JPH1129752A - 両面接着シ―ト類 - Google Patents

両面接着シ―ト類

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JPH1129752A
JPH1129752A JP18370097A JP18370097A JPH1129752A JP H1129752 A JPH1129752 A JP H1129752A JP 18370097 A JP18370097 A JP 18370097A JP 18370097 A JP18370097 A JP 18370097A JP H1129752 A JPH1129752 A JP H1129752A
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JP
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pressure
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double
layer
sided adhesive
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JP18370097A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Shibata
和彦 柴田
Masahiko Ando
雅彦 安藤
Yasuyuki Tokunaga
泰之 徳永
Waka Hikosaka
和香 彦坂
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 応力が作用しても接着剥がれが生じにくく、
しかもタツクフリ―で取り扱い作業性にすぐれ、またシ
リコ―ンフリ―の要望にも対応しうる両面接着シ―ト類
を提供することを目的とする。 【解決手段】 表裏両面側の表層部11,12とこれに
隣接する内層部13とにより感圧接着剤層1を構成し、
上記の表層部11,12がポリカ―ボネ―ト構造を持つ
ポリマ―を主成分とした感圧接着剤からなり、かつ上記
の内層部13が上記の表層部11,12とは異なる感圧
接着剤からなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種物品の固着用
途などに用いられるシ―ト状やテ―プ状などの両面接着
シ―ト類に関するものである。
【0002】
【従来の技術】両面接着シ―ト類としては、従来より、
ゴム系感圧接着剤やアクリル系感圧接着剤などの各種の
感圧接着剤を用いたものが知られており、上記接着剤の
種類に応じた種々の用途目的に用いられている。この種
の両面接着シ―ト類は、通常、取り扱い性や接着面の保
護の観点から、使用前の形態として、基材付きまたは基
材レスの感圧接着剤層に適宜の剥離ライナを接触させて
いる。
【0003】近年、両面接着シ―ト類の用途拡大などに
伴い、応力が作用しても接着剥がれを生じにくい、接着
信頼性にすぐれるものが求められている。これは、各種
物品の固着作業などにおいて、接着作業の当初では正常
な接着性を示したものが、時間の経過とともに接着剥が
れを生じるようでは、固着処理の信頼性に欠けて、実用
性に非常に乏しくなるためである。
【0004】また、機械による自動固着処理などでは、
扱いやすさから、表面の粘着感がないかまたは少ない、
タツクフリ―の両面接着シ―ト類が望まれている。さら
に、電子機器などの用途では、シリコ―ンを含む接着材
料は密閉機器内でのシロキサンガスの発生原因となり、
電子機器の腐食や誤動作を引き起こすおそれがあり、こ
のため、シリコ―ンフリ―の両面接着シ―ト類が望まれ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来公知の両
面接着シ―ト類は、物品の重量などにて発生する応力で
簡単に接着剥がれが起こり、落下などの問題を生じやす
かつた。また、組成上、タツクフリ―の性質は望みにく
く、さらに、剥離ライナとしてシリコ―ン処理を施した
ものが多く用いられ、上記のシリコ―ンが接着剤層に移
行しやすいため、シリコ―ンフリ―の両面接着シ―ト類
は得にくかつた。
【0006】本発明は、このような事情に照らし、応力
が作用しても接着剥がれが生じにくく、しかもタツクフ
リ―で取り扱い作業性にすぐれ、またシリコ―ンフリ―
の要望にも対応しうる両面接着シ―ト類を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために、鋭意検討した結果、基材付きまた
は基材レスの感圧接着剤層を、表裏両面側の表層部とそ
の内側に隣接する内層部とで構成する一方、上記の表層
部をポリカ―ボネ―ト構造を持つポリマ―を主成分とし
た感圧接着剤で構成したときに、応力が作用しても接着
剥がれが生じにくい両面接着シ―ト類が得られ、しか
も、この両面接着シ―ト類は、上記特定の表層部により
タツクフリ―の性質を示して取り扱い作業性にすぐれ、
そのうえ、ポリエチレンフイルムなどのシリコ―ン処理
を施していない剥離ライナを用いたときでも、このライ
ナの剥離性にすぐれており、したがつて、シリコ―ンフ
リ―の要望にも十分に対応できることを知り、本発明を
完成した。
【0008】すなわち、本発明は、表裏両面側の表層部
とこれに隣接する内層部とにより感圧接着剤層を構成
し、上記の表層部が、つぎの式(1); (Rは炭素数2〜20の直鎖状または分枝状の炭化水素
基である)で表される繰り返し単位を有するポリカ―ボ
ネ―ト構造を持つポリマ―を主成分とした感圧接着剤か
らなり、かつ上記の内層部が上記の表層部とは異なる感
圧接着剤からなることを特徴とするシ―ト状やテ―プ状
などの両面接着シ―ト類(請求項1)に係るものであ
る。
【0009】また、本発明は、このような両面接着シ―
ト類において、上記の表層部におけるポリカ―ボネ―ト
構造を持つポリマ―が、ポリカ―ボネ―トシオ―ルを必
須としたジオ―ル線分と、炭素数が2〜20の脂肪族ま
たは脂環族の炭化水素基を分子骨格とするジカルボン酸
を必須としたジカルボン酸成分とから合成される重量平
均分子量2万以上のポリエステルである構成(請求項
2)、上記の表裏両面側の表層部の合計厚さが、感圧接
着剤層中、90%以下である構成(請求項3)、上記の
内層部がゴム系感圧接着剤またはアクリル系感圧接着剤
からなる構成(請求項4)を、とくに好ましい態様とし
ている。
【0010】さらに、本発明は、このような両面接着シ
―ト類の使用前の形態として、感圧接着剤層に接触する
シリコ―ン処理を施していない剥離ライナを有する上記
構成の両面接着シ―ト類(請求項5)、上記のシリコ―
ン処理を施していない剥離ライナが、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体またはこ
れらの混合物からなるポリオレフイン系フイルム、ある
いは表面が上記同様のポリオレフインにより加工された
フイルムからなる上記構成の両面接着シ―ト類(請求項
6)に係るものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参考にして説明する。図1は、基材レスの両面接着
シ―ト類の一例である。この両面接着シ―ト類Xは、感
圧接着剤層1を、表面側の表層部11、裏面側の表層部
12およびこれらの内側に隣接する内層部13とにより
構成し、この感圧接着剤層1に剥離ライナ2を接触させ
ている。なお、上記の内層部13は、表層部11側に隣
接する内層部と表層部12側に隣接する内層部との2層
構成としてもよく、さらに必要によりこれ以上の多層構
造とすることもできる。。
【0012】図2は、基材付きの両面接着シ―ト類の一
例である。この両面接着シ―ト類Yは、基材3の表裏両
面側に、表面側の表層部11およびその内側に隣接する
内層部13Aと、裏面側の表層部12およびその内側に
隣接する内層部13Bとを設けて、これら表層部11、
12および内層部13A、13Bにより感圧接着剤層1
を構成させて、これに剥離ライナ2を接触させている。
【0013】このような両面接着シ―ト類XおよびYに
おいて、感圧接着剤層1を構成する表裏両面側の表層部
11,12には、つぎの式(1); (Rは炭素数2〜20の直鎖状または分枝状の炭化水素
基である)で表される繰り返し単位を有するポリカ―ボ
ネ―ト構造を持つポリマ―を主成分とした感圧接着剤が
用いられる。上記ポリマ―の分子量は、重量平均分子量
2万以上、好ましくは5万以上(通常30万まで)であ
るのがよい。分子量が低すぎると、このポリマ―を架橋
した際に架橋間分子量が小さく、感圧接着剤の弾性率が
高くなつて硬い層となり、接着特性に好結果が得られに
くい。
【0014】このようなポリカ―ボネ―ト構造を持つポ
リマ―としては、ポリカ―ボネ―トジオ―ルとジカルボ
ン酸とから合成されるポリエステル、ポリカ―ボネ―ト
ジカルボン酸とジオ―ルとから合成されるポリエステ
ル、ポリカ―ボネ―トジオ―ルとジイソシアネ―トとか
ら合成されるポリウレタンなどを挙げることができる。
これらの中でも、ポリカ―ボネ―トジオ―ルとジカルボ
ン酸とから合成されるポリエステルが、とくに好ましく
用いられる。
【0015】上記のポリエステルは、ポリカ―ボネ―ト
ジオ―ルを必須としたジオ―ル成分と炭素数が2〜20
の脂肪族または脂環族の炭化水素基を分子骨格とするジ
カルボン酸を必須としたジカルボン酸成分とを、常法に
したがい、無触媒または適宜の触媒などを用いて、縮合
反応(エステル化反応)させることにより、得ることが
できる。この反応に際し、ジオ―ル成分とジカルボン酸
成分とは、得られる分子量が前記範囲となるように、当
モル反応とするのが望ましいが、反応を促進するため、
どららかを過剰に用いて反応させてもよい。
【0016】ポリカ―ボネ―トジオ―ルとしては、数平
均分子量が500以上、好ましくは900以上(通常1
万まで)であるものが好ましい。このようなポリカ―ボ
ネ―トジオ―ルには、ポリヘキサメチレンカ―ボネ―ト
ジオ―ル、ポリ(3−メチルペンテンカ―ボネ―ト)ジ
オ―ル、ポリプロピレンカ―ボネ―トジオ―ルなど、そ
れらの混合物、またはそれらの共重合物などがある。市
販品には、たとえば、ダイセル化学工業(株)製の「P
LACCEL CD208PL」、「同CD210P
L」、「同CD220PL」などが挙げられる。
【0017】ジオ―ル成分としては、必要により、エチ
レングリコ―ル、プロピレングリコ―ル、ブタンジオ―
ル、ヘキサンジオ―ル、オクタンジオ―ル、デカンジオ
―ル、オクタデカンジオ―ルなどの直鎖状のジオ―ル
や、各種分枝状のジオ―ルなどの成分を適宜混合して使
用してもよい。これら他のジオ―ルの使用量としては、
ジオ―ル成分全体の50重量%以下、好ましくは30重
量%以下であるのがよい。また、ポリエステルを高分子
量化するために、3官能以上のポリオ―ル成分を少量添
加するようにしてもよい。
【0018】ジカルボン酸成分は、炭素数が2〜20の
脂肪族または脂環族の炭化水素基を分子骨格としたもの
で、上記の炭化水素基は直鎖状のものであつても、分枝
状のものであつてもよい。具体的には、コハク酸、メチ
ルコハク酸、アジピン酸、ピメリツク酸、アゼライン
酸、セバシン酸、1,12−ドデカン二酸、1,14−
テトラデカン二酸、テトラヒドロフタル酸、エンドメチ
レンテトラヒドロフタル酸、これらの酸無水物や低級ア
ルキルエステルなどが挙げられる。
【0019】このようなポリエステルをはじめとするポ
リカ―ボネ―ト構造を持つポリマ―を使用し、これを通
常架橋処理して、接着性、耐熱性、タツクフリ―、剥離
ライナの剥離性などを満足する感圧接着剤とする。架橋
処理は任意でよいが、架橋剤としてポリイソシアネ―ト
系化合物、エポキシ系化合物、アジリジン化合物などの
多官能性化合物を使用し、これと上記のポリマ―(に含
まれる水酸基ないしカルボキシル基)と反応させて架橋
する方法が一般的である。多官能性化合物としては、と
くにポリイソシアネ―ト系化合物を用いるのが好まし
い。
【0020】このポリイソシアネ―ト系化合物として
は、エチレンジイソシアネ―ト、ブチレンジイソシアネ
―ト、ヘキサメチレンジイソシアネ―トなどの低級脂肪
族ポリイソシアネ―ト類、シクロペンチレンジイソシア
ネ―ト、シクロヘキシレンジイソシアネ―ト、イソホロ
ンジイソシアネ―トなどの脂環族ポリイソシアネ―ト
類、2,4−トリレンジイソシアネ―ト、4,4´−ジ
フエニルメタンジイソシアネ―ト、キシリレンジイソシ
アネ―トなどの芳香族ポリイソシアネ―ト類、トリメチ
ロ―ルプロパンのトリレンジイソシアネ―ト付加物やヘ
キサメチレンジイソシアネ―ト付加物などが挙げられ
る。
【0021】これらの架橋剤は、その1種を単独でまた
は2種以上の混合系で使用できる。使用量としては、前
記のポリマ―100重量部に対して、通常0.5〜5重
量部とするのがよい。これにより、架橋処理後の溶剤不
溶分が15重量%以上、好ましくは20重量%以上(通
常80重量%まで)として、接着性、耐熱性、タツクフ
リ―、剥離ライナの剥離性などの良好な感圧接着剤とす
る。
【0022】また、上記以外の架橋方法として、前記の
ポリマ―に架橋剤として多官能性モノマ―を加えて、こ
れを電子線などで架橋させる方法をとることもできる。
ここで用いる多官能性モノマ―としては、エチレングリ
コ―ルジ(メタ)アクリレ―ト、ペンタエリスリト―ル
トリ(メタ)アクリレ―ト、テトラメチロ―ルメタンテ
トラ(メタ)アクリレ―ト、トリメチロ―ルプロパント
リ(メタ)アクリレ―トなどが挙げられる。これら多官
能性モノマ―の使用量としては、前記のポリマ―100
重量部に対して、通常1〜10重量部として、架橋後の
溶剤不溶分が前記同様の値となるようにするのがよい。
【0023】このような感圧接着剤には、通常使用され
る添加剤、たとえば、無機または有機の充填剤、金属
粉、顔料などの粉体、粒子状、箔状物などを添加しても
よい。また、各種の粘着付与剤を加えて、接着特性と耐
熱性のバランスをはかつたり、さらに、老化防止剤の添
加により、耐久性の向上をはかつてもよい。
【0024】このような感圧接着剤にて構成される表裏
両面側の表層部11,12は、両面接着シ―ト類の種類
(X,Y)や使用目的などに応じて、適宜の厚さに設定
でき、両面側でそれぞれ1mmを超える厚さとすることも
できるが、一般には、500μm以下、好ましくは3〜
300μm、さらに好ましくは5〜200μmとするの
がよい。また、両面側の表層部11,12の合計厚さ
は、感圧接着剤層1中、つまり表層部11,12と内層
部13(13A,13B)とを合わせた全体の厚さ中、
90%以下、好ましくは5〜50%、さらに好ましくは
10〜30%であるのがよい。両面側の表層部11,1
2をこのような厚さとすることにより、接着剥がれの防
止などに好ましい結果が得られやすい。
【0025】これらの表層部11,12の内側に隣接し
て設けられる内部層13(13A,13B)は、上記の
表層部11,12を構成する感圧接着剤、つまりポリカ
―ボネ―ト構造を持つポリマ―を主成分とした感圧接着
剤とは異なるものであり、たとえば、ゴム系感圧接着
剤、アクリル系感圧接着剤、ウレタン系感圧接着剤、ビ
ニルアルキルエ―テル系感圧接着剤、ポリビニルアルコ
―ル系感圧接着剤、ポリビニルピロリドン系感圧接着
剤、ポリアクリルアミド系感圧接着剤、セルロ―ス系感
圧接着剤などから構成されており、とくにゴム系感圧接
着剤またはアクリル系感圧接着剤で構成されているのが
好ましい。
【0026】ゴム系感圧接着剤としては、天然ゴム、ポ
リイソプレンゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブ
ロツク共重合体ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレン
ブロツク共重合体ゴム、再生ゴム、スチレン−ブタジエ
ン共重合体ゴム、ポリイソブチレン、アクリロニトリル
−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)などのゴム系ポリ
マ―をベ―スポリマ―としたものである。このベ―スポ
リマ―の重量平均分子量は、凝集力や弾性率の点より、
200万以下、とくに35万〜150万であるのが好ま
しい。分子量の調節は、重合条件や嚼解程度などの選択
により、適宜に行うことができる。このゴム系感圧接着
剤は、チウラム加硫やフエノ―ル樹脂加硫などの架橋処
理により、凝集力を制御することができる。
【0027】アクリル系感圧接着剤としては、アルキル
基の炭素数が4〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルと必要によりこれと共重合可能な他の不飽和単量
体とを、公知の重合開始剤を用いてラジカル重合させる
などの方法により得られる、重量平均分子量が30万以
上(通常300万程度まで)のアクリル系重合体をベ―
スポリマ―としたものが用いられる。上記(メタ)アク
リル酸アルキルエステルは、n−ブチル基、t−ブチル
基、アミル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノ
ニル基、デシル基、ラウリル基、ステアリル基などの炭
素数が4〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル
酸のアルキルエステルであり、アルキル基の炭素数が上
記範囲外となると、感圧接着性が損なわれやすい。
【0028】また、共重合可能な不飽和単量体として
は、(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、イタコ
ン酸、フマ―ル酸、クロトン酸などの不飽和カルボン酸
類、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、グリ
シジル基などの官能性有機基を持つ(メタ)アクリル酸
系エステル類、アルキル基の炭素数が前記範囲外の(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル類(たとえば、メチル
基、エチル基、プロピル基などのアルキル基を有するも
の)、酢酸ビニルやプロピオン酸ビニルなどのビニル系
エステル類、スチレンやα−メチルスチレンなどのスチ
レン誘導体類、ビニルピロリドン、(メタ)アクリロニ
トリル、(メタ)アクリルアミド、N−メチロ―ル(メ
タ)アクリルアミドなどが挙げられる。これらの使用量
は、主モノマ―であるアルキル基の炭素数が4〜18の
(メタ)アクリル酸アルキルエステル100重量部あた
り、不飽和カルボン酸類では20重量部以下、これ以外
の他の不飽和単量体では50重量部以下とするのが望ま
しい。
【0029】このアクリル系感圧接着剤は、上記のアク
リル系重合体を必要により架橋処理して接着特性の向上
をはかることができる。架橋処理は、エチレングリコ―
ルジ(メタ)アクリレ―ト、ペンタエリスリト―ルジ
(メタ)アクリレ―ト、トリメチロ―ルプロパントリ
(メタ)アクリレ―トなどの多官能性不飽和単量体を共
重合させて内部架橋させる方式、上記のアクリル系重合
体にイソシアネ―ト系化合物、エポキシ系化合物、過酸
化物系化合物、キレ―ト系化合物などの架橋剤を加え
て、この架橋剤により外部架橋する方式、電子線や紫外
線などの放射線を照射して架橋する方式など、公知の方
式を用いて行うことができる。
【0030】上記の内部架橋方式においては、接着特性
の点より、上記の多官能性不飽和単量体を、アルキル基
の炭素数が4〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルに対して、上記の多官能性不飽和単量体が0.01
〜1重量%となる割合で用いるのが好ましい。また同様
に、上記の架橋剤による外部架橋方式においては、アク
リル系重合体100重量部あたり、上記の架橋剤が20
重量部以下、好ましくは0.01〜10重量部となる割
合で用いるのが好ましい。
【0031】このようなゴム系感圧接着剤やアクリル系
感圧接着剤などには、必要により、天然または合成の樹
脂類、粘着付与剤、可塑剤、軟化剤、ガラス繊維やガラ
スビ―ズ、金属粉や炭酸カルシウム、クレ―やその他の
無機粉末などの充填剤、顔料、着色剤、老化防止剤な
ど、感圧接着剤に通常使用される各種の添加剤を配合す
ることができる。これらの添加剤の中でも、粘着付与剤
は、接着力を向上させる場合に有用であり、とくに好ま
しく用いられる。
【0032】粘着付与剤としては、α−ピネンやβ−ピ
ネン重合体、ジテルペン重合体、α−ピネン・フエノ―
ル共重合体などのテルペン系樹脂、脂肪族系、芳香族
系、脂肪族・芳香族共重合系などの石油系樹脂、ロジン
系樹脂、クマロンインデン樹脂、フエノ―ル系樹脂、キ
シレン系樹脂、アルキド系樹脂などが用いられる。感圧
接着特性を有効に発揮させるため、軟化点60℃以上、
好ましくは70〜170℃、さらに好ましくは80〜1
50℃の粘着付与剤が好ましい。低温領域での特性を考
慮すると、軟化点60℃未満の粘着付与剤を用いてもよ
い。これら粘着付与剤の使用量は、ゴム系感圧接着剤で
は、ペ―スポリマ―100重量部あたり、5〜200重
量部、好ましくは50〜150重量部とするのがよく、
アクリル系感圧接着剤では、ペ―スポリマ―100重量
部あたり、100重量部以下、好ましくは50重量部以
下(無添加を含む)とするのがよい。
【0033】また、感圧接着剤の物性改良のために、可
塑剤や軟化剤の配合も有用である。この可塑剤や軟化剤
としては、公知のものをいずれも使用することができる
が、保存安定性の面より、揮散の少ない高沸点物が好ま
しく用いられる。具体的には、ポリブテン、塩素化パラ
フイン、ジオクチルフタレ―ト(DOP)、ポリイソブ
チレン、テルペン樹脂系低分子量物、石油樹脂系低分子
量物、ロジン酸樹脂系低分子量物、鉱物オイルなどを挙
げることができる。
【0034】このようなゴム系感圧接着剤やアクリル系
感圧接着剤などで構成される内部層13は、既述のとお
り、感圧接着剤層1中に占める表層部11,12の合計
厚さが90%以下となる適宜の厚さに設定されるが、一
般には、100μm以下、好ましくは1〜20μmとす
るのがよい。図1に示す両面接着シ―ト類Xは、内部層
13を2層構成またはそれ以上の多層構造とすることも
できるが、この場合は、各層の合計厚さが上記範囲とな
るようにすればよい。
【0035】また、図2に示す両面接着シ―ト類Yは、
内部層13Aと内部層13Bとの合計厚さが上記範囲と
なるようにすればよく、この場合に、内部層13Aと内
部層13Bとの厚さは同一であつても異なつていてもよ
い。さらに、この内部層13Aと内部層13Bとは、同
一の感圧接着剤で構成されていてもよいし、異なる感圧
接着剤で構成されていてもよい。また、この内部層13
Aと内部層13Bは、その一方または両方をさらに2層
構成またはそれ以上の多層構造としてもよく、この場合
も各層の合計厚さが上記範囲となるようにすればよい。
【0036】図2に示す両面接着シ―ト類Yにおいて、
基材3には、厚さが通常10μm〜10mmの薄葉体、た
とえば、紙、布、不織布などの多孔質基材、プラスチツ
クフイルムないしシ―ト、発泡体、金属箔、それらのラ
ミネ―ト体などがある。材質としては、クラフト紙、和
紙、綿、スフ、レ―ヨン、ビニロン、ポリエステル、ポ
リアミド、2軸延伸ポリプロピレン(OPP)、ポリ塩
化ビニル、ポリウレタン、アクリル樹脂、セロハン、ポ
リエチレン、天然ないし合成ゴム、アルミニウムやステ
ンレスなどが挙げられる。この基材3は、感圧接着剤層
の密着力の向上などを目的として、下塗り剤などによる
コ―ト処理、コロナ処理、コロナ放電処理、プラズマ処
理などの公知の表面処理を施すことができる。
【0037】つぎに、剥離ライナ2としては、シリコ―
ン処理を施していない剥離ライナとして、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体ま
たはこれらの混合物からなるポリオレフイン系フイル
ム、あるいは表面が上記同様のポリオレフインにより加
工されたフイルム(たとえば、紙類や他のフイルムと上
記ポリオレフイン系フイルムとの積層物)が好ましく用
いられる。これらのフイルムは、表層部11,12を構
成する前記特定のポリマ―を用いた感圧接着剤に対して
非常に良好な剥離性を示すものである。
【0038】このような剥離ライナ2の厚さとしては、
とくに限定されないが、通常は20〜200μmであ
る。なお、シリコ―ン処理を施していない剥離ライナと
しては、上記フイルムのほか、各種プラスチツクフイル
ムなどの薄葉材料の片面または両面に長鎖アルキル系な
どの非シリコ―ン系剥離剤からなる剥離コ―ト層を設け
てなるものなどを使用することもできる。
【0039】本発明の両面接着シ―ト類は、上記のよう
に構成されていることにより、その使用前の形態として
は、このシ―ト類を感圧接着剤層1が内側となるように
巻回して、表裏両面側の表層部11,12に剥離ライナ
2を接触させ、これにより表裏両面側の接着面を保護す
る。その際、図1および図2に示すものとは異なり、2
枚の剥離ライナ2を用意して、そのそれぞれを表層部1
1,12に接触させるようにすることもできる。一方、
使用時には、この剥離ライナ2を表層部11,12から
順次剥離し、各種被着体の接着固定の用に供する。
【0040】ここで、剥離ライナ2は、ポリオレフイン
系フイルムなどのシリコ―ン処理を施していない剥離ラ
イナを用いているにもかかわらず、表層部を構成する感
圧接着剤がポリカ―ボネ―ト構造を有するポリマ―を主
成分としているため、既述のとおり、容易に剥離可能で
ある。また、このように剥離ライナ2を剥離した接着面
は、上記の特定ポリマ―からなる表層部11,12によ
つて、表面の粘着感がないかまたは少ない、タツクフリ
―の性質を示すため、その取り扱いが容易で、機械によ
る自動固着処理なども可能である。
【0041】このようにして被着体に適用された両面接
着シ―ト類は、上記の特定ポリマ―を用いた感圧接着剤
からなる表層部11,12に対し、これとは異なる感圧
接着剤、たとえばゴム系やアクリル系の感圧接着剤から
なる内層部13(13A,13B)を有していることに
より、上記の表層部11,12を構成する感圧接着剤の
み、あるいは上記の内層部13を構成する感圧接着剤の
みからなる両面接着シ―ト類に比べて、被着体の接着固
定という所期の目的に対し好結果をもたらし、とくに応
力が作用しても接着剥がれが起こりにくい。
【0042】この理由については、必ずしも明らかでは
ないが、感圧接着剤層1が上記の表層部11,12と内
層部13(13A,13B)との多層構造とされている
ことにより、外部から加わる応力を上記各層の相互作用
によりうまく吸収緩和して、接着面からの経時的な剥が
れを効果的に抑制するためと思われる。また、本発明で
は、このようなすぐれた固着機能に加えて、剥離ライナ
がシリコ―ン処理を施していない剥離ライナからなるた
め、接着面へのシリコ―ンの移行現象がなく、ハ―ドデ
イスクドライブ(HDD)、パソコン、ワ―プロなどの
電子機器などの用途に適用しても、シロキサンガスによ
る電子機器内部の腐食や誤動作などの問題を生じるおそ
れがないという、すぐれた効果も奏される。
【0043】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を記載して、より具
体的に説明するが、本発明の範囲は以下の実施例により
なんら制限を受けるものではない。なお、以下、部とあ
るのは重量部を意味するものとする。
【0044】実施例1 四ツ口セパラブルフラスコに攪拌機、温度計および水分
離管を付け、これに、ポリカ―ボネ―トジオ―ル〔ダイ
セル化学工業(株)製の「PLACCEL CD220
PL」、水酸基価:56.1KOHmg/g〕250g、
セバシン酸25.28g、触媒としてのジブチルチンオ
キシド62mgを仕込み、反応水排出溶剤としての少量の
トルエンの存在下、攪拌しながら180℃まで昇温し、
この温度で保持した。しばらくすると水の流出分離が認
められ、反応が進行しはじめた。約25時間反応を続け
て、重量平均分子量7.2万のポリエステルを得た。こ
のポリエステルをトルエンで固形分濃度50重量%に希
釈し、固形分(ポリエステル)100部あたり、架橋剤
としてトリメチロ―ルプロパンのヘキサメチレンジイソ
シアネ―ト付加物〔日本ポリウレタン(株)製「コロネ
―トHL」〕3部を配合し、よく攪拌混合して、ポリエ
ステル系感圧接着剤を調製した。
【0045】これとは別に、アクリル酸2−エチルヘキ
シル90部とアクリル酸10部を、アゾビスイソブチロ
ニトリル0.2部とトルエン200部を用いて、60℃
で5時間ラジカル重合させて、アクリル系重合体を含む
溶液を得た。これに、アクリル系重合体100部あた
り、架橋剤としてトリメチロ―ルプロパンのヘキサメチ
レンジイソシアネ―ト付加物〔日本ポリウレタン(株)
製「コロネ―トHL」〕2部を配合し、よく攪拌混合し
て、アクリル系感圧接着剤を調製した。
【0046】つぎに、剥離ライナとして、厚さが60μ
mのポリエチレンフイルムを用い、この剥離ライナ上
に、アプリケ―タにより、上記のポリエステル系感圧接
着剤を塗布し、80℃で10分間乾燥して、厚さが2
0μmの表層部構成用の感圧接着剤層を形成した。ま
た、これとは別に、剥離ライナとして、厚さが38μm
の剥離処理したポリエチレンテレフタレ―トフイルムを
使用し、この剥離ライナ上に、アプリケ―タにより、上
記のアクリル系感圧接着剤を塗布し、130℃で5分
間乾燥して、厚さが60μmの内層部構成用の感圧接着
剤層を形成した。
【0047】ついで、基材として、厚さが50μmの不
織布を使用し、この基材の両面側に上記の内層部構成用
の感圧接着剤層を貼り合わせ、剥離ライナを剥離したの
ち、両剥離面に上記の表層部構成用の感圧接着剤層を貼
り合わせ、アフタ―キユア―として、50℃の雰囲気中
で5日間のエ―ジングを行い、基材付きの両面接着シ―
トを作製した。すなわち、この接着シ―トは、不織布の
両面側にアクリル系感圧接着剤からなる厚さ60μmの
内層部とその上にポリエステル系感圧接着剤からなる厚
さ20μmの表層部とを有するものである。
【0048】実施例2 ロ―ルで素練りして得た重量平均分子量100万の天然
ゴムの40重量%トルエン溶液に、天然ゴム100部あ
たり、軟化点100℃の脂肪族石油系樹脂80部、軟化
点115℃のテルペンフエノ―ル樹脂20部、フエノ―
ル系老化防止剤1部を添加し、さらに架橋剤としてトリ
メチロ―ルプロパンのトリレンジイソシアネ―ト付加物
〔日本ポリウレタン(株)製「コロネ―トL」〕2部を
配合し、よく攪拌混合して、ゴム系感圧接着剤を調製
した。
【0049】つぎに、剥離ライナとして、厚さが38μ
mの剥離処理したポリエチレンテレフタレ―トフイルム
を使用し、この剥離ライナ上に、アプリケ―タにより、
上記のゴム系感圧接着剤を塗布し、130℃で5分間
乾燥して、厚さが60μmの内層部構成用の感圧接着剤
層を形成した。
【0050】ついで、基材として、実施例1と同様の不
織布を使用し、この基材の両面側に上記の内層部構成用
の感圧接着剤層を貼り合わせ、剥離ライナを剥離したの
ち、両剥離面に実施例1で形成した表層部構成用の感圧
接着剤層を貼り合わせ、アフタ―キユア―として、50
℃の雰囲気中で5日間のエ―ジングを行い、基材付きの
両面接着シ―トを作製した。すなわち、この接着シ―ト
は、不織布の両面側にゴム系感圧接着剤からなる厚さ6
0μmの内層部とその上にポリエステル系感圧接着剤か
らなる厚さ20μmの表層部とを有するものである。
【0051】実施例3 剥離ライナとして、厚さが60μmのポリエチレンフイ
ルムを用い、この剥離ライナ上に、アプリケ―タによ
り、実施例1で調製したポリエステル系感圧接着剤を
塗布し、80℃で10分間乾燥して、厚さが2μmの表
層部構成用の感圧接着剤層を形成した。また、これとは
別に、剥離ライナとして、厚さが38μmの剥離処理し
たポリエチレンテレフタレ―トフイルムを使用し、この
剥離ライナ上に、アプリケ―タにより、実施例1で調製
したアクリル系感圧接着剤を塗布し、130℃で5分
間乾燥して、厚さが78μmの内層部構成用の感圧接着
剤層を形成した。
【0052】ついで、基材として、実施例1と同様の不
織布を使用し、この基材の両面側に上記の内層部構成用
の感圧接着剤層を貼り合わせ、剥離ライナを剥離したの
ち、両剥離面に上記の表層部構成用の感圧接着剤層を貼
り合わせ、アフタ―キユア―として、50℃の雰囲気中
で5日間のエ―ジングを行い、基材付きの両面接着シ―
トを作製した。すなわち、この接着シ―トは、不織布の
両面側にアクリル系感圧接着剤からなる厚さ78μmの
内層部とその上にポリエステル系感圧接着剤からなる厚
さ2μmの表層部とを有するものである。
【0053】比較例1 剥離ライナとして、厚さが60μmのポリエチレンフイ
ルムを用い、この剥離ライナ上に、アプリケ―タによ
り、実施例1で調製したポリエステル系感圧接着剤を
塗布し、80℃で10分間乾燥して、厚さが80μmの
感圧接着剤層を形成した。つぎに、基材として、実施例
1と同様の不織布を使用し、この基材の両面側に上記の
感圧接着剤層を貼り合わせ、アフタ―キユア―として、
50℃の雰囲気中で5日間のエ―ジングを行い、基材付
きの両面接着シ―トを作製した。この両面接着シ―ト
は、不織布の両面側にポリエステル系感圧接着剤からな
る厚さ80μmの単層構造の感圧接着剤層を有するもの
である。
【0054】比較例2 剥離ライナとして、厚さが60μmのポリエチレンフイ
ルムを用い、この剥離ライナ上に、アプリケ―タによ
り、実施例1で調製したアクリル系感圧接着剤を塗布
し、80℃で10分間乾燥して、厚さが80μmの感圧
接着剤層を形成した。つぎに、基材として、実施例1と
同様の不織布を使用し、この基材の両面側に上記の感圧
接着剤層を貼り合わせ、アフタ―キユア―として、50
℃の雰囲気中で5日間のエ―ジングを行い、基材付きの
両面接着シ―トを作製した。この両面接着シ―トは、不
織布の両面側にアクリル系感圧接着剤からなる厚さ80
μmの単層構造の感圧接着剤層を有するものである。
【0055】上記の実施例1〜3および比較例1,2の
各両面接着シ―トについて、以下の方法により、固着性
試験、タツクフリ―判定試験および剥離ライナの剥離性
試験を行つた。これらの結果は、表1に示されるとおり
であつた。
【0056】<固着性試験>両面接着シ―トを、幅10
mm、長さ50mmに切断し、一方の剥離ライナを剥離し
て、その接着面を厚さ0.4mm、幅10mm、長さ50mm
のアルミニウム板に接着したのち、これを、他方の剥離
ライナを剥離して、その接着面を介して、直径500mm
のABS樹脂製円筒の外周に接着した。23℃で24時
間放置後、アルミニウム板(端部)の接着剥がれ(浮
き)を調べ、接着剥がれがない場合を○、1mm以上の接
着剥がれがある場合を×、として評価した。
【0057】<タツクフリ―判定試験>ASTMに記載
のボ―ルタツク試験PSTC−6に準拠し、両面接着シ
―トのタツクとして、転がり距離を測定した。転がり距
離が30cm以上の場合を、タツクフリ―として○、30
cm未満である場合を×、として評価した。
【0058】<剥離ライナの剥離性試験>23℃、65
%RHの雰囲気下で、両面接着シ―トから剥離ライナ
(厚さが60μmのポリエチレンフイルム)を引張速度
300mm/分の条件で剥離し、このときの剥離力を調べ
た。また、この剥離力が100g/50mm幅未満であれ
ば、剥離しやすい(○)、100g/50mm幅以上であ
れば、剥離しにくい(×)、として評価した。
【0059】
【0060】上記表1の結果から、本発明の実施例1〜
3の両面接着シ―トは、応力が作用しても接着剥がれが
生じにくく(固着性試験)、その接着面はタツクフリ―
で取り扱いやすく(タツクフリ―判定試験)、またシリ
コ―ン処理を施していない剥離ライナ(ポリエチレンフ
イルム)を使用しているにもかかわらず、この剥離ライ
ナの剥離性にすぐれ(剥離ライナの剥離性試験)、シリ
コ―ンフリ―の両面接着シ―トとして上記すぐれた性能
を発現できるものであることがわかる。
【0061】なお、上記の実施例1において、アクリル
系感圧接着剤からなる内層部の厚さを2μm、ポリエ
ステル系感圧接着剤からなる表層部の厚さを78μm
としたときには、固着性試験で接着剥がれが生じやすく
なり、上記表層部の厚さは感圧接着剤層全体の90%以
下に抑えた方が望ましいこともわかつた。
【0062】
【発明の効果】以上のように、本発明は、感圧接着剤層
を表裏両面側の表層部とその内側に隣接する内層部とで
構成し、かつ上記の表層部をポリカ―ボネ―ト構造を持
つポリマ―を主成分とした感圧接着剤で構成したことに
より、応力が作用しても接着剥がれが生じにくいタツク
フリ―の両面接着シ―ト類を得ることができ、しかも、
この両面接着シ―ト類は、ポリエチレンフイルムなどの
シリコ―ン処理を施していない剥離ライナを用いて、良
好な剥離性が得られるため、通常の用途はもちろんのこ
と、シリコ―ンを実質的に含まない両面接着シ―ト類と
して、HDD、パソコン、ワ―プロなどの電子機器など
の用途にも、有利に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の両面接着シ―ト類の一例を示す断面図
である。
【図2】本発明の両面接着シ―ト類の他の例を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 感圧接着剤層 11,12 表層部 13(13A,13B) 内層部 2 剥離ライナ 3 基材 X,Y 両面接着シ―ト類
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 彦坂 和香 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表裏両面側の表層部とこれに隣接する内
    層部とにより感圧接着剤層を構成し、上記の表層部が、
    つぎの式(1); (Rは炭素数2〜20の直鎖状または分枝状の炭化水素
    基である)で表される繰り返し単位を有するポリカ―ボ
    ネ―ト構造を持つポリマ―を主成分とした感圧接着剤か
    らなり、かつ上記の内層部が上記の表層部とは異なる感
    圧接着剤からなることを特徴とする両面接着シ―ト類。
  2. 【請求項2】 表層部におけるポリカ―ボネ―ト構造を
    持つポリマ―が、ポリカ―ボネ―トシオ―ルを必須とし
    たジオ―ル線分と、炭素数が2〜20の脂肪族または脂
    環族の炭化水素基を分子骨格とするジカルボン酸を必須
    としたジカルボン酸成分とから合成される重量平均分子
    量2万以上のポリエステルである請求項1に記載の両面
    接着シ―ト類。
  3. 【請求項3】 表裏両面側の表層部の合計厚さが、感圧
    接着剤層中、90%以下である請求項1または2に記載
    の両面接着シ―ト類。
  4. 【請求項4】 内層部がゴム系感圧接着剤またはアクリ
    ル系感圧接着剤からなる請求項1〜3のいずれかに記載
    の両面接着シ―ト類。
  5. 【請求項5】 感圧接着剤層に接触するシリコ―ン処理
    を施していない剥離ライナを有する請求項1〜4のいず
    れかに記載の両面接着シ―ト類。
  6. 【請求項6】 シリコ―ン処理を施していない剥離ライ
    ナが、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロ
    ピレン共重合体またはこれらの混合物からなるポリオレ
    フイン系フイルム、あるいは表面が上記同様のポリオレ
    フインにより加工されたフイルムからなる請求項5に記
    載の両面接着シ―ト類。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003003132A (ja) * 2001-06-19 2003-01-08 Lintec Corp 粘着シートおよび貼着体
JP2003013014A (ja) * 2001-06-27 2003-01-15 Lintec Corp 粘着シートおよび貼着体
JP2003049144A (ja) * 2001-08-08 2003-02-21 Sekisui Chem Co Ltd 熱伝導性感圧接着剤及び熱伝導性感圧接着シート
JP2008274163A (ja) * 2007-05-02 2008-11-13 Nitto Denko Corp 両面粘着シートおよび液晶表示装置

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