JP2002052834A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JP2002052834A JP2000240518A JP2000240518A JP2002052834A JP 2002052834 A JP2002052834 A JP 2002052834A JP 2000240518 A JP2000240518 A JP 2000240518A JP 2000240518 A JP2000240518 A JP 2000240518A JP 2002052834 A JP2002052834 A JP 2002052834A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱応答性、ならびに画像部の保存安定性が優
れ、かつ感熱プリンターの感熱ヘッドに堆積するカス堆
積量が少ない感熱記録材料を提供する。 【解決手段】電子供与性の通常無色ないし淡色の染料前
駆体と加熱時反応して該染料前駆体を発色させる電子受
容性化合物とを含有する感熱記録層を有する感熱記録材
料において、該感熱記録層中に特定のジフェニルスルホ
ン誘導体及び特定のアミド誘導体を併用する。更に、エ
チレングリコールジメタトリルエーテル、2−ベンジル
オキシナフタレン、シュウ酸ビス(4−メチルベンジ
ル)、p−アセトトルイジン、または4−(4−メチル
フェノキシ)ビフェニルから選ばれる化合物を併用す
る。更に感熱記録層中に、特定のリン酸エステル誘導
体、ヒンダードフェノール誘導体および/またはヒンダ
ードアミン誘導体を含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感熱記録材料に関
し、特に熱応答性および画像保存性に優れ、かつ感熱プ
リンターの感熱ヘッドに堆積するカス堆積量が少なく、
その結果長距離印字に於いても印字障害を生ずることが
ない感熱記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料は、一般に支持体上に電子
供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体、ならびに電
子受容性の顕色剤とを主成分とする感熱記録層を設けた
ものであり、熱ヘッド、熱ペン、レーザー光などで加熱
することにより、染料前駆体と顕色剤とが瞬時反応し記
録画像が得られるもので、特公昭43−4160号公
報、同45−14039号公報などに開示されている。
このような感熱記録材料は、比較的簡単な装置で記録が
得られ、保守が容易なこと、騒音の発生がないことなど
の利点があり、計測記録計、ファクシミリ、プリンタ
ー、コンピューターの端末機、ラベル、乗車券の自動販
売機など広範囲の分野に利用されている。
【0003】特に近年は、ガス、水道、電気料金等の領
収書、金融機関のATMの利用明細書、各種レシートな
ど、財務関係の記録用紙にも感熱記録材料が用いられる
ようになっている。
【0004】この様に感熱記録材料の用途、需要が多種
多様に拡大するなか、基本的特性である高い熱応答性、
及び発色濃度に加え、サーマルヘッドに対するカス付着
量が少ないことが要求されるようになってきている。
【0005】即ち、上記諸財務関係の記録用紙に用いる
感熱記録材料は、長距離印字を続けた場合にも、サーマ
ルヘッドにカスが付着するなどの原因により印字が不鮮
明になることは許容できない。上述の検針用紙を用いる
携帯型のプリンターは、サーマルヘッドの清掃などの保
守作業を出先で受けることが困難であるからなおさらで
ある。
【0006】上記特性の改善を感熱記録層のみで行うこ
とは困難であることから、その後サーマルヘッドに対す
るカスの付着、その他の特性を改善する保護層を感熱記
録層の上に形成する方法が特開昭61−249789号
公報、特開昭62−55189号公報、特開平1−22
1277号公報、特開平1−221279号公報、特開
平1−255588号公報、特開平3−173679号
公報、特開平3−193387号公報、特開平3−22
7294号公報、特開平4−323080号公報、特開
平1−301368号公報などに提案されている。
【0007】しかしながら、これらの方法を用いても、
未だサーマルヘッドに対するカスの付着が少ない感熱記
録材料が得られていないのが現状であるほか、エネルギ
ー、及びコスト低減を目的として、感熱記録層のみで上
記特性の改善を行うことが依然として求められている。
【0008】また、熱応答性を改良するためには必要に
応じて増感剤が添加される。増感剤は、伝達された熱エ
ネルギーによりそれ自身が融解する際、近傍の染料前駆
体、ならびに電子受容性化合物を溶解、ないし内包して
発色反応を促進する作用があるため、染料前駆体、なら
びに電子受容性化合物に対する相溶性を上げることも感
熱記録材料を高感度化する1つの手段である。
【0009】本手法として、特開昭48−19231号
公報にはワックス類を、特開昭49−34842号公
報、特開昭50−149353号公報、特開昭52−1
06746号公報、特開昭53−56364号公報に
は、含窒素化合物、カルボン酸エステルなどを、特開昭
57−64593号公報、特開昭58−87094号公
報にはナフトール誘導体を、特開昭57−64592号
公報、特開昭57−185187号公報、特開昭57−
191089号公報、特開昭58−110289号公報
にはナフトエ酸誘導体を、特開昭57−148688号
公報、特開昭57−182483号公報、特開昭58−
112788号公報、特開昭58−162379号公報
には安息香酸エステル誘導体を、特開昭60−1221
93号公報にはパラベンジルビフェニルを、特開昭60
−56588号公報にはジフェノキシエタン類を添加す
る例が開示されている。しかし、これら増感剤の添加は
熱可融性物質の増加を伴うので、サーマルヘッドに対す
るカスの付着を低減することは極めて困難な問題であ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、感熱
記録材料において、基本的特性である高い熱応答性、及
び発色濃度を有しながら、感熱プリンターのサーマルヘ
ッドに対するカスの付着量が少ない感熱記録材料を提供
することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
した結果、課題を解決することができる本発明の感熱記
録材料を発明するに到った。即ち、本発明の感熱記録材
料は、電子供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体
と、加熱時反応して該染料前駆体を発色させる電子受容
性化合物とを含有する感熱記録層を有する感熱記録材料
において、一般式(1)で表されるジフェニルスルホン
誘導体、および一般式(2)で表されるアミド誘導体を
含有し、かつ一般式(1)で表されるジフェニルスルホ
ン誘導体と一般式(2)で表されるアミド誘導体の含有
量重量比が2:1〜1:2であることを特徴とする感熱
記録材料である。
【0012】
【化8】 (式(1)中、R1、およびR2はそれぞれ同じであっ
ても、または異なった置換基であってもよく、水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アラル
キル基、アリール基、またはアリールスルホニル基を表
し、mは1から3の整数、nは0から2の整数を表
す。)
【0013】
【化9】 (式(2)中、Aはアルキル基、アルキルアミノ基を表
し、R3、およびR4はそれぞれ同じであっても、また
は異なった置換基であってもよく、水素原子、アルキル
基、アルケニル基、アラルキル基、あるいはアリール基
を表す。)
【0014】また、エチレングリコールジメタトリルエ
ーテル、2−ベンジルオキシナフタレン、シュウ酸ビス
(4−メチルベンジル)、1,2−ビス(フェノキシメ
チル)ベンゼン、p−アセトトルイジン、または4−
(4−メチルフェノキシ)ビフェニルから選ばれる化合
物の少なくとも1種以上を含有することを特徴とする感
熱記録材料である。
【0015】また、該一般式(2)で表されるアミド誘
導体とエチレングリコールジメタトリルエーテル、2−
ベンジルオキシナフタレン、シュウ酸ビス(4−メチル
ベンジル)、1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼ
ン、p−アセトトルイジン、または4−(4−メチルフ
ェノキシ)ビフェニルから選ばれる化合物の含有量重量
比が1:2〜5:1の範囲であることを特徴とする感熱
記録材料である。
【0016】また、一般式(3)で表されるフルオラン
誘導体の少なくとも1種以上を含有することを特徴とす
る感熱記録材料である。
【0017】
【化10】 (式(3)中、R5、およびR6はそれぞれ同じでも異
なっていてもよく、炭素数1から5のアルキル基、シク
ロヘキシル基、アリール基を表し、R7は水素原子、メ
チル基、トリフルオロメチル基、ハロゲン原子のいずれ
かを表し、R8は水素原子、メチル基、ハロゲン原子の
いずれかを表す。)
【0018】また、一般式(4)で表される化合物の少
なくとも1種以上を含有することを特徴とする感熱記録
材料である。
【0019】
【化11】 (式(4)中、R9、R10、およびR11はそれぞれ
同じでも、あるいは異なっていてもよく、水素原子、ア
ルキル基、アルケニル基、アリール基、アルケニル基、
アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属あるいはア
ミンを表し、R9、R10、R11から選ばれる任意の
2つの基は互いに連結して環を形成していてもよい。)
【0020】また、一般式(5)で表される化合物の少
なくとも1種以上を含有することを特徴とする感熱記録
材料である。
【0021】
【化12】 (式(5)中、Rは一般式(6)で表される基を表し、
R12は共有結合、または炭素数1〜3のアルキレン基
を表し、R13は水素原子、炭素数1〜8のアルキル
基、またはRで表される基を表す。)
【0022】
【化13】 (式(6)中、R14はシクロヘキシル基、フェニル
基、またはtert−ブチル基を表し、R15は水素原子、
炭素数1〜8のアルキル基、またはR14で表される基
を表す。)
【0023】また、一般式(7)で表される化合物の少
なくとも1種以上を含有することを特徴とする感熱記録
材料である。
【0024】
【化14】 (式(7)中、R16は共有結合、炭素数1〜8のアル
キレン基、または(CHCOOR19)2を表し、R1
7〜R19はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、
2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル基、ま
たは1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル基を表す。)
【0025】また、一般式(1)で表されるジフェニル
スルホン誘導体が4,4’−ジヒドロキシジフェニルス
ルホンであることを特徴とする感熱記録材料である。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の内容を更に具体的に説明
する。本発明の感熱記録材料の感熱記録層を構成する、
染料前駆体を発色させる電子受容性化合物としては、一
般式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体が用い
られる。
【0027】好ましく用いられる一般式(1)で表され
る化合物の具体例としては、4,4’−ジヒドロキシジ
フェニルスルホン、2,4’−ヒドロキシジフェニルス
ルホン、4−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒド
ロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、ビス(3−
アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス
(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)スルホ
ン、ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン、3,4−ヒドロキシジフェニルスルホ
ン、3,4−ジヒドロキシ−4’−メチルジフェニルス
ルホン、3,4,4’−トリヒドロキシジフェニルスル
ホン、3,4,3’,4’−テトラヒドロキシジフェニ
ルスルホン、2,3,4−トリヒドロキシジフェニルス
ルホン、4−ヒドロキシ−3−フェニルスルホニルジフ
ェニルスルホンなどを挙げることができるが、本発明に
係わる一般式(1)で表される化合物は、これらに限定
されるものではない。またこれらのジフェニルスルホン
誘導体は必要に応じて単独、もしくは2種以上混合して
使用することができる。
【0028】本発明の感熱記録材料は、上記一般式
(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体に、一般式
(2)で示されるアミド誘導体を増感剤として併用し、
かつ一般式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導体
と一般式(2)で表されるアミド誘導体の含有量重量比
を2:1〜1:2とすることにより、より高い熱応答性
を示し、更に感熱プリンターの感熱ヘッドに堆積するカ
ス堆積量が少なく、その結果長距離印字に於いても印字
障害を生ずることがない感熱記録材料とすることが可能
となった。
【0029】一般式(2)中、Aはアルキル基またはア
ルキルアミノ基を表すが、該アルキル基、または該アル
キルアミノ基は、アルケニル基、アリール基、アルコキ
シ基、ハロゲン原子、水酸基、アシル基、アシルオキシ
基、アシルアミノ基等の置換基を有していてもよい。ま
た、R4,R5はれぞれ同じであっても、あるいは異な
った置換基であってもよく、水素原子、アルキル基、ヒ
ドロキシアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、あ
るいはアリール基を表す。
【0030】具体的な一般式(2)で表される化合物の
例としては、ラウリン酸アミド、パルミチン酸アミド、
ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、エルカ酸アミ
ド、N−パルミチルパルミチン酸アミド、N−ステアリ
ルステアリン酸アミド、N−ステアリル−12−ヒドロ
キシステアリン酸アミド、N−オレイル−12−ヒドロ
キシステアリン酸アミド、N−メチロールステアリン酸
アミド、N−メチロールベヘン酸アミド、メチレンビス
ステアリン酸アミド、メチレンビスラウリン酸アミド、
メチレンビス(12−ヒドロキシステアリン酸アミ
ド)、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラ
ウリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エ
チレンビスイソステアリン酸アミド、エチレンビス(1
2−ヒドロキシステアリン酸アミド)、エチレンビスベ
ヘン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミ
ド、ヘキサメチレンビスベヘン酸アミド、ヘキサメチレ
ンビス(12−ヒドロキシステアリン酸アミド)、ブチ
レンビスステアリン酸アミド、メチレンビスオレイン酸
アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビス
エルカ酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミ
ド、1,3−キシリレンビスステアリン酸アミド、N−
ブチル−N’−ステアリル尿素、N−フェニル−N’−
ステアリル尿素、N,N’−ジステアリル尿素等を挙げ
ることができるが、本発明に係わる一般式(2)で表さ
れる化合物は、これらに限定されるものではなく、ま
た、これらの化合物は必要に応じて単独、または2種以
上併用して使用することができる。
【0031】これらの本発明における感熱記録層に用い
られる上記一般式(2)で表されるアミド誘導体の中で
も、特にパルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベ
ヘン酸アミド、N−メチロールステアリン酸アミド、エ
チレンビスステアリン酸アミドが熱応答性に優れ好まし
く用いられる。
【0032】本発明における一般式(1)で表されるジ
フェニルスルホン誘導体、ならびに一般式(2)で表さ
れるアミド誘導体の含有量重量比は2:1〜1:2の範
囲が好ましい。一般式(1)で表されるジフェニルスル
ホン誘導体の重量比が過大である場合には良好な熱応答
性が得られ難い。また、一般式(1)で表されるジフェ
ニルスルホン誘導体の量比が過小である場合には飽和印
字濃度が低下する。
【0033】また、本発明の感熱記録材料の感熱記録層
を構成する添加物としては、エチレングリコールジメタ
トリルエーテル、2−ベンジルオキシナフタレン、シュ
ウ酸ビス(4−メチルベンジル)、1,2−ビス(フェ
ノキシメチル)ベンゼン、p−アセトトルイジン、また
は4−(4−メチルフェノキシ)ビフェニルから選ばれ
る化合物が用いられる。またこれらの化合物は必要に応
じて単独、もしくは2種以上混合して使用することがで
きる。これにより、実用的なより高い熱応答性が得られ
た。その理由は、これらの添加物が染料前駆体と電子受
容性化合物の相溶性を更に向上させるためと考えられ
る。
【0034】本発明における一般式(2)で表されるア
ミド誘導体、およびエチレングリコールジメタトリルエ
ーテル、2−ベンジルオキシナフタレン、シュウ酸ビス
(4−メチルベンジル)、1,2−ビス(フェノキシメ
チル)ベンゼン、または4−(4−メチルフェノキシ)
ビフェニルから選ばれる化合物から選ばれる化合物の含
有量重量比は1:2〜5:1の範囲が好ましい。一般式
(2)で表されるアミド誘導体の重量比が過小あるいは
過大である場合には良好な熱応答性が得られ難い。
【0035】また、本発明の感熱記録材料の感熱記録層
を構成する電子供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆
体としては、一般式(3)で表されるフルオラン誘導体
が用いられる。一般式(3)中、R5、およびR6はそ
れぞれ同じでも異なっていてもよく、炭素数1から5の
アルキル基、シクロヘキシル基、アリール基を表し、R
7は水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、ハロ
ゲン原子のいずれかを表し、R8は水素原子、メチル
基、ハロゲン原子のいずれかを表す。
【0036】具体的な一般式(3)で表される化合物の
例としては、3−ジブチルアミノ−7−(2−クロロア
ニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−
クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペン
チルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリ
ル)アミノ−6−メチル−7−(4−トルイジノ)フル
オラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4−ニトロアニ
リノ)フルオラン、3−(N−メチル−N−プロピル)
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シク
ロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリ
ル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−(3−トリフルオロメチルアニ
リノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−
7−アニリノフルオラン等を挙げることができるが、本
発明に係わる一般式(3)で表される化合物は、これら
に限定されるものではなく、また、これらの化合物は必
要に応じて単独、または2種以上併用して使用すること
ができる。
【0037】これらの本発明における感熱記録層に用い
られる上記一般式(3)で表される化合物の中でも特に
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル
−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(2−クロ
ロアニリノ)フルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−
メチル−7−アニリノフルオランが好ましく用いられ
る。
【0038】また、本発明の感熱記録材料は、感熱記録
層中に一般式(4)で表されるリン酸エステル誘導体を
添加することで、温度に対する画像部の保存安定性がよ
り一層向上し、熱応答性も優れた感熱記録材料とするこ
とが可能となった。
【0039】一般式(4)中、R9、R10およびR1
1はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素原子、
アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルケニル
基、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属あるい
はアミンを表し、R9、R10およびR11から選ばれ
る任意の2つの基は互いに連結して環を形成していても
よい。
【0040】具体的な一般式(4)で表されるリン酸エ
ステル誘導体の例としては、トリフェニルホスフェー
ト、ジフェニルホスフェート、ビス(4−tert−ブ
チルフェニル)ホスフェート、ビス(4、6−ジ−te
rt−ブチルフェニル)ホスフェート、ビス(4−クロ
ロフェニル)ホスフェート、ビス(ベンジルオキシフェ
ニル)ホスフェート、2,2’−メチレンビス(4,6
−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェート、ジメ
チルオキシホスフェート、ジエチルオキシホスフェー
ト、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)ホスフェート、3,5−ジ−tert−
ブチルジフェニルホスフェート、ビス(4−tert−
ブチルフェニル)ホスフェート、ビス(4、6−ジ−t
ert−ブチルフェニル)ホスフェート、ビス(4−ク
ロロフェニル)ホスフェート、ビス(ベンジルオキシフ
ェニル)ホスフェート、2,2’−メチレンビス(4,
6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェート、ジ
メチルオキシホスフェート、ジエチルオキシホスフェー
ト、ジエチル(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)ホスフェート、2,2’−メチレン
ビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフ
ェートのナトリウム塩、2,2’−メチレンビス(4,
6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェートのカ
ルシウム塩、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t
ert−ブチルフェニル)ホスフェートの亜鉛塩、2,
2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフ
ェニル)ホスフェートのアンモニウム塩等が挙げること
ができ、これらは単独もしくは2種類以上混合して使う
ことができる。
【0041】一般式(4)で表されるリン酸エステル誘
導体の中でも特に、2,2’−メチレンビス(4,6−
ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェート、2,
2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフ
ェニル)ホスフェートのナトリウム塩が好ましく用いら
れる。
【0042】また、一般式(4)で表されるリン酸エス
テル誘導体は、電子受容性化合物に対して1重量%〜3
0重量%含有することが好ましい。更に好ましくは、3
重量%〜10重量%含有することがより好ましい。
【0043】一般式(4)で表されるリン酸エステル誘
導体が、電子受容性化合物に対して1重量%未満では、
画像保存性向上に効果は少なく、30重量%を越えてそ
れ以上だと、電子供与性の染料前駆体と、電子受容性化
合物の接触を阻害することになり、熱応答性低下を招く
要因となる。
【0044】また、本発明の感熱記録材料は、感熱記録
層中に一般式(5)で表されるヒンダードフェノール誘
導体を添加することで、温度に対する画像部の保存安定
性がより一層向上した感熱記録材料とすることが可能と
なった。
【0045】一般式(5)中、Rは一般式(6)で表さ
れる基を表し、R12は共有結合、または炭素数1〜3
のアルキレン基を表し、R13は水素原子、炭素数1〜
8のアルキル基、またはRで表される基を表す。
【0046】一般式(6)中、R14はシクロヘキシル
基、フェニル基、またはtert−ブチル基を表し、R15
は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、またはR14
で表される基を表す。
【0047】具体的な一般式(5)で表されるヒンダー
ドフェノール誘導体の例としては、1,1,2,2−テ
トラキス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−
メチルフェニル)エタン、1,1,2,2−テトラキス
(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)エタン、
1,1,2,2−テトラキス(3−tert−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,3−トリス(3
−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
1,1,3−トリス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロ
キシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリ
ス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−5−メチル
フェニル)ブタン、1,1,3−トリス(3−フェニル
−4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,3−トリ
ス(5−フェニル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニ
ル)ブタン、1,1,3−トリス(3−tert−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,3−トリス
(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェ
ニル)ブタン、1,1,3,3−テトラキス(5−シク
ロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)プ
ロパン、1,1,3,3−テトラキス(3−シクロヘキ
シル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,
5,5−テトラキス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロ
キシ−2−メチルフェニル)ペンタン、1,1,3,3
−テトラキス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフ
ェニル)ペンタン、1,1,3,3−テトラキス(3−
フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,
1,3,3−テトラキス(5−フェニル−4−ヒドロキ
シ−2−メチルフェニル)プロパン、1,1,3,3−
テトラキス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、1,1,3,3−テトラキス(5−tert
−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)プロ
パン、などを挙げることができるが、本発明に係わる一
般式(5)で表される化合物は、これらに限定されるも
のではなく、また、これらの化合物は必要に応じて単
独、または2種以上併用して使用することができる。
【0048】一般式(5)で表されるヒンダードフェノ
ール誘導体の中でも特に、1,1,3−トリス(5−シ
クロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)
ブタンは、発色画像部の耐熱保存性改善効果が高いの
で、特に好ましい。
【0049】また、一般式(5)で表されるヒンダード
フェノール誘導体は、電子受容性化合物に対して1重量
%〜30重量%含有することが好ましい。更に好ましく
は、3重量%〜10重量%含有することがより好まし
い。
【0050】一般式(5)で表されるヒンダードフェノ
ール誘導体が、電子受容性化合物に対して1重量%未満
では、画像保存性向上に効果は少なく、30重量%を越
えてそれ以上だと、電子供与性の染料前駆体と、電子受
容性化合物の接触を阻害することになり、熱応答性低下
を招く要因となる。
【0051】また、本発明の感熱記録材料は、感熱記録
層中に一般式(7)で表されるヒンダードアミン誘導体
を添加することで、温度に対する画像部の保存安定性が
より一層向上した感熱記録材料とすることが可能となっ
た。
【0052】一般式(7)中、R16は共有結合、炭素
数1〜8のアルキレン基、または(CHCOOR19)
2を表し、R17〜R19はそれぞれ同じでも異なって
いてもよく、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル基、または1,2,2,6,6−ペンタメチル−
4−ピペリジル基を表す。
【0053】具体的な一般式(7)で表されるヒンダー
ドアミン誘導体の例としては、ビス(2,2,6,6,
−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、コハク
酸−ビス(2,2,6,6,−テトラメチル−4−ピペ
リジル)エステル、ブタン−1,2,3,4−テトラカ
ルボン酸−テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメ
チル(4−ピペリジル))エステル、ブタン−1,2,
3,4−テトラカルボン酸−テトラキス(2,2,6,
6−テトラメチル(4−ピペリジル))エステルなどを
挙げることができるが、本発明に係わる一般式4で表さ
れる化合物は、これらに限定されるものではなく、ま
た、これらの化合物は必要に応じて単独、または2種以
上併用して使用することができる。
【0054】一般式(7)で表されるヒンダードアミン
誘導体の中でも特に、ブタン−1,2,3,4−テトラ
カルボン酸−テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタ
メチル(4−ピペリジル))エステル、ブタン−1,
2,3,4−テトラカルボン酸−テトラキス(2,2,
6,6−テトラメチル(4−ピペリジル))エステルは
発色画像部の耐熱保存性改善効果が高いので、特に好ま
しい。
【0055】また、一般式(7)で表されるヒンダード
アミン誘導体は、電子受容性化合物に対して1重量%〜
30重量%含有することが好ましい。更に好ましくは、
3重量%〜10重量%含有することがより好ましい。
【0056】一般式(7)で表されるヒンダードアミン
誘導体が、電子受容性化合物に対して1重量%未満で
は、画像保存性向上に効果は少なく、30重量%を越え
てそれ以上だと、電子供与性の染料前駆体と、電子受容
性化合物の接触を阻害することになり、熱応答性低下を
招く要因となる。
【0057】本発明の感熱記録材料は、一般に支持体上
に電子供与性の通常無色ないし淡色の染料前駆体と電子
受容性化合物とを主成分とし、これらをバインダーに分
散した後、支持体上に塗布して感熱記録層を設け、熱ヘ
ッド、熱ペン、レーザー光などで加熱することにより、
染料前駆体と電子受容性化合物とが瞬時反応し記録画像
が得られるものである。また感熱記録層には顔料、増感
剤、バインダー、酸化防止剤、ステイッキング防止剤な
どが必要に応じて添加される。
【0058】本発明の感熱記録材料の感熱記録層は、主
たる染料前駆体として一般式(3)で表されるフルオラ
ン誘導体を含有することを特徴とする。更に、該感熱記
録層中に本発明によって得られる効果を損なわない範囲
で他の染料前駆体を併用することも可能である。併用で
きる電子受容性化合物としては、一般に感圧記録材料、
または感熱記録材料に用いられているものに代表される
が、これらに制限されることはない。
【0059】具体的な例を挙げれば、次のとおりであ
る。 (1)トリアリールメタン系化合物:3,3−ビス(p
−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタ
リド(クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビ
ス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p
−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチル
インドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチル
アミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−
イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)
−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリ
ド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−
イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス
(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメ
チルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバ
ゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、
3,3−ビス(2−フェニルインドール−3−イル)−
5−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジメチルアミノ
フェニル−3−(1−メチルピロール−2−イル)−6
−ジメチルアミノフタリドなど、
【0060】(2)ジフェニルメタン系化合物:4,
4′−ビス(ジメチルアミノフェニル)ベンズヒドリル
ベンジルエーテル、N−クロロフェニルロイコオーラミ
ン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラ
ミンなど、
【0061】(3)キサンテン系化合物:ローダミンB
アニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノ
ラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノ
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルアミノ
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3
−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロロアニ
リノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)ア
ミノ−6−メチル−7−フェネチルフルオランなど、
【0062】(4)チアジン系化合物:ベンゾイルロイ
コメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレ
ンブルーなど、
【0063】(5)スピロ系化合物:3−メチルスピロ
ジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、
3,3′−ジクロロスピロジナフトピラン、3−ベンジ
ルスピロジナフトピラン、3−メチルナフト−(3−メ
トキシベンゾ)スピロピラン、3−プロピルスピロベン
ゾピランなどを挙げることができる。またこれらの染料
前駆体は必要に応じて単独、もしくは2種以上混合して
使用することができる。
【0064】本発明の感熱記録材料の感熱記録層は、染
料前駆体を発色させる主たる電子受容性化合物として、
一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴と
する。更に、該感熱記録層中に本発明によって得られる
効果を損なわない範囲で他の電子受容性化合物を併用す
ることも可能である。併用できる電子受容性化合物とし
ては、一般に感圧記録材料、または感熱記録材料に用い
られる酸性物質に代表されるが、これらに制限されるこ
とはない。例えば、フェノール誘導体、芳香族カルボン
酸誘導体、N,N′−ジアリールチオ尿素誘導体、アリ
ールスルホニル尿素誘導体、有機化合物の亜鉛塩などの
多価金属塩を挙げることができる。
【0065】具体的な例を挙げれば次のとおりである。
すなわち、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフ
ェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ベンジルオキ
シジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−プロポ
キシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−ベン
ゼンスルホニルオキシジフェニルスルホン、p−フェニ
ルフェノール、p−ヒドロキシアセトフェノン、4−ヒ
ドロキシ−4′−ベンゼンスルホニルオキシジフェニル
スルホン、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ペン
タン、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ヘキサ
ン、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)シクロヘ
キサン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ヘキサ
ン、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)−2−エ
チルヘキサン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、1,1−ビス(p−ヒドロキ
シフェニル)−1−フェニルエタン、1,3−ジ−〔2
−(p−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕ベンゼ
ン、1,3−ジ−〔2−(3,4−ジヒドロキシフェニ
ル)−2−プロピル〕ベンゼン、1,4−ジ−〔2−
(p−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕ベンゼ
ン、4,4′−ヒドロキシジフェニルエーテル、3,
3′−ジクロロ−4,4′−ヒドロキシジフェニルスル
フィド、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸
メチル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸
ブチル、4,4′−チオビス(2−ターシャリーブチル
−5−メチルフェノール)、4−ヒドロキシフタル酸ジ
メチル、没食子酸ベンジル、没食子酸ステアリル、N,
N’−ジフェニルチオ尿素、4,4’−ビス(3−(4
−メチルフェニルスルホニル)ウレイド)ジフェニルメ
タン、N−(4−メチルフェニルスルホニル)−N’−
フェニル尿素、サリチルアニリド、5−クロロサリチル
アニリド、サリチル酸、3,5−ジ−ターシャリーブチ
ルサリチル酸、3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチ
ル酸、4−[2′−(4−メトキシフェノキシ)エチル
オキシ]サリチル酸あるいはこれらサリチル酸誘導体の
金属塩などが挙げられる。
【0066】本発明の感熱記録材料に用いられる熱可融
性化合物である増感剤としては、本発明の規定する化合
物とともに、本発明によって得られると期待される効果
を損なわない範囲で必要に応じてその他の熱可融性化合
物を含有させることもできる。この場合、60℃〜18
0℃の融点を有するものが好ましく、特に、80℃〜1
40℃の融点を持つものがより好ましい。
【0067】このような化合物の具体例を挙げると、パ
ラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポ
リエチレンワックス、カルナバワックスなどの合成、お
よび天然ワックス類、ビス(4−メトキシフェニル)エ
ーテル、2,2’−ビス(4−メトキシフェノキシ)ジ
エチルエーテル、1,2−ビス(3−メチルフェノキ
シ)エタン、ナフチルエーテル誘導体、アントリルエー
テル誘導体、脂肪族エーテルなどのエーテル化合物、ア
ジピン酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ
(4−クロルベンジル)、炭酸ジフェニル、テレフタル
酸ジメチル、テレフタル酸ジベンジル、ベンゼンスルホ
ン酸フェニル、4−アセチルアセトフェノンなどのエス
テル化合物、m−ターフェニル、4−ベンジルビフェニ
ル、4−アセチルビフェニル、4−アリルオキシビフェ
ニルなどのビフェニル誘導体、ビス(4−アリルオキシ
フェニル)スルホン、アセト酢酸アニリド、脂肪酸アニ
リド類など公知の熱可融性化合物が挙げられるが、これ
らに限定されるものではなく、また必要に応じて単独、
もしくは2種以上混合して使用することができる。
【0068】本発明の感熱記録材料に用いられる顔料と
しては、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリ
ン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、
酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、尿素−ホ
ルマリン樹脂などの無機、ならびに有機顔料が挙げられ
る。
【0069】本発明の感熱記録材料に用いられるバイン
ダーとしては、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロー
ス、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリ
ビニルアルコール、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸
アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミ
ド/アクリル酸エステル/メタクリル酸3元共重合体、
スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチ
レン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩などの水溶
性バインダー、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリア
クリル酸エステル、スチレン/ブタジエン共重合体、ア
クリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチ
ル/ブタジエン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合
体などのラテックスなどが挙げられる。
【0070】その他の添加剤としては、加熱印字ヘッド
の摩耗防止、またはスティッキング防止などの目的でス
テアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの高級脂
肪酸金属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレ
ン、酸化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、カスター
ドワックスなどのワックス類、また、ジオクチルスルホ
コハク酸ナトリウムなどの分散剤、ベンゾフェノン系、
ベンゾトリアゾール系などの紫外線吸収剤、さらに界面
活性剤、蛍光染料などを必要に応じて添加することがで
きる。
【0071】本発明に使用される支持体としては、紙が
主として用いられるが、不織布、プラスチックフィル
ム、合成紙、金属箔など、あるいはこれらを組み合わせ
た複合シートを任意に用いることができる。また、感熱
記録層を保護するために単層あるいは複数層からなるオ
ーバーコート層を設けたり、感熱記録層と支持体との間
に単層あるいは複数層の顔料あるいは樹脂からなるアン
ダーコート層を設けるなど、感熱記録材料製造に於ける
種々の公知技術を用いることができる。
【0072】感熱記録層の塗工量は、発色成分である染
料前駆体と電子受容性化合物の量で決められ、通常、染
料前駆体の塗工量で0.1〜1.0g/m2が適当であ
る。また、電子受容性化合物の量は、染料前駆体に対
し、通常5〜500重量%の範囲で添加されるが、20
〜400重量%の範囲が特に好ましい添加量である。
【0073】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明する。ただし、これらに限定されるものではない。
なお以下に示す部、ならびに%はいずれも重量基準であ
り、塗工量は絶乾塗工量である。
【0074】(1)感熱塗工液の調製 <分散液の調製>以下の方法により、分散液A〜Nを調
製した。
【0075】<分散液A>4,4’−ジフェニルスルホ
ン200gを、10%スルホン基変性ポリビニルアルコ
ール水溶液200g、水600gの混合物中に分散し、
ビーズミルで平均粒径が1.0μmになるまで粉砕し
た。
【0076】<分散液B>4−ヒドロキシ−4’−イソ
プロポキシジフェニルスルホン200gを、10%スル
ホン基変性ポリビニルアルコール水溶液200g、水6
00gの混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が
1.0μmになるまで粉砕した。
【0077】<分散液C>3−ジブチルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン200gを、10%スル
ホン基変性ポリビニルアルコール水溶液200g、水6
00gの混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が
1.0μmになるまで粉砕した。
【0078】<分散液D>3−ジエチルアミノ−6−ク
ロロ−7−(2−エチルオキシエチルアミノ)フルオラ
ン200gを、10%スルホン基変性ポリビニルアルコ
ール水溶液200g、水600gの混合物中に分散し、
ビーズミルで平均粒径が1.0μmになるまで粉砕し
た。
【0079】<分散液E>ステアリン酸アミド100g
を、10%スルホン基変性ポリビニルアルコール水溶液
100g、水800gの混合物中に分散し、ビーズミル
で平均粒径が5.0μmになるまで粉砕した。
【0080】<分散液F>2−ベンジルオキシナフタレ
ン200gを、10%スルホン基変性ポリビニルアルコ
ール水溶液200g、水600gの混合物中に分散し、
ビーズミルで平均粒径が1.0μmになるまで粉砕し
た。
【0081】<分散液G>エチレングリコールメタトリ
ルエーテル200gを、10%スルホン基変性ポリビニ
ルアルコール水溶液200g、水600gの混合物中に
分散し、ビーズミルで平均粒径が1.0μmになるまで
粉砕した。
【0082】<分散液H>シュウ酸ビス(4−メチルベ
ンジル)200gを、10%スルホン基変性ポリビニル
アルコール水溶液200g、水600gの混合物中に分
散し、ビーズミルで平均粒径が1.0μmになるまで粉
砕した。
【0083】<分散液I>1,2−ビス(フェノキシメ
チル)ベンゼン200gを、10%スルホン基変性ポリ
ビニルアルコール水溶液200g、水600gの混合物
中に分散し、ビーズミルで平均粒径が1.0μmになる
まで粉砕した。
【0084】<分散液J>p−アセトトルイジン200
gを、10%スルホン基変性ポリビニルアルコール水溶
液200g、水600gの混合物中に分散し、ビーズミ
ルで平均粒径が1.0μmになるまで粉砕した。
【0085】<分散液K>4−(4−メチルフェノキ
シ)ビフェニル200gを、10%スルホン基変性ポリ
ビニルアルコール水溶液200g、水600gの混合物
中に分散し、ビーズミルで平均粒径が1.0μmになる
まで粉砕した。
【0086】<分散液L>4−アセチルビフェニル20
0gを、10%スルホン基変性ポリビニルアルコール水
溶液200g、水600gの混合物中に分散し、ビーズ
ミルで平均粒径が1.0μmになるまで粉砕した。
【0087】<分散液M>2,2'−メチレンビス
(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフェートナ
トリウム塩200gを、10%スルホン基変性ポリビニ
ルアルコール水溶液200g、水600gの混合物中に
分散し、ビーズミルで平均粒径が1.0μmになるまで
粉砕した。
【0088】<分散液N>1,1,3−トリス(2−メ
チル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)
ブタン200gを、10%スルホン基変性ポリビニルア
ルコール水溶液200g、水600gの混合物中に分散
し、ビーズミルで平均粒径が1.0μmになるまで粉砕
した。
【0089】<分散液O>ブタン−1,2,3,4−テ
トラカルボン酸テトラキス(1,2,2,6,6−ペン
タメチル(4−ピペリジル))200gを、10%スル
ホン基変性ポリビニルアルコール水溶液200g、水6
00gの混合物中に分散し、ビーズミルで平均粒径が
1.0μmになるまで粉砕した。
【0090】<分散液P>水酸化アルミニウム200g
を、0.5%ポリアクリル酸ナトリウム水溶液800g
中に分散し、ホモミキサーで10分間撹拌した。
【0091】実施例1 これらの分散液を用い、各々の素材を下記に示す割合で
混合し、塗工液濃度が15%水溶液になるように添加水
を加え、十分撹拌して感熱記録層形成用塗工液を調製し
た。 分散液A 60部 分散液C 30部 分散液E 60部 分散液P 100部 40%ステアリン酸亜鉛水分散液 25部 10%ポリビニルアルコール水溶液 272部 水 300部
【0092】(2)感熱塗工用紙の作製 下記の配合よりなる塗工液を、坪量40g/m2の上質紙
に固形分塗抹量として9g/m2になる様に塗工、乾燥
して、感熱塗工用紙を作製した。 焼成カオリン 100部 50%スチレンブタジエン系ラテックス水分散液 24部 水 200部
【0093】(3)感熱記録材料の作製 (1)で作製した感熱記録層形成用塗工液を、(2)で
作製した感熱塗工用紙上に、固形分塗工量が4g/m2
なる様に塗工、乾燥して、感熱記録材料を作製した。
【0094】実施例2 実施例1の分散液Eの添加量を60部から120部に変
更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を得
た。
【0095】実施例3 実施例1の分散液Eの添加量を60部から240部に変
更した以外は、実施例1と同様にして感熱記録材料を得
た。
【0096】実施例4 実施例1の分散液Eの添加量を60部から100部に変
更し、かつ下記分散液を添加した以外は実施例1と同様
にして感熱記録材料を得た。 分散液F 50部
【0097】実施例5 実施例1の分散液Eの添加量を60部から100部に変
更し、かつ下記分散液を添加した以外は実施例1と同様
にして感熱記録材料を得た。 分散液G 50部
【0098】実施例6 実施例1の分散液Eの添加量を60部から100部に変
更し、かつ下記分散液を添加した以外は実施例1と同様
にして感熱記録材料を得た。 分散液H 50部
【0099】実施例7 実施例1の分散液Eの添加量を60部から100部に変
更し、かつ下記分散液を添加した以外は実施例1と同様
にして感熱記録材料を得た。 分散液I 50部
【0100】実施例8 実施例1の分散液Eの添加量を60部から100部に変
更し、かつ下記分散液を添加した以外は実施例1と同様
にして感熱記録材料を得た。 分散液J 50部
【0101】実施例9 実施例1の分散液Eの添加量を60部から100部に変
更し、かつ下記分散液を添加した以外は実施例1と同様
にして感熱記録材料を得た。 分散液K 50部
【0102】実施例10 実施例1の感熱記録層形成用塗工液の調製において、下
記分散液を添加した以外は実施例1と同様にして感熱記
録材料を得た。 分散液F 70部
【0103】実施例11 実施例1の分散液Eの添加量を60部から80部に変更
し、かつ下記分散液を添加した以外は実施例1と同様に
して感熱記録材料を得た。 分散液F 60部
【0104】実施例12 実施例1の分散液Eの添加量を60部から100部に変
更し、かつ下記分散液を添加した以外は実施例1と同様
にして感熱記録材料を得た。 分散液F 50部
【0105】実施例13 実施例1の分散液Eの添加量を60部から160部に変
更し、かつ下記分散液を添加した以外は実施例1と同様
にして感熱記録材料を得た。 分散液F 20部
【0106】実施例14 実施例1の分散液Eの添加量を60部から180部に変
更し、かつ下記分散液を添加した以外は実施例1と同様
にして感熱記録材料を得た。 分散液F 10部
【0107】実施例15 実施例1の分散液Eの添加量を60部から200部に変
更し、かつ下記分散液を添加した以外は実施例1と同様
にして感熱記録材料を得た。 分散液J 50部
【0108】実施例16 実施例1の分散液Eの添加量を60部から100部に変
更し、かつ下記分散液を添加した以外は実施例1と同様
にして感熱記録材料を得た。 分散液J 100部
【0109】実施例17 実施例1の分散液Eの添加量を60部から100部に変
更し、かつ下記分散液を添加した以外は実施例1と同様
にして感熱記録材料を得た。 分散液F 50部 分散液M 3部
【0110】実施例18 実施例1の分散液Eの添加量を60部から100部に変
更し、かつ下記分散液を添加した以外は実施例1と同様
にして感熱記録材料を得た。 分散液F 50部 分散液N 3部
【0111】実施例19 実施例1の分散液Eの添加量を60部から140部に変
更し、かつ下記分散液を添加した以外は実施例1と同様
にして感熱記録材料を得た。 分散液F 30部 分散液O 3部
【0112】実施例20 実施例1の分散液Eの添加量を60部から100部に変
更し、かつ下記分散液を添加した以外は実施例1と同様
にして感熱記録材料を得た。 分散液F 50部 分散液M 3部 分散液N 3部
【0113】実施例21 実施例1の分散液Eの添加量を60部から100部に変
更し、かつ下記分散液を添加した以外は実施例1と同様
にして感熱記録材料を得た。 分散液F 50部 分散液M 3部 分散液O 3部
【0114】実施例18 実施例1の分散液Eの添加量を60部から100部に変
更し、かつ下記分散液を添加した以外は実施例1と同様
にして感熱記録材料を得た。 分散液F 30部 分散液N 3部 分散液O 3部
【0115】比較例1 実施例1の分散液Eの添加量を60部から40部に変更
した以外は実施例1と同様にして感熱記録材料を得た。
【0116】比較例2 実施例1の分散液Eの添加量を60部から300部に変
更した以外は実施例1と同様にして感熱記録材料を得
た。
【0117】比較例3 実施例1の分散液Eを分散液Kに置き換えた以外は実施
例1と同様にして感熱記録材料を得た。
【0118】比較例4 実施例1の分散液Aを分散液Bに置き換えた以外は実施
例1と同様にして感熱記録材料を得た。
【0119】比較例5 実施例1の分散液Cを分散液Dに置き換えた以外は実施
例1と同様にして感熱記録材料を得た。
【0120】比較例6 実施例4の分散液Aを分散液Bに置き換えた以外は実施
例4と同様にして感熱記録材料を得た。
【0121】比較例7 実施例5の分散液Aを分散液Bに置き換えた以外は実施
例5と同様にして感熱記録材料を得た。
【0122】比較例8 実施例6の分散液Aを分散液Bに置き換えた以外は実施
例6と同様にして感熱記録材料を得た。
【0123】比較例9 実施例7の分散液Aを分散液Bに置き換えた以外は実施
例7と同様にして感熱記録材料を得た。
【0124】比較例10 実施例8の分散液Aを分散液Bに置き換えた以外は実施
例8と同様にして感熱記録材料を得た。
【0125】比較例11 実施例9の分散液Aを分散液Bに置き換えた以外は実施
例9と同様にして感熱記録材料を得た。
【0126】以上の実施例、比較例で作製した感熱記録
材料を、感熱塗工面のベック平滑度が400〜500秒
になるようにカレンダー処理した後に、以下の評価に供
した。評価の結果を表1に示す。
【0127】[熱応答性試験]大倉電機製ファクシミリ
試験機TH−PMDを用いて印字テストを行った。ドッ
ト密度8ドット/mm、ヘッド抵抗185Ωのサーマル
ヘッドを使用し、ヘッド電圧12V、パルス幅1.0ミ
リ秒で通電して印字し、発色濃度をマクベスRD−91
8型反射濃度計で測定した。評価結果を表1に示す。パ
ルス幅1.0msecにおける発色濃度1.05以上が
実用上必要である。
【0128】[画像部の耐熱性試験]耐熱性試験は、熱
応答性特性の評価で用いた1.0msecで印字した各
感熱記録材料の画像部、ならびに未印字の地肌部を、6
0℃の条件下に24時間保存した後の濃度を、マクベス
RD−918型反射濃度計で測定した。評価結果を表1
に示す。
【0129】[カス付着]得られた感熱記録材料をG3
感熱ファクシミリ装置(KX−PW3TA、松下電器
製)を用いて、画像電子学会No.3ファクシミリテス
トチャートを送画し、20Km連続印字した後、サーマ
ルヘッド、ならびに印字の状態を肉眼で観察した。評価
基準は以下の指標に従った。 ○:カス付着が認められず、付着したカスに起因する印
字カスレも認められない。 △:カス付着が認められるが、印字カスレは発生してい
ない。 ×:カス付着、ならびに、これに起因する印字カスレも
発生した。
【0130】
【表1】
【0131】
【発明の効果】実施例から明らかなごとく、電子供与性
の通常無色ないし淡色の染料前駆体と加熱時反応して該
染料前駆体を発色させる電子受容性化合物とを含有する
感熱記録層を有する感熱記録材料において、該感熱記録
層に一般式(1)で表されるジフェニルスルホン誘導
体、ならびに一般式(2)で表されるアミド誘導体を含
有量重量比が2:1〜1:2で併用することにより、熱
応答性および画像保存性に優れ、かつ感熱プリンターの
感熱ヘッドに堆積するカス堆積量が少なく、その結果長
距離印字に於いても印字障害を生ずることがない感熱記
録材料を得ることが可能になった。また、これにエチレ
ングリコールジメタトリルエーテル、2−ベンジルオキ
シナフタレン、シュウ酸ビス(4−メチルベンジル)、
p−アセトトルイジン、または4−(4−メチルフェノ
キシ)ビフェニルから選ばれる化合物の少なくとも1種
以上を併用することで、さらに熱応答性、ならびに画像
部の保存特性のバランスがよく、かつ優れた感熱記録材
料を得ることが可能になる。
【0132】また、該感熱記録層中の染料前駆体とし一
般式(3)で表されるフルオラン誘導体の少なくとも1
種以上用いることで、応答性および画像保存性に優れ、
かつ感熱プリンターの感熱ヘッドに堆積するカス堆積量
の少ない感熱記録材料を得ることが可能になる。
【0133】また、該感熱記録層中に一般式(4)、
(5)および/または(6)で表される化合物を含有さ
せることで、さらに熱応答性、ならびに画像部の保存特
性のバランスがよく、かつ優れた感熱記録材料を得るこ
とが可能になる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子供与性の通常無色ないし淡色の染料
    前駆体と、加熱時反応して該染料前駆体を発色させる電
    子受容性化合物とを含有する感熱記録層を有する感熱記
    録材料において、該感熱記録層中に一般式(1)で表さ
    れるジフェニルスルホン誘導体、および一般式(2)で
    表されるアミド誘導体を含有し、かつ一般式(1)で表
    されるジフェニルスルホン誘導体と一般式(2)で表さ
    れるアミド誘導体の含有量重量比が2:1〜1:2であ
    ることを特徴とする感熱記録材料。 【化1】 (式(1)中、R1、およびR2はそれぞれ同じであっ
    ても、または異なった置換基であってもよく、水素原
    子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アラル
    キル基、アリール基、またはアリールスルホニル基を表
    し、mは1から3の整数、nは0から2の整数を表
    す。) 【化2】 (式(2)中、Aはアルキル基、アルキルアミノ基を表
    し、R3、およびR4はそれぞれ同じであっても、ある
    いは異なった置換基であってもよく、水素原子、アルキ
    ル基、アルケニル基、アラルキル基、あるいはアリール
    基を表す。)
  2. 【請求項2】 該感熱記録層中にエチレングリコールジ
    メタトリルエーテル、2−ベンジルオキシナフタレン、
    シュウ酸ビス(4−メチルベンジル)、1,2−ビス
    (フェノキシメチル)ベンゼン、p−アセトトルイジ
    ン、または4−(4−メチルフェノキシ)ビフェニルか
    ら選ばれる化合物の少なくとも1種以上を含有すること
    を特徴とする請求項1記載の感熱記録材料。
  3. 【請求項3】 該一般式(2)で表されるアミド誘導体
    とエチレングリコールジメタトリルエーテル、2−ベン
    ジルオキシナフタレン、シュウ酸ビス(4−メチルベン
    ジル)、1,2−ビス(フェノキシメチル)ベンゼン、
    p−アセトトルイジン、または4−(4−メチルフェノ
    キシ)ビフェニルから選ばれる化合物の含有量重量比が
    1:2〜5:1の範囲であることを特徴とする請求項2
    記載の感熱記録材料。
  4. 【請求項4】 該感熱記録層中に一般式(3)で表され
    るフルオラン誘導体の少なくとも1種以上を含有するこ
    とを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の感熱
    記録材料。 【化3】 (式(3)中、R5、およびR6はそれぞれ同じでも異
    なっていてもよく、炭素数1から5のアルキル基、シク
    ロヘキシル基、アリール基を表し、R7は水素原子、メ
    チル基、トリフルオロメチル基、ハロゲン原子のいずれ
    かを表し、R8は水素原子、メチル基、ハロゲン原子の
    いずれかを表す。)
  5. 【請求項5】 該感熱記録層中に一般式(4)で表され
    る化合物の少なくとも1種以上を含有することを特徴と
    する請求項1〜4いずれか1項記載の感熱記録材料。 【化4】 (式(4)中、R9、R10、およびR11はそれぞれ
    同じでも、または異なっていてもよく、水素原子、アル
    キル基、アルケニル基、アリール基、アルケニル基、ア
    ルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属あるいはアミ
    ンを表し、R9、R10、R11から選ばれる任意の2
    つの基は互いに連結して環を形成していてもよい。)
  6. 【請求項6】 該感熱記録層中に一般式(5)で表され
    る化合物の少なくとも1種以上を含有することを特徴と
    する請求項1〜5いずれか1項記載の感熱記録材料。 【化5】 (式(5)中、Rは一般式(6)で表される基を表し、
    R12は共有結合、または炭素数1〜3のアルキレン基
    を表し、R13は水素原子、炭素数1〜8のアルキル
    基、またはRで表される基を表す。) 【化6】 (式中、R14はシクロヘキシル基、フェニル基、また
    はtert−ブチル基を表し、R15は水素原子、炭素数1
    〜8のアルキル基、またはR14で表される基を表
    す。)
  7. 【請求項7】 該感熱記録層中に一般式(7)で表され
    る化合物の少なくとも1種以上を含有することを特徴と
    する請求項1〜6いずれか1項記載の感熱記録材料。 【化7】 (式(7)中、R16は共有結合、炭素数1〜8のアル
    キレン基、または(CHCOOR19)2を表し、R1
    7〜R19はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、
    2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル基、ま
    たは1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
    ル基を表す。)
  8. 【請求項8】 該一般式(1)で表されるジフェニルス
    ルホン誘導体が4,4’−ジヒドロキシジフェニルスル
    ホンであることを特徴とする請求項1〜7いずれか1項
    記載の感熱記録材料。
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