品名
「0628D」、密度0.916[g/cm3]、MFR
6.0[g/10min、190℃])を順に各層10μm、計2
0μmの厚さになるように押出しラミネート法により積
層し、剥離ライナーを作製した。一方、攪拌機、温度計
及び水分離管を付した四つ口セパラブルフラスコに、液
状のポリカーボネートジオール(ダイセル化学工業
(株)製、商品名「PLACCEL CD−220P
L」、水酸基価:56.1KOHmg/g)250部、
セバシン酸26.6部、触媒としてチタニウムテトライ
ソプロポキシド0.1部を投入し、反応水排出溶剤とし
て少量のトルエンとキシレンの存在下、攪拌を開始しな
がら180℃まで昇温し、この温度で保持した。しばら
くして水の留出分離が認められ、反応が進行し始めた。
約25時間反応を続けて、重量平均分子量3.8万のポ
リエステル系重合体溶液を得た。これとは別に、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル50部、アクリル酸エチル50
部、メチルメタクリレート5部、アクリル酸2−ヒドロ
キシエチル4部を、トルエンを溶媒とし、ベンゾイルパ
ーオキサイド0.2部を開始剤として常法により溶液重
合させて、重量平均分子量45万のアクリル系重合体の
溶液を得た。次に、上記のポリエステル系重合体の溶液
と、アクリル系重合体の溶液とを、ポリエステル系重合
体75部に対しアクリル系重合体25部になるように混
合し、これにさらに架橋剤としてトリメチロールプロパ
ンのトリレンジイソシアネート付加物(日本ポリウレタ
ン(株)製、商品名「コロネートL」)2.2部を加え
て混合し、粘着剤組成物の溶液とした。この粘着剤組成
物の溶液を、ポリエチレンテレフタレート−Al箔−ポ
リエチレンテレフタレート(9μm−7μm−9μm)
からなる積層基材(住軽アルミ箔(株)製、商品名「ア
ルミフクゴウヒンPET/AL/PET9−7−9」)
上に塗布し、120℃で3分間乾燥して、厚さが17μ
mの粘着剤組成物の層(感圧性接着剤層)を形成した。
その粘着面に、上記剥離ライナーを剥離層が接するよう
に貼り合わせて、感圧性接着テープを作製した。
【0030】比較例1 厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上
に厚さ10μmのアクリル系重合体からなる粘着剤層を
介して、厚さ60μmの線状低密度ポリエチレンフィル
ム(東セロ(株)、商品名「TUXVCS#60」)を
貼り合わせて剥離ライナーを作製した点以外は実施例1
と同様にして感圧性接着テープを作製した。
【0031】剥離帯電試験 実施例及び比較例で得られた感圧性接着テープの剥離帯
電量を以下のようにして測定した。すなわち、感圧性接
着テープを50mm幅×150mm長さに切断した試料
について、積層基材側を剛性のある樹脂板に貼り合わ
せ、剥離ライナーを23℃、45%RHの雰囲気中で、
高速引張試験機にて180°方向に剥離速度1m/mi
nの速度で引き剥がし、その時のライナー表面及び感圧
性接着剤層表面(各3箇所)の静電気発生量[剥離帯電
量(V)]を、表面電位測定器を用いて、各々約3.5
mmの距離から測定した。その結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1の結果から明らかなように、本発明に
該当する実施例1の感圧性接着テープでは、ライナー側
の剥離帯電量が著しく低いだけでなく、感圧性接着剤層
側の剥離帯電量が21V以下と低く、優れた帯電防止性
を示すため、例えば電子部品の組立用の接着剤テープと
して好適に使用できる。これに対し、比較例1の感圧性
接着テープでは、剥離帯電量がかなり大きく、例えば電
子部品の組立用として用いた場合にトラブルが発生しや
すい。
【0034】
【発明の効果】本発明の剥離ライナーによれば、基材フ
ィルムの少なくとも片側に特定の金属蒸着層が設けら
れ、且つその蒸着層上にポリオレフィン樹脂からなる剥
離層が設けられているので、剥離層にシリコーン系剥離
剤を用いなくてもスムーズに剥離可能であるとともに、
剥離時の帯電防止性にも優れている。本発明の感圧性接
着テープによれば、上記の剥離ライナーを備えているた
め、シリコーン化合物に起因するトラブルを解消できる
とともに、剥離ライナー剥離時における静電気の発生を
顕著に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の剥離ライナーの一例を示す概略断面図
である。
【図2】本発明の感圧性接着テープ(又はシート)の一
例を示す概略断面図である。
【図3】本発明の感圧性接着テープ(又はシート)の他
の例を示す概略断面図である。
【図4】本発明の感圧性接着テープ(又はシート)のさ
らに他の例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 基材フィルム 2 蒸着層 3 剥離層 4 剥離ライナー 5 感圧性接着剤層 6 支持基材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野中 崇弘 大阪府茨木市下穂積一丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AB10B AB16B AB24B AB25B AK03C AK06 AK25G AK42 AK51G AL01G AR00D AT00A BA03 BA04 BA07 BA10A BA10C CB05 EH66B GB90 JG03 JL13D JL14C 4J004 AA02 AA10 AA15 AB01 CA04 CA05 CA06 CC03 CD07 DA02 DB04 GA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フィルムの少なくとも片側にAl、
    Ag、Au及びNiから選択された金属による蒸着層が
    形成され、その蒸着層上にポリオレフィン樹脂からなる
    剥離層が設けられている剥離ライナー。
  2. 【請求項2】 感圧性接着剤層と請求項1記載の剥離ラ
    イナーとを備えている感圧性接着テープ又はシート。
  3. 【請求項3】 感圧性接着剤層上に請求項1記載の剥離
    ライナーが積層されている請求項2記載の感圧性接着テ
    ープ又はシート。
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Cited By (2)

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